特許第6137112号(P6137112)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6137112
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 25/02 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   B65G25/02 Z
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-216610(P2014-216610)
(22)【出願日】2014年10月23日
(65)【公開番号】特開2016-84203(P2016-84203A)
(43)【公開日】2016年5月19日
【審査請求日】2015年12月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】竹村 次司
【審査官】 福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−229083(JP,A)
【文献】 実開昭54−168287(JP,U)
【文献】 特開平10−139125(JP,A)
【文献】 実開昭58−056711(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 25/02−25/12
B65G 35/06−35/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪付きの複数の台車を、一列に並べて並び方向に沿う搬送方向における正向きに搬送する搬送装置であって、
搬送方向と交差する幅方向において前記台車の両側方にそれぞれ配置される第一挟持部、および、第二挟持部と、前記第一挟持部と前記第二挟持部との間隔を狭めて前記台車を挟む挟持駆動手段とを有し、複数の前記台車を一括挟持可能な挟持装置と、
前記第一挟持部と前記第二挟持部とを搬送方向に往復動させる往復駆動手段と、
前記挟持装置が往動する際に前記台車を挟持するように前記往復駆動手段と前記挟持駆動手段とを制御し、前記挟持装置が復動する際に前記台車の挟持を解除するように前記往復駆動手段と前記挟持駆動手段とを制御する制御手段と
前記挟持装置の逆側端部に配置され、幅方向において前記台車の両側方にそれぞれ配置される第三挟持部、および、第四挟持部と、前記第三挟持部と前記第四挟持部との間隔を狭めて前記台車を挟む搬入挟持駆動手段とを有し、前記往復駆動手段により前記挟持装置と一体的に往復動する搬入挟持装置とを備え、
前記制御手段は、前記搬入挟持駆動手段を制御する
搬送装置。
【請求項2】
さらに、
前記搬入挟持装置のストローク内に前記台車の一部が搬入されたことを検出する搬入検出手段を備え、
前記搬入検出手段により前記台車の搬入が検出されると、前記制御手段は、前記搬入挟持装置が往動する際に前記台車を挟持するように前記搬入挟持駆動手段を制御し、前記搬入挟持装置が復動する際に前記台車の挟持を解除するように前記搬入挟持駆動手段を制御する
請求項に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記挟持駆動手段は、エアーアクチュエータを備える
請求項1または2に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、複数の台車を一括して搬送することのできる搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の荷物を車輪付きの台車に搭載して一括して運搬することがある。このような台車は、例えばトラックから台車の取り出し或いは積み込み作業を行う作業スペースの間においては作業者により人力で運搬されていた。しかしながら、作業者が台車を押して長い距離を移動することは、作業者の負担が大きく、作業効率を上げることが困難となっていた。そこで、人力によらずに台車を搬送するコンベヤシステムとして、特許文献1にその技術が記載されている。このコンベヤシステムは、台車の搬送方向に沿って配置された複数のベルトコンベヤユニットを備えている。また、このベルトコンベアには、台車の車輪と係合する係合部が設けられており、係合部と車輪とが係合することで確実に台車を搬送することができるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−237537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、ベルトコンベアを用いて台車を搬送する場合、人力で台車を運搬する床面とベルトコンベアの搬送面とを一致させるためには、ベルトコンベアの戻り部分やモータを収容するための深くて大きなピットを床面に掘る必要が生じる。
