特許第6137857号(P6137857)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6137857
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】化粧用シート
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/02 20060101AFI20170522BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20170522BHJP
   A61Q 19/02 20060101ALI20170522BHJP
   B32B 5/02 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   A61K8/02
   A61Q19/00
   A61Q19/02
   B32B5/02 C
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-25710(P2013-25710)
(22)【出願日】2013年2月13日
(65)【公開番号】特開2014-152160(P2014-152160A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2015年12月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】509127147
【氏名又は名称】株式会社キコーコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】関口 徹
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 あい子
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 優
【審査官】 田中 則充
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−028552(JP,A)
【文献】 特開2012−012339(JP,A)
【文献】 特開2005−139226(JP,A)
【文献】 特開平11−221117(JP,A)
【文献】 特開平10−016109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00−8/99
A61Q1/00−90/00
B32B5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材シートと、該基材シートの表面に剥離可能に設けられたナノファイバーシートと、該ナノファイバーシートの表面に設けられたカバーシートと、を有する化粧用シートであって、
該基材シートが親水化処理され、該ナノファイバーシートがエレクトロスピニング法によって形成され
該基材シートの親水化処理が、該基材シートを、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、および、シリコーン系界面活性剤からなる群から選択される親水化剤を含有する親水化処理溶液で処理することにより行われる化粧用シート。
【請求項2】
前記基材シートの親水化処理が、該基材シートをアルキルホスフェート塩、トリアルキルグリシン誘導体、および(ポリ)アルキルポリアルキレンアミドジアルキルグリシン誘導体からなる群から選択される親水化剤を含有する親水化処理溶液で処理することにより行われる請求項1に記載の化粧用シート。
【請求項3】
前記ナノファイバーシートが正電荷を保有し、該基材シートが負電荷を保有する請求項1または2に記載された化粧用シート。
【請求項4】
前記基材シートが不織布である請求項1〜3のいずれかに記載の化粧用シート。
【請求項5】
前記不織布が高分子化合物からなる請求項4に記載の化粧用シート。
【請求項6】
前記高分子化合物がポリプロピレンである請求項5に記載の化粧用シート。
【請求項7】
前記基材シートが、保湿クリーム、スキンクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、および美容ジェルからなる群から選択される少なくとも1種の化粧料を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の化粧用シート。
【請求項8】
積層体用基材シートと、該積層体用基材シートの表面に設けられた粘着剤層と、該粘着剤層の表面に積層された化粧用シートと、を有する化粧用積層体であって、
該化粧用シートが、基材シートと、該基材シートの表面に剥離可能に設けられたナノファイバーシートと、該ナノファイバーシートの表面に設けられたカバーシートと、を有し、
