特許第6137828号(P6137828)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6137828
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】車両用エアコンシステム
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/32 20060101AFI20170522BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   B60H1/32 621A
   B60H1/22 671
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-278475(P2012-278475)
(22)【出願日】2012年12月20日
(65)【公開番号】特開2014-76792(P2014-76792A)
(43)【公開日】2014年5月1日
【審査請求日】2015年12月9日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0110929
(32)【優先日】2012年10月5日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA MOTORS CORPORATION
(73)【特許権者】
【識別番号】598078735
【氏名又は名称】ハノンシステムズ
【氏名又は名称原語表記】HANON SYSTEMS
(73)【特許権者】
【識別番号】511156450
【氏名又は名称】株式会社斗源空調
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェ、ヨン
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ワン、ジェ
(72)【発明者】
【氏名】イ、サン‐オク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ユン、スン
(72)【発明者】
【氏名】イ、スン‐ジョン
(72)【発明者】
【氏名】アン、ヨン‐ナム
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ジュン‐イル
【審査官】 佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/069334(WO,A1)
【文献】 特開2011−116347(JP,A)
【文献】 特開2012−116462(JP,A)
【文献】 特開平07−301162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/32
B60H 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジエータに風を送風するクーリングファンと、前記ラジエータと冷却ラインを介して連結され、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンクと、冷却流体を循環させるウォータポンプとを含むクーリング手段;
前記ラジエータと前記リザーバタンクの間で前記冷却ラインと連結され、冷媒ラインを介して冷媒が流入されて、冷却流体と冷媒の相互熱交換を通じて冷媒を1次に凝縮させる第1コンデンサ; 前記第1コンデンサと冷媒ライン上で直列に連結されて、前記第1コンデンサから凝縮された液相の冷媒が流入され、前記ラジエータの前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて前記冷媒を2次に凝縮させる第2コンデンサ;
前記冷媒ラインを介して相互連結され、凝縮された冷媒を膨張させる膨張バルブ;
膨張した冷媒を空気との熱交換を通じて蒸発させる蒸発器;および
蒸発された気体状態の冷媒を圧縮させる圧縮器を含み、
前記圧縮器から排出される圧縮された冷媒を前記冷媒ラインを介して相互連結された前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサに、冷房、暖房または除湿モードに関係なく順次に通過させながらそれぞれ凝縮させ、
前記第1コンデンサは、
前記圧縮器と冷媒ラインを介して連結されて、流入された冷媒を凝縮させた後、凝縮された冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤーが一体に形成され、且つ、前記レシーバードライヤーを介して前記第2コンデンサと直列に連結されることを特徴とする、車両用エアコンシステム。
【請求項2】
前記ウォータポンプと前記ラジエータの間には、
前記冷却ラインを介して連結されて前記第1コンデンサを通過した冷却流体が流入される発熱体が配置されることを特徴とする、請求項に記載の車両用エアコンシステム。
【請求項3】
前記発熱体は、
当該車両用エアコンシステムを親環境車両に適用する場合には、電気動力部品、モータ、またはスタックを含み、
当該車両用エアコンシステムを内燃機関車両に適用する場合には、水冷式インタークーラーを含むことを特徴とする、請求項に記載の車両用エアコンシステム。
【請求項4】
