特許第6137940号(P6137940)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6137940
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   F24C 15/10 20060101AFI20170522BHJP
   H05B 6/12 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   F24C15/10 B
   H05B6/12 305
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-106155(P2013-106155)
(22)【出願日】2013年5月20日
(65)【公開番号】特開2014-228162(P2014-228162A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2015年12月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085198
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 久夫
(74)【代理人】
【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清
(74)【代理人】
【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125494
【弁理士】
【氏名又は名称】山東 元希
(74)【代理人】
【識別番号】100141324
【弁理士】
【氏名又は名称】小河 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100153936
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 健誠
(74)【代理人】
【識別番号】100160831
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 元
(72)【発明者】
【氏名】須永 隆司
(72)【発明者】
【氏名】石井 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】茂呂 政行
(72)【発明者】
【氏名】小林 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】田仲 導生
(72)【発明者】
【氏名】星野 晃一
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 豊
【審査官】 宮崎 光治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−022775(JP,A)
【文献】 特開2004−184048(JP,A)
【文献】 特開2010−113971(JP,A)
【文献】 特開2010−038518(JP,A)
【文献】 特開2002−349878(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C9/00−15/14
H05B6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開口を有する本体ケースと、
前記本体ケースの開口を覆う天板の外周部に設けられ、前記本体ケースの上部に固定されたフレームを有する加熱調理器において、
前記フレームは、
前記天板の前端部の上面を覆う前フレームと、
前記天板の後端部の上面を覆う後フレームと、
前記天板の左右方向のうち左端部の上下面及び側面を覆うように、上下方向に互いに対向する上支持部と下支持部とを有する断面がコの字状に形成され、一端部が前記前フレームの前記後フレームと対向する面の一方の端部に嵌め込まれ、他端部が前記後フレームの前記前フレームと対向する面の一方の端部に嵌め込まれた左フレームと、
前記天板の左右方向のうち右端部の上下面及び側面を覆うように、上下方向に互いに対向する上支持部と下支持部とを有する断面がコの字状に形成され、一端部が前記前フレームの前記後フレームと対向する面の他方の端部に嵌め込まれ、他端部が前記後フレームの前記前フレームと対向する面の他方の端部に嵌め込まれた右フレームと、
前記天板の前後方向に長く延びる板状に形成され、一端部に前支持部が設けられ、他端部に後支持部が設けられ、前記天板と前記左フレームの下支持部との間に位置して前記前支持部により前記前フレームを内側から支持すると共に、前記後支持部により前記後フレームを内側から支持する左ベースフレームと、
前記天板の前後方向に長く延びる板状に形成され、一端部に前支持部が設けられ、他端部に後支持部が設けられ、前記天板と前記右フレームの下支持部との間に位置して前記前支持部により前記前フレームを内側から支持すると共に、前記後支持部により前記後フレームを内側から支持する右ベースフレームと
前記左フレーム及び前記右フレームの中にそれぞれ嵌め込まれ、前記天板の左右方向の左端部側及び右端部側にそれぞれ開口を向けた断面がコの字形の補強部材と
を有し、