該粘着剤層の一部が露出して、該カバーシートが該露出した該粘着剤層に貼り付けられ、該基材シートが親水化処理され、該ナノファイバーシートがエレクトロスピニング法によって形成され
該基材シートの親水化処理が、該基材シートを、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、および、シリコーン系界面活性剤からなる群から選択される親水化剤を含有する親水化処理溶液で処理することにより行われる化粧用積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔の小じわやシミなどを目立たなくするために皮膚に貼り付けて使用する化粧用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
顔の小じわやシミなどを目立たなくするために皮膚に貼り付けて使用する化粧用シートが、特開2008−179629号公報(特許文献1)に提案されている。
【0003】
この化粧用シートは、水又は溶剤に溶解させた高分子化合物溶液中に化粧料を混ぜて得られた液をエレクトロスピニングすることによって得られている。
【0004】
しかし、このようにして得られた化粧用シートは厚みが非常に薄いため、取り扱いにくく、シートを手でもって顔などに一様に貼ることはできない。
【0005】
特開2012−12339号公報(特許文献2)には、エレクトロスピニング法によって得られたナノファイバーからなるシートを用いたメイクアップ用シート状化粧料が開示されている。
【0006】
このメイクアップ用シート状化粧料は、ナノファイバーのシートの一方の面に基材シートを有し、該ナノファイバーのシートと該基材シートとが剥離可能になっている。
【0007】
しかし、この特許文献2には、「フィルムを、ナノファイバーシートに対して剥離可能に積層する場合には、該フィルムにおけるナノファイバーシートとの対向面に、シリコーン樹脂の塗布やコロナ放電処理などの剥離処理を施しておくことが剥離性を高める観点から好ましい。」と記載されているが、実際に、紙、不織布などの基材上にナノファイバーシートを積層した場合には、基材に対するナノファイバーシートの密着度が高いために、ナノファイバーシートを基材上から簡単に剥離できない。ナノファイバーシートを基材上から剥離しようとすると、ナノファイバーシートにシワが生じて顔などに一様に貼り付けることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−179629号公報
【特許文献2】特開2012−12339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、エレクトロスピニング法によって得られたナノファイバーシートの取り扱いが容易であり、ナノファイバーシートを基材シート上から皮膚へ容易に貼り付けることができる化粧用シートを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は以下を特徴とする。
(項目1)
基材シートと、該基材シートの表面に剥離可能に設けられたナノファイバーシートと、該ナノファイバーシートの表面に設けられたカバーシートと、を有する化粧用シートであって、
該基材シートが親水化処理され、該ナノファイバーシートがエレクトロスピニング法によって形成される化粧用シート。
(項目2)
前記基材シートの親水化処理が、該基材シートをアルキルホスフェート塩、トリアルキルグリシン誘導体、および(ポリ)アルキルポリアルキレンアミドジアルキルグリシン誘導体からなる群から選択される親水化剤を含有する親水化処理溶液で処理することにより行われる項目1に記載の化粧用シート。
(項目3)
前記ナノファイバーシートが正電荷を保有し、該基材シートが負電荷を保有する項目1または2に記載された化粧用シート。
(項目4)
前記基材シートが不織布である項目1〜3のいずれかに記載の化粧用シート。
(項目5)
前記不織布が高分子化合物からなる項目4に記載の化粧用シート。
(項目6)
前記高分子化合物がポリプロピレンである項目5に記載の化粧用シート。
(項目7)
前記基材シートが、保湿クリーム、スキンクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、および美容ジェルからなる群から選択される少なくとも1種の化粧料を含有する項目1〜6のいずれかに記載の化粧用シート。
(項目8)
積層体用基材シートと、該積層体用基材シートの表面に設けられた粘着剤層と、該粘着剤層の表面に積層された化粧用シートと、を有する化粧用積層体であって、
