(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6137585
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】枕置き具
(51)【国際特許分類】
A47G 9/10 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
A47G9/10 M
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-34825(P2017-34825)
(22)【出願日】2017年2月27日
【審査請求日】2017年2月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515221657
【氏名又は名称】野島 正視
(74)【代理人】
【識別番号】100160990
【弁理士】
【氏名又は名称】亀崎 伸宏
(72)【発明者】
【氏名】野島 正視
【審査官】
横山 幸弘
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−093276(JP,A)
【文献】
特開平10−277102(JP,A)
【文献】
実公昭11−013025(JP,Y1)
【文献】
実開昭58−089012(JP,U)
【文献】
特開2016−165462(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材、及び該基材の両脇に立設されている一対の支持材を有している台座と、
前記一対の支持材の間に架け渡されており、枕が載置される帯材と、
前記帯材における前記一対の支持材の間に架け渡されている部分の長さを調整する調整材と、を備え、
前記台座は、前記一対の支持材の各々に、前記帯材の端部が挿通されている挿通孔部を有し、
前記帯材は、該帯材の長手方向の端部における長手方向に並んだ複数の箇所に、該帯材の幅方向に延びている貫通孔部を有し、
前記調整材は、任意の前記貫通孔部に差し込まれており、前記支持材における前記挿通孔部の外側に引っ掛かっていることを特徴とする
枕置き具。
【請求項2】
前記帯材は、該帯材の両面に対をなすように前記貫通孔部を有し、
前記調整材は、U字型のロック棒であり、対の前記貫通孔部の各々に差し込まれて前記帯材を挟み込んでいることを特徴とする
請求項1に記載の枕置き具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、就寝時などに枕を置いておくための枕置き具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ラチェット機構を備えた枕が開示されている。この枕は、ラチェット機構により枕本体部材が水平面に対して傾斜しつつ上昇する機能を備えている。これにより、当該枕は、使用者の好みに合わせて枕の高さを調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−140738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構成の枕は、使用者が愛用する枕とはそもそも別物であり、使用者の好みに合わせて枕の高さを調整することができるからといって、使用者が安眠することができるものではない。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、使用者が安眠することを可能にした枕置き具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、基材、及び該基材の両脇に立設されている一対の支持材を有している台座と、前記一対の支持材の間に架け渡されており、枕が載置される帯材と、前記帯材における前記一対の支持材の間に架け渡されている部分の長さを調整する調整材と、を備え
、前記台座は、前記一対の支持材の各々に、前記帯材の端部が挿通されている挿通孔部を有し、前記帯材は、該帯材の長手方向の端部における長手方向に並んだ複数の箇所に、該帯材の幅方向に延びている貫通孔部を有し、前記調整材は、任意の前記貫通孔部に差し込まれており、前記支持材における前記挿通孔部の外側に引っ掛かっていることを特徴とする枕置き具である。
【0007】
本発明によれば、使用者が愛用する枕など、既存の枕を帯材に載せて枕の高さを調整することができる。具体的に、帯材の張り具合を変更することで、すなわち帯材の架け渡す部分の長さを変更することで、枕の高さを調整することができる。