冷媒ラインを介して相互連結され、液体冷媒を膨張させる膨張バルブと、前記膨張バルブにより膨張された冷媒を空気と熱交換を通じて蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器から気体状態の冷媒を供給されて圧縮させる圧縮器とを含む車両用エアコンシステムにおいて、 ラジエータに風を送風するクーリングファンと、前記ラジエータと冷却ラインを介して連結され、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンクと、前記冷却ラインを介して連結され、冷却流体を循環させるウォータポンプとを含んで構成されるクーリング手段;
前記クーリング手段と前記冷却ラインを介して連結されて冷却流体が流入され、前記冷媒ラインを介して流入される冷媒と冷却流体の相互熱交換を通じて水冷式で冷媒を凝縮させ、前記ラジエータの一側に配置される第1コンデンサ;および
前記第1コンデンサと前記冷媒ライン上で直列に連結されて、前記第1コンデンサから排出される凝縮された液相の冷媒が冷房、暖房または除湿モードに関係なく流入され、前記ラジエータの前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて空冷式で冷媒を凝縮させる第2コンデンサ;
を含み、
前記第1コンデンサは、
凝縮された液体状態の冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤーが一体に形成され、且つ、前記レシーバードライヤーを介して前記第2コンデンサと連結されることを特徴とする、車両用エアコンシステム。
【請求項5】
前記第1コンデンサは、
前記ラジエータとリザーバタンクの間に配置されることを特徴とする、請求項に記載の車両用エアコンシステム。
【請求項6】
前記ラジエータと前記ウォータポンプの間には、
前記冷却ラインを介して連結される発熱体が配置されることを特徴とする、請求項に記載の車両用エアコンシステム。
【請求項7】
前記発熱体は、
当該車両用エアコンシステムを親環境車両に適用する場合には、電気動力部品、モータ、またはスタックを含み、
当該車両用エアコンシステムを内燃機関車両に適用する場合には、水冷式インタークーラーを含むことを特徴とする、請求項に記載の車両用エアコンシステム。
【請求項8】
前記ラジエータとクーリングファンの間には、
内燃機関の車両で内燃機関を冷却する内燃機関用ラジエータが備えられることを特徴とする、請求項に記載の車両用エアコンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させるようにする車両用エアコンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアコンシステムは、冷媒を圧縮する圧縮器と、前記圧縮器で圧縮された冷媒を凝縮して液化させるコンデンサと、前記コンデンサで凝縮されて液化した冷媒を急速に膨張させる膨張バルブ、および前記膨張バルブで膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器を含む。
【0003】
水冷式コンデンサは、空冷式コンデンサに比べて冷却水の熱容量が大きいため、凝縮圧力は低くなるが、冷却水と冷媒の温度差が小さく、外気に比べて冷却水温が高いため、サブクール(Sub cool)の形成が困難でエアコンシステムの全体的な冷房性能が低下することがある。
【0004】
これを防止するためには、大容量のクーリングファンとラジエータが要求されるところ、狭いエンジンルームの内部でレイアウトが不利になり、車両の全体的な重量とコストの側面で不利である。
【0005】
そして、モータと電気動力部品およびスタックなどが適用される親環境車両の場合には、冷却水が各構成要素を冷却した後にコンデンサに流入されてその温度が上昇することによって、冷媒の凝縮量がより低下することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時にはサブクールを増大させるようにして、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させる車両用エアコンシステムを提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明の実施形態による車両用エアコンシステムは、車両の前方に備えられるラジエータと、前記ラジエータに風を送風するクーリングファンと、前記ラジエータと冷却ラインを介して連結され、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンクと、前記冷却ライン上に備えられて冷却流体を循環させるウォータポンプとを含むクーリング手段;前記ラジエータと前記リザーバタンクの間で前記冷却ラインと連結されて冷却流体が流入され、エアコン手段の冷媒ラインを介して冷媒が流入されて、冷却流体と冷媒の相互熱交換を通じて冷媒を1次に凝縮させる第1コンデンサ;および前記第1コンデンサと冷媒ライン上で直列に連結されて前記第1コンデンサから凝縮された液相の冷媒が流入され、前記ラジエータの前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて前記冷媒を2次に凝縮させる第2コンデンサ;を含む。
【0008】
前記エアコン手段は、前記冷媒ラインを介して相互連結され、凝縮された冷媒を膨張させる膨張バルブと、膨張した冷媒を空気と熱交換を通じて蒸発させる蒸発器と、蒸発された気体状態の冷媒を圧縮させる圧縮器とを含んで構成され、前記圧縮器から排出される圧縮された冷媒を前記冷媒ラインを介して相互連結された前記第1コンデンサと前記第2コンデンサに順次に通過させながらそれぞれ凝縮させることができる。
