(54)【発明の名称】新規な2,3−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピリジン、Gタンパク質共役受容体GPR119のモジュレーターとしてのそれらの使用、及びそれらを含む医薬組成物
【文献】
Expert Opinion on Therapeutic Patents,2009年,Vol.19, No.10,p.1339-1359
【文献】
European Journal of Medicinal Chemistry,2011年,Vol.46, No.7,p.2901-2907
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
式I
【化1】
[式中、
R
1が、
a)基R
C及び/又はL
Aから独立に選択される1つもしくは複数の置換基で置換されていてもよい、N、O及びSから互いに独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5員又は6員の芳香族複素環、ならびに
b)基C(=O)−O−R
a[式中、R
aは、フッ素で一置換もしくは多置換されていてもよいC
1-6−アルキル、又はフッ素で一置換もしくは多置換されていてもよいC
3-6−シクロアルキルであり、さらにCH
3、CF
3及びCHF
2から選択される基で置換されていてもよい基を示す]、ならびに
c)基CH
2−R
b[式中、R
bは、フッ素で一置換もしくは多置換されていてもよいC
1-6−アルキル、又はフッ素で一置換もしくは多置換されていてもよいC
3-6−シクロアルキルであり、さらにCH
3、CF
3及びCHF
2から選択される基で置換されていてもよい基を示す]
からなる
群から選択され、
Aは、
a)ピペリジン−4−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル、5−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル、及びピペラジン−1−イル[これらのそれぞれは、NにおいてC
1-4−アルキル−S(=O)
2−基で置換されている]、ならびに
b)フェニル環及び1つ又は2つのNを含有する6員の芳香族複素環[これらのそれぞれは、基Tで置換されていてもよく、L
Aから独立に選択される1つもしくは複数の置換基で置換されていてもよい]
からなる
群から選択され、
Tは、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO
2、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルケニル−、C
1-6−アルキニル−、C
3-6−シクロアルキル、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル−O−、C
1-6−アルキル−S−、HO−C(=O)−、C
1-6−アルキル−O−C(=O)−、C
1-4−アルキル−C(=O)−、C
3-6−シクロアルキル−C(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−(R
N)N−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−、アリール、アリール−O−、ヘテロアリール及びヘテロアリール−O−からなる
群から選択され、各アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキル基は、F、Cl、CN、OH、C
1-3−アルキル、C
3-6−シクロアルキル、C
1-3−アルキル−O−、R
NT1R
NT2N−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
アリールは、フェニル又はナフチルを示し、
ヘテロアリールは、N、O及びSから互いに独立に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有する5員又は6員の芳香族環であり、1つ又は複数のNH基のH原子は、R
Nによって置き換えられていてもよく、
ヘテロシクリルは、4〜7員の不飽和又は飽和炭素環式環であり、1、2もしくは3個の−CH
2−基は、互いに独立に、NR
N、O、−C(=O)−、S、−S(=O)−もしくは−S(=O)
2−によって置き換えられており、かつ/又は−CH<基は、Nによって置き換えられており、
各アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基は、L
Aから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
R
Nが、互いに独立に、H、C
1-4−アルキル、C
1-4−アルキル−C(=O)−、及びC
1-4−アルキル−S(=O)
2−からなる
群から選択され、
R
NT1は、H、C
1-6−アルキル、C
3-6−シクロアルキル、C
1-6−アルキル−C(=O)−、C
1-6−アルキル−S(=O)
2、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる
群から選択され、
各アルキル及びシクロアルキル基は、F、OH、CN、C
1-4−アルキル、C
1-4−アルキル−O−、R
N2N、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニル及びヘテロアリールからなる群から互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、F、C
1-4−アルキル、R
N2N、OH及びC
1-4−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、C
4-7−シクロアルキル環であり、1又は2個の−CH
2−基は、互いに独立に、NR
N、O、C(=O)、S、S(=O)又はS(=O)
2によって置き換えられており、
アリールは、フェニル又はナフチルであり、
ヘテロアリールは、N、O及びSから互いに独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5員又は6員の芳香族環であり、1つ又は複数のNH基のH原子は、R
Nによって置き換えられていてもよく、
アリール及びヘテロアリールは、1つ又は複数の置換基L
Aで置換されていてもよく、
R
NT2は、H及びC
1-6−アルキルからなる
群から選択され、あるいは
R
NT1及びR
NT2は、連結して、C
3-5−アルキレン基(前記アルキレン基の1又は2個の−CH
2−基は、互いに独立に、NR
N、O、C(=O)、S、S(=O)又はS(=O)
2によって置き換えられており、F、C
1-4−アルキル、(R
N)
2N、OH及びC
1-4−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよい)からなる
群から選択される1個の基を形成
し、
L
Aは、F、Cl、Br、CN、OH、NO
2、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、(R
N)
2N−C(=O)、(R
N)
2N−及びC
1-4−アルキル−S(=O)
2−からなる
群から選択され、各アルキル基は、F、Cl、CN、OH及びC
1-3−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
R
Cは、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO
2、C
1-6−アルキル−、C
2-6−アルケニル−、C
2-6−アルキニル−、C
3-6−シクロアルキル、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル−O−、C
1-6−アルキル−S−、HO−C(=O)−、C
1-6−アルキル−O−C(=O)−、C
1-4−アルキル−C(=O)−、C
3-6−シクロアルキル−C(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−(R
N)N−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−、アリール、アリール−O−、ヘテロアリール及びヘテロアリール−O−からなる
群から選択され、各アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキル基は、F、Cl、CN、OH、C
1-3−アルキル、C
3-6−シクロアルキル、C
1-3−アルキル−O−、R
NT1R
NT2N−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
アリールは、フェニル又はナフチルを示し、
ヘテロアリールは、N、O及びSから互いに独立に選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有する5員又は6員の芳香族環であり、1つ又は複数のNH基のH原子は、R
Nによって置き換えられていてもよく、
ヘテロシクリルは、4〜7員の不飽和又は飽和炭素環式環であり、1、2もしくは3個の−CH
2−基は、互いに独立に、NR
N、O、−C(=O)−、S、−S(=O)−もしくは−S(=O)
2−によって置き換えられており、かつ/又は−CH−基は、Nによって置き換えられており、
各アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基は、L
Aから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよい]
の化合物又はその塩。
請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含むことを特徴とする、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患又は状態を治療するための医薬組成物。
請求項1から7のいずれか1項に記載の1種もしくは複数の化合物、又は1種もしくは複数の薬学的に許容されるその塩、及び1種又は複数の追加の治療剤を含む、医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0017】
別段指定されない限り、基、残基及び置換基、特に、A、R
1、T、R
N、R
NT1、R
NT2、L
A及びR
Cは、本明細書で先及び以下に定義されている。残基、置換基又は基が、化合物において、例えばR
N及びL
Aとして複数回生じる場合、これらは同じ又は異なる意味を有することができる。本発明の化合物の個々の基及び置換基のいくつかの好ましい意味を、本明細書で以下に記載する。これらの定義はどれも、それぞれ互いに組み合わせることができる。
【0018】
R
1:
R
1−G1:
基R
1は、好ましくは本明細書で先及び以下に定義される
群R
1−G1から選択される。
R
1−G2:
一実施形態によれば、基R
1は、
a)
【0019】
【化3】
[式中、各基は、1つの置換基L
A及び1つの置換基R
Cで置換されていてもよい]、ならびに
b)
【0020】
【化4】
[式中、各アルキル残基は、1〜3個のF原子で置換されていてもよい]、ならびに
c)
【0021】
【化5】
からなる
群R
1−G2から選択される。
R
1−G2a:
一実施形態によれば、基R
1は、
【0022】
【化6】
[式中、各基は、1つの置換基L
A及び1つの置換基R
Cで置換されていてもよい]からなる
群R
1−G2aから選択される。
R
1−G3:
別の実施形態によれば、基R
1は、
a)
【0023】
【化7】
[式中、各環は1つの置換基R
Cで置換されていてもよい]、ならびに
b)
【化8】
[式中、各アルキル残基は、1〜3個のF原子で置換されていてもよい]、ならびに
c)
【0024】
【化9】
からなる
群R
1−G3から選択される。
R
1−G3a:
別の実施形態では、基R
1は、
【0025】
【化10】
[式中、各環は、Cl、CF
3、C
1-4アルキル、−O−C
1-4アルキル及びシクロプロピルからなる群から選択される1つの置換基で置換されていてもよい]からなる
群R
1−G3aから選択される。
R
1−G3b:
別の実施形態では、基R
1は、
【0026】
【化11】
[式中、各アルキル基は、1〜3個のF原子で置換されていてもよい]からなる
群R
1−G3bから選択される。
R
1−G3c:
別の実施形態では、基R
1は、
【0027】
【化12】
からなる
群R
1−G3cから選択される。
R
1−G4:
別の実施形態では、基R
1は、
【0028】
【化13】
からなる
群R
1−G4から選択される。
R
1−G4a:
別の実施形態では、基R
1は、
【0029】
【化14】
からなる
群R
1−G4aから選択される。
R
1−G5:
別の実施形態では、基R
1は、
【0030】
【化15】
からなる
群R
1−G5から選択される。
R
1−G5a:
別の実施形態では、基R
1は、
【0031】
【化16】
からなる
群R
1−G5aから選択される。
【0032】
A:
A−G1:
基Aは、好ましくは、本明細書で先及び以下に定義される
群A−G1から選択される。
A−G2:
一実施形態では、基Aは、
a)フェニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、及びピリミジニル[各環は、基Tで置換されていてもよく、L
Aから互いに独立に選択される1つ又は2つの基で置換されていてもよい]、ならびに
b)ピペリジン−4−イル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル、5−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル、及びピペラジン−1−イル[これらのそれぞれは、NにおいてC
