【実施例1】
【0020】
図1は本発明の実施例1に係る直流電源装置の構成を示すブロック図である。この直流電源装置は、LED群負荷装置RLを点灯するLED点灯装置に適用され、
図15に示す従来の直流電源装置に対してハイサイド電流検出部20を削除し、制御IC10内に検出部16を設けたことを特徴とする。なお、
図15に示す直流電源装置の構成と同一構成については、同一符号を付する。
【0021】
電源装置1aは、ダイオードD1と主巻線Npとを用い、スイッチング素子Q1をオン/オフさせることにより全波整流回路RC1の直流電圧を降圧してLED群負荷装置RLに供給する降圧型コンバータを構成している。
【0022】
リアクトルL1は、主巻線Npと補助巻線Ndとを有している。リアクトルL1の主巻線Npの一方の端子には、LED群負荷装置RLと平滑コンデンサCoとの並列回路が接続されている。主巻線Npの他方の端子には回生ダイオードD1のアノードが接続され、回生ダイオードD1のカソードは、LED群負荷装置RLと平滑コンデンサCoとの並列回路に接続され、かつ、全波整流回路RC1の正極出力端に接続されている。
【0023】
また、ダイオードD1のアノードとリアクトルL1の主巻線Npの他方の端子には、スイッチング素子Q1のドレインが接続され、スイッチング素子Q1のソースは、電流検出抵抗Rsを介して全波整流回路RC1の負極出力端に接続されている。
【0024】
また、平滑コンデンサCoとリアクトルL1の主巻線Npと回生ダイオードD1とは、回生回路を構成し、スイッチング素子Q1がオンからオフに移行したとき、リアクトルL1の主巻線Npに流れる電流を回生してLED群負荷装置RLと平滑コンデンサCoの並列回路に供給する。即ち、LED群負荷装置RLと平滑コンデンサCoの並列回路には、スイッチング素子Q1のオンオフ期間を通してリアクトルL1の主巻線電流が流れる。
【0025】
制御IC10は、検出部16、過電流保護回路OCP、電流制御用誤差増幅器13、PWMコンパレータ14、三角波発生器12、アンド回路17を有している。検出部16は、スイッチング素子Q1に流れる電流を検出する。過電流保護回路OCPは、電流検出抵抗Rsに流れる電流により生ずる電圧が基準電圧V3を超えたときにスイッチング素子Q1をオフすることで電流値を制限する。
【0026】
PWMコンパレータ14は、電流制御用誤差増幅器13からの出力と三角波発生器12からの三角波信号とを比較することにより、スイッチング素子Q1のオンオフ信号を生成する。アンド回路17は、PWMコンパレータ14の出力と過電圧保護回路OCPの出力とコンパレータ15の出力とのアンドを取り、アンド出力をスイッチング素子Q1に出力することで、スイッチング素子Q1をオン/オフさせる。
【0027】
検出部16には、スイッチング素子Q1のソースとコンパレータ15の出力端子とアンド回路17の入力端子と電流制御用誤差増幅器13の反転入力端子とが接続されている。
【0028】
検出部16は、
図2に示すように、1ショット回路161、RSF/F162、ピークホールド回路163、1/2倍変換器164、アナログスイッチASW1,ASW2、電圧電流変換アンプ165、コンデンサCcompとから構成されている。
【0029】
1ショット回路161は、コンパレータ15を介して補助巻線Ndの電圧を入力し、補助巻線Ndの電圧の立ち上がり時と立下り時との各々において、1パルスを発生させる。RSF/F162は、1ショット回路161からの1パルス毎にアナログスイッチASW1にオン/オフ信号を出力する。1ショット回路161、及びRSF/F162は、スイッチング素子Q1がオフ時における回生電流期間を検出するための回生電流期間検出部を構成する。
【0030】
端子P3(OCP端子に対応)には、スイッチング素子Q1に流れる電流が電流検出抵抗Rs(電流検出部に対応)を流れることで発生した電圧が印加される。
【0031】
ピークホールド回路163は、P3(OCP端子に対応)の電圧のピーク値をホールドする。1/2倍変換器164は、ピークホールド回路163でホールドされたピーク値の1/2電圧をアナログスイッチASW1に出力する。
【0032】
