(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6137612
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】台車と駆動輪ユニットとの連結機構
(51)【国際特許分類】
B62B 5/00 20060101AFI20170522BHJP
B62B 3/00 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
B62B5/00 C
B62B3/00 G
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-92532(P2013-92532)
(22)【出願日】2013年4月25日
(65)【公開番号】特開2014-213720(P2014-213720A)
(43)【公開日】2014年11月17日
【審査請求日】2016年4月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】304028874
【氏名又は名称】株式会社山一精工
(74)【代理人】
【識別番号】100128794
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 庸悟
(72)【発明者】
【氏名】山崎 直司
(72)【発明者】
【氏名】山崎 亮
【審査官】
川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−280021(JP,A)
【文献】
特開2011−235828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 1/00 − 5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動走行用の動力を持たない運搬車である台車と、動力によって駆動走行する一つの車輪及びアシスト駆動機構を備える駆動輪ユニットとが連結されるように、該駆動輪ユニットの側で上下方向に起立した軸芯となっている取付軸を中心に回動自在に装着された連結アームと、該連結アームの側に設けられて前記台車の側へ連結される連結板部と、該連結板部が係合されて連結されるように前記台車の側に配設される連結板受部と、該連結板受部、及び前記連結板部を備える前記連結アームのいずれかの構成要素にあって前記台車の荷重を受けることで前記駆動輪ユニットの前記車輪に所要の輪圧が生じるように介在する受圧バネ部材とを備える台車と駆動輪ユニットとの連結機構において、
前記連結板部が上下方向に起立した板状に設けられ、該連結板部の上縁部には、前記台車側へ対面する面の側が斜面に形成されることで上方へ向かって薄肉となるように形成されたテーパ爪部が設けられ、該テーパ爪部が嵌って受けられるように前記連結板受部の上部には下向きの溝状に形成された溝状爪受部が設けられていることを特徴とする台車と駆動輪ユニットとの連結機構。
【請求項2】
前記連結板受部が、前記台車側に固定される固定基部と、該固定基部に対して離脱しないと共に上下方向にスライド可能に装着されて前記連結板部に対面して上部に前記溝状爪受部が設けられた連結受面部を備えるスライド本体と、該スライド本体と前記固定基部との間に配された前記受圧バネ部材とを備えることを特徴とする請求項1記載の台車と駆動輪ユニットとの連結機構。
【請求項3】
前記連結アームにあって前記連結板部の台車側へ対面する面とは反対側で且つ下側に、常時は下方へ突起するようにバネ部材によって付勢され、該連結板部と前記連結板受部とが連結される際には該連結板受部に設けられた係止孔に挿入されて連結状態を維持させ、連結状態を解除する際には前記バネ部材の付勢力に抗して上方へ引き上げて連結状態を解除するように引き上げ機構が連係されたストッパ部材を備えることを特徴とする請求項2記載の台車と駆動輪ユニットとの連結機構。
【請求項4】
前記連結板受部の連結受面部に、前記連結板部が嵌まり込むように該連結板部の少なくとも左右に外嵌する側壁部が設けられ、該側壁部から外方へ開くように連続して形成されて前記連結板部が嵌まり込む際に案内する傾斜面部を備えていることを特徴とする請求項2又は3記載の台車と駆動輪ユニットとの連結機構。
【請求項5】
