(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記複数のキャパシタのうちの所定数のキャパシタと前記電力送信部とを電気的に直列接続し、前記所定数は前記電力送信部のソース共振器の共振周波数を制御するために選択されることを特徴とする請求項4に記載の無線電力送信装置。
前記電力入力部と前記送信部とが物理的に分離されるように前記第1キャパシタセットの複数のキャパシタに接続された複数のスイッチ及び前記第2キャパシタセットの複数のキャパシタに接続された複数のスイッチを制御する制御部を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の無線電力を用いたデータ送信装置。
前記送信部は、直列接続されたN個のキャパシタを含む前記第1キャパシタセットに充電された電力量、及び直列接続されたM個のキャパシタを含む前記第2キャパシタセットに充電された電力量のうちの少なくともいずれか1つを用いて、変調されたデータを選択的に送信することを特徴とする請求項10に記載の無線電力を用いたデータ送信装置。
前記制御部は、前記複数のキャパシタのうちの所定数のキャパシタと前記送信部とを電気的に直列接続し、前記所定数は前記送信部のソース共振器の共振周波数を制御するために選択されることを特徴とする請求項9に記載の無線電力を用いたデータ送信装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、無線電力送信システムにおいて、並列に接続された複数のキャパシタを充電して大きい容量の等価キャパシタを生成し、大きい容量の等価キャパシタを用いて電力送信部によって多くの電力が伝達される無線電力送受信装置及び方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、無線電力送信システムにおいて、充電された複数のキャパシタを直列に接続することによって小さい容量の等価キャパシタを生成し、小さい容量の等価キャパシタを用いて高いQ(quality factor)値のソース共振器を形成することで、ターゲットデバイスに多くの電力が伝達される無線電力送受信装置及び方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、無線電力送信システムにおいて、それぞれ異なる数のキャパシタを含むキャパシタセットを用いて、1つの電源供給装置から量子化された電圧を生成することによって、無線電力及びデータが同時に送信される無線電力を用いたデータ送受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による無線電力送信装置は、複数のキャパシタと、
電源供給装置から供給される電力よって前記複数のキャパシタを充電する電力入力部と、充電された前記複数のキャパシタに格納された電力量をソース共振器を介してマグネチックカップリングされたターゲットデバイスに無線送信する電力送信部と、前記複数のキャパシタを前記電力入力部又は前記電力送信部に接続する変換部と、を備え、前記変換部は、前記複数のキャパシタが充電される場合に前記複数のキャパシタの電気的な接続を並列
接続に変換し
て前記電力入力部に接続し、前記複数のキャパシタが放電される場合に充電された前記複数のキャパシタのうちの少なくとも2つの充電されたキャパシタの電気的な接続を直列
接続に変換
して前記電力送信部に接続する
ことを特徴とする。
【0005】
前記変換部は、前記複数のキャパシタの電気的な接続を並列
接続に変換し、前記並列に接続された前記複数のキャパシタの電気的な接続を直列
接続に変換し、前記電力入力部は、
前記電源供給装置から供給される電力によって並
列接続された前記複数のキャパシタを充電し、前記電力送信部は、直
列接続された前記複数のキャパシタに格納された電力
量を
前記ソース共振器を介してマグネチックカップリングされた前記ターゲットデバイスに無線送信する。
前記複数のキャパシタのそれぞれは同じ容量のキャパシタンスを有する。
本発明の無線電力送信装置は、前記複数のキャパシタに接続されたスイッチを制御する制御部を更に備え、前記制御部は、前記複数のキャパシタに所定の電力
量が
格納され
ると、前記複数のキャパシタの電気的な接続が並列
