(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6137506
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】風防ワイパ装置
(51)【国際特許分類】
B60S 1/40 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
B60S1/40 B
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-550452(P2014-550452)
(86)(22)【出願日】2012年12月27日
(65)【公表番号】特表2015-503486(P2015-503486A)
(43)【公表日】2015年2月2日
(86)【国際出願番号】US2012071761
(87)【国際公開番号】WO2013101898
(87)【国際公開日】20130704
【審査請求日】2015年10月9日
(31)【優先権主張番号】61/581,474
(32)【優先日】2011年12月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599058372
【氏名又は名称】フェデラル−モーグル・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】FEDERAL−MOGUL LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オスリズロ,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】コックス,デニス・イー
【審査官】
飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】
独国実用新案第212007000044(DE,U1)
【文献】
特開2005−153701(JP,A)
【文献】
特開2010−018273(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0301896(US,A1)
【文献】
国際公開第2008/148265(WO,A1)
【文献】
中国特許出願公開第101134455(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00−1/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の風防をクリーニングするための風防ワイパ装置であって、
長手方向に延在するワイパストリップと、
前記ワイパストリップと係合して、前記ワイパストリップを動作可能に支持しかつ前記ワイパストリップを所定の形状に付勢するための少なくとも1つのキャリア要素と、
少なくとも2つの部品からなる連結装置とを備え、
前記連結装置は、前記少なくとも1つのキャリア要素に作動可能に連結され、フック式のワイパアームの端部を受入れるように形状加工されかつフック式のワイパアームの端部を動作可能に支持する支承面を有する主要部と、前記主要部に旋回可能に連結されたドア部とを有し、前記ドア部は、前記連結装置と前記ワイパアームとの着脱を可能にする開放位置と、前記ワイパアームを前記風防ワイパ装置と係合するように固定する閉鎖位置との間に旋回可能であり、
前記ドア部は、前記長手方向に延在する軸を中心にして前記主要部に旋回可能に連結され、前記ドア部は、前記ドア部の頂部から突出して保持面を含む舌片を含み、前記ドア部は、前記ドア部の前面と前記舌片の裏面との間に延在する支持部材を含む、風防ワイパ装置。
【請求項2】
前記主要部と前記ドア部のうち一方が前記長手軸に沿って延在するピンを含み、他方が前記ピンの周りに少なくとも部分的に係合し、前記ドア部と前記主要部との間に前記旋回連結を確立するための概ね爪状の受入れ部を含む、請求項1に記載の風防ワイパ装置。
【請求項3】
前記ピンの端部において、前記ピンから前記受入れ部の離脱を制限するための拡大部をさらに含む、請求項2に記載の風防ワイパ装置。
【請求項4】
前記主要部は、一対の側壁を含み、
前記ピンは、前記側壁のうち一方の側壁と一体に連結されかつ前記側壁のうち一方の側壁から前方へ延在し、
前記爪状の受入れ部は、前記ドア部に設けられる、請求項2に記載の風防ワイパ装置。
【請求項5】
