特許第6137776号(P6137776)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6137776
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】光源装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20170522BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20170522BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20170522BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20170522BHJP
   H01R 31/06 20060101ALI20170522BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170522BHJP
【FI】
   F21S2/00 231
   F21V19/00 110
   F21V19/00 510
   F21V23/06
   F21S9/02 200
   H01R31/06 Z
   F21Y115:10
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-85706(P2012-85706)
(22)【出願日】2012年4月4日
(65)【公開番号】特開2013-218795(P2013-218795A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2015年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099461
【弁理士】
【氏名又は名称】溝井 章司
(72)【発明者】
【氏名】山本 修
【審査官】 河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−205618(JP,A)
【文献】 特開2011−070810(JP,A)
【文献】 特開2012−009453(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0277918(US,A1)
【文献】 特開2010−157453(JP,A)
【文献】 特開2009−043447(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/064014(WO,A1)
【文献】 登録実用新案第3154200(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3153766(JP,U)
【文献】 特開2011−233400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
H01R 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略直管形状の光源本体と、
上記光源本体の一方の端に設けられた第一の口金アダプタであって、上記光源本体の一方の端からもう一方の端に向かって形成された第一のプラグ受け部を有している第一のアダプタ接続部の内部で上記第一のプラグ受け部に挿入された状態で係合して固定される第一のプラグピンを有している第一の対本体係合部と、第一のソケットに係合して固定される第一の対ソケット係合部とを備える第一の口金アダプタと、
上記光源本体のもう一方の端に設けられた第二の口金アダプタであって、上記光源本体のもう一方の端から一方の端に向かって上記第一のプラグ受け部とは異なる断面形状で形成された第二のプラグ受け部を有している第二のアダプタ接続部の内部で上記第二のプラグ受け部に挿入された状態で係合して固定される第二のプラグピンを有している第二の対本体係合部と、第二のソケットに係合して固定される第二の対ソケット係合部とを備える第二の口金アダプタと
を有することを特徴とする光源装置。
【請求項2】
上記第一のプラグピンは、上記第一のプラグ受け部のみと係合可能であり、且つ、上記第一のプラグ受け部に挿入された状態で係合され固定されており
上記第二のプラグピンは、上記第二のプラグ受け部のみと係合可能であり、且つ、上記第二のプラグ受け部に挿入された状態で係合され固定されてい
ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
上記第一の口金アダプタは、上記第一のソケットの形状と、上記第一のソケットと上記第二のソケットとの間の距離とのうち、少なくともいずれかに基づいて、複数の口金アダプタのなかから選択された口金アダプタであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