接続から直列
接続に変換されるように前記スイッチを制御する。
前記変換部は、前記複数のキャパシタが並
列接続された場合に前記複数のキャパシタと前記電力入力部とを電気的に接続し、前記複数のキャパシタが直
列接続された場合に前記複数のキャパシタと前記電力送信部とを電気的に接続する。
前記変換部は、前記電力入力部、前記電力送信部、及び前記複数のキャパシタのそれぞれの電気的な接続を制御する第1スイッチ部と、前記複数のキャパシタ間の電気的な接続を制御する第2スイッチ部と、前記複数のキャパシタと接地との間の電気的な接続を制御する第3スイッチ部と、を備える。
前記制御部は、前記複数のキャパシタのうちの所定数のキャパシタと前記電力送信部とを電気的に直列接続し、前記所定数は
前記電力送信部のソース共振器の共振周波数を制御するために選択される。
前記電力入力部は、DC電源供給装置又はAC電源供給装置から供給される電力によって前記並列に接続された前記複数のキャパシタを充電してもよい。
前記制御部は、前記直列に接続されたキャパシタに格納された電力が予め設定された値以下に放電されるか、或いは予め設定された時間が経過した場合、前記直列に接続されたキャパシタが並列に接続されるように、前記直列に接続されたキャパシタと接続されたスイッチを制御してもよい。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による無線電力を用いたデータ送信装置は、複数のキャパシタセットと、電源供給装置から供給される電力によって前記複数のキャパシタセットを充電する電力入力部と、前記複数のキャパシタセットのそれぞれに充電された電力量を
ソース共振器を介してマグネチックカップリングされたターゲットデバイスにそれぞれ無線送信する送信部と、を備え、
前記複数のキャパシタセットは、第1キャパシタセット及び第2キャパシタセットを含み、前記
第1及び第2のキャパシタセットのそれぞれは
、複数のキャパシタと、前記
複数のキャパシタの電気的な接続を変換
して前記電力入力部又は前記送信部に接続する変換部と、を備え
、前記第1及び第2キャパシタセットのそれぞれの変換部は、充電のために前記それぞれのキャパシタセットの複数のキャパシタの電気的な接続を並列接続に変換して前記電力入力部に接続し、放電のために前記それぞれのキャパシタセットの複数のキャパシタの電気的な接続を直列接続に変換して前記送信部に接続し、前記送信部は、前記第1及び第2キャパシタセットのそれぞれに充電された電力量のうちの少なくともいずれか1つを用いて、変調されたデータを選択的に送信することを特徴とする。
【0007】
前記電力入力部は、前記キャパシタセットのそれぞれを同時に充電してもよい。
前記電力入力部は、前記キャパシタセットのそれぞれを選択的に充電してもよい。
本発明の無線電力を用いたデータ送信装置は、前記電力入力部と前記送信部とが物理的に分離されるように前記
第1キャパシタセットの複数のキャパシタに接続された複数のスイッチ及び前記第2キャパシタセットの複数のキャパシタに接続された複数のスイッチを制御する制御部を更に備える。
前記第1キャパシタセットはN個のキャパシタを含み、前記第2キャパシタセットはM個のキャパシタを含む。
前記
第1キャパシタセットの変換部は、前記N個のキャパシタに接続されたスイッチを制御して前記N個のキャパシタの電気的な接続を直列接続又は並列接続に変換し、
前記第2キャパシタセットの変換部は、前記M個のキャパシタに接続されたスイッチを制御して前記M個のキャパシタの電気的な接続を直列接続又は並列接続に変換する。
前記第1キャパシタセットの前記N個のキャパシタのそれぞれは同じ容量のキャパシタンスを有し、前記第2キャパシタセットの前記M個のキャパシタのそれぞれは同じ容量のキャパシタンスを有する。
前記送信部は、直
列接続されたN個のキャパシタを含む前記第1キャパシタセットに充電された電力量、及び直
列接続されたM個のキャパシタを含む前記第2キャパシタセットに充電された電力量のうちの少なくともいずれか1つを用いて、変調されたデータを選択的に送信する。
前記制御部は、前記複数のキャパシタのうちの所定数のキャパシタと前記送信部とを電気的に直列接続し、前記所定数は
