(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記フレキシブルヒンジは、前記コンピュータ装置の表示装置の少なくとも一部を覆うために前記コンピュータ装置に対する第1の向きで、及び前記コンピュータ装置の筐体の前記表示装置を含む側とは反対側にある該筐体の背面の少なくとも一部を覆うために前記コンピュータ装置に対する第2の向きで前記入力装置を配置させるのに十分な量の柔軟性を有する、請求項1に記載の入力装置。
前記フレキシブルヒンジは、前記中間背部と、前記入力部を前記中間背部にフレキシブルに接続する第1のフレキシブル部と、前記中間背部を前記接続部にフレキシブルに接続する第2のフレキシブル部とを含む、請求項1に記載の入力装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
概要
様々な機能を提供するために、様々な装置がモバイルコンピュータ装置に物理的に取り付けられ得る。例えば、ある装置は、コンピュータ装置の表示装置を危害から守るために、少なくとも表示装置用のカバーを提供するように構成され得る。モバイルコンピュータ装置に入力を提供する入力装置(例えば、トラックパッドを有するキーボード)等の他の装置も、コンピュータ装置に物理的に取り付けられ得る。また、例えばカバーと入力装置との組み合わせを提供するために、上記の装置の機能が組み合わされる場合もある。しかしながら、コンピュータ装置に装置を取り付けるために用いられた従来技術は、保護は大きいがそれに対応して装置の取り付け及び取り外しが複雑か又は保護は限られているが取り付け及び取り外しが比較的容易といった択一的なものであり得る。
【0010】
本明細書では、入力装置又は他の装置(例えば、カバー)をコンピュータ装置に着脱可能に及び/又はフレキシブルに接続するための技術を説明する。これらの技術は、本の回転運動(rotational movement)に類似した回転運動を促すためにフレキシブルヒンジを用いることを含む。この運動の間の入力装置の構成要素の保護に、例えば、最低曲げ半径をサポートしてフレキシブルな動き(flexible movement)から入力装置の導体を保護することにも技術が用いられ得る。これらの技術は、材料の選択、中間背部、サポート層等の使用を含み得る。
【0011】
入力装置とコンピュータ装置との間の強固な物理的連結を促すための技術も説明する。これには、コンピュータ装置の各空洞部(cavities)内で係合するように構成された1つ以上の突起部の使用を含み得る。突起部は、コンピュータ装置から入力装置が1つ以上の軸に沿って「引き離された」場合は空洞部内で機械的に固着するが、特定の軸に沿って引き離された場合は取り外しを可能にするように構成されている。このように、入力装置は、取り外し易さをサポートしつつも、広範な動きに亘って強固な接続を有し得る。
【0012】
入力装置をコンピュータ装置に接続するのに用いられる接続部の機械剛性を高める技術も説明する。例えば、接続部は、コンピュータ装置の溝(channel)内に配置されるプラスチック製の突起部を含み得る。機械剛性を高めるために、金属片(例えば、アルミ)等の背部が突起部に固定され得る。この固定は、複数のピンを用いて、それらのピン、背部及び突起部の組み合わせが、背部の軸に沿って高い剛性を有する積層構造を形成するように行われ得る。また、それらのピンは、接着剤(例えば、エポキシ)が硬化する間に背部を突起部に取り付ける等の様々な他の機能をサポートするのに用いられ得る。それにより、接着剤の硬化時間によって制限されない早い製造サイクル時間(fast production cycle time)がサポートされる。硬化後、接着剤及びピンの組み合わせは、接続部の機械剛性をさらに高め得る。下記の節で、これらの及び他の技術をさらに説明する。
【0013】
下記の説明では、先ず本明細書に記載の技術が使用され得る例示的環境を説明する。その後、例示的環境に加えて他の環境でも実行され得る例示の手法(procedures)を説明する。そのため、例示の手法のパフォーマンスは例示的環境によって限定されず、例示的環境は例示の手法のパフォーマンスによって限定されない。また、入力装置を説明するが、カバー等の入力機能を含まない他の装置も考えられる。下記でさらに説明するように、例えば、上記の技術は、例えば1つ以上の材料(例えば、磁石、鉄鋼材等)を有するカバーであって、それらの材料がコンピュータ装置の磁気連結装置に引き付けられるようにカバー内で構成及び配置されたカバー等の受動素子や、突起部及び接続部の使用等にも同様に適用可能である。
【0014】
例示的環境
図1は、本明細書に記載の技術を利用可能な、例示の実施形態における環境100の図である。図示の環境100は、フレキシブルヒンジ106を介して入力装置104に物理的に且つ通信可能に連結されたコンピュータ装置102の例を含む。コンピュータ装置102は様々な形で構成され得る。例えば、コンピュータ装置102は、携帯電話、図示のタブレット型コンピュータ等のモバイル用途用に構成され得る。そのため、コンピュータ装置102は、メモリ及びプロセッサ資源が十分なフルリソースデバイスからメモリ及び/又はプロセッサ資源が限られた低リソースデバイスまで多岐に亘り得る。コンピュータ装置102は、コンピュータ装置102に1つ以上の動作を行わせるソフトウェアにも関連し得る。
【0015】
例えば、コンピュータ装置102は入出力モジュール108を含むものとして図示されている。入出力モジュール108は、コンピュータ装置102の入力の処理及び出力のレンダリングに関する機能を表す。入力装置104のキーに対応する機能、ジェスチャーを特定し、入力装置104を介して認識され得るそのジェスチャーに対応する動作を行わせる、表示装置110により表示されるバーチャールキーボードのキーに対応する機能及び/又は表示装置110のタッチスクリーン機能等に関連する入力等の様々な入力が入出力モジュール108によって処理され得る。そのため、入出力モジュール108は、キープレス、ジェスチャー等を含む入力の種類間の差を認識及び利用することで、様々な入力技術をサポートし得る。