1-3−アルキル−S(=O)
2−基で置換されている]からなる
群A−G2から選択される。
【0033】
A−G3:
別の実施形態では、基Aは、
a)
【化17】
[これらのそれぞれは、基Tで置換され、1つのCN基又はF及びH
3C−から独立に選択される1つもしくは2つの基でさらに置換されていてもよい]、ならびに
b)
【化18】
から選択される基
からなる
群A−G3から選択される。
【0034】
A−G3a:
別の実施形態では、基Aは、
a)
【化19】
[これらのそれぞれは、基Tで置換され、F及びH
3C−から独立に選択される1つもしくは2つの基でさらに置換されていてもよい]、ならびに
b)
【0035】
【化20】
から選択される基
からなる
群A−G3aから選択される。
【0036】
A−G4:
別の実施形態では、基Aは、
a)
【化21】
[これらのそれぞれは、1つのCN基、又は1つもしくは2つのF原子でさらに置換されていてもよく、基Tは、本明細書で先及び以下に定義されている]、ならびに
b)
【0037】
【化22】
から選択される基
からなる
群A−G4から選択される。
【0038】
A−G4p:
別の実施形態では、基Aは、
a)
【化23】
[これらのそれぞれは、1つもしくは2つのF原子でさらに置換されていてもよく、基Tは、本明細書で先及び以下に定義されている]、ならびに
b)
【化24】
から選択される基
からなる
群A−G4pから選択される。
【0039】
A−G4a:
別の実施形態では、基Aは、
【化25】
[これは、1つのCN基、又は1つもしくは2つのF原子でさらに置換されていてもよく、基Tは、本明細書で先及び以下に定義されている]
からなる
群A−G4aから選択される。
【0040】
A−G4aa:
別の実施形態では、基Aは、
【化26】
[これは、1つもしくは2つのF原子でさらに置換されていてもよく、基Tは、本明細書で先及び以下に定義されている]
からなる
群A−G4aaから選択される。
【0041】
A−G4b:
別の実施形態では、基Aは、
【化27】
[これは、1つもしくは2つのF原子でさらに置換されていてもよく、基Tは、本明細書で先及び以下に定義されている]
からなる
群A−G4bから選択される。
【0042】
A−G4c:
別の実施形態では、基Aは、
【化28】
からなる
群A−G4cから選択される。
【0043】
A−G4d:
別の実施形態では、基Aは、
【化29】
からなる
群A−G4dから選択される。
【0044】
A−G5:
別の実施形態では、基Aは、
【0045】
【化30】
からなる
群A−G5から選択される。
A−G5a:
別の実施形態では、基Aは、
【0046】
【化31】
からなる
群A−G5aから選択される。
【0047】
T
T−G1:
基Tは、好ましくは、本明細書で先及び以下に定義される
群T−G1から選択される。
T−G2:
一実施形態によれば、基Tは、F、Cl、Br、CN、OH、NO
2、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
1-4−アルキル−S−、C
1-4−アルキル−O−C(=O)−、C
1-4−アルキル−C(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−C
1-4−アルキル−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N、R
NT1R
NT2N−C(=O)−C
1-4−アルキル−からなる
群T−G2から選択され、各アルキル基は、F、Cl、CN、OH、フェニル、ヘテロアリール及びヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
ヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、[1,2,4]トリアゾリル及びテトラゾリルからなる群から選択され、
ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル又はモルホリニルであり、−CH
2−基は、−C(=O)−及び−S(=O)
2−から選択される基によって置き換えられていてもよく、ヘテロシクリル基は、C
1-3−アルキルから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
フェニル及びヘテロアリールは、1つ又は複数の置換基L
Aで互いに独立に置換されていてもよい。
【0048】
T−G2a:
一実施形態によれば、基Tは、F、Cl、Br、CN、OH、NO
2、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
1-4−アルキル−O−C(=O)−、C
1-4−アルキル−C(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−C
1-4−アルキル−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−C
1-4−アルキル−からなる
群T−G2aから選択され、各アルキル基は、F、Cl、CN、OH、フェニル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
ヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、[1,2,4]トリアゾリル及びテトラゾリルからなる群から選択され、
ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル又はモルホリニルであり、−CH
2−基は、−C(=O)−及び−S(=O)
2−から選択される基によって置き換えられていてもよく、ヘテロシクリル基は、C
1-3−アルキルから互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよく、
フェニル及びヘテロアリールは、1つ又は複数の置換基L
Aで互いに独立に置換されていてもよい。
【0049】
T−G3:
別の実施形態によれば、基Tは、CN、C
1-4−アルキル−S−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−CH
2−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−及びR
NT1R
NT2N−からなる
群T−G3から選択される。
T−G3a:
別の実施形態によれば、基Tは、CN、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−CH
2−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−及びR
NT1R
NT2N−からなる
群T−G3aから選択される。
T−G4:
別の実施形態によれば、基Tは、NC−、C
1-4−アルキル−S−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−CH
2−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−及びR
NT1R
NT2N−C(=O)−からなる
群T−G4から選択される。
T−G4a:
別の実施形態によれば、基Tは、NC−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−CH
2−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−及びR
NT1R
NT2N−C(=O)−からなる
群T−G4aから選択される。
【0050】
T−G5:
別の実施形態によれば、基Tは、NC−、CH
3−S−、CH
3−CH
2−NH−C(=O)−、CH
3−S(=O)
2−CH
2−及びCH
3−S(=O)
2−からなる
群T−G5から選択される。
T−G5a:
別の実施形態によれば、基Tは、NC−、CH
3−CH
2−NH−C(=O)−、CH
3−S(=O)
2−CH
2−及びCH
3−S(=O)
2−からなる
群T−G5aから選択される。
【0051】
R
N
R
N−G1:
基R
Nは、好ましくは、本明細書で先及び以下に定義される
群R
N−G1から選択される。
R
N−G2:
別の実施形態では、基R
Nは、H、メチル、エチル、イソプロピル、メチルカルボニル、及びメチルスルホニルからなる
群R
N−G2から選択される。
R
N−G3:
別の実施形態では、基R
Nは、H、メチル、メチルカルボニル、及びメチルスルホニルからなる
群R
N−G3から選択される。
R
N−G4:
別の実施形態では、基R
Nは、H及びメチルからなる
群R
N−G4から選択される。
【0052】
R
NT1
R
NT1−G1:
R
NT1は、好ましくは、本明細書で先及び以下に定義される
群R
NT1−G1から選択される。
R
NT1−G2:
別の実施形態では、R
NT1は、H、C
1-4−アルキル、C
3-6−シクロアルキル、テトラヒドロピラニルからなる
群R
NT1−G2から選択され、各アルキル及びシクロアルキル基は、F、CH
3、OH、C
1-3−アルキル−O−、(R
N)
2N、CN、テトラヒドロフラニル、1,4−ジオキシニル(dioxinyl)、オキサゾリル及びピリジルからなる群から選択される1個の置換基で置換されていてもよい。
R
NT1−G3:
別の実施形態では、R
NT1は、H、C
1-4−アルキル及びC
3-6−シクロアルキルからなる
群R
NT1−G3から選択され、各アルキル及びシクロアルキル基は、F、CH
3、OH、及びC
1-3−アルキル−O−から選択される1つの置換基で置換されていてもよい。
R
NT1−G4:
別の実施形態では、R
NT1は、H及びC
1-4−アルキルからなる
群R
NT1−G4から選択される。
【0053】
R
NT2
R
NT2−G1:
R
NT2は、好ましくは、本明細書で先及び以下に定義される
群R
NT2−G1から選択される。
R
NT2−G2:
別の実施形態では、R
NT2は、H及びC
1-3−アルキルからなる
群R
NT2−G2から選択される。
R
NT2−G3:
別の実施形態では、R
NT2は、H及びメチルからなる
群R
NT2−G3から選択される。
R
NT2−G4:
別の実施形態では、R
NT2は、Hからなる
群R
NT2−G4から選択される。
【0054】
R
NT1R
NT2
R
NT1R
NT2−G1:
一実施形態によれば、基R
NT1及びR
NT2は、連結し、本明細書で先及び以下に定義される
群R
NT1R
NT2−G1から選択される基を形成する。
R
NT1R
NT2−G2:
別の実施形態によれば、基R
NT1及びR
NT2は、連結し、それらが結合しているN原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペラジン−2−オニル、N−C
1-3−アルキル−ピペラジニル、N−C
1-3−アルキル−ピペラジン−2−オニル及びN−(C
1-3−アルキル−C(=O))−ピペラジニル(これらは、F、HO、C
1-3−アルキル、C
1-3−アルキル−O−及び(R
N)
2Nからなる群から互いに独立に選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよい)からなる
群R
NT1R
NT2−G2から選択される基を形成する。
R
NT1R
NT2−G3:
別の実施形態によれば、基R
NT1及びR
NT2は、連結し、それらが結合しているN原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、及びモルホリニル(これらのそれぞれが、F、OH、CH
3及びCH
3−O−からなる群から互いに独立に選択される1つ又は2つの置換基で置換されていてもよい)からなる
群R
NT1R
NT2−G3から選択される基を形成する。
【0055】
L
A:
L
A−G1:
基L
Aは、好ましくは、本明細書で先及び以下に定義される
群L
A−G1から選択される。
L
A−G2:
別の実施形態では、基L
Aは、F、Cl、Br、CN、OH、C
1-3−アルキル−、C
1-3−アルキル−O−、H
2N−、C
1-3−アルキル−NH−及び(C
1-3−アルキル)
2N−からなる
群L
A−G2から選択され、C
1-3−アルキル−及びC
1-3−アルキル−O−基は、1つ又は複数のF原子で置換されていてもよい。
L
A−G3:
別の実施形態では、基L
Aは、F、Cl、CN、CH
3及びCF
3からなる
群L
A−G3から選択される。
L
A−G3a:
別の実施形態では、基L
Aは、F、Cl、CH
3及びCF
3からなる
群L
A−G3aから選択される。
【0056】
R
C:
R
C−G1:
基R
Cは、好ましくは、本明細書で先及び以下に定義される
群R
C−G1から選択される。
R
C−G2:
一実施形態によれば、基R
Cは、F、Cl、Br、I、CN、OH、C
1-6−アルキル−、C
2-6−アルケニル−、C
2-6−アルキニル−、C
3-6−シクロアルキル、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル−O−、C
1-6−アルキル−S−、C
1-6−アルキル−O−C(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−、C
1-4−アルキル−S(=O)−C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−、C
1-4−アルキル−S(=O)
2−C
1-4−アルキル−、R
NT1R
NT2N−、R
NT1R
NT2N−C
