特許第6136084号(P6136084)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 村田機械株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6136084-パージ装置とパージ方法 図000002
  • 特許6136084-パージ装置とパージ方法 図000003
  • 特許6136084-パージ装置とパージ方法 図000004
  • 特許6136084-パージ装置とパージ方法 図000005
  • 特許6136084-パージ装置とパージ方法 図000006
  • 特許6136084-パージ装置とパージ方法 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6136084
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】パージ装置とパージ方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   H01L21/68 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-508552(P2016-508552)
(86)(22)【出願日】2015年1月9日
(86)【国際出願番号】JP2015050498
(87)【国際公開番号】WO2015141246
(87)【国際公開日】20150924
【審査請求日】2016年8月5日
(31)【優先権主張番号】特願2014-52997(P2014-52997)
(32)【優先日】2014年3月17日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086830
【弁理士】
【氏名又は名称】塩入 明
(74)【代理人】
【識別番号】100096046
【弁理士】
【氏名又は名称】塩入 みか
(72)【発明者】
【氏名】村田 正直
(72)【発明者】
【氏名】山路 孝
【審査官】 山口 大志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−182747(JP,A)
【文献】 特開2010−267761(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/101484(WO,A1)
【文献】 特開2014−036185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収容しかつ底部にガス導入孔を備える容器を、パージガスによりパージするパージ装置であって、
容器の載置部と、載置部から上向きに突き出し容器のガス導入孔に接触してパージガスを注入するノズルと、容器の位置決め部材とを備え、
前記ノズルは、先端部の上端に平坦面を、先端部の側面に容器をガイドするガイド面を備えると共に、ノズルの下方に、台座と、台座を上向きに付勢する弾性体とを備え、
前記ノズルは、容器からの荷重が加わると弾性体が変形してノズル上端の平坦面が下降し、かつ容器のガス導入孔からノズルに偏荷重が加わると、弾性体の変形により、ノズル上端の平坦面が傾斜するように構成されていることを特徴とする、パージ装置。
【請求項2】
前記位置決め部材は、載置部に固定されて、載置部から上向きに突き出し、容器の底部の凹部に嵌合する位置決めピンから成り、かつノズルは位置決めピンよりも背が高いことを特徴とする、請求項1のパージ装置。
【請求項3】
物品を収容しかつ底部にガス導入孔を備える容器を、パージガスによりパージするパージ方法であって、
容器の載置部と、載置部から上向きに突き出すノズルと、容器の位置決め部材とを備え、
前記ノズルは、先端部の上端に平坦面を、先端部の側面に容器をガイドするガイド面を備えると共に、ノズルの下方に、台座と、台座を上向きに付勢する弾性体とを備え、かつ容器からの荷重により、ノズルの上端が下降するように構成されている、パージ装置を用い、
位置決め部材よりも先にノズルが容器に接触した際に、ノズルのガイド面により容器をガイドすると共に、容器からの荷重により弾性体を変形させてノズル上端の平坦面を下降させるようにして、位置決め部材と容器を接触させるステップと、
位置決め部材により容器を位置決めするステップと、
