特許第6135025号(P6135025)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6135025モータ組立体内にセンサを位置決めする方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6135025
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】モータ組立体内にセンサを位置決めする方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/25 20160101AFI20170522BHJP
【FI】
   H02K11/25
【請求項の数】18
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-505815(P2015-505815)
(86)(22)【出願日】2013年4月5日
(65)【公表番号】特表2015-513298(P2015-513298A)
(43)【公表日】2015年4月30日
(86)【国際出願番号】US2013035473
(87)【国際公開番号】WO2013154941
(87)【国際公開日】20131017
【審査請求日】2015年10月19日
(31)【優先権主張番号】13/446,099
(32)【優先日】2012年4月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514196950
【氏名又は名称】グローブ モーターズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(72)【発明者】
【氏名】ドーナー, スティーブン, ティー.
(72)【発明者】
【氏名】マークス, ロバート, ジェイ.
【審査官】 柿崎 拓
(56)【参考文献】
【文献】 実開平07−042560(JP,U)
【文献】 特開平10−094222(JP,A)
【文献】 特開2000−278975(JP,A)
【文献】 特開2008−131775(JP,A)
【文献】 特開2003−032964(JP,A)
【文献】 特開平03−265445(JP,A)
【文献】 特開2000−197313(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0262442(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 11/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子組立体及び回転子を含む電動機械の端部と関連付けてセンサを位置決めするための方法であって、前記電動機械は、その前記端部にありかつ外側を定めるリードフレームを含み、前記方法は、
前記リードフレームに隣接して接続された第1の端部と、前記センサに接続された第2の端部とを有する変形可能構造部により前記電動機械の前記端部に支持されるセンサを準備するステップと、
前記リードフレームの前記外側上に定められた外向き表面から離間され、前記センサの第2の感知位置から離間された、第1の位置に前記センサを位置決めするステップと、
前記リードフレームの前記外側と係合する取付け位置にカバー部材を移動するステップと、
を含み、前記外側と係合させるための前記カバー部材の前記移動の少なくとも最終部分は、前記カバー部材の係合面を前記センサと係合させて位置決めし、前記第2の感知位置を定める位置に前記外向き表面に近づけて前記センサを移動させることを含む、方法。
【請求項2】
前記外向き表面は、前記リードフレームの前記外側に形成された凹部内に配置され、前記方法は、前記凹部内に間隙充填材料を置くステップを含み、前記カバー部材を移動する前記ステップは、前記センサを前記間隙充填材料に押し付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサは温度センサを含み、前記間隙充填材料は、熱伝導性間隙充填材料を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記カバー部材を移動し、前記センサの部材を前記第2の感知位置に移動するステップは、前記リードフレームの前記外側上の固定位置において、位置決めされた前記センサと前記カバー部材を係合させ、前記センサが前記外向き表面から離れた所定の距離内にあるようにすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記センサは、外側センサ表面を有する温度センサを含み、前記外向き表面は、前記リードフレームに沿って延びる導電体上に定められ、前記カバー部材の前記係合面と前記外側センサ表面との間の係合は、前記外向き表面に向いた前記外側センサ表面の部分を、前記外向き表面から所定の距離にある位置と前記外向き表面における位置との間に定められた範囲にある位置に位置決めする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記リードフレームは、外周部と、前記外周部から延びる周方向に離間された電気接続点とを含み、前記方法は、前記リードフレームを前記固定子組立体の端部の上に移動して、前記固定子組立体から延びる固定子リード線と関連する前記リードフレーム上に前記電気接続点を位置決めすることを含む、前記リードフレームを前記固定子組立体上に位置決めするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記センサを前記第2の感知位置に移動する前に、前記固定子リード線を前記電気接続点にはんだ付けするステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記変形可能構造部は、前記センサから延び、かつ、前記センサを前記リードフレーム上の位置に撓み可能に支持するワイヤにより定められる、一対のセンサ・リード線を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記センサ・リード線は、前記リードフレームの前記外側とは反対側にある、前記リードフレームの内側から延びる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記リードフレームは、第1の案内構造部を含み、前記カバー部材は、前記第1の案内構造部に係合するように構成された第2の案内構造部を含み、前記カバー部材を移動するステップは、前記第2の案内構造部が、前記第1の案内構造部と前記第2の案内構造部との係合により定められる所定の経路に沿って移動することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の案内構造部は、前記リードフレームの前記外側から延びる支柱により形成され、前記方法は、成形作業において前記支柱の各々の端部を拡張して、前記センサを覆う位置に前記カバー部材を保持するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
固定子組立体及び回転子を含む電動機械のためのリードフレームの熱伝導表面と関連付けて温度センサを位置決めするための方法であって、前記方法は、
前記温度センサから前記リードフレームの部分上の接続部まで延びる一対のワイヤ・リード線により前記リードフレームに支持される前記温度センサを有するリードフレームを準備するステップと、
前記固定子組立体上に前記リードフレームを位置決めするステップであって、前記リードフレームは前記固定子組立体とは反対側にある外側を含み、前記外側は外向き表面を含む部分を定める、ステップと、
前記リードフレームの前記外向き表面から離間され、前記温度センサの第2の感知位置から離間される、第1の位置に前記温度センサを位置決めするステップと、
前記リードフレームの前記外側と係合する取付け位置にカバー部材を移動するステップと、
を含み、前記外側と係合させるための前記カバー部材の前記移動の少なくとも最終部分は、前記カバー部材の係合面を前記温度センサと係合するように位置決めし、前記第2の感知位置を定める位置に前記外向き表面に近づけて前記温度センサを移動させることを含む、方法。
【請求項13】
前記リードフレームは、半径方向の外周部及び半径方向の内側部分を有し、前記カバー部材を前記取付け位置に移動する前に、前記温度センサは、前記外周部に隣接して前記ワイヤ・リード線により支持される位置から、前記温度センサが前記外向き表面を覆って前記第1の位置に位置決めされる、前記外周部と前記内側部分との間で前記ワイヤ・リード線により支持される位置まで、第1の方向に移動される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記温度センサを前記外向き表面に近づけて移動させるステップは、前記第1の方向に対してほぼ直角の第2の方向に前記温度センサを移動することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記温度センサは外側センサ表面を有し、前記外向き表面に面する前記外側センサ表面の部分は、前記温度センサが前記第2の感知位置にあるとき、前記第2の方向に沿って測定された、前記外向き表面から所定の距離の位置から前記外向き表面の位置までの間に定められる範囲内に配置される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
固定子組立体及び回転子を含む電動機械のためのリードフレーム組立体であって、前記リードフレーム組立体は、
前記固定子組立体の端部上に位置決めされたリードフレームであり、該リードフレームが、前記固定子組立体に向く内側と、反対に外に向く外側であって前記固定子組立体とは反対側凹部を定める外側と、を含む、リードフレームと、
前記凹部の内側部分において前記リードフレームに接触状態で支持され且つ前記リードフレームに沿って延びる導電体であり、前記凹部内に外向き表面を定める、導電体と、
前記リードフレームの前記外側の部分を横切って延びる一対のワイヤ・リード線により支持され、前記凹部内に配置されたセンサと、
前記リードフレームの前記外側と係合して配置され、前記凹部を横切って延びるカバー部材と、
を含み、前記カバー部材の係合面は、前記センサと係合するように配置されて、前記センサを前記凹部内の前記導電体によって定められた前記外向き表面に隣接する感知位置に位置決めする、リードフレーム組立体。
【請求項17】
前記センサは温度センサを含み、前記リードフレーム組立体は、前記センサと前記外向き表面との間の前記凹部に配置された熱伝導性間隙充填剤を含む、請求項16に記載のリードフレーム組立体。
【請求項18】