アナログスイッチASW1は、1/2倍変換器164からのピーク値の1/2電圧を、1パルスから次の1パルスの間、即ち、スイッチング素子Q1がオフしているリアクトルL1の回生電流期間のみ、電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に出力する。1/2倍変換器164と、アナログスイッチASW1とで1/2倍出力部を構成している。
【0033】
アナログスイッチASW2は、アナログスイッチASW1とは相補的にオン/オフし、スイッチング素子Q1がオンしている期間のみオンしてP3(OCP端子に対応)の電圧を電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に出力する。
【0034】
電圧電流変換アンプ165は、平均化部に対応し、アナログスイッチASW1からのピークホールド値とアナログスイッチASW2からの出力電圧とを電流に変換し、コンデンサCcompにより積分してその積分出力電圧を電流制御用誤差増幅器13の反転入力端子に出力する。
【0035】
電圧電流変換アンプ165とコンデンサCcompとは、平均化部を構成し、リアクトルL1に流れる電流検出信号を交流電源ACの交流電圧の半周期よりも長い時定数を有するフィルタを構成している。
【0036】
PWMコンパレータ14は、制御部に対応し、電流制御用誤差増幅器13からの出力信号と三角波発生器12からの三角波信号とに基づき、リアクトルL1に流れる電流の平均電流値が所定値になるようにスイッチング素子Q1をオン/オフさせる。
【0037】
また、スイッチング素子Q1に流れるスイッチング電流の平均値が、交流電源ACの正弦波の1/2周期よりも長い時間の平均値となるように、検出部16の応答特性を遅くしている。
【0038】
即ち、検出部16の出力信号の応答時間を、交流電源ACの交流電圧の整流波形の周期の1/2倍以上の応答時間となるように設定されている。これにより、交流電源ACの正弦波の全波整流電圧波形に相似して、スイッチング素子Q1に流れるスイッチング電流のピーク値は増減するので、力率改善機能を備えている。
【0039】
次に、このように構成された実施例1に係る直流電源装置の動作を説明する。
【0040】
まず、スイッチング素子Q1に流れる電流は、電流検出抵抗Rsにより電圧降下として検出され、検出された電圧信号は、検出部16に送られる。検出部16は、電流検出抵抗Rsの電圧信号からLED群負荷装置RLに流れる平均電流を算出して電流制御用誤差増幅器13に出力する。
【0041】
PWMコンパレータ14は、電流制御用誤差増幅器13で応答時間を遅くした誤差電圧信号と三角波発生器12からの三角波信号とを比較することによりオン/オフ駆動信号を生成し、オン/オフ駆動信号をアンド回路17を介してスイッチング素子Q1のゲートへ出力し、スイッチング素子Q1をオンオフ制御する。
【0042】
ここで、リアクトルL1の補助巻線NdからダイオードD2を介して整流平滑された電圧が制御IC10の電源電圧として供給される。また、リアクトルL1の補助巻線NdからダイオードD3を介して整流された電圧が制御IC10へ擬似共振信号として入力され、疑似共振信号がリアクトルL1に流れる回生電流の終了信号として検出される。
【0043】
次に実施例1の直流電源装置内の制御IC10に設けられた検出部16の動作を
図2乃至
図5を参照しながら詳細に説明する。
図3は、
図2に示す検出部の各部の動作を示すタイミングチャートである。
図4及び
図5は、
図2に示す検出部の動作原理を示すタイミングチャートである。
【0044】
図3において、P2は補助巻線Ndの電圧をダイオードD3を介して整流した電圧、ostは1ショット回路161の出力、OCPはP3端子に流れるスイッチング素子Q1の電流、covはアナログスイッチASW1の出力、OTA−は電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に入力される電圧とを示している。
【0045】
図4では、交流電源ACの交流電圧が最大時における、スイッチング素子Q1に流れる電流、インダクタ電流、補助巻線Ndの電圧を示し、