前記左フレーム及び前記右フレームは、少なくとも前記前フレームの材料と異なる合成樹脂が使用されていることを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記左フレーム及び前記右フレームの高さは、前記前フレームよりも低いことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、天板に載置された被加熱物を加熱する加熱調理器に係わり、特に天板の外周部に設けられたフレームの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の加熱調理器には、載置された天板の外周部を接着剤で接着して保持する保持部材と、その天板の外周部を上方より覆うフレームとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3885758号公報(請求項1、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の加熱調理器では、フレームが一体式であるため、天板のエリア部分の板金をプレス加工にて打ち抜かなくてはならず、打ち抜いた板金を捨てているため、フレームの製造コストにロスがあった。また、前述したようにフレームが一体式であるため、フレーム自体の意匠性が乏しかった。
【0005】
本発明は、前述のような課題を解決するためになされたもので、フレームの製造コストのロスを削減し、意匠性のあるフレームを備えた加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る加熱調理器は、上部に開口を有する本体ケースと、本体ケースの開口を覆う天板の外周部に設けられ、本体ケースの上部に固定されたフレームを有する加熱調理器において、フレームは、天板の前端部の上面を覆う前フレームと、天板の後端部の上面を覆う後フレームと、天板の左右方向のうち左端部の上下面及び側面を覆うように、上下方向に互いに対向する上支持部と下支持部とを有する断面がコの字状に形成され、一端部が前フレームの後フレームと対向する面の一方の端部に嵌め込まれ、他端部が後フレームの前フレームと対向する面の一方の端部に嵌め込まれた左フレームと、天板の左右方向のうち右端部の上下面及び側面を覆うように、上下方向に互いに対向する上支持部と下支持部とを有する断面がコの字状に形成され、一端部が前フレームの後フレームと対向する面の他方の端部に嵌め込まれ、他端部が後フレームの前フレームと対向する面の他方の端部に嵌め込まれた右フレームと、天板の前後方向に長く延びる板状に形成され、一端部に前支持部が設けられ、他端部に後支持部が設けられ、天板と左フレームの下支持部との間に位置して前支持部により前フレームを内側から支持すると共に、後支持部により後フレームを内側から支持する左ベースフレームと、天板の前後方向に長く延びる板状に形成され、一端部に前支持部が設けられ、他端部に後支持部が設けられ、天板と右フレームの下支持部との間に位置して前支持部により前フレームを内側から支持すると共に、後支持部により後フレームを内側から支持する右ベースフレームと、左フレーム及び右フレームの中にそれぞれ嵌め込まれ、天板の左右方向の左端部側及び右端部側にそれぞれ開口を向けた断面がコの字形の補強部材とを有し、左フレーム及び右フレームは、少なくとも前フレームの材料と異なる合成樹脂が使用されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、前フレーム、後フレーム、左フレーム及び右フレームを組み合わせて天板のフレームを構成するようにしているので、従来のように天板のエリア部分の板金をプレス加工にて打ち抜く必要がなくなり、このため、フレームの製造コストのロスを削減できる。また、左フレーム及び右フレームに、少なくとも前フレームと異なる材料あるいは異なる表面処理が施された材料を用いているので、意匠性の向上につながり、高級感のあるフレームを備えた加熱調理器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態に係る加熱調理器の外観を示す斜視図。
図2図1の天板のフレームを分解して示す斜視図。
図3図1の右フレームを矢視A−A方向から見て示す断面図。
図4図1の左フレームを矢視B−B方向から見て示す断面図。
図5】右フレームの変形例の一例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は実施の形態に係る加熱調理器の外観を示す斜視図である。
実施の形態に係る加熱調理器100は、上部に開口を有する本体ケース1と、本体ケースの上部に設けられた天板2と、本体ケース1内に、天板2に表示された鍋等の載置位置を示す左加熱部7a、右加熱部7b及び中央加熱部7cにそれぞれ対向して収納された加熱コイルと、本体ケース1内に収納され、本体ケース1の前面にグリル扉11を有するグリル調理器とを備えている。なお、本実施の形態では、3つの加熱コイルを備えた加熱調理器100としているが、これは一例であって、加熱コイルの個数は限定されるものではない。また、中央加熱部7cに対向配置された加熱コイルに代えて、ラジエントヒーターを用いてもよい。
【0010】
天板2は、耐熱強化ガラスより形成され、外周部に額縁状に形成されたフレームFが装着された状態で本体ケース1の上部に取り付けられている。なお、フレームFは、後述するが、前フレーム5、後フレーム6、左フレーム3、右フレーム4、左ベースフレーム12及び右ベースフレーム13で構成されている。天板2の手前側の前フレーム5には、各加熱コイル及びグリル調理器の加熱動作をそれぞれ指示するための操作部10が設けられている。天板2の奧側の後フレーム6には、吸気口カバー8及び排気口カバー9が取り外し自在に設けられている。