【0009】
前記第1コンデンサは、前記圧縮器と冷媒ラインを介して連結されて、流入された冷媒を凝縮させた後、凝縮された冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤーが一体に形成され得る。
【0010】
前記第1コンデンサは、前記レシーバードライヤーを介して前記第2コンデンサと直列に連結され得る。
【0011】
前記ウォータポンプと前記ラジエータの間には、前記冷却ラインを介して連結されて前記第1コンデンサを通過した冷却流体が流入される発熱体が配置され得る。
【0012】
前記発熱体は、親環境車両で電気動力部品やモータ、またはスタックと、内燃機関車両で水冷式インタークーラーを含むことができる。
【0013】
冷媒ラインを介して相互連結され、液体冷媒を膨張させる膨張バルブと、前記膨張バルブにより膨張された冷媒を空気と熱交換を通じて蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器から気体状態の冷媒を供給されて圧縮させる圧縮器とを含む車両用エアコンシステムにおいて、車両の前方に構成されるラジエータと、前記ラジエータに風を送風するクーリングファンと、前記ラジエータと冷却ラインを介して連結され、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンクと、前記冷却ラインを介して連結され、冷却流体を循環させるウォータポンプとを含んで構成されるクーリング手段;前記クーリング手段と前記冷却ラインを介して連結されて冷却流体が流入され、前記冷媒ラインを介して流入される冷媒と冷却流体の相互熱交換を通じて水冷式で冷媒を凝縮させ、前記ラジエータの一側に配置される第1コンデンサ;および前記第1コンデンサと前記冷媒ライン上で直列に連結されて、凝縮された液相の冷媒が流入され、前記ラジエータの前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて空冷式で冷媒を凝縮させる第2コンデンサ;を含む。
【0014】
前記第1コンデンサは、前記ラジエータとリザーバタンクの間に配置され得る。
【0015】
前記第1コンデンサは、凝縮された液体状態の冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤーが一体に形成され得る。
【0016】
前記第1コンデンサは、前記レシーバードライヤーを介して前記第2コンデンサと連結され得る。
【0017】
前記ラジエータと前記ウォータポンプの間には、前記冷却ラインを介して連結される発熱体が配置され得る。
【0018】
前記発熱体は、親環境車両で電気動力部品やモータ、またはスタックと、内燃機関車両で水冷式インタークーラーを含むことができる。
【0019】
前記ラジエータとクーリングファンの間には、内燃機関の車両で内燃機関を冷却する内燃機関用ラジエータが備えられ得る。
【発明の効果】
【0020】
上述した本発明の実施形態による車両用エアコンシステムによれば、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には、冷却流体の熱容量が外気に比べて大きいため、凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時には、冷却流体と冷媒の温度差を大きくしてサブクール(Sub Cool)の形成に有利であることから、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる。
【0021】
また、冷媒の凝縮圧力の低減を通じて圧縮器の所要の仕事を減少することができ、サブクールの増大を通じて冷却流体の水温を低下させることによって、ラジエータとクーリングファンの容量の増大なしでも冷房性能を向上させることができる。
【0022】
また、燃料電池および電気車両のような親環境車両に適用する場合、電気動力部品、モータ、およびスタック、または内燃機関車両のインタークーラーのような発熱体とエアコン冷媒を一つの統合されたラジエータで冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
図2】本発明の第2実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
図3】本発明の第3実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
図4】本発明の第4実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の第1実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
【0026】
図1を参照すると、本発明の第1実施形態による車両用エアコンシステムは、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時にはサブクールを増大させるようにして、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる構造からなる。
【0027】
そのために、本発明の実施形態による車両用エアコンシステム1は、クーリング手段、第1コンデンサ10、および第2コンデンサ20を含んで構成され、以下でこれを各構成別により詳しく説明する。
【0028】
まず、前記クーリング手段は、車両の前方に備えられるラジエータ2と、前記ラジエータ2に風を送風するクーリングファン4とを含む。