前記センサは、外側センサ表面を有する温度センサを含み、前記外向き表面に向いた前記外側センサ表面の部分は、前記外向き表面から所定の距離にある位置から前記外向き表面における位置までの間に定められた範囲内に配置される、請求項16に記載のリードフレーム組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機械に関し、より具体的には、モータなどの電動機械内にセンサを位置決めするための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば内部回転子型ブラシレスDCモータ等の多くの従来の電動機械においては、固定子組立体の移動磁場により回転駆動される回転子を囲んで固定子組立体が提供される。固定子組立体は、相巻線を形成して磁場を生じさせる巻線で巻かれた磁気固定子コアを含み、巻線の異なる相への電流は、典型的にはモータ制御装置により制御され、かつモータ端子基板つまりフレットワーク(fretwork)を含むリードフレームにより伝えることができる。端子基板を含む周知のブラシレスDCモータの一例は、米国特許第5,770,902号に記載され、この特許の全体が本明細書に組み入れられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかるモータは、モータ制御装置が、モータ速度の意図した変動等のモータの動作の変動を引き起こしかねない変化する状況を補償できるように、センサを含むことが多い。含まれるセンサとしては、電流センサ、温度センサ、又は他のセンサが挙げられる。少なくとも1つの選択された状況を参照してモータ内の電流を制御することは、変化する状況においてもモータ速度又はトルクが所望の値に制御されることを保証するため、又はモータ制御装置から特定の応答を要求する状況を感知するために、望ましい場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書の態様によれば、電動機械の端部と関連付けてセンサを位置決めするための方法が提供される。電動機械は、固定子組立体及び回転子を含み、及び電動機械は、その端部にあり、かつ、外側を定めるリードフレームを含む。本方法は、リードフレームに隣接して接続された第1の端部と、センサに接続された第2の端部とを有する変形可能構造部により電動機械の端部に支持されるセンサを準備することを含む。リードフレームの外側上に定められた外向き表面から離間され、センサの第2の感知位置から離間された、第1の位置にセンサを位置決めする。リードフレームの外側と係合する取付け位置にカバー部材を移動し、外側と係合させるためのカバー部材の移動の少なくとも最終部分は、カバー部材の係合面をセンサと係合させて位置決めし、第2の感知位置を定める位置に外向き表面に近づけてセンサを移動させることを含む。
【0005】
本発明の態様によれば、外向き表面は、リードフレームの外側に形成された凹部内に配置され、方法は、凹部内に間隙充填材料を置くことを含み、カバー部材を移動するステップは、センサを間隙充填材料に押し付けることを含むことができる。センサは温度センサを含み、間隙充填材料は、熱伝導性間隙充填剤を含むことができる。
【0006】
カバー部材を移動し、センサの部材を第2の感知位置に移動するステップは、リードフレームの外側上の固定位置において、位置決めされたセンサとカバー部材を係合させ、センサが外向き表面から離れた所定の距離内にあるようにすることを含むことができる。
【0007】
他の態様によれば、センサは、外側センサ表面を有する温度センサを含み、外向き表面は、リードフレームに沿って延びる導電体上に定めることができ、カバー部材の係合面と外側センサ表面との間の係合は、外向き表面に向いた外側センサ表面の部分を、外向き表面から所定の距離にある位置と外向き表面における位置との間に定められた範囲内の位置に位置決めする。
【0008】
リードフレームは、外周部と、該外周部から延びる周方向に離間された電気接続点とを含むことができる。本方法は、リードフレームを固定子組立体の端部の上に移動して、固定子組立体から延びる固定子リード線と関連するリードフレーム上に電気接続点を位置決めすることを含む、リードフレームを固定子組立体上に位置決めするステップをさらに含むことができる。センサを第2の感知位置に移動する前に、固定子リード線を電気接続点にはんだ付けすることができる。
【0009】
変形可能構造部は、センサから延び、かつ、該センサをリードフレーム上の位置に撓み可能に支持するワイヤにより定められる、一対のセンサ・リード線を含み、センサ・リード線は、リードフレームの外側とは反対側にある、リードフレームの内側から延びることができる。
【0010】
リードフレームは、第1の案内構造部を含み、カバー部材は、第1の案内構造部に係合するように構成された第2の案内構造部を含み、カバー部材を移動するステップは、第2の案内構造部が、第1の案内構造部と第2の案内構造部との係合により定められる所定の経路に沿って移動することを含むことができる。第1の案内構造部は、リードフレームの外側から延びる支柱により形成することができ、方法は、成形作業において支柱の各々の端部を拡張して、センサを覆う位置にカバー部材を保持するステップを含む。
【0011】
本発明のさらに別の態様によれば、固定子組立体及び回転子を含む電動機械のためのリードフレームの熱伝導表面と関連付けて温度センサを位置決めするための方法が提供される。本方法は、温度センサからリードフレームの部分上の接続部まで延びる一対のワイヤ・リード線によりリードフレームに支持される温度センサを有するリードフレームを準備することと、固定子組立体上にリードフレームを位置決めすることであって、リードフレームは固定子組立体とは反対側にある外側を含み、外側は外向き表面を含む部分を定める、位置決めすることと、リードフレームの外向き表面から離間され、温度センサの第2の感知位置から離間される、第1の位置に温度センサを位置決めすることと、リードフレームの外側と係合する取付け位置にカバー部材を移動することとを含み、外側と係合させるためのカバー部材の移動の少なくとも最終部分は、カバー部材の係合面を温度センサと係合するように位置決めし、第2の感知位置を定める位置に外向き表面に近づけて温度センサを移動させることを含む。
【0012】