【0011】
次に、前述したフレームFの構成について、図2図4を用いて詳述する。
図2図1の天板のフレームを分解して示す斜視図、図3図1の右フレームを矢視A−A方向から見て示す断面図、図4図1の左フレームを矢視B−B方向から見て示す断面図である。
【0012】
フレームFは、前述したように、天板2の前後の各端部をそれぞれ覆う前フレーム5及び後フレーム6と、天板2の左右の各端部をそれぞれ覆う左フレーム3及び右フレーム4と、左フレーム3及び右フレーム4にそれぞれ設けられて、天板2を下から支持する左ベースフレーム12及び右ベースフレーム13とで構成されている。
【0013】
前フレーム5は、天板2の左右方向に延びる長方形状に形成され、その両端部の短辺と前部の長辺とが、下方に延びて内側に折り返されている。即ち、前フレーム5の後フレーム6と対向する面を除く周縁部がコの字状に形成されている。その周縁部のうち短辺側のコの字形状の両端部が左フレーム3及び右フレーム4の接続部5a、5bとなっている。また、前フレーム5は、図4に示すように、前部から後方に向かうに連れ上方に傾斜して下方に傾斜している。この前フレーム5の前部から後方に向かう傾斜面には、操作部10が設けられる。
【0014】
後フレーム6は、天板2の左右方向に延びる長方形状に形成され、その両端部の短辺と後部の長辺とが、前フレーム5と同様に、下方に延びて内側に折り返されている。即ち、後フレーム6の前フレーム5と対向する面を除く周縁部がコの字状に形成されている。その周縁部のうち短辺側のコの字形状の両端部が左フレーム3及び右フレーム4の接続部6a、6bとなっている。
【0015】
右フレーム4は、上下方向に互いに対向する上支持部4cと下支持部4dとを有する断面が略コの字形で、天板2の前後方向に長く延びている。右フレーム4は、図3に示すように、上支持部4cの短辺の端部が下支持部4dとの間隔が狭くなるように段差を有して、下支持部4dの短辺よりも長く形成されている。この右フレーム4は、天板2の左右方向のうち右端部の上下面及び側面を覆うように設けられる。
【0016】
また、右フレーム4の両端部には、コの字形の各辺が細くなるように段差を有して外方へ延びる差込部4a、4bが設けられている。右フレーム4の差込部4aは、前フレーム5の後フレーム6と対向する面の他方の端部である接続部5bに嵌め込まれ、右フレーム4の差込部4bは、後フレーム6の前フレーム5と対向する面の他方の端部である接続部6bに嵌め込まれる。
【0017】
左フレーム3は、右フレーム4と同様に、上下方向に互いに対向する上支持部3cと下支持部3dとを有する断面が略コの字形で、天板2の前後方向に長く延びている。左フレーム3は、右フレーム4と同様に、上支持部3cの短辺の端部が下支持部3dとの間隔が狭くなるように段差を有して、下支持部3dの短辺よりも長く形成されている。この左フレーム3は、天板2の左右方向のうち左端部の上下面及び側面を覆うように設けられる。
【0018】
また、左フレーム3の両端部には、コの字形の各辺が細くなるように段差を有して外方へ延びる差込部3a、3bが設けられている。左フレーム3の差込部3aは、前フレーム5の後フレーム6と対向する面の一方の端部である接続部5aに嵌め込まれ、左フレーム3の差込部3bは、後フレーム6の前フレーム5と対向する面の一方の端部である接続部6aに嵌め込まれる。
【0019】
左ベースフレーム12は、天板2の前後方向に長く延びる板状に形成され、その一端部には、上方に略直角に延びて外方へ斜め下方に折り曲げられて形成された前支持部12aが設けられ、他端部には、上方に略直角に延びて外方へ略直角に折り曲げられて形成された後支持部12bが設けられている。右ベースフレーム13は、左ベースフレーム12と同様に、天板2の前後方向に長く延びる板状に形成され、その一端部と他端部には、左ベースフレーム12と同様に、前支持部13aと後支持部13bとが設けられている。
【0020】
前述した前フレーム5と後フレーム6には、ステンレス製の板金が使用されており、右フレーム4と左フレーム3には、アルミニウム製の板金が使用されている。また、左ベースフレーム12と右ベースフレーム13には、前フレーム5と後フレーム6と同様のステンレス製の板金が使用されている。右フレーム4と左フレーム3にアルミニウム製の板金を用いた場合、天板2をアルミニウムの色に合わせた色とする。なお、前フレーム5と後フレーム6に、同じステンレス製の板金を用いているが、前フレーム5と後フレーム6の材料が異なっていてもよい。また、左フレーム3及び右フレーム4は、少なくとも前フレーム5と異なる表面処理が施された材料が使用されていてもよい。表面処理とは、例えば、塗装やヘアライン仕上げ、光沢仕上げ、鏡面仕上げ等の加工を含む材料の表面に施す処理のことである。
【0021】
次に、前記のように構成されたフレームFに天板2を組み付けるまでの組み立て作業について説明する。なお、組み立て作業の手順は一例であって、これに限定されるものではない。
先ず、図2に示すように、左フレーム3の差込部3aを前フレーム5の接続部5aに嵌め込み、右フレーム4の差込部4aを前フレーム5のもう一方の接続部5bに嵌め込む。次いで、左フレーム3の差込部3bを後フレーム6の接続部6aに、右フレーム4の差込部4bを後フレーム6の接続部6bにそれぞれ嵌め込む。そして、左フレーム3の上支持部3cと右フレーム4の上支持部4cの内面にそれぞれ接着剤20を注入した後に、天板2の左右方向の両端部を左フレーム3及び右フレーム4内にそれぞれ挿入して固着させる。