【0029】
ここで、前記クーリングファン4は、制御器(図示せず)と連結されて車両の状態と、冷媒や冷却流体の温度に応じて風量が調節され得る。
【0030】
また、前記クーリング手段は、前記ラジエータ2と冷却流体が流動する冷却ライン(Cooling Line:以下、「C.L」という)を介して連結されて冷却流体を循環させるウォータポンプ6と、前記冷却ライン(C.L)に備えられ、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンク8とを含んで構成される。
【0031】
ここで、前記冷却流体は、冷却水で構成され得る。
【0032】
本実施形態において、前記第1コンデンサ10は、前記ラジエータ2と前記リザーバタンク8の間で前記冷却ライン(C.L)と連結されて冷却流体が流入され、エアコン手段から冷媒が流動する冷媒ライン(Refrigerant Line:以下、「R.L」という)を介して冷媒が流入されて、冷却流体と冷媒の相互熱交換を通じて冷媒を1次に凝縮させるようになる。
【0033】
ここで、前記エアコン手段は、前記冷媒ライン(R.L)を介して相互連結され、凝縮された冷媒を膨張させる膨張バルブ22と、膨張した冷媒を空気と熱交換を通じて蒸発させる蒸発器24と、蒸発された気体状態の冷媒を圧縮させる圧縮器26とを含んで構成される。
【0034】
本実施形態において、前記第1コンデンサ10は、前記圧縮器26と冷媒ライン(R.L)を介して連結されて、流入された冷媒を凝縮させた後、凝縮された冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤー12が一体に形成され得る。
【0035】
このようなレシーバードライヤー12は、前記第1コンデンサ10で液相の冷媒のみが排出されるように1次に凝縮された液体状態の冷媒内部に液相に相変化されなかった気体状態の冷媒を分離させるようになる。
【0036】
そして、前記第2コンデンサ20は、前記第1コンデンサ10と直列に連結されて前記第1コンデンサ10から凝縮された液相の冷媒が流入され、前記ラジエータ2の前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて前記冷媒を2次に凝縮させるようになる。
【0037】
一方、前記エアコン手段は、前記圧縮器26から排出される圧縮された冷媒を前記冷媒ライン(R.L)を介して相互連結された前記第1コンデンサ10と前記第2コンデンサ20に順次に通過させながらそれぞれ凝縮させるようになる。
【0038】
ここで、第1コンデンサ10は、前記レシーバードライヤー12を介して前記第2コンデンサ20と直列に連結され得る。
【0039】
そのために、前記第2コンデンサ20は、前記第1コンデンサ10のレシーバードライヤー12を介して相変化されなかった気体状態の冷媒が分離された液体状態の冷媒のみが流入されて、外気との熱交換を通じて2次に凝縮させるようになる。
【0040】
つまり、本発明の第1実施形態において、前記第1コンデンサ10は、冷却流体として冷却水が流入されて、内部に流入される冷媒と相互熱交換される水冷式からなり、前記第2コンデンサ20は、車両の走行中、外部で流入される外気で冷媒を熱交換させる空冷式からなる。
【0041】
したがって、水冷式で構成される第1コンデンサ10は、外気に比べて熱伝達係数が大きい冷却水を用いて冷媒を冷却させることによって、内部での凝縮圧力を低減させることができる。
【0042】
そして、空冷式で構成される第2コンデンサ20は、第1コンデンサ10を通過しながら凝縮された冷媒をレシーバードライヤー12を介して液体状態の冷媒のみを供給されて、外気を用いて冷却させることによって、外気と冷媒の温度差を大きくできるため、サブクールの形成に有利であり、冷却ライン(R.L)の伝熱量を低減させるようになる。
【0043】
つまり、本発明の第1実施形態による車両用エアコンシステム1は、水冷式と空冷式がそれぞれ適用された第1、第2コンデンサ10、20を共に適用することによって、水冷式コンデンサの長所である凝縮圧力の低減と、空冷式コンデンサの長所であるサブクールの形成に有利な点を効率的に用いて、それぞれの方式による短所を相互補完することによって、エアコンの全体的な冷房性能を向上させることができるようになる。
【0044】
したがって、上述した構成を有する本発明の第1実施形態による車両用エアコンシステム1を適用すると、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には、冷却流体の熱容量が外気に比べて大きいため、凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時には、冷却流体と冷媒の温度差を大きくしてサブクール(Sub Cool)の形成に有利であることから、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる。
【0045】
また、冷媒の凝縮圧力の低減を通じて圧縮器の所要の仕事の減少が可能で作動燃費を低めることができ、サブクールの増大を通じて冷却ライン(C.L)の伝熱量を減少させて前記冷却ライン(R.L)に沿って循環する冷却流体の水温を低下させることによって、ラジエータ2とクーリングファン4の容量の増大なしでも冷房性能を向上させることができるため、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化して空間活用性を向上させ、重量低減、および製作コストを節減することができる。