前記送信部のソース共振器の共振周波数を制御するために選択される。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による無線電力受信装置は、少なくとも1つのキャパシタと、無線電力を受信して前記少なくとも1つのキャパシタを充電する受信部と、前記少なくとも1つのキャパシタに充電された電力を負荷に伝達する電力出力部と、前記受信部と前記電力出力部とが電気的に接続されないように前記少なくとも1つのキャパシタに接続された少なくとも1つのスイッチを制御するスイッチ部と、を備える。
【0009】
前記スイッチ部は、前記少なくとも1つのキャパシタに格納された電力量に基づいて、前記少なくとも1つのキャパシタが前記受信部又は前記電力出力部と電気的に接続されるように前記少なくとも1つのスイッチを制御する。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による無線電力を用いたデータ受信装置は、少なくとも1つのキャパシタと、無線電力を受信して前記少なくとも1つのキャパシタを充電する受信部と、前記少なくとも1つのキャパシタに充電された電力量に基づいてソース共振器から送信されたデータを復調する復調部と、前記少なくとも1つのキャパシタに充電された電力及び前記復調されたデータを負荷に伝達する電力出力部と、を備える。
【0011】
本発明の無線電力を用いたデータ受信装置は、前記受信部と前記電力出力部とが電気的に接続されないように前記少なくとも1つのキャパシタに接続された少なくとも1つのスイッチを制御するスイッチ部を更に備える。
【0012】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による無線電力送受信方法は、電源から第1キャパシタ部を充電するステップと、
前記第1キャパシタ部に格納された電力量を検出するステップと、前記検出された電力量に基づいて前記第1キャパシタ部と前記電源との接続を遮断し、前記第1キャパシタ部と送信コイルとを接続するステップと、前記送信コイルから受信コイルに電力を送信するように前記第1キャパシタ
部を放電させるステップと、前記
送信コイルとの間のマグネチックカップリングを介して受信した電力を前記受信コイルから第2キャパシタ部に充電するステップと、
前記第2キャパシタ部に格納された電力量を検出するステップと、前記検出された電力量に基づいて前記第2キャパシタ部と前記受信コイルとの接続を遮断し、前記第2キャパシタ部と負荷とを接続するステップと、前記負荷に電力を供給するように前記第2キャパシタ部を放電させるステップと、を有する。
【0013】
前記第1キャパシタ部は複数のキャパシタを含み、本発明の無線電力送受信方法は、前記第1キャパシタ部が前記電源から充電される場合に前記複数のキャパシタを並列に接続するステップと、前記第1キャパシタ部が前記送信コイルで放電される場合、前記複数のキャパシタのうちの少なくとも所定数のキャパシタを直
列接続するステップと、を更に含む。
本発明の無線電力送受信方法は、前記第1キャパシタ部に格納された電力
量に基づいてデータを変調するステップと、前記変調されたデータを前記送信コイルから前記受信コイルに
マグネチックカップリングを介して無線送信するステップと、前記第2キャパシタ部に格納された電力量に基づいて前記変調されたデータを復調するステップと、を更に含む。
【0014】
本発明の一態様による無線電力送信方法は、電源供給装置から供給される電力を介して並列に接続されたN個のキャパシタを充電するステップと、前記並列に接続されたN個のキャパシタが直列に接続され、前記直列に接続されたN個のキャパシタが再び並列に接続されるように前記N個のキャパシタの電気的な接続を変換するステップと、前記直列に接続されたN個のキャパシタに充電された電力をソース共振器とターゲット共振器との間のマグネチックカップリングを介して送信するステップと、を含む。
【0015】
本発明の無線電力送信方法は、前記並列に接続されたN個のキャパシタに所定の電力が充電された場合、前記並列に接続されたN個のキャパシタが直列に接続されるように、前記並列に接続されたN個のキャパシタと接続されたスイッチを制御するステップを更に含む。