図5では、交流電源ACの交流電圧が小さい時における、スイッチング素子Q1に流れる電流、インダクタ電流、補助巻線Ndの電圧を示している。
【0046】
まず、時刻t1において、スイッチング素子Q1がオンオフ駆動信号によりオンすると、RC1→RL→Np→Q1→Rsの経路で電流が流れる。すると、時刻t1〜t2において、スイッチング素子Q1に流れる電流(
図3のOCP、
図4、
図5のスイッチング電流)が直線的に増加する。
【0047】
時刻t2において、スイッチング素子Q1がオンオフ駆動信号によりオフすると、Np→D1→RL→Npの経路でインダクタ電流が流れる(
図4、
図5のインダクタ電流)。このインダクタ電流は、直線的に下降する。
【0048】
このとき、1ショット回路161は、コンパレータ15を介して補助巻線Ndの電圧をダイオードD3を介して整流した電圧P2を入力し、補助巻線Ndの電圧の立ち上がり時(例えば、
図3の時刻t2)と立下り時(例えば、
図3の時刻t3)とにおいて、1パルスostを発生させる。
【0049】
RSF/F162は、1ショット回路161からの1パルスost毎にアナログスイッチASW1にオン/オフ信号を出力する。
【0050】
ピークホールド回路163は、P3(OCP)の電圧のピーク値をホールドし、1/2倍変換器164は、ピークホールド回路163でホールドされたピーク値の1/2電圧をアナログスイッチASW1に出力する。
【0051】
アナログスイッチASW1は、1/2倍変換器164からのピーク値の1/2電圧を、1パルスから次の1パルスの間、即ち、スイッチング素子Q1がオフしているリアクトルL1の回生電流期間のみ、1/2電圧信号cov(例えば、
図3の時刻t2〜t3の信号、
図4及び
図5のインダクタ電流が流れている期間内における長方形の信号)として、電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に出力する。
【0052】
アナログスイッチASW2は、スイッチング素子Q1がオンしている期間のみオンしてP3(OCP)の電圧を電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に出力する。
【0053】
電圧電流変換アンプ165は、アナログスイッチASW1からのピークホールド値とアナログスイッチASW2からの出力との電圧(
図3のOTA−)を電流に変換し、コンデンサCcompにより積分してその積分出力を電流制御用誤差増幅器13の反転入力端子に出力する。
【0054】
ここで、インダクタ電流(下降時の電流)のピーク値の1/2を、インダクタ電流(下降時の電流)の期間内の長方形の縦サイズとしたので、インダクタ電流(下降時の電流)の三角形の面積と、インダクタ電流(下降時の電流)の期間内の長方形(点線部分)の面積とが等しくなっている。
【0055】
このため、
図4及び
図5に示すスイッチング電流(上昇時の電流)の面積とインダクタ電流(下降時の電流)の期間内の長方形の面積との和は、
図4及び
図5に示すスイッチング電流(上昇時の電流)の面積とインダクタ電流(下降時の電流)の面積との和に等しい。
【0056】
これにより、スイッチング電流の波形のみで、LED電流波形と同じ面積となるフィードバック信号を作り出すことができ、このフィードバック信号を電流制御用誤差増幅器13に出力することができる。
【0057】
電流制御用誤差増幅器13は、検出部16からのフィードバック信号を平均化するので、スイッチング電流(上昇時の電流AB間)の面積とインダクタ電流(下降時の電流BC間)の期間内の長方形の面積との和が、スイッチング電流(上昇時の電流AB間)の面積とインダクタ電流(下降時の電流BC間)の面積との和に等しければ良い。
【0058】
図6は、従来の方式の動作波形例を示すタイミングチャートである。
図6に示すように、スイッチング素子Q1の電流は、三角波の断続電流であるが、LED電流(=インダクタ電流)はその後、緩やかに減少する波形となっており、LED電流はハイサイド電流検出部20で検出される。
【0059】
これに対して、実施例1の直流電源装置では、
