(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一保温タンク、前記第二保温タンク内の飲料を前記加熱殺菌に供した加熱飲料、或いは当該加熱飲料の前記熱交換処理、冷却を経た冷却飲料を、当該第一保温タンク、当該第二保温タンクに返送させること
を特徴とする請求項1に記載の飲料供給方法。
【背景技術】
【0002】
従来の飲料サーバーは、例えば
図3に示した飲料サーバー20のように、ボトル21から導入した飲料を冷却機22によって冷却して冷水タンク23に貯留すると共に、前記飲料をヒータ24によって加熱して温水タンク25に貯留し、冷却飲料,加熱飲料を任意に供給できるようになっている。
【0003】
飲料サーバーは、飲料ボトルの取り付け口に付着した雑菌、及び当該ボトルから飲料が供給される際の外気取り込みによる雑菌の混入などが原因となり、冷水タンク内において雑菌が経時的に増殖する傾向にある。そのために、前記外気取り込み口へのフィルタの装着や、前記飲料ボトルの取り付け口の定期的なメンテナンス(例えばアルコール消毒)で対応しているが、雑菌汚染を確実に防ぐことができない。そこで、サーバー内の衛生状態を維持すべく様々な対策が採られている(例えば特許文献1〜3等)。
【0004】
特許文献1の飲料サーバー(飲料水のディスペンサ)は、飲料導入経路と温水タンク,冷水タンクとその飲料注出経路とに加熱殺菌装置を付帯して、この両タンク内とタンク廻り経路内を定期的に加熱殺菌している。または、温水タンク内の加熱飲料を、前記飲料注出経路,前記冷水タンク,前記飲料導入経路の経由で循環させて、冷水タンク内とこのタンク廻りの経路内を加熱殺菌している。
【0005】
特許文献2の飲料サーバーは、冷水タンクと温水タンクに加熱装置及び冷却装置を付帯し、定期的に冷水タンクを温水タンクとして利用する一方で、温水タンクを冷水タンクとして利用することにより、両タンク内と、これらのタンクの飲料注出経路内を加熱殺菌している。
【0006】
特許文献3の飲料サーバーは、飲料ボトルから供給された飲料を高温タンク内に導入し、加熱器(加熱ヒーター)によって加熱処理して加熱飲料を得た後、この加熱飲料を低温タンク内に導入し、冷却器により冷却処理して冷却飲料を得ている。本装置においては、予め加熱殺菌処理された飲料が、低温タンク内に導入されるので、当該タンク内での雑菌の増殖を抑制できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これら先行技術文献1〜3に記載された従来の飲料サーバーは、冷却された飲料を加熱装置で加熱する一方で、加熱された飲料を冷却装置によって冷却する態様となっているので、飲料の加熱及び冷却の熱的な効率が劣る。
【0009】
特に、特許文献1の飲料サーバー(飲料水のディスペンサ)は、冷水タンクの飲料の導入経路、並びに注出経路に加熱装置を付帯させた構成となっているので、装置が大型化すると共にイニシャルコスト及びランニングコストが高くなる。また、冷水タンクはヒータで直接加熱、もしくは加熱飲料を導入した後に、冷却機によって冷却する態様となっているので、冷却飲料を得るにあたりエネルギー効率が悪い。
【0010】
特許文献2の飲料サーバーは、冷水タンクを定期的に温水タンクとして利用しているので、冷水タンク内及びこのタンクの飲料注出経路(タンクから蛇口までの導管及び蛇口)での雑菌汚染を抑えることができる。しかしながら、冷水タンクと温水タンクとに加熱装置及び冷却装置を備えなければならないので、装置が大型化する。また、冷水タンクを温水タンクとして利用する際には、冷水タンク内の冷却飲料全てを加熱装置によって加熱しなければならず、温水タンクを冷却タンクとして利用する際には、温水タンク内の加熱飲料全てを冷却装置によって冷却しなければならない。ゆえに、加熱飲料及び冷却飲料を得るためのエネルギーコストが増大する。加えて、加熱飲料が配水される蛇口が定期的に入れ替わり、注出するタイミングによって加熱飲料の蛇口が変更になるという仕様は、温・冷表示器の点灯が切り替わるようになってはいるものの、利用者の操作上のミスを誘発して安全性が確保しにくいという問題がある。