前記拡大部も、前記主要部の前記側壁のうち一方の側壁に連結されている、請求項3に記載の風防ワイパ装置。
【請求項6】
前記保持面は、前記主要部の前記支承面から所定の間隔で離間されかつ前記支承面に面し、前記ドア部が前記閉鎖位置に位置するときに、前記保持面と前記支承面とは、前記ワイパアームのフック状の端部の一部を閉込めることによって、前記ワイパアームを前記風防ワイパ装置と係合するように固定する、請求項1に記載の風防ワイパ装置。
【請求項7】
前記保持面は、前記ドア部が閉鎖位置に位置するときに概ね下方に延在する前記舌片の上面に設けられている、請求項1に記載の風防ワイパ装置。
【請求項8】
前記主要部は、材料から一体部品として形成され、
前記ドア部は、材料から別の一体部品として形成される、請求項1に記載の風防ワイパ装置。
【請求項9】
前記主要部は、横方向に互いに離間する一対の側壁を含み、
前記支承面は、前記側壁の間を横断するように延在する、請求項1に記載の風防ワイパ装置。
【請求項10】
前記主要部の前記側壁のうち一方の側壁は、窓を有するタブを含み、
前記ドア部は、前記窓に受容されることによって前記ドア部と前記主要部との間にロック関係を確立するように形状加工された突起を含む、請求項9に記載の風防ワイパ装置。
【請求項11】
前記主要部は、前記窓の反対側の前記側壁に設けられたピンを含み、
前記ドア部は、前記突起の反対側に設けられ、前記ドア部と前記主要部との間に旋回関係を確立するように前記主要部の前記ピンの周囲に部分的に係合される爪状の受入れ部を含む、請求項10に記載の風防ワイパ装置。
【請求項12】
前記ワイパ装置は、前記少なくとも1つのキャリア要素に永久的に固定されたベース部をさらに含み、
前記連結装置は、前記ベース部に取外し可能に連結される、請求項1に記載の風防ワイパ装置。
【請求項13】
前記ベース部は、管状部を含み、
前記連結装置は、前記ベース部と前記連結装置との間に旋回関係を確立するために前記管状部を受入れる一対の開口部を含む、請求項12に記載の風防ワイパ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2011年12月29日に提出され、その開示全体が引用によりこの明細書中に援用される米国出願シリアル番号第61/581474に基づく優先権の利益を主張する。
【0002】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、風防ワイパ装置またはワイパブレードに関し、より正確にはアフターマーケットのワイパブレードを異なる種類のワイパアームに取付けるための連結組立体に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
2.関連技術
一部の顧客は、新しいワイパブレードをフック式のワイパアームのフック状端部に連結するのに困難を感じている。ワイパブレードがワイパアームに適切に固定されていない場合には、車両が高速で走行している間、ワイパブレードがワイパアームから外され、危険な飛翔体になる恐れがある。いくつかのワイパブレード製造業者は、連結装置を有するワイパブレード組立体を生産している。この連結装置には、ワイパブレード組立体をフック式のワイパアームと係合するようにロックするドア機構が組込まれている。しかしながら、これらのワイパブレード組立体は、製造コストが高くおよび/または一部の顧客に対して使用上困難または面倒である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
本発明の一局面は、車両の風防をクリーニングするための風防ワイパ装置またはワイパブレード組立体を提供する。風防ワイパ装置は、長手方向に延在するワイパストリップと、ワイパストリップと係合して、ワイパストリップを動作可能に支持しかつワイパストリップを所定の形状に付勢するための少なくとも1つのキャリア要素とを備えている。少なくとも2つの部品からなる連結装置は、少なくとも1つのキャリア要素に作動可能に連結されている。2つの部品のうち一方の部品は、フック式のワイパアームの端部を受入れるように形状加工されかつフック式のワイパアームの端部を動作可能に支持する支承面を有する主要部であり、他方の部品は、主要部に旋回可能に連結されるドア部である。ドア部は、長手方向に延在する軸を中心にして主要部に旋回可能に連結される。このような構成は、ワイパブレード組立体とフック式のワイパアームとの間に非常に頑丈な連結を非常に迅速かつ容易に確立することを可能にするため、有利である。具体的には、主要部をフック式のワイパアームの端部に挿入するときに、ドア部は、主要部の前面から離れるように長手軸を中心に旋回されることができる。その後、ドア部は、閉められ下方に押されることによって、閉鎖位置に係止されることができる。
