(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
産物Iが続いて、粒子、顆粒、フィルム、繊維、泡、ストランド、シートおよび/またはホイルを得るために、押出し、ブローイング、キャスティング、グラインディングおよび/またはスプレイングを介してプロセシングされて、産物IIを産生することを特徴とする、請求項1記載の方法。
請求項1の工程c)における混合が、60wt%の中間産物II、28wt%のPC成分、および12wt%のPCL成分の比率で起こることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
エクストルーダの加熱セグメントが様々な温度を示し、セグメント内の温度は、混合がエクストルーダを通って進むにつれ上昇することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、従来のイソシアネート使用の起こり得るリスクを回避する、プラスチック、ポリマー、合成材料および/または修飾ポリウレタンのための新規な方法および産生方法に関する。合成材料製造において典型的な毒性成分の使用を回避する代替的な架橋剤および/または接着材料が必要とされる。
【0011】
先行技術を考慮して、本発明の基礎をなす技術的課題は、イソシアネートベースの架橋の使用を回避する合成材料(ポリマー等)の製造方法の提供であった。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この課題は、独立請求項の特徴によって解決される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項によって与えられる。
【0013】
したがって、本発明の目的は、合成材料産物Iのイソシアネートフリーの産生方法を提供することであり、
a)熱可塑性ポリウレタン(TPU)およびナノクレイ成分の混合によって中間産物Iを産生する工程と、
b)a)から得られる中間産物Iの、ポリオール成分、および任意でさらなるTPUとの混合によって中間産物IIを産生する工程と、
c)b)から得られる中間産物IIの、ポリカーボネート(PC)および/またはポリカプロラクトン成分(PCL)との混合によって産物Iを産生する工程と
を含む。
【0014】
好ましい実施形態において、本方法は、産物Iが続いて、粒子、顆粒、フィルム、繊維、泡、ストランド、シートおよび/またはホイルを得るために、押出し、ブローイング、キャスティング、グラインディングおよび/またはスプレイングを介してプロセシングされて、産物IIを産生することを特徴とする。
【0015】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、工程a)が2つの工程、すなわち
i.熱可塑性ポリウレタン(TPU)およびナノクレイ成分の混合によって、中間産物Iaを産生する工程と、続いて
ii.熱可塑性ポリウレタン(TPU)および中間産物Iaの混合によって、中間産物Iを産生する工程と
で実行されることを特徴とする。
【0016】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、工程a)における混合が、70から99.99%の熱可塑性ポリウレタン(TPU)、および0.01から30%のナノクレイの比率で起こることを特徴とする。
【0017】
本発明は、3つの工程プロセス(工程a)から工程c))に関する。好ましい実施形態において、第4工程、すなわち産物Iが続いて、押出し、ブローイング、キャスティング、グラインディングおよび/またはスプレイングを介してプロセシングされて、産物IIを産生する工程が実行される。本方法の第1工程は、好ましい実施形態において、2つの工程(工程i.および工程ii.)で実行される。
【0018】
以下の用語は、本方法の産物および中間産物を記載するために用いられる:
工程a)は、「中間産物I」の産生をもたらす。工程a)が2つの工程で実行される場合、工程i.の中間産物は「中間産物Ia」である。工程iiは続いて、「中間産物I」の産生をもたらす。
【0019】
「中間産物I」はまた、本明細書中に記載される種々の実施形態および実験において、「TPU−1」または「マスターバッチ」とも呼ばれる。
【0020】
工程b)は、「中間産物II」の産生をもたらす。「中間産物II」はまた、本明細書中に記載される種々の実施形態および実験において、「TPU−2」とも呼ばれる。
【0021】
工程c)は、「産物I」の産生をもたらす。「産物I」はまた、本明細書中に記載される種々の実施形態および実験において、「TPU−3」とも呼ばれる。
【0022】
工程c)の「産物I」は続いて、押出し、ブローイング、キャスティング、グラインディングおよび/またはスプレイングを介してプロセシングされて、「産物II」を産生してよい。「産物II」はまた、本明細書中に記載される種々の実施形態および実験において、「TPU−4」とも呼ばれる。
【0023】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、工程i)における混合が、70から90%、好ましくは80%の熱可塑性ポリウレタン(TPU)、および10から30%、好ましくは20%のナノクレイ成分の比率で起こることを特徴とする。
【0024】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、工程ii)における混合が、90から99%、好ましくは97%の熱可塑性ポリウレタン(TPU)、および0.1から10%、好ましくは3%の中間産物Iaの比率で起こることを特徴とする。
【0025】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、請求項1の工程b)における混合が、70から90%、好ましくは80%の絶対TPU(中間産物I中に存在するTPUに加えてさらにTPUが加えられたものとみなす)、10から90%の中間産物I、および8から30%、好ましくは20%のポリオール成分の比率で起こることを特徴とする。
【0026】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、請求項1の工程c)における混合が、50から70%、好ましくは60%の中間産物II、20から40%、好ましくは28%のPC成分、および6から18%、好ましくは12%のPCL成分の比率で起こることを特徴とする。
【0027】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、1つまたは複数の工程における成分の混合が、セグメント化された単軸、二軸または多軸スクリュー溶融エクストルーダ、好ましくは単軸スクリューエクストルーダ内で起こることを特徴とする。
【0028】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、方法の1つまたは複数の工程についての溶融温度が、80から300℃まで、好ましくは140から250℃まで、より好ましくはおよそ200℃であることを特徴とする。
【0029】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、エクストルーダの加熱セグメントが様々な温度を示し、セグメント内の温度は、混合がエクストルーダを通って進むにつれ上昇することを特徴とする。
【0030】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、エクストルーダが3から20の加熱セグメント、好ましくは5つから15のセグメント、より好ましくは7つから12のセグメントを示し、温度は、混合がエクストルーダを通って進むにつれ、80から300℃まで、好ましくは140から250℃まで段階的に上昇することを特徴とする。
【0031】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、エクストルーダが、3つから20のスクリューセグメント、好ましくは5つから15のセグメントのスクリューを示し、スクリューが回転して混合物を均質化し、スクリューセグメントが同じ構成を示しても異なる構成を示してもよく、次々に混合物の均質化を決定することを特徴とする。
【0032】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、エクストルーダのスクリュー速度が、50から1000の毎分回転(rpm)、好ましくは150から700rpm、より好ましくは250から500rpmの値に設定されることを特徴とする。
【0033】
好ましい実施形態において、本発明の方法は、1つまたは複数の工程の混合物が、好ましくは水浴において、押出し後に冷却されることを特徴とする。
【0034】
本発明のさらなる態様は、本発明の方法によって獲得可能な合成材料に関する。
【0035】
本発明のさらなる態様は、本発明の方法によって産生される合成材料に関する。
【0036】
本発明はさらに、好ましくは本発明の方法によって産生される合成材料であって、
以下の成分:
30から60%、好ましくは45から55%のTPUと、
8から30%、好ましくは10から14%のポリオールと、
0.001から5%、好ましくは0.01から2%のナノクレイと、