前記連結アームが、前記駆動輪ユニットの側の前記取付軸に装着されたアーム本体と、該アーム本体に四節リンク構造によって上下方向に移動可能に装着された前記連結板部とを備えることによって構成され、該連結板部と前記アーム本体との間に前記受圧バネ部材が配されていることを特徴とする請求項1記載の台車と駆動輪ユニットとの連結機構。
【請求項6】
前記連結板部の下側の部位に該連結板部に回動可能に装着され、常時はバネ部材よって先端側が上方へ回動するように付勢され、該連結板部と前記連結板受部とが係合・連結される際には前記連結板受部の下縁に係止して連結状態を維持させ、連結状態を解除する際には前記バネ部材の付勢力に抗して先端側を下方へ回動できるフック部材を備えることを特徴とする請求項5記載の台車と駆動輪ユニットとの連結機構。
【請求項7】
前記連結板受部における前記連結板部に対面する上部に前記溝状爪受部が設けられた連結受面部に、前記連結板部が嵌まり込むように該連結板部の少なくとも左右に外嵌する側壁部が設けられ、該側壁部から外方へ開くように連続して形成されて前記連結板部が嵌まり込む際に案内する傾斜面部を備えていることを特徴とする請求項5又は6記載の台車と駆動輪ユニットとの連結機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、駆動走行用の動力を持たない運搬車である台車と、動力によって駆動走行する一つの車輪及びアシスト駆動機構を備える駆動輪ユニットとが連結されるように構成された台車と駆動輪ユニットとの連結機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、駆動輪ユニットとしては、操舵ハンドルを人が押したり、引いたりする時の人力に比例した駆動力で人力をアシストする電動アシスト式の駆動輪ユニットが提案されている。例えば、操作ハンドルに加えられた人力の大きさと方向に対応して駆動トルクを発生するアシスト駆動機構を備える駆動輪ユニットと、台車を結合して、台車を押す人力をアシストするものがある(特許文献1)。
【0003】
従来のアシスト駆動機構を備える駆動輪ユニットでは、駆動機構と台車を連結する場合、ボルトなどで締め付ける方法をとっていた。従って、駆動機構と台車を連結することが簡単に出来ず、女性や高齢者の従事を難しくし、また稼働率を悪くしていた。
【0004】
これに対して、先に本願の出願人は、人力に対応した駆動力を発生する電動アシスト式駆動輪の台車連結アーム部の構成を台車側上部連結ピン位置に対応した台車結合板の上面部分をU字型に切り欠きテーパ構造とし、台車結合板の下面内側でレバー操作により上下に移動する連結棒を設ける一方、電動アシスト式駆動輪機構の台車連結部に設けられた連結勘合位置に対応した台車側の連結板の上部にはボルト形状の連結ピンを設け、下部には駆動輪側下部連結位置に設けられた連結棒をキャッチするL型フックを設けた連結板を上下に摺動する摺動ガイドおよびそれを支持する支持レールを台車に固定設置する電動アシスト式駆動輪と台車の連結構造(特許文献2)を提案してある。
【0005】
この電動アシスト式駆動輪(駆動輪ユニット)と台車の連結構造によれば、U字型に切り欠き部分を、台車側の連結ピンに挿入する操作によって、駆動輪ユニットと台車とを連結する構成になっている。これよれば、ボルトなどで締め付ける方法よりも、簡便に連結を行うことができる。しかしながら、この連結ピンに挿入する操作は、連結ピンが比較的に小さなものであるため、より精密で熟練が必要な操作を必要する。また、連結ピンは小さいものであるため、より高い強度や耐久性を得ることが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特願2008−114826号公報
【特許文献2】特開2008−280021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
台車と駆動輪ユニットとの連結機構に関して解決しようとする問題点は、U字型に切り欠き部分を、台車側の連結ピンに挿入する操作によって、駆動輪ユニットと台車とを連結するという従来のような構造では、連結ピンは比較的に小さなものであるため、その連結・操作に高い注意力を必要として作業性が劣化すると共に、その連結ピンは比較的に強度や耐久性に劣るものとなっていることにある。
【0008】