【請求項4】
上記第二の口金アダプタは、上記第二のソケットの形状と、上記第一のソケットと上記第二のソケットとの間の距離とのうち、少なくともいずれかに基づいて、複数の口金アダプタのなかから選択された口金アダプタであることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項5】
上記第一の対ソケット係合部と上記第二の対ソケット係合部とは、形状と、長さとのうち少なくともいずれかが異なることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項6】
上記第一の対本体係合部と、上記第二の対本体係合部とは、異なる形状であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項7】
上記第一の対本体係合部と上記光源本体とのうち少なくともいずれかは、上記第一のプラグ受け部と上記第一のプラグピンとの接続部分を覆う形状であり、上記第二の対本体係合部と上記光源本体とのうち少なくともいずれかは、上記第二のプラグ受け部と上記第二のプラグピンとの接続部分を覆う形状であることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
【請求項8】
上記光源本体は、
上記第一の口金アダプタから供給される電力により点灯する光源を有し、
上記第一の口金アダプタは、外部から入力した電力を、上記第一の対本体係合部を介して、上記光源本体に対して供給する
ことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項9】
上記第一の口金アダプタは、
外部から入力した電力により充電され、充電された電力を上記光源本体に対して供給する蓄電池を有する
ことを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、照明装置に接続して使用される光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDなどを光源としたランプ(光源装置)において、直管形蛍光灯と同様の直管形状のものがある。
直管形ランプを照明器具に取り付ける口金の形状には、例えば、日本工業規格(JIS)CC7709−1に規定されたG13型やGX16t−5型のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−014831号公報
【特許文献2】特開2012−009453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、直管形ランプを照明器具に取り付ける口金の形状には、JISに規定されているものだけでもいくつかの種類があり、メーカー独自の形状を加えると、更に多くの種類がある。このため、口金形状が異なる照明器具には、同じ直管形ランプを接続できない。
この発明は、例えば、口金形状が異なる照明器具に接続できる光源装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明にかかる光源装置は、略直管形状の光源本体と、上記光源本体の一方の端に係合して固定される第一の対本体係合部と、第一のソケットに係合して固定される第一の対ソケット係合部とを備える第一の口金アダプタと、上記光源本体のもう一方の端に係合して固定される第二の対本体係合部と、第二のソケットに係合して固定される第二の対ソケット係合部とを備える第二の口金アダプタとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明にかかる光源装置によれば、口金アダプタを変えることにより、口金形状が異なる照明器具に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態1における直管形LEDランプ10の外観を示す正視図。
図2】実施の形態1におけるLEDランプ本体20の構造を示す拡大正視図。
図3】実施の形態1における口金アダプタ30aの構造を示す拡大正視図。
図4】実施の形態1における口金アダプタ40aの構造を示す拡大正視図。
図5】実施の形態1における口金アダプタ30bの構造を示す拡大正視図。
図6】実施の形態1における口金アダプタ40bの構造を示す拡大正視図。
図7】実施の形態1における口金アダプタ30cの構造を示す拡大正視図。
図8】実施の形態1における口金アダプタ40cの構造を示す拡大正視図。
図9】実施の形態2におけるLEDランプ本体20の構造を示す拡大正視図。
図10】実施の形態2における口金アダプタ30aの構造を示す拡大正視図。
図11】実施の形態2における口金アダプタ40aの構造を示す拡大正視図。
図12】実施の形態2における口金アダプタ30bの構造を示す拡大正視図。
図13】実施の形態2における口金アダプタ40bの構造を示す拡大正視図。