【0011】
特許文献3の飲料サーバーは、加熱飲料を低温タンク内に導入した後に、低温タンクに取り付けられた冷却器によって冷却処理して冷却飲料を得ているので、特許文献1,2の飲料サーバーと同様に、冷却飲料を得るにあたりエネルギー消費的に効率的でない。
【0012】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、熱的に効率良く衛生的な飲料を安全に供給できる飲料供給方法と、その装置の提供を技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本発明の飲料供給方法は、飲料を熱交換処理した後に加熱殺菌して加熱飲料を得る過程と、前記加熱飲料を前記熱交換処理に供した後に冷却して冷却飲料を得る過程
と、前記加熱飲料を第一保温タンクに貯留する一方で前記冷却飲料を第二保温タンクに貯留する過程と、前記第二保温タンク内の殺菌時には前記加熱飲料を当該第二保温タンクに供給する一方で前記冷却飲料を前記第一保温タンクに供給する過程とを有する。
【0014】
また、本発明の飲料サーバーは、飲料を熱交換処理する熱交換手段と、前記熱交換処理した飲料を加熱殺菌して加熱飲料を得る加熱手段と、前記加熱飲料を前記熱交換手段経由で導入、冷却して冷却飲料を得る冷却手段
と、前記加熱飲料を貯留する第一保温タンクと、前記冷却飲料を貯留する第二保温タンクと、前記第二保温タンク内の殺菌時に前記加熱手段からの加熱飲料の供給先を当該第二保温タンクに切替える一方で前記冷却手段からの冷却飲料の供給先を前記第一保温タンクに切替えるバルブとを備える。
【0015】
本発明によれば、飲料を熱交換処理した後に加熱殺菌して加熱飲料を得る一方で、この加熱飲料を前記熱交換処理に供した後に冷却して冷却飲料を得るので、熱的に効率よく加熱飲料,冷却飲料を供給できる。
【0016】
また、前記飲料供給方法
及び前記飲料サーバーにおいては、
前記第二保温タンク内の殺菌時には、冷却飲料を貯留していた
当該第二保温タンクに
前記加熱飲料が供給されるため、
当該第二保温タンク内も加熱殺菌できる。
【0017】
また、前記飲料供給方法においては、前記第一保温タンク、前記第二保温タンク内の飲料を前記加熱殺菌に供した加熱飲料、或いは当該加熱飲料の前記熱交換処理、冷却を経た冷却飲料を得て、当該第一保温タンク、当該第二保温タンクに返送させるとよい。加えて、前記飲料サーバーにおいては、前記第一保温タンク、前記第二保温タンク内の飲料を、前記加熱手段に循環的に供給する返送経路を備え、前記加熱手段で加熱殺菌された加熱飲料、或いは当該加熱飲料の前記熱交換手段、前記冷却手段を経た冷却飲料を前記第一保温タンク、前記第二保温タンクに返送させるとよい。本態様によれば、加熱飲料或いは殺菌済みの冷却飲料が第一保温タンク或いは第二保温タンク内に循環的に導入されるので、飲料の浪費を抑えることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば熱的に効率良く衛生的な飲料を安全に供給できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
[実施形態1]
図1に示された本実施形態の飲料サーバー1は、予め熱交換処理した飲料を加熱殺菌して加熱飲料を得る一方で、前記加熱飲料を前記熱交換処理に供した後に冷却処理することで冷却飲料を得る。本サーバー1には、ミネラルウォーターに限定することなく、他の飲料をも好適に適用することができる。
【0022】
飲料サーバー1は、飲料容器2、熱交換器(熱交換手段)3、ヒータ(加熱手段)4、冷却機(冷却手段)5、第一保温タンク6、第二保温タンク7、ポンプP1,P2、切替えバルブV1,V2、注入バルブV3,V4、制御部8を備える。
【0023】
飲料容器2には、加熱殺菌もしくは無菌充填された飲料が予め充填されている。飲料容器2としては、バックインボックス型の容器やペットボトルに例示される合成樹脂製のボトルが好適に用いられる。図示された飲料容器2は飲料サーバー1の下部に設置され、取付け口が上方に配置されている。この取付け口に気密に装着された吸引管9には、雑菌除去用のフィルタ10を介してポンプP1の一次側経路11の一端が接続されている。
【0024】
熱交換器3は、飲料容器2から供給された常温の飲料を、熱交換処理により所定の温度領域(例えば40〜50℃)に加温する。図示省略されているが、ポンプP1,P2の一次側経路11,12には、熱交換器3に供給される飲料の流量を調整する流量調整手段が具備されており、熱交換器3から排出される飲料の温度を、前記温度領域に調整できるようになっている。熱交換器3は、プレート方式や二重配管方式に例示される周知の熱交換器を適用すればよい。
【0025】
熱交換器3は、前記常温の飲料をポンプP1の吸引力によって導入すると共に、ヒータ4にて加熱殺菌された飲料をポンプP2の吸引力によって導入する。そして、この加熱殺菌された飲料を前記熱交換処理の熱源として利用し、前記常温の飲料を前記温度領域までに加温する。前記熱源として利用された加熱殺菌済みの飲料は、前記常温の飲料との熱収支により前記温度領域までに冷却される。
【0026】
ヒータ4は、前記熱交換器3を経由した飲料を加熱殺菌する。このヒータ4は、一次側経路11において熱交換器3の後段に付帯されており、制御部8からの制御信号により殺菌できる程度の温度(例えば85℃以上)に飲料を加熱する。
【0027】
冷却機5は、前記加熱殺菌した飲料を熱交換器3経由で導入して冷却する。この冷却機5は、一次側経路12において熱交換器3の後段に付帯されており、制御部8からの制御信号により前記飲料の温度を所定値以下(例えば5℃以下)に調節する。
【0028】
第一保温タンク6は、ヒータ4によって加熱殺菌された飲料を貯留する。この加熱飲料は、ポンプP1の圧送力により当該ポンプP1の二次側経路13a,13bを介して第一保温タンク6に導入される。第一保温タンク6は、保温状態を維持すべく断熱材14を付帯している。また、第一保温タンク6は、タンク6内の飲料の温度を監視する温度計T1と、タンク6内の液位を監視するためのレベルスイッチL1を備える。尚、図示省略されているが、第一保温タンク6には、飲料を系外排出させるドレインバルブが具備されている。
【0029】
第二保温タンク7は、冷却機5によって冷却した飲料を貯留する。この冷却飲料は、ポンプP2の圧送力により当該ポンプP2の二次側経路15a,15bを介して第二保温タンク7に導入される。第二保温タンク7は、保冷状態を維持すべく断熱材14を付帯している。また、第二保温タンク7は、タンク7内の飲料の温度を監視する温度計T2と、タンク7内の水位を監視するレベルスイッチL2と、タンク7内の飲料を系外排出させるドレインバルブ(図示せず)を備える。尚、第一保温タンク6及び第二保温タンク7は、タンク内の飲料の温度を維持できる構造であれば良いため、同一仕様で良い。
【0030】
切替えバルブV1は、ポンプP1,P2の二次側経路13a,13b,15a,15bに接続される四方バルブである。当該バルブV1は、ヒータ4側からの加熱飲料の供給先を第二保温タンク7に切替える一方で、冷却機5からの冷却飲料の供給先を第一保温タンク6に切替えが可能となっている。
【0031】
切替えバルブV2は、第一保温タンク6,第二保温タンク7の注出経路16a,16b,17a,17bに接続される四方バルブである。当該バルブV2は、第二保温タンク7内の飲料の供給先を注出バルブV3側に切替える一方で、第一保温タンク6内の飲料の供給先を注出バルブV4側に切替えが可能となっている。
【0032】
制御部8は、上記のポンプ類、バルブ類を動作制御する。特に制御部8においては、第一保温タンク6,第二保温タンク7内を定期的に殺菌するために、前記ポンプ,バルブ類を動作させるタイムスケジュールが、適宜変更可能にプログラムされている。
【0033】