1-3−アルキル−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−、R
NT1R
NT2N−S(=O)
2−C
1-4−アルキル−、R
NT1R
NT2N−C(=O)−C
1-4−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−、及びフェニルからなる
群R
C−G2から選択され、各アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキル基は、1つ又は複数のフッ素原子及びCl、CN、OH、C
1-3−アルキル、C
3-6−シクロアルキル、C
1-3−アルキル−O−及びヘテロシクリルから選択される置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、ピロリジン−2−オニル、ピペリジン−2−オニル、ピペラジン−2−オニル、モルホリニル、モルホリン−3−オニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルからなる群から選択され、そのそれぞれは、1つ又は2つのH
3C−基で置換されていてもよく、
フェニルは、1つ又は複数の置換基L
Aで互いに独立に置換されていてもよい。
【0057】
R
C−G3:
別の実施形態によれば、基R
Cは、F、Cl、Br、CN、C
1-4−アルキル−、C
3-6−シクロアルキル、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリル−O−からなる
群R
C−G3から選択され、各アルキル及びシクロアルキル基は、1つ又は複数のフッ素原子及びH
3C−及びH
3C−O−から選択される置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルからなる群から選択され、そのそれぞれは、1つ又は2つのH
3C−基で置換されていてもよい。
【0058】
R
C−G4:
別の実施形態によれば、基R
Cは、F、Cl、C
1-4−アルキル、F
3C−、C
3-4−シクロアルキル及びC
1-3−アルキル−O−からなる
群R
C−G4から選択される。
【0059】
R
C−G5:
別の実施形態によれば、基R
Cは、Cl、C
1-3−アルキル、シクロプロピル、F
3C−及びイソプロピル−O−からなる
群R
C−G5から選択される。
本発明の好ましい下位の実施形態の例は、以下の表に記載されており、各実施形態の各置換基は、本明細書で先に記載した定義に従って定義され、式Iの他のすべての置換基は、本明細書で先に記載した定義に従って定義される。
【0060】
【表1】
好ましいのは、
R
1が、
a)
【0061】
【化32】
[式中、各環は、1個の置換基R
Cで置換されていてもよい]、ならびに
b)
【0062】
【化33】
[式中、各アルキル残基は、1〜3個のF原子で置換されていてもよい]
から選択される基、ならびに
c)
【0063】
【化34】
から選択される基
からなる群から選択され、
R
Cが、Cl、C
1-3−アルキル、シクロプロピル、F
3C−及びイソプロピル−O−からなる群から選択され、
Aが、
a)
【0064】
【化35】
[これらのそれぞれは、1つのCN基、又は1つもしくは2つのF原子でさらに置換されていてもよく、基Tは、NC−、CH
3−CH
2−NH−C(=O)−、CH
3−S(=O)
2−CH
2−及びCH
3−S(=O)
2−からなる群から選択される]、ならびに
b)
【0065】
【化36】
からなる群から選択される、
式Iの化合物及び薬学的に許容されるその塩である。
より好ましいのは、
R
1が、
【0066】
【化37】
からなる群から選択され、
Aが、
【0067】
【化38】
からなる群から選択される、
式Iの化合物及び薬学的に許容されるその塩である。
【0068】
さらにより好ましいのは、
R
1が、
【化39】
からなる群から選択され、
Aが、
【0069】
【化40】
からなる群から選択される、
式Iの化合物及び薬学的に許容されるその塩である。
【0070】
最も好ましいのは、
R
1が、
【化41】
からなる群から選択され、
Aが、
【0071】
【化42】
である、
式Iの化合物及び薬学的に許容されるその塩である。
特に好ましい化合物、ならびにそれらの互変異性体及び立体異性体、その塩、又は任意のその溶媒和物もしくは水和物は、以下の実験部分に記載される。
【0072】
本発明の化合物及びそれらの中間体は、当業者に公知の、有機合成の文献に記載されている合成法を使用して得ることができる。好ましくは、化合物は、特に実験部分に記載の通り、以下により完全に説明される調製方法と同様にして得られる。ある場合には、反応スキームの実施に採用される順序は、変わり得る。当業者には公知であるが、ここに詳説されていないこれらの反応の変異形を使用することもできる。本発明の化合物を調製する一般的な方法は、以下のスキームを研究することにより当業者に明らかとなろう。出発化合物は、市販されており、又は文献もしくは本明細書に記載の方法によって調製することができ、あるいは同様又は類似の方式で調製することができる。反応を実施する前に、化合物の任意の対応する官能基を、従来の保護基を使用して保護することができる。これらの保護基は、当業者に公知の方法を使用して、反応順序の適切な段階で再度切断することができる。
【0073】
本発明の化合物Iは、好ましくは、中間体1及び2から得られ、これらの中間体は、それぞれ3及び4と組み合わされる(スキーム1)。R
1及びAは、本明細書で先及び以下に定義の意味を有する。
スキーム1
【化43】
【0074】
中間体1及び2は、スキーム2に記載した通り、ケトン5及びピリジン6から得ることができる。R
1及びAは、本明細書で先及び以下に定義の意味を有する。したがって、2つの潜在的な脱離基を担持しているピリジン6を、リチウムヘキサメチルジシラジド(hexamethyldisilazide)及びリチウムジイソプロピルアミドなどの強塩基で処理して、メチルの炭素原子においてアニオンを形成し、その後それをケトン5に添加してアルコール7を得る。反応は、好ましくはヘキサン、トルエン、エーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、及びその混合物などの不活性な溶媒中、−80〜0℃の低温で実施される。
【0075】
ジスピロ化合物8は、化合物7から環化によって得られる。環化は、好ましくは、ピリジン上に脱離基X
2を担持する化合物7から、遷移金属媒介型反応によって達成される。X
2は、好ましくはCl、Br、又はIである。パラジウムをリガンドと組み合わせると、例えば酢酸パラジウムを2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルと組み合わせると、この目的に適した遷移金属錯体を得ることができる。反応は、好ましくは、塩基、例えばK
2CO
3及びCs
2CO
3の存在下で、溶媒、例えばトルエン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、又はその混合物中、高温で、好ましくは40〜180℃で実施される。
【0077】
残基Aは、好ましくは遷移金属触媒型カップリング反応を介して化合物9に付着する(スキーム3)。A及びR
1は、本明細書で先及び以下に定義されている。Aは、好ましくは、求核剤として、例えばボロン酸又はばボロン酸エステルとして使用され、化合物9は、求電子成分として、例えば塩化物又は臭化物として使用される。パラジウム錯体が好ましい触媒であり、これは適切なパラジウム前駆体及びリガンド、例えばPd(PPh
3)
4又はPdCl
2[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]からその場で形成される。Aをボロン酸又はボロン酸エステルとして使用する反応は、通常、塩基、例えばNa
2CO
3又はK
2CO
3の存在下で、好ましくは水性又はアルコール溶媒中、例えば水及び1,4−ジオキサン又はトルエン中、高温で、好ましくは60〜160℃で実施される。
【0078】
スキーム3
【化45】
残基R
1は、残基R
1の性質に応じて様々な経路を介して本発明の化合物のピペリジンのN原子に付着する(スキーム4)。R
1及びAは、本明細書で先及び以下に定義の意味を有する。
【0079】
ヘテロアリール基は、F、Cl、Br、SO
2C
1-4−アルキル、又はSO
2アリールなどの、複素芳香族上の脱離基の求核置換を介して付着することができる。反応は、好ましくは、塩基、例えばNa
2CO
3、K
2CO
3、Cs
2CO
3、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、又は1,8−ジアザビシクロ(bicylo)[5.4.0]ウンデス−7−エンの存在下で、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、水、アルコール、ジメチルスルホキシド又はその混合物中、20〜220℃で、従来の加熱又はマイクロ波による加熱によって行う。特定の場合には、遷移金属触媒を使用することは、有益であり、又は必須の場合もある。次に、化合物3の脱離基Yは、好ましくはCl、Br、I、及びOSO
2CF
3である。また[1,2,4]オキサジアゾールなどのいくつかの複素芳香族残基R
1は、化合物10の対応するシアンアミド及びN−ヒドロキシアミジンから組み立てることができる。
【0080】
カルバメート基は、化合物10及びオキシカルボニル求電子剤(R
1=R
aO−C(=O))、例えばR
aO−C(=O)−Cl又はR
aO−C(=O)−O−C(=O)−OR
aから形成することができる。反応は、通常、塩基、例えばK
2CO
3、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、又はエチルジイソプロピルアミンの存在下で、溶媒、例えばトルエン、ジクロロメタン、エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、又はその混合物中、−10〜120℃で実施される。
【0081】
メチレン基は、付着するCH
2単位において脱離基、例えばCl、Br、I、OSO
2C
1-4−アルキル、OSO
2アリール、又はOSO
2CF
3を担持しているR
1基を使用して、ピペリジンのNに付着することができる。置換は、一般に、塩基、例えばNa
2CO
3、K
2CO
3、Cs
2CO
3、ピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エンの存在下で、溶媒、例えばトルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、又はその混合物中、20〜220℃で、通常の加熱又はマイクロ波加熱によって行われる。
【0082】
あるいは、残基R
1のCH
2部分は、還元的アルキル化によって、アルデヒドとしてのR
1及び還元剤、例えばNaH
3BCN又はNaHB(O
2CCH
3)
3を用いて、付着反応中に形成される。またR
1のカルボン酸誘導体を使用すると、アミドカップリング後にアミドカルボニル基を還元する2つのステップ手順によって、CH
2単位を介してR
1を中間体10に付着させることができる。
【0084】
提示した合成経路は、保護基の使用によって変わり得る。例えば、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ又はイミノなどの、存在する潜在的に反応性の基は、従来の保護基によって反応中に保護することができ、この保護基は、反応後に再度切断される。それぞれの官能基に適した保護基及びそれらの除去は、当業者に周知であり、有機合成の文献に記載されている。
一般式Iの化合物は、前述の通り、それらの鏡像異性体及び/又はジアステレオマーに分割することができる。したがって、例えば、シス/トランス混合物は、それらのシス及びトランス異性体に分割することができ、ラセミ化合物は、それらの鏡像異性体に分離することができる。
シス/トランス混合物は、例えばクロマトグラフィーによって、そのシス及びトランス異性体に分割することができる。ラセミ体として生じる一般式Iの化合物は、それ自体公知の方法によってそれらの光学対掌体に分離することができ、一般式Iの化合物のジアステレオマー混合物は、それ自体公知の方法、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別結晶化を使用して、それらの異なる物理化学特性を利用することによって、それらのジアステレオマーに分割することができる。その後、得られた化合物がラセミ体である場合、それらは前述の通り鏡像異性体に分割することができる。
【0085】
ラセミ体は、好ましくは、カラムクロマトグラフィーでキラル相によって、又は光学的に活性な溶媒から結晶化させることによって、又はラセミ化合物との塩もしくはエステルもしくはアミドなどの誘導体を形成する光学的に活性な物質と反応させることによって分割される。塩は、塩基性化合物については鏡像異性的に純粋な酸を用いて、酸性化合物については鏡像異性的に純粋な塩基を用いて形成することができる。ジアステレオマー誘導体は、鏡像異性的に純粋な補助化合物、例えば酸、それらの活性化誘導体又はアルコールを用いて形成される。こうして得られた塩又は誘導体のジアステレオマー混合物の分離は、それらの異なる物理化学特性、例えば可溶性の差異を利用することによって達成できる。遊離対掌体は、適切な薬剤の作用によって、純粋なジアステレオマー塩又は誘導体から放出することができる。かかる目的で一般的に使用される補助残基として適用できる光学的に活性な酸ならびに光学的に活性なアルコールは、当業者に公知である。