【0008】
枕を支える帯材は、余裕をもって大人用の枕を支えることができる。帯材が布製の場合には、枕がずれることはなく枕をしっかりと支えることができる。また、帯材が布製の場合には、いつでも洗濯ができ清潔に使うことができる。
【0009】
ところで、頭寒足熱は健康によいと言われているが、本発明の枕置き具によれば、枕の高さを高くして頭寒足熱の状態を簡単に作り出すことができる。
【0011】
また、組立てが簡単であり、左右の両側にある挿通孔部に帯材を通してから、帯材に載っている枕の高さを決めることができる。帯材に載っている枕の高さの調整は、帯材の端部にある貫通孔部に、調整材を差し込むことで行われる。貫通孔部が複数の箇所にあるので、帯材に載っている枕の高さは幾通りにも変えることができる。
【0012】
帯材が布製の場合には、使用者自身で縫って修理をすることができ、また、貫通孔部の間隔を狭くすることで、帯材に載っている枕の高さ調整を細かくすることができる。
【0013】
(
2)本発明はまた、前記帯材は、該帯材の両面に対をなすように前記貫通孔部を有し、前記調整材は、U字型のロック棒であり、対の前記貫通孔部の各々に差し込まれて前記帯材を挟み込んでいることを特徴とする上記(
1)に記載の枕置き具である。
【0014】
また、帯材に載っている枕の調整は、帯材の端部で且つ帯材の両面にある対の貫通孔部に、U字型のロック棒を差し込んで帯材を挟み込むことで行われる。貫通孔部が帯材の両面に対をなすように複数の箇所にあるので、帯材に載っている枕の高さは幾通りにも変えることができる。
【0015】
なお、使用者の生命及び財産を守るため、枕置き具は、電気製品(例えば、電気毛布やホットカーペット)の上で使用することは好まれない。枕置き具の重みで電気毛布などが圧迫されることで当該電気毛布などが不良となり、危ないからである。このため、枕置き具の使用には注意を払う必要がある。
【発明の効果】
【0016】
本発明の枕置き具は、使用者が安眠することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る枕置き具の正面図である。
【
図2】
図1に示す枕置き具が備えているブリッジ台の正面図である。
【
図5】
図1に示す枕置き具が備えているブリッジベルトの正面図である。
【
図7】
図1に示す枕置き具が備えているロック棒の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る枕置き具1について詳細に説明する。
【0019】
まず、
図1〜
図8を用いて、枕置き具1について説明する。
図1は、枕置き具1の正面図である。
図2は、ブリッジ台10の正面図である。
図3は、ブリッジ台10の平面図である。
図4は、ブリッジ台10の側面図である。
図5は、ブリッジベルト20の正面図である。
図6は、ブリッジベルト20の平面図である。
図7は、ロック棒30の正面図である。
図8は、枕置き具1の使用状態図である。なお、各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。
【0020】
図1に示す枕置き具1は、就寝時などに、使用者MANが使用する枕PILを置いて、枕PILの高さを自由に調整するものである。具体的に、枕置き具1は、台座であるブリッジ台10と、帯材であるブリッジベルト20と、調整材である一対のロック棒30と、を備えている。
【0021】
図1〜
図4及び
図8に示すブリッジ台10は、基材11と、一対の支持材12と、を有している。
【0022】
基材11は、例えばプラスチック製で、例えば平面視で縦460mm×横750mmの外寸の平板形状を有し、布団(図示省略)の上に載置される。
【0023】
一対の支持材12は、基材11と一体に構成されており、例えば縦460mm×横50mm×高さ80mmの外寸で互いに650mmの間隔を空けて、基材11の両脇に立設されている。これら一対の支持材12は、それぞれ、左右に貫通する挿通孔部13を有している。
【0024】
各挿通孔部13は、例えば幅430mmの内寸を有している。これらの各挿通孔部13には、ブリッジベルト20の端部が挿通されている。
【0025】
図1、
図5、
図6及び
図8に示すブリッジベルト20は、一対の支持材12の間に架け渡されており、枕PILが載置される。具体的に、ブリッジベルト20は、帯本体21と、二対のヒダ布22と、を有している。