例えば、第一保温タンク6,第二保温タンク7の切替え時刻を任意に設定可能となっており、第二保温タンク7内の殺菌処理のために、当該タンク7を「加熱飲料を貯留させるタンク」として機能させる制御信号を、切替えバルブV1,V2に発信可能となっている。一方、第一保温タンク6が「冷却飲料を貯留させるタンク」として利用されている場合には、第一保温タンク6内の殺菌処理のために、当該タンク6を「加熱飲料を貯留させるタンク」として機能させる制御信号を、切替えバルブV1,V2に発信可能となっている。尚、前記切替え時刻は、飲料サーバー1の使用頻度が低い時間帯、例えば夜間等の任意の時間帯に設定される。
【0034】
以下、
図1,
図2を参照しながら飲料サーバー1の動作例について説明する。
【0035】
飲料容器2内の飲料は、ポンプP1の吸引力によって熱交換器3に導入され、例えば40〜50℃までに加温された後に、ヒータ4内に導入され、例えば85℃以上の加熱により殺菌される。この殺菌済みの加熱飲料は、ポンプP1の圧送力によって、二次側経路13a,13bを介して第一保温タンク6に移送される。また、前記加熱飲料は、ポンプP2の吸引力によって一次側経路12を介して熱交換器3に導入され、例えば40〜50℃までに冷却された後に、冷却機5内に導入され、例えば5℃以下までに冷却される。この冷却飲料は、ポンプP2の圧送力によって、二次側経路15a,15bを介して第二保温タンク7に移送される。
【0036】
第一保温タンク6,第二保温タンク7内の飲料の液位は、レベルスイッチL1,L2によって監視され、所定の液位に達するとポンプP1,P2が停止する。第一保温タンク6内の飲料は、注出バルブV3が開に設定されると、自然流下により注出経路16a,16bを介して注出される。一方、第二保温タンク7内の飲料は、注出バルブV4が開に設定されると、自然流下により注出経路17a,17bを介して注出される。
【0037】
そして、第一保温タンク6の液位の低下がレベルスイッチL1によって検出されると、ポンプP1が起動して飲料容器2内の飲料が熱交換器3を経由した後、ヒータ4にて加熱殺菌された状態で第一保温タンク6に補給される。一方、第二保温タンク7の液位の低下がレベルスイッチL2によって検出されると、ポンプP2が起動して飲料容器2内の飲料が熱交換器3,ヒータ4,熱交換器3,冷却機5の順の経由で殺菌済みの冷却飲料となり、第二保温タンク7に補給される。
【0038】
また、第一保温タンク6,第二保温タンク7内の飲料の温度は、温度計T1,T2によって監視される。第一保温タンク6の温度低下(例えば設定した所定温度より1℃以下)の状態を一定時間(例えば5分)継続していることが温度計T1で検出されると、第一保温タンク6に具備されたドレインバルブ(図示せず)が開状態となり、タンク6内の飲料が系外排出されると共に上述した経路を経た加熱飲料が第一保温タンク6に補給され、第一保温タンク6内の飲料が設定した所定温度になった時点でドレインバルブを閉状態として飲料の補給を停止し、タンク6内の飲料の温度を所定の高温に維持する。一方、第二保温タンク7の温度上昇(例えば設定した所定温度より1℃以上)の状態を一定時間(例えば5分)継続していることが温度計T2で検出されると、第二保温タンク7に具備されたドレインバルブ(図示せず)が開状態となり、タンク7内の飲料が系外排出されると共に上述した経路を辿った殺菌済みの冷却飲料が第二保温タンク7に補給され、第二保温タンク7内の飲料が設定した所定温度になった時点でドレインバルブを閉状態として飲料の補給を停止し、タンク7内の飲料の温度を所定の低温に維持する。
【0039】
そして、制御部8の所定時刻に設定されたタイマーが第一保温タンク6,第二保温タンク7の切替え時刻となった場合、第二保温タンク7は「加熱飲料を貯留するタンク」に切替わり、第一保温タンク6は「冷却飲料を貯留するタンク」に切替わる。
【0040】
すなわち、この切替えにおいては、先ず、第一保温タンク6,第二保温タンク7のドレインバルブ(図示せず)が開状態となり、タンク6,7の飲料が系外排出され、タンク6,7内が空となった時点で同バルブは閉状態となる。次いで、
