(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記放熱部材と一体構造をなす前記給電部材は、前記半導体型光源に給電する給電部と、前記半導体型光源を保持する保持部と、電源側の接続部に電気的に接続する電気接続部と、から構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施形態(実施例)の3例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
(実施形態1の構成の説明)
図1〜
図10は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態1を示す。以下、この実施形態1にかかる車両用灯具の構成について説明する。
図1中、符号1は、この実施形態1にかかる車両用灯具である。前記車両用灯具1は、たとえば、マップランプやルームランプなどの車両用灯具である。
【0014】
(車両用灯具1の説明)
前記車両用灯具1は、
図1に示すように、ランプハウジングあるいはリフレクタ(図示せず)と、ランプレンズあるいはアウターレンズ(図示せず)と、カバー部材(図示せず)と、1個の半導体型光源2と、放熱部材と一体構造をなす一対の給電部材3と、保持部材としてのハウジング4と、レンズ部品5と、を備えるものである。
【0015】
前記半導体型光源2、前記給電部材3、前記ハウジング4、前記レンズ部品5は、ランプユニットを構成する。前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズおよび前記カバー部材は、灯室(図示せず)を画成する。前記ランプユニット2、3、4、5は、前記灯室内に配置されて、かつ、前記ランプハウジングに取り付けられる。
【0016】
前記半導体型光源2と前記給電部材3と前記ハウジング4とは、共通部品を構成する。前記レンズ部品5は、前記共通部品2、3、4に取り付けられていて前記半導体型光源2からの光を外部に照射するものである。
【0017】
(半導体型光源2の説明)
前記半導体型光源2は、この例では、たとえば、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源である。前記半導体型光源2は、
図1に示すように、直方体形状をなす。前記半導体型光源2は、
図8に示すように、発光素子としての発光チップ(LEDチップ)20を有する。前記発光チップ20は、絶縁性部材(絶縁性樹脂)のパッケージ21と光透過性部材(蛍光部材)のカバー22により封止されている。
【0018】
前記カバー22は、前記パッケージ21の一面に位置する。前記パッケージ21の他面には、2個の端子23が固定されている。2個の前記端子23と前記発光チップ20は、導電性部材のワイヤ24により電気的に接続されている。前記ワイヤ24は、前記パッケージ21中に収納されている。2個の前記端子23および前記ワイヤ24を介して前記発光チップ20に電流を供給することにより、前記発光チップ20は発光する。
【0019】
(給電部材3の説明)
前記放熱部材と一体構造をなす前記給電部材3は、弾性および熱伝導性を有する導電部材から構成されている。前記給電部材3は、
図1に示すように、給電部30と、保持部と、電気接続部31と、前記放熱部材としての放熱部32と、抜け止め部33と、から構成されている。
【0020】
前記給電部30は、
図3〜
図5、
図7、
図8に示すように、球形の一部の形状のディンプル形状をなす。前記給電部30は、前記半導体型光源2の前記端子23に電気的に接続して前記半導体型光源2の前記発光チップ20に給電するものである。前記保持部は、
図3、
図5、
図7に示すように、前記給電部材3の弾性作用により前記半導体型光源2を前記レンズ部品5との間において弾性保持するものである。前記給電部30と前記保持部とは、同一のものである。
【0021】
前記電気接続部31は、
図1、
図2、
図5に示すように、メスコネクタのメスターミナルであって、電源側の接続部、すなわち、
図9、
図10に示すオスコネクタ6のオスターミナル(図示せず)が電気的に接続するものである。前記電気接続部31は、前記放熱部32の一端から一体に突設されている。
【0022】
前記放熱部32は、
図1、
図3〜