リードフレームは、半径方向の外周部及び半径方向の内側部分を有することができ、カバー部材を取付け位置に移動する前に、温度センサは、外周部に隣接してワイヤ・リード線により支持される位置から、温度センサが外向き表面を覆って第1の位置に位置決めされる、外周部と内側部分との間でワイヤ・リード線により支持される位置まで、第1の方向に移動することができる。温度センサを外向き表面を近づけて移動させるステップは、第1の方向に対してほぼ直角の第2の方向に温度センサを移動することを含むことができる。
【0013】
温度センサは外側センサ表面を有し、外向き表面に面する外側センサ表面の部分は、温度センサが第2の感知位置にあるとき、第2の方向に沿って測定された、外向き表面から所定の距離の位置から外向き表面の位置までの間に定められる範囲内に配置することができる。
【0014】
本発明の付加的な態様によれば、固定子組立体及び回転子を含む電動機械のためのリードフレーム組立体が提供される。リードフレーム組立体は、固定子組立体の端部に位置決めされ、固定子組立体とは反対側の外側を含み、凹部を定めるリードフレームを含む。センサが、リードフレームの外側の部分を横切って延びる一対のワイヤ・リード線により支持され、凹部内に配置される。カバー部材が、リードフレームの外側と係合して配置され、凹部を横切って延び、カバー部材の係合面は、センサと係合するように配置されて、センサを、凹部内に定められた外向き表面に隣接する感知位置に位置決めすることができる。
【0015】
本発明のさらに別の態様は、温度センサを含むセンサを含み、リードフレーム組立体は、センサと外向き表面との間の凹部内に配置された熱伝導性間隙充填剤とを含むことができる。外向き表面は、リードフレームに沿って延びる導電体により定めることができる。センサは、外側センサ表面を含み、外向き表面は、リードフレームに沿って延びる導電体上に定められ、外向き表面に向いた外側センサ表面の部分は、外向き表面から所定の距離にある位置から外向き表面における位置までの間に定められた範囲内に配置することができる。
【0016】
本明細書は、本発明を具体的に示し、明確に特許請求する特許請求の範囲で結論するが、本発明は、同様の参照符号が同様の要素を示す添付図面と併せて、以下の説明からより良く理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の態様を示すモータ組立体の分解斜視図である。
図2】本発明の態様を示すリードフレームの外側の平面図である。
図2A】リードフレームの組立前構成に対応する初期位置におけるセンサを示す、リードフレームの外側の一部の平面図である。
図3】センサの取付け前の、本発明の態様を示すリードフレームの内側の平面図である。
図4】センサポケットの位置におけるリードフレームを通る断面図であり、リードフレームの組立前構成に対応する初期位置におけるセンサを示す。
図5】固定子組立体上にあるリードフレームを示し、センサが第1の位置にある斜視図である。
図6】所定位置にはんだ付けされたリードフレーム組立体を示し、センサがその第1の位置にある切欠き斜視図である。
図7】第2の位置にあるセンサを示す切欠き斜視図である。
図8】リードフレーム上に位置決めされたカバー部材を示す切欠き斜視図である。
図9】リードフレーム上に位置決めされたカバー部材の立面断面図である。
図10】リードフレーム上に取り付け構成で位置決めされたカバー部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明において、その一部を形成し、限定ではなく例として、本発明を実施できる特定の好ましい実施形態を示す添付図面を参照する。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の実施形態を用いることができ、変更をなすことができることを理解すべきである。
【0019】
図1を参照すると、本発明の態様によれば、ブラシレスDCモータ10として具体化される電動機械が示される。本発明はモータ10に関連して説明されるが、本発明の趣旨及び範囲内で、本発明の態様は、一般に、他の機械においても実施できることを理解すべきである。
【0020】
モータ10は、複数の巻線つまり相巻線(図示せず)を支持する固定子コア14を含む固定子組立体12を含み、巻線は、固定子組立体12の端子側18から軸方向に延びる端子端16を有する。例えば、6つの端子端16は、モータ10の三相巻線の電気接続をもたらすために示される。回転子組立体20は、概略的に示され、固定子コア14に形成された中央通路22を通って延びる。
【0021】
リードフレーム24は、固定子組立体12の端子側18に配置され、固定子コア14の中央通路22とほぼ同心の内部部分26と、該内部部分26から半径方向外向きに離間された外周部28とを含む略環状構造体を含む。さらに図2及び図3を参照すると、複数の電気接続点は、外周部28の周りに配置され、かつ、周方向に離間された複数のアイレット30を含み、複数のアイレットは、端子端16のそれぞれの上に位置決めされるように配置され、これらに導電接続される配線受け通路32を含む。
【0022】
リードフレーム24は、例えば図6に示される導電体34a、34bにより一般的に表される、導電性フレットワークをさらに含む。アイレット30は、巻線の端子端16から例えば34a、34bなどのフレットワークへの電気接続をもたらし、フレットワークは、相巻線と制御装置(図示せず)、随意的にセンサなどの他のコンポーネントとの間のインターフェースをもたらし、相巻線の励磁によりモータ10を制御する。リードフレーム24は、リードフレーム24の構造上の構成を概ね定める樹脂材料で形成することができ、その構造に沿って半径方向及び/又は周方向に延びて、リードフレーム24を通り、かつその所望の位置の間に電気経路を形成する金属導体を含む。
【0023】