図2に示したように、切替えバルブV1はヒータ4側からの加熱飲料の供給先を第二保温タンク7側に切替える一方で、冷却機5側からの冷却飲料の供給先を第一保温タンク6側に切替える。また、切替えバルブV2は、第二保温タンク7内の飲料の供給先を注出バルブV3側に切替える一方で、第一保温タンク6内の飲料の供給先を注出バルブV4側に切替える。
【0041】
次いで、ポンプP1が起動し、飲料容器2内の飲料が熱交換器3,ヒータ4経由で所定温度(例えば85℃以上)の加熱殺菌された状態で、二次側経路13a,15bを介して第二保温タンク7に供給される。また、ポンプP2が起動して、ヒータ4で加熱殺菌された飲料が、熱交換器3,冷却機5を経由して所定温度(例えば5℃以下)の冷却飲料となり、二次側経路15a,13bを介して第一保温タンク6に供給される。第一保温タンク6,第二保温タンク7の液位が所定の液位に達すると、前記殺菌済みの加熱飲料,冷却飲料の供給が停止する。以上のように、第二保温タンク7に前記所定温度の加熱飲料が供給されるため、タンク7内が殺菌される。
【0042】
そして、注出バルブV3を開に設定すると、第二保温タンク7内の加熱飲料が自然流下により注出経路17a,16bを介して注出できる。一方、注出バルブV4を開に設定すると、第一保温タンク6内の冷却飲料が自然流下により注出経路16a,17bを介して注出できる。
【0043】
その後、制御部8のタイマーが再び第一保温タンク6,第二保温タンク7の切替え時刻となった場合、再度、切替えバルブV1,V2、タンク6,7、加熱飲料,冷却飲料の経路が、
図1に示した形態に切り替わり、次いで、第一保温タンク6,第二保温タンク7の飲料が系外排出される。その後の飲料容器2からの第一保温タンク6,第二保温タンク7への加熱飲料,冷却飲料の供給動作は、前述のレベルスイッチL1,L2に基づく加熱飲料,冷却飲料の補給と同じ動作で行われる。
【0044】
以上のように、第一保温タンク6,第二保温タンク7が定期的に「加熱飲料を貯留するタンク」として利用されることにより、タンク6,7双方の内部が加熱殺菌される。
【0045】
このように、本発明の飲料サーバー1によれば、予め熱交換処理した飲料を加熱殺菌して加熱飲料を得る一方で、当該加熱飲料を前記熱交換処理に供した後に冷却処理して冷却飲料を得るので、熱的に効率良く加熱飲料,冷却飲料を供給できる。
【0046】
また、第一保温タンク6,第二保温タンク7を任意に「冷却飲料、加熱飲料を貯留するタンク」に切替えが可能であるので、タンク6,7内の微生物混入と増殖を共に防止でき、衛生的な加熱飲料,冷却飲料を安全に提供できる。
【0047】
加えて、バルブV2を設置することにより、「加熱飲料を貯留するタンク」を切替えても、加熱飲料及び冷却飲料の注出バルブは変更にならず一定の箇所に固定されるため、利用者の混乱を避けて安全性を確保することができる。
【0048】
[実施形態2]
本発明の実施形態2について、
図2を参照しながら説明する。
【0049】
本実施形態2の飲料サーバー1は、第一保温タンク6,第二保温タンク7内の飲料を系外排出させることなく、タンク6,7に返送する、もしくは、加熱飲料の供給先を第一保温タンク6または第二保温タンク7に切替えて、タンク6,7内の衛生状態を維持するものである。
【0050】
すなわち、実施形態1の装置構成に加え、第二保温タンク7内の飲料をヒータ4に循環的に供給する第一返送経路18と、第一保温タンク6内の飲料をヒータ4に循環的に供給する第二返送経路19とをさらに備える。
【0051】
第一返送経路18には、飲料をヒータ4に移送するポンプP3が配置されており、第二返送経路19には、飲料をヒータ4に移送するポンプP4が配置されている。また、一次側経路11には、ポンプP3,P4の動作時に、第一保温タンク6,第二保温タンク7内の飲料が飲料容器2に移行することを遮断させるバルブ(図示せず)が適宜に配置されている。また、一次側経路12には、ポンプP3の動作時に、第二保温タンク7内の飲料が熱交換器3に移行することを回避させるバルブ(図示せず)が適宜に配置されている。さらに、二次側経路13aには、ポンプP4の動作時に、第一保温タンク6内の飲料が第二保温タンク7に移行することを回避させるバルブ(図示せず)が適宜に配置される。これらのポンプ類,バルブ類は、上述した実施形態1と同様に、制御部8にて設定されたタイムスケジュール、または第一保温タンク6,第二保温タンク7の温度計T1,T2で検出された温度に基づき動作する。