【0046】
図2は、本発明の第2実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
【0047】
図2を参照すると、本発明の第2実施形態による車両用エアコンシステム100は、親環境車両である燃料電池車両、電気車両などに適用されるものであって、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時にはサブクールを増大させるようにして、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる構造からなる。
【0048】
このような本発明の第2実施形態による車両用エアコンシステム100は、クーリング手段、第1コンデンサ110、および第2コンデンサ120を含んで構成される。
【0049】
まず、前記クーリング手段は、車両の前方に備えられるラジエータ102と、前記ラジエータ102に風を送風するクーリングファン104と、前記ラジエータ2と冷却流体が流動する冷却ライン(Cooling Line:以下、「C.L」という)を介して連結され、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンク108と、前記冷却ライン(C.L)上に備えられて冷却流体を循環させるウォータポンプ106とを含んで構成される。
【0050】
ここで、前記クーリングファン104は、制御器(図示せず)と連結されて車両の状態と、冷媒や冷却流体の温度に応じて風量が調節され、前記冷却流体は冷却水で構成され得る。
【0051】
本発明の第2実施形態において、前記第1コンデンサ110は、前記ラジエータ102とリザーバタンク108の間で前記冷却ライン(C.L)と連結されて冷却流体が流入され、エアコン手段から冷媒が流動する冷媒ライン(R.L)を介して冷媒が流入されて、冷却流体と冷媒の相互熱交換を通じて冷媒を1次に凝縮させるようになる。
【0052】
ここで、前記エアコン手段は、前記冷媒ライン(R.L)を介して相互連結され、凝縮された冷媒を膨張させる膨張バルブ122と、膨張した冷媒を空気と熱交換を通じて蒸発させる蒸発器124と、蒸発された気体状態の冷媒を圧縮させる圧縮器126とを含んで構成される。
【0053】
本実施形態において、前記第1コンデンサ110は、前記圧縮器126と冷媒ライン(R.L)を介して連結されて、流入された冷媒を凝縮させた後、凝縮された冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤー112が一体に形成され得る。
【0054】
このようなレシーバードライヤー112は、前記第1コンデンサ110で液相の冷媒のみが排出されるように1次に凝縮された液体状態の冷媒内部に液相に相変化されなかった気体状態の冷媒を分離させるようになる。
【0055】
そして、前記第2コンデンサ120は、前記第1コンデンサ110と直列に連結されて前記第1コンデンサ110から凝縮された液相の冷媒が流入され、前記ラジエータ102の前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて前記冷媒を2次に凝縮させるようになる。
【0056】
ここで、前記ウォータポンプ106とラジエータ102の間には、前記冷却ライン(C.L)を介して連結されて前記第1コンデンサ110を通過した後、前記リザーバタンク108に貯蔵された冷却流体が流入される発熱体130が配置され得る。
【0057】
前記発熱体130は、燃料電池車両、電気車などの親環境車両に適用される電気動力部品やモータ、またはスタックと、内燃機関車両で水冷式インタークーラーを含んで構成され得る。
【0058】
つまり、前記発熱体130は、冷却ライン(C.L)を介して前記第1コンデンサ110から排出される冷却水により発生した熱が冷却される。
【0059】
そのために、冷却水は、前記発熱体130を冷却した後、加熱された状態でウォータポンプ106の作動により冷却ライン(C.L)に沿って循環しながら、再びラジエータ102に流入されて冷却され、ウォータポンプ106の作動により、第1コンデンサ110に流入されて冷媒と熱交換されてから、リザーバタンク108に貯蔵される。そして、このような作動を反復的に行うようになる。
【0060】
一方、前記エアコン手段は、前記圧縮器126から排出される圧縮された冷媒を前記冷媒ライン(R.L)を介して相互連結された前記第1コンデンサ110と前記第2コンデンサ120に順次に通過させながらそれぞれ凝縮させるようになる。
【0061】
ここで、第1コンデンサ110は、前記レシーバードライヤー112を介して前記第2コンデンサ120と直列に連結され得る。
【0062】
そのために、前記第2コンデンサ120は、前記第1コンデンサ110のレシーバードライヤー112を通過しながら相変化されなかった気体状態の冷媒が分離された液体状態の冷媒のみが流入されて、外気との熱交換を通じて2次に凝縮させるようになる。
【0063】
この時、前記レシーバードライヤー112は、冷媒に含有された異物も共にフィルタリングする機能も行なうことができる。
【0064】
つまり、本発明の第2実施形態において、前記第1コンデンサ110は、冷却流体として冷却水が流入されて、内部に流入される冷媒と相互熱交換される水冷式からなり、前記第2コンデンサ120は、車両の走行中、外部で流入される外気で冷媒を熱交換させる空冷式からなる。
【0065】