該化粧用シートが、基材シートと、該基材シートの表面に剥離可能に設けられたナノファイバーシートと、該ナノファイバーシートの表面に設けられたカバーシートと、を有し、
該粘着剤層の一部が露出して、該カバーシートが該露出した該粘着剤層に貼り付けられ、該基材シートが親水化処理され、該ナノファイバーシートがエレクトロスピニング法によって形成される化粧用積層体。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、基材シートが親水化処理され、ナノファイバーシートがエレクトロスピニング法によって形成されたものであるので、基材シートを手に持ってナノファイバーシートを皮膚に貼り付けると、皮膚表面の水分がその基材シートおよびナノファイバーシートに作用し、ナノファイバーシートが保有していた電荷および基材シートが保有していた電荷が急激に消失する。そのため、ナノファイバーシートと基材シートとの間の静電気による相互の引力がなくなるため、ナノファイバーシートが基材シートの表面から容易に剥離し、ナノファイバーシートが皮膚に貼り付くことになる。
【0012】
つまり、基材シートとナノファイバーシートの積層体を皮膚に貼り付ける前の状態では、基材シートが有する電荷とナノファイバーシートが有する電荷は反対の電荷であるため、ナノファイバーシートと基材シートとは静電気力によって互いに引き合っているが、この積層体を皮膚に貼り付けると基材シートおよびナノファイバーシートそれぞれの電荷が急に消失するため、基材シート上からナノファイバーシートが剥離され易くなるのである。電荷が急に消失する理由は、基材シートを親水化処理しているため、基材シートが皮膚表面の水分に大きく影響を受けるからであると推測される。
【0013】
特に、親水化処理として、アルキルホスフェート塩、トリアルキルグリシン誘導体、および/または(ポリ)アルキルポリアルキレンアミドジアルキルグリシン誘導体が使用されると、基材シートの親水化処理が確実に行え、基材シート表面からナノファイバーを肌に確実に転写することができる。
【0014】
本発明の化粧用積層体では、積層体用基材シートと、該積層体用基材シート上に設けられた粘着剤層と、この粘着剤層の上に上記構成の化粧用シートが積層されている。
【0015】
ナノファイバーシートを皮膚に貼り付けるときは、積層体用基材シートを指先で持ってナノファイバーシートを皮膚に貼り付けることができるので、ナノファイバーシートに指が触れることがなくハンドリング性がよい。
【0016】
基材シートがクリームなどの化粧料を保持する場合は、あるいは皮膚に化粧料を塗った後にナノファイバーシートを皮膚に貼り付けるような場合は、ナノファイバーシートが化粧料を保持し皮膚に徐々に吸収させることができるため美容効果が高く、しかもその化粧料の乾燥を防ぐため、低粘度のクリームを使用する場合でも乾燥を防止でき、クリームを肌に均一に塗ることができる。
【0017】
すなわち、従来では、クリームを均一に肌に塗るためにクリームの粘度を低粘度にすると、クリームが垂れるため扱いにくいという欠点があったが、本発明の化粧用シートを使用する場合は、ナノファイバーシートにクリームなどの化粧料が保持されるので、化粧料を低粘度にする必要がなくなる。
【0018】
また、化粧用シートを皮膚に貼り付けることにより、皮膚の角質内の水分蒸発が抑えられ、通常よりも多くの水分が角質層にプールされるものと推測される。
【0019】
さらに、化粧用シートと美容液との相乗効果によって美容効果を高めることができる。この理由は、シートが角質層の深くまで美容液成分が浸透することを助け、肌の弾力を回復させることにより、キメを作っている皮溝部分が引き締まり、キメが整ったものと推察される。
【0020】
このようにして、ナノファイバーシートを肌に転写して貼着することで、しみ、そばかす、目の隈等の色むらが、ナノファイバーシートによって隠蔽されて軽減される。肌に貼付されたナノファイバーシートは、肌との密着性が高いので、例えば終日貼付していても肌との一体感が損なわれにくい。長時間にわたってナノファイバーシートを肌に貼付していても、指で摘んで剥離するだけの簡単な操作で除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施例の化粧用シートの断面図である。
図2図1に示す化粧用シートの平面図である。
図3図1に示す化粧用シートの製造装置の概略説明図である。
図4】本発明の化粧用積層体の断面図である。
図5図4に示す化粧用積層体の製造方法を示す説明図である。
図6図5に示す積層体用基材シートの平面図である。
図7】化粧用シートを皮膚に貼り付けている状態を示す説明図である。
図8】化粧用シートのナノファイバーシートを皮膚に貼り付けた状態の説明図である。
図9】代表的なレプリカ像を示す図である。
図10】美容液だけを用いた場合と、美容液と本発明の化粧用シートとの併用のキメ数の推移を示す図である。
