特許第6138172号(P6138172)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6138172耐摩耗性の機能部を有するコンベヤベルト用リンク
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6138172
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】耐摩耗性の機能部を有するコンベヤベルト用リンク
(51)【国際特許分類】
   B65G 17/38 20060101AFI20170522BHJP
   B65G 17/06 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   B65G17/38 F
   B65G17/06 D
【請求項の数】26
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-561013(P2014-561013)
(86)(22)【出願日】2013年3月5日
(65)【公表番号】特表2015-513506(P2015-513506A)
(43)【公表日】2015年5月14日
(86)【国際出願番号】US2013028993
(87)【国際公開番号】WO2013134189
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2015年1月13日
(31)【優先権主張番号】13/412,988
(32)【優先日】2012年3月6日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509195607
【氏名又は名称】アシュワース・ブロス・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100139044
【弁理士】
【氏名又は名称】笹野 拓馬
(72)【発明者】
【氏名】ラセキ ジョナサン アール
【審査官】 中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−515639(JP,A)
【文献】 特表2004−503386(JP,A)
【文献】 特開2000−185809(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 15/00−17/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトであって、
自由端を有し、ロッド材料からなる細長い部分を有するロッドと、
リンクレッグ材料から形成されたレッグを有し、上記ロッドを受けるように構成されたリンクであって、該レッグは、駆動面に面するように構成された外側リンク面を含む、リンクと、
上記レッグを貫通している孔であって、該孔内に上記ロッドが配置されている、孔と、
上記外側リンク面に上記ロッドの自由端を取り付けている第1の溶接部であって、第1の溶接部材料からなる第1の溶接部と、
第2の溶接部材料から形成された第2の溶接部であって、第1の溶接部の少なくとも一部を覆いかつ上記駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を形成する第2の溶接部と、
を備え、
第1の溶接部材料と第2の溶接部材料とは互いに異なり、第2の溶接部材料は、上記駆動面との接触で生じる摩耗について第1の溶接部材料よりも高い耐摩耗性を有することを特徴とする、コンベヤベルト。
【請求項2】
第2の溶接部は、第1の溶接部を完全に覆うことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項3】
第2の溶接部は、第1の溶接部、および上記ロッドの自由端を完全に覆うことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項4】
第2の溶接部は、第1の溶接部、上記ロッドの自由端、および上記孔を完全に覆うことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項5】
第2の溶接部が上記リンクレッグ材料の一部を覆うことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項6】
第2の溶接部材料は、第1の溶接部材料よりも硬いことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項7】
第2の溶接部材料は、第1の溶接部材料、リンクレッグ材料、およびロッドの材料よりも硬いことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項8】
第2の溶接部材料は、金属、熱可塑性物質、シリコン基材料、または炭素基非金属材料であることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項9】
上記ロッドは、上記孔内において、上記外側リンク面とほぼ面一な端面において終端しており、
第1の溶接部の外面は、上記外側リンク面を過ぎた位置まで外方へ突出していることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項10】
上記ロッドは、上記外側リンク面を過ぎた位置まで外方へ突出している端面において終端していることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項11】
第1の溶接部の外面は、上記外側リンク面を過ぎた位置まで外方へ突出していることを特徴とする請求項10に記載のコンベヤベルト。
【請求項12】
上記ロッドは、上記孔内において、上記外側リンク面より内方に配置された端面において終端していて、
第1の溶接部の外面は、上記外側リンク面を過ぎた位置まで外方へ突出していることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項13】
上記ロッドは、上記孔内において、上記外側リンク面より内方に配置された端面において終端していて、
第1の溶接部の外面は、上記外側リンク面とほぼ面一であることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項14】
上記ロッドは、上記外側リンク面より外方に配置された端面において終端していることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項15】
第1の溶接部の外面は、上記外側リンク面を過ぎた位置まで外方へ突出していることを特徴とする請求項14に記載のコンベヤベルト。
【請求項16】
上記ロッドは、上記孔よりも大きなボタンヘッドにおいて終端していて、
第2の溶接部は、上記ボタンヘッドの一部を覆うことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項17】
上記ロッドは、上記孔よりも大きなボタンヘッドにおいて終端していて、
第2の溶接部は、上記ボタンヘッドを完全に覆うことを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項18】
駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトにおいて、
自由端を有し、ロッド材料からなる細長い部分を有するロッドと、
リンクレッグ材料から形成されたレッグを有し、上記ロッドを受けるように構成されたリンクであって、該レッグは、上記駆動面に面するように構成された外側リンク面を含む、リンクと、
上記レッグを貫通している孔であって、該孔内に上記ロッドが配置されている、孔と、
上記レッグに上記ロッドの自由端を固定的に取り付けている第1の取付手段であって、第1の取付手段材料からなる第1の取付手段と、