【0016】
図示の例では、入力装置104は、QWERTY配列のキー(他のキー配列も考えられる)及びトラックパッドを有するキーボードを含む入力部を有するように構成されている。また、ゲームコントローラ、楽器を模した構成等の他の非従来の構成も考えられる。そのため、入力装置104及び入力装置104に含まれるキーは、様々な機能をサポートするために様々な構成を取り得る。
【0017】
前述したように、入力装置104は、本例においてはフレキシブルヒンジ106を用いて物理的に且つ通信可能にコンピュータ装置102に連結されている。フレキシブルヒンジ106は、該ヒンジによってサポートされる回転運動が、ピンによってサポートされる機械的回転(mechanical rotation)(このような実施形態も考えらえる)とは対照的に、ヒンジを構成する材料を屈曲させる(例えば曲げる)ことで得られるという意味で柔軟性を有する。また、このフレキシブル回転(flexible rotation)は、1つ以上の方向(例えば図の垂直方向)における動きをサポートするが、他の方向における動き、例えばコンピュータ装置102に対する入力装置104の側方への動きを制限するように構成され得る。これを、電力状態、アプリケーション状態等の変更に使用されるセンサの配列等、コンピュータ装置102に対する入力装置104の安定した整列(consistent alignment)をサポートするのに用いてもよい。
【0018】
フレキシブルヒンジ106は、例えば1つ以上の生地(fabric)層を用いて形成され、入力装置104をコンピュータ装置102に、また反対にコンピュータ装置102を入力装置104に通信可能に連結するフレキシブル配線として形成された導体を含み得る。この入力装置104とコンピュータ装置102との通信は、例えば、キープレスの結果をコンピュータ装置102に伝達したり、コンピュータ装置から電力を受け取ったり、認証を行ったり、補助電力をコンピュータ装置102に提供したりするのに用いられ得る。フレキシブルヒンジ106は様々な形で構成され得る。下記の図に関連付けてこの点をさらに説明する。
【0019】
図2は、フレキシブルヒンジ106をより詳細に示す、
図1の入力装置104の例示の実施形態200を図示する。この例では、入力装置104とコンピュータ装置102とを通信可能に且つ物理的に接続するように構成された入力装置の接続部202が図示されている。図示の接続部202は、コンピュータ装置102の筐体の溝内で受容されるように構成された高さ及び断面を有するが、この構成は、その精神及び範囲から逸脱することなく変更される場合もある。
【0020】
接続部202は、フレキシブルヒンジ106を用いることで、キーを含む入力装置104の一部にフレキシブルに接続されている。そのため、接続部202がコンピュータ装置に物理的に接続されると、接続部202及びフレキシブルヒンジ106の組み合わせによって、本のヒンジに似た、コンピュータ装置102に対する入力装置104の動きがサポートされる。
【0021】
この回転運動によって、コンピュータ装置102に対する入力装置104の様々な向き(orientation)がサポートされ得る。例えば、入力装置104がコンピュータ装置102の表示装置110にぴったり接して配置され、
図3の例示の向き300に示すようにカバーとして機能するような回転運動がフレキシブルヒンジ106によってサポートされ得る。そのため、入力装置104は、コンピュータ装置102の表示装置110を危害から守るように機能し得る。
【0022】
図4の例示の向き400に示すように、タイピング用の構成もサポートされ得る。この向きでは、入力装置104が表面にぴったり接して配置され、コンピュータ装置102は、表示装置110が観察できるように、例えば、コンピュータ装置102の背面に配置されたキックスタンド402を用いることで角度を持って配置されている。
【0023】
図5の例示の向き500では、入力装置104は、コンピュータ装置102の背面にぴったり接して、例えば、コンピュータ装置102の表示装置110の反対側に位置するコンピュータ装置102の筐体背面にぴったり接して配置されるように回転され得る。この例では、コンピュータ装置102に対する接続部202の向きにより、フレキシブルヒンジ106は接続部202を「包み込み(wrap around)」、入力装置104がコンピュータ装置102の背面に位置することを可能にする。
【0024】
この包み込みによって、コンピュータ装置102の背面の一部が露出されたままとなる。これを、様々な機能、例えば、この例示の向き500では入力装置104によってコンピュータ装置102の背面の大半の部分が覆われているものの、コンピュータ装置102の背面に位置するカメラ502を使用できるようにするのに利用してもよい。コンピュータ装置102の1つの側を入力装置104で一度に覆う構成を上述したが、他の構成も考えられる。
【0025】
図6の例示の向き600では、入力装置104は、コンピュータ装置の背面を覆うように構成された部位602を含むものとして図示されている。この部位602も、フレキシブルヒンジ604を用いて接続部202に接続されている。
【0026】
図6の例示の向き600も、入力装置104がある面にぴったり接して設置され、コンピュータ装置102は、表示装置110を観察できるように角度を持って配置されるタイピング用の構成を図示している。この例では部位602と接触するようにコンピュータ装置102の背面に配置されたキックスタンド402を用いることでこの構成がサポートされている。
【0027】
図7は、コンピュータ装置102の前面(例えば表示装置110)及び背面(例えば、筐体の表示装置とは反対側)の双方を覆うのに部位602を含む入力装置104が用いられる例示の向き700を図示する。1つ以上の実施形態では、例えば、閉じた時に補助電力を提供するために、コンピュータ装置102及び/又は入力装置104の側面に沿って電気コネクタ及び他のコネクタも配置され得る。
【0028】
当然ながら、様々な他の向きもサポートされる。例えば、コンピュータ装置102及び入力装置104は、双方が、