リードフレーム24は、固定子組立体12から離れるように外向きの外側36(図2)と、固定子組立体12に向かって内向きの内側38(図3)とを有する。図3に示すように、内側38は、一対の接触パッド40a、40bと、接触パッド40a、40bの位置からリードフレーム24の外周部28まで延びるそれぞれのスロット42a、42bとを含む。パッド40a、40bは、センサ50(図5)から延びるそれぞれのワイヤ・リード線46a、46bの第1の端部への接続のために設けられる。示される実施形態において、センサ50は、リード線46a、46bの第2の端部において円筒の対向する端部から延びるワイヤ・リード線46a、46bを備えた円筒本体を有するものとして示される。しかしながら、本開示の態様によれば、本明細書で記載されるモータ構造体及び組立てプロセスに従って動作し得るあらゆる幾何学的構成及びリード線インターフェース位置を含む、センサ及びリード線の他の構成を実装できることを理解されたい。
【0024】
リードフレーム24の組立前構成において、センサ・リード線46a、46bは、パッド40a、40bに溶着/溶接することができる。例えばはんだ付けなど他の技術を用いてリード線46a、46bをパッド40a、40bに取り付けることもできる。リード線46a、46bは、センサ50用の変形可能な支持構造として機能し、内側38に沿って半径方向外向きに位置決めされ、少なくとも部分的にスロット42a、42b内に位置決めされる。リード線46a、46bは、ある程度の弾力つまり弾性を有すると考えられる一方で、全体としてリードフレーム24の組立前構成上の所定の位置にセンサ50を支持するための非弾性的に変形可能な構造を含む。さらに、リード線46a、46bを受けるように、リードフレーム24の外周部28に軸方向に延びるスロット48a、48bを設けることができる。従って、本明細書で説明されるように、リードフレーム24の組立前構成は、内側38から延び、軸方向に延びるスロット48a、48bを通って外周部28の周りを巻き、かつ、外側36から軸方向外向きの位置まで延びるリード線46a、46bを含む。つまり、センサ50は、外側36を超えて延びるリード線46a、46bの部分に位置決めされる。また、リードフレーム24の組立前構成は、外周部28に隣接した外側36の少なくとも部分上にセンサ50を半径方向内向きに位置決めするように曲げられたリード線46a、46bの外端部を含むことができる。
【0025】
図2図4及び図6に見られるように、リードフレーム24の外側は、そこに形成された凹部すなわちセンサポケット52を含む。凹部すなわちセンサポケット52の内側部分は、リードフレーム24の外側36に外向き表面54を定める。本発明の態様によれば、外向き表面54は、フレットワークの導電体34aの表面により定められ、センサ50は、例えば、導電体34aの温度を感知するためのサーミスタなどの温度センサを含むことができる。センサポケット52の周方向延長つまり長さは、センサ50及びその第1の端部の関連付けられたリード線46a、46bと少なくとも同じ長さであることが好ましい。例えば、示される実施形態において、リード線46a、46bは、それぞれの接合部56a、56bでほぼ90度曲がる前に、センサ50の端部から延び、外周部28に沿ってスロット48a、48bを通って延びる位置まで互いに平行に延びる。また、半径方向内向きに傾斜した湾曲部47a、47b(図2A及び図5)を、リード線46a、46bの軸方向外端部に隣接して設けて、外周部28に隣接し、外周部28から半径方向内向きの位置にセンサ50の組立前位置を定めることができる。図1については、以下でさらに説明するように、センサ50は、例示のために組立前位置から第2の位置にずらして示されることに留意されたい。
【0026】
スロット48a、48bに概ね隣接して配置された外周部28の壁部分58は、リードフレーム24の外側36を軸方向に超えて、センサポケット52に直接隣接した領域内に延びる。軸方向に延びるスロット48a、48bは、壁部分58の半径方向に向いた表面に定められ、外壁面60は、外側36の部分を定める壁部分58の軸方向外端部に定められる。
【0027】
図1を参照すると、カバー部材62は、リードフレーム24とは別個に形成され、センサポケット52及び壁部分58の領域においてリードフレーム24に取り付けられる。さらに図10を参照すると、カバー部材62は、取付け本体部分64と、ポケット閉鎖部分66とを含む。取付け本体部分64及びポケット閉鎖部分66は、例えば一体成形された樹脂コンポーネントの形で、一体的に形成されることが好ましい。示される実施形態における取付け本体部分64は、外周部28に隣接したリードフレーム24の外側36の部分の周りに延びるように構成された周方向の細長いセクションを含む。ポケット閉鎖部分66は、取付け本体部分64の一端に配置することができ、かつ、互いに直角に延びる半径方向カバー部分68及び軸方向脚部分70を含む。ポケット閉鎖部分66を、取付け本体部分64の対向する端部間の位置など、取付け本体部分64に対する任意の位置に配置するなど、カバー部材62の他の構成を提供できることを理解されたい。
【0028】
本明細書の態様によれば、リードフレーム24は、図2及び図5に見られるように、外側36から軸方向に延びる一対の軸方向に延びる案内支柱74a、74bとして示される第1の案内構造部74を含む。さらに図1を参照すると、カバー部材62の取付け本体部分64は、第1の案内構造部74と協働してカバー部材62をリードフレーム24に案内する及び/又は取り付けるための第2の案内構造部76を含む。第2の案内構造部76は、案内支柱74a、74bを摺動係合で受けるための、取付け本体部分64内に形成された一対の貫通孔76a、76bを含む。円形断面構成を有する支柱74a、74b及び孔76a、76bが示されるが、第1の案内構造部74及び第2の案内構造部76には、他の構成を提供できることを理解されたい。
【0029】