【0052】
以下、本実施形態2の飲料サーバー1での動作例について説明する。尚、本実施形態での飲料容器1から第一保温タンク6,第二保温タンク7への加熱飲料,冷却飲料の供給動作は、実施形態1と同様の動作であるのでその説明は省略する。
【0053】
制御部8のタイマーが第一保温タンク6,第二保温タンク7の切替え時刻となった場合、冷却飲料が貯留されていた第二保温タンク7は「加熱飲料を貯留するタンク」に切替わり、加熱飲料が貯留されていた第一保温タンク6は「冷却飲料を貯留するタンク」に切替わる。
【0054】
すなわち、この切替えは、先ず、
図2に示したように、切替えバルブV1はヒータ4側からの加熱飲料の供給先を第二保温タンク7側に切替える一方で、冷却機5からの冷却飲料の供給先を第一保温タンク6側に切替える。切替えバルブV2は、第二保温タンク7内の飲料の供給先を注出バルブV3側に切替える一方で、第一保温タンク6内の飲料の供給先を注出バルブV4側に切替える。
【0055】
次いで、ポンプP3が起動し、第二保温タンク7内の冷却飲料が第一返送経路18を介して、ヒータ4に移送される。このヒータ4内に導入された飲料は、所定温度(例えば85℃)以上に加熱されることで殺菌される。この加熱殺菌状態の飲料が、ポンプP3の圧送力により二次側経路13a,15bを介して第二保温タンク7に返送される。
【0056】
上述の第一返送経路18,ヒータ4を介した第二保温タンク7内の加熱飲料の循環的な供給により、タンク7の内部が加熱殺菌される。この循環的な供給は、前記所定温度(例えば85℃)以上の加熱飲料が第二保温タンク7内をレベルスイッチL2で監視している所定の液位に充満するまで実行され、所定温度以上の温度の加熱飲料がタンク7内を充満することにより、タンク7内が殺菌される。この所定の液位までの充満及び殺菌が終了すると、ポンプP3が停止する。
【0057】
一方、第一保温タンク6内の加熱飲料は、ポンプP4の起動により、第二返送経路19を介してヒータ4に移送される。このヒータ4に導入された飲料は、所定温度(例えば85℃)以上に加熱されることで殺菌される。この加熱殺菌状態の飲料は一次側経路12を介して熱交換器3に供給され、所定温度範囲(例えば40〜50℃)までに冷却された後、冷却機5に供給されて例えば5℃以下までに冷却される。この冷却飲料は、ポンプP2の圧送力によって二次側経路15a,13bを介して第一保温タンク6に返送される。
【0058】
上述のヒータ4,熱交換器3,冷却機5を介した第一保温タンク6内の冷却飲料の循環的な供給は、タンク6内の飲料の温度が所定温度(例えば5℃)以下となるまで継続される。ポンプP4は、前記飲料の温度が前記所定温度以下となった時点で停止する。
【0059】
第一保温タンク6内の冷却飲料,第二保温タンク7内の加熱飲料の注出及び補充方法は、前述した実施形態1の注出及び補給方法と同様であるため、その説明は省略する。
【0060】
その後、制御部8のタイマーが再度第一保温タンク6,第二保温タンク7の切替え時刻となった場合、冷却飲料が貯留されていた第一保温タンク6は再度「加熱飲料を貯留するタンク」に切替わり、加熱飲料が貯留されていた第二保温タンク7も再度「冷却飲料を貯留するタンク」に切替わる。この切替え動作は前述した実施形態1と同様であり、切替え後の飲料の供給経路は、
図1に示した形態となる。
【0061】
次いで、ポンプP3が起動し、第一保温タンク6内の冷却飲料が第一返送経路18を介してヒータ4に移送され、二次側経路13a,13bを介して、殺菌された加熱飲料の状態で第一保温タンク6に返送される。この第一保温タンク6内への加熱飲料の循環的な供給及びタンク6内の殺菌は、前述した第二保温タンク7内への加熱飲料の供給、殺菌方法と同一である。
【0062】
