(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
長手方向の長さ及び幅方向の長さに比して高さ方向の長さが小さい略直方体形状を呈すると共に、前記高さ方向で互いに対向する第一及び第二主面と、前記第一及び第二主面を連結するように前記高さ方向に延び且つ前記幅方向で互いに対向する第一及び第二側面と、前記第一及び第二主面を連結するように前記高さ方向に延び且つ前記長手方向で互いに対向する第三及び第四側面と、を有する素体と、
前記高さ方向で互いに対向するように前記素体内に交互に配置されたそれぞれ複数の第一及び第二内部電極を含む第一内部電極群と、
前記高さ方向で互いに対向するように前記素体内に交互に配置されたそれぞれ複数の第三及び第四内部電極を含み、前記第一内部電極群と前記長手方向に並置された第二内部電極群と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第一内部電極と接続される第一端子電極と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第二内部電極と接続される第二端子電極と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第三内部電極と接続される第三端子電極と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第四内部電極と接続される第四端子電極と、を備え、
前記複数の第一内部電極は、主電極部と、該主電極部から延びて前記第一側面に露出する引出部と、を有し、
前記複数の第二内部電極は、前記第一内部電極の前記主電極部と前記高さ方向で対向する主電極部と、該主電極部から延びて前記第二側面に露出する引出部と、を有し、
前記複数の第三内部電極は、主電極部と、該主電極部から延びて前記第一側面に露出する引出部と、を有し、
前記複数の第四内部電極は、前記第三内部電極の前記主電極部と前記高さ方向で対向する主電極部と、該主電極部から延びて前記第二側面に露出する引出部と、を有し、
前記第一端子電極は、前記第一側面に配置され且つ前記複数の第一内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第一主面に配置され且つ前記第一側面側から前記第二側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第二端子電極は、前記第二側面に配置され且つ前記複数の第二内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第一主面に配置され且つ前記第二側面側から前記第一側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第三端子電極は、前記第一側面に配置され且つ前記複数の第三内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第一主面に配置され且つ前記第一側面側から前記第二側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第四端子電極は、前記第二側面に配置され且つ前記複数の第四内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第一主面に配置され且つ前記第二側面側から前記第一側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第一及び第二端子電極の、前記第一主面に配置された前記電極部分は、前記第一主面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第三及び第四端子電極の、前記第一主面に配置された前記電極部分は、前記第一主面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第一及び第三端子電極の、前記第一側面に配置された前記電極部分は、前記第一側面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第二及び第四端子電極の、前記第二側面に配置された前記電極部分は、前記第二側面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第一及び第三端子電極の、前記第一側面に配置された前記電極部分の前記長手方向での間隔は、当該電極部分の前記長手方向での長さよりも小さく、
前記第二及び第四端子電極の、前記第二側面に配置された前記電極部分の前記長手方向での間隔は、当該電極部分の前記長手方向での長さよりも小さいことを特徴とする積層コンデンサアレイ。
長手方向の長さ及び幅方向の長さに比して高さ方向の長さが小さい略直方体形状を呈すると共に、前記高さ方向で互いに対向する第一及び第二主面と、前記第一及び第二主面を連結するように前記高さ方向に延び且つ前記幅方向で互いに対向する第一及び第二側面と、前記第一及び第二主面を連結するように前記高さ方向に延び且つ前記長手方向で互いに対向する第三及び第四側面と、を有する素体と、
前記高さ方向で互いに対向するように前記素体内に交互に配置されたそれぞれ複数の第一及び第二内部電極を含む第一内部電極群と、
前記高さ方向で互いに対向するように前記素体内に交互に配置されたそれぞれ複数の第三及び第四内部電極を含み、前記第一内部電極群と前記長手方向に並置された第二内部電極群と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第一内部電極と接続される第一端子電極と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第二内部電極と接続される第二端子電極と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第三内部電極と接続される第三端子電極と、