【0005】
本願発明は上記課題に鑑みなされたものであり、深くて大きなピットを設けることなく台車を床面と同じ、または、ほぼ同じ高さで搬送することのできる搬送装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明にかかる搬送装置は、車輪付きの複数の台車を、一列に並べて並び方向に沿う搬送方向における正向きに搬送する搬送装置であって、搬送方向と交差する幅方向において前記台車の両側方にそれぞれ配置される第一挟持部、および、第二挟持部と、前記第一挟持部と前記第二挟持部との間隔を狭めて前記台車を挟む挟持駆動手段とを有し、複数の前記台車を一括挟持可能な挟持装置と、前記第一挟持部と前記第二挟持部とを搬送方向に往復動させる往復駆動手段と、前記挟持装置が往動する際に前記台車を挟持するように前記往復駆動手段と前記挟持駆動手段とを制御し、前記挟持装置が復動する際に前記台車の挟持を解除するように前記往復駆動手段と前記挟持駆動手段とを制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0007】
これによれば、台車の幅方向の側方に配置された挟持装置を往復動させ、挟持装置が往動する際に台車を側方から挟持することで、深くて大きいピットを床面に設けることなく複数台の台車を一括して搬送することが可能となる。
【0008】
さらに、前記挟持装置の逆側端部に配置され、幅方向において前記台車の両側方にそれぞれ配置される第三挟持部、および、第四挟持部と、前記第三挟持部と前記第四挟持部との間隔を狭めて前記台車を挟む搬入挟持駆動手段とを有し、前記往復駆動手段により前記挟持装置と一体的に往復動する搬入挟持装置を備え、前記制御手段は、前記搬入挟持駆動手段を制御するものでもかまわない。
【0009】
これによれば、挟持装置の往復動のタイミングを作業者が特に意識することなく搬送装置に台車を搬入することができ、作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0010】
さらに、前記搬入挟持装置のストローク内に前記台車の一部が搬入されたことを検出する搬入検出手段を備え、前記搬入検出手段により前記台車の搬入が検出されると、前記制御手段は、前記搬入挟持装置が往動する際に前記台車を挟持するように前記搬入挟持駆動手段を制御し、前記搬入挟持装置が復動する際に前記台車の挟持を解除するように前記搬入挟持駆動手段を制御するものでもかまわない。
【0011】
これによれば、搬送装置の深くまで作業者が台車を搬入することを抑制し、挟持装置や搬入挟持装置のストローク内に作業者が立ち入ることを防止できる。
【0012】
また、前記挟持駆動手段は、エアーアクチュエータを備えてもよい。
【0013】
これによれば、台車の形状や表面状態などが個々に異なっている場合でも、これらの相違に柔軟に対応して台車を挟持することが可能となる。
【0014】
なお、前記搬送装置が含む各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを実施することも本願発明の実施に該当する。無論、そのプログラムが記録された記録媒体を実施することも本願発明の実施に該当する。
【発明の効果】
【0015】
本願発明によれば、深くて大きなピットを設けることなく単純な構造で複数の台車を一括して搬送することができる搬送装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、一列に並んだ複数の台車を搬送装置により搬送している状態を示す斜視図である。
図2図2は、搬送装置を示す斜視図である。
図3図3は、台車を下方から示す斜視図である。
図4図4は、搬送装置を一部省略した状態で上方から示す平面図である。
図5図5は、制御手段の各機能部を機構部と共に示すブロック図である。
図6図6は、搬送装置による台車の搬送状態を上方から示す平面図である。
図7図7は、搬送装置による台車の次の搬送状態を上方から示す平面図である。
図8図8は、搬送装置による台車の次の搬送状態を上方から示す平面図である。
図9図9は、搬送装置による台車の次の搬送状態を上方から示す平面図である。
図10図10は、搬送装置による台車の次の搬送状態を上方から示す平面図である。
図11図11は、搬入検出手段により台車が検出されない場合の搬送状態を上方から示す平面図である。
図12図12は、搬入検出手段により台車が検出されない場合の次の搬送状態を上方から示す平面図である。