図14】実施の形態2における口金アダプタ30cの構造を示す拡大正視図。
図15】実施の形態2における口金アダプタ40cの構造を示す拡大正視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
実施の形態1について、図1図6を用いて説明する。
【0009】
図1は、この実施の形態における直管形LEDランプ10の外観を示す正視図である。
【0010】
直管形LEDランプ10(光源装置)には、複数の種類のものがある。この図では、そのうちの3種類(直管形LEDランプ10a,10b,10c)を例示している。まず、すべての種類に共通する点を説明する。
【0011】
直管形LEDランプ10は、例えば、発光部12と、ランプ口金部13,14とを有する。
発光部12は、ほぼ円柱形状である。発光部12は、LED(光源)などを内蔵し、LEDが発した光を外部に放射する。
ランプ口金部13,14は、発光部12の両端に位置する。ランプ口金部13,14は、照明器具などに設けられたソケットと係合して、直管形LEDランプ10を照明器具に固定する。
【0012】
次に、種類によって異なる部分を説明する。
【0013】
直管形LEDランプ10aは、例えば、JISC7709−1:2012に規定されたGX16t−5型の口金を有する。直管形LEDランプ10aの全長(口金の突起部分を除く長さ)は、例えば、580mm(ミリメートル)である。
直管形LEDランプ10aは、LEDランプ本体20と、2つの口金アダプタ30a,40aとの3つの部品からなる。それぞれの口金アダプタ30a,40aは、LEDランプ本体20に対して、着脱自在に取り付けられている。
【0014】
直管形LEDランプ10b,10cは、例えば、JISC7709−1:2004に規定されたG13型の口金を有する。直管形LEDランプ10bの全長は、例えば、580mmである。直管形LEDランプ10cの全長は、588.5mmである。
直管形LEDランプ10bは、LEDランプ本体20と、2つの口金アダプタ30b,40bとの3つの部品からなる。それぞれの口金アダプタ30b,40bは、LEDランプ本体20に対して、着脱自在に取り付けられている。
直管形LEDランプ10cは、LEDランプ本体20と、2つの口金アダプタ30c,40cとの3つの部品からなる。それぞれの口金アダプタ30c,40cは、LEDランプ本体20に対して、着脱自在に取り付けられている。
【0015】
すべての種類の直管形LEDランプ10において、LEDランプ本体20は、同じ部品である。すなわち、LEDランプ本体20は、取り付ける口金アダプタ30,40を変えれば、いずれの種類の直管形LEDランプ10としても使うこともできる。
【0016】
図2は、この実施の形態におけるLEDランプ本体20の構造を示す拡大正視図である。
なお、LEDランプ本体20は、長尺形状であるため、中間部分を省略している。
【0017】
LEDランプ本体20(光源本体)は、例えば、本体発光部22と、2つの対アダプタ接続部23a,23bとを有する。
本体発光部22は、直管形LEDランプ10の発光部12に相当する部分である。本体発光部22は、ほぼ円柱形状(略直管形状)であり、LEDなどを内蔵し、LEDが発した光を外部に放射する。
【0018】
対アダプタ接続部23aは、口金アダプタ30を接続する部分である。対アダプタ接続部23は、例えば、ほぼ円柱状である。対アダプタ接続部23aは、例えば、対アダプタ当接面24aと、2つのプラグ受け部25a,26aとを有するコンセント形状である。
対アダプタ当接面24aは、例えば、ほぼ平らであり、ほぼ円形である。対アダプタ当接面24aは、口金アダプタ30と当接する。対アダプタ当接面24aには、例えば、2つの開口が設けられている。開口は、例えば、スリット状である。プラグ受け部25a,26aは、対アダプタ接続部23aの内部に設けられている。プラグ受け部25aは、対アダプタ当接面24aに設けられた開口のうちの1つに挿入される口金アダプタ30のプラグピン35(後述)と係合し、プラグピン35を保持するとともに、プラグピン35と電気接続する。プラグ受け部26aは、対アダプタ当接面24aに設けられたもう1つの開口に挿入される口金アダプタ30のプラグピン36(後述)と係合し、プラグピン36を保持するとともに、プラグピン36と電気接続する。2つのプラグ受け部25a,26aは、それぞれが電気接続した2つのプラグピン35,36から電力を入力する。プラグ受け部25a,26aが入力した電力により、LEDが点灯する。
【0019】
対アダプタ接続部23bは、口金アダプタ40を接続する部分である。対アダプタ接続部23bは、例えば、ほぼ円柱状である。対アダプタ接続部23bは、例えば、対アダプタ当接面24bと、2つのプラグ受け部25b,26bとを有するコンセント形状である。