図1に示すようにある面にぴったり接して設置される構成を取り得る。三脚配置(tripod arrangement)、ミーティング用配置(meeting arrangement)、プレゼンテーション用配置(presentation arrangement)等の他の事例も考えられる。
【0029】
再び
図2に戻って、この例では、接続部202は、磁気連結装置204、206、機械連結突起部208、210及び複数の通信接点212を含むものとして図示されている。磁気連結装置204、206は、1つ以上の磁石を用いることでコンピュータ装置102側の相補的な磁気連結装置に磁気的に連結するように構成されている。このように、入力装置104は、磁力を用いることでコンピュータ装置102に物理的に固定され得る。
【0030】
接続部202は、入力装置104とコンピュータ装置102との間で機械的な物理接続を形成するために機械連結突起部208、210も含む。
図8に、機械連結突起部208、210をより詳細に示し、以下でそれらを説明する。
【0031】
図8は、機械連結突起部208、210及び複数の通信接点212を含む
図2の接続部202の斜視図を示す、例示の実施形態800を図示する。図示するように、機械連結突起部208、210は、接続部202の表面から離れる方向に延びるように構成されている(本件では垂直であるが、他の角度の場合も考えられる)。
【0032】
機械連結突起部208、210は、コンピュータ装置102の溝内の相補的な空洞部内で受容されるように構成されている。機械連結突起部208、210が空洞部に受容され、突起部の高さ及び空洞部の深さに対応すると定義される軸に一致しない力が加えられると、機械連結突起部208、210は装置間の機械的な固着を促す。
図14に関連付けてこの点をさらに説明する。
【0033】
接続部202は、複数の通信接点212を含むものとしても図示されている。複数の通信接点212は、コンピュータ装置102の対応する接点と接触して、装置間で通信可能な連結を形成するように構成されている。下記の図に関連付けてこの点をより詳細に図示及び説明する。
【0034】
図9は、通信接点212のうちの1つを示す
図2及び
図8の軸900に沿った断面に加えて、コンピュータ装置102の空洞部のより詳細な断面を図示する。接続部202は、コンピュータ装置102の溝904と相補的になるように、例えば相補的な形状を有するように構成され突起部902を含むものとして図示されている。突起部902のそのような構成により、空洞部904内での突起部902の動きが制限される。
【0035】
通信接点212は様々な形で構成され得る。図示の例では、接続部202の通信接点212は、接続部の円筒908内に収容されるスプリング式ピン(spring loaded pin)906として形成されている。スプリング式ピン906は、入力装置104とコンピュータ装置102との間で安定した通信接触(consistent communication contact)を提供するために、円筒908から外側に、例えばコンピュータ装置102の接点910に向かって付勢されている。従って、装置を動かした時やぶつけた(jostling)時に、接触及びそれ故に通信が維持され得る。コンピュータ装置102上にピンを設置することや入力装置104上に接点を設置することを含む様々な他の例も考えられる。
【0036】
図9の例には、フレキシブルヒンジ106もより詳細に示されている。この断面におけるフレキシブルヒンジ106は、接続部202の通信接点212を、入力装置104の入力部914、例えば1つ以上のキー、トラックパッド等に通信可能に連結するように構成された導体912を含む。導体912は様々な形で形成され得る。例えば、ヒンジ106を繰り返し屈曲できるように、フレキシブルヒンジの一部としての働きを可能にする作動柔軟性(operational flexibility)を有する銅配線として形成され得る。しかしながら、導体912の柔軟性は、最低曲げ半径よりも上で行われる屈曲に対して限られている場合があり、例えば、動作可能なまま維持されて信号を伝導し得る。
【0037】
従って、フレキシブルヒンジ106は、導体912の作動柔軟性に基づいて最小曲げ半径をサポートするように構成され得る。そのため、フレキシブルヒンジ106はその最低曲げ半径より下では耐屈曲性を呈する。様々な技術が用いられ得る。例えば、フレキシブルヒンジ106は、生地、マイクロファイバー布等から形成され得る第1の外層916及び第2の外層918を含むように構成され得る。第1の外層916及び/又は第2の外層918の形成に使用される材料の柔軟性は、接続部202に対して入力部914を動かす間に導体912が壊れたり、それ以外では動作不能になったりしないように、上述の柔軟性をサポートするように構成され得る。
【0038】
他の事例では、フレキシブルヒンジ106は、接続部202と入力部914との間に位置する中間背部920を含み得る。例えば、中間背部920は、入力部904を中間背部920にフレキシブルに接続する第1のフレキシブル部922と、中間背部920を接続部202にフレキシブルに接続する第2のフレキシブル部924とを含む。
【0039】
図示の例では、第1の外層916及び第2の外層918は、フレキシブルヒンジ106の第1のフレキシブル部922及び第2のフレキシブル部924を通って、入力部914から延びており(そのカバーとして機能する)、例えば、締め付け、接着剤等によって接続部202に固定されている。導体912は、第1の外層916と第2の外層918との間に配置されている。中間背部920は、所望の最低曲げ半径をサポートするためにフレキシブルヒンジ106の特定の場所に機械剛性926を提供するように構成され得る。下記の図と関連付けてこの点をさらに説明する。
【0040】
図10は、
図3に示す向きにあるコンピュータ装置102、接続部202及び入力装置104のフレキシブルヒンジ106の断面を図示する。