図13図13は、他の実施形態にかかる搬送装置を上方から示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本願発明に係る搬送装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る搬送装置の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0018】
図1は、一列に並んだ複数の台車を搬送装置により搬送している状態を示す斜視図である。
【0019】
図2は、搬送装置を示す斜視図である。
【0020】
これらの図に示すように搬送装置100は、一列に並んだ台車200を、並び方向に沿う搬送方向(図中Y軸方向)における正向きに搬送する装置であって、挟持装置101と、往復駆動手段102と、制御手段104(図1図2に図示せず)とを備えている。また本実施の形態の場合、搬送装置100は、搬入挟持装置103と、搬入検出手段105も備えている。
【0021】
図3は、台車を下方から示す斜視図である。
【0022】
同図に示すように、台車200は、本体201と、本体201の下部に取り付けられる自在車202とを有し、荷物などを本体201の内方に終了することができる物である。本実施形態の場合、台車200は、いわゆるカゴ台車と称される物である。なお、台車200は、空のカゴ台車を意味するばかりでなく、カゴ台車と当該カゴ台車に収容される荷物とを合わせた物も台車200である。具体的に台車200であるカゴ台車は、矩形の基台の周縁から網状の部材が立設されたものである。また、本実施の形態の場合、台車200は、矩形の本体201の下部の四隅の並んだ二箇所に自在車202が取り付けられており、他の二箇所は旋回しない車輪が取り付けられている。
【0023】
自在車202は、いわゆる自在キャスターと称される部材であり、車輪221と、ラジアル軸受222と、スラスト軸受223とを備えている。自在車202は、スラスト軸受223を介してラジアル軸受222が本体201に取り付けられたものであり、車輪221はラジアル軸受222に取り付けられている。また、自在車202は、車輪221の転動を挟持することのできる転動ストッパ224を備えている。
【0024】
なお、台車200は、全てを自在車202とするものでもよく、また、いくつかを旋回しない車輪としてもよい。
【0025】
図1図2に示すように、挟持装置101は、一列に配置される複数の台車200の側面部に接触し複数の台車200を一括して挟持する装置である。挟持装置101は、搬送方向と交差する方向である幅方向(図中X軸方向)において台車200の両側方にそれぞれ配置される第一挟持部111と第二挟持部112と、第一挟持部111と第二挟持部112との間隔を狭めて台車200を幅方向で挟む挟持駆動手段119(図5参照)とを備えている。
【0026】
図4は、搬送装置を一部省略した状態で上方から示す平面図である。
【0027】
第一挟持部111は、第二挟持部112との間隔を狭め、また、広げることができる可動部113と、床面などに固定されている固定部115に対して搬送方向(図中Y軸方向)にスライド可能に取り付けられ、可動部113を固定的に保持する支持部114とを備えている。
【0028】
本実施の形態の場合、可動部113は、搬送方向(図中Y軸方向)に延在する部材であり、複数の(本実施の形態の場合、5台の)台車200の側面部に一括して接触する部材である。具体的に例えば、可動部113は、細長い袋状のエアバッグであり、内方に圧縮空気を導入してエアバッグを膨らませることにより第二挟持部112との間隔を狭め、台車200の側面部と接触し、エアバッグから空気を導出してエアバッグを萎ませることにより第二挟持部112との間隔を広げることができるものとなっている。
【0029】
本実施の形態の場合、エアバッグに空気を導入して第一挟持部111および第二挟持部112の間隔を狭め、荷物を挟持しており、当該エアバッグに空気を導入する装置が挟持駆動手段119として機能している。
【0030】
このように、エアバッグを台車200の側面部に接触させることにより、台車200の側面部の形状が個々に異なっている場合でも柔軟に対応して台車200の逆向の移動を挟持することが可能となる。また、台車200から台車がはみ出ているような場合でも柔軟に対応することが可能となる。
【0031】
なお、可動部113は、台車200と接触する部分に、エアバッグよりも硬質の接触部材を備えていてもかまわない。接触部材とは、例えば樹脂や金属からなる板状の部材である。
【0032】