容器のガス導入孔からノズルに偏荷重が加わると、弾性体の変形により、ノズル上端の平坦面を傾斜させるようにした状態で、ノズルから容器にパージガスを注入するステップ、とを行うことを特徴とする、パージ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、FOUP(Front Opening Unified Pod)等の容器をパージする装置と、パージ方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体工業では、ウェハーを収容するFOUP等の容器に、窒素ガスあるいは清浄乾燥空気等のパージガスを注入し、容器をパージすることが行われている。パージ装置を備えているロードポート等に容器を載置する場合、キネマチックピン等の位置決め部材により、容器をロードポートに対して位置決めする。そしてロードポートのノズルを容器のガス導入孔に密着させて、パージガスの注入あるいは排出を行う。なお容器はウェハーを収容するFOUPに限らず、レチクルを収容するもの等でも良い。またロードポートに限らず、一時保管用のバッファ、自動倉庫機能を備えているストッカ等に、パージ装置を設けても良い。
【0003】
容器の底面からガス導入孔までの高さは様々で、容器の形状に合わせて、位置決め部材の上端よりもノズルの上端を高くする必要があるものがある。また天井走行車、スタッカークレーン等から容器をロードポート等に載置する場合、位置精度には限界がある。このためノズルが容器の底部に引っ掛かり、位置決め部材での位置決めが難しくなることがある。
【0004】
ノズルが容器の位置決めを妨げないように、特許文献1(JP2011-187539)はノズルをアクチュエータにより昇降自在にし、容器の位置決め時にはノズルを下降させ、位置決め後にノズルを上昇させて、容器のガス導入孔にフィットさせることを提案している。アクチュエータは、例えば空気圧シリンダ、モータ、パージガスの圧力で伸縮するベローズ等である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】JP2011-187539
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
アクチュエータによりノズルを昇降させると、パージ装置の構造が複雑になると共に、電気的な制御が問題になり、またアクチュエータの調整、メンテナンスなども必要になる。
【0007】
この発明の課題は、アクチュエータを用いずに、ノズルが容器の位置決めを妨げないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、物品を収容しかつ底部にガス導入孔を備える容器を、パージガスによりパージするパージ装置であって、
容器の載置部と、載置部から上向きに突き出し容器のガス導入孔に接触してパージガスを注入するノズルと、容器の位置決め部材とを備え、
前記ノズルは、先端部の側面に容器をガイドするガイド面を備え、かつ容器からの荷重により、ノズルの上面が下降するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
この発明はまた、物品を収容しかつ底部にガス導入孔を備える容器を、パージガスによりパージするパージ方法であって、
容器の載置部と、載置部から上向きに突き出すノズルと、容器の位置決め部材とを備え、
前記ノズルは、先端部の側面に容器をガイドするガイド面を備え、かつ容器からの荷重により、ノズルの上面が下降するように構成されているパージ装置を用い、
位置決め部材よりも先にノズルが容器に接触した際に、ノズルのガイド面により容器をガイドすると共に、容器からの荷重によりノズルの上面を下降させて、位置決め部材と容器を接触させるステップと、
位置決め部材により容器を位置決めするステップと、
ノズルから容器にパージガスを注入するステップ、とを行うことを特徴とする。
【0010】
この発明では、
・ ノズルが位置決め部材よりも先に容器に接触するため、位置決めを妨げるような場合に、
・ ノズルのガイド面により容器をガイドすることと、
・ ノズルが容器からの荷重で、ノズルの上面が下降することとにより、