図4及び
図5に示すように、スイッチング素子Q1の電流波形のみからLED電流波形を求めて、定電流制御用フィードバック信号を得ている。
【0060】
このように、実施例1に係る直流電源装置によれば、コンバータの力率改善型チョッパなど、スイッチング素子の電流波形が正弦波などの特異な場合でも、定電流特性を得ることができる。
【0061】
また、 LED負荷電流検出回路が不要となるため、電流検出抵抗や定電流フィードバック回路、フォトカプラなどが不要となる。従って、安価で小型な直流電源装置を提供することができる。
【実施例2】
【0062】
図7は、本発明の実施例2に係る直流電源装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す直流電源装置は、降圧チョッパ回路に適用したが、
図7に示す直流電源装置は、昇降圧チョッパ回路に適用したことを特徴とする。
【0063】
図7において、リアクトルL1は、主巻線Npと補助巻線Ndとを有している。全波整流回路RC1の出力端には、主巻線Npとスイッチング素子Q1と電流検出抵抗Rsとの直列回路が接続される。主巻線Npの一端には、LED群負荷装置RLの一端と平滑コンデンサCoの一端とが接続される。主巻線Npの他端には、ダイオードD1のアノードが接続され、ダイオードD1のカソードにはLED群負荷装置RLの他端と平滑コンデンサCoの他端とが接続される。
【0064】
図8は、
図7に示す直流電源装置内の検出部の構成例を示す図である。検出部16aは、
図8に示すように、1ショット回路161、RSF/F162、ピークホールド回路163、1/2倍変換器164、アナログスイッチASW1、電圧電流変換アンプ165、コンデンサCcompとから構成されている。
【0065】
まず、スイッチング素子Q1がオンすると、RC1→Np→Q1→Rsの経路で電流が流れる。次に、スイッチング素子Q1がオフすると、Np→D1→RL→Npの経路で電流がLED群負荷装置RLに流れる。即ち、LED群負荷装置RLには、スイッチング素子Q1がオフ時のみ電流が流れる。従って、検出部16aにおいて、スイッチング素子Q1がオフ時のみ電流を生成すれば良い。
【0066】
以下、検出部16aの動作を説明する。1ショット回路161は、
図9に示すように、コンパレータ15を介して補助巻線Ndの電圧をダイオードD3を介して整流した電圧P2を入力し、補助巻線Ndの電圧の立ち上がり時と立下り時とにおいて、1パルスを発生させる。RSF/F162は、1ショット回路161からの1パルス毎にアナログスイッチASW1にオン/オフ信号を出力する。
【0067】
ピークホールド回路163は、OCPの電圧のピーク値をホールドする。1/2倍変換器164は、ピークホールド回路163でホールドされたピーク値の1/2電圧をアナログスイッチASW1に出力する。
【0068】
アナログスイッチASW1は、1/2倍変換器164からのピーク値の1/2電圧を、1パルスから次の1パルスの間、即ち、スイッチング素子Q1がオフしているリアクトルL1の回生電流期間のみ、電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に出力する。
【0069】
電圧電流変換アンプ165は、アナログスイッチASW1からのピークホールド値を電流に変換し、コンデンサCcompにより積分してその積分出力を電流制御用誤差増幅器13の反転入力端子に出力する。
【0070】
従って、検出部16において、スイッチング素子Q1がオフ時のみ電流を生成し、この電流を電流制御用誤差増幅器13に出力することができる。従って、実施例2の直流電源装置においても、実施例1の直流電源装置の効果と同様な効果が得られる。
【0071】
図10及び
図11は、
図9に示す検出部の動作原理を示すタイミングチャートである。
図9において、Ndは補助巻線Ndの電圧、ostは1ショット回路161の出力、OCPはP3端子に流れるスイッチング素子Q1の電流、OTA−は電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に入力される電圧とを示している。