第2の取付手段材料から形成された第2の取付手段であって、上記ロッドの端面の少なくとも一部を覆いかつ上記駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を形成する第2の取付手段と、
を備え、
第1の取付手段材料と第2の取付手段材料とは互いに異なり、第2の取付手段材料は、上記駆動面との接触で生じる摩耗について第1の取付手段材料よりも高い耐摩耗性を有することを特徴とする、コンベヤベルト。
【請求項19】
第1の取付手段材料が接着剤であり、第2の取付手段は、溶接部であることを特徴とする請求項18に記載のコンベヤベルト。
【請求項20】
第2の取付手段材料は、金属を含むことを特徴とする請求項19に記載のコンベヤベルト。
【請求項21】
上記ロッド材料は、金属を含むことを特徴とする請求項20に記載のコンベヤベルト。
【請求項22】
第1の取付手段は、溶接部であることを特徴とする請求項18に記載のコンベヤベルト。
【請求項23】
第2の取付手段は、第1の取付手段から分離していることを特徴とする請求項18に記載のコンベヤベルト。
【請求項24】
上記リンクレッグ材料は、シリコン基材料であることを特徴とする請求項18に記載のコンベヤベルト。
【請求項25】
上記リンクレッグ材料は、セラミックであることを特徴とする請求項24に記載のコンベヤベルト。
【請求項26】
上記ロッド材料は金属であり、上記リンクレッグ材料に上記ロッドを取り付けている第1の取付手段材料は接着剤であり、第2の取付手段は金属の溶接部材料を含むことを特徴とする請求項25に記載のコンベヤベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、インターロック・リンクと接続されて長手方向に互いに離間して配置された複数のロッドからなるコンベヤベルトに関し、詳しくは、耐摩耗性を有する溶接部を有するリンクを利用するコンベヤベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
コンベヤベルトは、多種の産業分野において、製造、船積み及び他のプロセスにおいて物品を連続的に動かすために広く用いられている。産業で利用されるコンベヤベルトは、概して、一連のロッドを含み、この一連のロッドは、該ロッドに溶接された一連のインターロック・リンクを介して互いに離間して接続されている。小物品の製造用においては、小物品がロッド間から製造場の床へ滑り落ちてしまうことがないように、ロッドが、網目状の織物、プラスチックまたは金属の上張りで覆われているとよい。典型的なコンベヤベルト10が図1に示されているが、この図1は、本願の参照となる米国特許第5,954,188号の図1に対応している。コンベヤベルト10は、リンク22によって互いに接続され、メッシュ(網の目)14で覆われたロッド20を含む。
【0003】
いくつかの場合、ボタンヘッド32が、リンク22のストッパ(止め具)として機能するようにロッド20の端部に形成される。また典型的には、ロッド20とリンク22との間の接続を強固で確実なものとするため、ボタンヘッド32とリンク22との間に溶接部が形成される。他の場合、ボタンレスの構成が採用され、この構成においては、ロッドは、リンクのレッグから大きく突出することなく、リンクに溶接される。いずれの型式の場合においても、溶接部および/またはボタンヘッドは、ドラムまたは他のデバイスと接触し、このドラムまたは他のデバイスは、コンベヤベルトの側面と接触することによってコンベヤベルトを推進させ即ち案内する。コンベヤベルトの側面とのこの接触に起因して、ベルト構成要素の摩耗が生じ得る。いくつかの場合、溶接部および/またはボタンヘッドは、ドラムと接触することによってすり減ったり損傷する恐れがあり、ひいてはベルトが故障する原因となる。
【0004】
ドラムおよび他の型式のベルト突起デバイスからの摩耗に耐えるようにコンベヤベルトを強化するためのシステムが発達している。例えば、いくつかのシステムにおけるリンクの外側レッグは、該レッグからボタンヘッドを過ぎた位置まで延びた延長部を有し、この延長部は、ボタンヘッドの端面を覆ってドラムと接触する。しかし、この型式のシステムは、製造や組立てが複雑である。また、この型式のシステムは、かなりの量の追加の材料を使用するので、費用や重量が増えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、コンベヤベルトの摩耗を防止する機能部を改善することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様においては、本発明は、駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトに関する。コンベヤベルトは、自由端を有しロッド材料からなる細長い部分を有するロッドを備え得る。さらに、コンベヤベルトは、リンクレッグ材料から形成されロッドを受けるように構成されたレッグであって、駆動面に面するように構成された外側リンク面を含むレッグを有するリンクを含み得る。さらに、コンベヤベルトは、レッグを貫通している孔を備え、該孔内にロッドが配置される。さらに、コンベヤベルトは、外側リンク面にロッドの自由端を取り付けている第1の溶接部であって、第1の溶接部材料からなる第1の溶接部と、第2の溶接部材料から形成された第2の溶接部であって、第1の溶接部の少なくとも一部を覆いかつ駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を形成する第2の溶接部を備える。第1の溶接部材料と第2の溶接部材料とは互いに異なり、第2の溶接部材料は、駆動面との接触で生じる摩耗について第1の溶接部材料よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0007】
他の態様においては、本発明は、駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトに関する。コンベヤベルトは、自由端を有しロッド材料からなる細長い部分を有するロッドを備え得る。さらに、コンベヤベルトは、リンクレッグ材料から形成されロッドを受けるように構成されたレッグであって、駆動面に面するように構成された外側リンク面を含むレッグを有するリンクを含み得る。さらに、コンベヤベルトは、レッグを貫通している孔を備え、該孔内にロッドが配置される。さらに、コンベヤベルトは、外側リンク面にロッドの自由端を取り付けている溶接部であって、駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を形成する溶接部を備え、溶接部は、駆動面との接触で生じる摩耗についてロッド材料およびリンクレッグ材料よりも高い耐摩耗性を有する溶接部材料からなる。
【0008】
他の態様においては、本発明は、駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトに関する。コンベヤベルトは、自由端を有しロッド材料からなる細長い部分を有するロッドを備え得る。さらに、コンベヤベルトは、リンクレッグ材料から形成され、ロッドを受けるように構成されたレッグであって、駆動面に面するように構成された外側リンク面を含むレッグを有するリンクを備える。さらに、コンベヤベルトは、レッグを貫通している孔を備え、該孔内にロッドが配置されている。さらに、コンベヤベルトは、リンクレッグにロッドの自由端を固定的に取り付けている第1の取付手段であって、第1の取付手段材料からなる第1の取付手段と、第2の取付手段材料から形成された第2の取付手段であって、ロッドの端面の少なくとも一部を覆いかつコンベヤベルトの最外面を形成し駆動面と接触するように構成された第2の取付手段と、を備える。第1の取付手段材料と第2の取付手段材料とは互いに異なり、第2の取付手段材料は、駆動面との接触で生じる摩耗について第1の溶接部材料よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0009】