前述の通り、式Iの化合物は、塩に変換することができ、特に製薬上の使用のために、薬学的に許容される塩に転換することができる。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その酸塩又は塩基塩を生成することによって修飾される、開示の化合物の誘導体を指す。
本発明の化合物は、有利には、以下の例に記載の方法を使用して得ることもでき、これらの方法は、本発明の目的のために、文献から当業者に公知の方法と組み合わせることもできる。
【0086】
用語及び定義
本明細書で具体的に定義されていない用語は、本開示及び文脈に照らして当業者に理解されるはずの意味を有するべきである。しかし本明細書で使用される場合、以下の用語は、それと反対のことが特定されない限り、示される意味を有し、以下の慣例に従う。
【0087】
用語「本発明による化合物」、「式(I)の化合物」、「本発明の化合物」等は、本発明の式(I)の化合物、ならびにそれらの互変異性体、立体異性体及びその混合物、ならびにその塩、特に薬学的に許容されるその塩、ならびにかかる化合物の溶媒和物及び水和物、ならびにかかる互変異性体、立体異性体及びその塩の溶媒和物及び水和物を示す。
用語「治療」及び「治療する」は、防止的処置、すなわち予防的処置、又は治療的処置、すなわち治癒的及び/もしくは緩和的な処置の両方を包含する。したがって、用語「治療」及び「治療する」は、前記状態を、特に明白な形態で既に発症している患者の治療的な処置を含む。治療的な処置は、特定の徴候の症状を軽減するための対症療法、あるいは徴候の状態を逆行もしくは部分的に逆行させ、又は疾患の進行を停止もしくは緩徐するための原因処置であってもよい。したがって、本発明の組成物及び方法は、例えば、長期にわたる治療的な処置として、ならびに長期療法のために使用することができる。さらに、用語「治療」及び「治療する」は、予防的処置を含み、すなわち本明細書で先に列挙した状態を発症する危険性がある患者を処置し、したがって前記危険性を低減することを含む。
【0088】
本発明が治療を必要としている患者を指す場合、本発明は、主に哺乳動物、特にヒトの治療に関する。
用語「治療有効量」は、(i)特定の疾患もしくは状態を治療もしくは予防し、(ii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状を減弱、寛解もしくは排除し、又は(iii)本明細書に記載の特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の発症を予防もしくは遅延する、本発明の化合物の量を意味する。
用語「モジュレートされる」又は「モジュレートする」又は「モジュレート」は、本明細書で使用される場合、別段指定されない限り、本発明の1つ又は複数の化合物を用いてGタンパク質共役受容体GPR119を活性化することを指す。
用語「媒介される」又は「媒介」又は「媒介する」は、本明細書で使用される場合、別段指定されない限り、(i)特定の疾患もしくは状態の予防を含む治療、(ii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の減衰、緩和もしくは排除、又は(iii)本明細書に記載の特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の発症の予防もしくは遅延を指す。
用語「置換されている」は、本明細書で使用される場合、指定の原子、ラジカル又は部分上の任意の1つ又は複数の水素が、原子の正常な原子価を超えないという条件で、指示された群から選択される基で置き換えられ、その置換によって、容認できる安定な化合物が得られることを意味する。
【0089】
以下に定義の基、ラジカル又は部分において、炭素原子の数は、基に先行してしばしば特定され、例えばC
1-6−アルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基又はアルキルラジカルを意味する。一般に、2つ以上のサブグループを含む基では、最後の名称のサブグループがラジカルの結合点であり、例えば、置換基「アリール−C
1-3−アルキル−」は、C
1-3−アルキル基に結合しているアリール基を意味し、後者のアルキル基は、コアに、又は置換基が結合している基に結合している。
本発明の化合物が、化学名の形態で、式として図示されている場合、もし任意の矛盾が生じたら、式が優先するものとする。
置換基の原子の命数法では、コアに最も近い、又は置換基が結合している基に最も近い原子から出発する。
例えば、用語「3−カルボキシプロピル基」は、以下の置換基を表し、
【0090】
【化47】
ここで、カルボキシ基は、プロピル基の第3の炭素原子に結合している。用語「1−メチルプロピル−」、「2,2−ジメチルプロピル−」又は「シクロプロピルメチル−」基は、以下の基を表す。
【0091】
【化48】
アスタリスクは、結合を示す下位式において使用することができ、この結合は、定義の通りコア分子につながっている。
【0092】
基の定義において、用語「各X、Y及びZ基は、置換されていてもよく」等は、各基X、各基Y及び各基Zが、それぞれ別個の基として、又は構成された基のそれぞれ一部として、定義の通り置換され得ることを示す。例えば、定義「R
exは、H、C
1-3−アルキル、C
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル又はC
1-3−アルキル−O−を示し、各アルキル基は、1つ又は複数のL
exで置換されていてもよい」等は、アルキルという用語を含む前述の基のそれぞれにおいて、すなわち基C
1-3−アルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル及びC
1-3−アルキル−O−のそれぞれにおいて、アルキル部分が、定義の通りL
exで置換され得ることを意味する。
以下において、二環式という用語は、スピロ環を含む。
具体的に示されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲を通して、所与の化学式又は名称は、互変異性体ならびにすべての立体異性体、光学異性体及び幾何異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、E/Z異性体等)及びそのラセミ体、ならびに異なる割合の別個の鏡像異性体の混合物、ジアステレオマーの混合物、又はかかる異性体及び鏡像異性体が存在する先の形態のいずれかの混合物、ならびに薬学的に許容される塩を含む塩、ならびに遊離化合物の溶媒和物又は化合物の塩の溶媒和物を含む、例えば水和物などのその溶媒和物を包含するものとする。
句「薬学的に許容される」は、信頼できる医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応又は他の問題もしくは合併症なしにヒト及び動物の組織に接触させて使用するのに適しており、妥当な損益比に見合う化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指すために本明細書で用いられる。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その酸塩又は塩基塩を生成することによって修飾される、開示の化合物の誘導体を指す。
例えば、本発明の化合物を精製又は単離するのに有用な、酸性塩も、本発明の一部である。
【0093】
用語ハロゲンは、一般に、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を示す。
nが1超の整数である用語「C
1-n−アルキル」(単独、又は別のラジカルと組み合わせられる)は、1〜n個のC原子を有する非環式の飽和した分岐又は直鎖炭化水素ラジカルを示す。例えば、用語C
1-5−アルキルは、ラジカルH
3C−、H
3C−CH
2−、H
3C−CH
2−CH
2−、H
3C−CH(CH
3)−、H
3C−CH
2−CH
2−CH
2−、H
3C−CH
2−CH(CH
3)−、H
3C−CH(CH
3)−CH
2−、H
3C−C(CH
3)
2−、H
3C−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−、H
3C−CH
2−CH
2−CH(CH
3)−、H
3C−CH
2−CH(CH
3)−CH
2−、H
3C−CH(CH
3)−CH
2−CH
2−、H
3C−CH
2−C(CH
3)
2−、H
3C−C(CH
3)
2−CH
2−、H
3C−CH(CH
3)−CH(CH
3)−及びH
3C−CH
2−CH(CH
2CH
3)−を包含する。
【0094】
nが1超の整数である用語「C
1-n−アルキレン」(単独、又は別のラジカルと組み合わせられる)は、1〜n個の炭素原子を含有する非環式の直鎖又は分岐鎖の二価のアルキルラジカルを示す。例えば、用語C
1-4−アルキレンには、−(CH
2)−、−(CH
2−CH
2)−、−(CH(CH
3))−、−(CH
2−CH
2−CH
2)−、−(C(CH
3)
2)−、−(CH(CH
2CH
3))−、−(CH(CH
3)−CH
2)−、−(CH
2−CH(CH
3))−、−(CH
2−CH
2−CH
2−CH
2)−、−(CH
2−CH
2−CH(CH
3))−、−(CH(CH
3)−CH
2−CH
2)−、−(CH
2−CH(CH
3)−CH
2)−、−(CH
2−C(CH
3)
2)−、−(C(CH
3)
2−CH
2)−、−(CH(CH
3)−CH(CH
3))−、−(CH
2−CH(CH
2CH
3))−、−(CH(CH
2CH
3)−CH
2)−、−(CH(CH
2CH
2CH
3))−、−(CHCH(CH
3)
2)−及び−C(CH
3)(CH
2CH
3)−が含まれる。
【0095】
用語「C
2-n−アルケニル」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが二重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C
1-n−アルキル」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C
2-3−アルケニルには、−CH=CH
2、−CH=CH−CH
3、−CH
2−CH=CH
2が含まれる。
用語「C
2-n−アルケニレン」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが二重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C
1-n−アルキレン」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C
2-3−アルケニレンには、−CH=CH−、−CH=CH−CH
2−、−CH
2−CH=CH−が含まれる。
用語「C
2-n−アルキニル」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが三重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C
1-n−アルキル」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C
2-3−アルキニルには、−C≡CH、−C≡C−CH
3、−CH
2−C≡CHが含まれる。
用語「C
2-n−アルキニレン」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが三重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C
1-n−アルキレン」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C
2-3−アルキニレンには、−C≡C−、−C≡C−CH
2−、−CH
2−C≡C−が含まれる。
用語「C
3-n−カルボシクリル」(単独、又は別のラジカルと組み合わせられる)は、3〜n個のC原子を有する単環式、二環式又は三環式の、飽和又は不飽和の炭化水素ラジカルを示す。炭化水素ラジカルは、好ましくは、非芳香族である。好ましくは、3〜n個のC原子は、1つ又は2つの環を形成する。二環式又は三環式環系の場合、その環は、単結合によって互いに結合することができ、縮合でき、又はスピロ環系もしくは架橋環系を形成することができる。例えば、用語C
3-10−カルボシクリルには、C
3-10−シクロアルキル、C
3-10−シクロアルケニル、オクタヒドロペンタレニル、オクタヒドロインデニル、デカヒドロナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチルが含まれる。最も好ましくは、用語C
3-n−カルボシクリルは、C
3-n−シクロアルキル、特にC
3-7−シクロアルキルを示す。
【0096】
nが3超の整数である用語「C
3-n−シクロアルキル」(単独、又は別のラジカルと組み合わせられる)は、3〜n個のC原子を含有する環式の飽和した非分岐の炭化水素ラジカルを示す。環式基は、単環、二環、三環又はスピロ環式、最も好ましくは単環式であってよい。かかるシクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロドデシル、ビシクロ[3.2.1.]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボニル、ノルカリル、アダマンチル等が含まれる。
【0097】
nが3超の整数である用語「C
3-n−シクロアルケニル」(単独、又は別のラジカルと組み合わせられる)は、少なくとも2つが二重結合によって互いに結合している3〜n個のC原子を有する、環式の不飽和の非芳香族の非分岐炭化水素ラジカルを示す。例えば、用語C
3-7−シクロアルケニルには、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル及びシクロヘプタトリエニルが含まれる。