20から40%、好ましくは25から30%のPCと、
6から18%、好ましくは10から14%のPCLと
を含
み、加えて100wt%にした合成材料に関する。
【0037】
本発明のさらなる態様が、47.712%のTPU、12.0%のポリオール、0.288%のナノクレイ、28%のPC、および12%のPCLを含む合成材料に関する。この混合物は、前述したようなTPU、ポリオール、ナノクレイ、PCおよびPCLの好ましい値が組み合わされるが、工程b)においてTPUが加えられない場合に、生じる。
【0038】
本発明のさらなる実施形態が、以下の組成の合成材料によって規定される:47.946%のTPU、12.0%のポリオール、0.054%のナノクレイ、28%のPCおよび12%のPCL。この実施形態は、実施例9に従って産生され、追加のTPUが工程b)において加えられる。MB 2012−20−4はマスターバッチTPU/ナノクレイ混合物(中間産物I)であり、MB 2012−20−4中のナノクレイ成分量は0.6%である。
【0039】
本明細書中に与えられる図は、本発明の特定の実施形態の例を表しており、本発明の範囲を制限することを意図していない。図は、1つまたは複数の非限定的な実施形態の技術的なサポートを強める、可能性のある潜在的に好ましい実施形態のさらなる記載を提供するものとしてみなされるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
好ましい実施形態における本発明は、新規な合成材料を産生する方法であって、TPU、ナノクレイ、ポリオール、ポリカーボネート(PC)および/またはポリカプロラクトン成分(PCL)の組合せを含む方法によって特徴付けられる。広範な実験により、種々の成分を組み合わせる順番、および各混合が起こる条件が、所望の産物を産生するのに重要な要因となることが示された。
【0042】
先行技術の方法における種々の問題が、本発明の各方法工程に関して存在していた。例えば、TPU/ナノクレイ混合は、ナノクレイ成分のTPU成分中での実質的な希釈を必要とし、これが長く複雑なプロセスとなり得る。多くの場合、エクストルーダプロセスは十分に長いものではない、そして/あるいは、低濃度のナノクレイの混合は、標準的なホモジナイザ条件下で、標準的なエクストルーダ長の始めから終わりまで十分に均一ではない。この工程は、本明細書中で記載される所望の特性を示さない合成材料を産生する方法工程である。なぜなら、ナノクレイ成分がTPU中に十分に分配されない場合、以降の複合体形成(以降のポリオール、PCおよび/またはPCL成分との重合および/または接着)が標準以下となるからである。
【0043】
TPUおよびナノクレイの混合は、好ましい実施形態において、2つの混合工程で実行され、これによって、迅速かつ効果的に、ナノクレイのTPU内での均一な混合が実現される。このような2工程混合プロセスは、以前に記載されておらず、明白な希釈法として潜在的に認められていたにもかかわらず、溶融TPU中での十分なナノクレイ分配を達成することが以前に困難であったことを考慮すると、先行技術に対する本開発は、驚くほど肯定的な結果を示す。必要な分配/均質化の程度を考慮して、方法を2つのより容易なプロセシング工程に分けることで、驚くほど迅速かつ効果的な方法となる。
【0044】
本方法は、好ましい実施形態において、以下の互換性のある用語を用いて記載される:
【0045】
第1混合工程は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)およびナノクレイ成分の混合を含み、これによって中間産物Iが産生される。この産物は、実施例においてTPU−1とも呼ばれる。あるいはまた、この混合物は、マスターバッチと呼ばれてもよい。この混合物は、TPU/ナノクレイ混合物と呼ばれてもよい。
【0046】
好ましい実施形態におけるこの第1混合工程は、2工程、すなわち、熱可塑性ポリウレタン(TPU)およびナノクレイ成分の混合(これによって、中間産物Iaを産生する)、ならびに、続く熱可塑性ポリウレタン(TPU)および中間産物Iaの混合(これによって、中間産物I(TPU−1またはマスターバッチ)を産生する)で実行される。中間産物Iはマスターバッチと呼ばれ、さらなる成分とのさらなるプロセシング、またはTPUによるさらなる希釈に適している。好ましくは、中間体Iはナノクレイで希釈される。TPU−1は、低濃度で正確に分配されたナノクレイを含み、ポリオール、PCおよびPCL成分との後の混合のためのものである。
【0047】
重要な第2混合工程は、中間産物Iのポリオール成分との混合を含み、これによって中間産物IIを産生する。中間産物IIは、実施例においてTPU−2とも記載される。
【0048】
ポリオールの中間産物I中への混合はこれまで、このような合成材料の産生において実質的ハードルとなっていた。ポリオール成分は通常、TPU/ナノクレイ混合物と接触する場合、難溶性を示す。実行される実験初期において、ポリオール成分は難溶性を示すことが明らかとなった。しかしながら、種々の押出条件下で首尾よく達成することができ、実施例8に従う実験において記載される条件が好ましい実施形態を表し、そこではポリオール成分は十分な溶解性および均質化を示す。
【0049】
好ましい実施形態は、単軸スクリュー型エクストルーダによる押出しに関する。この一例として「Buss−Ko−Kneter」がある。その顕著な特徴は、スクリュー軸が、1回転あたり一度、軸方向に、同期駆動によって生じる正弦波運動の振動を起こすことである。スクリュー軸上の特徴的な混練フライトは、Kneaderバレルの内側に固定された混練歯または混練ボルトと相互作用するので、種々の混成分が、他系によるよりもかなり直接的にかつ急速に、それらの間でせん断される。さらに、振動スクリュー軸は、度重なる産物分離、折畳みおよび再配向により、軸方向の集中的な混合を確実にする。この特有の作動原理から、著しく良好な分配混合が生じ、これは産物成分の最適な分配によるものである。このことは、種々の成分の溶融粘度および範囲が大きく異なる場合、そして、液体混成分または高比率の繊維または充填剤が組み込まれなければならない場合、特に重要である。分散混合効果はまた、圧力ピークまたは高い半径方向圧による産物ダメージのリスクが存在しないので、他系によるよりも効率的である。各せん断サイクルの後、マトリックスが、次のせん断サイクルの前に、分離、折畳みおよび再配向用の隣接ダクト内に広がることによって、減圧する。
【0050】
とりわけ、混合に関する本発明の顕著な利点として、他系と比較して、特にポリオール成分を導入する場合の、非常に低いプロセシング長/径比、短滞留時間、および低産物温度がある。別の重要な利点として、高度なセルフクリーニングがある。
【0051】
中間産物Iとのポリオール混合がこのような良好な溶解性および均質化を示したことは、驚くべき有利な発見であった。
【0052】
実施例7のより序盤の実験ではいくつかの成功を示しており、そこでは、ポリオール成分は、完全にではないけれども、可溶性である。しかしながら、これらの混合物は、実施例8に従う実験の中間物質IIとしては好ましくないけれども、以降の工程における後のプロセシングに適している。
【0053】
重要な第3混合工程は、中間産物II(TPU−2)の、ポリカーボネート(PC)および/またはポリカプロラクトン成分(PCL)との混合を含み、これによって産物Iを産生する。産物Iは、実験例においてTPU−3とも記載される。
【0054】
産物I(TPU−3)は続いて、所望されるならば、粒子、顆粒、フィルム、繊維、泡、ストランド、シートおよび/またはホイルを得るために、押出し、ブローイング、キャスティング、グラインディングおよび/またはスプレイングを介してプロセシングされて、産物II(E−TPUとも記載される)を産生する。この実施形態において、材料の「最終」形を産生するために、適切なプロセッサ機械が利用されなければならない。粒状体が必要であるならば、グラニュレータが用いられる。あるいはまた、資材のフォーミングまたはスプレイングが可能である。しかしながら、産物IIは再プロセシングされ得る(産物が再び溶融して再プロセシングされて、別の新たな形または用途を形成し得ることを意味する)。産物は再プロセシングによって安定し、これにより、必要な場合には、材料のリサイクリングが可能となる。
【0055】
本発明の合成材料は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)およびナノクレイの架橋および/または接着性混合物から構成される可塑性物質またはポリマーに関するものである。好ましい実施形態において、産物は、TPU、ナノクレイ、ポリオール、ポリカーボネート(PC)および/またはポリカプロラクトン成分(PCL)の組合せを含む。
【0056】
本発明の方法によって産生される合成材料は、新規な化学構造を表し、本明細書中で記載される成分およびプロセシング工程の特有の組合せによって産生される。生じた化学構造は、好ましくは、重合および接着の組合せであり、ナノクレイ成分は、化学反応の触媒(反応成分の重合および/または再重合を導く)として、または、接着性成分(成分間の強い接着をもたらして、長期にわたって安定したイソシアネートフリーの合成材料を生じる)として機能する。好ましくは、重合は、重付加反応を付加的に、または、重付加反応だけを、含む。本明細書中で記載される合成材料は、ポリマー、合成材料、プラスチックまたは修飾ポリウレタンとして記載されてよく、別々の産物を記載する意図はない。本発明の方法を介して産生される材料は、重合および/または接着の組合せであってよい新規な構造を示す。