本発明の他のシステム、方法、特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図を参照することにより、当業者に明らかとなろう。追加的なシステム、方法、特徴および利点のすべてが、この説明およびこの概要に含まれるとともに、添付の特許請求の範囲によって保護される本発明の範囲に含まれる。
【0010】
本発明は、以下の図および詳細な説明を参照することによりさらによく理解されよう。各図における構成要素は、必ずしも正確な縮尺で描かれているとは限らず、本発明の原理を説明することを重視して描かれている。また、各図において、同様の参照符号は、互いに異なる図に亘って対応する部品を示している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ボタンヘッド付きのロッドを採用している従来のコンベヤベルトを概略的に示す図。
図2】ボタンヘッドのロッドに接続された従来のコンベヤベルトリンクのリンクを概略的に示す図。
図3】例示的なコンベヤベルトの実施例を概略的に示す平面図。
図4】コンベヤベルトの例示的なリンクおよびロッドアセンブリを概略的に示す斜視図および断面図。
図5図4のV線によって切り出されたコンベヤベルトの一部を概略的に拡大して示す断面図。
図6】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図7】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図8】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図9】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図10】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図11】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図12】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図13】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図14】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図15】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図16】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図17】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図18】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
図19】他のコンベヤベルトの実施例の一部の概略的に拡大して示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、米国特許第5,954,188号明細書に開示のリンク22を介して一体に接続された複数のロッド20から形成された従来のコンベヤベルト10を示す。金網のオーバーレイ(上覆い)14が、コンベヤベルト10上で運ばれる物品を追加的に支持するように、リンク22間のロッド20を覆う。コンベヤベルト10の一部を拡大して示す図2に示されるように、ロッド20は、ボタンヘッド32を有するように形成される。ボタンヘッド32は、リンク22を所定の位置に保つように支援する。ロッド20は、溶接部25を使うなどしてボタンヘッド32を介してリンク22に接続されている。
【0013】
開示する目的で、「固定的に取り付けられた」という語句は、(例えば、一方または両方の部品を破壊することなく)部品が容易に分離しないように、2つの部品を接合することをいう。固定的な取付けの態様の例としては、永久的な接着剤、リベット、縫製、釘、ステープル(U字形の釘)、溶接、ろう付け、はんだ付け、他の種類の熱接合、および/または他の接合技術を用いて接合することを含む。また、例えば型成形プロセスで一体に形成されることにより、2つの部品が互いに「固定的に取り付けられる」場合もある。
【0014】
図3は、コンベヤベルト300の一例を示す平面図である。図3に示されているように、コンベヤベルト300は、複数の細長いロッド305によって接続された複数のリンク305を含み得る。中心線315は、コンベヤベルト300のほぼ中間の線を示す。コンベヤベルト300は、外側端部320を有し得る。開示の都合上、本明細書および添付の特許請求の範囲における「外方(外側)」という用語は、中心線315からコンベヤベルト300の外側端部320へ向かう方向のことである。逆に、「内方(内側)」という用語は、コンベヤベルト300の外側端部320から中心線315へ向かう方向のことである。また、開示の都合上、「長手方向」という用語は、中心線315が延びている方向のことである。
【0015】
図3に示されるように、ロッド310のすべてがほぼ同じ形状および寸法に形成され、ロッド310の各々は、ロッド材料の細長い部分から形成された細長い円筒体であり得る。いくつかの実施例においては、ロッド310は、スチール(鋼鉄)、ステンレススチール、アルミニウム、チタンおよび/または他の金属などの金属材料から形成される。他の実施例においては、ロッド310は、プラスチック、木、カーボンファイバおよび/または他の非金属材料などの非金属材料から形成される。いくつかの実施例においては、ロッド310は、実質的に中空のチューブつまりパイプである。他の実施例においては、ロッド310は、中実である。
【0016】
図示する都合上、ロッド310の内方部(中心線315付近)は、切り詰められている。ロッド310は、様々な物品を支持して運ぶのに適切な長さを有し得る。いくつかの実施例においては、ロッド310は、円筒体の長さに沿って均一又はほぼ均一な直径を有する。この直径は、コンベヤベルト300で運ばれる物品の種類、コンベヤベルト300の幅、および/または他の検討事項に基づいて選択され得る。いくつかの実施例においては、ロッド310は、先細の構成または段部を有する構成を有する。
【0017】
図3に示されるように、複数のロッド310は、リンク305を介して互いに動作可能に接続され得る。いくつかの実施例においては、リンク305は、ほぼU字形の形状に形成され、各リンク305は、接続部材335によって接続された内側レッグ325と外側レッグ330を含む2つのレッグを有するように構成されている。いくつかの実施例においては、内側レッグ325と外側レッグ330は、互いに鏡写しの関係にある。つまり、内側レッグ325と外側レッグ330は互いに反対向きである以外は同じであるので、簡潔に示すために、外側レッグ330の構造のみを特に説明することにする。外側レッグ330の比較的真直ぐな上側部340は、末広がりの形状に形成された移行領域345を介して、比較的真直ぐな下側部350に接続されている。この構成においては、複数のリンク305の相互接続を可能にする幅広の下側の開口355がつくられていることで、1つのリンクの接続部材335が、近接したリンクの下側部350に容易に滑り込んで入れ子式の関係となり易い。いくつかの実施例においては、1つのリンクが他のリンク内へ嵌合される際に、部品間で横方向に数ミリメートル動くことを許容する程度に、比較的緩く嵌合される。他の実施例においては、実質的にきつく嵌合され、部品間に最小の空間しか残らない。この場合、入れ子式に嵌合したときに隙間のない整列したリンクが維持される。
【0018】
複数の細長いロッドを一体に繋ぐリンクの形状は、本開示に図示され説明される構成に限定されないことを理解されたい。いくつかの実施例においては、接続リンクの構成は、リンク305よりも単純である。例えば、いくつかの実施例においては、リンクの各レッグが単一の真直ぐな部分を有する。或いは、接続リンクの構成が、特定の用途に特化されている場合もある。例えば、いくつかの実施例においては、接続リンクが、リンク305よりも多くの折れ曲がりを有することや、複雑な形状を有する場合がある。また、添付の図においては、内側レッグ325と外側レッグ330とが互いに鏡写しの関係にあって、左右対称のリンク305を提供するように示されているが、他の実施例においては、リンク305は、左右非対称に形成されている。