そこで本発明の目的は、台車と駆動輪ユニットとの連結を高い注意度を必要とすることなくワンタッチでより容易に且つ確実に行うことができる台車と駆動輪ユニットとの連結機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の一形態によれば、駆動走行用の動力を持たない運搬車である台車と、動力によって駆動走行する一つの車輪及びアシスト駆動機構を備える駆動輪ユニットとが連結されるように、該駆動輪ユニットの側で上下方向に起立した軸芯となっている取付軸を中心に回動自在に装着された連結アームと、該連結アームの側に設けられて前記台車の側へ連結される連結板部と、該連結板部が係合されて連結されるように前記台車の側に配設される連結板受部と、該連結板受部、及び前記連結板部を備える前記連結アームのいずれかの構成要素にあって前記台車の荷重を受けることで前記駆動輪ユニットの前記車輪に所要の輪圧が生じるように介在する受圧バネ部材とを備える台車と駆動輪ユニットとの連結機構において、前記連結板部が上下方向に起立した板状に設けられ、該連結板部の上縁部には、前記台車側へ対面する面の側が斜面に形成されることで上方へ向かって薄肉となるように形成されたテーパ爪部が設けられ、該テーパ爪部が嵌って受けられるように前記連結板受部の上部には下向きの溝状に形成された溝状爪受部が設けられている。
【0010】
また、本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の一形態によれば、前記連結板受部が、前記台車側に固定される固定基部と、該固定基部に対して離脱しないと共に上下方向にスライド可能に装着されて前記連結板部に対面して上部に前記溝状爪受部が設けられた連結受面部を備えるスライド本体と、該スライド本体と前記固定基部との間に配された前記受圧バネ部材とを備えることを特徴とすることができる。
【0011】
また、本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の一形態によれば、前記連結アームにあって前記連結板部の台車側へ対面する面とは反対側で且つ下側に、常時は下方へ突起するようにバネ部材によって付勢され、該連結板部と前記連結板受部とが連結される際には該連結板受部に設けられた係止孔に挿入されて連結状態を維持させ、連結状態を解除する際には前記バネ部材の付勢力に抗して上方へ引き上げて連結状態を解除するように引き上げ機構が連係されたストッパ部材を備えることを特徴とすることができる。
【0012】
また、本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の一形態によれば、前記連結板受部の連結受面部に、前記連結板部が嵌まり込むように該連結板部の少なくとも左右に外嵌する側壁部が設けられ、該側壁部から外方へ開くように連続して形成されて前記連結板部が嵌まり込む際に案内する傾斜面部を備えていることを特徴とすることができる。
【0013】
また、本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の一形態によれば、前記連結アームが、前記駆動輪ユニットの側の前記取付軸に装着されたアーム本体と、該アーム本体に四節リンク構造によって上下方向に移動可能に装着された前記連結板部とを備えることによって構成され、該連結板部と前記アーム本体との間に前記受圧バネ部材が配されていることを特徴とすることができる。
【0014】
また、本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の一形態によれば、前記連結板部の下側の部位に該連結板部に回動可能に装着され、常時はバネ部材よって先端側が上方へ回動するように付勢され、該連結板部と前記連結板受部とが係合・連結される際には前記連結板受部の下縁に係止して連結状態を維持させ、連結状態を解除する際には前記バネ部材の付勢力に抗して先端側を下方へ回動できるフック部材を備えることを特徴とすることができる。
【0015】
また、本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の一形態によれば、前記連結板受部における前記連結板部に対面する上部に前記溝状爪受部が設けられた連結受面部に、前記連結板部が嵌まり込むように該連結板部の少なくとも左右に外嵌する側壁部が設けられ、該側壁部から外方へ開くように連続して形成されて前記連結板部が嵌まり込む際に案内する傾斜面部を備えていることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構によれば、高い注意度を必要とすることなく台車と駆動輪ユニットとの連結をワンタッチでより容易に且つ確実に行うことができるという特別有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の形態例であって、その連結状態を示す側面図である。
