特許第6135395号(P6135395)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6135395
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/14 20060101AFI20170522BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20170522BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20170522BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20170522BHJP
   B41J 11/42 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   G03G21/14
   G03G21/00 386
   B41J29/38 Z
   B41J29/46 Z
   B41J11/42
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-172210(P2013-172210)
(22)【出願日】2013年8月22日
(65)【公開番号】特開2015-40996(P2015-40996A)
(43)【公開日】2015年3月2日
【審査請求日】2016年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀
(74)【代理人】
【識別番号】100109689
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 結
(72)【発明者】
【氏名】蓮井 靖孝
【審査官】 田代 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−298013(JP,A)
【文献】 特開2006−082430(JP,A)
【文献】 特開昭54−041024(JP,A)
【文献】 特開2003−160258(JP,A)
【文献】 特開2011−114477(JP,A)
【文献】 実開昭63−200551(JP,U)
【文献】 特開2006−227375(JP,A)
【文献】 特開2002−067412(JP,A)
【文献】 特開平10−315593(JP,A)
【文献】 特開2008−225354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/00
G03G 21/00
G03G 21/14
B41J 11/42
B41J 29/38
B41J 29/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続用紙上に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部よりも連続用紙搬送方向下流側に配置され、該画像形成部を経由する用紙搬送路に沿って案内されてきた連続用紙を搬送方向下流側に搬送駆動する搬送駆動部と、
あらかじめ定められたピッチの送り孔とあらかじめ定められたピッチのミシン目が形成されたミシン目付き連続用紙が使用されたときの該ミシン目付き連続用紙の送り孔を検出する送り孔検出センサと、
前記ミシン目付き連続用紙の、隣接する2つのミシン目どうしに挟まれたページ領域内の複数の送り孔のうち、ミシン目から数えて予め定められた順番に位置する送り孔が前記送り孔検出センサによって検出されるのに基づき起動されるタイマであって、該タイマの、該起動に起因するタイムアップが、前記ページ領域に隣接する次のページ領域における、前記順番に位置する送り孔に隣接する1つ下流側の送り孔が前記送り孔検出センサによる送り孔検出点を通過した時点よりも後、かつ、前記順番に位置する送り孔が該送り孔検出点に到達する時点よりも前であるタイマと、
前記タイマのタイムアップに基づき前記順番に位置する送り孔を検出するためのイネーブル信号を立ち上げる立ち上げ手段と、
前記検出用イネーブル信号が立ち上がっている期間において検出された前記順番に位置する送り孔の検出タイミングに基づいて、ミシン目には重ならずに隣接する2つのミシン目どうしに挟まれた領域に画像が形成されるように、画像形成タイミングを制御する制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ミシン目付き連続用紙の1つのミシン目が前記用紙搬送路上のあらかじめ定められた初期セット領域内に位置するように該用紙搬送路に沿って通紙された初期状態における該ミシン目付き連続用紙の搬送駆動が開始されたときに、前記領域に画像が形成されるように、画像形成タイミングを制御するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記初期セット領域は、前記ミシン目付き連続用紙に形成されている隣接する2つの送り孔相互の間隔よりも狭い寸法に設定された領域であることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、設定された送り孔検出時間内に前記送り孔が検出されなかったときに画像形成動作を中断してユーザに向けてエラーを通知するものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、送り孔とミシン目が形成された連続用紙のミシン目を、オートローディングスイッチを一度押すだけで転写位置に合わせる自動用紙セット機構付きのオートローディング装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−348361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、送り孔とミシン目が形成された連続用紙の送り孔にピンを差し込んで連続用紙を送るトラクタを備えることなく、その連続用紙のミシン目を避けた領域に画像を形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1は、