図11】美容液だけを用いた場合と、美容液と本発明の化粧用シートとの併用の肌水分を示す図である。
図12】美容液だけを用いた場合と、美容液と本発明の化粧用シートとの併用のキメ数の推移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
図1および図2に示すように、化粧用シート1は、基材シート2と、該基材シート2の表面に剥離可能に設けられたナノファイバーシート4と、該ナノファイバーシート4の表面に設けられたカバーシート6と、を有する。
【0024】
図2に示す化粧用シート1は、顔の目の下の部分に貼り付けるためにやや湾曲した形状とされている。
(基材シート)
基材シート2としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、キトサン、デンプン、ポリビニルアルコール若しくはポリ酢酸ビニル又はこれらの共重合体若しくは変性体等からなるシートを用いることができる。
【0025】
特に、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維、レーヨン繊維、その他の合成繊維製からなる不織布や、綿、絹、麻、パルプ(セルロース)繊維等が混合されて製造された不織布等が挙げられる。
【0026】
これらの不織布のなかでも、レーヨン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維からなる不織布であるのが好ましい。好ましくは、基材シートとして、ポリプロピレン、レーヨンからなる不織布であり、熱処理(スパンボンド)したポリプロピレン、レーヨンからなる不織布が最も好ましい。
【0027】
この基材シート2は親水化処理されている。本明細書で親水化処理とは、本発明の化粧用シートを皮膚に貼り付けた際に、基材シートが保有していた電荷が急激に消失するように、基材シートが親水化剤で処理されていることをいう。
【0028】
具体的には、後述の「不織布の親水度」の測定方法に従って測定した時の基材シートの親水度が、5〜200のものが好ましく、8〜150のものがより好ましく、10〜100のものがさらに好ましく、12〜80のものがよりさらに好ましい。
【0029】
親水化処理の方法としては、例えば、基材シートを親水化剤を含有する溶液に浸漬、乾燥する方法、基材シートに該溶液をスプレーし乾燥する方法等が挙げられる。
【0030】
親水化剤としては、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤等を用いることができる。
【0031】
具体的には、アルキルホスフェート塩、トリアルキルグリシン誘導体、または(ポリ)アルキルポリアルキレンアミドジアルキルグリシン誘導体などの浸水化剤を含む処理溶液に、基材シート2を浸漬し、あるいは基材シート2にこの処理溶液をスプレーし、その後処理溶液を乾燥すればよい。
【0032】
処理溶液は水溶液が好ましい。つまり、処理溶液は有機溶剤を含まないのが好ましい。処理する際に、防爆の危険を無くすためである。
【0033】
処理溶液は、上記親水化剤以外に、公知の顔料、界面活性剤、消泡剤などを含有することができる。
(ナノファイバーシート)
本明細書でいうナノファイバーシートは、エレクトロスピニング法によって得られたナノファイバーからなる繊維構造体をいう。ナノファイバーは、サブミクロンあるいはナノメートルオーダーの超微細繊維をいう。エレクトロスピニング法で得られたナノファイバーは、通常、100μm以上の長さと30〜2000nm(特に50〜800nm)の範囲の繊維径を有している。シートの厚みは、典型的には5〜30ミクロンである。
【0034】
ナノファイバーシートに用いられる高分子化合物は、限定されるものではないが、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリカ−ボネート、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、あるいはポリアクリル酸ブチル/イソプロピルアクリルアミド/ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体などのアクリル酸系ポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、セルロース、ナイロン66、ナイロン46、ポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸グリコール、ポリエチレン・ビニルアセテート、ポリエチレン・ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンオキシド、コラーゲン等のタンパク質、プルラン、ヒアルロン酸、ポリ-γ-グルタミン酸、変性コーンスターチ、β-グルカン、グルコオリゴ糖などの多糖類、ポリエチレン・ビニルアルコール/ポリ乳酸ポリマーブレンド、ポリメタクリル酸メチル/アクリロニトリルポリマーブレンド、ポリアニリン/ポリエチレンオキシドポリマーブレンド、コラーゲン/ポリエチレンオキシドポリマーブレンド、シルク/ポリエチレンオキシドポリマーブレンド、ポリアニリン/ポリスチレンポリマーブレンドがあげられる。