図3に示す向きでは、入力装置104はコンピュータ装置102の表示装置110用のカバーとして機能する。図示するように、この向きでは、フレキシブルヒンジ106が屈曲する。しかしながら、中間背部920の包含及び第1のフレキシブル部922及び第2のフレキシブル部924のサイジングにより、フレキシブルヒンジ106の屈曲は、前述した導体912の作動曲げ半径(operational bend radius)を上回ることはない。このように、中間背部920によって提供される(フレキシブルヒンジ106の他の部分の機械剛性よりも大きい)機械剛性926は、導体912を保護し得る。
【0041】
中間背部920は、様々な他の機能をサポートするのにも用いられ得る。例えば、中間背部920は、
図1に示す縦軸に沿った動きをサポートするが、そうでなければフレキシブルヒンジ106の柔軟性により生じ得る横軸に沿った動きの制限に役立ち得る。
【0042】
フレキシブルヒンジ106に沿った特定の地点で所望の柔軟性を提供するのに他の技術を利用してもよい。例えば、エンボス加工を用いてもよい。その場合、例えば、中間背部920の寸法及び向きを模倣する領域であるエンボス領域は、第1の外層916及び第2の外層918のうちの1つ以上といった材料の柔軟性をエンボス加工された所で高めるように構成される。特定の軸に沿って材料の柔軟性を高めるエンボス線214の例を
図2に示す。しかしながら、フレキシブルヒンジ106に所望の柔軟性を提供するために多種多様なエンボス領域の形状、深さ及び向きも考えられることが容易に分かる。
【0043】
図11は、磁気連結装置204を示す、
図2及び
図8の軸1100に沿った断面に加えて、コンピュータ装置102の空洞部904のより詳細な断面を図示する。この例では、磁気連結装置204の磁石が、接続部202内に配置されているものとして図示されている。
【0044】
接続部202及び溝904の動作は共同して、コンピュータ装置102の磁気連結装置1106の磁石1104(本例ではコンピュータ装置102の筐体の溝904内に配置されている)に、磁石1102が引き付けられるようにする。1つ以上の実施形態では、フレキシブルヒンジ106の柔軟性によって、接続部202が溝904に「嵌め込まれる」。また、フレキシブルヒンジ106の柔軟性によって、機械連結突起部208が空洞部1002に入るように整列し、通信接点208が溝内の各接点と並ぶような形で、接続部202が溝904に「ぴったり合う」ようになり得る。
【0045】
磁気連結装置204、1106は様々な形で構成され得る。例えば、磁気連結装置204は裏当て1108(例えば、スチール等)を用いて、磁石1102によって生成される磁界が裏当て1108から離れて外側に広がるようにしてもよい。そのため、磁石1102によって生成される磁界の範囲が広がり得る。磁気連結装置204、1106によって様々な他の構成も使用され得る。下記の参照図面に関連付けて、その例を説明及び図示する。
【0046】
図12は、磁束の泉(flux fountain)を実施するために入力装置104又はコンピュータ装置102によって使用され得る磁気連結部の例1200を図示する。この例では、複数の磁石のそれぞれについて、矢印を用いて磁界の配列(alignment of a magnetic field)を示す。
【0047】
軸に沿って並んだ磁界を有する第1の磁石1202は、磁気連結装置内に配置されている。第2の磁石1204及び第3の磁石1206は、第1の磁石1202の両側に配置されている。第2の磁石1204及び第3の磁石1206のそれぞれの磁界の配列は、第1の磁石1202の軸に実施的に垂直であり、概ね互いに反対である。
【0048】
この場合、第2の磁石及び第3の磁石の磁界は、第1の磁石1202に向けられている。これにより、第1の磁石1202の磁界が図示する軸(indicated axis)に沿ってさらに広がるため、第1の磁石1202の磁界の範囲が広がる。
【0049】
この効果を、第4の磁石1208及び第5の磁石1210を用いてさらに広げてもよい。この例では、第4の磁石1208及び第5の磁石1210は、第1の磁石1202の磁界と実質的に反対方向に並んだ磁界を有する。また、第2の磁石1204は第4の磁石1208と第1の磁石1202との間に配置されている。第3の磁石1206は、第1の磁石1202と第5の磁石1210との間に配置されている。そのため、第4の磁石1208及び第5の磁石1210の磁界も、それらの各軸に沿ってさらに広がり得る。そのため、これらの磁石に加えて、全体のうちの他の磁石の強度もさらに高まり得る。この5つの磁石の構成は、磁束の泉の形成に好適である。5つの磁石で説明したが、5より大きい奇数個の磁石を用いてこの関係を再現して、強度がより大きい磁束の泉を形成してもよい。
【0050】
他の磁気連結装置に磁気的に取り付けるために、図示の構成の「上」又は「下」に同様の構成の磁石を配置して、例えば、第1の磁石1202、第4の磁石1208及び第5の磁石1210の磁界が、それらの磁石の上又は下の対応する磁石と一致するようにしてもよい。また、図示の例では、第1の磁石1202、第4の磁石1208及び第5の磁石1210の強度は、第2の磁石1204及び第3の磁石1206よりも強いが、他の実施形態も考えられる。下記の図面の説明と関連付けて、磁束の泉の他の例を説明する。
【0051】
図13は、磁束の泉を実施するために入力装置104又はコンピュータ装置102によって使用され得る磁気連結部の例1300を図示する。この例でも、複数の磁石のそれぞれについて、矢印を用いて磁界の配列を示す。
【0052】
図12の例1200と同様に、軸に沿って並んだ磁界を有する第1の磁石1302は、磁気連結装置内に配置されている。第2の磁石1304及び第3の磁石1306は、第1の磁石1302の両側に配置されている。
図12の例1200と同様に、第2の磁石1304及び第3の磁石1306の磁界の配列は、第1の磁石1302の軸に実施的に垂直であり、概ね互いに反対である。
【0053】
この場合、第2の磁石及び第3の磁石の磁界は、第1の磁石1302に向けられている。これによって、第1の磁石1302の磁界が図示の軸に沿ってさらに広がるため、第1の磁石1302の磁界の範囲が広がる。
【0054】