連続用紙上に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部よりも連続用紙搬送方向下流側に配置され、該画像形成部を経由する用紙搬送路に沿って案内されてきた連続用紙を搬送方向下流側に搬送駆動する搬送駆動部と、
あらかじめ定められたピッチの送り孔とあらかじめ定められたピッチのミシン目が形成されたミシン目付き連続用紙が使用されたときの該ミシン目付き連続用紙の送り孔を検出する送り孔検出センサと、
前記ミシン目付き連続用紙の、隣接する2つのミシン目どうしに挟まれたページ領域内の複数の送り孔のうち、ミシン目から数えて予め定められた順番に位置する送り孔が前記送り孔検出センサによって検出されるのに基づき起動されるタイマであって、該タイマの、該起動に起因するタイムアップが、前記ページ領域に隣接する次のページ領域における、前記順番に位置する送り孔に隣接する1つ下流側の送り孔が前記送り孔検出センサによる送り孔検出点を通過した時点よりも後、かつ、前記順番に位置する送り孔が該送り孔検出点に到達する時点よりも前であるタイマと、
前記タイマのタイムアップに基づき前記順番に位置する送り孔を検出するためのイネーブル信号を立ち上げる立ち上げ手段と、
前記検出用イネーブル信号が立ち上がっている期間において検出された前記順番に位置する送り孔の検出タイミングに基づいて、ミシン目には重ならずに隣接する2つのミシン目どうしに挟まれた領域に画像が形成されるように、画像形成タイミングを制御する制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0006】
請求項2は、
前記制御部は、前記ミシン目付き連続用紙の1つのミシン目が前記用紙搬送路上のあらかじめ定められた初期セット領域内に位置するように該用紙搬送路に沿って通紙された初期状態における該ミシン目付き連続用紙の搬送駆動が開始されたときに、前記領域に画像が形成されるように、画像形成タイミングを制御するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
【0007】
請求項3は、
前記初期セット領域は、前記ミシン目付き連続用紙に形成されている隣接する2つの送り孔相互の間隔よりも狭い寸法に設定された領域であることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置である。
【0008】
請求項4は、
前記制御部は、設定された送り孔検出時間内に前記送り孔が検出されなかったときに画像形成動作を中断してユーザに向けてエラーを通知するものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の画像形成装置によれば、トラクタを備えることなく、送り孔とミシン目が形成された連続用紙のミシン目を避けた領域に画像を形成することができる。
【0010】
請求項2の画像形成装置によれば、ミシン目を正確に避けることができる。
【0011】
請求項3の画像形成装置によれば、ミシン目検出のエラーが低減する。
【0012】
請求項4の画像形成装置によれば、送り孔検出不能エラーに対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態としての画像形成装置の概略構成図である。
図2】送り孔およびミシン目付きの連続用紙の模式図である。
図3】画像形成タイミングを調整するための制御方法を示したタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態としての画像形成装置の概略構成図である。
【0016】
この画像形成装置1では、送り孔やミシン目が形成されていない連続用紙と、それらが形成されている連続用紙のいずれの連続用紙にも画像を形成することができる。
【0017】
ここで、送り孔とミシン目が形成された連続用紙の搬送には、従来、送り孔にピンを差し込んで搬送するトラクタ搬送が行なわれている。これに対し、本実施形態の画像形成装置1は、トラクタを省いて、送り孔やミシン目のない連続用紙を搬送駆動する駆動系を共用している。この場合、ミシン目付きの連続用紙を使用したとき、1ページ分の画像がミシン目を跨いだ領域に形成されるのを避け、ミシン目とミシン目とに挟まれた領域に画像を形成する必要がある。
【0018】
本実施形態は、ミシン目と画像が重なるのを避けることがテーマである。
【0019】
この画像形成装置1は、本体装置10とコントローラ20を備えている。
【0020】
コントローラ20は、本体装置10の全体の制御を担っている。また、このコントローラ20は、外部から入力されてきた画像データの処理およびその画像データの本体装置10への受渡しも担当している。