図8に示すように、放熱効果を向上させるために、幅広の長方形の板部材をほぼ中間においてU字形状に折り曲げた形状をなす。前記放熱部32は、前記半導体型光源2からの熱を外部に放射する前記放熱部材である。前記放熱部32は、前記半導体型光源2を前記レンズ部品5側に付勢させる弾性、すなわち、板面に対してほぼ直交する方向の弾性を有する。前記放熱部32の一方(上方)の板部の内側の縁部の中央には、前記保持部30が設けられている。前記放熱部32の他方(下方)の板部の一端(折曲部と反対側の端)の内側には、前記電気接続部31が設けられている。
【0023】
前記抜け止め部33は、
図1、
図6に示すように、クサビ形状(三角形状)をなし、前記放熱部32の他方(下方)の板部の外側の縁部の折曲部側に設けられている。前記抜け止め部33は、前記ハウジング4に係合することにより、前記オスコネクタ6のオスターミナルがメスターミナルの前記電気接続部31に電気的に接続する際に、前記給電部材3が前記ハウジング4に対してずれるのを防ぐものである。前記抜け止め部33は、
図1において、一対の前記給電部材3の一方にのみ図示されていて、他方には図示されていないが、この他方にも設けられている。
【0024】
(ハウジング4の説明)
前記ハウジング4は、絶縁性部材から構成されている。前記ハウジング4は、
図1に示すように、保持部40と、メスケーシング41と、から構成されている。
【0025】
前記保持部40は、
図1〜
図7、
図9、
図10に示すように、中空の直方体形状をなす。前記保持部40の一端壁には、挿入用開口部42が設けられている。前記保持部40の底壁には、放熱用開口部43が設けられている。
【0026】
図6に示すように、前記放熱用開口部43の縁(前記保持部40の側壁の縁)には、前記給電部材3を保持する段部44が設けられている。前記段部44には、前記抜け止め部33が嵌合する抜け止め孔部45が、設けられている。
【0027】
図1、
図4に示すように、前記保持部40の天壁の中間には、ガイド溝46が設けられている。前記ガイド溝46は、前記挿入用開口部42から前記保持部40の途中まで幅狭に設けられている。前記ガイド溝46は、前記半導体型光源2を所定の位置にガイドして位置させるものである。
【0028】
図3〜
図5に示すように、前記保持部40と前記メスケーシング41との間には、隔壁47が設けられている。前記隔壁47には、メスターミナルの前記電気接続部31が挿通する2個の挿通孔48(
図5において、1個のみ図示)と、1個の係合孔49とがそれぞれ設けられている。前記係合孔49の上側の縁には、ロック部470が設けられている。
【0029】
前記メスケーシング41は、
図1〜
図5、
図9、
図10に示すように、メスコネクタのメスケーシングであって、電源側の接続部、すなわち、
図9、
図10に示すオスコネクタ6のオスケーシング60が機械的に接続するものである。前記メスケーシング41は、前記保持部40から一体に突設されている。
【0030】
(レンズ部品5の説明)
前記レンズ部品5は、光透過性部材から構成されている。前記レンズ部品5は、
図1に示すように、取付部50と、レンズ部51と、から構成されている。
【0031】
前記取付部50は、
図1〜
図7、
図9、
図10に示すように、長方形の板形状をなす。前記取付部50の一端の下面には、ロック溝52を介して係合部53が一体に設けられている。
【0032】
図3〜
図5に示すように、前記取付部50の下面の中央には、前記半導体型光源2を前記給電部材3の前記保持部(前記給電部30)と共に挟み込んで弾性保持する保持部54が一体に設けられている。前記保持部54の一側(前記ロック溝52、前記係合部53と反対側)には、ガイド凸部55が一体に設けられている。前記ガイド凸部55は、前記ハウジング4の前記保持部40の天壁の板厚とほぼ同等の厚さと、前記ハウジング4の前記ガイド溝46の幅とほぼ同等の幅と、を有する。
【0033】
図1、
図3〜
図6に示すように、前記取付部50の他端の下面には、前記ハウジング4の前記挿入用開口部42を閉塞する閉塞壁56が一体に設けられている。前記閉塞壁56の下端の中央には、前記給電部材3を保持する段部57が一体に設けられている。前記段部57の中央には、2個の前記給電部材3の間の隙間を保持するリブ58が一体に設けられている。
【0034】
前記レンズ部51は、
図1〜
図7、
図9、
図10に示すように、前記取付部50の上面に一体に設けられている。前記レンズ部51は、ドーム形状をなす。前記レンズ部品5の前記レンズ部51は、前記半導体型光源2からの光を外部に照射するものである。
【0035】
(車両用灯具1の組付の説明)
まず、一対の前記給電部材3を前記ハウジング4の前記挿入用開口部42から前記保持部40中に