【0019】
各ロッド310は、(ロッドの両端部に対応する)2つのリンク305に(例えば溶接によって)固定的に取り付けられ、ベルトセグメント360を形成している。複数のベルトセグメント360は、互いに回動可能に接続され得る。例えば、以下に詳述するように、各ロッド310は、外側レッグ330の上側部340の開口に通されるとともに、内側レッグ325の対応する開口に通される。ロッド310は、下側部350の外側レッグ330に固定的に取り付けられる一方で、上側部340の開口内と、内側レッグ325の対応する開口内で自由に回転することができる。加えて、以下に詳述するように、コンベヤベルト300は、畳に込み可能な型式のコンベヤベルトであり得る。すなわち、複数のベルトセグメントは、長手方向に互いに対して動くことができる。この長手方向の畳み込みを容易にするために、外側レッグ330の上側部340の開口と内側レッグ325の対応する開口とは、長手方向に延びたスロットである。これにより、所与のベルトセグメント360が、近接のベルトセグメントのリンク内で長手方向に平行移動することが可能となる。
【0020】
コンベヤベルト300は、外側端部320の両方において或いは外側端部320の一方のみにおいて畳み込み可能であり得る。さらには、いくつかの実施例においては、外側端部320は、独立して畳み込み可能である。すなわち、各端部320は、コンベヤベルト300の反対側の外側端部320から独立している。この独立して畳み込み可能なことにより、コンベヤベルト300がカーブ付近で推進されることが可能となる。すなわち、カーブ付近で推進されるときに、カーブの内側にあるコンベヤベルト300の外側端部320は長手方向に畳まれる一方で、カーブの外側にある外側端部320は長手方向に伸長したままであり得る。このようなコンベヤベルトは、「ターン・カーブ」コンベヤベルトと呼ばれることがある。
【0021】
コンベヤベルト300は、駆動され、引っ張られ、推進され、および/またはドラム365などの構造体によって案内され得る。ドラム365は、コンベヤベルト300の外側端部320と接触する駆動面370を有し得る。いくつかの実施例においては、ドラム365は、指定の経路に沿ってコンベヤベルト300を単に案内するように構成されている。すなわち、独立した駆動機構がコンベヤベルト300を推進する一方で、ドラム365が指定の経路に沿ってコンベヤベルト300を案内することができる。他の実施例においては、ドラム365は、コンベヤベルト300を案内するのみならずコンベヤベルト300を推進するように構成されている。従って、コンベヤベルト300は、駆動面370と接触するように構成され得る。
【0022】
ドラムまたは他の推進機構または案内装置の駆動面は、コンベヤベルトと係合するように構成され得る。駆動面は、そのような接触に適した材料から形成され得る。例えば、ドラムの駆動面は、ゴム、プラスチック、金属または他の適切な材料から形成される。これらの材料は、硬く、研削材として機能することができ、更に/或いは、駆動面と、コンベヤベルトの外側部上の接触溶接部とが接触する時に研削材として機能するデブリ(破片)を運び得る。いくつかの実施例においては、ドラムの駆動面と係合するように構成された接触溶接部を形成するために、溶接部が、リンクの外側レッグ上に配置されている。接触溶接部の外面は、コンベヤベルトの最外面を形成し得る。
【0023】
図3に示されるように、接触溶接部375は、ロッド310の外側端部に配置され得る。こうして、接触溶接部375の各々は、コンベヤベルト300の駆動面370と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を形成し得る。
【0024】
図4は、コンベヤベルト300のベルトアセンブリ360の一部の断面を示す斜視図である。図4に示されるように、リンク305は、外側レッグ330の上側部340に外側スロット380を有し得る。リンク305はまた、内側レッグ325の上側部390に内側スロット385を有し得る。図示されるベルトセグメントが、近隣のベルトセグメントと一体に組み立てられると、他のベルトセグメントからのロッドが外側スロット380と内側スロット385に通される。スロット380とスロット385が細長いことにより、上述したように、コンベヤベルト300を長手方向に畳むことや伸ばすことが可能となる。
【0025】
図4に示されるように、ロッド310は、リンク305の外側レッグ330に形成された孔395内と、リンク305の内側レッグ325に形成された孔400内とに配置され得る。図4においては、ロッド310は、中実に形成されたものとして示されているが、いくつかの実施例においては、ロッド310は中空に形成される場合もあることに留意されたい。外側レッグ330は、孔395内にロッド310を受けてこれを孔395内に固定的に取り付けるように構成され得る。例えば、ロッド310は、外側レッグ330に第1の溶接部410を使って固定的に取り付けられる。
【0026】
本発明のコンベヤベルトは、ベルトの外面(すなわち側面)の摩耗を防ぎつまり低減させる機能部を有し得る。例えば、ベルトは、リンクの外側レッグの外面に接触溶接部を有し、この溶接部は、ドラムの駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を形成する。いくつかの実施例においては、接触溶接部材料は、リンクの(仮に、耐摩耗性の接触溶接部がなければ、稼働中にドラムと接触する)他の部品よりも高い耐摩耗性を有する。いくつかの実施例においては、接触溶接部は、過剰な溶接部、すなわちリンクの外側レッグに第1のロッドを固定している第1の溶接部を覆う第2の溶接部である。他の実施例においては、接触溶接部は、リンクの外側レッグに施された溶接部のみからなり、従って、コンベヤベルトの耐摩耗性の最外面として機能するだけでなく、リンクの外側レッグ内にロッドを固定する手段としても機能する。
【0027】
接触溶接部は、適切な方法でコンベヤベルトの他の部品よりも高い耐摩耗性を有するように形成され得る。接触溶接部は、コンベヤベルトの第1の溶接部および/または他の部品とは異なる材料から形成され得る。例えば、いくつかの実施例においては、接触溶接部用に使用される材料は、下層の材料(すなわち、第1の溶接部、ロッド、およびリンクの外側レッグ)よりも高い耐摩耗性を有する材料である。例えば、接触溶接部に使用される充填材料が、下層の材料よりも高い耐摩耗性を有する材料である。いくつかの実施例においては、充填材料は、必ずしも高い耐摩耗性を有する材料ではないが、この充填材料と比較的少量の下層の材料とが融合したときに得られる溶接部が、下層の材料よりも高い耐摩耗性を有する。
【0028】
いくつかの実施例においては、接触溶接部は、下層の材料よりも硬いために耐摩耗性が高い。すなわち、硬い材料は、たいてい耐摩耗性が高いので、接触溶接部用に硬い充填材料が選択されるか、さもなければ少なくとも下層の材料よりも硬い溶接部をつくり出す。
【0029】
いくつかの実施例においては、接触溶接部は、面の粗さが小さい比較的滑らかな外面を有することによって、さらに高い耐摩耗性を有する。この滑らかな面は、コンベヤベルトとドラムとの間の摩擦を低減させ、ひいては、コンベヤベルトとドラムとの間の接触によって生じる摩耗の量を抑えることができる。
【0030】
いくつかの実施例においては、接触溶接部は、耐久性の高い材料から形成されることにより、高い耐摩耗性を有し得る。例えば、接触溶接部は、下層の材料の硬さと同等以下の硬さを有する材料から形成されているにも拘わらず、架橋ポリマ、熱処理された金属および他の適切な材料などの高い耐久性を有する材料から形成されていることにより、耐摩耗性が高められている場合がある。
【0031】