図9に見られるように、カバー部材62のポケット閉鎖部分66は、第1の内側表面78と、第2の内側表面80と、センサ係合面82とを含む。第1の内側表面78は、第2の内側表面80から半径方向内向きに配置され、リードフレーム24の外側36に対して係合するように構成される。第2の内側表面80は、固定子組立体12の端子側18に隣接しかつこれから離間して位置決めされるように構成される。第1の内側表面78は、センサポケット52において外向き表面54に対するセンサ係合面82の軸方向位置を定める。
【0030】
センサ50をリードフレーム24の外向き表面54と関連付けて位置決めするためのプロセスを、最初に図1を参照し、その後図5図10を参照して説明する。リードフレーム24は、組立前構成について上述したように、最初に、固定子組立体12の端子側18と関連付けられるように移動される。図5に示すように、リードフレーム24及び固定子組立体12が一緒に位置決めされると、端子端16は、アイレット30内の通路32を通って位置決めされ、リードフレーム24の内側38は、固定子組立体12の端子側18上に係合する。次に、図6に示すように、端子端16は、アイレット30にはんだ付けされるか、又は他の方法で電気的に接続される。
【0031】
図6に見られるように、間隙充填材料86は、導電体34aの外向き表面54上に置かれる。間隙充填材料86は、約1.8W/m・Kの熱伝導率を有する間隙充填材料などの熱伝導性間隙充填材料であることが好ましい。例えば、間隙充填材料は、セラミック充填計量分配可能シリコーン・ゲルを含んでもよい。本発明の態様によれば、熱伝導性間隙充填材料86は、導電体34aの温度の正確な感知のためにセンサ50への熱伝達を容易にする。
【0032】
図7を参照すると、次に、センサ50は、少なくとも第1の方向dに移動され、センサ50を外周部28と内部部分26の間の所定の第1の位置に、導電体34aにより定められる外向き表面54から離間して位置決めされる。センサ50を半径方向内向きに位置決めするための第1の方向dにおける移動は、外壁面60においてリード線46a、46bを半径方向内向きに曲げることにより達成され、そこでリード線46a、46bは、スロット48a、48bの延長部内で外側36の半径方向内向きに延びる。また、センサ50の初期移動は、センサ50をセンサポケット52内に少なくとも部分的に付加的に位置決めする。
【0033】
次に、カバー部材62は、該カバー部材62の孔76a、76bを通って係合する支柱74a、74bによりリードフレーム24上に位置決めされる。図8に示すように、カバー部材62の支柱74a、74bに沿った摺動移動により、センサ係合面82は、センサ50に係合し、センサ50を第1の方向dに対してほぼ直角の第2の方向dに移動させ、センサ50を間隙充填材料82に押し付け、センサ50を第2の感知位置に配置する。具体的には、センサ50は、カバー部材62を支柱76a、76bに沿って、リードフレーム24の外側36と係合する最終位置に移動させる少なくとも最終部分の際に、センサ係合面82により係合することができる外向き部分90を有する外側センサ表面88(図9)を含むことを理解されたい。
【0034】
センサを外向き表面54と関連して移動させる前に、センサ50を、初めに、組立前構成においてセンサポケット52からずれた位置に設けるシーケンスを行って、リードフレーム24を固定子組立体12に取り付ける間にセンサ50を過度な熱から保護する。つまり、アイレット30を端子端16に取り付けるために行うはんだ付け作業により、熱はフレットワークに沿って伝わり、導電体34a、34bは、もしセンサ50が導電体34a、34bと熱接触していたらセンサ50を損傷しかねない高温になる。本プロセスは、センサ50を、リードフレーム取付けステップが実施されるまで、保護位置つまりずらした位置に配置するように設計される。
【0035】
図9を参照すると、センサ係合面82と導電体34aの外向き表面54との間の距離hは、センサ50の外向き部分90と内向き部分92との間の距離hより大きいことに留意されたい。hとhとの間の差は、センサ50と、外向き表面54及びセンサ係合面82の一方又は両方との間に小さい間隙を定めるように、約0.5mmであることが好ましい。センサ50の第2の位置は、hの範囲内の任意の位置として定められ、内向き部分は、外向き表面54から所定の距離だけ離間された位置と、外向き表面54と接触する位置との間に配置することができる。hとhとの差により形成された間隙は、製造公差の結果生じる、センサポケット52の深さの任意のばらつきを補償するための空間をもたらす。
【0036】
図9において、小さい間隙は、センサ50の上方に示される。しかしながら、センサ50の第2の位置は、センサ係合面82と係合して、小さい間隙をセンサ50と外向き表面54との間の、例えば0.5mmなどの所定の最大距離により定めることができる。最大の間隙が外向き表面54に隣接して配置された場合、十分な量の熱伝導性間隙充填材料86を外向き表面54上に配置して、センサ50が外向き表面54と熱接触することを保証する。さらに、間隙充填材料86は、センサ50のセンサポケット52内における静止位置決め及び/又はセンサ50の任意の運動の減衰を容易にすることができる。間隙充填材料86の特定の物理的特性は多様であってよく、流動性材料として分注し、その後より硬い軟度まで硬化させることができる材料を含んでもよい。
【0037】
センサ50の位置を、外向き表面の所定の最大距離内に保持することにより、センサ50が不正確に位置決めされた場合又は最大距離を超えた位置に位置決めされた場合に生じ得る、センサの出力の変動又は異常が回避される。センサ50は、典型的には、モータ制御回路に用いることができ、その場合、導電体34aに隣接したセンサ50により表されるように、相フレットワーク温度を監視するサーミスタ出力を、モータ制御回路における重要入力変数として使用することができる。