【
図2】本発明に係る駆動輪ユニットの形態例を示す側面図である。
【
図5】本発明に係る連結板受部の形態例を示す正面図である。
【
図8】本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の他の形態例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る台車と駆動輪ユニットとの連結機構の形態例を
図1〜7に基づいて説明する。
この台車と駆動輪ユニットとの連結機構は、駆動走行用の動力を持たない運搬車である台車30と、動力によって駆動走行する一つの車輪11及びアシスト駆動機構を備える駆動輪ユニット10とが連結されるように構成されており、以下の構成を備えている。
【0019】
20は連結アームであり、その駆動輪ユニット10の側で上下方向に起立した軸芯となっている取付軸14を中心に回動自在に装着されている。つまり、実質的に鉛直に起立して延びる軸芯を中心に連結アーム20が実質的に水平面内で回動できるように、連結アーム20が装着されて設けられている。
【0020】
21は連結板部であり、連結アーム20の側に設けられて台車30の側へ連結される部位となっている。本形態例では、全体的な形状として矩形板状に形成されており、四辺の部位がそれぞれ案内されて連結できるように設けられている。
【0021】
31は連結板受部であり、連結板部21が係合されて連結されるように台車30の側にアタッチメントとして配設・固定されている。本形態例では、矩形の連結板部21を受けて係合されるように、矩形の浅い箱型に形成されている(
図1、5〜7参照)。すなわち、この連結板受部31は、連結板部21の四辺の部位を案内し、その連結板部21が適切に嵌り込むように浅い箱型に形成されている。この本形態例の浅い箱型を構成する左右の側壁部33b、33bは、連結板部21の左右の振れを防止するように受ける部位になっている。
【0022】
また、40は受圧バネ部材であり、連結板受部31、及び連結板部21を備える連結アーム20のいずれかの構成要素にあって台車30の荷重を受けることで駆動輪ユニット10の車輪11に所要の輪圧が生じるように介在する。この受圧バネ部材40によれば、荷台に載った積載物を含む台車の重量による直接的な影響を受けないで、スプリングの弾発力で所要の荷重を車輪11にかけることになって、常に適切な輪圧が生じ、適切に操縦することができる。なお、受圧バネ部材40の効果は相対的なものであるから、台車30側か駆動輪ユニット10側のどちらかに配されていればよい。
【0023】
そして、連結板部21が上下方向に起立した板状に設けられ、その連結板部21の上縁部には、台車30側へ対面する面の側が斜面22aに形成されることで上方へ向かって薄肉となるように形成されたテーパ爪部22が設けられ、そのテーパ爪部22が嵌って受けられるように連結板受部31の上部には下向きの溝状に形成された溝状爪受部32が設けられている。本形態例の溝状爪受部32は板材が下向きに折り曲げられたように形成されることで設けられている。この溝状爪受部32は、連結板部21が連結されていない状態では、駆動輪ユニット10が通常に走行する起立した状態での連結板部21の位置よりも低い位置となるように設定されている。
【0024】
これによれば、作業者は操舵ハンドル12を持って連結板部21を傾けてテーパ爪部22を溝状爪受部32内へ挿入する。そして、その挿入された連結板部21をこじるようにして起立させる。すなわち、駆動輪ユニット10を前傾状態に倒した状態から元の起立した状態に戻すように回動操作する。この操作によって、連結板部21から溝状爪受部32を介して連結板受部31を持ち上げる方向に力が作用する。本形態例では後述する連結受面部33aを備えるスライド本体33が持ち上げられ、受圧バネ部材(後述するコイルスプリング40)が圧縮される。これによって、車輪11に適切な輪圧がかかる状態で、連結板部21と連結板受部31が係合し、台車30と駆動輪ユニット10とを容易且つ合理的に連結することができる。