前記素体の外表面に配置され、前記複数の第四内部電極と接続される第四端子電極と、を備え、
前記複数の第一内部電極は、主電極部と、該主電極部から延びて前記第一側面に露出する引出部と、を有し、
前記複数の第二内部電極は、前記第一内部電極の前記主電極部と前記高さ方向で対向する主電極部と、該主電極部から延びて前記第二側面に露出する引出部と、を有し、
前記複数の第三内部電極は、主電極部と、該主電極部から延びて前記第一側面に露出する引出部と、を有し、
前記複数の第四内部電極は、前記第三内部電極の前記主電極部と前記高さ方向で対向する主電極部と、該主電極部から延びて前記第二側面に露出する引出部と、を有し、
前記第一端子電極は、前記第一側面に配置され且つ前記複数の第一内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第一主面に配置され且つ前記第一側面側から前記第二側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第二端子電極は、前記第二側面に配置され且つ前記複数の第二内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第二主面に配置され且つ前記第二側面側から前記第一側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第三端子電極は、前記第一側面に配置され且つ前記複数の第三内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第一又は第二主面に配置され且つ前記第一側面側から前記第二側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第四端子電極は、前記第二側面に配置され且つ前記複数の第四内部電極の前記引出部に接続される電極部分と、前記第一及び第二主面のうち前記第三端子電極が配置されていない主面に配置され且つ前記第二側面側から前記第一側面側に向かって延びる電極部分と、を有し、
前記第一端子電極と前記第三又は第四端子電極との、前記第一主面に配置された前記電極部分は、前記第一主面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第二端子電極と前記第三又は第四端子電極との、前記第二主面に配置された前記電極部分は、前記第二主面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第一及び第三端子電極の、前記第一側面に配置された前記電極部分は、前記第一側面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第二及び第四端子電極の、前記第二側面に配置された前記電極部分は、前記第二側面において前記長手方向に並んで位置し、
前記第一及び第三端子電極の、前記第一側面に配置された前記電極部分の前記長手方向での間隔は、当該電極部分の前記長手方向での長さよりも小さく、
前記第二及び第四端子電極の、前記第二側面に配置された前記電極部分の前記長手方向での間隔は、当該電極部分の前記長手方向での長さよりも小さいことを特徴とする積層コンデンサアレイ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0018】
図1〜
図4を参照して、本実施形態に係る積層コンデンサアレイC1の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る積層コンデンサアレイを示す斜視図である。
図2は、
図1におけるII−II線に沿った断面構成を説明するための図である。
図3は、第一内部電極群を含む断面構成を説明するための図である。
図4は、第二内部電極群を含む断面構成を説明するための図である。
【0019】
積層コンデンサアレイC1は、
図1〜
図4に示されるように、素体2と、素体2の外表面に配置される第一〜第四端子電極5,6,7,8と、を備えている。第一〜第四端子電極5,6,7,8は、それぞれ離間している。
【0020】
素体2は、略直方体形状を呈している。素体2は、その外表面として、互いに対向する略長方形状の第一及び第二主面2a,2bと、互いに対向する第一及び第二側面2c,2dと、互いに対向する第三及び第四側面2e,2fと、を有している。素体2の長手方向は、第三側面2eと第四側面2fとの対向方向である。素体2の幅方向は、第一側面2cと第二側面2dとの対向方向である。素体2の高さ方向は、第一主面2aと第二主面2bとの対向方向である。
【0021】
素体2は、長手方向の長さ(L)と幅方向の長さ(W)とに比して、高さ方向の長さ(H)が小さく設定されている。長手方向の長さ(L)は、たとえば、0.6〜3.2mm程度に設定される。幅方向の長さ(W)は、たとえば、0.3〜2.4mm程度に設定される。高さ方向の長さ(H)は、たとえば、0.2〜2.2mm程度に設定される。積層コンデンサアレイC1は、超低背型の積層コンデンサアレイである。
【0022】
第一及び第二側面2c,2dは、第一及び第二主面2a,2bの間を連結するように第一主面2aと第二主面2bとの対向方向に延びている。第一及び第二側面2c,2dは、第三側面2eと第四側面2fとの対向方向(第一及び第二主面2a,2bの長辺方向)にも延びている。第三及び第四側面2e,2fは、第一及び第二主面2a,2bの間を連結するように第一主面2aと第二主面2bとの対向方向に延びている。第三及び第四側面2e,2fは、第一側面2cと第二側面2dとの対向方向(第一及び第二主面2a,2bの短辺方向)にも延びている。