【0057】
[熱可塑性ポリウレタン(TPU)]
熱可塑性ポリウレタン(TPU)は、カルバメート(ウレタン)リンクによって結合される有機ユニットの鎖で構成されるポリマーである。TPUは、任意の熱可塑性ポリウレタンとして規定される。本発明は、任意のTPUで実行されてよい。TPUは、ミリングした、またはグラインドしたグレードで用いられてよい。
【0058】
以下のTPUが好ましい:
Pearlcoat 162K
Pearlthane 16N80
Pearlthane Clear 15N80
Desmopan 385 S
Elastollan 1185 A
【0059】
好ましい実施形態において、Pearlcoat 162Kは、ポリエーテルベースのTPUを含み、半透明の無色のペレットの形態で供給され、硬度と優れた低温可撓性および非常に良好な耐加水分解性とを組み合わせている。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0061】
Pearlcoat 162Kは、好ましくは、テキスタイル基質上への溶融コーティングに用いられる(好ましくは、押出しおよびカレンダリングによって得られるインダストリアルコーティングの最終用途用(ライフジャケット用等)である)。Pearlcoat 162Kは、好ましくは、押出フィルムおよびファブリックコーティングを得るために用いられる。好ましい加工指示は以下のように記載され得、Pearlcoat 162Kのプロセシングに適したエクストルーダの特性は以下の通りである:
1.L/D比が25:1から30:1の間である。
2.エクストルーダスクリューは、好ましくは、3つまたはそれ以上のゾーン、および2:1から3:1の間の圧縮比を有する(通常、ポリエチレン押出しに用いられるスクリューが、良好な結果をもたらす)。
3.エクストルーダスクリューは、好ましくは、連続的レギュレーション装置、および他のプラスチックをプロセシングするためよりも高い加工パワーを有するべきである。
4.エクストルーダの速度は、好ましくは、せん断による材料分解を避けるために、低くあるべきである(12から60rpm(その直径によって決まる))。
5.用いられるフィルタは、好ましくは、圧力ビルトアップを生むために、1.5から5mmの穴を有するディスク(スクリューおよびダイによって決まる)、およびスクリーンパック(メッシュ/cm
2の番号は、プロセシングされる最終産物によって決まることとなる)であるべきである。
【0062】
最適な結果のために、産物の、ホットエア循環、真空またはデシカント−エアドライヤ内での、90から100℃の2時間の予備乾燥が望ましい。フィルム押出し(フラットフィルム)用に提案されるプロセシング温度プロフィールは、以下の表に与えられる。
【0064】
好ましいプロセスパラメータ(エクストルーダおよび条件)が、以下のように記載され得る:TYPE.−30/25D(L/D=25:1),COOLING.−Air,SCREW.−3:1,SPEED.−50rpm BREAKER PLATE.−−,FILTER PACK.−−,THICKNESS DIE.−0.2mm,PRE−DRYING.−1h@100
【0065】
好ましい実施形態において、Pearlthane 16N80は、ポリエーテルベースのTPUを含み、好ましくは、半透明の無色のペレットの形態で供給され、硬度と優れた機械的特性および顕著な耐加水分解性、微生物抵抗性とを組み合わせている。これは好ましくは、押出しかつ射出成形され得る。Pearlthane 16N80は、好ましくは、ブローおよびキャストフィルム、ケーブル、チュービング、ならびにプロフィールに用いられ得る。射出モールディングによってプロセシングされる場合、これは技術部品を製造するのに用いられ得る。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0067】
好ましい加工指示が以下のものであり、最適な結果のために、産物の、ホットエア循環、真空またはデシカント−エアドライヤ内での、100から110℃の1から2時間の予備乾燥が望ましい。押出プロセスにおいて、Pearlthane 16N80をプロセシングするのに適した特性およびエクストルーダは、以下の通りである:
1.L/D比が25:1から30:1の間である。
2.エクストルーダスクリューは、好ましくは、3つまたはそれ以上のゾーン、および2:1から3:1の間の圧縮比を有する(通常、ポリエチレン押出しに用いられるスクリューが、良好な結果をもたらす)。
3.エクストルーダスクリューは、好ましくは、連続的レギュレーション装置、および他のプラスチックをプロセシングするためよりも高い加工パワーを有するべきである。
4.エクストルーダの速度は、好ましくは、せん断による材料分解を避けるために、低くあるべきである(12から60rpm(その直径によって決まる))。
5.用いられるフィルタは、好ましくは、圧力ビルトアップを生むために、1.5から5mmの穴を有するディスク(スクリューによって決まる)、およびスクリーンパック(メッシュ/cm
2の番号は、プロセシングされる最終産物によって決まることとなる)であるべきである。
【0068】
フィルム押出し(フラットフィルム)に好ましいプロセシング温度プロフィールは、以下の表に与えられる。
【0070】
好ましいプロセスパラメータが、以下のように記載され得る:TYPE−30/25d(l/d=25:1),COOLING.−Air,SCREW.−3:1,SPEED.−50rpm BREAKERプレート.−−,FILTER.−−.Thickness Die.−0.2mm,Pre−heating.−1h@105℃.射出モールディングに好ましいパラメータは、以下のものである:得られたデータは、射出モールディング装置(以下の特性を有し、かつプロセシング条件が提案されている)において産生されたプラークに基づいている:
【0072】
好ましい実施形態において、Pearlthane Clear 15N80は、ポリエーテルコポリマーベースのTPUを含み、好ましくは、半透明の無色の形態で供給され、低硬度と優れた機械的特性および優れた耐加水分解性とを組み合わせている。Pearlthane Clear 15N80は好ましくは、押出しかつ射出成形され得る。Pearlthane Clear 15N80は、好ましくは、フィルム、ケーブル、チュービング、プロフィール、および様々な技術部品を製造するのに用いられ得る。Pearlthane Clear 15N80の微生物学的保護を向上させるために、殺生剤を、好ましくはTPUベースのマスターバッチの形で加えることが必要となり得る。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0074】
好ましい加工指示が以下のものであり、最適な結果のために、産物の、ホットエア循環、真空またはデシカント−エアドライヤ内での、210から230°Fの1から2時間の予備乾燥が望ましい。押出プロセスにおいて、Pearlthane Clear 15N80をプロセシングするのに適した特性およびエクストルーダは、以下の通りである:
1.L/D比が25:1から30:1の間である。
2.エクストルーダスクリューは、好ましくは、3つまたはそれ以上のゾーン、および2:1から3:1の間の圧縮比を有する(通常、ポリエチレン押出しに用いられるスクリューが、良好な結果をもたらす)。
3.エクストルーダスクリューは、好ましくは、連続的レギュレーション装置、および他のプラスチックをプロセシングするためよりも高い加工パワーを有するべきである。
4.エクストルーダの速度は、好ましくは、せん断による材料分解を避けるために、低くあるべきである(12から60rpm(その直径によって決まる))。
5.用いられるフィルタは、好ましくは、圧力ビルトアップを生むために、1/16から3/16inの穴を有するディスク(スクリューおよびダイによって決まる)、およびスクリーンパック(メッシュ/in
2の番号は、プロセシングされる最終産物によって決まることとなる)であるべきである。
【0075】
フィルム押出し(フラットフィルム)に好ましいプロセシング温度プロフィールは、以下の表に与えられる。
【0077】
好ましいプロセスパラメータ(エクストルーダおよび条件)が、以下のように記載され得る:TYPE.−30/25D(L/D=25:1),COOLING.−Air,SCREW.−3:1,SPEED.−25rpm BREAKER.,PLATE.−−,FILTER PACK.−−,THICKNESS DIE.−0.2mm,PRE−DRYING.−1h@220°F
フィルムの好ましい特性が、以下のものである:
外観: 無色で、弾性があり、半透明である
軟化点: 310から330°F(MQSA 91(Kofler))
ドライクリーニング耐性:優れている
耐加水分解性: 優れている
【0078】
以下の特性を有する射出モールディング装置
閉じ力: 30トン
スクリュー直径:1.02in
L/D比: 23
最大液圧: 3050psi.