なお、連結板部21のテーパ爪部22の上端縁は、線状に形成されており、溝状爪受部32を構成する上側壁部32a(
図5参照)に、比較的長い範囲で当接して上方へ持ち上げる力を伝えることができる。また、溝状爪受部32を構成する折返し部32bにも、テーパ爪部22の上端縁が比較的長い範囲で当接して外れにくくなり、係合状態を好適に維持できる。このようにテーパ爪部22の上端縁が当接することから、損傷しにくく、耐久性に優れた構造になっている。
【0025】
図1、5〜7に示す形態例では、この連結板受部31が、台車30側に固定される固定基部35と、その固定基部35に対して離脱しないと共に上下方向にスライド可能に装着されて連結板部21に対面して上部に溝状爪受部32が設けられた連結受面部33aを備えるスライド本体33と、そのスライド本体33と固定基部35との間に配された受圧バネ部材40とを備える。これによれば、連結板受部31の側に、受圧バネ部材40を適切に配することができ、車輪11に適切な輪圧を負荷することができる。
【0026】
さらに、
図1、5〜7に示す形態例の具体的な構成を以下に説明する。
本形態例の固定基部35は、縦断面形状としてコの字状に形成されており、上下の水平板部35a、35bにそれぞれに一対の挿通孔36が設けられている。その上下の挿通孔36にスライドシャフト37が挿通されてスライド可能に配されていると共に、そのスライドシャフト37が、受圧バネ部材の一例であるコイルスプリング40に挿通されている。そのコイルスプリング40は、上側の水平板部35aと、スライドシャフト37の中途部に固定されたバネ受部38との間で伸縮できるように、そのスライドシャフト37に案内されて配されている。
【0027】
また、本形態例のスライド本体33は、台車30の面側にスライドシャフト37を上下方向に固定するように固定基部35を横方向から覆う縦断面形状としてコの字状に形成されて設けられた本体部分33xと、その本体部分33xに一体に固定されて駆動輪ユニット10の連結板部21の面側に対面するように形成された連結受面部33aとを備えるように設けられている。以上の形態によれば、堅牢な構造で信頼性の高い連結板受部31が合理的に構成されている。
【0028】
また、本形態例では、連結板受部31の連結受面部33aに、連結板部21が嵌まり込むようにその連結板部21の少なくとも左右に外嵌する側壁部33b、33bが設けられ、その側壁部33bから外方へ開くように連続して形成されて連結板部21が嵌まり込む際に案内する斜面案内部33cを備えている。
より注意力や熟練度を要することなく、容易に連結作業を行うことができ、作業性を向上させて生産効率を向上させることができる。
【0029】
さらに、本形態例では、連結受面部33aの表面に一対の突起案内部33fが設けられている。この突起案内部33fは、例えば連結受面部33aに螺合したボルトの頭で形成することができる。また、本形態例では、連結板部21の上縁側にU字状の切欠き部21aが一対設けられている。この切欠き部21aは、連結板部21が連結板受部31に係合する際に、突起案内部33fに嵌るように構成されている。これによれば、連結板部21が所定の位置で横振れしないように連結板受部31へ好適に係合でき、駆動輪ユニット10と台車30とを好適且つ確実に連結できる。
【0030】
次に、連結板部21が記連結板受部31に連結される連結状態を維持させるストッパ機構50の形態例について以下に説明する。
図1及び2に示す形態例のストッパ機構50では、連結アーム20にあって連結板部21の台車30側へ対面する面とは反対側で且つ下側に、常時は下方へ突起するようにバネ部材55によって付勢され、その連結板部21と連結板受部31とが連結される際にはその連結板受部31に設けられた係止孔34に挿入されて連結状態を維持させ、連結状態を解除する際にはバネ部材55の付勢力に抗して上方へ引き上げて連結状態を解除するように引き上げ機構が連係されたストッパ部材51を備える。
【0031】
さらに、本形態例のストッパ機構50では、ワイヤレバー52が操舵ハンドル12の支柱フレーム13の上方部に装着されており、そのワイヤレバー52にワイヤ53が接続され、そのワイヤ53の下端にチェーン54が接続され、さらにそのチェーン54の下端に棒状のストッパ部材が連結されている。そして、バネ部材55が、ストッパ部材51が下方へ突起するように付勢する下側のバネ部材55aとチェーン54を下側へ付勢する上側のバネ部材55bとから構成されている。