【0023】
素体2は、第一主面2aと第二主面2bとの対向方向(素体2の高さ方向)に複数の誘電体層が積層されて構成されている。素体2では、複数の誘電体層の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)が第一主面2aと第二主面2bとの対向方向と一致する。各誘電体層は、例えば誘電体材料(BaTiO
3系、Ba(Ti,Zr)O
3系、又は(Ba,Ca)TiO
3系などの誘電体セラミック)を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体2では、各誘電体層は、各誘電体層の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
【0024】
積層コンデンサアレイC1は、第一内部電極群10と、第二内部電極群14と、を備えている。第一内部電極群10と第二内部電極群14とは、素体2内で、素体2の長手方向に並置されている。第一内部電極群10は、第三側面2e寄りに位置し、第二内部電極群14は、第四側面2f寄りに位置している。第一内部電極群10は、複数の第一内部電極11と複数の第二内部電極13とを含んでいる。第二内部電極群14は、複数の第三内部電極15と複数の第四内部電極17とを含んでいる。
【0025】
第一内部電極11と第二内部電極13とは、素体2の高さ方向において異なる位置(層)に配置されている。すなわち、第一内部電極11と第二内部電極13とは、素体2内において、素体2の高さ方向に間隔を有して対向するように交互に配置されている。第一内部電極11と第二内部電極13とは、互いに極性が異なる。
【0026】
各第一内部電極11は、
図5の(a)に示されるように、主電極部11aと、引出部11bと、を含んでいる。引出部11bは、主電極部11aの一辺から延び、第一側面2cに露出している。第一内部電極11は、第一側面2cに露出し、第一及び第二主面2a,2b、並びに、第二〜第四側面2d,2e,2fには露出していない。主電極部11aは、矩形形状を呈している。引出部11bの、素体2の長手方向の長さは、主電極部11aの、素体2の長手方向の長さよりも小さく設定されている。引出部11bは、その端が第一側面2cに露出し、当該露出した端部で第一端子電極5に接続されている。主電極部11aと、引出部11bとは、一体的に形成されている。
【0027】
各第二内部電極13は、
図5の(b)に示されるように、主電極部13aと、引出部13bと、を含んでいる。主電極部13aは、第一主面2aと第二主面2bとの対向方向(素体2の高さ方向)で、主電極部11aと対向している。引出部13bは、主電極部13aの一辺から延び、第二側面2dに露出している。第二内部電極13は、第二側面2dに露出し、第一及び第二主面2a,2b、並びに、第一、第三、及び第四側面2c,2e,2fには露出していない。主電極部13aは、矩形形状を呈している。引出部13bの、素体2の長手方向の長さは、主電極部13aの、素体2の長手方向の長さよりも小さく設定されている。引出部13bは、その端が第二側面2dに露出し、当該露出した端部で第二端子電極6に接続されている。主電極部13aと、引出部13bとは、一体的に形成されている。
【0028】
第三内部電極15と第四内部電極17とは、素体2の高さ方向において異なる位置(層)に配置されている。すなわち、第三内部電極15と第四内部電極17とは、素体2内において、素体2の高さ方向に間隔を有して対向するように交互に配置されている。第三内部電極15と第四内部電極17とは、互いに極性が異なる。
【0029】
本実施形態では、第一内部電極11と第三内部電極15とは、素体2の高さ方向において同じ位置(層)に配置されている。すなわち、第一内部電極11と第三内部電極15とは、素体2の高さ方向で互いに対向していない。第二内部電極13と第四内部電極17とは、素体2の高さ方向において同じ位置(層)に配置されている。すなわち、第二内部電極13と第四内部電極17とは、素体2の高さ方向で互いに対向していない。
【0030】
各第三内部電極15は、
図5の(a)に示されるように、主電極部15aと、引出部15bと、を含んでいる。引出部15bは、主電極部15aの一辺から延び、第一側面2cに露出している。第三内部電極15は、第一側面2cに露出し、第一及び第二主面2a,2b、並びに、第二〜第四側面2d,2e,2fには露出していない。主電極部15aは、矩形形状を呈している。引出部15bの、素体2の長手方向の長さは、主電極部15aの、素体2の長手方向の長さよりも小さく設定されている。引出部15bは、その端が第一側面2cに露出し、当該露出した端部で第三端子電極7に接続されている。主電極部15aと、引出部15bとは、一体的に形成されている。
【0031】
各第四内部電極17は、
図5の(b)に示されるように、主電極部17aと、引出部17bと、を含んでいる。主電極部17aは、第一主面2aと第二主面2bとの対向方向(素体2の高さ方向)で、主電極部15aと対向している。引出部17bは、主電極部17aの一辺から延び、第二側面2dに露出している。第四内部電極17は、第二側面2dに露出し、第一及び第二主面2a,2b、並びに、第一、第三、及び第四側面2c,2e,2fには露出していない。主電極部17aは、矩形形状を呈している。引出部17bの、素体2の長手方向の長さは、主電極部17aの、素体2の長手方向の長さよりも小さく設定されている。引出部17bは、その端が第二側面2dに露出し、当該露出した端部で第四端子電極8に接続されている。主電極部17aと、引出部17bとは、一体的に形成されている。
【0032】