リンクとロッドは、様々な材料から形成され得る。例えば、スチール、ステンレススチール、アルミニウム、チタン、合金および他の金属などの金属、熱可塑性物質、(ポリ)ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンおよび他の適切な材料などのポリマ/プラスチック、および/またはセラミックなどのシリコン基材料を含む他の非金属材料、並びに、例えば、グラファイト、カーボンファイバおよび他の炭素基非金属材料などの他の非金属材料から形成され得る。これに応じて、接触溶接部を形成するための材料は、多種に及び得る。接触溶接部を形成するために使用される充填材料は、例えば、金属、熱可塑性物質、セラミックなどのシリコン基材料、およびグラファイトなどの炭素基材料、並びに他の適切な材料を含み得る。
【0032】
いくつかの実施例においては、図4に示されるように、接触溶接部375が、第1の溶接部410の少なくとも一部を覆う第2の溶接部として追加され、コンベヤベルト300の最外面を形成する。接触溶接部375は、駆動面370との接触で生じる摩耗について第1の溶接部410よりも高い耐摩耗性を有する材料を含み得る。さらには、いくつかの実施例においては、接触溶接部375は、外側レッグ330および/またはロッド310よりも高い耐摩耗性を有する。
【0033】
なお、溶接プロセスとは、下層の材料の少量を溶かして充填材料とともに溶融池をつくり、これを固めて溶接部とすることに関する。説明する目的で、添付の各図においては、溶接によって接合された溶接部と部品とが別個の構成要素として示されているが、このような構成要素間の継ぎ目は、移行する部分、すなわち部品の材料(および充填材料)の混合物から形成された隣接部分を含む。加えて、いくつかの実施例においては、コンベヤベルトは、接触溶接部の代わりに、リンクの外側レッグにろう付けされ或いは半田付けされた接触部材を含み、および/または、いくつかの実施例においては、下層の溶接部上に、またはロッドに直接ろう付けされ或いは半田付けされた接触部材を含む。ろう付けと半田付けは、下層の材料(ワークピース)を溶かすことに関係しない。ろう付けと半田付けでは、追加される材料のみが溶かされる。さらには、いくつかの実施例においては、ロッドは、ろう付けされ或いは半田付けされてリンクに固定される。耐摩耗性の過剰な溶接部を有する実施例は、溶接のみならず、ろう付けまたは半田付けを用いて組み立てられたコンベヤベルトにも適用され得る。
【0034】
図5は、図4のV領域の断面を拡大して示す図であり、リンク305の外側レッグ330の下側部350のセクションを図示している。ロッド310は、孔395内へ延びる(貫通している場合もある)自由端415を有し得る。図5に示されるように、ロッド310は、リンク305の外側レッグ330内の孔395内に配置され、自由端415付近の孔395内に第1の溶接部410によって固定されているとよい。
【0035】
添付の図においては、説明し易くする目的で、リンクとロッドとの間のギャップが誇張されている。例えば、孔395内におけるリンク305とロッド310との間のギャップが、説明し易くする目的で誇張されている。実際の製造においては、このギャップはかなり小さく、例えば、ロッド310の周囲の少なくとも一部での孔395内におけるロッド310とリンク305との間の接触に関していえば、かなり小さい。
【0036】
いくつかの実施例においては、接触溶接部375が含まれている。図5に示されるように、いくつかの実施例においては、接触溶接部375は、過剰な溶接部であり、すなわち、第1の溶接部410、ロッド310、および/または外側リンク面420の一部を覆うように形成された第2の溶接部である。接触溶接部375は、ドラム365の駆動面370に面するように構成されたコンベヤベルト300の最外面425を画定し得る。最外面425は、「最外」であるからには、外側リンク面420よりもさらに外方へ延在し得る。これにより、ドラム365の駆動面370とコンベヤベルト300との間のほとんど又はすべての接触について、コンベヤベルト300の他の構成要素よりも高い耐摩耗性を有するように構成された接触溶接部375に生じることが可能となる。一例においては、最外面425は、寸法435によって示される距離だけ外側リンク面420から外方へ延在している。
【0037】
ドラムの駆動面がコンベヤベルト構成要素を摩耗させる一方で、コンベヤベルト構成要素は駆動面を摩耗させ得る。例えば、外側リンクレッグの外側面から突出しているボタンヘッドロッドなどの大型および/または鋭敏な突起が、ドラムの駆動面を摩耗させ得る。いくつかの場合、このような突起は、駆動面のチャンク(塊)を除去する恐れがある。結果的には、比較的低いプロファイルを有する接触溶接部を形成することが望ましい。いくつかの実施例においては、リンクは、ボタンレスロッドを介して一体に保持され得る。コンベヤベルトの文脈における「ボタンヘッド」という用語は、当業者に理解され得るように、ロッドの外端部における球根状の突起のことである。そのような球根状の突起は、リンクの外面から突出するだけでなく、リンクレッグの開口よりも大きな直径を有することで、開口に通されたロッドが所定の位置から抜け出てしまうことを防ぐ。当業者によって理解され得る「ボタンレス」という用語は、ボタンヘッドを有しない即ちロッドの他の部分よりもほぼ同じか小さい直径を有する自由端において終端しているロッドのことである。しかし、「ボタンレス」という用語は、小さな段部を有する領域がリンクの孔を覆うこと、すなわち、小さな段部を有する領域が外側リンク面と厳密に面一でなくとも実質的に外側リンク面と共平面を有する可能性を除外するものではない。
【0038】
ボタンヘッドコンベヤベルトおよびボタンレスコンベヤベルトの詳細な説明は、米国特許出願公開第2008/0169173号明細書および米国特許出願公開第2010/0236902号明細書に開示されており、これらは本願の参照となる。これらの公報に説明されているボタンレスロッドの他の利点は、ボタンヘッドを有しないので、食べ物などのカスを蓄積し易いコンベヤベルトの領域が小さいということである。
【0039】
接触溶接部が比較的低いプロファイルを有するボタンレスの構成などの例においては、ロッドの端面が孔内に引っ込んでいることがある。そのような実施例においては、孔の残りの部分は、溶接部材料で充填されている。
【0040】
いくつかの実施例においては、図5に示されるように、ロッド310は、孔395内において、外側リンク面420よりも内方に配置された端面430の位置において終端している。例えば、端面430は、距離440だけ外側リンク面420の内方へ凹んでいる。いくつかの実施例においては、第1の溶接部410は、ロッド310の端面430と外側リンク面420との間の孔395の全部または一部を埋める。例えば、図5に示されるように、第1の溶接部410は、孔395の残りの部分をほぼ埋める。いくつかの実施例においては、図5に示されるように、第1の溶接部410の外面445は、外側リンク面420とほぼ面一につまり実質的に共平面を有するように配置され得る。いくつかの実施例においては、第1の溶接部410の外面445は、外側リンク面420と厳密に面一/共平面を有し得る。他の実施例においては、第1の溶接部410の外面445は、外側リンク面420とほぼ面一/共平面を有し、比較的小さな凸部や凹部を有する。図3に示される実施例においては、第1の溶接部410の外面445が、外側リンク面420から僅かに外方へ延在しているが、依然として、外側リンク面420とほぼ面一/共平面を有する。
【0041】
図5にさらに示されるように、接触溶接部375は、第1の溶接部410を覆う場合がある。いくつかの実施例においては、接触溶接部375は、第1の溶接部410を完全に覆う。加えて、いくつかの実施例においては、接触溶接部375は、リンク305の外側レッグ330の少なくとも一部を覆う。例えば、図5に示されるように、接触溶接部375は、外側リンク面420の一部450を覆う。
【0042】