【0005】
本発明の別の局面によれば、主要部とドア部のうち一方の部品は、長手軸に沿って延在するピンを含み、他方の部品は、ピンの周りに少なくとも部分的にピンと係合し、ドア部と主要部との間に旋回連結を確立するための概ね爪状の受入れ部を含む。したがって、単に爪状の受入れ部を円筒状のピンと係合するように円筒状のピンに嵌込むことによって、ドア部と本体部分との間で旋回関係を迅速に確立することができる。
【0006】
本発明のさらに別の局面によれば、円筒状のピンを有する一方の部品は、ピンの端部において、ピンから受入れ部の離脱を制限するための拡大部をさらに含む。
【0007】
本発明のさらに別の局面によれば、ドア部は、ドア部の残りの部分と一体に形成された舌片を含み、舌片は、ワイパブレード組立体とともにフック式のワイパアームを強く固定するために、舌片自身と主要部の支承面との間にフック式のワイパアームの端部の一部を閉じ込めるように位置決められる。これにより、ワイパアームとワイパブレード組立体との間の連結が改善される。
【0008】
本発明のさらに別の局面によれば、ドア部は、舌片を補強するために舌片とドア部の別の部分との間に延在する支持部材を備える。これにより、連結装置とフック式のワイパアームとの力に抵抗する舌片の能力を損なうことなく、より薄くより弱い材料から舌片を形成することができる。
【0009】
本発明の上記および他の特徴ならびに利点は、以下の詳細な説明および添付図面に関連して考えれば、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】2つの連結装置を含む例示的なワイパブレード組立体の部分分解斜視図である。
【
図2】ベース部およびフック式のワイパアームと係合する連結装置のうち第1連結装置の側面斜視図である。
【
図3】フック式のワイパアームと係合する第1連結装置の側面斜視図である。
【
図5】ベース部から取外した第1連結装置を示す側面斜視図である。
【
図6】ベース部に取り付けた第1連結装置を示す側面斜視図である。
【
図7】フック式のワイパアームに隣接して位置付けられた第1連結装置の斜視図である。
【
図8】フック式のワイパアームの端部を受入れようとする第1連結装置の別の斜視図である。
【
図9】フック式のワイパアームの端部および第1連結装置のドア部が開放位置に位置させられながら、フック式のワイパアームの端部を受入れて係合させる第1連結装置のさらなる別の斜視図である。
【
図10】フック式のワイパアームにおよびドア部が閉鎖位置に向かって旋回させられながら、フック式のワイパアームの端部を受入れて係合させる第1連結装置のさらなる別の斜視図である。
【
図11】ベース部に隣接して配置されている第2連結装置の側面斜視図である。
【
図12】ベース部に連結された第2連結装置の側面斜視図である。
【
図13】差込み式のワイパアームの一部を受入れる第2連結装置の側面斜視図である。
【
図14】差込み式のワイパアームと係合する第2連結装置の側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施可能な実施の形態の説明
図面を参照して、同様の数字は、いくつかの図面において対応する部品を示す。
図1は、風防ワイパ装置またはワイパブレード組立体20を概略的に示している。ワイパブレード組立体20は、ゴムなどの可撓性材料からなり、長手方向に延在するワイパストリップ22を備える。ワイパストリップ22は、自動車の風防(図示せず)に密着し、雨水、雪、氷または他のものを風防から拭取るように構成されている。例示的なワイパストリップ22は、ワイパストリップ22の全長に延在する一対の対向溝を含む。キャリア要素24(
図2に示され、屈筋としても知られている)は、対向溝に設置され、ワイパストリップ22を所定の形状に付勢するようにワイパストリップ22と係合している。より正確には、例示的なキャリア要素24は、ワイパストリップ22の長手方向の端部を越えて延在し、その自身が予め湾曲した形状に付勢され、よって、ワイパストリップ22を予め湾曲した形状に付勢する。これにより、ワイパストリップ22の全体を車両の湾曲した風防(図示せず)に密着させることを可能にする。一対のスポイラー素子26は、キャリア要素24に係合されかつ長さ方向に延在し、車両が高速で走行しているときにワイパストリップ22と風防との間の密着を改善するために下向き力を生成する。端部キャップ28は、キャリア要素24の両端に固定され、キャリア要素24を相互接続させ、スポイラー要素26をキャリア要素24と係合するように保持する。