対アダプタ当接面24bは、例えば、ほぼ平らであり、ほぼ円形である。対アダプタ当接面24bは、口金アダプタ40と当接する。対アダプタ当接面24bには、例えば、2つの開口が設けられている。開口は、例えば、スリット状である。対アダプタ当接面24bの2つの開口は、対アダプタ当接面24aの2つの開口と配置が異なる。プラグ受け部25b,26bは、対アダプタ接続部23bの内部に設けられている。プラグ受け部25bは、対アダプタ当接面24bに設けられた開口のうちの1つに挿入される口金アダプタ40のプラグピン45(後述)と係合し、プラグピン45を保持するとともに、プラグピン45と電気接続する。プラグ受け部26bは、対アダプタ当接面24bに設けられたもう1つの開口に挿入される口金アダプタ40のプラグピン46(後述)と係合し、プラグピン46を保持するとともに、プラグピン46と電気接続する。プラグ受け部25b,26bは、LEDランプ本体20の外部に露出した金属部分などに電気接続されている。2つのプラグ受け部25b,26bは、それぞれが電気接続した2つのプラグピン45,46の少なくともいずれかを介して接地される。これにより、LEDランプ本体20の外部に露出した金属部分などを使用者が触ったときの安全を確保する。
【0020】
図3は、この実施の形態における口金アダプタ30aの構造を示す拡大正視図である。
【0021】
口金アダプタ30a(第一の口金アダプタ)は、直管形LEDランプ10の一方の口金を、GX16t−5型の電源側口金にするためのアダプタである。口金アダプタ30aは、GX16t−5型の電源側受け金を有するソケット(第一のソケット)に嵌合して、LEDランプ本体20をソケットに固定する。
【0022】
口金アダプタ30aは、例えば、対ソケット当接面31aと、対ソケット係合凸部32aと、2つの保持部37a,38aとをソケット側に有し、対本体当接面34aと、2つのプラグピン35a,36aとを本体側に有し、その間を口金部本体33aが接続している。
【0023】
対ソケット当接面31aと、対ソケット係合凸部32aと、2つの保持部37a,38aとによって形成されているソケット側の形状(第一の対ソケット係合部)は、GX16t−5型の電源側口金の形状である。
2つの保持部37a,38aは、ソケットと係合してLEDランプ本体20をソケットに固定するとともに、ソケット内の電極と電気接続して、電極から供給される電力を入力する。
【0024】
対本体当接面34aと、2つのプラグピン35a,36aとによって形成されている本体側の形状(第一の対本体係合部)は、LEDランプ本体20の対アダプタ接続部23aに対応するプラグ形状である。
対本体当接面34aは、ほぼ平らであり、ほぼ円形である。対本体当接面34aは、対アダプタ接続部23aの対アダプタ当接面24aと当接する。
プラグピン35aは、LEDランプ本体20のプラグ受け部25aと係合して保持され、プラグ受け部25aと電気接続する。プラグピン35aは、口金部本体33aのなかで保持部37aと電気接続している。
プラグピン36aは、LEDランプ本体20のプラグ受け部26aと係合して保持され、プラグ受け部26aと電気接続する。プラグピン36aは、口金部本体33aのなかで保持部38aと電気接続している。
【0025】
図4は、この実施の形態における口金アダプタ40aの構造を示す拡大正視図である。
【0026】
口金アダプタ40a(第二の口金アダプタ)は、直管形LEDランプ10のもう一方の口金を、GX16t−5型の接地側口金にするためのアダプタである。口金アダプタ40aは、GX16t−5型の接地側受け金を有するソケット(第二のソケット)に嵌合して、LEDランプ本体20をソケットに固定する。
【0027】
口金アダプタ40aは、例えば、対ソケット当接面41aと、保持部47aと、保持先端部51aとをソケット側に有し、対本体当接面44aと、2つのプラグピン45a,46aとを本体側に有し、その間を口金部本体43aが接続している。
【0028】
対ソケット当接面41aと、保持部47aと、保持先端部51aとによって形成されているソケット側の形状(第二の対ソケット係合部)は、GX16t−5型の接地側口金の形状である。
保持部47aと、保持先端部51aとは、ソケットと係合してLEDランプ本体20をソケットに固定するとともに、ソケット内の電極と電気接続して、電極を介して接地される。
【0029】
対本体当接面44aと、2つのプラグピン45a,46aとによって形成されている本体側の形状(第二の対本体係合部)は、LEDランプ本体20の対アダプタ接続部23bに対応するプラグ形状である。
対本体当接面44aは、ほぼ平面状であり、ほぼ円形である。対本体当接面44aは、対アダプタ接続部23bの対アダプタ当接面24bと当接する。
プラグピン45aは、LEDランプ本体20のプラグ受け部25bと係合して保持され、プラグ受け部25bと電気接続する。プラグピン45aは、口金部本体43aのなかで保持部47aと電気接続している。
プラグピン46aは、LEDランプ本体20のプラグ受け部26bと係合して保持され、プラグ受け部26bと電気接続する。プラグピン46aは、口金部本体43aのなかで保持部47aと電気接続している。