一方、第二保温タンク7内の加熱飲料は、ポンプP4の起動により第二返送経路19を介してヒータ4に移送され、一次側経路12、熱交換器3、冷却機5、二次側経路15a,15bを経由し、加熱殺菌された冷却飲料として第二保温タンク7に返送される。この第二保温タンク7内への冷却飲料の循環的な供給は、前述した第一保温タンク6内への冷却飲料の供給方法と同一である。
【0063】
これらタイムスケジュールによる第一保温タンク6内,第二保温タンク7内の飲料(加熱飲料、冷却飲料)の切替えにおいて、前述した第一保温タンク6内,第二保温タンク7内の飲料の当該保温タンク,7への返送は、適宜、同時、或いは選択的に行えば良い。
【0064】
尚、第一保温タンク6,第二保温タンク7内の飲料の液位が低下した場合の飲料容器2からの飲料の補給動作は、前述した実施形態1のレベルスイッチL1,L2に基づく加熱飲料,冷却飲料の補給と同じ動作で行われる。
【0065】
また、本実施形態2においても、第一保温タンク6,第二保温タンク7内の飲料の温度は、温度計T1,T2によって監視されている。前述した
図2に示す切り替えを行い、第一保温タンク6を「冷却飲料を貯留するタンク」とした形態において、タンク6内の冷却飲料の温度上昇(例えば設定した所定温度より1℃以上)の状態を一定時間(例えば5分)継続していることが温度計T1で検出されると、ポンプP4が起動し、タンク6内の冷却飲料が第二返送路19を介してヒータ4に移送される。その後、一次側経路12、熱交換器3、冷却機5、二次側経路15a,13bを経由し、殺菌された冷却飲料が第一保温タンク6に返送され、タンク6内の飲料が設定した所定温度になった時点でポンプP4が停止して飲料の循環を停止し、タンク6内の飲料の温度を所定の低温に維持する。
【0066】
一方、同様の切替えを行い、第二保温タンク7を「加熱飲料を貯留するタンク」とした形態において、タンク7内の加熱飲料の温度低下(例えば設定した所定温度より1℃以下)の状態を一定時間(例えば5分)継続していることが温度計T2で検出されると、ポンプP3が起動して、タンク7内の加熱飲料が第一返送路18を介してヒータ4に移送される。その後、二次側経路13a,15bを介して、殺菌された加熱飲料が第二保温タンク7に返送され、タンク7内の飲料が設定した所定温度になった時点でポンプP3が停止して飲料の循環を停止し、タンク7内の飲料の温度を所定の高温に維持する。
【0067】
これら温度計T1,T2による第一保温タンク6内,第二保温タンク7内の飲料(加熱飲料、冷却飲料)の所定温度を監視において、前述した第一保温タンク6内,第二保温タンク7内の飲料の当該保温タンク6,7への返送は、適宜、選択的、或いは同時に行えば良い。
【0068】
以上のように、第一保温タンク6,第二保温タンク7が定期的または殺菌必要時に「加熱飲料を貯留するタンク」として利用されることにより、タンク6,7双方の内部が加熱殺菌される。
【0069】
したがって、本実施形態2の飲料サーバー1によれば、熱的に効率良く加熱飲料,冷却飲料を供給できることに加えて、第一保温タンク6,第二保温タンク7のいずれにおいても微生物混入と増殖を防止でき、衛生的な加熱飲料,冷却飲料を安全に提供できる。特に、本実施形態においては、第一保温タンク6,第二保温タンク7の切替え時またはタンク6,7内の飲料温度が設定した所定温度外になった際に、タンク6,7内の飲料を循環的に加熱殺菌,熱交換,冷却処理に供しているので、タンク6,7内の飲料を系外排出させる必要がなくなり、飲料の浪費を抑えることができる。
【0070】
尚、本発明の実施形態においては、取付け口が上方に配置された飲料容器2を飲料サーバー1の下部に設置し、ポンプP1の吸引力により飲料容器2内の常温の飲料を熱交換器3に導入する形態となっているが、取付け口が下方に配置された飲料容器2を飲料サーバー1の上部に設置する形態においても、本発明を適用することができる。
【0071】
また、図示された雑菌除去用のフィルタ10は、吸引管9に設置された形態となっているが、飲料容器2の上部等の飲料容器2から熱交換器3に導入するまでの経路であれば、いずれの場所に設置しても良い。