さらに、可動部113は、第二挟持部112に向かって出退する出退部材を備えていてもよい。例えば、出退部材は、搬送方向に延びる板状の部材であり、支持部114に対してアクチュエータなどの挟持駆動手段119により出退させることにより第二挟持部112との間隔の広狭を変化させてもかまわない。
【0033】
支持部114は、可動部113を固定的に支持するとともに、固定部115に対してスライド自在に保持される部分である。本実施の形態の場合、支持部114は、床面に固定され搬送方向に並んで配置される複数の固定部115の間に架橋状に取り付けられ搬送方向に延びて配置されている。
【0034】
第二挟持部112は、第一挟持部111と共に台車200を挟んで保持するとともに、搬送方向に往復動することにより台車200を搬送する部分である。本実施の形態の場合、第二挟持部112は、第一挟持部111と同じ構造を備えており、搬送される台車200に対して対称に配置されている。
【0035】
なお、第二挟持部112は、可動部113を備えなくてもかまわない。第一挟持部111の可動部113の動作のみで第一挟持部111と第二挟持部112との間隔を変動させることができるためである。
【0036】
また、挟持装置101は、複数台の台車200を一括して挟持するものとして説明したが、挟持装置101を搬送方向に分割し、各部分を個別に動作させて台車200を挟持して搬送してもかまわない。
【0037】
往復駆動手段102は、第一挟持部111および第二挟持部112を搬送方向に往復動させる装置である。本実施の形態の場合、往復駆動手段102は、第一挟持部111および第二挟持部112に対してそれぞれ設けられたエアシリンダ121を備えたエアアクチュエータであり、一端部が床面に対し固定されている固定部115に接合され、他端部が支持部114に固定されている。
【0038】
エアシリンダ121は、空気の圧力によりピストンを往復動させることができるものであり、ピストンのストロークは、搬送対象である台車200の搬送方向の長さの三分の一以上、半分以下の範囲から設定できるものとなっている。
【0039】
なお、往復駆動手段102は、エアアクチュエータに限定されるものではない。例えば、ソレノイドなどを用いて電気的磁気的に挟持装置101を往復動させるものや、モータとリンク機構とを組み合わせて挟持装置101を往復動させるものなどでもかまわない。
【0040】
搬入挟持装置103は、挟持装置101の逆側端部(搬入側端部)に配置され、幅方向において台車200の両側方にそれぞれ配置される第三挟持部131、および、第四挟持部132と、第三挟持部131と第四挟持部132との間隔を狭めて台車200を挟む搬入挟持駆動手段139(図5参照)とを有し、往復駆動手段102により挟持装置101と一体的に往復動する装置である。
【0041】
本実施の形態の場合、搬入挟持装置103は、挟持装置101と同じ機能、機構を備えており、搬送方向の長さは、台車200の長さの三分の一以上、台車200の長さ以下程度に設定されている。また、搬入挟持装置103の支持部114は、挟持装置101と一体になっており、往復駆動手段102により搬入挟持装置103も往復動するものとなっている。
【0042】
搬入検出手段105は、搬入挟持装置103の往復駆動手段102によるストローク内に台車200の一部が搬入されたことを検出する装置である。例えば搬入検出手段105は光電センサなどを例示することができる。
【0043】
制御手段104は、例えばプログラムを実行することにより各処理部を実現するコンピュータ等であり、挟持装置101の第一挟持部111および第二挟持部112が往動(図中Y軸方向正の向きへの動き)する際に台車200を挟持するように往復駆動手段102と挟持駆動手段119とを制御し、挟持装置101の第一挟持部111および第二挟持部112が復動(図中Y軸方向負の向きへの動き)する際に台車200の挟持を解除するように往復駆動手段102と挟持駆動手段119とを制御する装置である。
【0044】
また、本実施の形態の場合、制御手段104は、搬入検出手段105により台車200の搬入が検出されると、搬入挟持装置103が往動する際に台車200を挟持するように搬入挟持駆動手段139を制御し、搬入挟持装置103が復動する際に台車200の挟持を解除するように搬入挟持駆動手段139を制御する。
【0045】
図5は、制御手段の各機能部を機構部と共に示すブロック図である。
【0046】
同図に示すように、制御手段104は、タイミング調整部141と、挟持駆動手段制御部142と、往復駆動手段制御部143とを備えている。さらに本実施の形態の場合、制御手段104は、搬入挟持装置制御部144も備えている。
【0047】