【0030】
図5は、この実施の形態における口金アダプタ30bの構造を示す拡大正視図である。
【0031】
口金アダプタ30b(第一の口金アダプタ)は、直管形LEDランプ10の一方の口金を、G13型の口金にするためのアダプタである。口金アダプタ30bは、G13型の受け金を有するソケット(第一のソケット)に嵌合して、LEDランプ本体20をソケットに固定する。
【0032】
口金アダプタ30bは、例えば、対ソケット当接面31bと、2つの保持部37b,38bとをソケット側に有し、対本体当接面34bと、2つのプラグピン35b,36bとを本体側に有し、その間を口金部本体33bが接続している。口金部本体33bには、コネクタ差込部52が設けられている。
【0033】
対ソケット当接面31bと2つの保持部37b,38bとによって形成されているソケット側の形状(第一の対ソケット係合部)は、G13型の口金の形状である。
2つの保持部37b,38bは、ソケットと係合してLEDランプ本体20をソケットに固定する。
【0034】
コネクタ差込部52bは、例えば、口金部本体33bの側面に設けられている。コネクタ差込部52bは、直管形LEDランプ10に電力を供給するために設けられたコネクタと係合する。コネクタ差込部52bは例えば、2つの電極を有する。2つの電極は、コネクタと電気接続して、コネクタから供給される電力を入力する。
【0035】
対本体当接面34bと、2つのプラグピン35b,36bとによって形成されている本体側の形状(第一の対本体係合部)は、LEDランプ本体20の対アダプタ接続部23aに対応するプラグ形状であり、口金アダプタ30aの本体側の形状と同一である。
プラグピン35bは、口金部本体33bのなかでコネクタ差込部52bの電極の一つと電気接続している。プラグピン35bは、保持部37bや保持部38bとは電気接続していない。
プラグピン36bは、口金部本体33bのなかでコネクタ差込部52bのもう一つの電極と電気接続している。プラグピン36bは、保持部37bや保持部38bとは電気接続していない。
【0036】
口金部本体33bの長さ(対ソケット当接面31bと対本体当接面34bとの間の距離)は、口金部本体33aと同じである。
【0037】
図6は、この実施の形態における口金アダプタ40bの構造を示す拡大正視図である。
【0038】
口金アダプタ40b(第二の口金アダプタ)は、直管形LEDランプ10のもう一方の口金を、G13型の口金にするためのアダプタである。口金アダプタ40bは、G13型の受け金を有するソケット(第二のソケット)に嵌合して、LEDランプ本体20をソケットに固定する。
【0039】
口金アダプタ40bは、例えば、対ソケット当接面41bと、2つの保持部47b,48bとをソケット側に有し、対本体当接面44bと、2つのプラグピン45b,46bとを本体側に有し、その間を口金部本体43bが接続している。
【0040】
対ソケット当接面41bと、2つの保持部47b,48bとによって形成されているソケット側の形状(第二の対ソケット係合部)は、G13型の口金の形状である。
保持部47b,48bは、ソケットと係合してLEDランプ本体20をソケットに固定する。
【0041】
対本体当接面44bと、2つのプラグピン45b,46bとによって形成されている本体側の形状(第二の対本体係合部)は、LEDランプ本体20の対アダプタ接続部23bに対応するプラグ形状であり、口金アダプタ40aの本体側の形状と同一である。
プラグピン45b及びプラグピン46bは、保持部47bや保持部48bとは電気接続していない。
【0042】
口金部本体43bの長さは、口金部本体43aと同じである。
【0043】
図7は、この実施の形態における口金アダプタ30cの構造を示す拡大正視図である。
【0044】
口金アダプタ30cの構造は、口金アダプタ30bとほぼ同様である。異なるのは、口金部本体33cの長さが、口金部本体33bより長い点である。口金部本体33cは、例えば、口金部本体33bよりも4.25mm長い。それ以外の点は、口金アダプタ30bと同様なので、詳しい説明は省略する。
【0045】
図8は、この実施の形態における口金アダプタ40cの構造を示す拡大正視図である。
【0046】
口金アダプタ40cの構造は、口金アダプタ40bとほぼ同様である。異なるのは、口金部本体43cの長さが、口金部本体43bより長い点である。口金部本体43cは、例えば、口金部本体43bよりも4.25mm長い。それ以外の点は、口金アダプタ40bと同様なので、詳しい説明は省略する。
【0047】
なお、口金部本体33cの長さと口金部本体43cの長さとの合計が、口金部本体33bの長さと口金部本体43bの長さの合計よりも8.5mm長ければよく、口金部本体33cの長さと口金部本体33bの長さとの差と、口金部本体43cの長さと口金部本体43bの長さとの差とが異なっていてもよい。
【0048】