【0035】
皮膚への適合性を考慮すると、特にポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリアクリル酸(PAA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、コラーゲンなどのタンパク質、プルラン、ヒアルロン酸、ポリ-γ-グルタミン酸、変性コーンスターチ、β-グルカン、グルコオリゴ糖などの種々の多糖類が好ましい。
【0036】
ナノファイバーシートは、エレクトロスピニング法を用い、基材シートの表面にナノファイバーを紡糸して堆積させることで製造することができる。
【0037】
図3に、エレクトロスピニング法を実施するための装置30の概略が示されている。この装置30はシリンジ31、高電圧源32、導電性コレクタ33を備えている。シリンジ31は、シリンダ31a、ピストン31b及び多数のキャピラリ31cを備えている。
【0038】
シリンダ31a内には、ナノファイバーの原料となる上記高分子化合物を含む高分子溶液が充填されている。高電圧源32の正極はシリンジ31における高分子溶液と導通している。高電圧源32の負極は接地されている。導電性コレクタ33は、例えば金属製の板であり接地されている。
【0039】
シリンジ31と導電性コレクタ33との間に電圧を印加した状態下に、シリンジ31のピストン31bを徐々に押し込み、キャピラリ31cの先端から高分子溶液を押し出す。押し出された高分子溶液中の溶媒が揮発し、溶質である高分子化合物が固化しつつ、電位差によって伸長変形しながらナノファイバーを形成し、導電性コレクタ33に引き寄せられる。
【0040】
導電性コレクタ33の表面に基材シート2を配置しておくことで、該基材シート2の表面にナノファイバーが堆積される。
【0041】
エレクトロスピニング法によってナノファイバーを基材シート2上に紡糸してナノファイバーシート4を形成すると、一般には、ナノファイバーシート4が正電荷を保有し、該基材シート2が負電荷を保有する。
【0042】
ナノファイバーシートは、高分子化合物に加えて他の成分を含んでいてもよい。そのような成分としては、例えば、着色顔料、架橋剤、香料、界面活性剤、帯電防止剤などが挙げられる。
(カバーシート)
カバーシートとしては、上記基材シートと同じものを使用することができる。
【0043】
好ましくは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維、レーヨン繊維、その他の合成繊維製からなる不織布や、綿、絹、麻、パルプ(セルロース)繊維等が混合されて製造された不織布等が挙げられる。
【0044】
これらの不織布のなかでも、レーヨン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維からなる不織布であるのが好ましい。特に好ましくは、カバーシートとして、ポリプロピレン、レーヨンからなる不織布であり、熱処理(スパンボンド)されたポリプロピレン、レーヨンからなる不織布である。
(化粧用シート)
本発明の化粧用シート1は、基材シート2、この基材シート2上に積層されたナノファイバーシート4およびこのナノファイバーシートを覆うカバーシート6を有するが、さらに他のシートを積層した構造のものでもよい。
【0045】
本発明の化粧用シート1のナノファイバーシート4および/または基材シート2に化粧料などを保持させることができる。
【0046】
そのような化粧料としては、保湿クリーム、スキンクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、美容ジェルなどのスキンケアに用いられる化粧料全般があげられる。保湿剤、ホワイトニング成分、しみ取り成分、防皺成分、ビタミン類、抗炎症成分、血流促進成分、湿潤成分、油分、金属微粒子など化粧料に用いられる成分を単独あるいは組み合せて用いることもできる。
【0047】
化粧料は、ナノファイバーシートおよび/または基材シートに保持され、化粧用シートを皮膚に貼り付けた際に化粧料が皮膚側へ徐々に放出される。
(化粧用積層体)
次に、本発明の化粧用積層体について説明する。
【0048】