タイミング調整部141は、挟持駆動手段制御部142、および、往復駆動手段制御部143を介して挟持駆動手段119の動作タイミングと往復駆動手段102の動作タイミングとを調整する処理部である。さらに、タイミング調整部141は、搬入検出手段105により台車200の搬入が検出されると、往復駆動手段制御部143と搬入挟持装置制御部144とのタイミングを調整する。具体的に例えば、タイミング調整部141は、搬入検出手段105により台車200の搬入が検出され、かつ、搬入挟持装置103が挟持装置101と共に往動する場合にのみ、台車200を挟持するように搬入挟持駆動手段139を制御する。これ以外の場合は、搬入挟持装置103の往復動にかかわらず台車200の挟持を解除するように搬入挟持駆動手段139を制御している。
【0048】
挟持駆動手段制御部142は、タイミング調整部141からの情報に基づき挟持装置101を制御する処理部である。また、挟持駆動手段制御部142は、挟持装置101の状態を示す情報をタイミング調整部141に返す処理も行う。
【0049】
往復駆動手段制御部143は、タイミング調整部141からの情報に基づき往復駆動手段102を制御する処理部である。また、往復駆動手段制御部143は、往復駆動手段102の状態(つまり、挟持装置101の状態)を示す情報をタイミング調整部141に返す処理も行う。
【0050】
搬入挟持装置制御部144は、タイミング調整部141からの情報に基づき搬入挟持駆動手段139を制御する処理部である。なお、搬入挟持装置制御部144は、搬入挟持駆動手段139の状態を示す情報をタイミング調整部141に返す処理を行ってもよい。
【0051】
次に、搬送装置の制御方法および搬送装置の制御による台車の搬送方法を説明する。
【0052】
図6に示すように、搬入検出手段105が台車200を検出することができる位置まで作業者は、台車200を搬入挟持装置103に搬入する。台車200を検出した搬入検出手段105は、台車200を検出したことを示す搬入情報をタイミング調整部141に送信する。
【0053】
搬入情報を取得し、かつ、挟持装置101、および、搬入挟持装置103の復動が完了したことを示す復動完了情報を往復駆動手段制御部143から取得したタイミング調整部141は、図7に示すように、搬入挟持装置制御部144に搬入挟持駆動手段139を動作させて搬入挟持装置103により台車200を挟持させる。
【0054】
また、タイミング調整部141は、搬入情報の有無にかかわらず、復動完了情報を取得すると、挟持駆動手段制御部142に挟持駆動手段119を動作させて挟持装置101により台車200を挟持させる。
【0055】
次に、第一挟持部111と第二挟持部112とにより台車200を一括して挟持し、かつ、第三挟持部131と第四挟持部132とにより搬入された台車200を保持した状態となった場合、挟持駆動手段制御部142は、挟持装置101が台車200の挟持が完了した旨を示す挟持情報を発信し、搬入挟持装置制御部144は、搬入挟持装置103が台車200の挟持が完了した旨を示す搬入挟持情報を発信する。挟持情報、および、搬入挟持情報を取得したタイミング調整部141は、往復駆動手段制御部143に挟持装置101、および、搬入挟持装置103を往動させる旨を示す往動情報を送信する。
【0056】
往復駆動手段制御部143は、タイミング調整部141から送られた往動情報を取得すると、図8に示すように、往復駆動手段102を制御して挟持装置101、および、搬入挟持装置103を往動(搬送方向の移動)させる。この状態において、台車200は、挟持装置101、および、搬入挟持装置103により搬送方向(図中Y軸方向)と交差する幅方向(図中X軸方向)に挟持されているため、挟持装置101、および、搬入挟持装置103の往動に伴って台車200が1ストローク分搬送される。
【0057】
挟持装置101、および、搬入挟持装置103の往動が完了すると、往復駆動手段制御部143は、往動が完了した旨を示す往動完了情報を発信する。往動完了情報を取得したタイミング調整部141は、挟持駆動手段制御部142、および、搬入挟持装置制御部144に、挟持解除情報を送信する。
【0058】
挟持駆動手段制御部142、および、搬入挟持装置制御部144は、タイミング調整部141から送られた挟持解除情報を取得すると、図9に示すように、挟持装置101、および、搬入挟持装置103をそれぞれ制御して挟持を解除させる。挟持駆動手段制御部142、および、搬入挟持装置制御部144は、挟持装置101、および、搬入挟持装置103が台車200の挟持解除が完了した旨を示す挟持解除情報を発信する。挟持解除情報を取得したタイミング調整部141は、往復駆動手段制御部143に挟持装置101、および、搬入挟持装置103を復動させる旨を示す復動情報を送信する。
【0059】