【0098】
用語「アリール」は、本明細書で単独で、又は別のラジカルと組み合わせて使用される場合、6個の炭素原子を含有する炭素環式芳香族の単環式基を示し、この基は、芳香族、飽和又は不飽和であり得る第2の5員又は6員の炭素環式基にさらに縮合することができる。アリールには、それに限定されるものではないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル及びジヒドロナフチルが含まれる。より好ましくは、用語「アリール」は、本明細書で単独で、又は別のラジカルと組み合わせて使用される場合、フェニル又はナフチル、最も好ましくはフェニルを示す。
用語「ヘテロシクリル」は、N、O又はS(O)
r(r=0、1又は2)から選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有し、カルボニル基をさらに有することができる、飽和又は不飽和の単環、二環、三環又はスピロ炭素環式の、好ましくは単環、二環又はスピロ環式の環系を意味する。より好ましくは、用語「ヘテロシクリル」は、本明細書で単独で、又は別のラジカルと組み合わせて使用される場合、N、O又はS(O)
r(r=0、1又は2)から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有し、カルボニル基をさらに有することができる、飽和又は不飽和の、さらにより好ましくは飽和の、単環、二環又はスピロ環式の環系を意味する。用語「ヘテロシクリル」は、すべての可能な異性体形態を含むものとする。かかる基の例には、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、アゼパニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラノニル、テトラヒドロピラノニル、ピロリジノニル、ピペリジノニル、ピペラジノニル、モルホリノニルが含まれる。
したがって、用語「ヘテロシクリル」は、適切な価数が維持される限り、それぞれの形態が共有結合を介して任意の原子に結合することができるので、ラジカルとして図示されていない以下の例示的な構造を含む。
【0103】
用語「ヘテロアリール」は、N、O又はS(O)
r(r=0、1又は2)から選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する、単環式又は多環式、好ましくは単環式又は二環式の環系を意味し、この場合、ヘテロ原子の少なくとも1つは、芳香族環の一部であり、前記環系は、カルボニル基を有することができる。より好ましくは、用語「ヘテロアリール」は、本明細書で単独で、又は別のラジカルと組み合わせて使用される場合、N、O又はS(O)
r(r=0、1又は2)から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有する、単環式又は二環式の環系を意味し、この場合、ヘテロ原子の少なくとも1つは、芳香族環の一部であり、前記環系は、カルボニル基を有することができる。用語「ヘテロアリール」は、すべての可能な異性体形態を含むものとする。
したがって、用語「ヘテロアリール」は、適切な価数が維持される限り、それぞれの形態が共有結合を介して任意の原子に結合することができるので、ラジカルとして図示されていない以下の例示的な構造を含む。
【0105】
前述の用語の多くは、式又は基の定義において繰り返して使用することができ、いずれの場合も、前述の意味の1つを互いに独立に有することができる。
薬理学的活性
本発明の化合物の活性は、以下のアッセイを使用して実証することができる。
【0106】
本発明の式Iの化合物は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性をモジュレートする。GPR119の活性化及び細胞内cAMP濃度の刺激に対する化合物の効果は、PerkinElmer製のAlphaScreen cAMPアッセイキット(Cat.No.#6760625R)を使用して決定される。
【0107】
MIN6細胞[Miyazaki J et al., Endocrinology. 1990 Jul;127(1): 126-32]に、ヒトGPR119cDNA用の発現ベクター(Acc.No.NP_848566)を安定にトランスフェクトする。Min−6/hGPR119細胞を、DMEM、10%FBS、50μMのβメルカプトエタノール、0.3mg/mLのGeniticin、2mMのGlutaMAX中、37℃、5%CO2で培養する。アッセイのために、細胞をOptiplates(白色、384ウェル、160W−バーコード化、TC、無菌、蓋付き、Cat.No.#6007688(Perkin Elmer)、10000個の細胞/ウェル、50μl)に播種する。次に、蓋で覆ったプレートを、37℃/5%CO
2で24時間インキュベートする。培地をウェルから完全に吸引した後、試験化合物10μlを添加し、化合物を、刺激緩衝液(140mMのNaCl、3.6mMのKCl、0.5mMのNaH
2PO
4、0.5mMのMgSO
4、1.5mMのCaCl
2、10mMのHepes、5mMのNaHCO
3、pH7.4。0.5mMのIBMX及び0.1%BSA、最終的なDMSO濃度は1%である)を使用して希釈する。室温(約20℃)で45分間インキュベーションした後、AlphaScreen cAMPアッセイキット(PerkinElmer製のCat.No.#6760625R)を使用してcAMP濃度を決定する。ビオチン−cAMP(溶解緩衝液(5mMのHepes(pH7.4)、0.1%BSA、0.5%Tween)中、最終濃度1U/ウェル)10μl及びBead溶液(溶解緩衝液中、最終濃度1U/ウェル)10μLを添加する。プレートを、室温でさらに2時間インキュベートする。cAMP標準曲線を使用して、cAMP濃度をAlpha Screen計数から算出する。データ分析は、適切なソフトウェア(Graphpad Prism)を使用して、EC
50値及び陽性対照に基づく最大値を算出することによって実施する。本発明の化合物は、細胞内cAMPレベルを、3〜5の範囲で増大する。
【0108】
本発明の化合物は、一般に、約1nM〜約10μM、好ましくは1μM未満、より好ましくは100nM未満のEC
50値を有する。
本発明の化合物のEC
50値を、以下の表に示す。化合物番号は、実験部分の例の番号に相当する。
【0110】
本発明の一般式Iの化合物ならびに対応するその塩が、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性、特に作動薬活性をモジュレートする能力を考慮すると、本発明の一般式(I)の化合物ならびに対応するその塩は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって影響を受け得る、又は媒介されるすべての疾患又は状態を治療するのに適している。
したがって、本発明は、医薬品としての一般式Iの化合物に関する。
さらに、本発明は、患者、好ましくはヒトにおけるGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患又は状態を治療及び/又は予防するために、本発明の一般式Iの化合物又は医薬組成物を使用することに関する。
さらに別の態様では、本発明は、哺乳動物のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療を必要としている患者、好ましくはヒトに、治療有効量の本発明の化合物又は医薬組成物を投与するステップを含む、該患者のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患又は状態を治療する方法に関する。
【0111】
Gタンパク質共役受容体GPR119の作動薬によって媒介される疾患及び状態は、代謝性疾患又は状態を包含する。
一態様によれば、本発明の化合物及び医薬組成物は、特に糖尿病、特に2型糖尿病、1型糖尿病、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症又は神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍又は大血管障害)、代謝性アシドーシス又はケトーシス、反応性低血糖、高インスリン血症、グルコース代謝障害、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、異なる起源の脂質異常症、アテローム性動脈硬化症及び関連疾患、肥満、高血圧、慢性心不全、浮腫及び高尿酸血症を治療するのに適している。
【0112】
本発明の化合物及び医薬組成物はまた、例えば膵ベータ細胞のアポトーシス又は壊死などのベータ細胞変性を予防するのに適している。本発明の化合物及び医薬組成物はまた、膵臓細胞の機能性を改善又は修復するのに適しており、膵ベータ細胞の数及びサイズを増大するのにも適している。
したがって、別の態様によれば、本発明は、患者の代謝性疾患の進行を予防、遅延、減速しかつ/又は該疾患を治療し、特に血糖コントロール及び/又はベータ細胞機能を改善するのに使用するための、本発明の式Iの化合物及び医薬組成物に関する。
【0113】
別の態様では、本発明は、2型糖尿病、体重過多、肥満、糖尿病合併症及び関連する病理的状態の進行を予防、遅延、減速し、かつ/又はそれらを治療するのに使用するための、本発明の式Iの化合物及び医薬組成物に関する。
さらに、本発明の化合物及び医薬組成物は、以下の治療方法の1つ又は複数において使用するのに適している。
−例えば1型糖尿病、2型糖尿病、不十分な耐糖能、インスリン抵抗性、高血糖症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質異常症、シンドロームX、メタボリック症候群、肥満、高血圧、慢性全身炎症、網膜症、神経障害、腎症、アテローム性動脈硬化症、内皮機能障害又は骨関連疾患(骨粗鬆症、関節リウマチ又は変形性関節症など)などの代謝性疾患の進行を予防、遅延、減速し、又はそれらの疾患を治療する方法、
−血糖コントロールを改善し、かつ/又は空腹時血糖値、食後の血糖値及び/もしくはグリコシル化ヘモグロビンHbA1cを低減する方法、
−耐糖能破壊、インスリン抵抗性及び/又はメタボリック症候群が2型糖尿病に進行するのを予防、遅延、減速又は逆行させる方法、
−例えば、網膜症、腎症又は神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍又は大血管障害などの糖尿病合併症の中から選択される状態又は疾患の進行を予防、遅延、減速し、又はその状態もしくは疾患を治療する方法
−体重を低減し、又は体重増加を予防し、又は体重減少を援助する方法、
−膵ベータ細胞の分解を予防もしくは治療し、かつ/又は膵ベータ細胞の機能性を改善かつ/もしくは修復し、かつ/又は膵インスリン分泌の機能性を修復する方法、
−インスリン感受性を維持かつ/もしくは改善し、かつ/又は高インスリン血症及び/もしくはインスリン抵抗性を予防もしくは治療する方法。
特に、本発明の化合物及び医薬組成物は、肥満、糖尿病(1及び2型糖尿病を含む、好ましくは2型糖尿病)及び/又は糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症又は神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍又は大血管障害など)の治療に適している。
【0114】
本発明の化合物は、特に、2型糖尿病を治療するのに最も適している。
1日に適用できる一般式Iの化合物の用量範囲は、通常、患者の体重1kg当たり0.001〜10mg、例えば体重1kg当たり0.01〜8mgである。各投与量単位は、好都合には、0.1〜1000mg、例えば0.5〜500mgを含有することができる。
実際の治療有効量又は治療投与量は、当然のことながら、患者の年齢及び体重、投与経路、ならびに疾患の重症度などの当業者に公知の因子に応じて変わることになる。いずれの場合も、化合物又は組成物は、患者の独自の状態に基づいて治療有効量を送達できる投与量及び方式で投与されることになる。
本発明の化合物、1つ又は複数の追加の治療剤との任意の組合せを含む組成物は、経口、経皮、吸入、非経口又は舌下経路によって投与することができる。可能な投与方法の中でも、経口又は静脈内投与が好ましい。
【0115】
医薬組成物
式Iの化合物を、任意選択により1つ又は複数のさらなる治療剤と組み合わせて投与するのに適した調製物は、当業者には明らかであり、それには、例えば錠剤、丸剤、カプセル、坐剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、溶液、シロップ、エリキシル剤、サシェ、注射可能な剤形、吸入剤及び散剤等が含まれる。経口製剤、特に、例えば錠剤又はカプセルなどの固体形態が好ましい。薬学的に活性な化合物の含量は、有利には、組成物全体の0.1〜90重量%、例えば1〜70重量%の範囲である。
適切な錠剤は、例えば、式Iの1つ又は複数の化合物を、公知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、補助剤、界面活性剤、結合剤及び/又は滑沢剤と混合することによって得ることができる。錠剤は、いくつかの層からなることもできる。所望の調製物に適した特定の賦形剤、担体及び/又は希釈剤は、当業者にはその知識に基づいて明らかとなろう。好ましいのは、所望の特定の製剤及び投与方法に適したものである。本発明の調製物又は製剤は、例えば本発明の式Iの少なくとも1つの化合物、又はかかる化合物の薬学的に許容される塩、ならびに1つ又は複数の賦形剤、担体及び/又は希釈剤を混合し、又は組み合わせるなどの、当業者にはそれ自体公知の方法を使用して調製することができる。
【0116】
併用療法