【0038】
所定のセンサ位置を提供しかつ保持することに加えて、カバー部材62は、センサポケット52及びセンサ50により定められる感知領域用の保護カバーをさらに提供する。半径方向カバー部分68は、センサポケット52を半径方向及び周方向ともに覆う。また、軸方向脚部分70は、壁部分58を横切って周方向に延び、スロット48a、48b及び関連付けられたリード線46a、46bを覆い、第2の内側表面80がリードフレーム24の内側38に隣接する軸方向位置まで延びる。脚部分70は、リードフレーム24の内側38に向かって又はこれを超えて任意の距離を、リードフレーム24及び固定子組立体12の端部の特定の設計により許容される範囲まで延びて、リード線46a、46bを保護できることを理解されたい。ポケット閉鎖部分66は、センサ50及びその関連付けられたリード線46a、46bの両方を、後の組立作業中、又はモータ10の他の取り扱い中若しくは使用中に接触しないように保護する。また、半径方向カバー部分68は、熱間隙充填材料86を収容し、熱間隙充填材料86を汚し、センサ50による温度感知に悪影響を与えることがあるデブリがセンサポケット52に入るのを防ぐのに有効である。
【0039】
ポケット閉鎖部分66の内部構成は、デブリの通過を防止しながらセンサ50を保持するために、センサ係合面82を所定位置に位置決めするのを容易にするように形成することができる。図9に示すように、センサ係合面82は、リードフレーム24の外側36から軸方向外向きに配置され、壁部分58の外側壁面60は、係合面82から外向きに配置される。ポケット閉鎖部分66の内側表面は、壁部分58の周りに沿って外形付けされ、外側壁面60から離間された内側表面94を含んで、内側表面94に隣接したラビリンス経路を形成し、センサポケット52の半径方向外側に隣接する壁部分58の周りのデブリの通過を防止する。内側表面94に隣接した空間は、壁部分58が、支持面78で定められるカバー部材62の軸方向位置決めを妨げないことを保証する。
【0040】
図10を参照すると、案内支柱74a、74bの外端部に成形作業を施すことにより、カバー部材62をリードフレーム24上の位置に保持することができる。例えば、成形作業を行って、案内支柱74a、74bの端部を半径方向外向きに拡張して、案内支柱74a、74bの端部に保持ヘッド96a、96bを形成することができる。成形作業は、案内支柱74a、74bの端部に所望の構成を形成するための、かしめ作業(staking operation)又は他の作業を含んでもよい。本発明の趣旨及び範囲内で、他の保持機構を用いてカバー部材62をリードフレーム24に固定してもよいことを理解されたい。
【0041】
上述の組立プロセスは、リードフレーム24の固定子組立体12への自動組立を容易にできるステップを含むことを理解されたい。さらに、上述のように、組立プロセスは、センサ50の正確な位置決め、並びに組立後のセンサ50及び関連付けられたリード線46a、46bの保護を容易にする。
【0042】
さらに、センサのリード線46a、46bを支持するための特定の構成を本明細書に示すが、他の支持構成を設けることもできる。例えば、リード線46a、46bを、リードフレーム24を通って形成された孔又は他の開口部に通すことができる。代替的に、パッド40a、40bを、リードフレーム24の外側36上に配置することができ、又は他のリード線接続構造体を、リードフレーム24上の他の位置又はリードフレーム24内に設けてもよい。
【0043】
本発明の特定の実施形態を示し説明したが、当業者には、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の他の変更及び修正を行い得ることが明らかである。従って、添付の特許請求において、本発明の範囲内にある全てのそうした変更及び修正を網羅することを意図する。
[発明の項目]
[項目1]
固定子組立体及び回転子を含む電動機械の端部と関連付けてセンサを位置決めするための方法であって、前記電動機械は、その前記端部にありかつ外側を定めるリードフレームを含み、前記方法は、
前記リードフレームに隣接して接続された第1の端部と、前記センサに接続された第2の端部とを有する変形可能構造部により前記電動機械の前記端部に支持されるセンサを準備するステップと、
前記リードフレームの前記外側上に定められた外向き表面から離間され、前記センサの第2の感知位置から離間された、第1の位置に前記センサを位置決めするステップと、
前記リードフレームの前記外側と係合する取付け位置にカバー部材を移動するステップと、
を含み、前記外側と係合させるための前記カバー部材の前記移動の少なくとも最終部分は、前記カバー部材の係合面を前記センサと係合させて位置決めし、前記第2の感知位置を定める位置に前記外向き表面に近づけて前記センサを移動させることを含む、方法。
[項目2]
前記外向き表面は、前記リードフレームの前記外側に形成された凹部内に配置され、前記方法は、前記凹部内に間隙充填材料を置くステップを含み、前記カバー部材を移動する前記ステップは、前記センサを前記間隙充填材料に押し付けることを含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記センサは温度センサを含み、前記間隙充填材料は、熱伝導性間隙充填材料を含む、項目2に記載の方法。
[項目4]
前記カバー部材を移動し、前記センサの部材を前記第2の感知位置に移動するステップは、前記リードフレームの前記外側上の固定位置において、位置決めされた前記センサと前記カバー部材を係合させ、前記センサが前記外向き表面から離れた所定の距離内にあるようにすることを含む、項目1に記載の方法。
[項目5]