この効果を、第4の磁石1308及び第5の磁石1310を用いてさらに広げてもよい。この例では、第4の磁石1308は、第1の磁石1302の磁界と実質的に反対方向に並んだ磁界を有する。第5の磁石1310は、第2の磁石1304の磁界と実質的に合致するように並び、第3の磁石1306の磁界とは実質的に反対の磁界を有する。第4の磁石1308は、磁気連結装置の第3の磁石1306と第5の磁石1310との間に配置されている。
【0055】
この5つの磁石の構成は、磁束の泉を形成するのに好適である。5つの磁石で説明したが、5より大きい奇数個の磁石を用いてこの関係を再現して、強度がより大きい磁束の泉を形成してもよい。そのため、第1の磁石1302及び第4の磁石1308の磁界がその軸に沿ってさらに広がるようになり、その磁石の強度がさらに高まり得る。
【0056】
他の磁気連結装置に磁気的に取り付けるために、図示の構成の「上」又は「下」に同様の構成の磁石を配置して、例えば、第1の磁石1302、第4の磁石1308の磁界が、それらの磁石の上又は下の対応する磁石と一致するようにしてもよい。また、図示の例では、第1の磁石1302及び第4の磁石1308(それぞれの)の強度は、第2の磁石1304、第3の磁石1306及び第5の磁石1310よりも強いが、他の実施形態も考えられる。
【0057】
また、同様の大きさの磁石を用いるものの、
図12の例1200は、
図13の例1300とは対照的に磁気的連結が大きい。例えば、
図12の例1200では、3つの磁石(例えば、第1の磁石1202、第4の磁石1208及び第5の磁石1210)を用いて主に磁気的連結を提供し、それらの磁石の磁界を「誘導(steer)」するのに2つの磁石、例えば第2の磁石1204及び第3の磁石1206が用いられる。しかしながら、
図13の例1300では、2つの磁石(例えば、第1の磁石1302及び第4の磁石1308)を用いて主に磁気的連結を提供し、それらの磁石の磁界を「誘導」するのに3つの磁石、例えば第2の磁石1304、第3の磁石1306及び第5の磁石1308が用いられている。
【0058】
従って、同様の大きさの磁石を用いるものの、
図13の例1300は、
図12の例1200とは対照的に、高い磁気整列能力(magnetic alignment capabilities)を有し得る。例えば、
図13の例1300では、3つの磁石(例えば、第2の磁石1304、第3の磁石1306及び第5の磁石1310)を用いて、主に磁気的連結を提供するのに用いられる第1の磁石1302及び第4の磁石1308の磁界が「誘導」される。そのため、
図13の例1300の磁石の磁界の配列は、
図12の例1200の配列よりも近いことがある。
【0059】
なお、使用する技術に関わらず、説明した磁界を「誘導する」又は「向ける」ことは、例えば、従来の配列状態で同様の強度を有する磁石を用いる構成に比べて、磁石の有効範囲を増やすのに使用され得ることが容易に分かる。1つ以上の実施形態では、この技術により、ある量の磁気材料を用いた場合数ミリメートルだったのが、同じ量の磁気材料を用いて数センチメートルに増加し得る。
【0060】
図14は、機械連結突起部208を示す、
図2及び
図8の軸1400に沿った断面に加えて、コンピュータ装置102の空洞部904のより詳細な断面を図示する。前述のものと同様に、突起部902及び溝904は、コンピュータ装置102に対する接続部202の動きを制限するために、相補的な寸法及び形状を有するように構成されている。
【0061】
この例では、接続部202の突起部902は、その上に配置された機械連結突起部208も含む。機械連結突起部208は、溝904内に配置された相補的な空洞部1402内で受容されるように構成されている。空洞部1402は、例えば、
図8に示すように略長円形の支柱として構成された場合(他の例も考えられる)、突起部1002を受容するように構成され得る。
【0062】
機械連結突起部208の高さ及び空洞部1002の深さに従った縦軸と一致する力が加えられると、ユーザーは、磁石によって加えられる磁気連結力を単独で解消して、コンピュータ装置102から入力装置104を分離する。しかしながら、他の軸に沿って(即ち、他の角度で)力が加えられた場合、機械連結突起部208は空洞部1002内で機械的に固着するように構成されている。これによって、磁気連結装置204、206の磁力に加えて、入力装置104がコンピュータ装置102から外れるのを抑える機械力が形成される。
【0063】
このように、機械連結突起部208は、入力装置104のコンピュータ装置102からの取り外しにバイアスをかけて本からページを引き裂くのを模倣し、装置を分離する他の試みを制限し得る。再び
図1を参照して、ユーザーは、入力装置104を一方の手で把持し、そしてコンピュータ装置102を他方の手で把持して、この比較的「平らな」向きでそれらの装置を概して互いに離れる方に引っ張り得る。フレキシブルヒンジ106の屈曲によって、突起部208及び空洞部1402の軸が概して並んで取り外しができるようになる。
【0064】
しかしながら、
図3〜
図7に示すような他の向きでは、突起部208の側面が空洞部1402の側面に固着し得るため、取り外しが制限され、装置間の強固な接続が促される。突起部208及び空洞部1402は、その精神及び範囲から逸脱することなく、所望の軸に沿った取り外しを促し、他の軸沿いでは強固な接続を促すために、様々な他の形で互いに対して配置され得る。突起部208を、器械的保定(mechanical retention)の提供に加えて、様々な他の機能を提供するのに利用してもよい。下記の図と関連付けてその例を説明する。
【0065】
図15は、入力装置104とコンピュータ装置102との間で信号を伝達する及び/又は電力を伝送するように構成された突起部の斜視
図1500を図示する。この例では、突起部の上面1502は、コンピュータ装置1402の空洞部1402内に配置された接点と通信可能に接続するように構成されている。
【0066】
この接点は、例えば、コンピュータ装置102から入力装置104への電力の伝送、入力装置104の補助電源からコンピュータ装置への電力の伝送、信号(例えば、キーボードのキーから生成された信号)の伝送等、様々な目的のために用いられ得る。また、