LEDランプ本体20に、口金アダプタ30aと口金アダプタ40aとを組み合わせることにより、GX16t−5型の受け金を有する一対のソケットに取り付けることができる直管形LEDランプ10aを構成することができる。
また、同じLEDランプ本体20に、口金アダプタ30bと口金アダプタ40bとを組み合わせることにより、G13型の受け金を有する一対のソケットに取り付けることができる直管形LEDランプ10bを構成することができる。
同様に、LEDランプ本体20に、口金アダプタ30cと口金アダプタ40cとを組み合わせることにより、G13型の受け金を有する一対のソケットに取り付けることができ、直管形LEDランプ10bよりも8.5mm長い直管形LEDランプ10cを構成することができる。
【0049】
このように、口金アダプタ30,40を変えることにより、受け金形状の異なる照明器具に、直管形LEDランプ10を取り付けることができる。
【0050】
また、対アダプタ接続部23aの形状と、対アダプタ接続部23bの形状とが異なっているので、口金アダプタ30は、対アダプタ接続部23aにしか取り付けられず、対アダプタ接続部23bには取り付けられない。同様に、口金アダプタ40は、対アダプタ接続部23bにしか取り付けられず、対アダプタ接続部23aには取り付けられない。
これにより、誤って、口金アダプタ30と口金アダプタ40とを逆に取り付けるのを防ぐことができる。
【0051】
G13型の受け金は、従来の直管蛍光ランプ用照明器具において広く使われている受け金である。直管形LEDランプ10bは、G13型の受け金に取り付けることができるので、既存の直管蛍光ランプ用照明器具のソケットをそのまま使い、照明器具内部の回路を改造するだけで、LED光源を使った照明器具にすることができる。
【0052】
従来の直管蛍光ランプのうち、例えばFL20S型のものは、口金がG13型で、全長が580mmである。また、例えばFHF16型のものは、口金は同じくG13型であるが、全長が異なり588.5mmである。したがって、既存の直管蛍光ランプ用照明器具には、ソケットの間隔が580mmのものと、588.5mmのものとがある。
直管形LEDランプ10bは、全長が580mmであり、FL20S型の直管蛍光ランプ用照明器具を改造した照明器具に取り付けることができる。また、直管形LEDランプ10cは、全長が588.5mmであり、FHF16型の直管蛍光ランプ用照明器具を改造した照明器具に取り付けることができる。
【0053】
このように、長さの異なる口金アダプタ30,40を用意することにより、受け金形状が同じでもソケット間隔の異なる照明器具に、直管形LEDランプ10を取り付けることができる。
【0054】
なお、口金アダプタ40cの長さを、口金アダプタ40bよりも8.5mm長くする構成であってもよい。そうすれば、LEDランプ本体20に、口金アダプタ30bと口金アダプタ40cとを組み合わせることにより、直管形LEDランプ10bよりも8.5mm長い直管形LEDランプ10cを構成することができる。
逆に、口金アダプタ30cの長さを、口金アダプタ30bよりも8.5mm長くする構成であってもよい。そうすれば、LEDランプ本体20に、口金アダプタ30cと口金アダプタ40bとを組み合わせることにより、直管形LEDランプ10bよりも8.5mm長い直管形LEDランプ10cを構成することができる。
いずれの場合も、口金アダプタ30あるいは口金アダプタ40の種類を少なくすることができ、製造コスト・在庫コストなどを抑えることができる。
【0055】
また、口金部本体33cの長さと口金部本体33bの長さとの差と、口金部本体43cの長さと口金部本体43bの長さとの差とが同じであれば、直管形LEDランプ10cの発光部12cの中心を、照明器具設計時の直管蛍光ランプの中心と一致させることができる。
【0056】
なお、口金アダプタ30のプラグピン35,36及びそれと係合する対アダプタ接続部23aのプラグ受け部25a,26aは、2つに限らず、3つ以上ある構成でもよい。電気的には2つあればよいが、3つ以上あれば、その分、LEDランプ本体20と口金アダプタ30との間の機械的な接続強度が高くなる。
【0057】
なお、LEDランプ本体20と口金アダプタ30との間の接続形状は、LEDランプ本体20がプラグ形状、口金アダプタ30がコンセント形状であってもよい。
【0058】
また、口金アダプタ40のプラグピン45,プラグピン46及びそれと係合する対アダプタ接続部23bのプラグ受け部25b,26bは、2つに限らず、1つしかない構成でもよいし、3つ以上ある構成でもよい。電気的には1つあればよいが、LEDランプ本体20と口金アダプタ40との間の機械的な接続強度を高めるため、2つ以上あることが望ましい。
【0059】
なお、LEDランプ本体20と口金アダプタ40との間の接続形状は、LEDランプ本体20がプラグ形状、口金アダプタ40がコンセント形状であってもよい。
【0060】
実施の形態2.