第一〜第四内部電極11,13,15,17は、積層型の電気素子の内部電極として通常用いられる導電性材料(たとえば、Ni又はCuなど)からなる。第一〜第四内部電極11,13,15,17は、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成される。
【0033】
第一端子電極5は、第一主面2aに配置される電極部分5aと、第一側面2cに配置される電極部分5bと、を有している。電極部分5aと電極部分5bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第一端子電極5は、第一主面2aと第一側面2cとにわたって形成されている。
【0034】
電極部分5aは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分5aは、第一主面2aにおける、第一側面2c寄りの端部側から第二側面2d寄りの端部側に向けて延びるように形成されている。電極部分5aの素体2の幅方向での長さは、素体2の幅方向での長さよりも小さく設定されている。
【0035】
電極部分5bは、第一側面2cの、素体2の長手方向での中央よりも、第三側面2e寄りに位置している。すなわち、電極部分5bは、第三側面2e側に位置している。電極部分5bは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分5bは、各引出部11bの第一側面2cに露出した部分をすべて覆うように配置されており、引出部11bは、第一端子電極5に直接的に接続される。これにより、各第一内部電極11は、第一端子電極5に電気的に接続される。電極部分5aの素体2の長手方向での長さは、電極部分5bの素体2の長手方向での長さよりも小さく設定されている。
【0036】
第二端子電極6は、第一主面2aに配置される電極部分6aと、第二側面2dに配置される電極部分6bと、を有している。電極部分6aと電極部分6bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第二端子電極6は、第一主面2aと第二側面2dとにわたって形成されている。
【0037】
電極部分6aは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分6aは、第一主面2aにおける、第二側面2d寄りの端部側から第一側面2c寄りの端部側に向けて延びるように形成されている。電極部分6aの素体2の幅方向での長さは、素体2の幅方向での長さよりも小さく設定されている。
【0038】
電極部分6bは、第二側面2dの、素体2の長手方向での中央よりも、第三側面2e寄りに位置している。すなわち、電極部分6bは、第三側面2e側に位置している。電極部分6bは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分6bは、各引出部13bの第二側面2dに露出した部分をすべて覆うように配置されており、引出部13bは、第二端子電極6に直接的に接続される。これにより、各第二内部電極13は、第二端子電極6に電気的に接続される。電極部分6aの素体2の長手方向での長さは、電極部分6bの素体2の長手方向での長さよりも小さく設定されている。
【0039】
第三端子電極7は、第一主面2aに配置される電極部分7aと、第一側面2cに配置される電極部分7bと、を有している。電極部分7aと電極部分7bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第三端子電極7は、第一主面2aと第一側面2cとにわたって形成されている。
【0040】
電極部分7aは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分7aは、第一主面2aにおける、第一側面2c寄りの端部側から第二側面2d寄りの端部側に向けて延びるように形成されている。電極部分7aの素体2の幅方向での長さは、素体2の幅方向での長さよりも小さく設定されている。
【0041】
電極部分7bは、第一側面2cの、素体2の長手方向での中央よりも、第四側面2f寄りに位置している。すなわち、電極部分7bは、第四側面2f側に位置している。電極部分7bは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分7bは、各引出部15bの第一側面2cに露出した部分をすべて覆うように配置されており、引出部15bは、第三端子電極7に直接的に接続される。これにより、各第三内部電極15は、第三端子電極7に電気的に接続される。電極部分7aの素体2の長手方向での長さは、電極部分7bの素体2の長手方向での長さよりも小さく設定されている。
【0042】
第四端子電極8は、第一主面2aに配置される電極部分8aと、第二側面2dに配置される電極部分8bと、を有している。電極部分8aと電極部分8bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第四端子電極8は、第一主面2aと第二側面2dとにわたって形成されている。
【0043】
電極部分8aは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分8aは、第一主面2aにおける、第二側面2d寄りの端部側から第一側面2c寄りの端部側に向けて延びるように形成されている。電極部分8aの素体2の幅方向での長さは、素体2の幅方向での長さよりも小さく設定されている。
【0044】
電極部分8bは、第二側面2dの、素体2の長手方向での中央よりも、第四側面2f寄りに位置している。すなわち、電極部分8bは、第四側面2f側に位置している。電極部分8bは、平面視で、略矩形状を呈している。電極部分8bは、各引出部17bの第二側面2dに露出した部分をすべて覆うように配置されており、引出部17bは、第四端子電極8に直接的に接続される。これにより、各第四内部電極17は、第四端子電極8に電気的に接続される。電極部分8aの素体2の長手方向での長さは、電極部分8bの素体2の長手方向での長さよりも小さく設定されている。