いくつかの実施例においては、第1の溶接部は、外側リンク面から少しだけ外方へ延在している。接触溶接部は、外方リンクの面とほぼ面一/共平面を有する第1の溶接部を有する実施例と同様に第1の溶接部を覆い得る。しかし、第1の溶接部を外側リンク面から外方へ延ばすことにより、これの少量の材料を接触溶接部として使用することがある。こうすることが望ましいのは、接触溶接部として使用される耐摩耗性材料が第1の溶接部として使用される材料よりも高価なときである。つまり、第1の溶接部材料を多めに使用し接触溶接部材料を少なめに使用することが、コスト面を考えると有利である。
【0043】
図6は、図5に示したのと同様のコンベヤベルトの実施例の断面を拡大して示す図である。図6に示されるように、ロッド610は、リンク605内に配置され得る。ロッド610の自由端615は、第1の溶接部640を使ってリンク605にある孔内に溶接され得る。第1の溶接部640は、リンク605から外方へ延在する外面645を有し得る。例えば、第1の溶接部は、図6において寸法680で示される距離だけリンク605から外方へ延在している。図5に示される実施例と比較すると、両方の実施例において、接触溶接部の外方への寸法はほぼ同じであるが、図6に示される実施例においては、同じ外方への寸法を提供するために、少ない接触溶接部を使用すれば足りる。いくつかの実施例においては、接触溶接部645は、第1の溶接部640とは異なる材料で形成されている。いくつかの実施例においては、接触溶接部645は、第1の溶接部640よりも高い耐摩耗性を有する。さらには、接触溶接部は、リンク605および/またはロッド610よりも高い耐摩耗性を有するとよい。
【0044】
図6に示されるように、いくつかの実施例においては、第1の溶接部640は、コンベヤベルトの最外面を形成する接触溶接部675によって完全に覆われる。図6に示されるように、いくつかの実施例においては、接触溶接部675は、第1の溶接部640を完全に覆うだけでなく、ロッド610の自由端615並びに孔を完全に覆う。
【0045】
図7は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図7に示される通り、コンベヤベルトは、リンク705と、該リンク705の孔内に配置された自由端715を有するロッド710と、を含み得る。ロッド710の自由端715は、第1の溶接部740で孔内に溶接され得る。第1の溶接部740、ロッド710の自由端715、および/または孔を覆うように、接触溶接部745が形成され得る。図7に示されるように、いくつかの実施例においては、ロッド710は、孔内において外側リンク面735とほぼ面一のつまり共平面を有する端面750において終端している。従って、第1の溶接部740は、図7に示される寸法755の距離だけロッド710の端面750から外方へ延在し得る。
【0046】
いくつかの実施例においては、接触溶接部745は、第1の溶接部740とは異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部745は、第1の溶接部740よりも高い耐摩耗性を有する。さらには、接触溶接部は、リンク705および/またはロッド710よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0047】
図8は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図8に示されるように、コンベヤベルトは、ロッド810に接続されたリンク805を含み得る。ロッド810は、孔815内に配置され、孔815よりも大きいボタンヘッド820において終端し得る。従って、このようなロッド810は、外側リンク面835よりも外方へ配置された端面において終端し得る。ロッド810は、孔815内に第1の溶接部840を使って溶接ざれ得る。加えて、接触溶接部845が、第1の溶接部840、ボタンヘッド820、および/または孔815を覆うように形成され得る。いくつかの実施例においては、図8に示されているように、いくつかの実施例においては、接触溶接部845は、第1の溶接部840、ボタンヘッド820および/または孔815を完全に覆う。
【0048】
いくつかの実施例においては、第1の溶接部840と接触溶接部845とは、互いに異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部845は、第1の溶接部840よりも高い耐摩耗性を有する。加えて、接触溶接部は、リンク805および/またはロッド810よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0049】
図8に示されるように、第1の溶接部840は、孔815内の内側溶接部850と、リンク805の外側リンク面835上に配置された外側溶接部855と、を含み得る。いくつかの実施例においては、内側溶接部850が省略され、外側溶接部855がリンク805にボタンヘッド820を固定するための唯一の手段である場合がある。さらに図8に示されているように、いくつかの実施例においては、第1の溶接部840および接触溶接部845の各々は、ボタンヘッド820、孔815、および/または外側リンク面835の一部を完全に覆う。
【0050】
いくつかの実施例においては、使用される溶接部材料の量を減らすとともに、接触溶接部が比較的低いプロファイルを有するように形成されることを可能とするように、溶接部が形成される。例えば、いくつかの実施例においては、第1の溶接部は、ボタンヘッドの片側の領域にのみ形成され得る。いくつかの実施例においては、第1の溶接部は、ボタンヘッドの片側にのみ形成される。他の実施例においては、溶接部は、ボタンヘッドの周囲に延在する。ボタンヘッドの外端部から第1の材料を省くことによって、比較的低いプロファイルを維持したまま、接触溶接部を追加することができる。そのような小型で選択的に配置された第1の溶接部は、コンベヤベルトの需要に応じて利用され得る。重い物品を運ぶのに使用されるベルトが大きな第1の溶接部を使うとよい一方で、例えば、軽い物品を運ぶのに使用されるベルトが比較的小さな第1の溶接部を使うとよい。
【0051】
図9は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図9に示されるように、コンベヤベルトは、ロッド910に接続されたリンク905を含み得る。ロッド910は、孔915内に配置され、孔915よりも大きなボタンヘッド920において終端し得る。ロッド910は、リンク905の外面935に第1の溶接部940を使って溶接され得る。図9に示されているように、第1の溶接部940は、ボタンヘッド920の片側部分にのみ配置され得る。さらには、接触溶接部945が、ボタンヘッド920および第1の溶接部940を覆うように形成され得る。
【0052】
いくつかの実施例においては、接触溶接部945は、第1の溶接部940とは異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部945は、第1の溶接部940よりも高い耐摩耗性を有する。加えて、接触溶接部は、リンク905および/またはロッド910よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0053】
コンベヤベルトの稼働の要求に応じて、小さな第1の溶接部940が使用され得る。加えて、ボタンヘッド920を完全に覆う接触溶接部945などの第2の溶接部を使用することにより、ロッド920とリンク905との間の接続に強度を加えることができる。従って、接触溶接部945が構造上の支持/固定の大半を受け持っているので、第1の溶接部940は比較的小さくてよい。これにより、プロファイルが低くなり、軽い重量となり、第1の溶接部材料の使用を抑えることができる。
【0054】