図4中の実線矢印方向に挿入する。一対の前記給電部材3の前記電気接続部31を前記ハウジング4の2個の前記挿通孔48から前記メスケーシング41中に挿通する。この結果、一対の前記給電部材3は、前記ハウジング4に組み付けられる。
【0036】
このとき、一対の前記給電部材3の前記放熱部32の端が前記ハウジング4の前記隔壁47に当接する(
図3、
図4、
図6参照)。かつ、一対の前記給電部材3の前記抜け止め部33が前記ハウジング4の前記抜け止め孔部45の縁に嵌合している(
図6参照)。これにより、一対の前記給電部材3は、前記ハウジング4に、挿入方向および挿入方向と反対方向の両方向において位置決めされて保持される。
【0037】
また、一対の前記給電部材3の前記放熱部32の一方(上方)の板部の上面が前記ハウジング4の前記保持部40の内面(下面)に当接する(
図6参照)。かつ、一対の前記給電部材3の前記放熱部32の他方(下方)の板部の下面が前記ハウジング4の前記段部44の内面(上面)に当接する(
図6参照)。これにより、一対の前記給電部材3は、前記ハウジング4に、挿入方向に対してほぼ直交する方向(上下方向)において位置決めされて保持される。
【0038】
さらに、一対の前記給電部材3の前記電気接続部31が前記ハウジング4の2個の前記挿通孔48中に挿通する(
図5参照)。かつ、一対の前記給電部材3の前記放熱部32の外側が前記ハウジング4の前記保持部40の内面(左右面)に当接する(
図7参照)。これにより、一対の前記給電部材3は、前記ハウジング4に、挿入方向および上下方向に対してほぼ直交する方向(左右方向)において位置決めされて保持される。ここで、
図3、
図5、
図7に示すように、一対の前記給電部材3の前記放熱部32は、前記ハウジング4の前記放熱用開口部43を介して外部と開口されている。
【0039】
つぎに、前記半導体型光源2の2個の前記端子23を一対の前記給電部材3の前記放熱部32の一方(上方)の板部の折曲部側端部の上面に載せる。かつ、前記半導体型光源2のパッケージ21を前記ハウジング4の前記ガイド溝46に位置させる。
【0040】
それから、前記ハウジング4の前記保持部40の上面に前記レンズ部品5の前記係合部53を
図4中の実線矢印方向に移動させる。これにより、前記レンズ部品5の前記保持部54が前記半導体型光源2の2個の前記端子23を一対の前記給電部材3の前記放熱部32に押し付けながら、前記レンズ部品5の前記ガイド凸部55が前記半導体型光源2を一対の前記給電部材3の前記給電部30の位置まで
図4中の実線矢印方向に移動させる。このとき、前記半導体型光源2の2個の前記端子23と一対の前記給電部材3の前記放熱部32および前記給電部30とが相互に擦り合わせられてワイピング作用(前記端子23の表面と前記放熱部32および前記給電部30の表面の酸化膜を擦り取る作用)が行われる。
【0041】
そして、前記ハウジング4の前記係合孔49に前記レンズ部品5の前記係合部53を係合させる。この結果、
図3、
図5に示すように、前記ハウジング4の前記ロック部470が前記レンズ部品5の前記ロック溝52の上下の前記取付部50と前記係合部53との間に挟み込まれる。これにより、前記ハウジング4と前記レンズ部品5とは、相互にロックされる。
【0042】
このとき、前記ハウジング4の前記挿入用開口部42が前記レンズ部品5の前記閉塞壁56により閉塞される(
図3、
図5、
図6参照)。また、一対の前記給電部材3の前記放熱部32の他方(下方)の板部の折曲部側端部が前記レンズ部品5の前記段部57に載っている。さらに、一対の前記給電部材3の前記放熱部32の折曲部側端部の間には、前記レンズ部品5の前記リブ58が差し込まれている。この結果、一対の前記給電部材3は、前記ハウジング4と前記レンズ部品5に、挿入方向および上下方向および左右方向に位置決めされて相互に接触することなく確実に保持される。
【0043】
また、
図3、
図5、
図7に示すように、前記半導体型光源2は、前記ハウジング4の前記保持部40と前記レンズ部品5の前記ガイド凸部55との間に挟み込まれているので、挿入方向に位置決めされて保持されている。また、前記半導体型光源2は、前記ハウジング4の前記保持部40の前記ガイド溝46の左右両側壁面の間に挟み込まれているので、挿入方向に対して直交する方向(左右方向)に位置決めされて保持されている。さらに、前記半導体型光源2は、一対の前記給電部材3の前記給電部30と前記レンズ部品5の前記保持部54との間に前記放熱部32の弾性作用により弾性挟持されているので、挿入方向および左右方向に直交する方向(上下方向)に位置決めされて保持されている。この結果、前記半導体型光源2は、一対の前記給電部材3に直接電気的に接続されていて、かつ、一対の前記給電部材3、前記ハウジング4、前記レンズ部品5に、確実に保持されている。