したがって、水冷式で構成される第1コンデンサ110は、外気に比べて熱伝達係数が大きい冷却水を用いて冷媒を冷却させることによって、内部での凝縮圧力を低減させることができる。
【0066】
そして、空冷式で構成される第2コンデンサ120は、第1コンデンサ110を通過しながら凝縮された冷媒をレシーバードライヤー112を介して液体状態の冷媒のみが供給されて外気を用いて冷却させることによって、外気と冷媒の温度差を大きくすることができるため、サブクールの形成に有利であり、冷却ライン(C.L)の伝熱量を減少させるようになる。
【0067】
したがって、このような構成を有する本発明の第2実施形態による車両用エアコンシステム100を適用すると、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には冷却流体の熱容量が外気に比べて大きいため、凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時には冷却流体と冷媒の温度差を大きくしてサブクール(Sub Cool)の形成に有利であることから、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる。
【0068】
また、冷媒の凝縮圧力の低減を通じて圧縮器の所要の仕事の減少が可能で作動燃費を低めることができ、サブクールの増大を通じて冷却ライン(C.L)の伝熱量を減少させて前記冷却ライン(R.L)に沿って循環する冷却流体の水温を低下させることによって、ラジエータ102とクーリングファン104の容量の増大なしでも冷房性能を向上させることができるため、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化して空間活用性を向上させ、重量低減、および製作コストを節減することができる。
【0069】
また、燃料電池および電気車両のような親環境車両に適用する場合、電気動力部品、スタック、およびインタークーラーのような発熱体130と冷媒を一つの統合されたラジエータ102で冷却が可能であるため、冷却性能を向上させ、構成を簡素化することができる。
【0070】
図3は、本発明の第3実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
【0071】
図3を参照すると、本発明の第3実施形態による車両用エアコンシステム200は、親環境車両の燃料電池車両、電気車両などに適用されるものであって、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時にはサブクールを増大させるようにして、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる構造からなる。
【0072】
このような本発明の第3実施形態による車両用エアコンシステム200は、基本的に冷媒ライン(R.L)を介して相互連結され、液体冷媒を膨張させる膨張バルブ202と、前記膨張バルブ202を通じて膨張した冷媒を空気と熱交換を通じて蒸発させる蒸発器と204、前記蒸発器204から気体状態の冷媒を供給されて圧縮させる圧縮器206とを含んで構成される。
【0073】
ここで、本発明の第3実施形態による車両用エアコンシステム200は、クーリング手段、第1コンデンサ216、および第2コンデンサ220をさらに含んで構成される。
【0074】
まず、前記クーリング手段は、車両の前方に構成されるラジエータ208と、前記ラジエータ208に風を送風するクーリングファン210と、前記ラジエータ208と冷却ライン(C.L)を介して連結され、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンク214と、前記冷却ライン(C.L)を介して連結され、冷却流体を循環させるウォータポンプ212とを含んで構成される。
【0075】
このように構成されるクーリング手段において、前記クーリングファン210は、制御器(図示せず)と連結されて車両の状態と、冷媒や冷却流体の温度に応じて風量が調節され、前記冷却流体は冷却水で構成され得る。
【0076】
ここで、前記ラジエータ208と前記ウォータポンプ212の間には、前記冷却ライン(C.L)を介して連結される発熱体230が配置され得る。
【0077】
前記発熱体230は、燃料電池車両、電気車などの親環境車両に適用される電気動力部品やモータ、またはスタックと、内燃機関車両で水冷式インタークーラーを含んで構成され得る。
【0078】
つまり、ウォータポンプ212の作動により前記ラジエータ208から第1コンデンサ216を通過した後、リザーバタンク214に貯蔵された冷却水が冷却ライン(C.L)を介して流入されながら、前記発熱体230から発生した熱が冷却される。
【0079】
そのために、冷却水は、前記発熱体230を冷却した後、加熱された状態でウォータポンプ212の作動により冷却ライン(C.L)に沿って循環しながら、再びラジエータ208に流入されて冷却され、第1コンデンサ216に流入されて冷媒と熱交換され、このような作動を反復的に行うようになる。
【0080】
一方、前記第1コンデンサ216は、前記クーリング手段と前記冷却ライン(C.L)を介して連結されて冷却流体である冷却水が流入され、前記冷媒ライン(R.L)を介して流入される冷媒と冷却流体の相互熱交換を通じて水冷式で冷媒を凝縮させるようになる。
【0081】
ここで、前記第1コンデンサ216は、前記ラジエータ208とリザーバタンク214の間で前記ラジエータ208の一側に配置され得る。