図10は、ボタンヘッドの両側方部分に配置された第1の溶接部を有する他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図10に示されるように、コンベヤベルトは、ロッド1010に接続されたリンク1005を含み得る。ロッド1010は、孔1015内に配置され、孔1015よりも大きなボタンヘッド1020において終端し得る。ロッド1010は、リンク1005の外面1035に第1の溶接部1040を使って溶接され得る。図10に示されるように、第1の溶接部1040は、ボタンヘッド920の周囲に配置され得る。加えて、接触溶接部1045が、ボタンヘッド102および第1の溶接部1040を覆うように形成され得る。
【0055】
いくつかの実施例においては、接触溶接部1045は、第1の溶接部1040とは異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部1045は、第1の溶接部1040よりも高い耐摩耗性を有する。さらには、接触溶接部1045は、リンク1005および/またはロッド1010よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0056】
いくつかの実施例においては、2つの溶接部を有する代わりに、単一の耐摩耗性の溶接部が、各リンクの外側レッグ上に使用される。そのような実施例においては、溶接部は、リンクおよび/またはロッドよりも高い耐摩耗性を有する材料から形成される。この単一の溶接部は、リンクにロッドを固定するだけでなく、ドラムの駆動面と接触するように構成された接触面としても機能し得る。1つのみの溶接部を使用することにより、全体として少量の溶接部材料の使用で済み、該溶接部のプロファイルが比較的低くつくられ得る。
【0057】
図11は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図11に示されるように、コンベヤベルトは、ロッド1110を受けるように構成されたリンク1105を含み得る。ロッド1110は、自由端1115と端面1130を有するロッド材料の長細い部分を含み得る。ロッド1110は、リンク1105の外側レッグ1125の孔1118内に配置され得る。ロッド1110は、孔1115内に接触溶接部1140を使って固定され得る。
【0058】
接触溶接部1140は、コンベヤベルトの推進および/または案内をするように構成されたドラム1138の駆動面1137に面するように構成された外側リンク面1135よりもさらに外方へ延在し得る。従って、接触溶接部1140は、ドラム1138の駆動面1137と接触するように構成され得る。いくつかの実施例においては、接触溶接部1140は、リンク1105よりも高い耐摩耗性を有し、いくつかの実施例においては、ロッド1110よりも高い耐摩耗性を有する。耐摩耗特性を有する溶接部を形成する方法の例は、上述した通りである。例えば、リンク1105の外側レッグ1125は、レッグリンク材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部1140は、レッグリンク材料よりも硬い材料から形成される。そのような材料の例は、上述した通りである。
【0059】
いくつかの実施例においては、図11に示されているように、端面1130が、外側リンク面1135の内方に配置されている。これにより、上述したように、接触溶接部1140が比較的低いプロファイルを有するように形成されることが可能となる。加えて、図11にさらに示されるように、接触溶接部1140は、ロッド1110の自由端1115を完全に覆い得る。さらには、いくつかの実施例においては、接触溶接部1140は、孔1118を完全に覆う。加えて、接触溶接部1140は、リンク1105の外側レッグ1125の一部を完全に覆い得る。
【0060】
図12は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図12に示されるコンベヤベルト構成要素は、孔1215内に固定されたロッド1210を有するリンク1205を含み、ロッド1210は、孔1215内において、ロッド1210の自由端1220において終端している。図12に示されるように、ロッド1210は、孔1215内に接触溶接部1240を使って固定され得る。図12におけるこれらの構成要素は、図12に示されるように、ロッド1210の端面1230が外側リンク面1235とほぼ面一のつまり共平面を有するように配置される以外は、上述した図11における構成要素と実質的に同じ態様に構成され得る。
【0061】
図13は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図13に示されるように、リンク1305が、孔1315内にロッド1310を受けることができる。いくつかの実施例においては、ロッド1310は、孔1315よりも大きなボタンヘッド1320において終端している。加えて、ドラムの駆動面または他のコンベヤベルトの推進装置および/または案内装置と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を提供するために、接触溶接部1340は、リンク1305にロッド1310を固定しかつボタンヘッド1320の少なくとも一部を覆う。いくつかの実施例においては、図13に示されるように、溶接部1340は、ボタンヘッド1320を完全に覆う。いくつかの実施例においては、接触溶接部1340は、リンク1305および/またはロッド1310よりも高い耐摩耗性を有する材料から形成される。
【0062】
上述したように、いくつかの場合、溶接部に使用される材料を減らすことが望ましい。その理由は、材料コストや重量、または他の検討事項があることに基づく。加えて、上述したように、溶接部が比較的低いプロファイルを有することが望ましい。すなわち、外側リンク面から少しだけ過ぎた位置まで溶接部が延びていることが望ましい。低いプロファイルの溶接部を使用する理由は、上述したコストや重量などのファクタと、溶接部がドラムの駆動面に生じさせ得る摩耗の量や他の構造的な損傷を減らすファクタとに基づく。さらなる利点として、低いプロファイルを有する溶接部は、食べ物のカスなどのデブリを捕捉しにくい。
【0063】
上述した理由により、低いプロファイルを提供し、更に/或いは、少量の材料を使用する例示的な実施例について以下に説明する。例えば、以下の実施例は、ロッドおよび/または孔の一部のみを覆う溶接部を利用する。
【0064】
図14は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図14に示されるコンベヤベルト構成要素は、孔1415内に固定されたロッド1410を有するリンク1405を含む。図14に示されるように、単一の偏在する接触溶接部1440が、リンク1405とロッド1410とを繋ぐように形成され得る。いくつかの実施例においては、接触溶接部1440は、ロッド1410と孔1415の中心からずれた位置に配置される。従って、ドラムの駆動面または他のコンベヤベルトの推進装置および/または案内装置と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を提供するために、単一の接触溶接部1440が、リンク1405にロッド1410を固定し、ロッド1410とリンク1405の少なくとも一部を覆う。いくつかの実施例においては、接触溶接部1440は、リンク1405および/またはロッド1410よりも高い耐摩耗性を有する材料から形成される。
【0065】
図15は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図15は、上述した図14における構成要素と同様に配置されたリンク1505、ロッド1510および孔1515を示す。しかし、図15に示される実施例は、ロッド1510と孔1515の中心からずれた位置に配置された第1の溶接部1540を含むだけでなく、第1の溶接部1540を覆う接触溶接部1545を含み得る。図15に示されるように、接触溶接部1545の中心は、第1の溶接部1540を覆う所定の位置にある。他の実施例においては、接触溶接部1545と第1の溶接部1540とは互いにずれている。
【0066】