【0072】
図10では、交流電源ACの交流電圧が最大時における、スイッチング素子Q1に流れる電流、インダクタ電流、補助巻線Ndの電圧を示し、
図11では、交流電源ACの交流電圧が小さい時における、スイッチング素子Q1に流れる電流、インダクタ電流、補助巻線Ndの電圧を示している。
【実施例3】
【0073】
図12は、本発明の実施例3に係る直流電源装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す直流電源装置1aは、降圧チョッパ回路に適用したが、
図12に示す直流電源装置1cは、フライバック回路に適用したことを特徴とする。
【0074】
図12において、リアクトルL2は、主巻線Np(一次巻線)と二次巻線Ns補助巻線Ndとを有している。全波整流回路RC1の出力端には、主巻線Npとスイッチング素子Q1と電流検出抵抗Rsとの直列回路が接続される。二次巻線Nsの一端には、ダイオードD1を介してLED群負荷装置RLの一端と平滑コンデンサCoの一端とが接続される。二次巻線Nsの他端には、LED群負荷装置RLの他端と平滑コンデンサCoの他端とが接続される。補助巻線Ndの接続は、
図1に示すものと同じである。
【0075】
図13は、
図12に示す直流電源装置内の検出部の構成例を示す図である。検出部16bは、
図13に示すように、1ショット回路161、RSF/F162、ピークホールド回路163、n/2倍変換器166、アナログスイッチASW1、電圧電流変換アンプ165、コンデンサCcompとから構成されている。
【0076】
なお、n/2倍変換器166のnは、一次巻線Npと二次巻線Nsの巻数比であり、nは初期設定される。
【0077】
まず、スイッチング素子Q1がオンすると、RC1→Np→Q1→Rsの経路で電流が流れる。このとき、二次巻線Nsの電圧によりLED群負荷装置RLには電流は流れない。
【0078】
次に、スイッチング素子Q1がオフすると、Ns→D1→RL→Nsの経路で電流がLED群負荷装置RLに流れる。即ち、LED群負荷装置RLには、スイッチング素子Q1がオフ時のみ電流が流れる。従って、検出部16bにおいて、スイッチング素子Q1がオフ時のみ電流を生成すれば良い。
【0079】
以下、検出部16の動作を説明する。1ショット回路161は、
図14に示すように、コンパレータ15を介して補助巻線Ndの電圧をダイオードD3を介して整流した電圧P2を入力し、補助巻線Ndの電圧の立ち上がり時と立下り時とにおいて、1パルスを発生させる。RSF/F162は、1ショット回路161からの1パルス毎にアナログスイッチASW1にオン/オフ信号を出力する。
【0080】
ピークホールド回路163は、OCPの電圧のピーク値をホールドする。n/2倍変換器166は、ピークホールド回路163でホールドされたピーク値のn/2電圧をアナログスイッチASW1に出力する。
【0081】
アナログスイッチASW1は、1/2倍変換器164からのピーク値のn/2電圧を、1パルスから次の1パルスの間、即ち、スイッチング素子Q1がオフしているリアクトルL2の回生電流期間のみ、電圧電流変換アンプ165の反転入力端子に出力する。
【0082】
電圧電流変換アンプ165は、アナログスイッチASW1からのピークホールド値を電流に変換し、コンデンサCcompにより積分してその積分出力を電流制御用誤差増幅器13の反転入力端子に出力する。
【0083】
従って、検出部16bにおいて、スイッチング素子Q1がオフ時のみ電流を生成し、この電流を電流制御用誤差増幅器13に出力することができる。従って、実施例3の直流電源装置においても、実施例1の直流電源装置の効果と同様な効果が得られる。
【0084】
リアクトルL2の一次巻線Npと二次巻線Nsとの巻数比をn:1とすると、二次巻線Nsには一次巻線Npのn倍のピーク電流が流れる。従って、二次巻線側に流れる期間の電流の平均値は、n×Ipの1/2となり、0.5Ip×nがOTA−信号となる。Ipはスイッチング素子Q1を流れる電流のピーク値である。
【0085】
このように、実施例3の直流電源装置においても、実施例1の直流電源装置の効果と同様な効果が得られる。