容器を位置決め部材で位置決めできるようにする。このため容器がノズルに引っ掛かって位置決めできないようなことがない。またアクチュエータを用いないので構造が簡単、かつ電気的な制御が不要で、メンテナンス、調整等も容易である。この明細書において、パージ装置に関する記載は、そのままパージ方法にも当てはまる。
【0011】
好ましくは、前記位置決め部材は、載置部に固定されて、載置部から上向きに突き出し、容器の底部の凹部に嵌合する位置決めピンから成り、かつノズルは位置決めピンよりも背が高い。このようにすると、位置決めピンよりも先にノズルが容器の底部に接触した場合、ノズルのガイド面により容器がガイドされ、これと同時にノズルの上面が下降して、位置決めピンによる位置決めが行われる。
【0012】
この発明では、ノズルは上端に平坦面を備え、かつノズルは、容器のガス導入孔から前記ノズルに加わる偏荷重により、平坦面を傾斜させる。平坦面は容器のガス導入孔と接触し、パージガスのリークを防ぐように作用する。ここでガス導入孔の表面とノズル上端の平坦面とが平行で無い場合、ノズルの平坦面は局所的にガス導入孔に接触し、ノズルにガス導入孔から偏荷重が加わる。この偏荷重でノズル上端の平坦面は傾斜し、ガス導入孔と隙間無く均一に接触するので、パージガスのリークを防止できる。
【0013】
この発明では、前記ノズルは下方に、台座と、台座を上向きに付勢する弾性体とを備え、荷重が加わると弾性体が変形してノズルは下降し、かつ偏荷重が加わると、弾性体の変形により、ノズル上端の平坦面が傾斜する。このようにすると、容器からノズルに荷重が加わると弾性体が圧縮されてノズルは下降し、ノズル上端の平坦面に偏荷重が加わると弾性体は不均一に圧縮されて平坦面が傾斜し、ノズル上端の平坦面と容器のガス導入孔とがフィットする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施例のロードポートの平面図
図2】実施例のロードポートの要部正面図
図3】ノズルの取り付け状態を示す、ロードポートの要部正面図
図4】ノズルとその周囲を示す、ロードポートの要部平面図
図5】変形例のノズルを示す、ロードポートの一部切欠部付き要部正面図
図6】第2の変形例のノズルを示す、ロードポートの一部切欠部付き要部正面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。この発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づき、明細書の記載とこの分野での周知技術とを参酌し、当業者の理解に従って定められるべきである。
【実施例】
【0018】
図1図6に、実施例とその変形とを示す。図1図4は実施例を示し、2はロードポートで、実施例のパージ装置を備えている。なおパージ装置を、容器の一時保管用のバッファ、自動倉庫機能を備えるストッカ等に設けても良い。ロードポート2には水平基準面4(容器の載置部)が設けられ、FOUP20の底面26を支持する。なお容器はFOUPには限らず、パージ用のガス導入孔を備え、かつパージ装置側の位置決め部材により位置決めされるものであればよい。ロードポート2は移載装置6を備え、FOUP20の蓋を開き、収容されている半導体ウェハーを1枚ずつ出し入れし、図示しない処理装置等との間で移載する。
【0019】
ロードポート2の水平基準面4には、パージガスの注入用のノズル8と排出用のノズル9とが設けられ、排出用のノズル9は設けなくても良い。またノズル8,9は、ガスが流れる方向が逆な点を除いて同一の構造で、以下ではノズル8を中心に説明するが、ノズル9についても同様である。
【0020】
ノズル8には配管10からパージガスが供給され、ノズル9は図示しない排気管等に接続されている。水平基準面4には例えば3個のキネマチックカップリングピン12(以下、ピン12)が設けられ、容器のカップリング溝24にカップリングする。なお位置決め部材の種類は任意で、位置決め部材が容器を位置決めする場所よりも、実施例ではピン12の上端よりも、ノズル8,9の上端が高い位置にあることが重要である。14は着座センサで、FOUP20が水平基準面4(以下、基準面4)上に載置されたことを検出し、例えば配管10へのパージガスをon/offするために用いる。
【0021】