前記制御するステップは、前記直列に接続されたN個のキャパシタに格納された電力が予め設定された値以下に放電されるか、或いは予め設定された時間が経過した場合、前記直列に接続されたN個のキャパシタが並列に接続されるように、前記直列に接続されたN個のキャパシタと接続されたスイッチを制御してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、無線電力送信システムにおいて、複数のキャパシタが並列に接続されて充電されることによって、大きい容量の等価キャパシタを生成することができ、大きい容量の等価キャパシタを用いることで電力送信部によって多くの電力を送信することができる。
本発明によると、無線電力送信システムにおいて、充電された複数のキャパシタが直列に接続されることによって小さい容量の等価キャパシタが生成され、小さい容量の等価キャパシタを用いて高いQ(quality factor)値のソース共振器を形成することで、ターゲットデバイスに多くの電力を送信することができる。
本発明によると、無線電力送信システムにおいて、それぞれ異なる数のキャパシタを含むキャパシタセットを用いて、1つの電源供給装置から量子化された電圧が生成されることによって、無線電力及びデータを同時に送信することができる。
本発明によると、複数の並列充電されたキャパシタを選択的に組み合わせて直列接続されたキャパシタを構成することによって、共振器の共振周波数を自由に変化させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
本発明の一実施形態による無線電力送信システムはソースとターゲットから構成されるソース−ターゲットの構造を有する。即ち、無線電力送信システムは、ソースに該当する無線電力送信装置とターゲットに該当する無線電力受信装置を備える。
【0020】
無線電力送信装置の電力入力部と送信コイル、及び無線電力受信装置の電力出力部と受信コイルが物理的に接続された回路における無線電力送信の効率を高めるためにはいくつか考慮しなければならない事項がある。
【0021】
無線電力送信装置の電力入力部と送信コイル、及び無線電力受信装置の電力出力部と受信コイルが物理的に接続された回路は、送信効率を高めるために動作環境の変化(例えば、共振器との間の距離、ターゲットのインピーダンス変化)に応じて周波数整合、インピーダンスマッチング、及び高い効率の電力増幅器、整流器を必要とする。
【0022】
従って、本実施形態による無線電力送信システムは、インピーダンスマッチングなどの制約から自由な、無線電力送信装置の電力入力部と送信コイルが物理的に分離され、無線電力受信装置の電力出力部と受信コイルが物理的に分離された回路を考慮する。
【0023】
無線電力送信システムは、電力入力部と送信コイルとの間に位置するキャパシタを用いて物理的に分離する。電力入力部とキャパシタとが接続された場合にキャパシタは送信コイルに接続されず、電力入力部を介して充電されたキャパシタは送信コイルに接続されて放電される。即ち、キャパシタは電力入力部及び送信コイルに同時に接続されない。
【0024】
受信コイルと電力出力部の場合にも、受信コイルと電力出力部との間に位置するキャパシタを用いて物理的に分離する。送信コイルから放電された電力が送信コイルと受信コイルとの間でマグネチックカップリングを介して受信コイルに受信されると、受信コイルに接続されたキャパシタが充電され、このときキャパシタは電力出力部と分離される。充電されたキャパシタは電力出力部に接続され、電力出力部は所望するターゲットデバイス又は負荷に電力を伝達する。
【0025】
無線電力送信システムは、キャパシタが電力入力部又は送信コイルに接続されるタイミングを制御し、キャパシタが受信コイル又は電力出力部に接続されるタイミングを制御する。
【0026】
無線電力送信システムにおいて、送信コイルと受信コイルとの間で高い送信効率で電力を送信するためには、Q(quality factor)値の大きい共振器を使用しなければならない。Q値は共振器のキャパシタンスの自乗根に反比例する。従って、Q値が大きい共振器を設計するためにはキャパシタンスが小さいキャパシタを用いる必要がある。
【0027】
ところが、キャパシタンスの小さいキャパシタを使用すると、キャパシタに電力入力部から一回に充電され得る電力容量が小さくなる。従って、送信コイルで効率が高いとしても受信コイルに伝達できる電力量は軽減することになる。