いくつかの実施例においては、接触溶接部1545は、第1の溶接部1540とは異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部845は、第1の溶接部1540よりも高い耐摩耗性を有する。さらには、接触溶接部は、リンク1505および/またはロッド1510よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0067】
図16は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図16に示されるように、リンク1605が、孔1615内にロッド1610を収容し得る。いくつかの実施例においては、図16に示されるように、ロッド1610は、孔1615よりも大きなボタンヘッド1620において終端している。加えて、第1の溶接部1640は、リンク1605にロッド1610を固定しかつボタンヘッド1620の少なくとも一部を覆う。加えて、ドラムの駆動面、または他のコンベヤベルトの推進装置および/または案内装置と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を提供するために、接触溶接部1645が、第1の溶接部1640を覆うように加えられ得る。いくつかの実施例においては、図16に示されるように、接触溶接部1645は、ボタンヘッド1620の一部を覆う。
【0068】
いくつかの実施例においては、接触溶接部1645は、第1の溶接部1640とは異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部1645は、第1の溶接部1640よりも高い耐摩耗性を有する。さらには、接触溶接部は、リンク1605および/またはロッド1610よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0069】
図17は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図17は、上述した図16における構成要素と同様に配置されたリンク1705、ロッド1710、孔1715およびボタンヘッド1720を示す。しかし、図17に示される実施例においては、リンク1705の外側レッグに単一の接触溶接部1740のみが施されている。図17に示されるように、接触溶接部1740は、ボタンヘッド1720に対して偏った(ずれた)位置にあり、ボタンヘッド1720の一部を覆う場合がある。いくつかの実施例においては、接触溶接部1440は、リンク1405および/またはロッド1410よりも高い耐摩耗性を有する材料から形成されている。
【0070】
上述したように、使用される溶接部材料が少ないことの利点を考えると、比較的小さい接触溶接部を有することが望ましい。いくつかの実施例においては、比較的小さい接触溶接部が、第1の溶接部ないしボタンヘッド上に配置されるが、リンクの外面とは接触していない。
【0071】
図18は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図18に示されるリンク1805は、該リンク1805の外側レッグの孔1815内に固定されたロッド1810を有する。第1の溶接部1840が、リンク1805とロッド1810とを接合し得る。加えて、接触溶接部1845が、第1の溶接部1840上に配置され得る。いくつかの実施例においては、接触溶接部1845は、第1の溶接部1840よりも実質的に小さい。このような実施例においては、接触溶接部1845は、ドラムの駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトの外面を形成しているが、該接触溶接部1845は、リンク1905の外面と接触していない。
【0072】
いくつかの実施例においては、接触溶接部1845は、第1の溶接部1840とは異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部1845は、第1の溶接部1840よりも高い耐摩耗性を有する。さらには、接触溶接部は、リンク1805および/またはロッド1810よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0073】
図19は、他の実施例におけるコンベヤベルトの断面を拡大して示す図である。図19に示されるリンク1905は、孔1915内に収容されたロッド1910を有する。また、ロッド1910は、孔1915よりも大きなボタンヘッド1920において終端している。第1の溶接部1940が、ボタンヘッド1920の周囲に施され得る。さらに、比較的小さな接触溶接部1945が、ボタンヘッド1920上に施され得る。いくつかの実施例においては、接触溶接部1945は、第1の溶接部1940と接触していない。いくつかの実施例においては、接触溶接部1945は、リンク1905の外面と接触していない。
【0074】
いくつかの実施例においては、接触溶接部1945は、第1の溶接部1940とは異なる材料から形成される。いくつかの実施例においては、接触溶接部1945は、第1の溶接部1940よりも高い耐摩耗性を有する。さらには、接触溶接部は、リンク1905および/またはロッド1910よりも高い耐摩耗性を有し得る。
【0075】
いくつかの実施例においては、コンベヤベルトの構成要素は、様々な型式の取付手段を介して互いに接続されている。例えば、いくつかの実施例においては、少なくともいくつかの構成要素が接着剤で互いに接続されている。いくつかの実施例においては、少なくともいくつかの取付手段が金属または非金属の溶接部である。いくつかの実施例においては、一方の取付手段が接着剤であるとともに、他方の取付手段が溶接部である場合がある。
【0076】
いくつかの実施例においては、コンベヤベルトは、リンクレッグにロッドの自由端を固定的に取付ける第1の取付手段を含む。第1の取付手段は、第1の取付手段材料を含み得る。加えて、コンベヤベルトは、第2の取付手段材料から形成された第2の取付手段を含み、第2の取付手段は、ロッドの端面の少なくとも一部を覆う。いくつかの実施例においては、第2の取付手段は、駆動面と接触するように構成されたコンベヤベルトの最外面を形成する。
【0077】
いくつかの実施例においては、第1の取付手段材料と第2の取付手段材料は互いに異なる。いくつかの実施例においては、第2の取付手段材料は、駆動面との接触で生じる摩耗について第1の溶接部材料よりも高い耐摩耗性を有する。例えば、いくつかの実施例においては、第1の取付手段材料が接着剤である一方で、第2の取付手段は、溶接部である。
【0078】
一例として図19を使用すると(互いに異なる取付手段材料とすることは、上述した種々の実施例に適用され得るが)、いくつかの実施例においては、リンク1905は、セラミックなどのシリコン基材料から形成され、ロッド1910は、金属から形成されている。そのような実施例においては、第1の溶接部1940として、接着剤の取付手段が使用され得る。第2の取付手段材料としては、金属がある。例えば、第2の溶接部1945は、金属製のロッド1910に取り付けられた金属の溶接部である。
【0079】
いくつかの実施例においては、第2の取付手段(例えば、第1の溶接部つまり取付手段1940)は、第1の取付手段(例えば、第2の溶接部つまり取付手段1945)から分離している。
【0080】
本発明の様々な実施例について説明したが、上記の説明は限定するためのものではなく、例示することを意図している。当業者であれば、本発明の範囲内において、さらに多くの実施例や適用例があり得ることを理解されよう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲およびこれの均等物に照らすこと以外によって限定されない。本明細書中に記載の種々の実施形態の機能部は、本明細書中に記載の種々の他の実施例に含まれる場合がある。さらには、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な変更や変形がなされ得る。
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