モールド: プラーク4.7×4.7×0.08in
に基づいて、射出モールディングに好ましいプロセシング条件は、以下の通りである:
噴射圧 1450psi
射出時間 4sec
保持圧 700psi
保持時間 10sec
冷却時間 30sec
供給ゾーン 365°F
圧縮ゾーン 375°F
計量ゾーン 385°F
ノズル 390°F
モールド温度 95°F
スクリュー速度:およそ142rpm
【0079】
好ましい実施形態において、Desmopan 385 Sは、芳香族熱可塑性ポリウレタンおよび/またはポリウレタンエラストマを含み、好ましくは1%未満の2,2’,6,6’−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド(CAS−番号2162−74−5)を有する。好ましい貯蔵最大温度は30℃である。材料は吸湿性であり、少量の大気水分を吸収してよい。本発明に従って、Desmopan 385 Sを含むポリマーが、好ましくは、以下の物理的および化学的特性を示す:
形態: 固体
外観: ペレット
色: 自然
臭い: 無臭
pH: 適用せず
融点: 220℃(428°F)
引火点: 250℃(482°F)
爆発限界下限: 適用せず
爆発限界上限: 適用せず
比重: 1.1
水への溶解性: 不溶性
自然発火温度: >210℃(>410°F)
分解温度: 分解が230℃で始まる
軟化点: 180℃(356°F)
バルク濃度: 500から700kg/m3
危険な反応: 危険な重合は起こらない
安定性: 安定
回避すべき材料:何も知られていない
回避すべき条件:何も知られていない
【0080】
さらに好ましい実施形態において、射出モールディンググレードは好ましくは、高い機械的強度、および向上した耐加水分解性を示す。以下の表は、用いられるポリマー、および/または本発明の方法から得られるポリマーの好ましい特性を含む。
【0082】
好ましい実施形態において、Elastollan 1185 Aは、熱可塑性ポリエーテルウレタンを含み、顕著な耐加水分解性、低温可撓性および高い微生物抵抗性を有する。ポリマーは、好ましくは射出モールディング、押出しおよびブローモールディングによって、プロセシング可能である。本発明に従って、Elastollan 1185 Aを含むポリマーが好ましくは、以下の特性を示す:
【0084】
試験プラークが好ましくは、水含量が0.02%未満の予め乾燥した顆粒から射出モールディングによって製造される。試験プラークは好ましくは、100℃で20時間エージングされる。標本が試験プラークからカットされる。試験条件は、23℃±2℃および50%±6%の相対湿度である。Elastollanを含むポリマーは吸湿性であるので、ドライな条件下の元のコンテナ内での貯蔵が望ましい。好ましい形態において、ポリマー産物は、ヒラマメ形のペレットを含む。好ましい実施形態において、Elastollanポリマーは、クールドライ貯蔵により元のシールコンテナ内で受渡日から少なくとも6ケ月間、プロセシング可能である。
【0085】
[ナノクレイ]
ナノクレイは、層状無機シリケートのナノ粒子である。化学組成およびナノ粒子モルフォロジに従い、ナノクレイはいくつかのクラス(モンモリロナイト、ベントナイト、カオリナイト、ヘクトライトおよびハロイサイト等)で構成される。有機的に修飾されたナノクレイ(オルガノクレイ)が、ハイブリッド有機−無機ナノ材料の魅力的なクラスであり、レオロジー的な修飾剤、ガス吸収剤および薬剤送達担体として、ポリマーナノコンポジットにおける潜在的な用途がある。ナノクレイは、ナノプレートレットの形態で生じてよい。添加剤が由来するシリケートプレートレットは、約1ナノメートルの厚さ、および70から150ナノメートルの幅である。プレートレットは、有機化学的性質により表面修飾されて、熱可塑性系(これを向上させるように設計された)内への完全分散が可能となり、そして、この熱可塑性系との混和性を実現する。添加剤は、曲げ弾性モジュラスおよび引張モジュラスを高めることによって、熱可塑性を強化することができる。ナノ粒子(好ましくはマスターバッチ、またはいわゆるナノマスターバッチの形態である)が、産生中に、好ましくは重合、溶融および/または押出し中に、成分の接着および/または架橋に影響を及ぼす。さらに、ナノマスターバッチが、溶融物の粘度および硬化ポリマーの表面特性に影響を及ぼすことが好ましい。
【0086】
好ましいナノクレイとして、Perkalite F100、またはPerkalite F100の誘導体および/もしくはPerkalite F100を含む混合物があり、これは、水素化脂肪酸で修飾されたアルミニウムマグネシウム層状二重ヒドロキシド(LDH)である。
【0087】
好ましくは、Perkalite F100の混成分に関わる組成は、以下の通りである:
【0089】
好ましくは、Perkalite F100の物理的および化学的特性は、以下の通りである:
【0091】
好ましくは、Perkalite F100の安定特性は、以下の通りである:
【0093】
[マスターバッチ]
マスターバッチが、プラスチック、ゴム、ポリオール、エラストマおよび/またはポリマーの固体産物から構成され、その中で、顔料、添加剤、クレイ、ナノクレイ、シリケート、コンポジットおよび/またはナノコンポジットが、担体材料中に高濃度で最適に分散している。担体材料は、主要なプラスチック、ゴム、ポリオール、エラストマおよび/またはポリマーと相溶性であり、モールディング中に混合されることとなり、これによって、最終のプラスチック、ゴム、ポリオール、エラストマおよび/またはポリマーが、マスターバッチから色および/または特性を得る。
【0094】
本発明の好ましい実施形態において、マスターバッチは好ましくは、クレイ、シリケートおよび/またはナノクレイを含み、そして好ましくは、本発明に従って、モノマー、オリゴマー、ポリマーおよび/またはプレポリマーの製造、重合および/またはリサイクリングに用いられる。マスターバッチは好ましくは、モノマー、オリゴマー、ポリマーおよび/またはプレポリマー特性を高めるために用いられることがさらに好ましい。これらの高められる特性として、特に、強度、硬度、破断伸び(elongation break)、粘度、取扱性、製造性、安定性および/またはプロセシング性が挙げられる。本発明に従うマスターバッチ中の添加剤および/または非イソシアネート重合剤として、モノマー、オリゴマー、ポリマーおよび/またはプレポリマーが挙げられる。好ましい実施形態において、マスターバッチは非イソシアネート重合剤として用いられる。好ましい実施形態において、マスターバッチは、押出しを介して、ポリマーマトリックス中に分散される。マスターバッチは、好ましくは最大50%、より好ましくは最大90%、最も好ましくは最大99%の固体含量を含んでいる。
【0095】
[ポリオール]
ポリオールは、複数のヒドロキシル基を含むアルコールである。ポリオールは、任意のポリオールとして規定される。本発明は、任意のポリオールで実行されてよい。
以下のポリオール成分が好ましい:
Lupraphen 8113
Lupraphen 8109
Lupraphen 8108
Lupraphen 8107
Lupraphen 8106
Lupraphen 8104
Lupraphen 8103
Lupraphen 8101
Lupraphen 8008
Lupraphen 8007
Lupraphen 8004
Lupranol BALANCE 50
Lupranol VP 9390
Lupranol 4674−15
Lupraphen VP 9267
【0096】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8113は、二官能価の脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8113は好ましくは、ポリウレタンエラストマの産生のために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0098】
Lupraphen 8113は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質(no−longer−polymer)であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8113またはその産物群の成分は、BgVV(ドイツ)において1981年6月1日付慣行基準No.XXVIIIおよび1998年6月1日付XXXIXとして列挙されている。Lupraphen 8113もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8113から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8113は、EC指令67/548およびその改正に従えば、供給が危険であるとは分類されない。Lupraphen 8113は好ましくは、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0099】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8109は、部分的に分枝した脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8109は好ましくは、ポリウレタン可撓性のインテグラルスキンフォーム、エラストマおよび靴底系の産生のために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0101】