図16の上面
図1600に示すように、第1の接点1602及び第2の接点1604等の複数の異なる接点をサポートするために、表面1502を分割してもよい。他の数、形状及び寸法も考えられる。
【0067】
図17は、コンピュータ装置102の空洞部1402内に配置された
図16の突起部208の断面
図1700を図示する。この例では、第1の接点1702及び第2の接点1704は、空洞部1402から接点を外側に付勢するためのバネ機能を含む。第1の接点1702及び第2の接点1704は、突起部の第1の接点1602及び第2の接点1604にそれぞれ接触するように構成されている。また、第1の接点1702は、第2の接点1704が突起部208の第2の接点1604に接触する前に突起部208の第1の接点1602に接触するように構成されたアースとして構成されている。このように、入力装置104及びコンピュータ装置102は電気的短絡から保護され得る。その精神及び範囲から逸脱することなく、様々な他の例も考えられる。
【0068】
図18は、フレキシブルヒンジ106の動作のサポートに加えて、この動作の間に入力装置104の構成要素を保護するように構成されたサポート層1802を示す例示の実施形態1800を図示する。
図3〜
図7に示すように、フレキシブルヒンジ106は、様々な構成を取るために様々な屈曲角度をサポートするように構成され得る。
【0069】
しかしながら、フレキシブルヒンジ106の第1の外層916及び第2の外層918の形成等、フレキシブルヒンジ106の形成のために選択される材料は、所望の「外観と雰囲気」をサポートするために選択され得るため、所望の耐引き裂き性や耐伸張性をもたらさないことがある。従って、そのような場合では、導体912の動作性(operability)に影響を与えることがある。例えば、前述したように、ユーザーは一方の手で入力装置104を把持し、磁石によってサポートされる磁力と突起部208とを互いに離して、入力装置104をコンピュータ装置102から引き離し得る。その結果、第1の外面916若しくは第2の外面918又は他の構造からの十分なサポートがなければ導体を破損するのに十分な量の力が導体に加えられることになり得る。
【0070】
従って、入力装置104は、フレキシブルヒンジ106及び入力装置104の他の構成要素を保護するように構成され得るサポート層804を含み得る。例えば、サポート層804は、例えばマイラー(商標)として知られる2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(BoPET)等の第1の外層916又は第2の外層918の形成に使用される材料よりも耐引き裂き性や耐伸長性が高い材料で構成され得る。
【0071】
そのため、サポート層1802が提供するサポートは、フレキシブルヒンジ106の第1の外面916及び第2の外面918の形成に使用される材料の保護に役立つ。サポート層1802は、ヒンジを介して配置される、接続部202をキーに通信可能に連結するのに使用される導体912等の構成要素の保護にも役立つ。
【0072】
図示の例では、サポート層1802は、
図1に示すようにキー、トラックパッド等を含む入力装置104の入力部914の一部として配置されるように構成される部位1804を含む。サポート層1802は、フレキシブルヒンジ106を通って部位1804から延びて、接続部202に固定されるように構成された第1のタブ1806及び第2のタブ1808も含む。それらのタブは、図示するように1つ以上の孔を含み、その孔を通して突起部(例えば、ネジ、ピン等)が挿入されて該タブが接続部202に固定され得る等、様々な形で固定され得る。
【0073】
この例では、第1のタブ1806及び第2のタブ1808は、接続部202の略両端部で接続されるように構成されているものと図示されている。このように、例えば、接続部202によって定義される縦軸に垂直な回転運動等、望ましくない回転運動が制限され得る。そのため、フレキシブルヒンジ106と接続部202との相対的な中間点(relative midpoint)に配置された導体912も、引き裂き、伸張及び他の力から保護され得る。
【0074】
この図示の例におけるサポート層1802は、
図9及び
図10との関連で説明した中間背部920の一部を形成するように構成された中間背部部位1810も含む。そのため、サポート層1802は、中間背部920の機械剛性を高めるように機能し、前述した最低曲げ半径に寄与し得る。第1のタブ1806及び第2のタブ1808を図示したが、説明した機能をサポートするために、サポート層1802によって用いられるタブの数は2つより多くても少なくてもよいことが容易に分かる。
【0075】
図19は、接続部202の上面図を示す例示の実施形態1900を図示する。接続部202は様々な形で構成され、金属、プラスチック等の様々な材料で構成され得る。所望の機能に基づいて、これらの様々な材料を選択してもよい。
【0076】
例えば、設計者は、コンピュータ装置102の空洞部への接続部202の挿入/コンピュータ装置102の空洞部からの接続部202の取り外しが容易にできることを希望し、それに従い滑らかで且つ耐摩耗性が比較的高い材料を選択し得る。しかしながら、そのような材料は所望の耐屈曲性をもたらさないことがあり、コンピュータ装置102と接続部202の部分との接触が不整合なものになり得る。従って、設計者は、所望の剛性を提供するために、接続部202の縦軸に沿った第1の位置1902、第2の位置1904、第3の位置1906及び第4の位置1908で複数のピンを用いることを選択し得る。
【0077】
図20は、
図19の接続部202の断面
図2000を図示する。図示するように、接続部202の上面の形成に用いられるプラスチック2012に、この例の金属背部2010を固定するのに、第1のピン2002、第2のピン2004、第3のピン2006及び第4のピン2008が用いられている。このように、背部2010及びプラスチック2012と組み合わさったピンは、例えば、背部2010の面及びピンの高さに垂直な軸に沿った屈曲を抑える積層構造を形成し得る。なお、様々なピンの数や場所が考えられることが容易に分かり、先の説明はその一例に過ぎない。