【0082】
また、前記第1コンデンサ216は、前記圧縮器206と冷媒ライン(R.L)を介して連結されて、流入された冷媒を凝縮させた後、凝縮された冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤー218が一体に形成され得る。
【0083】
このようなレシーバードライヤー218は、前記第1コンデンサ216で液相の冷媒のみが排出されるように1次に凝縮された液体状態の冷媒内部に液相に相変化されなかった気体状態の冷媒を分離させると同時に、液体状態の冷媒内部に含まれている異物を共に除去する機能をするようになる。
【0084】
そして、前記第2コンデンサ220は、前記第1コンデンサ216と前記冷媒ライン(R.L)上で直列に連結されて、凝縮された液相の冷媒が流入され、前記ラジエータ208の前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて空冷式で冷媒を凝縮させるようになる。
【0085】
ここで、前記第1コンデンサ216と前記第2コンデンサ220は、前記冷媒ライン(R.L)上で直列に連結されるが、この時、前記第1コンデンサ216は、前記レシーバードライヤー218を介して前記第2コンデンサ220と連結され得る。
【0086】
つまり、本発明の第3実施形態において、前記第1コンデンサ216は、冷却流体として冷却水が流入されて、内部に流入される冷媒と相互熱交換される水冷式からなり、前記第2コンデンサ220は、車両の走行中、外部で流入される外気で冷媒を熱交換させる空冷式からなる。
【0087】
したがって、水冷式で構成される第1コンデンサ216は、外気に比べて熱伝達係数が大きい冷却水を用いて冷媒を冷却させることによって、内部での凝縮圧力を低減させることができる。
【0088】
そして、空冷式で構成される第2コンデンサ220は、第1コンデンサ216を通過しながら凝縮された冷媒をレシーバードライヤー218を介して液体状態の冷媒のみを供給されて外気を用いて冷却させることによって、外気と冷媒の温度差を大きくできるため、サブクールの形成に有利であり、冷却ライン(C.L)の伝熱量を減少させるようになる。
【0089】
また、クーリング手段で冷却ライン(C.L)に沿って循環する冷却水が発熱体230から発生した熱を一つのラジエータ208を用いて冷却することができるため、全体的な構成を簡素化することができる。
【0090】
したがって、このような構成を有する本発明の第3実施形態による車両用エアコンシステム200を適用すると、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には、冷却流体の熱容量が外気に比べて大きいため、凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時には、冷却流体と冷媒の温度差を大きくしてサブクール(SubCool)の形成に有利であることから、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる。
【0091】
また、冷媒の凝縮圧力の低減を通じて圧縮器の所要の仕事を減少させることが可能であるため、作動燃費を低めることができ、サブクールの増大を通じて冷却ライン(C.L)の伝熱量を減少させて前記冷却ライン(R.L)に沿って循環する冷却流体の水温を低下させることによって、ラジエータ208とクーリングファン210の容量の増大なしでも冷房性能を向上させることができるため、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化して空間活用性を向上させ、重量低減、および製作コストを節減することができる。
【0092】
また、燃料電池および電気車両のような親環境車両に適用する場合、電気動力部品、モータ、およびスタックや、内燃機関車両のインタークーラーのような発熱体230と冷媒を一つの統合されたラジエータ208で冷却が可能であるため、冷却性能を向上させ、構成を簡素化することができる。
【0093】
図4は、本発明の第4実施形態による車両用エアコンシステムのブロック構成図である。
【0094】
図4を参照すると、本発明の第4実施形態による車両用エアコンシステム300は、内燃機関が適用された車両に適用されるものであって、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には、凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時には、サブクールを増大させるようにして、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる構造からなる。
【0095】
このような本発明の第4実施形態による車両用エアコンシステム300は、基本的に冷媒ライン(R.L)を介して相互連結され、液体冷媒を膨張させる膨張バルブ303と、前記膨張バルブ303により膨張した冷媒を空気と熱交換を通じて蒸発させる蒸発器304と、前記蒸発器304から気体状態の冷媒を供給されて圧縮させる圧縮器306とを含んで構成される。
【0096】
ここで、本発明の第4実施形態による車両用エアコンシステム300は、クーリング手段、第1コンデンサ316、および第2コンデンサ320をさらに含んで構成される。
【0097】