Lupraphen 8109は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8109もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8109から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8109は、EC指令67/548およびそのガイドラインに従えば、注意を払われる必要はない。Lupraphen 8109は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0102】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8108は、二官能価の脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8108は好ましくは、ポリウレタン可撓性のインテグラルスキンフォーム、エラストマおよびテキスタイルコーティングの産生のために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0104】
Lupraphen 8108は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8108もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8108から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8108は、EC指令67/548およびそのガイドラインに従えば、注意を払われる必要はない。Lupraphen 8108は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0105】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8107は、部分的に分枝した脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8107は好ましくは、ポリウレタンスラブストックフォームの産生のために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0107】
Lupraphen 8107は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマーおよび添加剤(指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:2004/19/EG)(付属書類II、段落AもしくはB、または付属書類III、段落AもしくはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8107もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8107から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8107は、EC指令67/548およびその改正に従えば、供給が危険であるとは分類されない。Lupraphen 8107は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0108】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8106は、二官能価の脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8106は好ましくは、ポリウレタンエラストマの産生のために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0110】
Lupraphen 8106は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8106もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8106から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8106は、EC指令67/548およびその改正に従えば、供給が危険であるとは分類されない。Lupraphen 8106は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0111】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8104は、二官能価の脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8104は好ましくは、コンパクトなセルラーポリウレタンエラストマの産生のために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0113】
Lupraphen 8104は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8104もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8104から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8104は、EC指令67/548およびそのガイドラインに従えば、注意を払われる必要はない。Lupraphen 8104は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0114】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8103は、二官能価の脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8103は好ましくは、コンパクトなセルラーポリウレタンエラストマの産生のために用いられる。これは特に靴底系の産生に適している。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0116】
Lupraphen 8103は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8103もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8103から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8103は、EC指令67/548およびそのガイドラインに従えば、注意を払われる必要はない。Lupraphen 8103は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0117】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8101は、二官能価の脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8101は好ましくは、硬質フォームの、特にPIR調合物の難燃性を向上させるために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0119】
Lupraphen 8101は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8101もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8101から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8101は、EC指令67/548およびその改正に従えば、供給が危険であるとは分類されない。Lupraphen 8101は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0120】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8008は、二官能価のポリエステルポリオールを含む。これは芳香族ジカルボン酸に基づく。Lupraphen 8008は好ましくは、硬質フォームの防火性能を向上させるために用いられる。これは、ブロックフォームの産生のために、そして可撓性のフェーシングを有する硬質フォームパネルの製造のために、開発された。これは特に、PIRフォームの製造に望ましい。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0122】