【0028】
一回に充電され得る電力容量を大きくするためには電力入力部で充電されるキャパシタの容量を大きくし、受信コイルとの送信効率を高めるためには送信コイルに接続されるキャパシタの容量を小さくする必要がある。
【0029】
また、1つの入力電源から様々なレベルの入力電圧を供給することのできるキャパシタの組み合わせを考慮する必要がある。様々なレベルの入力電圧を通して無線電力送信システムはデータを送受信することができる。
【0030】
本実施形態による無線電力送信システムは、無線電力送信を必要とする様々なシステムに応用され得る。携帯電話の無線充電又はワイヤレスTV(wirelessTV)などが代表的な例として挙げられる。また、バイオヘルスケア(bio health care)の分野に応用可能であり、人体に挿入されたデバイスに遠隔で電力送信したり、心拍数を測定するための包帯タイプのデバイスに無線で電力を送信したりするために応用され得る。
【0031】
また、本実施形態による無線電力送信システムは、電源ソースのない情報記憶装置の遠隔制御に応用され得る。本実施形態による無線電力送信システムは、情報記憶装置に遠隔で装置を駆動できる電力を供給すると同時に、無線で記憶装置に格納された情報を呼び出すシステムに応用され得る。
【0032】
図1は、電力入力部と電力送信部、及び受信部と電力出力部が物理的に分離された近距離無線電力送信システムの等価回路を示す図である。
【0033】
図1を参照すると、無線電力送信システムはソース及びターゲットから構成されるソース−ターゲットの構造を有する。即ち、無線電力送信システムは、ソースに該当する無線電力送信装置とターゲットに該当する無線電力受信装置を備える。
【0034】
無線電力送信装置は、電力入力部110、電力送信部120、及びスイッチ部130を備える。電力入力部110は、電源供給装置からエネルギーを受信してキャパシタにエネルギーを格納する。スイッチ部130は、キャパシタにエネルギーを格納する間には電力入力部110にキャパシタを接続し、キャパシタに格納されたエネルギーを放電する間にはキャパシタを電力送信部120に接続する。スイッチ部130は、キャパシタが同時に電力入力部110及び電力送信部120に接続されないようにする。
【0035】
電力送信部120は電磁気(electromagnetic)エネルギーを受信部140に伝達にする。より具体的には、電力送信部120の送信コイルL
1は受信部140の受信コイルL
2とのマグネチックカップリングを介して電力を伝達する。送信コイルL
1と受信コイルL
2との間に発生するマグネチックカップリングは相互インダクタンスMで表示する。
【0036】
簡略的に、電力入力部110は、入力電圧V
DC、内部抵抗R
in、及びキャパシタC
1に、電力送信部120は、電力送信部120に対応する物理的な性質を反映して基礎回路素子R
1、L
1、C
1に、スイッチ部130は複数のスイッチにそれぞれモデリングすることができる。スイッチとしてオン/オフ機能を行う能動素子を用いてもよい。Rは抵抗成分、Lはインダクター成分、Cはキャパシタ成分を意味する。入力電圧V
DCのうちのキャパシタC
1にかかる電圧はV
inで表示する。
【0037】
無線電力受信装置は、受信部140、電力出力部150、及びスイッチ部160を備える。受信部140は電力送信部120から電磁気エネルギーを受信する。受信部140は受信した電磁気エネルギーを接続されたキャパシタに格納する。スイッチ部160は、キャパシタにエネルギーを格納する間には受信部140にキャパシタを接続し、キャパシタに格納されたエネルギーを負荷に伝達する間にはキャパシタを電力出力部150に接続する。スイッチ部160はキャパシタが同時に受信部140及び電力出力部150に接続されないようにする。
【0038】
より具体的には、受信部140の受信コイルL
2は、電力送信部120の送信コイルL
1とのマグネチックカップリングを介して電力を受信する。電力出力部150は受信した電力をバッテリーに伝達する。電力出力部150は、バッテリーの代わりに、負荷又はターゲットデバイスに電力を伝達してもよい。
【0039】