化粧用積層体10は、図4に示すように、積層体用基材シート8と、該積層体用基材シート8上に設けられた粘着剤層9と、該粘着剤層9の上に積層された上記構成を有する化粧用シート1と、を有する。
【0049】
積層体用基材シート8としては、従来より公知の樹脂シートを使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブタジエンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミド、ポリアミドイミド、アクリル酸エステル又はメタクリ酸エステルを主成分とするアクリル樹脂、ポリエステル、ポリアセタール、ポリウレタン、シリコーン、アセチル・ジ又はトリ・セルロースの繊維素誘導体などよりなる延伸あるいは未延伸のフィルム又はこれらの積層体を使用することができる。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のシートが好ましい。
【0050】
粘着剤層9としては、従来より公知の感圧型粘着剤を積層体用基材シート8上に塗布して形成することができる。
【0051】
そのような粘着剤としては、アクリル樹脂系、ゴム系の粘着剤を用いることができる。その主剤としては、例えばポリ(メタ)アクリル酸エステル、塩化ゴム、天然ゴム、合成ゴム、再生ゴム等があげられる。
【0052】
化粧用積層体は以下のようにして製造することができる。
【0053】
図5(A)に示すように、積層体用基材シート8の上に粘着剤を塗布して粘着剤層9を形成する。
【0054】
ここで、図6に示すように、積層体用基材シート8の両端部は、粘着剤層9が形成されない未塗布部16を形成しておく。
【0055】
基材シート2として不織布の表面に、エレクトロスピニング法によって、ナノファイバーを紡糸しナノファイバーシート4を形成する。ここで、不織布は、予め親水化処理されているので、ナノファイバーシート4は不織布2上に剥離可能に設けられた状態である。このナノファイバーシート4の上に保護シート7を被覆する。
【0056】
保護シート7としては、上記カバーシート6で用いたものと同じものを使用することができ、特に、レーヨン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維からなる不織布であるのが好ましい。特に好ましくは、カバーシートとして、ポリプロピレン、レーヨンからなる不織布であり、熱処理(スパンボンド)されたポリプロピレン、レーヨンからなる不織布である。
【0057】
次に、図5(B)に示すように、粘着剤層9の付いた積層体用基材シート8、不織布2、ナノファイバーシート4および保護シート7を積層し、この積層体10の両端部を、切断刃12、12によって上方(表面側)から切断する。
【0058】
ここで、切断刃12の刃先が粘着剤層9を通過せず、保護シート7、ナノファイバーシート4、不織布2を切断するようにする。
【0059】
この切断後に、積層体10の切断された箇所から外側にある保護シート7、ナノファイバーシート4および不織布2を除去する。この除去によって、積層体の両端部には粘着剤層9が表面側に露出する。同時に、剥離装置によって積層体10の中央部にある保護シート7を除去する。
【0060】
次に、図5(C)に示すように、積層体10の表面を覆うよう該積層体10にカバーシート6を被覆して、該カバーシート6の両端部を該粘着剤層9に貼り付ける。
【0061】
このようにして化粧用積層体が作製される。
【0062】
得られた化粧用積層体の両端部は粘着剤層が形成されていない未塗布部16を有し、この部分からカバーシート6を容易に剥離することができ、ハンドリング性が良く、またナノファイバーシート4の表面をカバーシート6で覆っているのでナノファーバーシート4を汚れなどから保護することができる。
【0063】
化粧用積層体を使用するときは、顔の所定の部分に予め美容液などの化粧料を塗布し、次に粘着剤の付いていない端部からカバーシート6を取り除き、一番外側の積層体用基材シート8を手で持って化粧料が塗布された皮膚Sの部分にナノファイバーシート4を押し付けることでナノファイバーシート4だけを皮膚Sに貼り付けることができる。
【0064】
なお、クリームなどの化粧料を皮膚に塗った後に、化粧用シート1を皮膚に貼り付けてもよく、あるいは皮膚に化粧用シートを貼り付けた後、化粧料を該シート上に塗布しても良い。
【実施例】
【0065】
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(化粧用シートの製造)
(1)高分子化合物の水溶液の調製
高分子化合物として、完全鹸化ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、鹸化度:99%以上)を用い、これを水に溶解して濃度15%の水溶液を調製した。