本発明の化合物はさらに、1つ又は複数の、好ましくは1つの追加の治療剤と組み合わせることができる。一実施形態によれば、追加の治療剤は、特に、例えば糖尿病、肥満、糖尿病性合併症、高血圧、高脂血症などの代謝性疾患又は状態に関連する、本明細書で先に記載した疾患又は状態の治療に有用な治療剤の群から選択される。かかる組合せに適した追加の治療剤には、特に、例えば前述の適応症の1つに関して、1つもしくは複数の活性物質の治療効果を増強し、かつ/又は1つもしくは複数の活性物質の投与量を低減することができる治療剤が含まれる。
したがって、本発明の化合物は、抗糖尿病薬、体重過多及び/又は肥満を治療するための薬剤、ならびに高血圧、心不全及び/又はアテローム性動脈硬化症を治療するための薬剤からなる群から選択される1つ又は複数の追加の治療剤と組み合わせることができる。
【0117】
抗糖尿病薬は、例えば、メトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPAR−(アルファ、ガンマ又はアルファ/ガンマ)作動薬又はモジュレーター、アルファ−グルコシダーゼ阻害剤、DPPIV阻害剤、SGLT2−阻害剤、インスリン及びインスリン類似体、GLP−1及びGLP−1類似体又はアミリン及びアミリン類似体、cycloset及び11β−HSD阻害剤である。他の適切な組合せパートナーは、タンパク質チロシンホスファターゼ1の阻害剤、肝臓におけるグルコース生成の調節解除に影響を及ぼす物質、例えばグルコース−6−ホスファターゼもしくはフルクトース−1,6−ビスホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼの阻害剤、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ、グリコーゲン合成酵素キナーゼもしくはピルビン酸デヒドロキナーゼのグルカゴン受容体拮抗薬及び阻害剤、アルファ2拮抗薬、CCR−2拮抗薬、又はグルコキナーゼ活性化因子などである。例えばHMG−CoA−還元酵素阻害剤、フィブレート系薬剤、ニコチン酸及びその誘導体、PPAR−(アルファ、ガンマ又はアルファ/ガンマ)作動薬又はモジュレーター、PPAR−デルタ作動薬、ACAT阻害剤又はコレステロール吸収阻害剤、胆汁酸結合物質、回腸胆汁酸輸送の阻害剤、MTP阻害剤又はHDL増大化合物、例えばCETP阻害剤又はABC1制御因子などの、1つ又は複数の脂質低下剤も、組合せパートナーとして適している。
体重過多及び/又は肥満の治療のための治療剤は、例えばカンナビノイド1受容体の拮抗薬、MCH−1受容体拮抗薬、MC4受容体作動薬、NPY5又はNPY2拮抗薬、β3−作動薬、レプチン又はレプチン模倣薬及び5HT2c受容体の作動薬である。
【0118】
高血圧、慢性心不全及び/又はアテローム性動脈硬化症の治療のための治療剤は、例えばA−II拮抗薬又はACE阻害剤、ECE阻害剤、利尿剤、β−遮断薬、Ca−拮抗薬、中枢性降圧薬、アルファ−2−アドレナリン受容体の拮抗薬、中性エンドペプチダーゼの阻害剤、血小板凝集阻害剤等である。それらの組合せは適している。アンギオテンシンII受容体拮抗薬は、好ましくは、高血圧及び糖尿病の合併症の治療又は予防のために、しばしばヒドロクロロチアジドなどの利尿剤と組み合わせて使用される。
【0119】
前述の組合せパートナーの投与量は、通常、普通に推奨される最低用量の1/5から、最大で普通に推奨される用量の1/1までである。
好ましくは、任意選択により1つ又は複数の追加の治療剤と組み合わされる本発明の化合物及び/又は本発明の化合物を含む医薬組成物は、運動及び/又は食事療法と併せて投与される。
したがって、別の態様では、本発明は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって影響を受け得る、又は媒介される疾患又は状態、特に本明細書で先及び以下に記載される疾患又は状態を治療するために、本発明の化合物を、本明細書で先及び以下に記載の1つ又は複数の追加の治療剤と組み合わせて使用することに関する。
さらに別の態様では、本発明は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患又は状態の治療を必要としている患者、好ましくはヒトに、治療有効量の本発明の化合物を、本明細書で先及び以下に記載の治療有効量の1つ又は複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む、該患者のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患又は状態を治療する方法に関する。
【0120】
本発明の化合物を、追加の治療剤と組み合わせて使用することは、同時に又は時差を設けて行うことができる。
本発明の化合物及び1つ又は複数の追加の治療剤は、1個の製剤、例えば錠剤もしくはカプセル剤で一緒に存在し、又は2つの同一のもしくは異なる製剤で、例えばいわゆるパーツキットとして別個に存在することができる。
結果的に別の態様では、本発明は、本発明の化合物、ならびに本明細書で先及び以下に記載の1つ又は複数の追加の治療剤を、1つ又は複数の不活性な担体及び/又は希釈剤と一緒に含んでいてもよい医薬組成物に関する。
本発明の他の特徴及び利点は、例えば本発明の原則を例示する、以下のより詳細な例から明らかとなろう。
【実施例】
【0121】
用語「周囲温度」及び「室温」は、交換可能に使用され、約20℃の温度を示す。
前置き:
通例、
1H−NMR及び/又は質量スペクトルを、調製した化合物について得た。R
f値は、Merckシリカゲル60F
254プレート及び254nmのUV光を使用して決定する。
【0122】
生成物の特徴付けに用いた分析的HPLCパラメータ(TFAは、トリフルオロ酢酸を示す)。
【表3】
【0123】
中間体1
5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化54】
ステップ1:2−(5−ブロモ−2−クロロ−ピリジン−4−イルメチル)−2−ヒドロキシ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1.0mol/L;8.0mL)を、テトラヒドロフラン(10mL)に溶解した5−ブロモ−2−クロロ−4−ピコリン(0.81g)に、−45℃においてAr雰囲気下で滴加する。溶液を、−35〜−45℃で0.5時間撹拌した後、テトラヒドロフラン(5mL)に溶解した2−オキソ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.00g)を滴加する。反応混合物を−40℃で45分間撹拌した後、冷却浴を除去する。室温で反応をNH
4Cl水溶液でクエンチし、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:1)、標題化合物を得る。LC(方法1):t
R=1.36分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=445[M+H]
+。
【0124】
ステップ2:5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
撹拌棒を備えたフラスコ中、2−(5−ブロモ−2−クロロ−ピリジン−4−イルメチル)−2−ヒドロキシ−7−アザ−スピロ[3.5]ノナン−7−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.50g)、ラセミ2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(0.27g)、炭酸セシウム(1.65g)、及びトルエン(20mL)を、Arで10分間スパージする。酢酸パラジウム(0.15g)を添加し、混合物を85℃に加熱し、この温度で24時間撹拌する。室温に冷却した後、混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチル及び水に溶解する。得られた混合物を木炭上で濾過し、濾液を濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル9:1→1:1)、標題化合物を得る。LC(方法1):t
R=1.35分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=365/367(Cl)[M+H]
+。
【0125】
中間体2
5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化55】
1,4−ジオキサン(5mL)中4MのHClに溶解した5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](0.30g)を、室温で1時間撹拌する。溶液を1,4−ジオキサンで希釈し、濃縮して、標題化合物をHCl塩として得る。LC(方法1):t
R=0.66分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=385[M+H]
+。
【0126】
中間体3
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化56】
標題化合物を、中間体2について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]から調製する。化合物をHCl塩として単離する。LC(方法1):t
R=0.51分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=390[M+H]
+。
【0127】
中間体4
1’’−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル)−5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化57】
5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩;50mg)及びK
2CO
3(17mg)のメタノール(4mL)中混合物を、室温で15分間撹拌した後、イソブチレンオキシド(20μL)を添加する。反応容器を封止し、混合物を60℃で終夜撹拌する。室温に冷却した後、混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル/メタノール5:4:1→0:9:1)、標題化合物を得る。LC(方法1):t
R=0.71分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=457[M+H]
+。
【0128】
中間体5
1’’−シアノ−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化58】
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩、0.22g)及びN,N−ジイソプロピル−エチルアミン(0.22mL)のジクロロメタン(20mL)中混合物を、室温で5分間撹拌する。ブロモシアニド(60mg)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌する。水を添加し、混合物をジクロロメタンで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル/メタノール5:5:0→5:4:1)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI
+):m/z=415[M+H]
+。
【0129】
中間体6
1’’−(ヒドロキシ−カルバミミドイル(carbaimidoyl))−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【0130】
【化59】
1’’−シアノ−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](365mg)、HONH
2*HCl(70mg)、トリエチルアミン(0.15mL)、及びエタノール(20mL)の混合物を、65℃で3時間撹拌する。室温に冷却した後、混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(酢酸エチル/メタノール9:1→7:3)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI
+):m/z=448[M+H]
+。
【0131】
(例1)
5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化60】
2MのNa
2CO
3水溶液(0.30mL)を、5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](0.10g)、4−(メタンスルホニル)フェニルボロン酸(0.08g)、1,4−ジオキサン(1.5mL)、及びメタノール(0.5mL)の混合物に室温で添加する。混合物をArで10分間スパージした後、PdCl
2[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]
*CH
2Cl
2錯体(20mg)を添加する。得られた混合物を還流温度まで加熱し、この温度で2時間撹拌する。室温に冷却した後、水及びメタノールを添加し、得られた混合物を濾過する。濾液を濃縮し、残渣を逆相でクロマトグラフ処理して(HPLC、メタノール/水)、標題化合物を得る。LC(方法2):t
R=1.72分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=485[M+H]
+。
【0132】
(例2)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化61】