実施の形態2について、図9図13を用いて説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0061】
図9は、この実施の形態におけるLEDランプ本体20の構造を示す拡大正視図である。
【0062】
対アダプタ接続部23aは、実施の形態1で説明した構造に加えて、更に、対アダプタ当接係合部29aを有する。
対アダプタ当接係合部29aは、対アダプタ当接面24aに設けられた凹部である。対アダプタ当接係合部29aは、例えば、ほぼ円柱形状である。
口金アダプタ30のプラグピン35,36を挿入するための開口は、対アダプタ当接係合部29aのなかに設けられている。
【0063】
対アダプタ接続部23bは、実施の形態1で説明した構造に加えて、更に、対アダプタ当接係合部29bを有する。
対アダプタ当接係合部29bは、対アダプタ当接面24bに設けられた凹部である。対アダプタ当接係合部29bは、例えば、ほぼ円柱形状である。
口金アダプタ40のプラグピン45,46を挿入するための開口は、対アダプタ当接係合部29bのなかに設けられている。
【0064】
図10は、この実施の形態における口金アダプタ30aの構造を示す拡大正視図である。
【0065】
口金アダプタ30aは、実施の形態1で説明した構造に加えて、更に、対本体当接係合部39aを有する。
対本体当接係合部39aは、対本体当接面34aに設けられた凸部である。対本体当接係合部39aは、対アダプタ接続部23aの対アダプタ当接係合部29aと係合する形状である。対本体当接係合部39aは、例えば、ほぼ円柱形状である。
【0066】
図11は、この実施の形態における口金アダプタ40aの構造を示す拡大正視図である。
【0067】
口金アダプタ40aは、実施の形態1で説明した構造に加えて、更に、対本体当接係合部49aを有する。
対本体当接係合部49aは、対本体当接面44aに設けられた凸部である。対本体当接係合部49aは、対アダプタ接続部23bの対アダプタ当接係合部29bと係合する形状である。対本体当接係合部49aは、例えば、ほぼ円柱形状である。
【0068】
図12は、この実施の形態における口金アダプタ30bの構造を示す拡大正視図である。
【0069】
口金アダプタ30bは、実施の形態1で説明した構造に加えて、更に、対本体当接係合部39bを有する。
対本体当接係合部39bは、対本体当接面34bに設けられた凸部である。対本体当接係合部39bは、口金アダプタ30aの対本体当接係合部39aと同じく、対アダプタ接続部23aの対アダプタ当接係合部29aと係合する形状である。
【0070】
図13は、この実施の形態における口金アダプタ40bの構造を示す拡大正視図である。
【0071】
口金アダプタ40bは、実施の形態1で説明した構造に加えて、更に、対本体当接係合部49bを有する。
対本体当接係合部49bは、対本体当接面44bに設けられた凸部である。対本体当接係合部49bは、口金アダプタ40aの対本体当接係合部49aと同じく、対アダプタ接続部23bの対アダプタ当接係合部29bと係合する形状である。
【0072】
図14は、この実施の形態における口金アダプタ30cの構造を示す拡大正視図である。
口金アダプタ30bと同様、口金アダプタ30cも、対本体当接係合部39cを有する。
【0073】
図15は、この実施の形態における口金アダプタ40cの構造を示す拡大正視図である。
【0074】
口金アダプタ40bと同様、口金アダプタ40cも、対本体当接係合部49cを有する。
【0075】
このように、対アダプタ接続部23aの対アダプタ当接面24aに対アダプタ当接係合部29aを設け、口金アダプタ30の対本体当接面34に対本体当接係合部39を設けることにより、プラグピン35,36の周囲を対アダプタ当接面24aが覆うので、プラグピン35,36に埃などが付着するのを防ぎ、トラッキングの発生を防止することができる。
なお、対アダプタ当接係合部29aを凸部として形成し、対本体当接係合部39を凹部として形成する構成であってもよい。
【0076】
同様に、対アダプタ接続部23bの対アダプタ当接面24bに対アダプタ当接係合部29bを設け、口金アダプタ40の対本体当接面44に対本体当接係合部49設けることにより、プラグピン45,46の周囲を対アダプタ当接面24bが覆うので、プラグピン45,46に埃などが付着するのを防ぎ、トラッキングの発生を防止することができる。
なお、対アダプタ当接係合部29bを凸部として形成し、対本体当接係合部49を凹部として形成する構成であってもよい。
【0077】
実施の形態3.