【0032】
また、係止孔34は、連結板受部31の正面中央下部で、駆動輪ユニット10の側へ延設されて前述の浅い箱型の一部を構成する下側壁部33dに設けられている。なお、本形態例では、その下側壁部33dに連続して外側へ広がるように斜面を形成する下側斜面案内部33eが設けられている(
図5〜7参照)。
【0033】
このストッパ機構50によれば、ワイヤレバー52を把持してストッパ部材51の上方へ移動させた状態で連結板部21を連結板受部31に係合させ、その後にワイヤレバー52の把持を解除すると、バネ部材55の作用によってストッパ部材51が下方へ突起して容易且つ合理的に係止される。バネ部材55の作用によってストッパ部材51が下方へ突起して容易且つ合理的に係止される。また、ストッパ部材51の係止を解除するには、ワイヤレバー52を把持してストッパ部材51を引き上げることによって
行うことができる。
【0034】
次に、
図8に基づいて、連結アーム20の側に受圧バネ部材40(
図8では図示せず)が組み込まれた形態について説明する。
連結アーム20が、駆動輪ユニット10の側の取付軸14に装着されたアーム本体25と、そのアーム本体25に四節リンク構造26によって上下方向に移動可能に装着された連結板部21とを備えることによって構成され、その連結板部21とアーム本体25との間に受圧バネ部材40が配されている。これによれば、連結アーム20の側に、受圧バネ部材40を適切に配することができ、車輪11に適切な輪圧を負荷することができる。先に説明した形態例と同様に、車輪11に適切な輪圧がかかる状態で、連結板部21と連結板受部31が係合し、台車30と駆動輪ユニット10とを容易且つ合理的に連結することができる。
【0035】
本形態例では、四節リンク構造26の一対の回動リンク26a、26aが左右にそれぞれ配されて構成されており、その左右の一対の回動リンク26a、26aの間に受圧バネ部材40であるコイルスプリング40が一つ配された構造になっている。これによれば、安定的に作動する合理的な構成となっており、連結作業の作業性を向上できる。
【0036】
また、この
図8の形態例では、連結板部21の下側の部位にその連結板部21に回動可能に装着され、常時はバネ部材61よって先端側が上方へ回動するように付勢され、その連結板部21と連結板受部31とが係合・連結される際には連結板受部の下縁39に係止して連結状態を維持させ、連結状態を解除する際にはバネ部材61の付勢力に抗して先端側を下方へ回動できるフック部材60を備えている。
【0037】
また、
図1〜4、8に示すように、駆動輪ユニット10において、15はアシスト駆動機構を制御する制御ボックスであり、操舵ハンドル12を人が押したり、引いたりする時の人力に比例した駆動力で人力をアシストするようにコントロールように設けられている。16は蓄電池であり、例えばリチウムイオン二次電池が用いられ、操舵ハンドル12の支柱フレーム13に設けられた電池ボックスに着脱できるように装着されている。17は電動モータであり、ユニットボディ18内に内蔵されている。
また、
図1及び8に示すように、台車30において、30aは台部、30bは台車の車輪、30cは台車の引手になっている。
【0038】
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【符号の説明】
【0039】
10 駆動輪ユニット
11 車輪
12 操舵ハンドル
13 支柱フレーム
14 取付軸
15 制御ボックス
16 蓄電池
17 電動モータ
18 ユニットボディ
20 連結アーム
21 連結板部
21a 切欠き部
22 テーパ爪部
22a 斜面
25 アーム本体
26 四節リンク構造
26a 回動リンク
30 台車
31 連結板受部
32 溝状爪受部
33 スライド本体
33a 連結受面部
33b 側壁部
33c 斜面案内部
33d 下側壁部
33e 下側斜面案内部
33f 突起案内部
33x 本体部分
34 係止孔
35 固定基部
35a 水平板部
35b 水平板部
36 挿通孔
37 スライドシャフト
38 バネ受部
39 連結板受部の下縁
40 受圧バネ部材(コイルスプリング)
50 ストッパ機構
51 ストッパ部材
52 ワイヤレバー
53 ワイヤ
54 チェーン
55 バネ部材
55a 下側のバネ部材
55b 上側のバネ部材
60 フック部材
61 バネ部材