5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](0.10g)、1−メタンスルホニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン(0.10g)、2MのNa
2CO
3水溶液(0.37mL)、及び1,4−ジオキサン(2mL)の混合物を、アルゴンで10分間スパージする。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20mg)を添加し、混合物をマイクロ波オーブン中で150℃において1.5時間撹拌する。室温に冷却した後、水及びメタノールを添加し、得られた混合物を濾過する。濾液を濃縮し、残渣を逆相でクロマトグラフ処理して(HPLC、メタノール/水)、標題化合物を得る。LC(方法2):t
R=1.63分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=490[M+H]
+。
【0133】
(例3)
5−(2−フルオロ−4−メチルスルホニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化62】
標題化合物を、例2について記載の手順に類似の手順に従って、5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]及び2−フルオロ−4−メチルスルホニル−フェニルボロン酸から調製する。PdCl
2[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]
*CH
2Cl
2錯体は、使用するのに好ましい触媒である。LC(方法1):t
R=1.30分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=503[M+H]
+。
【0134】
(例4)
1’’−(5−エチル−ピリミジン−2−イル)−5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化63】
5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩;50mg)、2−クロロ−5−エチル−ピリミジン(18mg)、炭酸カリウム(35mg)、及びN−メチル−ピロリジノン(2ml)の混合物を、80℃で4時間撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル1:1→1:9)、標題化合物を得る。LC(方法1):t
R=1.16分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=491[M+H]
+。
【0135】
(例5)
5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−1’’−[(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−メチル]−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化64】
メタンスルホン酸(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)メチルエステル(45mg)及びヨウ化ナトリウム(34mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液を、室温で4時間撹拌する。5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩;50mg)及びK
2CO
3(35mg)を添加し、得られた混合物を60℃に加熱する。混合物を60℃で4時間撹拌した後、水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣をメタノールと研和して、標題化合物を得る。LC(方法1):t
R=0.82分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=507[M+H]
+。
【0136】
(例6)
1’’−(2−フルオロ−2−メチル−プロピル)−5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化65】
ビス(2−メトキシエチル)硫黄トリフルオリド(トルエン中50%;40μL)を、氷浴中で冷やした1’’−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル)−5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](20mg)のジクロロメタン(5mL)溶液に添加する。溶液を冷却浴中で2時間撹拌した後、別の部分のビス(2−メトキシエチル)硫黄トリフルオリド(トルエン中50%;20μL)を添加する。3時間撹拌した後、数滴のメタノール及び水を添加する。得られた溶液を濃縮し、残渣を逆相でHPLCによって精製して(アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸)、標題化合物をビス(トリフルオロ酢酸)塩として得る。LC(方法1):t
R=0.76分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=459[M+H]
+。
【0137】
(例7)
1’’−(5−メチル−ピリミジン−2−イル)−5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化66】
標題化合物を、例4について記載の手順に類似の手順に従って、5−(4−メチルスルホニル−フェニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2−ブロモ−5−メチル−ピリミジンから調製する。LC(方法1):t
R=1.07分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=477[M+H]
+。
【0138】
(例8)
5−(1−メタンスルホニル−5−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化67】
撹拌棒を備えたフラスコに、空気中で5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](50mg)、メチルボロン酸(20mg)、Ag
2O(25mg)、2−メチルブタン−2−オール(1mL)、酢酸パラジウム(II)(4mg)、及びp−ベンゾキノン(6mg)を入れる。フラスコを封止し、混合物を105℃に加熱する。105℃で2時間撹拌した後、混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン/メタノール(4:1)で希釈し、セライトで濾過する。濾液を濃縮し、残渣を逆相でHPLCによって精製して(アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸)、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得る。LC(方法1):t
R=1.08分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=504[M+H]
+。
【0139】
(例9)
1’’−(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化68】
標題化合物を、例4について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2,5−ジクロロ−ピリミジンから調製する。LC(方法1):t
R=1.17分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=502/504(Cl)[M+H]
+。
【0140】
(例10)
1’’−(イソプロピルオキシカルボニル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化69】
クロロギ酸イソプロピル(トルエン中1mol/L;0.15mL)を、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩;60mg)、トリエチルアミン(40μL)、及びジクロロメタン(5mL)の混合物に室温で添加する。溶液を3時間撹拌し、次に濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:4)、標題化合物を得る。LC(方法1):t
R=1.02分、質量スペクトル(ESI
+):m/z=476[M+H]
+。
【0141】
(例11)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化70】
標題化合物を、例4について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジンから調製する。LC(方法1):t
R=1.09分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=535[M+H]
+。
【0142】
(例12)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−(1−メチル−シクロプロピルオキシカルボニル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化71】
1−メチルシクロプロピル4−ニトロ−フェニルカーボネート(58mg)を、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩;66mg)、トリエチルアミン(65μL)、及びテトラヒドロフラン(5mL)の混合物に室温で添加する。溶液を60℃で終夜撹拌する。水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:4)、標題化合物を得る。LC(方法1):t
R=1.02分、質量スペクトル(ESI
+):m/z=488[M+H]
+。
【0143】
(例13)
5−(6−メタンスルホニル−ピリジン−3−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化72】
標題化合物を、例1について記載の手順に類似の手順に従って、5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]及び6−メチルスルホニル−ピリジン−3−ボロン酸ピナコールエステルから調製する。反応は、マイクロ波オーブン中で140℃において実施する。LC(方法3):t
R=1.07分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=486[M+H]
+。
【0144】
(例14)
5−(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化73】
標題化合物を、例1について記載の手順に類似の手順に従って、5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]及び4−シアノ−2−フルオロ−フェニルボロン酸から調製する。反応は、マイクロ波オーブン中で140℃において実施する。LC(方法3):t
R=1.16分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=450[M+H]
+。
【0145】
(例15)
1’’−(5−イソプロポキシ−ピリミジン−2−イル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化74】
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩;60mg)、2−クロロ−5−イソプロポキシ−ピリミジン(25mg)、炭酸カリウム(45mg)、及びN−メチル−ピロリジノン(2ml)の混合物を、マイクロ波オーブン中で150℃において20分間撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル/メタノール5:5:0→5:5:1)、標題化合物を得る。LC(方法3):t
R=0.93分、質量スペクトル(ESI
+):m/z=526[M+H]
+。
【0146】
(例16)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−(5−n−プロピル−ピリミジン−2−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化75】
標題化合物を、例15について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2−クロロ−5−n−プロピル−ピリミジンから調製する。LC(方法3):t
R=0.88分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=510[M+H]
+。
【0147】
(例17)
1’’−(5−シクロプロピル−ピリミジン−2−イル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化76】
標題化合物を、例15について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2−クロロ−5−シクロプロピル−ピリミジンから調製する。LC(方法3):t
R=0.85分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=508[M+H]