【0021】
本体装置10は、トナーを用いて連続用紙上に画像を形成する装置である。
【0022】
上述の通り、この装置では、送り孔およびミシン目付きの連続用紙であっても、それらのない単純な連続用紙であっても使用することができる。送り孔やミシン目のない連続用紙の場合、その連続用紙上の画像形成開始点が、その連続用紙の長手方向のどの点であってもよく、ここでのテーマとは無関係である。そこで、以下では、この画像形成装置1で送り孔およびミシン目付きの連続用紙を使って画像を形成するものとして説明する。
【0023】
本体装置10には、電源11および排気フィルタ12が備えられている。電源11は、この本体装置10の各部に電力を供給する。また排気フィルタ12は、外部に排出される空気中の、浮遊トナーや紙粉等からなる塵埃を除去する。
【0024】
また、この本体装置10には、用紙搬送方向上流側から順に、その連続用紙のミシン目での折りぐせを矯正する矯正部材13、送り孔検出用のセンサ14、画像形成部15、定着部16、および搬送駆動部17が備えられている。
【0025】
さらに、この本体装置10には、連続用紙Pをそれらに沿って搬送する複数のロール等からなる搬送路18が形成されている。連続用紙Pは、前処理装置(不図示)から受け渡され、搬送駆動部17による搬送駆動を受けて搬送路18に沿って搬送され、後処理装置(不図示)に受け渡される。
【0026】
連続用紙Pは、搬送路18上を搬送されながら、矯正部材13により折り目が矯正され、センサ14により送り孔の検出を受ける。
【0027】
さらにその連続用紙Pは、画像形成部15においてトナー像の形成を受け、定着部16でそのトナー像の定着を受ける。この連続用紙Pは、搬送駆動部17により搬送駆動されて後処理装置に送り込まれる。
【0028】
画像形成部15には、矢印A方向に回転する感光体151が備えられている。また、その感光体151の回りには、帯電器152、露光器153、現像器154、転写器155、およびクリーナ156が配置されている。
【0029】
帯電器152は、感光体151の表面を一様に帯電する。
【0030】
露光器153は、感光体151に、画像データに基づいて変調された露光光を照射して、その感光体151の表面に静電潜像を形成する。
【0031】
現像器154は、感光体151の表面に形成された静電潜像をトナーで現像して、感光体151の表面にトナー像を形成する。
【0032】
この現像器154に隣接してトナーホッパ157が備えられており、現像器154内にトナーが補給される。
【0033】
転写器155は、感光体151上のトナー像を連続用紙P上に転写する。
【0034】
転写後の感光体151上に残存するトナーはクリーナ156によって除去される。
【0035】
連続用紙P上に転写されたトナー像は、連続用紙Pの搬送に伴って搬送されて定着器16に至る。この定着器16は、熱源としてのランプを間欠的にフラッシュ発光させるタイプの定着器である。ランプのフラッシュ発光によりトナー像に熱が与えられて、その熱でトナー像が連続用紙P上に定着され、連続用紙P上に定着トナー像からなる画像が形成される。この画像形成後の連続用紙Pは、後処理装置へと進む。
【0036】
図2は、送り孔およびミシン目付きの連続用紙Pの模式図である。
【0037】
この連続用紙Pには、その幅方向両端部にピッチp=1/2インチの送り孔31が形成されている。またこの連続用紙Pには、ページを区切るミシン目32が形成されている。この連続用紙Pは、このミシン目32で容易に引き裂くことができるようになっている。したがって、画像形成装置1では、1枚の画像がこのミシン目32を跨がないように、すなわちミシン目とミシン目との間に画像が形成されるように、用紙の搬送と画像形成のタイミングを調整する必要がある。
【0038】
以下、連続用紙Pの搬送と画像形成のタイミングの調整方法について説明する。
【0039】
先ず、図1に示す本体装置10において、搬送路18に沿って連続用紙Pを手動でセットする。この連続用紙Pの搬送駆動部17は、搬送路18の最下流側に備えられているため、連続用紙Pは、その先端がその搬送駆動部17を通り過ぎた位置となるように、手動でセットする。その後は送りボタン(図示せず)を押すことにより、その連続用紙Pを1/6インチずつ、前方あるいは後方に送ることができる。
【0040】
その送りボタンを押して、図1に示すd=1/3インチの範囲内に連続用紙Pのミシン目32が位置するように連続用紙Pの初期位置を調整する。
【0041】
このd=1/3インチは、図2に示すように、送り孔のピッチp=1/2インチよりも狭い範囲である。この本体装置10は、送りボタンを1回押すごとに、連続用紙Pを1/6インチずつ前方、あるいは後方に送ることができるため、送りボタンを押すことによってその連続用紙Pを初期位置に容易に調整することができる。
【0042】
このようにして連続用紙Pが初期位置にセットされると、画像形成をスタートさせるためのスタートボタン(不図示)が押される。
【0043】
図3は、画像形成タイミングを調整するための制御方法を示したタイミングチャートである。
【0044】
画像形成のためのスタートボタンが押されると、この図3に示すシーケンスに従う動作が開始する。
【0045】