【0044】
前記のように、前記車両用灯具1は、組み付けられる。すなわち、共通部品の前記半導体型光源2と一対の前記給電部材3と前記ハウジング4とが相互に組み付けられ、かつ、共通部品に前記レンズ部品5が組み付けられる。
【0045】
(オスコネクタ6の説明)
前記オスコネクタ6は、前記オスターミナルと、前記オスケーシング60と、ハーネス61とから構成されている。前記ハーネス61は、ECU(図示せず)や点灯回路(図示せず)を介して電源(バッテリー)に電気的に接続されている。
【0046】
(実施形態1の作用の説明)
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0047】
車両用灯具1の一対の給電部材3の電気接続部31からなるメスターミナルとハウジング4のメスケーシング41とからなるメスコネクタに、オスコネクタ6を電気的にかつ機械的に接続する。すなわち、メスターミナルの電気接続部31にオスターミナルを電気的に接続する。かつ、メスケーシング41にオスケーシング60を機械的に接続する。
【0048】
電源からECUや点灯回路を介して半導体型光源2に電流を供給する。すると、半導体型光源2の発光チップ20が発光する。発光チップ20から放射された光は、レンズ部品5の保持部54およびレンズ部51を透過して外部に照射される。この結果、ドーム形状のレンズ部51が発光する。
【0049】
半導体型光源2の発光チップ20が発光する際に、発光チップ20において熱が発生する。この熱は、一対の給電部材3の給電部30を介して放熱部32に伝達される。放熱部32に伝達された熱は、放熱部32から外部に放射される。特に、ハウジング4の放熱用開口部43から外部に放射される。
【0050】
(実施形態1の効果の説明)
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0051】
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、半導体型光源2に給電する給電部材3と半導体型光源2からの熱を外部に放射する放熱部材としての放熱部32とが一体構造をなすものである。この結果、放熱部材としての放熱部32により、半導体型光源2において発生した熱を外部に放射することができる。これにより、半導体型光源2の発光効率を向上させることができる。
【0052】
しかも、この実施形態1にかかる車両用灯具1は、給電部材3と放熱部材としての放熱部32とが一体構造をなすものであるから、部品点数を軽減することができ、製造コストを安価にすることができる。
【0053】
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、放熱部材としての放熱部32と一体構造をなす一対の給電部材3が、半導体型光源2に給電する給電部30と、半導体型光源2を保持する保持部(給電部30と兼用)と、電源側のオスコネクタ6のオスターミナルに電気的に接続するメスターミナルの電気接続部31と、から構成されている。この結果、一対の給電部材3により半導体型光源2を電気的に接続しかつ弾性保持することができ、基板を無くす基板レス構造とすることができる。これにより、基板やはんだなどが不要となり、その分、部品点数が軽減し、軽量化および環境負荷物質低減化を図ることができ、かつ、製造コストを安価にすることができる。
【0054】
しかも、この実施形態1にかかる車両用灯具1は、放熱部材としての放熱部32と一体構造をなす一対の給電部材3が、給電部30と、保持部(給電部30と兼用)と、メスターミナルの電気接続部31と、から構成されているので、放熱部32の放熱作用と給電部30および保持部および電気接続部31の放熱作用との相乗効果により、放熱効果が向上される。
【0055】
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、一対の給電部材3と一体構造をなす放熱部材としての放熱部32が幅広の長方形の板部材をほぼ中間においてU字形状に折り曲げた形状をなす。この結果、放熱部32の放熱面積が広くなり、その分、放熱効果が向上される。
【0056】