実施の形態3について、説明する。
なお、実施の形態1または実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0078】
口金アダプタ30aは、実施の形態1または実施の形態2で説明した構成に加えて、更に、バッテリと、充放電回路を有する。
バッテリ(蓄電池)は、口金部本体33aに内蔵されている。バッテリは、充放電回路を介して、プラグピン35aと、プラグピン36aとの間に電気接続している。充放電回路は、バッテリを充電する充電電流や、バッテリを放電する放電電流を制御する。
【0079】
口金アダプタ30bも同様に、プラグピン35bとプラグピン36bとの間に電気接続したバッテリと、充放電回路とを有する。
口金アダプタ30cも同様に、プラグピン35cとプラグピン36cとの間に電気接続したバッテリと、充放電回路とを有する。
【0080】
直管形LEDランプ10が接続される照明器具は、直管形LEDランプ10を流れる電流が所定の目標電流になるよう、定電流動作をするものとする。
照明器具から電力が供給されると、充放電回路がバッテリを充電する。バッテリを充電する充電電流が流れる分、LEDランプ本体20のLEDを流れる電流が少なくなる。
また、照明器具からの電力供給が停止すると、充放電回路がバッテリを放電する。バッテリを放電した電流は、LEDランプ本体20のLEDを流れる。
【0081】
例えば、充放電回路が制御する充電電流・放電電流、及びバッテリの容量は、以下のように設定する。
【0082】
充電時において、バッテリがほぼ空であれば、LED点灯時に流れる電流と同程度の充電電流が流れ、バッテリが充電されるにつれて、充電電流が小さくなるように設定する。バッテリは、例えば数秒程度でほぼ満充電される容量に設定する。
放電時において、バッテリがほぼ満充電であれば、LED点灯時に流れる電流と同程度の放電電流が流れ、バッテリが放電されるにつれて、放電電流が小さくなるように設定する。したがって、バッテリは、例えば数秒程度でほぼ空になる。
【0083】
このような設定にすると、電源投入時にはフェードイン効果が生じ、電源切断時にはフェードアウト効果が生じる。
【0084】
あるいは、充放電回路が制御する充電電流・放電電流、及びバッテリの容量は、以下のように設定してもよい。
【0085】
充電時において、バッテリがほぼ満充電でなければ、バッテリの充電量にかかわらず、ほぼ一定の充電電流が流れるように設定する。充電電流は、LED点灯時に流れる電流と比べると非常に小さい。
放電時において、バッテリがほぼ空でなければ、バッテリの充電量にかからわず、ほぼ一定の放電電流が流れるように設定する。放電電流は、LED点灯時に流れる電流と同程度である。バッテリは、例えば数分程度でほぼ空になる容量に設定する。したがって、バッテリの充電には、例えば少なくとも数時間程度かかる。
【0086】
このような設定にすると、電源投入時には、LEDの明るさをほとんど変えずにバッテリを充電し、停電時などの非常時に、数分程度LEDの点灯を続けることができる。
【0087】
以上、各実施の形態で説明した構成は、一例であり、他の構成であってもよい。例えば、異なる実施の形態で説明した構成を組み合わせた構成であってもよいし、本質的でない部分の構成を、他の構成で置き換えた構成であってもよい。
【符号の説明】
【0088】
10 直管形LEDランプ、12 発光部、13 ランプ口金部、20 LEDランプ本体、22 本体発光部、23 対アダプタ接続部、24 対アダプタ当接面、25,26 プラグ受け部、29 対アダプタ当接係合部、30,40 口金アダプタ、31,41 対ソケット当接面、32 対ソケット係合凸部、33,43 口金部本体、34,44 対本体当接面、35,36,45,46 プラグピン、37,38,47,48 保持部、39,49 対本体当接係合部、51 保持先端部、52 コネクタ差込部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15