【0045】
第一端子電極5の電極部分5aと第二端子電極6の電極部分6aと第三端子電極7の電極部分7aと第四端子電極8の電極部分8aとは、素体2の長手方向で離間している。電極部分5a〜8aは、第一主面2aにおいて、第三側面2eから第四側面2fに向かう方向で、電極部分5a、電極部分6a、電極部分7a、電極部分8aの順で配置されている。すなわち、電極部分5a〜8aは、第一主面2a上において、素体2の長手方向で並んで位置している。電極部分5aが第三側面2e寄りに位置し、電極部分8aが第四側面2f寄りに位置している。
【0046】
電極部分5aと電極部分6aとは、素体2の長手方向から見て、互いに重なる領域を有している。電極部分7aと電極部分8aとは、素体2の長手方向から見て、互いに重なる領域を有している。電極部分6aと電極部分7aとも、素体2の長手方向から見て、互いに重なる領域を有している。電極部分5aと電極部分6aとの、素体2の長手方向での間隔は、電極部分6aと電極部分7aとの、素体2の長手方向での間隔よりも小さく設定されている。電極部分7aと電極部分8aとの、素体2の長手方向での間隔も、電極部分6aと電極部分7aとの、素体2の長手方向での間隔よりも小さく設定されている。
【0047】
素体2の第二主面2b、第三側面2e、及び第四側面2fには、端子電極5〜8は配置されていない。このため、素体2の第二主面2b、第三側面2e、及び第四側面2fは、露出している。
【0048】
第一〜第四端子電極5〜8は、第一電極層21と第二電極層23とをそれぞれ含んでする。すなわち、電極部分5a,5bと電極部分6a,6bと電極部分7a,7bと電極部分8a,8bとが、第一電極層21と第二電極層23とをそれぞれ含んでいる。
【0049】
第一電極層21は、導電性ペーストを素体2の表面に付与して焼き付けることにより形成されている。すなわち、第一電極層21は、焼付電極層である。導電性ペーストには、金属(たとえば、Cu、Ni、Ag、又はPdなど)からなる粉末に、ガラス成分、有機バインダ、及び有機溶剤を混合したものが用いられている。
【0050】
第二電極層23は、第一電極層21上にめっき法により形成されている。本実施形態において、第二電極層23は、第一電極層21上にNiめっきにより形成されたNiめっき層と、当該Niめっき層上にSnめっきにより形成されたSnめっき層とを含んでいる。第二電極層23は、第一電極層21上にCuめっきにより形成されたCuめっき層であってもよい。第二電極層23は、省略してもよい。
【0051】
以上のように、本実施形態では、素体2における、長手方向の長さ及び幅方向の長さに比して高さ方向の長さが小さく設定されており、積層コンデンサアレイC1の低背化が図られている。第一〜第四端子電極5〜8は、素体2の第一主面2aに配置された電極部分5a〜8aをそれぞれ有している。したがって、積層コンデンサアレイC1は、素体2の第一主面2a側において、基板に形成された配線と電気的に接続可能となり、容易に基板へ内蔵することができる。
【0052】
第一及び第二端子電極5,6の、第一主面2aに配置された電極部分5a,6aは、第一主面2aにおいて、素体2の長手方向に並んで位置すると共に素体2の幅方向に延びているため、各電極部分5a,6aの面積を大きく設定することができる。したがって、第一及び第二端子電極5,6と基板の配線との接続性が向上する。第三及び第四端子電極7,8の、第一主面2aに配置された電極部分7a,8aは、第一主面2aにおいて、素体2の長手方向に並んで位置すると共に素体2の幅方向に延びているため、各電極部分7a,8aの面積を大きく設定することができる。このため、第三及び第四端子電極7,8と基板の配線との接続性が向上する。
【0053】
第一及び第二内部電極11,13と第三及び第四内部電極15,17とは、素体2の高さ方向で互いに対向していない。これにより、第一内部電極群10により形成される容量成分と、第二内部電極群14により形成される容量成分と、の間に発生するクロストークを低減することができる。
【0054】
積層コンデンサアレイC1では、素体2の第三及び第四側面2e,2fが露出しており、これらの第三及び第四側面2e,2fには、端子電極5〜8が配置されない。したがって、積層コンデンサアレイC1の、素体2の長手方向での長さが増加することはない。素体2の第二主面2bが露出しており、この第二主面2bには、端子電極5〜8が配置されない。したがって、積層コンデンサアレイC1の、素体2の高さ方向での長さが増加することはない。これらの結果、積層コンデンサアレイC1の小型化及び低背化を容易に図ることができる。
【0055】
積層コンデンサアレイC1は、
図6に示されるように、基板31に埋め込まれて実装される。すなわち、積層コンデンサアレイC1は、基板31に内蔵される。
図6は、本実施形態に係る積層コンデンサアレイの実装構造を説明するための図である。
【0056】
基板31は、複数の絶縁層33が積層されることにより構成されている。絶縁層33は、セラミック又は樹脂などの絶縁性材料からなり、接着などにより互いに一体化されている。
【0057】
積層コンデンサアレイC1は、基板31に形成された収容部31aに配置されており、収容部31aに充填された樹脂34により、基板31に対して固定されている。これにより、積層コンデンサアレイC1が、基板31内に埋め込まれる。積層コンデンサアレイC1は、基板31の表面に配置された電極35〜38と、ビア導体45〜48を通して、電気的に接続されている。すなわち、第一端子電極5は、ビア導体45を通して電極35と電気的に接続され、第二端子電極6は、ビア導体46を通して電極36と電気的に接続されている。第三端子電極7は、ビア導体47を通して電極37と電気的に接続され、第四端子電極8は、ビア導体48を通して電極38と電気的に接続されている。