Lupraphen 8008は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8008もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8008から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8008は、EC指令67/548およびその改正に従えば、供給が危険であるとは分類されない。Lupraphen 8008は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0123】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8007は、芳香族ジカルボン酸に基づく二官能価のポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8007は好ましくは、硬質フォームの、特にPIR調合物の難燃性を向上させるために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0125】
Lupraphen 8007は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマーおよび添加剤(指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:2004/19/EG)(付属書類II、段落AもしくはB、または付属書類III、段落AもしくはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8007もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8007から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8007は、EC指令67/548およびそのガイドラインに従えば、注意を払われる必要はない。Lupraphen 8007は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0126】
好ましい実施形態において、Lupraphen 8004は、分枝した芳香族−脂肪族ポリエステルポリオールを含む。Lupraphen 8004は好ましくは、ポリウレタン硬質フォーム系の産生のために用いられる。典型的な特性が、以下の表において列挙されている:
【0128】
Lupraphen 8004は、ポリマー、またはもはやポリマーとされない物質であり、モノマー(ドイツの消費者に対する動産規制(付属書類3、段落AまたはB)、ならびに指令90/128/EG(ヨーロッパ)およびその改正(最新版:96/11/EC)(付属書類II、段落AまたはB)において列挙されている)から製造される。Lupraphen 8004もしくはその産物群の成分、またはLupraphen 8004から製造されるポリウレタンは、FDA(USA)の21 CFR、175 105部(1998年4月1日版)において列挙されている。Lupraphen 8004は、EC指令67/548およびそのガイドラインに従えば、注意を払われる必要はない。Lupraphen 8004は、タンク車および使い捨てドラム内に供給される。供給後、産物は好ましくは、適切な条件下で少なくとも6ケ月間、貯蔵されてよい。貯蔵温度は好ましくは、材料がプロセシングされることとなる温度にできるだけ近づけられるべきである。好ましくは産物を短期間で温める、または冷却して低温にすることで、産物にダメージを与えない。しかしながら、低温では粘度が著しく増大することは注意されるべきであり、これはプロセシングにおいて困難のもととなり得る。湿ったウェット条件は、回避されるべきである。
【0129】
[ポリカーボネート(PC)]
ポリカーボネートは、カーボネート基(−O−(C=O)−O−)を含むポリマーに関する。注目する市販のほとんどのポリカーボネートは硬質モノマーに由来し、これは、その最終構造のために非常に耐久性のある材料である。ポリカーボネートは衝撃抵抗性が高いが、スクラッチ耐性が低く、そして、ほとんどの熱可塑性材料とは異なり、ひび割れも破断もすることなく大きなプラスチック変形に耐えることができる。温度耐性、衝撃抵抗性および光学特性を含む有用な特徴のバランスから、ポリカーボネートは汎用プラスチックと工業用プラスチックとの間に位置付けられる。
【0130】
好ましいPC成分が以下である:
Makrolon 2400
Makrolon 2405
Makrolon 2800
Makrolon 2805
【0131】
[ポリカプロラクトン(PCL)]
ポリカプロラクトン(PCL)は生物分解可能なポリエステルであり、およそ60℃の低融点および約−60℃のガラス遷移温度を有する。ポリカプロラクトンの最も一般的な使用は、特殊ポリウレタンの製造においてである。ポリカプロラクトンは、良好な耐水、油、溶媒および塩素性を合成材料に付与する。
【0132】
好ましいPCL成分が以下である:
Perstorp Capa 6400
Perstorp Capa 6500
Perstorp Capa 6800
【0133】
[押出し]
好ましくは、単軸、二軸、または多軸スクリュー押出しの何れもが、本発明において、ポリマー材料を混合、化合、または反応させる方法として用いられる。二軸スクリュー押出装置のフレキシビリティは、この操作を、プロセシングされる調合物のために詳細に設計することができる。例えば、2本のスクリューは、共回転しても逆回転してもよいし、または噛み合っても噛み合わなくてもよい。また、スクリュー自体の構成は、前方へ搬送する要素、逆方向へ搬送する要素、混練ブロック、および他の設計を用いて、特定の混合特性を達成するように変更されてよい。あるいはまた、単軸スクリュー構成は、例えば、与えられた任意のスクリューセグメントにおいてスクリューの構造を変えることによって、様々な強度または均質化程度を可能にするよう修正されてよい。
【0134】
本発明に従えば、押出しは、固定した断面プロフィールの対象物を生じさせるプロセスを含む。材料は、所望の断面のダイによって押し引きされる。他の製造プロセスに勝るこのプロセスの2つの主な利点は、非常に複雑な断面、および脆い加工材料を生じさせるその能力である(というのも、材料は圧縮およびせん断応力に遭遇するだけであるからである)。また、表面仕上がりが優れた仕上がり部分を形成する。押出しは連続的でも半連続的でもよい。プロセスは、ストック材料を加熱することから始まる(ホットまたはウォーム押出しのため)。ホット押出しはホット加工プロセスであり、これは、材料の再結晶温度を超えてなされて、材料が加工硬化しないようにし、かつ材料をダイによって押すのをより容易にすることを意味している。
【0135】
[エクストルーダ]
本発明の好ましいエクストルーダとして、以下のものがある:
1.Coperion ZSK 32 MC Extruder
(Coperion GmbH)
二軸スクリューエクストルーダ
−スクリュー直径:32mm
−スクリュー長:48D
−スループット:10bis200kg/h
【0136】
2.Leistritz Extruder Micro 27−36D
(LEISTRITZ EXTRUSIONSTECHNIK GMBH)
二軸スクリューエクストルーダ
−スクリュー直径:27mm
−スループット:3から30kg/h
−スクリュー長(2):36D
【0137】
3.グラニュレータPell−tec SP 50 EN
(PELL−TEC Pelletizing Technology GmbH)
最大8ストランドのストランドグラニュレータ
ストランド速度:15から60m/min
2から15mmまでの粒状体長
【0138】
4.Gala LPU
(Gala Kunststoff− und Kautschukmaschinen GmbH)
水面下粒状化
粒状化エネルギー消費:2から150kg/h
【0139】
5.溶融装置Concept B/12/1 Premelter KPC 12
(Robatech GmbH)
ポリオールを供給するためのホットメルトポンプ
【0140】
6.Brabender DDW MD−FW40N/5plus−50
(Brabender Technologie KG)
重量ドーズバランス
操作ユニットCongrav OP 5−Touchを有する
【0141】
7.Brabender DDW MD2−DDSR 20−10Q
(Brabender Technologie KG)
重量ドーズバランス
操作ユニットCongrav OP 5−Touchを有する
【0142】
8.インハウス単軸スクリューエクストルーダ
(Buss−Ko−Kneterに類似)
エクストルーダは44Dエクストルーダであり、これは44×53=2,33mを意味する。エクストルーダに沿って11の温度ゾーンがあり、そしてダイ、シーブおよびネック内に8つある。何れの温度ゾーンも212mm(21.2com)である。スクリューは、53mm、共回転、3lobs、44Dである。
【0143】
9.フォーミング装置
(KraussMaffei Berstorff Schaumtandex−Anlage ZE 30 / KE 60)
−スループット:およそ20から50kg/h
−重量ドーズ
−二軸スクリューエクストルーダZE 30A×30D UTX
−単軸スクリューエクストルーダKE 60×30D
−液体用の温度ユニット