【0022】
そして、天板2の左右方向の下面の両端部に接着剤20を塗った後に、左ベースフレーム12を天板2と左フレーム3の下支持部3dとの間に差し込み、次いで、右ベースフレーム13を天板2と右フレーム4の下支持部4dとの間に差し込んで、それぞれ接着剤20で固着させる。
【0023】
以上の組み立てにより、左ベースフレーム12の前支持部12aと右ベースフレーム13の前支持部13aとが前フレーム5を内側から支持し、左ベースフレーム12の後支持部12bと右ベースフレーム13の後支持部13bとが後フレーム6を内側から支持する。また同時に、左ベースフレーム12によって天板2の左側の端部を下面から支持し、右ベースフレーム13によって天板2の右側の端部を下面から支持する。
【0024】
また、前フレーム5の両端部(接続部5a、5b)を除く傾斜面が天板2の前端部の上面に接触して覆い、後フレーム6の両端部(接続部6a、6b)を除く傾斜面が天板2の後端部の上面に接触して覆う。
【0025】
以上のように実施の形態によれば、前フレーム5、後フレーム6、左フレーム3、右フレーム4、左ベースフレーム12及び右ベースフレーム13を組み合わせて天板2のフレームFを構成するようにしているので、従来のように天板のエリア部分の板金をプレス加工にて打ち抜く必要がなくなり、このため、フレームFの製造コストのロスを削減できる。また、左フレーム3及び右フレーム4に前フレーム5及び後フレーム6の材料と異なるアルミニウムを用いているので、意匠性の向上につながり、高級感のあるフレームFを備えた加熱調理器100を提供できる。
【0026】
また、左フレーム3の差込部3aを前フレーム5の接続部5aに、右フレーム4の差込部4aを前フレーム5の接続部5bに嵌め込み、左フレーム3の差込部3bを後フレーム6の接続部6aに、右フレーム4の差込部4bを後フレーム6の接続部6bに嵌め込むようにしている。この接続により、前フレーム5と後フレーム6の接続性を高めることができ、接続部分からの水の浸入も抑えることができる。
【0027】
更に、前フレーム5は、前部から後方に向かうに連れ上方に傾斜して下方に傾斜し、しかも、その傾斜面のトップが左フレーム3と右フレーム4の高さよりも高くなっている。これにより、天板2上に被加熱物から吹き零れた水が、前フレーム5上の操作部10に侵入するようなことがない。
【0028】
なお、実施の形態では、左フレーム3と右フレーム4にアルミニウム製の板金を使用したが、これに代えて、図5に示すように、合成樹脂製の左フレーム3と右フレーム4を用いるようにしてもよい。なお、図5は右フレームの変形例の一例を示す断面図である。
【0029】
右フレーム4は、上下方向に互いに対向する上支持部4cと下支持部4dを有する断面が略コの字形で、天板2の前後方向に長く延びている。この右フレーム4の上支持部4cの短辺が先端に向かうに連れ上面に下方に傾斜する段差が設けられている。また、右フレーム4の下支持部4dの短辺が先端に向かうに連れ内面に略直角の段差が設けられている。更に、右フレーム4の中には、断面がコの字形の板金製の補強部材14が嵌め込まれている。これは、合成樹脂製の右フレーム4の強度を補強するために設けられている。
【0030】
右フレーム4の両端部には、実施の形態と同様に、コの字形の各辺が細くなるように段差を有して外方へ延びる差込部4a、4bが設けられている。右フレーム4の差込部4aは、前フレーム5の後フレーム6と対向する面の他方の端部である接続部5bに嵌め込まれ、右フレーム4の差込部4bは、後フレーム6の前フレーム5と対向する面の他方の端部である接続部6bに嵌め込まれる。なお、図には示していないが、左フレーム3の構造は、前述した右フレーム4と同様である。
【0031】
このように、合成樹脂製の左・右フレーム3、4を用いることで、前フレーム5及び後フレーム6とは色の異なる左・右フレーム3、4を組み合わせることができるので、より意匠性が向上し、高級感のある加熱調理器100を提供できる。また、左・右フレーム3、4を天板2の色と同じような色にした場合、天板2のサイズを小さくしても天板2の左右方向の拡がり感を醸し出すことができる。
【0032】
また、実施の形態では、前フレーム5に操作部10が設けられていることを述べたが、前フレーム5に操作部10が無くてもよい。操作部が静電スイッチのような天板2上に設けられるタッチスイッチ式であって前フレーム5に無くても、前フレーム5の傾斜面のトップが天板2よりも高くなっているので、前フレーム5側に吹き零れた水が溢れにくいという効果がある。
【符号の説明】
【0033】
1 本体ケース、2 天板、3 左フレーム、3a、3b 差込部、3c 上支持部、3d 下支持部、4 右フレーム、4a、4b 差込部、4c 上支持部、4d 下支持部、5 前フレーム、5a、5b 接続部、6 後フレーム、6a、6b 接続部、7a 左加熱部、7b 右加熱部、7c 中央加熱部、8 吸気口カバー、9 排気口カバー、10 操作部、11 グリル扉、12 左ベースフレーム、12a 前支持部、12b 後支持部、13 右ベースフレーム、13a 前支持部、13b 後支持部、14 補強部材、20 接着剤、100 加熱調理器、F フレーム。
図1
図2
図3
図4
図5