【0058】
各電極部分5a〜8aは、上述したように、素体2の幅方向での長さが比較的大きく、各電極部分5a〜8aの面積が大きく設定されている。このため、電極部分5a〜8aとビア導体45〜48とを確実に接続することができる。
【0059】
ビア導体45〜48は、基板31に形成されたビアホール内に導電性金属(たとえば、Cuなど)を無電解めっきなどにより成長させることにより、形成される。ビアホールは、レーザ加工などにより、基板31の表面側から積層コンデンサアレイC1の第一及び第二端子電極5〜8の電極部分5a〜8aに達するように形成される。
【0060】
積層コンデンサアレイC1では、電極部分5a〜8aは、焼付電極層としての第一電極層21と、めっき層としての第二電極層23と、を有している。したがって、ビアホールに形成されるビア導体45〜48と電極部分5a〜8aとを確実に接続することができる。特に、ビア導体45〜48がめっきにより形成される場合、ビア導体45〜48と電極部分5a〜8aとが、より一層確実に接続される。
【0061】
次に、
図7を参照して、積層コンデンサアレイC1の変形例の構成を説明する。
図7は、本変形例に係る積層コンデンサアレイを示す斜視図である。
【0062】
本変形例では、電極部分5a〜8aは、第一主面2aにおいて、第三側面2eから第四側面2fに向かう方向で、電極部分6a、電極部分5a、電極部分7a、電極部分8aの順で配置されている。すなわち、電極部分6aが第三側面2e寄りに位置し、電極部分8aが第四側面2f寄りに位置している。
【0063】
次に、
図8〜
図11を参照して、本実施形態の変形例に係る積層コンデンサアレイC2の構成を説明する。
図8は、本変形例に係る積層コンデンサアレイを示す斜視図である。
図9は、
図8におけるIX−IX線に沿った断面構成を説明するための図である。
図10は、第一内部電極群を含む断面構成を説明するための図である。
図11は、第二内部電極群を含む断面構成を説明するための図である。
【0064】
積層コンデンサアレイC2も、
図8〜
図11に示されるように、素体2と、第一〜第四端子電極5〜8と、それぞれ複数の第一〜第四内部電極11,13,15,17と、を備えている。
【0065】
第一端子電極5は、
図10に示されるように、第一主面2aに配置される電極部分5aと、第一側面2cに配置される電極部分5bと、を有している。電極部分5aの素体2の長手方向での長さと、電極部分5bの素体2の長手方向での長さと、は同等に設定されている。
【0066】
第二端子電極6は、
図10に示されるように、第二主面2bに配置される電極部分6aと、第二側面2dに配置される電極部分6bと、を有している。電極部分6aと電極部分6bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第二端子電極6は、第二主面2bと第二側面2dとにわたって形成されている。
【0067】
電極部分6aは、第二主面2bにおける、第二側面2d寄りの端部側から第一側面2c寄りの端部側に向けて延びるように形成されている。電極部分6aは、素体2を挟んで、電極部分5aと対向している。すなわち、電極部分5aと電極部分6aとは、素体2の高さ方向から見て、互いに重なる領域を有している。電極部分6aの素体2の長手方向での長さと、電極部分6bの素体2の長手方向での長さと、は同等に設定されている。
【0068】
第三端子電極7は、
図11に示されるように、第二主面2bに配置される電極部分7aと、第一側面2cに配置される電極部分7bと、を有している。電極部分7aと電極部分7bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第三端子電極7は、第二主面2bと第一側面2cとにわたって形成されている。電極部分7aは、第二主面2bにおける、第一側面2c寄りの端部側から第二側面2d寄りの端部側に向けて延びるように形成されている。電極部分7aの素体2の長手方向での長さと、電極部分7bの素体2の長手方向での長さと、は同等に設定されている。
【0069】
第四端子電極8は、
図11に示されるように、第一主面2aに配置される電極部分8aと、第二側面2dに配置される電極部分8bと、を有している。電極部分8aと電極部分8bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第四端子電極8は、第一主面2aと第二側面2dとにわたって形成されている。
【0070】
電極部分8aは、第一主面2aにおける、第二側面2d寄りの端部側から第一側面2c寄りの端部側に向けて延びるように形成されている。電極部分8aは、素体2を挟んで、電極部分7aと対向している。すなわち、電極部分7aと電極部分8aとは、素体2の高さ方向から見て、互いに重なる領域を有している。電極部分8aの素体2の長手方向での長さと、電極部分8bの素体2の長手方向での長さと、は同等に設定されている。
【0071】
第一端子電極5の電極部分5aと第四端子電極8の電極部分8aとは、素体2の長手方向で離間している。第二端子電極6の電極部分6aと第三端子電極7の電極部分7aとは、素体2の長手方向で離間している。電極部分5aと電極部分8aとは、第一主面2a上において、素体2の長手方向で並んで位置している。電極部分5aが第三側面2e寄りに位置し、電極部分8aが第四側面2f寄りに位置している。電極部分6aと電極部分7aとは、第二主面2b上において、素体2の長手方向で並んで位置している。電極部分6aが第三側面2e寄りに位置し、電極部分7aが第四側面2f寄りに位置している。