往復駆動手段制御部143は、タイミング調整部141から送られた復動情報を取得すると、図10に示すように、往復駆動手段102を制御して挟持装置101を復動(搬送方向における逆向の移動)させる。この状態において、台車200は、挟持されていないため位置が維持される。
【0060】
挟持装置101の復動が完了すると、往復駆動手段制御部143は、復動が完了した旨を示す復動完了情報を発信する。復動完了情報を取得したタイミング調整部141は、挟持駆動手段制御部142に、台車200を挟持する旨を示す挟持情報を送信する。また、タイミング調整部141は、搬入情報を取得している場合、搬入挟持装置制御部144に搬入挟持駆動手段139を動作させて搬入挟持装置103により台車200を挟持させる。一方、搬入情報を取得していない場合、タイミング調整部141は、搬入挟持装置103に台車200を保持させないように制御する。これにより、挟持装置101、および、搬入挟持装置103が往復動のどの位置にあっても、容易に台車200を搬送装置100に搬入することが可能となる。
【0061】
以上のように、挟持装置101においては、挟持、往動、挟持解除、復動の工程を繰り返すことにより、台車200を搬送方向の正の向きに搬送することができる。また、搬入挟持装置103においては、搬入検出手段105が台車200を検出している間は、往動、挟持解除、復動の工程を繰り返すことにより、台車200を搬送方向の正の向きに搬送し、挟持装置101に届けることができる。一方、図11図12に示すように、搬入検出手段105が台車200を検出していない間は、挟持解除状態を維持して往動、復動の工程を繰り返すことにより、挟持装置101で台車200を搬送しつつ搬送装置100への台車200の搬入をいつでも受け付けることが可能となる。
【0062】
上記実施の形態の搬送装置100、および、搬送装置の制御方法(搬送方法)によれば、簡単な構成で一列に並べた台車200を搬送方向の正向きに順次搬送することができる。しかも、搬送される台車200の側方に配置される挟持装置101の挟持、往動、挟持解除、復動の工程を繰り返すだけで台車200を搬送することができるため、床面に深くて大きなピットを掘ることなく搬送装置100を設置することが可能となる。また、台車200を一台のみでも搬送することができ、台車200の間隔が広い場合でも等間隔でなくとも、搬送装置100の一連の工程を繰り返すことにより順次搬送することが可能である。
【0063】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0064】
例えば、搬送装置100は、搬入挟持装置103を備えなくてもよい。また、図13に示すように、搬入ガイド106を備えていてもかまわない。これにより、搬送装置100まで人力で運ばれた台車200を幅方向において正確に挟持装置101(搬入挟持装置103)に配置することが可能となる。
【0065】
また、第一挟持部111、および、第二挟持部112の少なくとも一方が搬送方向に複数に分割されていてもかまわない。具体的例えば、第一挟持部111、および、第二挟持部112の少なくとも一方を台車200の搬送方向の長さに対応する長さに分割し、分割された単位ごとに挟持を制御することができるものとしてもかまわない。これによれば、台車200の任意の1台や複数台を搬送することができるため、搬送方向に複数並んだ台車200の間隔の調整(例えば前詰め)を行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本願発明は、台車を第一のエリアから第二のエリアに自動的に搬送する場合に利用可能である。
【符号の説明】
【0067】
100 搬送装置
101 挟持装置
102 往復駆動手段
103 搬入挟持装置
104 制御手段
105 搬入検出手段
106 搬入ガイド
111 第一挟持部
112 第二挟持部
113 可動部
114 支持部
115 固定部
119 挟持駆動手段
121 エアシリンダ
131 第三挟持部
132 第四挟持部
139 搬入挟持駆動手段
141 タイミング調整部
142 挟持駆動手段制御部
143 往復駆動手段制御部
144 搬入挟持装置制御部
200 台車
201 本体
202 自在車
221 車輪
222 ラジアル軸受
223 スラスト軸受
224 転動ストッパ
図1
図2
図3
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図5
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図10
図11
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図13