−フォーミング剤用のドーズユニット
−プロフィールヘッダノズルギャップ:最大300mmの幅および60mmの厚さの発泡ボードについて、0.5から2mm×100mm
−ボードキャリブレータ
−ロール引取り
【0144】
さらに好ましい実施形態:
本発明のTPUコンポジット内へのナノクレイの組込みは、新規な重合および/または接着を、したがってこのような合成材料の産生におけるプロセス工程の削減を可能にする。
【0145】
本方法はまた、リサイクルドTPUを、本発明の出発材料として用いることもできる。本方法は、リサイクリングポリマーまたはリサイクルドプラスチック(同義語として使用)に用いられてよい。好ましい実施形態の無機または有機ナノコンポジットにおいて、ポリマーは、0から99%のバージンポリマー、および1から100%のリサイクリングポリマーを含み、0から100%の範囲にある。
【0146】
好ましくは、ポリマー溶融体は、開示されるナノコンポジットの形成前に、10重量%未満のナノクレイを含有する。ポリマー溶融重合(開示されるナノコンポジットの形成前)は、好ましくは2%未満、より好ましくは1%未満、さらにより好ましくは0.5%未満のナノクレイを含む。
【0147】
適用可能なナノクレイは、有機分子(例えばアンモニアイオン)が近接層間にインターカレートされてよい。ポリマーの層間(最小で3A、好ましくは5Aであり、中間の層(層間)の距離がおよそ10から15A、最大で100Aである)への組込みは、例えば混合およびより高いせん断を介して実行される。クレイはフレイキング特性を備える。混合物(リサイクリングポリマーと混合される)の量は変動してよい。クレイローディングは、総組成物のおよそ0.01から40重量%、好ましくはおよそ0.05から20重量%、より好ましくは0.5から15重量%、最も好ましくは1から10重量%の範囲内である。クレイが15%未満のナノコンポジットを含有することが好ましい。
【0148】
記載されるプロセスのさらなる態様が、機械的かつ化学的に分割されるクレイの形状安定性(ピーリング)である。プロセスおよび組成物から最大限の利点を獲得するために、クレイは微細に分散され、実際上ナノクレイである。用いられるナノコンポジットは、リサイクルドポリマー、および最小限部分的にフレイクオフされているクレイからの混合物を指す。ナノコンポジットはまた、新たな材料として用いられてもよい。ポリマー溶融物およびクレイの混合タイプは、化合、押出し、混合、またはポリマーおよび樹脂を最小限部分的にまとめて個々のプレートレットにする他のあらゆる方法を含んでよい。
【0149】
リサイクリングポリマーは、ある程度の使用期間後に実施されるポリマー材料である。本願は、ポリマーおよび産物のキャスティング形成、または専用目的の用途を対象としてよい。2つの異なるタイプのリサイクリングポリマーが存在する:ポストインダストリアルおよびポストコンシューマである。一般に、ポストインダストリアルリサイクリングポリマーは、産業製造プロセスに由来するポリマー材料である。通常、ポストインダストリアルリサイクリングポリマーは、他の材料またはポリマーで汚染されない。
【0150】
リサイクルドポリマーが、特に、優れた物理的特性のために使用される場合に、新たな材料に使用されてよい。さらに、記載されるリサイクルドポリマー−ナノコンポジットは、保持特性を示すので、ナノクレイなしの改良ポリマーと比較して、物理的特性を残し、さらなる工程を経るリサイクリングに対して重大な悪影響を及ぼさない。
【0151】
本明細書中で記載されるナノ技術のために、本質的にHFCKW(CFC(クロロフルオロカーボン)を含む)フリーのプロセスを介してポリマーを産生することが可能である。
【0152】
47.784
wt%のTPU、12.0
wt%のポリオール、0.216
wt%のナノクレイ、28
wt%のPCおよび12
wt%のPCLを含む合成材料
(加えて100%にした)、さらに47.946
wt%のTPU、12.0
wt%のポリオール、0.054
wt%のナノクレイ、28%
wtのPCおよび12
wt%のPCLを含む材料
(加えて100%にした)が、より長い貯蔵に適している。物質は、驚くほど低い分解傾向を示す。特に取扱プロセスが向上する。驚くべきことに、これらの物質は、従来の合成材料よりも刺激性でなく、不活性であり、プロセシングが容易であり、強い機械的特性を示す。
【0153】
本発明のポリマーは、以下の利点を示す:
−無毒
−既知の材料よりも軽い
−産生コストおよび材料コストの削減
−より単純な産生プロセス
−エミッション回避
−加水分解の危険度が低い
−貯蔵および運搬が簡単
【0154】
当該技術において知られるこれらの材料の以下の不利点は、回避される:
−飲料水の汚染
−エンドユーザの健康に対する脅威(可能性のある癌リスクの回避)
−パッケージング材料を介した食品の汚染
−土壌中の毒性物質による農業被害
【0155】
本発明の主題のさらなる利点は、以下のことに関する:
−材料は、日変化による温度変化プロセスに抵抗する
−永続的な温度抵抗性
−最大短期温度抵抗性が+250℃である
燃焼挙動:
−DIN4102:1部に従えば−構造材料クラスB2
−DIN4107,7部に従えば−耐性があり、飛び火および熱輻射に対抗し、陸屋根コーティングに適用可能である
【0156】
本発明の合成材料の好ましい実施形態の技術的特性は、さらに以下があってよく、または以下によって決定されてよい:
【0158】
熱可塑性ウレタン(TPU)化合物の材料測定:
【0159】
材料は、以下の主要パラメータの測定により特徴付けられる:
【0160】
P−V−T測定:比容積は、圧力および温度に依存して決定される。したがって、典型的な装置タイプが市販されている。測定は、アイソバー冷却および一定の冷却速度にて行われ、v
(冷却)=6K/minであり、圧力範囲が1バーから1000バーであり、温度範囲が40℃から240℃である。結果はMengesのアプローチと一致する。
【0161】
比熱容量が、温度に依存して決定される。測定が、DCS(示差走査熱量測定)により行われる。サーモグラムは、ISO 11357−4に従って算出されてよい。典型的なDSC装置が市販されている。比熱容量は、40℃から300℃の温度範囲について算出された。
【0162】
粘度測定:粘度曲線は、回転/振動レオメータにより180℃、200℃、220℃にて作成されてよい。測定は、動的モードで行われ、周波数範囲が0.1rad/sから100rad/sであり、コーン/プレート配置はISO 6721に従う。ツーリングは、25mmの直径を有する。動的粘度測定により、複素粘度は、一定の温度にて、そして一定の変形程度(振動プレートの偏向角)にて、円周波数に依存して測定される。測定を行う前に、TPUサンプルは、真空ドライヤにおいて80℃で8時間乾燥される。結果は、壁接着の仮定に基づいて算出された。測定された曲線について、Arrheniusの式およびCarreauのアプローチが考慮された。
【0163】
本発明の修飾熱可塑性ポリウレタン(TPU)は、以下の特性を示す:優れた材料特性(蒸気多孔性、熱コンダクタンス、融点)、ナノ吸収体特性、専用目的に対するフレキシブルな適合、低コスト材料(PTFEよりも100%低い)、既存の/利用可能な産生ラインによる、高価な新設備によらないプロセシング。ホイルは、ブローイング押出しのような環境に優しいプロセスにより製造され得、そして、様々なタイプのTPUホイル(3、4、5、6、7、8、9、12myホイル)を産生することが可能である。TPUホイルはインプリントされてよい。ポリウレタンホイルが、通気性であり得、環境耐久性を示し、皮膚刺激性でなく、水蒸気透過性である。ホイルは、微生物、菌類、UV放射線、黄変、加水分解、酵素、高湿度、化学物質、油、脂肪、弱酸(week acids)、炭素酸、アルカリ、炭素油、アルコールに対して耐性がある。
【実施例】
【0164】
本明細書中に与えられる実施例は、本発明の特定の実施形態の実際的なサポートを表しており、本発明の範囲を制限することを意図していない。実施例は、1つまたは複数の非限定的な実施形態の関連する技術的加工を説明する、可能性のある潜在的に好ましい実施形態のさらなる記載を提供するものとしてみなされるべきである。
【0165】
[実施例1:TPU、TPU/ナノクレイおよびポリオール−Leistritz−Extruder]
この実験は、プロセスの重要な第1工程に従う、ナノクレイおよびTPUの混合を記載した。
【0166】
【表25】
【0167】
エクストルーダ:
化合(押出し)について、共回転二軸スクリューエクストルーダ(Leistritz Micro 27−36D、スクリュー直径=27mm;L/D=36)を、ストランド粒状化系と共に用いた。スクリュー構成を
図2に示す。
【0168】
押出パラメータ:
【0169】
【表26】
【0170】
物質をエクストルーダ中に60秒間存在させる。
【0171】
結果:
【0172】
【表27】
【0173】
[実施例2:TPU/ナノクレイ、PC、PCLおよびポリオール−Leistritz−Extruder]
この実験は、TPU/ナノクレイのPCおよびPCLとの材料組合せを試験する。TPU/ナノクレイのプレ混合物を産生した。ポリオールをゾーン4内に加えた。
【0174】
以下の混合物を試験した:
【0175】
【表28】
【0176】
エクストルーダ:
化合(押出し)について、共回転二軸スクリューエクストルーダ(Leistritz Micro 27−36D、スクリュー直径=27mm;L/D=36)を用いた。ポリオールを、Viscotec−ポンプを介してゾーン4内に加えた。ポリオールの混合物からの離脱を減らすために、脱ガスを用いなかった。
【0177】
スクリュー構成を
図4に示す。
【0178】
【表29】
【0179】
押出パラメータ:
物質をエクストルーダ中に60秒間存在させる。
【0180】
結果:
【0181】
【表30】
【0182】
[実施例3:ポリオールと混合しないポリマーの産生−Coperion−Extruder]
この実験は、全ポリマーの均質な混合物の産生を明らかにする。後に、この混合物をエクストルーダ内で再プロセシングしてポリオールと混合することとなる。
【0183】
【表31】
【0184】
エクストルーダ:
混合手順について、共回転二軸スクリューエクストルーダ(Coperion ZSK 32 Megacompounder、スクリュー直径=32mm;L/D=48)を用いた。Gala社の水面下粒状化を用いた。
【0185】
スクリュー構成を
図6に示す。
【0186】
押出パラメータ:
【0187】
【表32】
【0188】
結果:
【0189】
【表33】
【0190】
[実施例4:ポリオールと混合したポリマーの化合−Coperion−Extruder]
この実験では、実施例3の実験をさらに調査する。混合物を再プロセシングし、エクストルーダ内で溶融し(meltined)、ポリオールと化合させた。
【0191】
【表34】
【0192】
エクストルーダ:
混合手順について、共回転二軸スクリューエクストルーダ(Coperion ZSK 32 Megacompounder、スクリュー直径=32mm;L/D=48)を用いた。ポリオールを、Viscotec−ポンプを介してゾーン4内に加えた。Gala社の水面下粒状化を用いた。
【0193】
スクリュー構成を
図8に示す。
【0194】
押出パラメータ:
【0195】
【表35】
【0196】
物質をエクストルーダ中に60秒間存在させる。
【0197】
結果:
【0198】
【表36】
【0199】
[実施例5:産生された混合物の粘度試験:]
粘度試験を、高圧キャピラリ粘度計を用いて実行した。
図15参照。複数の熱プロセシングにより、混合物の粘度は有意に下がっている(ここではDesmopan 385 Sについて)。
【0200】
【表37】
【0201】
TPUおよびポリオールの溶解性試験
混合コンテナにおいて、60%のDesmopan 385 Sおよび40%のLupranol Balance 50をおよそ30分間混合し、170℃に温めた。5時間の冷却後に、ゲル様の増粘が観察された。完全な溶解性は観察されなかった。
【0202】
実験の第1セットの結論
予備実験からは、前述した条件(共回転二軸スクリューエクストルーダ)を用いて、TPUおよびポリオールが十分に混合しないことが示された。
【0203】
[実施例6:TPU、TPU/ナノクレイ、およびポリオール−Leistritz−Extruder]
この実験は、TPUおよびTPU/マスターバッチのプロセシングを調査する。
【0204】
【表38】
【0205】
用いたTPU−混合物は、以下の組成を有する:
【0206】
【表39】
【0207】
エクストルーダ:
化合(押出し)について、共回転二軸スクリューエクストルーダ(Leistritz Micro 27−36D、スクリュー直径=27mm;L/D=36)を、ストランド粒状化系と共に用いた。スクリュー構成を
図10に示す。
【0208】
押出パラメータ:
【0209】
【表40】
【0210】
結果:
【0211】
【表41】
【0212】
[実施例7:新たなスクリュー構想−Leistritz−Extruder]
この実験は、新たなスクリュー構想による、TPUおよびTPU/マスターバッチのプロセシング(pocessing)を調査する。
【0213】
【表42】
【0214】
エクストルーダ:
化合(押出し)について、共回転二軸スクリューエクストルーダ(Leistritz Micro 27−36D、スクリュー直径=27mm;L/D=36)を、ストランド粒状化系と共に用いた。スクリュー構成を
図12に示す。
【0215】
押出パラメータ:
【0216】
【表43】
【0217】
結果:
【0218】
【表44】
【0219】
ポリオール成分は、20%のドーズ量にてTPU/ナノクレイマトリックス中での溶解性を示さず、これによって、ポリオールは、これらの化合(copounding)の試みにおいて、エクストルーダを出てサイドフィーダに入ると結論され得る。共回転二軸スクリューエクストルーダで行った実験からは、TPU/ナノクレイ混合物とのポリオール溶解性が低いことが示される。
【0220】
[実施例8:代替的単軸スクリューエクストルーダ原理による実験]
Buss−Ko−Kneterは、単軸スクリュー型エクストルーダである。その顕著な特徴は、スクリュー軸が、1回転あたり一度、軸方向に、同期駆動によって生じる正弦波運動の振動を起こすことである。スクリュー軸上の特徴的な混練フライトは、Kneaderバレルの内側に固定された混練歯または混練ボルトと相互作用するので、種々の混成分が、他系によるよりもかなり直接的にかつ急速に、それらの間でせん断される。さらに、振動スクリュー軸は、度重なる産物分離、折畳みおよび再配向により、軸方向の集中的な混合を確実にする。
【0221】
以下の混合物が生じた:
【0222】
1)混合物1
20% Lupranol 4674−15
15% MB 2012−20−3(OMNIPUR MB 100)
65% Elastollan 1185A
【0223】
2)混合物2(PTI TPU−2)
20% Lupranol 4674−15
15% MB 2012−20−4(OMNIPUR MB 200)
65% Desmopan 385S
【0224】
3)混合物3
34% Lupranol 4674−15
15% MB 2012−20−3(OMNIPUR MB 100)
51% Elastollan 1185A
【0225】
押出パラメータは以下の通りであった:
エクストルーダは44Dエクストルーダであり、これは44×53=2,33mを意味する。エクストルーダに沿って11の温度ゾーンがあり、そしてダイ、シーブおよびネック内に8つある。何れの温度ゾーンも212mm(21.2com)である。スクリューは、53mm、共回転、3lobs、44Dである。
【0226】
スクリュー設計は以下の通りである:
【0227】
【表45】
【0228】
フィーダ設定および温度ゾーンを、以下のように記載する:
【0229】
【表46】
【0230】
混合物1は、何ら大きな問題なく産生された。押出しは安定しており、押し出された繊維は乾燥していた。繊維は非常に滑らかであり、色は黄色がかっており/白色であり、ゴム様であった。
【0231】
混合物2は、何ら大きな問題なく産生された。押出しは安定しており、押し出された繊維は乾燥していたが、僅かに粘着性であった。繊維は非常に滑らかであり、色は黄色がかっており/白色であり、ゴム様であった。
【0232】
混合物3は、「プラグ流」挙動により、非常に扱いにくいと証明された。液体ポリオールは、数分おきに、ダイから水浴中に吐出された。押し出された繊維は泡状であり、非常に粗い表面を有していた。繊維は湿っており、粗い表面を有し、黄色がかっており、ゴム様であった。
【0233】
結論として、15%のマスターバッチの、65%のTPUおよび20%のポリオールとの組合せは、何ら空気を包含することなく容易にプロセシングされた。15%のマスターバッチと51%のTPUおよび34%のポリオールとは、プロセシング可能であったが、多少の不安定性を示した。
【0234】
[実施例9:PTI TPU−2のPC/PCLとの化合]
【0235】
【表47】
【0236】
この実験では、単軸スクリュー押出しを介して産生した混合物(混合物2のPTI TPU−2(実施例3において前述した))を、makrolon(PC)およびPCLと化合させる。
【0237】
【表48】
【0238】
エクストルーダ:
化合(押出し)について、共回転二軸スクリューエクストルーダ(Leistritz Micro 27−36D、スクリュー直径=27mm;L/D=36)を、ストランド粒状化系と共に用いた。スクリュー構成を
図14に示す。
【0239】
押出パラメータ:
【0240】
【表49】
【0241】
物質をエクストルーダ中に90秒間存在させる。
【0242】
結果:
【0243】
【表50】
【0244】
結論:
【0245】
結論として、前述の方法により新規な合成材料が産生された。(ポリオールを含ませるための)単軸スクリュー押出し混合((実施例8の)PTI TPU−2を産生した)は、特に(expecially)有利であった。化合物TPU−3(hz130812−01)を最終的に産生した。化合物は、以下を含む:
【0246】
【表51】
【0247】
以下に与えるのが、エクストルーダの技術データである:
Leistritz Micro 27/GL−36D
【0248】
【表52】
【0249】
Leistritz Micro 27/GL−40D
【0250】
【表53】
【0251】
Coperion ZSK 32 MegaCompounder
【0252】
【表54】