【0026】
帯本体21は、枕PILを受けるために、例えばテントに使う丈夫な厚手の布で構成され、例えば長さ1300mm×幅400mmの外寸を有している。
【0027】
二対のヒダ布22は、帯本体21の長手方向における両端部の表裏両面に縫い付けられていることで、帯本体21の表裏両面に対をなすように、帯本体21の長手方向に並んだ複数の箇所に、帯本体32の幅方向に延びている貫通孔部23を形成している。
【0028】
このように、ブリッジベルト20は、帯本体21に二対のヒダ布22が縫い付けられていることで、長手方向の端部における長手方向に並んだ複数の箇所に、表裏両面に対をなすように、幅方向に延びている貫通孔部23を有している。
【0029】
ブリッジベルト20の表裏両面で対をなす任意の貫通孔部23には、U字型のロック棒30が差し込まれている。
【0030】
図1、
図7及び
図8に示すロック棒30は、例えばステンレスなどの金属でU字型に構成され、ブリッジベルト20の幅よりも長く且つ挿通孔部13の幅よりも長い長さ、例えば450mmの長さを有している。このロック棒30は、ブリッジベルト20における一対の支持材12の間に架け渡されている部分の長さを調整する調整材として機能する。このようなロック棒30は、ブリッジベルト20の表裏両面で対をなす任意の貫通孔部23に差し込まれてブリッジベルト20を挟み込んでいることで、支持材12における挿通孔部23の外側に引っ掛かっている。
【0031】
以上説明したように、このような枕置き具1によれば、使用者MANが愛用する枕PILなど、既存の枕PILをブリッジベルト20に載せて枕PILの高さを調整することができる。具体的に、ブリッジベルト20の張り具合を変更することで、すなわちブリッジベルト20の架け渡す部分の長さを変更することで、枕PILの高さを調整することができる。
【0032】
枕PILを支えるブリッジベルト20は、余裕をもって大人用の枕PILを支えることができる。ブリッジベルト20が布製の場合には、枕PILがすれることはなく枕PILをしっかりと支えることができる。また、ブリッジベルト20が布製の場合には、いつでも選択ができ清潔に使うことができる。
【0033】
ところで、頭寒足熱は健康によいと言われているが、枕置き具1によれば、枕PILの高さを高くして頭寒足熱の状態を簡単に作り出すことができる。
【0034】
また、枕置き具1は、組立てが簡単であり、左右の両側にある挿通孔部13にブリッジベルト20を通してから、ブリッジベルト20に乗っている枕PILの高さを決めることができる。ブリッジベルト20に乗っている枕PILの高さの調整は、ブリッジベルト20の端部で且つブリッジベルト20の両面にある対の貫通孔部23に、U字型のロック棒30を差し込んでブリッジベルト20を挟み込むことで行われる。貫通孔部23がブリッジベルト20の両面に対をなすように複数の箇所にあるので、ブリッジベルト20に載っている枕PILの高さは幾通りにも変えることができる。
【0035】
なお、使用者MANの生命及び財産を守るため、枕置き具1は、電気製品(例えば、電気毛布やホットカーペット)の上で使用することは好まれない。枕置き具1の重みで電気毛布などが圧迫されることで当該電気毛布などが不良となり、危ないからである。このため、枕置き具1の使用には注意を払う必要がある。
【0036】
このように、枕置き具1は、使用者MANが安眠することを可能にする。
【0037】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。すなわち、各構成の位置、大きさ、長さ、形状、材質などは適宜変更できる。
【符号の説明】
【0038】
1 枕置き具
10 ブリッジ台(台座)
11 基材
12 支持材
13 挿通孔部
20 ブリッジベルト(帯材)
21 帯本体
22 ヒダ布
23 貫通孔部
30 ロック棒(調整材)
MAN 使用者
PIL 枕
【要約】
【課題】使用者が安眠することを可能にした枕置き具を提供する。
【解決手段】枕置き具1は、就寝時などに、使用者MANが使用する枕PILを置いて、枕PILの高さを自由に調整するものである。具体的に、枕置き具1は、基材11、及び当該基材11の両脇に立設されている一対の支持材12を有している台座10と、一対の支持材12の間に架け渡されており、枕PILが載置されるブリッジベルト20と、このブリッジベルト20における一対の支持材12の間に架け渡されている部分の長さを調整するロック棒30と、を備えている。
【選択図】
図8