+。
【0148】
(例18)
5−(4−メチルスルホニルメチル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化77】
標題化合物を、例1について記載の手順に類似の手順に従って、5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]及び4−メチルスルホニルメチル−フェニルボロン酸から調製する。反応は、マイクロ波オーブン中で140℃において実施する。LC(方法3):t
R=0.95分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=499[M+H]
+。
【0149】
(例19)
5−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化78】
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](50mg)、炭素上10%パラジウム(5mg)、及びメタノール(5mL)を入れたフラスコを、H
2雰囲気(1バール)下で室温において2時間振とうする。触媒を濾過によって分離し、濾液を濃縮して標題化合物を得る。LC(方法3):t
R=0.93分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=492[M+H]
+。
【0150】
(例20)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾル−2−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化79】
標題化合物を、例15について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2−クロロ−5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾールから調製する。LC(方法3):t
R=0.93分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=542[M+H]
+。
【0151】
(例21)
5−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化80】
撹拌棒を備えたフラスコ中、(ジベンジリデンアセトン)
3Pd
2(62mg)、キサントホス(119mg)、1−メタンスルホニル−ピペラジン(77mg)、KOtBu(93mg)、及びトルエン(5mL)をArで5分間スパージする。5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](100mg)を添加し、混合物を110℃に加熱する。110℃で3時間撹拌した後、混合物を室温に冷却し、水を添加する。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、混合抽出物を濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル/メタノール1:1:0→4:5:1)、標題化合物を得る。LC(方法3):t
R=0.93分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=493[M+H]
+。
【0152】
(例22)
5−(4−エチルアミノカルボニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化81】
標題化合物を、例1について記載の手順に類似の手順に従って、5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]及び4−エチルアミノカルボニル−フェニルボロン酸から調製する。反応は、マイクロ波オーブン中で140℃において実施する。LC(方法3):t
R=1.26分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=478[M+H]
+。
【0153】
(例23)
1’’−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化82】
塩化亜鉛(テトラヒドロフラン中0.7mol/L、0.42mL)を、N−ヒドロキシ−イソブチルアミジン(30mg)及び1’’−シアノ−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](100mg)のテトラヒドロフラン(4mL)及び酢酸エチル(4mL)溶液に室温で添加する。溶液を60℃に加熱し、この温度で2時間撹拌する。室温に冷却した後、溶液を濃縮し、残渣をエタノール(4mL)及び酢酸(2mL)の混合物に溶解する。混合物を85℃に加熱し、この温度で2時間撹拌する。混合物を室温に冷却し、濃縮する。NaHCO
3水溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル/メタノール5:5:0→5:4:1)、標題化合物を得る。LC(方法3):t
R=0.76分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=500[M+H]
+。
【0154】
(例24)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−(3−n−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化83】
標題化合物を、例23について記載の手順に類似の手順に従って、N−ヒドロキシ−ブチルアミジン及び1’’−シアノ−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]から調製する。LC(方法3):t
R=0.91分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=500[M+H]
+。
【0155】
(例25)
1’’−(5−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化84】
イソブチリルクロリド(10μL)を、1’’−(ヒドロキシカルバミミドイル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](40mg)及びトリエチルアミン(41μL)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に室温で添加する。溶液を室温で1時間撹拌し、45℃で終夜撹拌する。溶液をメタノールで希釈し、濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル3:7→1:9)、標題化合物を得る。LC(方法4):t
R=1.13分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=500[M+H]
+。
【0156】
(例26)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−(3−n−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化85】
標題化合物を、例25について記載の手順に類似の手順に従って、塩化ブチリル及び1’’−(ヒドロキシカルバミミドイル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]から調製する。LC(方法3):t
R=0.93分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=500[M+H]
+。
【0157】
(例27)
1’’−[(S)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチルオキシカルボニル]−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化86】
標題化合物を、例12について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び(S)−炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチルエステルから調製する。LC(方法3):t
R=0.95分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=530[M+H]
+。
【0158】
(例28)
1’’−(5−エチル−ピリミジン−2−イル)−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化87】
標題化合物を、例15について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2−クロロ−5−エチル−ピリミジンを調製する。LC(方法3):t
R=1.03分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=496[M+H]
+。
【0159】
(例29)
5−(4−メチルスルファニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化88】
標題化合物を、例2について記載の手順に類似の手順に従って、5−クロロ−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]及び4−メチルスルファニル−フェニルボロン酸から調製する。PdCl
2[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]
*CH
2Cl
2錯体を、触媒源として使用する。LC(方法3):t
R=1.04分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=453[M+H]
+。
【0160】
(例30)
5−(2−シアノ−4−メチルスルファニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化89】
5−(4−メチルスルファニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](100mg)、カリウムシアニド(22mg)、臭化銅(II)(20mg)、酢酸パラジウム(palldium)(II)(5mg)、及びN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)の混合物を、空気中で130℃において終夜撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮する。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル)、標題化合物を得る。LC(方法3):t
R=1.17分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=478[M+H]
+。
【0161】
(例31)
5−(2−シアノ−4−メチルスルホニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化90】
3−クロロ過安息香酸(75%、88mg)を、氷浴で冷やした5−(2−シアノ−4−メチルスルファニル−フェニル)−1’’−tert−ブトキシカルボニル−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](80mg)のジクロロメタン(5mL)溶液に添加する。冷却浴を除去し、溶液を終夜室温で撹拌する。Na
2S
2O
3水溶液及びNaHCO
3水溶液を添加し、得られた混合物を激しく5分間撹拌する。有機相を分離し、濃縮する。残渣を逆相でHPLCによって精製して(アセトニトリル/水)、標題化合物を得る。LC(方法5):t
R=1.17分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=510[M+H]
+。
【0162】
(例32)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化91】
標題化合物を、例15について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリミジンから調製する。反応は、終夜45℃で実施する。LC(方法6):t
R=1.09分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=536[M+H]
+。
【0163】
(例33)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−1’’−[(R)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチルオキシカルボニル]−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン]
【化92】
標題化合物を、例12について記載の手順に類似の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−ジスピロ[2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−2,1’−シクロブタン−3’,4’’−ピペリジン](HCl塩)及び(R)−炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1−メチル−エチルエステルから調製する。LC(方法6):t
R=1.00分;質量スペクトル(ESI
+):m/z=530[M+H]
+。