【0012】
例示的な実施形態では、ベース部30は、キャリア要素24の長手方向の概ね中間点でかつ一対のスポイラー要素26の間に永久的に固定されている。ベース部30とキャリア要素24との間の永久連結は、たとえば、熱成形、圧着、溶接、ろう付け、接着剤、留め具などを介して達成されてもよい。例示的なベース部30は、互いに横方向に離間されかつキャリア要素24から離れて概ね上方に延在している一対のベース部側壁32を有する。ベース部30はまた、横方向に離間したベース部側壁32の間を横断するように延在し、各ベース部側壁32の側面を越えて延在する管状部34を備えている。ベース部30の全体は、好ましくは、高分子材料からたとえば射出成形工程により一体部品として形成される。なお、ベース部30は、異なる材料から異なる形成工程により形成されることができる。
【0013】
例示的なワイパブレード組立体20は、さまざまな種類または様式の振動ワイパアーム36,38に取付けられるように構成された2つの連結装置40,140を含む。具体的には、第1連結装置40は、フック式のワイパアームに、たとえば
図2に示されたフック式のワイパアーム36に取付けられるように構成され、第2連結装置140は、差込み式またはトップロック式のワイパアームに、たとえば
図13に示された差込み式のワイパアーム38に取付けられる構成されている。連結装置40,140の各々は、開口部42,142を含む。開口部42,142は、ベース部30の管状部34と係合するように管状部に嵌込むことができ、特別な工具または他の機材なしで迅速かつ容易にベース部30に固定され/ベース部30から取外すことができる。なお、理解すべきことは、ワイパブレード組立体20は、任意種類の所望のワイパアームと嵌合する任意数の連結装置を含むことができることである。ユーザが自分の車両の振動ワイパアームに取付けるために構成された連結装置40,140のいずれかをベース部30に迅速に固定することができ、誤って正しくない連結装置40または140をベース部30に固定した場合、ユーザが迅速かつ容易に正しくない連結装置を取外し、正しい連結装置40または140を適所に固定することができる。
【0014】
図3を参照して、図示された第1連結装置40は、フック式のワイパアーム36と係合している。
図4に示すように、第1連結装置40は、ヒンジで相互に連結されている2つの部品44,46を含む。部品44,46のうち一方の部品は、主要部44であり、他方の部品は、ドア部46である。図示のように、主要部44は、横方向に離間した一対の主要部側壁50と、主要部側壁50の間を横断するように延在する内側支承面52を有する。支承面52は、主要部側壁50の頂部および底部から離間されている。主要部側壁50は、概ねフック式のワイパアーム36の端部の幅によって互いに離間される。このように、主要部44は、フック式のワイパアーム36の端部を支持するように構成された概ねU字形のチャネルを有する。すなわち、フック式のワイパアーム36は、主要部44に取付けられるときには、主要部側壁50および支承面52によって支持されている。
【0015】
引続き
図4を参照して、主要部44は、主要部側壁50のうち一方の側壁の前面から長手方向に延在する軸線Aに沿って延在する略円筒形のピン56を含む。円筒形のピン56の一方の端部が関連する主要部側壁50に支持され、他方の端部が主要部側壁50に一体に連結されている、拡大された略三角形の部材54に支持されている。窓60を有するタブ58が他方の主要部側壁50から前方へ延在している。
【0016】
ドア部46の一方の側面は、主要部44に設けられた円筒状のピン56と係合するように円筒状のピンに嵌込み、ドア部46を主要部44に相互連結するための概ね爪状の受入れ部62を含む。
図5を参照して、図示された爪状の受入れ部62は、円筒状のピン56と係合している。このような連結は、ドア部46が長手方向に延在する軸線を中心に、連結装置とフック式のワイパアーム36との着脱を可能にする開放位置(