前記センサは、外側センサ表面を有する温度センサを含み、前記外向き表面は、前記リードフレームに沿って延びる導電体上に定められ、前記カバー部材の前記係合面と前記外側センサ表面との間の係合は、前記外向き表面に向いた前記外側センサ表面の部分を、前記外向き表面から所定の距離にある位置と前記外向き表面における位置との間に定められた範囲にある位置に位置決めする、項目4に記載の方法。
[項目6]
前記リードフレームは、外周部と、前記外周部から延びる周方向に離間された電気接続点とを含み、前記方法は、前記リードフレームを前記固定子組立体の端部の上に移動して、前記固定子組立体から延びる固定子リード線と関連する前記リードフレーム上に前記電気接続点を位置決めすることを含む、前記リードフレームを前記固定子組立体上に位置決めするステップを含む、項目1に記載の方法。
[項目7]
前記センサを前記第2の感知位置に移動する前に、前記固定子リード線を前記電気接続点にはんだ付けするステップを含む、項目6に記載の方法。
[項目8]
前記変形可能構造部は、前記センサから延び、かつ、前記センサを前記リードフレーム上の位置に撓み可能に支持するワイヤにより定められる、一対のセンサ・リード線を含む、項目1に記載の方法。
[項目9]
前記センサ・リード線は、前記リードフレームの前記外側とは反対側にある、前記リードフレームの内側から延びる、項目8に記載の方法。
[項目10]
前記リードフレームは、第1の案内構造部を含み、前記カバー部材は、前記第1の案内構造部に係合するように構成された第2の案内構造部を含み、前記カバー部材を移動するステップは、前記第2の案内構造部が、前記第1の案内構造部と前記第2の案内構造部との係合により定められる所定の経路に沿って移動することを含む、項目1に記載の方法。
[項目11]
前記第1の案内構造部は、前記リードフレームの前記外側から延びる支柱により形成され、前記方法は、成形作業において前記支柱の各々の端部を拡張して、前記センサを覆う位置に前記カバー部材を保持するステップを含む、項目10に記載の方法。
[項目12]
固定子組立体及び回転子を含む電動機械のためのリードフレームの熱伝導表面と関連付けて温度センサを位置決めするための方法であって、前記方法は、
前記温度センサから前記リードフレームの部分上の接続部まで延びる一対のワイヤ・リード線により前記リードフレームに支持される前記温度センサを有するリードフレームを準備するステップと、
前記固定子組立体上に前記リードフレームを位置決めするステップであって、前記リードフレームは前記固定子組立体とは反対側にある外側を含み、前記外側は外向き表面を含む部分を定める、ステップと、
前記リードフレームの前記外向き表面から離間され、前記温度センサの第2の感知位置から離間される、第1の位置に前記温度センサを位置決めするステップと、
前記リードフレームの前記外側と係合する取付け位置にカバー部材を移動するステップと、
を含み、前記外側と係合させるための前記カバー部材の前記移動の少なくとも最終部分は、前記カバー部材の係合面を前記温度センサと係合するように位置決めし、前記第2の感知位置を定める位置に前記外向き表面に近づけて前記温度センサを移動させることを含む、方法。
[項目13]
前記リードフレームは、半径方向の外周部及び半径方向の内側部分を有し、前記カバー部材を前記取付け位置に移動する前に、前記温度センサは、前記外周部に隣接して前記ワイヤ・リード線により支持される位置から、前記温度センサが前記外向き表面を覆って前記第1の位置に位置決めされる、前記外周部と前記内側部分との間で前記ワイヤ・リード線により支持される位置まで、第1の方向に移動される、項目12に記載の方法。
[項目14]
前記温度センサを前記外向き表面に近づけて移動させるステップは、前記第1の方向に対してほぼ直角の第2の方向に前記温度センサを移動することを含む、項目13に記載の方法。
[項目15]
前記温度センサは外側センサ表面を有し、前記外向き表面に面する前記外側センサ表面の部分は、前記温度センサが前記第2の感知位置にあるとき、前記第2の方向に沿って測定された、前記外向き表面から所定の距離の位置から前記外向き表面の位置までの間に定められる範囲内に配置される、項目14に記載の方法。
[項目16]
固定子組立体及び回転子を含む電動機械のためのリードフレーム組立体であって、前記リードフレーム組立体は、
前記固定子組立体の端部上に位置決めされ、前記固定子組立体とは反対側の外側を含み、凹部を定めるリードフレームと、
前記リードフレームの前記外側の部分を横切って延びる一対のワイヤ・リード線により支持され、前記凹部内に配置されたセンサと、
前記リードフレームの前記外側と係合して配置され、前記凹部を横切って延びるカバー部材と、
を含み、前記カバー部材の係合面は、前記センサと係合するように配置されて、前記センサを前記凹部内に定められた外向き表面に隣接する感知位置に位置決めする、リードフレーム組立体。
[項目17]
前記センサは温度センサを含み、前記リードフレーム組立体は、前記センサと前記外向き表面との間の前記凹部に配置された熱伝導性間隙充填剤を含む、項目16に記載のリードフレーム組立体。
[項目18]
前記外向き表面は、前記リードフレームに沿って延びる導電体により定められる、項目17に記載のリードフレーム組立体。
[項目19]
前記センサは、外側センサ表面を有する温度センサを含み、前記外向き表面は、前記リードフレームに沿って延びる導電体上に定められ、前記外向き表面に向いた前記外側センサ表面の部分は、前記外向き表面から所定の距離にある位置から前記外向き表面における位置までの間に定められた範囲内に配置される、項目16に記載のリードフレーム組立体。
図1
図2
図2A
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10