この実施形態1にかかる車両用灯具1は、ハウジング4の保持部40の底壁のうち、一対の給電部材3と一体構造をなす放熱部材としての放熱部32が位置する箇所には、放熱用開口部43が設けられている。この結果、放熱部32に伝達された熱が放熱部32からハウジング4の放熱用開口部43を経て外部に効率良く放射されるので、放熱効果が向上される。
【0057】
(実施形態2の説明)
図11は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態2を示す。以下、この実施形態2における車両用灯具100について説明する。図中、
図1〜
図10と同符号は、同一のものを示す。
【0058】
この実施形態2の車両用灯具100は、前記の実施形態1の車両用灯具1とほぼ同様に、2個の半導体型光源2と、放熱部材と一体構造をなす3個の給電部材3、300と、ハウジング400と、レンズ部品500と、を備えるものである。すなわち、前記の実施形態1の車両用灯具1は、1個の半導体型光源2を使用するものである。これに対して、この実施形態2の車両用灯具100は、2個の半導体型光源2を使用するものである。
【0059】
この実施形態2の車両用灯具100は、前記の実施形態1の車両用灯具1の放熱部材と一体構造をなす一対の給電部材3に、放熱部材と一体構造をなす1個の中間の給電部材300を追加する。中間の前記給電部材300は、一対の前記給電部材3と同様に、弾性および熱伝導性を有する導電部材から構成されていて、かつ、2個の給電部30と、保持部と、放熱部32と、抜け止め部33と、から構成されている。すなわち、中間の前記給電部材300は、一対の前記給電部材3と比較して、給電部30が2個であり、かつ、電気接続部31がないものである。
【0060】
また、この実施形態2の車両用灯具100の前記ハウジング400は、前記の実施形態1の車両用灯具1のハウジング4に対して、幅を、1個追加した中間の前記給電部材300の幅の分広げたものである。
【0061】
さらに、この実施形態2の車両用灯具100の前記レンズ部品500は、前記の実施形態1の車両用灯具1のレンズ部品5に対して、幅を、1個追加した中間の前記給電部材300の幅の分広げたものである。
【0062】
この実施形態2の車両用灯具100は、以上のごとき構成からなるので、前記の実施形態1の車両用灯具1とほぼ同様の作用効果を達成することができる。特に、この実施形態2の車両用灯具100は、2個の半導体型光源2を使用するものであるから、光量が多くなって、明るくなる。
【0063】
(実施形態3の説明)
図12〜
図14は、この発明にかかる車両用灯具の実施形態3を示す。以下、この実施形態3における車両用灯具101について説明する。図中、
図1〜
図11と同符号は、同一のものを示す。
【0064】
この実施形態3の車両用灯具101は、前記の実施形態1、2の車両用灯具1、100とほぼ同様に、半導体型光源2と、放熱部材と一体構造をなす一対の給電部材310と、ハウジング410と、レンズ部品520と、を備えるものである。すなわち、前記の実施形態1、2の車両用灯具1、100は、給電部材3、300とハウジング4、400とが別体に成形されていて成形後一体に組み付けるものである。これに対して、この実施形態3の車両用灯具101は、一対の給電部材310とハウジング410とを一体成形するものである。また、前記の実施形態1、2の車両用灯具1、100は、電源側のオスコネクタ6に接続するメスコネクタ(メスターミナルの電気接続部31と、メスケーシング41)構造をなすものである。これに対して、この実施形態3の車両用灯具101は、プラグソケット(コンセント)に差し込むプラグ構造をなすものである。
【0065】
(給電部材310の説明)
放熱部材と一体構造をなす前記給電部材310は、弾性および熱伝導性を有する導電部材から構成されていて、かつ、給電部311と、保持部312と、電気接続部313と、放熱部314と、から構成されている。
【0066】
前記給電部311は、前記放熱部314の中央部に設けた半円形の凸形状をなす。前記給電部311は、前記放熱部314の弾性作用により前記半導体型光源2を前記レンズ部品520との間において弾性保持するものである。前記給電部311は、給電作用と保持作用とを兼用するものである。
【0067】
前記保持部312は、前記放熱部314の中央部であって前記給電部311の両側に設けた半円形の凸形状をなす。前記保持部312は、前記半導体型光源2のパッケージ21を前記電気接続部313の差込方向において挟持保持するものである。
【0068】
前記電気接続部313は、電源側のプラグソケット(図示せず)に電気的にかつ機械的に接続するものである。前記電気接続部313は、前記放熱部314の一端から一体に突設されている。