【0078】
ピンの使用は、様々な他の機能もサポートし得る。例えば、金属背部2010とプラスチック2012との間に接着剤を用いることによって積層構造をサポートしてもよい。しかしながら、接着剤は硬化して効力を発揮するまでに時間がかかる。しかしながら、ピンを用いることで、接着剤を塗布し、そして硬化の間に金属背部2010をプラスチック2012に固定するのにピンを挿入することで、製造の速度及び効率が向上する。ピンは様々な形で構成され得る。下記の図と関連付けてその例を説明する。
【0079】
図21は、金属背部2010を接続部202のプラスチックに固定する、
図20の第1のピン2002の例示の断面図を示す。この例では、第1のピン2002は、金属シート等の比較的薄い材料内で固定されるようにセルフクリンチング(self-clinching)機能を含むように構成されている。このように、金属背部2010は、第1のピン2002を金属背部2010に固定するために、該ピンのヘッド2102を加圧し得る。
【0080】
第1のピン2002は、プラスチック2104内で固定された筒2104も含み得る。従って、第1のピン2002は、適切な寸法の孔を通して金属背部2102内に押圧されて、金属背部2102をセルフクリンチさせ、筒2104がプラスチック2012内で固定されるようにする。ネジ、リベット等の様々な他の種類及び構成のピンを用いてもよい。
【0081】
例示のシステム及び装置
図22は、本明細書に記載の様々な技術を実施し得る1つ以上のコンピュータシステム及び/又はコンピュータ装置を表す例示のコンピュータ装置2202含む、例示のシステムを概して2200に示す。コンピュータ装置2202は、例えば、ユーザーの1つ以上の手で把持され持ち運ばれるような寸法を有し且つそのように形成された筐体を使用することでモバイル構成を取るように構成され得る。図示の例は、携帯電話、携帯ゲーム機及び音楽機器並びにタブレット型コンピュータを含むが、他の例も考えられる。
【0082】
図に示す例示のコンピュータ装置2202は、処理システム2204と、1つ以上のコンピュータ可読媒体2206と、互いに通信可能に連結された1つ以上のI/Oインターフェース2208とを含む。図示していないが、コンピュータ装置2202は、様々な構成要素を互いに連結するシステムバス又は他のデータ/コマンド転送システムをさらに含み得る。システムバスは、メモリバス若しくはメモリコントローラ、周辺機器用バス、ユニバーサルシリアルバス及び/又は様々なバスアーキテクチャーのうちの任意のものを用いるプロセッサバス若しくはローカルバス等の様々なバス構造の1つ又はその組み合わせを含むことができる。制御線及びデータ線等の様々な他の例も考えられる。
【0083】
処理システム2204は、ハードウェアを使用して1つ以上の動作を行う機能を表す。従って、処理システム2204は、プロセッサ、機能ブロック等として構成され得るハードウェア素子2210を含むものとして図示されている。これは、特定用途向け集積回路又は1つ以上の半導体を用いて形成された他の論理装置としてハードウェアでの実施を含み得る。ハードウェア素子2210は、それらが形成される材料又はそれらで用いられる処理機構によって制限されない。例えば、プロセッサは、半導体及び/又はトランジスタ(例えば、電子集積回路(IC))から構成され得る。そのような文脈では、プロセッサ実行可能命令は、電気的に実行可能な命令であり得る。
【0084】
コンピュータ可読記憶媒体2206は、メモリ/ストレージ2212を含むものとして図示されている。メモリ/ストレージ2212は、1つ以上のコンピュータ可読媒体に関連するメモリ/ストレージ容量を表す。メモリ/ストレージコンポーネント2212は、揮発性媒体(ランダムアクセスメモリ(RAM)等)及び/又は非揮発性媒体(リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気ディスク等)を含み得る。メモリ/ストレージコンポーネント2212は、固定媒体(例えば、RAM、ROM、固定ハードドライブ等)に加えて、取り外し可能媒体(例えば、フラッシュメモリ、取り外し可能ハードドライブ、光ディスク等)を含み得る。コンピュータ可読媒体2206は、下記でさらに説明するように様々な他の形で構成され得る。
【0085】
入出力インターフェース2208は、ユーザーがコマンド及び情報をコンピュータ装置2202に入力できるようにし、ユーザー及び/又は他のコンポーネント若しくは装置に様々な入出力装置を用いて情報を提示できるようにする機能を表す。入力装置の例としては、キーボード、カーソル制御装置(例えばマウス)、マイクロホン、スキャナ、タッチ機能(例えば、物理的接触を検出するように構成された容量センサ又は他のセンサ)、カメラ(例えば、接触を伴わないジェスチャーとして動きを認識するために、赤外周波数等の可視又は不可視周波数を用い得るもの)等が挙げられる。出力装置の例としては、表示装置(例えば、モニタ又はプロジェクタ)、スピーカー、プリンタ、ネットワークカード、接触反応装置等が挙げられる。そのため、コンピュータ装置2202は、ユーザーインタラクションをサポートするために様々な形で構成され得る。
【0086】
また、コンピュータ装置2202は、コンピュータ装置2202から物理的に且つ通信的に取り外し可能な入力装置2214に通信可能に且つ物理的に連結されていると図示されている。このように、多種多様な機能をサポートするために、コンピュータ装置2202に多種多様な構成を有する様々な入力装置が連結され得る。この例では、入力装置2214は、感圧キー、機械式スイッチキー(mechanically switched key)等として構成され得る1つ以上のキー2216を含む。
【0087】