(2)不織布の親水化処理
基材シートとなるポリプロピレン製不織布(シンワ(株)製)を、親水化剤(アルキルホスフェート塩、竹元油脂(株)製)を含む水溶液中に浸漬し、乾燥して親水化処理不織布を得た。この親水化処理不織布の親水度は65であった。
(3)エレクトロスピニング法の実施
得られた高分子溶液を用い、図3に示した装置によって、不織布の表面にナノファイバーシートを紡糸した。
【0066】
ナノファイバーの製造条件は次のとおりであった。
・印加電圧: 27kV
・キャピラリ−コレクタ間距離: 185mm
・水溶液吐出量: 1ml/hr
・環境: 28℃、36%RH
得られたナノファイバーシートの厚みは10ミクロンであった。
【0067】
ナノファイバーの太さは200nmであった。
【0068】
このようにして、不織布上にナノファイバーシートが積層された化粧用シートを得た。
(評価)
実施例1で得られた化粧用シートを用いて、(A)美容液を肌に塗布した後、肌にシートを貼り付けたときの皮膚水分量、および(B)美容液を肌に塗布した後、肌にシートを貼り付けたときの肌のキメの推移について評価した。
【0069】
評価(A)および(B)の評価方法は以下のとおりである。
(評価方法)
(A)皮膚水分量
31歳〜38歳の女性(7名)を被験者とした。
【0070】
美容液を顔面の皮膚に塗布した後、その上にナノファイバーシートを貼り付けた。6時間放置した後、シートを徐々に皮膚から剥がした。
【0071】
シートを剥離直後、シートを剥離した後2時間後、シートを剥離した後4時間後、シートを剥離した後6時間後の、それぞれの皮膚水分量を測定した。
【0072】
皮膚水分量は、テバメーター TM-300を用いて角質の水分量を測定した。被験者はあらかじめ恒温恒湿試験室、25度、湿度30%にて30分肌表面の水分透過量を一定にしてからテバメーターを顔面の測定部位に押し当てて測定した。
【0073】
対照として、美容液を顔面の皮膚に塗布し、ナノファイバーシートを貼り付けない場合を評価した。詳細は次のとおりである。
【0074】
美容液を顔面の皮膚に塗布し、6時間放置した。美容液を塗布してから6時間経過後、その後2時間後、その後4時間後、その後6時間後の、それぞれの皮膚水分量を上記と同様に測定した。美容液の塗布量は、ナノファイバーシートを用いた場合と同量とした。
(B)肌のキメの推移
31歳〜38歳の女性(7名)を被験者とした。
【0075】
前記と同様の操作によって、美容液を顔の皮膚に塗布した後、その上にナノファイバーシートを貼り付けた。6時間放置した後、シートを徐々に皮膚から剥がした。
【0076】
シートを剥離直後、シートを剥離した後2時間後、シートを剥離した後4時間後、シートを剥離した後6時間後の、それぞれの肌のキメを評価した。
【0077】
キメの評価はレプリカ法を用いた。具合的には、アサヒバイオメッド(株)製反射用レプリカ作成キットABS-01-Wを用いて肌のレプリカ像を作成して評価した。
【0078】
対照として、美容液を皮膚に塗布し、ナノファイバーシートを貼り付けない場合を評価した。詳細は次のとおりである。
【0079】
美容液を顔面の皮膚に塗布し、6時間放置した。美容液を塗布してから6時間経過後、その後2時間後、その後4時間後、その後6時間後の、それぞれの肌のキメを評価した。美容液の塗布量は、ナノファイバーシートを用いた場合と同量とした。
(不織布の親水度)
不織布の親水度は、紙パルプ試験方法No.68(2000)に記載の「はっ水性試験方法」に記載の装置を用いて測定した。
【0080】
すなわち、45度の傾斜をもつ試験片取り付け装置に、幅×長さが10cm×30cmの短冊状で、長手方向が不織布の縦方向となるように切断した試験片を取り付けた。ビュレットのコック開口部を30秒あたり10gの蒸留水を供給するように調整したビュレットを一旦乾燥させ、傾斜を持つ装置に取り付けた試験片の最上部から垂直方向に5mm上の部分にビュレットの先端が配置するように固定した。ビュレット上部から蒸留水約60gを仕込み、ビュレット先端から不織布試験片に液体が滴下され始めてから、試験片が液体を保持しきれずに下部から液体がもれ出るまでの時間(秒)を測定し、不織布の親水度とした。数値が大きいほど親水度が高いと判断される。
(試験結果)
美容液を肌に塗布した後、ナノファイバーシートを貼り付けた場合が、有意に保湿効果が高く、かつキメを改良できることが分かった。
【0081】
詳細は次のとおりである。
(1)リフトアップ効果の定義
リフトアップ効果とは、一般的に、皮膚が引き上げられることによって、皮膚表面のシワが浅くなる効果をいう。
【0082】
ただし、化粧品(美容液)を用いる場合は、化粧品を塗布された部分の皮膚が変化することであり、化粧品を塗布したところから別の場所の皮膚に作用を表すわけではない。本発明の化粧用シートを使用する場合も同様に、シートが貼り付けられた部分の皮膚が持ち上がり、シワが浅くなるなどの美容効果が見られることである。