【0072】
素体2の第三側面2e及び第四側面2fには、端子電極5〜8は配置されていない。このため、素体2の第三側面2e及び第四側面2fは、露出している。
【0073】
以上のように、本変形例では、素体2における、長手方向の長さ及び幅方向の長さに比して高さ方向の長さが小さく設定されており、積層コンデンサアレイC2の低背化が図られている。第一端子電極5は、素体2の第一主面2aに配置された電極部分5aを有し、第二端子電極6は、素体2の第二主面2bに配置された電極部分6aを有している。第三端子電極7は、素体2の第二主面2bに配置された電極部分7aを有し、第四端子電極8は、素体2の第一主面2aに配置された電極部分8aを有している。したがって、積層コンデンサアレイC2は、素体2の第一及び第二主面2a,2b側において、基板に形成された配線と電気的に接続可能となり、容易に基板へ内蔵することができる。
【0074】
第一端子電極5と第四端子電極8との、第一主面2aに配置された電極部分5a,8aは、第一主面2aにおいて、素体2の長手方向に並んで位置すると共に素体2の幅方向に延びているため、各電極部分5a,8aの面積を大きく設定することができる。このため、積層コンデンサアレイC2では、第一主面2a側において、基板の配線との接続性が向上する。第二端子電極6と第三端子電極7との、第二主面2bに配置された電極部分6a,7aは、第二主面2bにおいて、素体2の長手方向に並んで位置すると共に素体2の幅方向に延びているため、各電極部分6a,7aの面積を大きく設定することができる。このため、積層コンデンサアレイC2では、第二主面2b側においても、基板の配線との接続性が向上する。
【0075】
積層コンデンサアレイC2では、素体2の第三及び第四側面2e,2fが露出しており、これらの第三及び第四側面2e,2fには、端子電極5〜8が配置されない。したがって、積層コンデンサアレイC1の、素体2の長手方向での長さが増加することはない。この結果、積層コンデンサアレイC1の小型化を容易に図ることができる。
【0076】
積層コンデンサアレイC2は、
図12に示されるように、基板31に埋め込まれて実装される。すなわち、積層コンデンサアレイC2は、基板31に内蔵される。
図12は、本実施形態の変形例に係る積層コンデンサアレイの実装構造を説明するための図である。
【0077】
積層コンデンサアレイC2は、基板31に形成された収容部31aに配置されており、収容部31aに充填された樹脂34により、基板31に対して固定されている。これにより、積層コンデンサアレイC2が、基板31内に埋め込まれる。積層コンデンサアレイC2は、基板31の表面に配置された電極35〜38と、ビア導体45〜48を通して、電気的に接続されている。
【0078】
第一端子電極5は、ビア導体45を通して電極35と電気的に接続され、第二端子電極6は、ビア導体46を通して電極37と電気的に接続されている。第三端子電極7は、ビア導体47を通して電極37と電気的に接続され、第四端子電極8は、ビア導体48を通して電極38と電気的に接続されている。第一端子電極5の電極部分5aは、ビア導体45と接続されている。第二端子電極6の電極部分6aは、ビア導体46と接続されている。第三端子電極7の電極部分7aは、ビア導体47と接続されている。第四端子電極8の電極部分8aは、ビア導体48と接続されている。
【0079】
各電極部分5a〜8aは、上述したように、その面積が極めて大きく設定されている。したがって、電極部分5a〜8aとビア導体45〜48とを確実に接続することができる。
【0080】
次に、
図13〜
図15を参照して、積層コンデンサアレイC2の変形例の構成を説明する。
図13は、本変形例に係る積層コンデンサアレイを示す斜視図である。
図14は、
図13におけるXIV−XIV線に沿った断面構成を説明するための図である。
図15は、第二内部電極群を含む断面構成を説明するための図である。第一内部電極群10の断面構成は、
図10に示された断面構成と同様であり、図示を省略する。
【0081】
本変形例では、第三端子電極7は、
図13〜
図15に示されるように、第一主面2aに配置される電極部分7aと、第一側面2cに配置される電極部分7bと、を有している。第四端子電極8は、第二主面2bに配置される電極部分8aと、第二側面2dに配置される電極部分8bと、を有している。
【0082】
第一端子電極5の電極部分5aと第三端子電極7の電極部分7aとは、素体2の長手方向で離間している。第二端子電極6の電極部分6aと第四端子電極8の電極部分8aとは、素体2の長手方向で離間している。電極部分5aと電極部分7aとは、第一主面2a上において、素体2の長手方向で並んで位置している。電極部分5aが第三側面2e寄りに位置し、電極部分7aが第四側面2f寄りに位置している。電極部分6aと電極部分8aとは、第二主面2b上において、素体2の長手方向で並んで位置している。電極部分6aが第三側面2e寄りに位置し、電極部分8aが第四側面2f寄りに位置している。
【0083】
次に、
図16及び
図17を参照して、本実施形態の変形例に係る積層コンデンサアレイC3の構成を説明する。
図16は、本変形例に係る積層コンデンサアレイを示す斜視図である。
図17は、
図16におけるXVII−XVII線に沿った断面構成を説明するための図である。
【0084】
積層コンデンサアレイC3は、
図16及び
図17に示されるように、素体2と、それぞれ複数の第一〜第四端子電極5〜8と、それぞれ複数の第一及び第二内部電極群10,14と、を備えている。本変形例では、積層コンデンサアレイC3は、それぞれ2つの第一及び第二内部電極群10,14と、を備えている。
【0085】