図2は基準面4上に載置されつつあるFOUP20を示す。FOUP20のトップフランジ21が図示しない天井走行車の昇降台22によりチャックされ、昇降台22はベルト23等の吊持材により天井走行車に支持されている。天井走行車の停止精度に、建物の振動、ベルト23の揺れ等が加わり、FOUP20の位置にバラツキが生じる。このバラツキを解消するために、FOUP20の底面26に設けたカップリング溝24にピン12をカップリングさせる。しかしノズル8,9の上端がピン12の上端よりも高いため、ノズル8,9がノズル受入部25に引っ掛かり、位置決めが難しくなることがある。なお5はロードポート2のベースで、その上面が基準面4である。
【0022】
図3,4に実施例のノズル8の構造を示し、ノズル9も同様である。ノズル8の上部にテーパー状で先細のガイド面30が設けられ、ノズル8の上端には平坦面32が設けられ、33は台座である。ノズル8の中心に流路34が設けられ、接続部35から図1の配管10に接続されている。実施例では台座33の上面がベース5の底面に直接に接するが、これらの間に弾性スペーサ36を設けても良い。台座33を複数本のネジ軸37が貫通し、複数個のバネ38により台座33は上向きに付勢されている。39はネジの頭部、40はバネ38の一端を支持する受け部、41はナットである。
【0023】
ガイド面30のガイド代は、FOUP20の荷下ろし位置のバラツキに応じて定める。ガイド面30は低摩擦の材料で構成され、表面が平滑で、さらに硬質なため摩耗粉を生じず、またアウトガスが少ないものが好ましい。例えばステンレス、peek(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリエチレン、ポリアセタール、フッ素樹脂等の材料が好ましく、中でもステンレスの表面をフッ素樹脂でコートしてガイド面30とすることが好ましい。平坦面32は平坦でかつ平滑であることが好ましく、特に鏡面状のステンレスにより平坦面32を構成することが好ましい。バネ38は合成ゴム等から成る筒状の弾性体に変えても良い。実施例では、複数個所で台座33をバネ38により上向きに付勢して、台座33を数mm程度のストロークの範囲で下降自在にし、またノズル8がガス導入孔の表面に応じて傾斜でき、ノズル9がガス排出孔の表面に応じて傾斜できるようにする。
【0024】
FOUP20の底面26は基準面4で支持され、28はガス導入孔で、ノズル8に対応する。ノズル9に対応して、図示しないガス排出孔がノズル受入部25に設けられている。ここで図3のように、FOUP20が正しい位置から変位して下降してくるものとする。するとピン12がカップリング溝24に接触するよりも先に、ノズル受入部25にガイド面30が接触するが、FOUP20はガイド面30にガイドされて正しい位置へガイドされ、またノズル8はFOUP20の重量で下降する。このため、当初はノズル8にFOUP20が引っ掛かっても、図1図2のピン12とカップリング溝24とにより、位置決めを行うことができる。ここでガイド面30は低摩擦の材料製でしかも平滑なため、ノズル受入部25等との摩擦が少なく、硬質なため摩耗粉の発生が少ない。
【0025】
FOUP20の載置が完了すると、その重量の一部がノズル8,9により支持され、他はピン12と基準面4とにより支持される。ガス導入孔28の表面が水平でないと、ガス導入孔28と平坦面32とがフィットしにくい。ノズル8,9は下降が自在で、複数個所でバネ38により支持されている。このため平坦面32が局所的にガス導入孔28と接触すると、偏荷重が加わったバネ38が圧縮され、ノズル8,9が首振りを行い、言い換えると水平軸回りに回動し、平坦面32がガス導入孔28と均一に接触する。この時、平坦面32は水平から傾き、ガス導入孔28との間の隙間を塞いで、パージガスのリークを防止できる。さらにノズル8,9は上下動が自在なので、ノズル8,9の高さのバラツキ、ノズル受入部25の深さのバラツキを吸収できる。
【0026】
実施例には以下の特徴がある。
1) FOUP20が位置がずれて下降してきた場合、ノズル8,9のガイド面30によりFOUP20をガイドし、ノズル8,9をFOUP20からの荷重で下降させながら、ピン12をカップリング溝24に接触させて、ピン12による位置決めに引き渡す。このためノズル受入部25等にノズル8,9が引っ掛かって位置決めできなくなることが無く、またピン12のみによるガイドよりも、確実にFOUP20をガイドできる。