【0069】
前記放熱部314は、放熱効果を向上させるために、幅広の長方形の板部材からなる。前記放熱部314の両端には、前記ハウジング410との一体性を確保するために凸片315が一体に設けられている。
【0070】
(ハウジング410の説明)
前記ハウジング410は、絶縁性部材から構成されていて、かつ、上下に開口する四角の枠形状をなす。すなわち、前記ハウジング410は、放熱用開口部43を有する。前記ハウジング410の左右両側壁の内面には、保持部411が一体に設けられている。前記保持部411は、前記半導体型光源2の前記パッケージ21を前記電気接続部313の差込方向に対して直交する方向において挟持保持するものである。前記ハウジング410の左右両側壁の外面には、ロック部412が一体に設けられている。
【0071】
一対の前記給電部材310と前記ハウジング410とは、一体に成形される。すなわち、まず、一対の前記給電部材310を成形する。つぎに、一対の前記給電部材310と前記ハウジング410とを一体に成形する。
【0072】
(レンズ部品520の説明)
前記レンズ部品520は、光透過性部材から構成されていて、かつ、取付部50と、レンズ部51と、から構成されている。長方形の板形状をなす前記取付部50の左右両側壁の外面には、ロック溝521を有する係合部522が前記ロック部412に対応して一体に設けられている。
【0073】
(車両用灯具101の組付の説明)
まず、前記ハウジング410と一体成形された一対の前記給電部材310の前記給電部311上に前記半導体型光源2の端子(図示せず)を載せる。このとき、前記半導体型光源2のパッケージ21は、一対の前記給電部材310の前記保持部312と、前記ハウジング410の前記保持部411とにより、前記電気接続部313の差込方向および前記電気接続部313の差込方向に対して直交する方向において挟持保持される。
【0074】
つぎに、前記半導体型光源2を載せた前記ハウジング410の前記ロック部412に前記レンズ部品520の前記ロック溝521の縁をロックする。この結果、前記レンズ部品520は、共通部品でありかつ一体成形された一対の前記給電部材310と前記ハウジング410および前記半導体型光源2に組み付けられる。このとき、前記半導体型光源2は、前記給電部材310の前記放熱部314の弾性作用により、一対の前記給電部材310の前記給電部311と前記レンズ部品520との間に、前記電気接続部313の差込方向に対して直交する方向(上下方向)において弾性保持される。
【0075】
前記のように、前記車両用灯具101は、組み付けられる。すなわち、共通部品の前記半導体型光源2と一体成形された一対の前記給電部材310および前記ハウジング410とが相互に組み付けられ、かつ、共通部品に前記レンズ部品520が組み付けられる。このとき、前記ハウジング410の下面(前記レンズ部品520が組み付けられている面と反対側の面)は、前記放熱用開口部43により開口されているので、放熱効果は、前記の実施形態1、2の車両用灯具1、100とほぼ同様に維持される。
【0076】
この実施形態3の車両用灯具101は、以上のごとき構成からなるので、前記の実施形態1、2の車両用灯具1、100とほぼ同様の作用効果を達成することができる。なお、この実施形態3の車両用灯具101において、
図14中の二点鎖線に示すように、前記ハウジング410または前記レンズ部品520に、メスケーシング7を一体に設けて、前記の実施形態1、2の車両用灯具1、100と同様に、電源側のオスコネクタ6に電気的かつ機械的に接続するメスコネクタ構造としても良い。
【0077】
(実施形態1、2、3以外の例の説明)
前記の実施形態1、2、3においては、たとえば、マップランプやルームランプなどの車両用灯具1、100、101の例について説明するものである。ところが、この発明においては、たとえば、マップランプやルームランプ以外の車両用灯具、たとえば、クリアランスランプ、ターンシグナルランプ、テールランプ、ストップランプ、ライセンスプレートランプ、デイタイムランニングランプ、コーナリングランプ、フォグランプ、ヘッドランプなどの車両用灯具にも使用することができる。
【0078】
また、前記の実施形態1、2、3においては、電源側の接続部(オスコネクタ6)に電気的にかつ機械的に接続する接続部としてメスコネクタ(メスターミナルの電気接続部31、313、メスケーシング41、7)を構成するものである。ところが、この発明においては、電源側の接続部をメスコネクタとした場合、車両用灯具側の接続部をオスコネクタとする。