各内部電極群10,14は、素体2内で、素体2の長手方向に並置されている。具体的には、第一及び第二内部電極群10,14は、第三側面2eから第四側面2fに向かう方向で、第一内部電極群10、第二内部電極群14、第一内部電極群10、第二内部電極群14の順で配置されている。各第一内部電極群10は、
図18の(a)及び(b)にも示されるように、複数の第一内部電極11と複数の第二内部電極13とを含んでいる。各第二内部電極群14は、複数の第三内部電極15と複数の第四内部電極17とを含んでいる。各内部電極群10,14の断面構成は、
図10及び
図11に示された断面構成と同様であり、図示を省略する。
【0086】
第一及び第二端子電極5,6(電極部分5a,5b,6a,6b)は、各第一内部電極群10に対応して、素体2に配置されている。第三及び第四端子電極7,8(電極部分7a,7b,8a,8b)は、各第二内部電極群14に対応して、素体2に配置されている。電極部分5a,8aは、第一主面2aにおいて、第三側面2eから第四側面2fに向かう方向で、電極部分5a、電極部分8a、電極部分5a、電極部分8aの順で配置されている。すなわち、本変形例でも、電極部分5a,8aは、第一主面2a上において、素体2の長手方向で並んで位置している。電極部分6a,7aは、第二主面2bにおいて、第三側面2eから第四側面2fに向かう方向で、電極部分6a、電極部分7a、電極部分6a、電極部分7aの順で配置されている。すなわち、本変形例でも、電極部分6a,7aは、第二主面2b上において、素体2の長手方向で並んで位置している。
【0087】
以上のように、本変形例では、低背化が図られ且つ容易に基板へ内蔵することが可能な、4つの容量成分が形成された積層コンデンサアレイC3を実現できる。
【0088】
次に、
図19及び
図20を参照して、積層コンデンサアレイC3の変形例の構成を説明する。
図19は、本変形例に係る積層コンデンサアレイを示す斜視図である。
図20は、
図19におけるXX−XX線に沿った断面構成を説明するための図である。
【0089】
本変形例においても、積層コンデンサアレイC3は、
図19及び
図20に示されるように、素体2と、それぞれ複数の第一〜第四端子電極5〜8と、それぞれ複数の第一及び第二内部電極群10,14と、を備えている。各内部電極群10,14の断面構成は、
図10及び
図15に示された断面構成と同様であり、図示を省略する。
【0090】
電極部分5a,7aは、第一主面2aにおいて、第三側面2eから第四側面2fに向かう方向で、電極部分5a、電極部分7a、電極部分5a、電極部分7aの順で配置されている。すなわち、本変形例でも、電極部分5a,7aは、第一主面2a上において、素体2の長手方向で並んで位置している。電極部分6a,8aは、第二主面2bにおいて、第三側面2eから第四側面2fに向かう方向で、電極部分6a、電極部分8a、電極部分6a、電極部分8aの順で配置されている。すなわち、本変形例でも、電極部分6a,8aは、第二主面2b上において、素体2の長手方向で並んで位置している。
【0091】
以上のように、本変形例においても、低背化が図られ且つ容易に基板へ内蔵することが可能な、4つの容量成分が形成された積層コンデンサアレイC3を実現できる。
【0092】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0093】
第一〜第四内部電極11,13,15,17の形状は、上述した実施形態及び変形例における形状に限られない。たとえば、引出部11b,13b,15b,17bの、素体2の長手方向での長さと、主電極部11a,13a,15a,17aの、素体2の長手方向での長さと、が同等に設定されていてもよい。
【0094】
図21及び
図22に示されるように、第一内部電極11は第三内部電極15とは、素体2の高さ方向において異なる位置(層)に配置され、第二内部電極13と第四内部電極17とは、素体2の高さ方向において異なる位置(層)に配置されていてもよい。これらの場合でも、第一内部電極11と第三内部電極15とは、素体2の高さ方向で互いに対向しておらず、第二内部電極13と第四内部電極17とは、素体2の高さ方向で互いに対向していない。
【0095】
図23に示されるように、第一及び第四端子電極5,8は、電極部分5a,8aが配置された主面2aに対向する主面2bに配置された電極部分5c,8cを更に有していてもよく、第二及び第三端子電極6,7は、電極部分6a,7aが配置された主面2bに対向する主面2aに配置された電極部分6c,7cを更に有していてもよい。電極部分5c〜8cと電極部分5b〜8bとは、素体2の稜線部分において接続されており、互いに電気的に接続されている。第一〜第四端子電極5〜8それぞれは、一対の主面2a,2bと一対の主面2a,2bを連結するように延びる一つの側面(第一又は第二側面2c,2d)とにわたって形成されている。第一〜第四端子電極5〜8それぞれにおいて、各電極部分5a〜8a,5b〜8b,5c〜8cは、一体的に形成されている。第一〜第四端子電極5〜8が、電極部分5c〜8cを更に有することにより、第一〜第四端子電極5〜8と素体2との接続強度が向上する。
【0096】
第一及び第二内部電極群10,14の数は、上述した数に限られることなく、3つ以上であってもよい。第一内部電極群10の数と第二内部電極群14の数とが、異なっていてもよい。また、第一及び第二内部電極群10,14のうち少なくともいずれか一方の数が複数であってもよい。たとえば、第一及び第二内部電極群10,14のうち一方の内部電極群の数が2つであり、他方の内部電極群の数が1つであってもよい。この場合、3つの容量成分が形成された積層コンデンサアレイが実現される。
【0097】
図6及び
図12では、積層コンデンサアレイC1,C2が基板31に埋め込まれて実装されているが、積層コンデンサアレイC3が基板31に埋め込まれて実装されていてもよい。