2) 平坦面32は、FOUP20から偏った圧力が加わると、水平から傾くことができる。このためガス導入孔28の表面が水平でない場合も、平坦面32とガス導入孔28とがフィットし、パージガスのリークを防ぐことができる。
3) ノズル8,9は上向きに付勢されてかつ上下動と傾動(水平軸回りの回動)とが自在なので、ノズル8,9の高さのバラツキ、ノズル受入部25の深さ、即ちガス導入孔28の高さ位置のバラツキ等が有っても、平坦面32をガス導入孔28に密着させることが出来る。
4) FOUP20の重量の一部がノズル8,9に加わり、これとほぼ等しい力で平坦面32がガス導入孔28側へ付勢されるので、平坦面32とガス導入孔28とを確実に接触させることが出来る。
5) ガイド面30,平坦面32,ネジ軸37及びバネ38により、上記の作用を達成でき、アクチュエータは不要である。
【0027】
実施例では台座33の上面をベース5の底面側に配置したが、逆に台座33の底面をスペーサ等の弾性体を介してベース5の上面に支持させても良い。そしてネジ、ピン等の固定具により、ノズル8の可動範囲を制限すると共に、弾性体により台座33を上向きに付勢させても良い。この場合も、平坦面32に加わる偏荷重により、ノズル8を支持する弾性体が変形し、平坦面32をFOUPのガス導入孔に密着させることが出来る。
【0028】
実施例のノズル8,9では、ガス導入孔28に合わせて平坦面32が水平から傾くように、複数個所でバネ38により台座33を支持した。台座の支持を単純化した変形例のノズル50を図5に示し、51はガイド面、52は平坦面で、図3図4のガイド面30及び平坦面32と同様である。54は中空軸、56は台座、57はバネで筒状のゴム等の弾性体でも良く、58は弾性スペーサで、ベース5とノズル50との間に配置され、バネ57の弾性力により圧縮されている。なおノズル50はパージガスの導入用でも排出用でも良い。
【0029】
ガイド面51によりFOUPをガイドし、平坦面52をFOUPのガス導入孔に密着させる点は、実施例と同様である。平坦面52がガス導入孔と不均一に接触すると、弾性スペーサ58が変形して、ノズル50が首振りし、平坦面52はガス導入孔と密着する。このため1個所でバネ57で支持しても、平坦面52をガス導入孔と密着するように水平から傾けることが出来る。
【0030】
図6は、第2の変形例のノズル60を示し、パージガスの導入用の場合も排出用の場合も同様である。61はガイド面、62は合成ゴム等から成る弾性の環状のガスケットで、例えば金属のノズル60の先端部に嵌合されている。またガスケット62の上面は平坦面63を構成している。65は台座で、例えばネジ66等によりベース5に固定されている。ガイド面61は平滑で硬質、低摩擦でかつアウトガスが少ないことが好ましい点は、実施例と共通である。ガスケット62はガス導入孔との間のシール性が良いものが好ましく、例えばフッ素樹脂ゴム、フッ素ゴムスポンジ、ポリエステルあるいはウレタンのゴムもしくはスポンジが好ましい。そして平坦面63は平坦で表面粗さが小さいことが好ましい。なおガイド面61側もガスケット62と同材料とし、ノズル60の上部全体をガスケットとしても良い。
【0031】
ノズル60では、FOUPをガイド面61でガイドし、ガス導入孔と平坦面63とを密着させるため、また平坦面63を下降させるため、平坦面63とその周囲を弾性の有るガスケット62で構成する。そしてガス導入孔の表面が水平ではない場合、ガスケット62は変形してガス導入孔と密着する。ノズル60では平坦面63が下降できる範囲が狭いため、図3図4のノズル8,9及び図5のノズル50の方が好ましい。
【符号の説明】
【0032】
2 ロードポート 4 水平基準面 5 ベース 6 移載装置
8,9 ノズル 10 配管 12 キネマチックカップリングピン
14 着座センサ 20 FOUP 21 トップフランジ
22 昇降台 23 ベルト 24 カップリング溝
25 ノズル受入部 26 底面 28 ガス導入孔
30 ガイド面 32 平坦面 33 台座 34 流路
35 接続部 36 弾性スペーサ 37 ネジ軸 38 バネ
39 頭部 40 バネ受け 41 ナット 50 ノズル
51 ガイド面 52 平坦面 54 中空軸 56 台座
57 バネ 58 弾性スペーサ 60 ノズル 61 ガイド面
62 ガスケット 63 平坦面 65 台座 66 ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6