図3(A)の「ドライブモータ」は、搬送駆動部17に備えられている、連続用紙搬送用のモータである。この図3(A)の縦軸は、そのドライブモータの回転数(回転速度)を表わしている。
【0046】
図3(A)に示すように、ドライブモータが先ずスキップ期間と呼ばれる短時間回転して停止する。これは、セットされた連続用紙Pの弛みをとるための回転である。
【0047】
次に時刻T1において露光が開始される。ただしこの露光は、露光に必要な要素を立上げるための準備であり、露光光を発光しない、いわば白紙の画像を形成する露光である。
【0048】
この時刻T1のタイミングで、図3(B)に示す、先頭孔検出用ハードウェア(HW)タイマを起動する。ここでは、同時に2つのタイマが起動される。
【0049】
図3(A)に示すドライブモータは、スキップ期間終了後一旦停止し、時刻T1を過ぎてから回転を開始して連続用紙Pを搬送する。ただし、最初はゆっくりと回転を始め、図示の「加速期間」をかけてゆっくりと速度を速める。その後の「安定化期間」は、連続用紙Pの搬送を安定化させるための期間である。
【0050】
図3(B)のハードウェアタイマの1つは、連続用紙が安定的に搬送されている、あるタイミング(時刻T2)でタイムアップし、図3(C)に示す「先頭孔検出イネーブル」を立ち上げる。この「先頭孔検出入力イネーブル」は、これが立ち上がっている期間内に、図1に示すセンサ14により、ある1本のミシン目32に続く先頭の送り孔31を検出するハズのタイミングをあらわしている。この「先頭孔検出入力イネーブル」は、センサ14により送り孔31が検出されると立ち下がる。
【0051】
図3(B)のハードウェアタイマのもう1つは、時刻T2よりも遅れてタイムアップし、「先頭孔検出イネーブル」がもしその時刻まで立ち上がったままであったとき、すなわち、その2番目のタイムアップの時刻まで送り孔31が検出されていなかったときは、図3(D)に示す「孔検出タイムアウトエラー」の処理が実行される。この「孔検出タイムアウトエラー」では、この本体装置10による画像形成のための動作が中断されてユーザにエラーが通知される。
【0052】
図3(E)の「孔検出」は、センサ14による送り孔31の検出タイミングを模式的に示したものである。
【0053】
図3(C)の「先頭孔検出入力イネーブル」が立ち上がっている期間内に検出された、図3に符号H0で示す送り孔31は、ある1つのミシン目32に隣接する最初の送り孔である。この検出タイミングで、「先頭孔検出イネーブル」が立ち下がり、そのタイミングで、図3(F)の「LED露光タイミング」を定めるための露光用タイマが起動される。そしてその露光用タイマがタイムアップした時刻T3に露光が開始される。この露光は画像データに応じて変調された露光光を感光体151に照射する、本来の露光である。また、この時刻T3は、このタイミングで露光を開始することによって、連続用紙P上の、ミシン目には重ならない、ミシン目とミシン目とに挟まれた領域に画像が形成される時刻である。
【0054】
また、図3(C)の「孔検出入力イネーブル」の立ち下がりのタイミングで、図3(G)の「孔検出基準タイミング」を定めるための孔検出用HWタイマが起動される。そしてその孔検出用HWタイマがタイムアップした時刻T4に「孔検出入力イネーブル」が立ち上げられ、再び送り孔31の検出を開始する。このとき検出される送り孔31は、次のミシン目に隣接する、今回画像を形成したページの次のページの先頭の送り孔31である。すなわちここでは次ページの先頭が検出される。
【0055】
すなわち、この「孔検出入力イネーブル」は、画像形成の1ページ目ではなく、次の2ページ目の先頭の送り孔31の検出用である。この点を除き、この「孔検出入力イネーブル」は図3(C)の「先頭孔検出イネーブル」と同様のシーケンスを経て、2ページ目にも画像が形成される。3ページ目以降も同様である。
【0056】
1ページ目の先頭の送り孔31を検出したにもかかわらず、2ページ目以降の各ページについてもそのページの先頭の送り孔31の検出を繰り返すのは、搬送駆動部17における用紙搬送時の滑り等が考えられるからである。従来のように送り孔にピンを挿入して用紙を搬送するトラクタを備えていると搬送に伴う滑りは生じないが、ここでは、送り孔なしの連続用紙の搬送機構と共用しているため、滑りが生じるおそれがある。そこで、上記のように各ページごとに先頭の送り孔31を検出することで、仮に多少の滑りがあっても各ページの正しい位置に画像を形成するシーケンスとしている。
【0057】
尚、ここでは、各ページ毎の「先頭の」送り孔を検出するという説明を行ったが、センサ14と画像形成部15との間の距離の設定等により、センサ14では必ずしも「先頭」の送り孔を検出するのではなく、各ページごとの2番目あるいは3番目等、特定の送り孔を検出するように構成すれば、画像形成のタイミングを調整することができる。
【0058】
この実施形態の画像形成装置1によれば、トラクタを備えることなく送り孔およびミシン目付きの連続用紙を使用することができ、大幅なコストダウンが実現する。
【符号の説明】
【0059】
1 画像形成装置
10 本体装置
11 電源
12 排気フィルタ
13 矯正部材
14 センサ
15 画像形成部
16 定着部
17 搬送駆動部
18 搬送路
20 コントローラ
31 送り孔
32 ミシン目
151 感光体
152 帯電器
153 露光器
154 現像器
155 転写器
156 クリーナ
157 トナーホッパ
図1
図2
図3