まず、前記クーリング手段は、車両の前方に構成されるラジエータ308と、前記ラジエータ308に風を送風するクーリングファン310と、前記ラジエータ308と冷却ライン(C.L)を介して連結され、冷却流体が貯蔵されるリザーバタンク314と、前記冷却ライン(C.L)を介して連結され、冷却流体を循環させるウォータポンプ312とを含んで構成される。
【0098】
このように構成されるクーリング手段で前記クーリングファン304は、制御器(図示せず)と連結されて車両の状態と、冷媒や冷却流体の温度に応じて風量が調節され、前記冷却流体は冷却水で構成され得る。
【0099】
ここで、前記ラジエータ308とクーリングファン310の間には、内燃機関の車両で内燃機関を冷却するための内燃機関用ラジエータ330がさらに備えられ得る。
【0100】
前記内燃機関用ラジエータ330は、前記クーリング手段を構成する冷却ライン(C.L)とは別途の冷却ラインを介して車両の内燃機関と連結され、内燃機関から発生した熱を冷却した後、加熱された冷却流体を外気とクーリングファン310の作動により冷却させた後、再び供給する機能をするようになる。
【0101】
一方、前記第1コンデンサ316は、前記クーリング手段と前記冷却ライン(C.L)を介して連結されて冷却流体である冷却水が流入され、前記冷媒ライン(R.L)を介して流入される冷媒と冷却流体の相互熱交換を通じて水冷式で冷媒を凝縮させるようになる。
【0102】
ここで、前記第1コンデンサ316は、前記ラジエータ308とリザーバタンク314の間で前記ラジエータ308の一側に配置され得る。
【0103】
また、前記第1コンデンサ316は、前記圧縮器306と冷媒ライン(R.L)を介して連結されて、流入された冷媒を凝縮させた後、凝縮された冷媒内部に残存する気体状態の冷媒を分離するレシーバードライヤー318が一体に形成され得る。
【0104】
このようなレシーバードライヤー318は、前記第1コンデンサ316で液相の冷媒のみが排出されるように1次に凝縮された液体状態の冷媒内部に液相に相変化されなかった気体状態の冷媒を分離させると同時に、液体状態の冷媒内部に含まれている異物を共に除去する機能をするようになる。
【0105】
そして、前記第2コンデンサ320は、前記第1コンデンサ316で凝縮された液相の冷媒が流入され、前記ラジエータ308の前方に配置されて、走行中に流入される外気と冷媒の相互熱交換を通じて空冷式で冷媒を凝縮させるようになる。
【0106】
ここで、前記第1コンデンサ316と前記第2コンデンサ320は、前記冷媒ライン(R.L)上で直列に連結されるが、この時、前記第1コンデンサ316は、前記レシーバードライヤー318を介して前記第2コンデンサ320と連結され得る。
【0107】
つまり、本発明の第4実施形態において、前記第1コンデンサ316は、冷却流体として冷却水が流入されて、内部に流入される冷媒と相互熱交換される水冷式からなり、前記第2コンデンサ320は、車両の走行中、外部で流入される外気で冷媒を熱交換させる空冷式からなる。
【0108】
したがって、水冷式で構成される第1コンデンサ316は、外気に比べて熱伝達係数が大きい冷却水を用いて冷媒を冷却させることによって、内部での凝縮圧力を低減させることができる。
【0109】
そして、空冷式で構成される第2コンデンサ320は、第1コンデンサ316を通過しながら凝縮された冷媒をレシーバードライヤー318を介して液体状態の冷媒のみを供給されて外気を用いて冷却させることによって、外気と冷媒の温度差を大きくできるため、サブクールの形成に有利であり、冷却ライン(C.L)の伝熱量を減少させるようになる。
【0110】
したがって、上述した構成を有する本発明の第4実施形態による車両用エアコンシステム300を適用すると、冷媒の凝縮時、冷却流体と外気をそれぞれ使用することによって、冷却流体を通じた冷媒の1次凝縮時には、冷却流体の熱容量が外気に比べて大きいため、凝縮圧力を低減させ、外気を通じた冷媒の2次凝縮時には、冷却流体と冷媒の温度差を大きくしてサブクール(SubCool)の形成に有利であることから、冷媒の凝縮率を高めて全体的なエアコン冷房性能を向上させることができる。
【0111】
また、冷媒の凝縮圧力の低減を通じて圧縮器の所要の仕事を減少させることが可能で作動燃費を低めることができ、サブクールの増大を通じて冷却ライン(C.L)の伝熱量を減少させて前記冷却ライン(R.L)に沿って循環する冷却流体の水温を低下させることによって、ラジエータ308とクーリングファン310の容量の増大なしでも冷房性能を向上させることができるため、狭いエンジンルームの内部でレイアウトを簡素化して空間活用性を向上させ、重量低減、および製作コストを節減することができる。
【0112】
以上で、本発明を限定された実施形態と図面により説明したが、本発明はこれによって限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者により本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正および変形が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0113】
1、100、200、300…エアコンシステム
2、102、208、308…ラジエータ
4、104、210、310…クーリングファン
6、106、212、312…ウォータポンプ
8、108、214、314…リザーバタンク
10、110、216、316…第1コンデンサ
12、112、218、318…レシーバードライヤー
20、120、220、320…第2コンデンサ
130、230…発熱体
330…内燃機関用ラジエータ
図1
図2
図3
図4