また、入力装置2214は、様々な機能をサポートするように構成され得る1つ以上のモジュール2218を含むものとして図示されている。1つ以上のモジュール2218は、例えば、キー2216から受信したアナログ信号及び/又はデジタル信号を処理して、キーストロークが意図されたものだったかどうかの判断、入力が静止圧を表すかどうかの判断、入力装置2214をコンピュータ装置2202で操作するための認証のサポート等を行うように構成され得る。
【0088】
本明細書では、様々な技術をソフトウェア、ハードウェア要素又はプログラムモジュールの一般的な文脈で説明し得る。通例、そのようなモジュールは、特定のタスクを行うか又は特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、エレメント、コンポーネント、データ構造等を含む。本明細書で用いる「モジュール」、「機能」及び「コンポーネント」という用語は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はその組み合わせを一般的に表す。本明細書に記載の技術の特徴はプラットフォームに依存しない。これは、それらの技術が、様々なプロセッサを有する様々な商用のコンピュータプラットフォームで実施され得ることを意味する。
【0089】
説明したモジュール及び技術の実施形態は、何らかのコンピュータ可読媒体に記憶され得るか又は該媒体上で伝送され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ装置2202によってアクセスされ得る様々な媒体を含み得る。一例として、コンピュータ可読媒体は限定されないが「コンピュータ可読記憶媒体」及び「コンピュータ可読信号媒体」を含み得る。
【0090】
「コンピュータ可読記憶媒体」は、単なる信号伝送、搬送波又は信号自体とは対照的に、情報の永続的な及び/又は持続的な記憶を可能にする媒体及び/又は装置を意味し得る。そのため、コンピュータ可読記憶媒体は、非信号記憶媒体(non-signal bearing media)を意味する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、論理素子/回路又は他のデータ等の情報の記憶に適した方法又は技術により実行される揮発性及び非揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体及び/又は記憶装置を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定されないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD−ROM、DVD又は他の光ストレージ、ハードディスク、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージ装置又は他の記憶装置、有形媒体又は所望の情報の記憶に適し且つコンピュータによりアクセスされ得る製造物が挙げられる。
【0091】
「コンピュータ可読信号媒体」とは、例えばネットワークを介して、コンピュータ装置2202のハードウェアに命令を伝送するように構成された信号記憶媒体(signal bearing media)を意味し得る。一般に、信号媒体は、搬送波、データ信号又は他の搬送機構等の変調データ信号においてコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具体化し得る。信号媒体は、任意の情報搬送媒体も含む。「変調データ信号」という用語は、その特徴の1つ以上が、信号内の情報を符号化するために設定されたか又は変更された信号を意味する。一例として、通信媒体は限定されないが、有線ネットワーク又は直接有線接続等の有線媒体、音響、RF、赤外線及び他の無線媒体等の無線媒体を含む。
【0092】
前述したように、ハードウェア素子2210及びコンピュータ可読媒体2206は、1つ以上の命令の実行等、本明細書に記載の技術の少なくともの一部の態様を実施するために、一部の実施形態でハードウェアにより実行されて用いられるモジュール、プログラマブルデバイスロジック(programmable device logic)及び/又は固定デバイスロジックを表す。ハードウェアは、集積回路又はオンチップシステム、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、結合プログラマブル論理装置(CPLD)、及びシリコン又は他のハードウェアによる他の実施形態のコンポーネントを含み得る。この文脈では、命令によって定義されるプログラムタスク及び/又はハードウェアによって具体化されるロジックを実行する処理装置に加えて、例えば前述のコンピュータ可読記憶媒体といった実行のための命令を記憶するのに用いられるハードウェアとして動作し得る。
【0093】
前述のものの組み合わせも、本明細書に記載の様々な技術を実施するのに使用され得る。従って、ソフトウェア、ハードウェア又は実行可能モジュールは、何らかのコンピュータ可読記憶媒体上で及び/又は1つ以上のハードウェア素子2210によって具体化される1つ以上の命令及び/又はロジックとして実施され得る。コンピュータ装置2202は、ソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールに対応する特定の命令及び/又は機能を実施するように構成され得る。従って、コンピュータ装置2202によりソフトウェアとして実行可能なモジュールの実施は、少なくとも部分的にハードウェアにより、例えばコンピュータ可読記憶媒体及び/又は処理システム2204のハードウェア要素2210を用いることで達成され得る。命令及び/又は機能は、本明細書に記載の技術、モジュール及び例を実施するために1つ以上の製造物(例えば、1つ以上のコンピュータ装置2202及び/又は処理システム2204)により実行可能/動作可能であり得る。
【0094】
結び
構造的特徴及び/又は方法的行為(methodological acts)に特有の言葉で例示の実施形態を説明してきたが、添付の請求項で定義されている実施形態は、説明した特定の特徴又は行為に必ずしも限定されないことを理解すべきである。むしろ、特定の特徴及び行為は、請求項の特徴を実施する例示の形体として開示したものである。