(2)インスタントリフトアップ効果
インスタントリフトアップ効果とは、化粧品を塗布またはシートを貼り付け後、24時間以内の皮膚の変化と得られる美容効果をいう。
(3)インスタントリフトアップ効果の観察法
美容液を単独で使用する場合と、本発明の化粧用シートと美容液とを併用した場合について、塗布、貼り付け前と、塗布、貼り付けた後、6時間経過後にシートを剥離し、時間経過に合わせて皮膚のレプリカ像を採取し、画像と得られるいくつかのパラメータによって解析した。
【0083】
代表的なレプリカ像を図9に示す。美容液だけを用いた場合と、美容液とシートとの併用のキメ数の推移を図10に示す。
【0084】
美容液塗布前(又はシート貼り付け前)はキメの整った肌でその数も揃っているが、美容液単独塗布と、本発明の化粧用シートを併用(シートと美容液との併用、以下同じ。)した6時間後にシートを剥離した直後のレプリカ像を比較すると、シート併用のレプリカ像ではキメの数が塗布前の1/7に下がり、キメがほとんどなくなった様子が肉眼的にも観察された
これは本発明の化粧用シートの貼り付けによって、貼り付け部位の皮膚が引き上げられたため皮膚が延ばされ、キメがほとんどなくなったものと考えられる。
【0085】
この効果は、貼り付け直後から始まり、貼り付けしている間は持続しているものと思われる。
【0086】
美容液単独では、キメの数が塗布前の1/2になることから、美容液にもリフトアップ効果が見られるが、シートと美容液との併用がリフトアップ効果がより大きいことがわかる。
(4)リフトアップ効果によって起こる美容効果
美容液単独またはシート併用によって皮膚が引き上げられることは確認できたが、その部位の皮膚はどのように変化していくのかといえば、シート併用では急速にキメが整えられていくことがわかった。
【0087】
シート剥離後4時間で貼り付け前と同じレベルのキメ数に戻り、シート剥離後6時間では貼り付け前よりもキメ数が増加していた。
(5)図11に、剥離直後から時間の経過によって肌水分の推移を示す。
【0088】
美容液単独の場合は、美容液を塗布後、12時間経過後まで95%の皮膚水分量が保持されていたが、シート併用では、100%もしくはそれ以上の皮膚水分量が保持された。
【0089】
これはシートを皮膚に貼り付けることにより、皮膚の角質内の水分蒸発が抑えられ、通常よりも多くの水分が角質層にプールされたためと推測される。
【0090】
一方、角質層の水分の蒸発を抑えることによって、角質層がふやけ、かえって肌に損傷を与える可能性も考えられたが、同時に測定されたレプリカ法によるキメの状態を観察した結果、肌の損傷は見られなかった。
【0091】
レプリカ像から明らかなように、キメについては、シート併用が美容液単独よりも美容効果が高いことがわかる。
【0092】
それは、時間が経過するに従って肌のキメが整っていく様子が観レプリカ像からも察され、数値としても、1mmあたりのキメの数が塗布前よりも6時間経過後のほうが多くなることからも明らかである。
【0093】
この理由は、シートが美容液との相乗効果によってキメを整えるためであると考えられる。
【0094】
その主たる要因は、肌の弾力の回復である。
【0095】
シートが角質層の深くまで美容液成分が浸透することを助け、肌の弾力を回復させることにより、キメを作っている皮溝部分が引き締まり、キメが整ったものと推察される。これは美容液の単独効果では見られないことから、シートの併用効果と考えられる。
【0096】
図12には、レプリカ像より得られた美容液単独とシートを併用した場合の1mm当たりのキメ数の平均値の推移を美容液単独とシート併用と比較したグラフを示した。
【0097】
レプリカ像と図12からキメの変化を見ると、塗布前のキメの数を100とすると、美容液を塗布し、シートを貼り付けて放置することによって、キメ数は一旦40〜50%低下し、シート剥離後、(塗布後)徐々に回復する。しかし、美容液単独では、塗布前の値に戻るだけであるが、シート併用は、6時間後には塗布前のキメ数よりも大きくなることから、シート併用がキメを整える効果が高いことがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、顔の小じわ等の肌の微細な凹凸を目立たなくでき、保湿性を向上し、また肌のキメを改善する化粧用シートを提供する。
【符号の説明】
【0099】
1 化粧用シート
2 基材シート
4 ナノファイバーシート
6 カバーシート
8 積層体用基材シート
9 粘着剤層
10 化粧用積層体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12