図5に示される)と、フック式のワイパアーム36を風防ワイパ装置と係合するように固定する閉鎖位置(
図6に示されている)との間で旋回することを可能にする。ドア部46に設けられた爪状の受入れ部62が円筒状のピン56との係合から滑り出すことは、三角形の部材54により制限される。三角形の部材54は、ドア部46が主要部44から誤って脱落することを防止する安全機構である。ドア部46は、爪状の受入れ部62の反対側において突起64を備える。突起64は、主要部44の窓60と同様な形状に加工され、タブ58の窓60と係合するように窓60に嵌込み、ドア部46を
図6に示された閉鎖位置にロックする。
【0017】
再び
図5を参照して、ドア部46はまた、ドア部46の頂部から概ね下方に延在し、保持面を有する舌片66を備える。ドア部46が閉鎖位置に位置するときに、保持面は、フック式のワイパアーム36の端部をドア部46の舌片66と主要部44の支承面52の前面との間に閉込める。ドア部46はまた、支持部材68を含む。支持部材68は、ワイパブレードとフック式のワイパアーム36との間の力に抵抗するように舌片66を補強するために、ドア部46の前面と舌片66の裏面との間に接線方向に沿って延在する。よって、舌片66および支持部材68を含め、ドア部46の全体は、単一の薄いプラスチック材料から一体に形成されたにも係らず、ワイパブレード組立体20とフック式のワイパアーム36との間の力に対する抵抗性を有することができる。
【0018】
フック式のワイパアーム36をワイパブレード組立体20に連結する作業は、まず、第1連結装置40の主要部44をベース部30の管状部34と係合するように管状部に嵌込むステップを含む。次いて、ドア部46が開放位置に位置している状態で、第1連結装置40は、
図8に示す位置になるようにフック式のワイパアーム36の端部に対して位置決められる。この時、フック式のワイパアーム36の端部は、主要部44の前面に隣接して配置される。ドア部46が長手方向に延在する円筒状のピン56を中心にして主要部44の前面から離れるように旋回されたため、上記の構成は容易に達成される。
図9に示すように、第1連結装置40は、その後、前方へ移動され、フック式のワイパアーム36の端部を主要部44の支承面52に係合させる。次に、ユーザは、ドア部46の両側を指先で同時に挟み、ドア部材46を
図2に示す閉鎖位置に揺動させる。その後、ユーザは、ドア部の両側から指を離す。すると、ドア部46に設けられた突起64は、主要部44の窓60と係合するように窓60に嵌込み、ドア部46を閉鎖位置に係止する。再度ドア部46を開放位置にするためには、ユーザは、ドア部46の両側を指先で挟み、突起64を窓60から離脱させ、ドア部46を再び開放位置に旋回させることができる。これにより、フック式のワイパアーム36は、第1連結装置40から外すことができるようになる。ユーザは、この開閉作業を非常に少ない労力で迅速に達成することができる。ドア部46の両側を意図的に挟持しても、ドア部46は開放位置までしか旋回できず、従って、ワイパブレード組立体20がフック式のワイパアーム36から誤って離脱されることは、規制される。
【0019】
好ましくは、主要部44とドア部46との両方は、射出成形工程により高分子材料から形成される。したがって、第1連結装置40は、非常に良い費用効率で製造することができる。これらの構成要素が別々に形成された後、ドア部46の爪状受入れ部62を主要部44のピンと係合するようにピンに迅速かつ容易に嵌込めればよい。
【0020】
図6に最もよく示すように、ベース部側壁32は、主要部側壁50よりも小さい距離で互いに離間されている。したがって、
図6に示すように、主要部44がベース部30に連結されると、主要部44がベース部側壁32を跨る。主要部44をベース部30から取外すときに、主要部側壁50を外側へ引張るまたは曲げることにより、主要部44の開口部42からベース部30の管状部34を脱離させればよい。
【0021】
差込み式のワイパアーム38またはトップロック式のワイパアーム(図示せず)のいずれかを受入れるように構成された第2連結装置140は、
図11〜14に示されている。
図11〜14は、第2連結装置140がベース部30に連結され、その後バヨネット式のワイパアーム38に連結されることを順次に示している。
【0022】
明白なことは、上記の教示に照らして本発明に対し多くの修正および変形が可能であることである。本発明を具体的に説明した方法と別の方法で実施することができることを理解すべきである。