簡略的に、受信部140は、受信部140に対応する物理的な性質を基礎回路素子R
2、L
2、C
2に、電力出力部150は、接続されるキャパシタC
2及びバッテリーに、スイッチ部160は複数のスイッチにそれぞれモデリングしてもよい。受信コイルLで受信されるエネルギーのうち、キャパシタC
2にかかる電圧はV
outで表示する。
【0040】
ソース共振器R
1、L
1、C
1と電力を供給する電源ソースとが分離され、ターゲット共振器R
2、L
2、C
2とターゲットデバイスとが分離されることによって、動作環境の変化に応じた周波数整合及びインピーダンスマッチングから自由になる。ソース共振器に伝達される電力は、接続されたキャパシタの充電電力によって決定され、ターゲットデバイスに送信される電力は、接続されたキャパシタの充電電力によって決定されるためである。即ち、送信効率は、動作環境の変化に関係することなく、キャパシタの充電及び伝達によって決定される。
【0041】
図1に示すように、キャパシタC
1が1つである場合には、電力入力部110に接続されるキャパシタのキャパシタンスと電力送信部120に接続されるキャパシタのキャパシタンスとが同一である。キャパシタの充電容量はキャパシタンスに比例し、ソース共振器のQ値はキャパシタンスの自乗根に反比例する。この場合、同時に、キャパシタの充電容量を大きくしながら、ソース共振器のQ値を大きくすることはできない。
【0042】
キャパシタの充電容量を大きくしながらソース共振器のQ値を大きくするために、複数のキャパシタを用いる。この場合、複数のキャパシタの接続方式に基づいて、電力入力部110ではキャパシタの充電容量を大きくし、電力送信部120ではQ値を大きくする。
【0043】
図2は、本発明の一実施形態による無線電力送信装置のブロック図である。
【0044】
図2を参照すると、本実施形態による無線電力送信装置は、電力入力部210、変換部220、電力送信部230、及び制御部240を備える。
【0045】
電力入力部210は、電源供給装置から供給される電力を介してキャパシタを充電する。電源供給装置は、電力入力部210に含まれてもよく、電力入力部210の外部に位置してもよい。電力入力部210は、DC電源供給装置又はAC電源供給装置から供給される電力によってキャパシタを充電する。
【0046】
電力入力部210は、DC電源供給装置を用いてキャパシタを充電することが容易である。しかし、電力入力部210は、AC電源供給装置を用いる場合にもAC−DCコンバータを用いてDCに電源を置き換えたり、スイッチを追加してスイッチの適切なタイミングを調整することによってキャパシタを充電したりすることができる。
【0047】
変換部220はキャパシタの電気的な接続を変換する。
【0048】
変換部220は、電力入力部210にキャパシタが接続される場合には電気的な接続を並列に変換する。従って、キャパシタは並列に接続される。並列に接続されたキャパシタの全体のキャパシタンスは、各キャパシタのキャパシタンスの和と同一であるため、全体のキャパシタンスの値は各キャパシタのキャパシタンスよりも大きくなる。即ち、変換部220は、キャパシタの電気的な接続を並列に変換することによって、電力入力部210で充電できる電力の容量を1つのキャパシタよりも大きくすることができる。
【0049】
変換部220は、電力送信部230にキャパシタが接続される場合に電気的な接続を直列に変換する。従って、キャパシタは直列に接続される。直列に接続されたキャパシタの全体のキャパシタンスは各キャパシタのキャパシタンスよりも小さくなる。このとき、各キャパシタは同じ容量のキャパシタンスを有してもよい。即ち、変換部220は、キャパシタの電気的な接続を直列に変換することによって、電力送信部230に含まれるソース共振器のQ値を1つのキャパシタよりも大きくすることができる。
【0050】
電力入力部210で並列に接続されたキャパシタの充電が完了すると、変換部220は、充電されたキャパシタの電気的な接続を直列に変換して電力送信部230に接続する。ここで、充電が完了する基準はキャパシタに充電される最大値に設定してもよい。また、キャパシタの安定性を考慮した任意の値に設定してもよい。安定性はキャパシタの物理的な欠陥が発生しないレベルで決定され得る。
【0051】
変換部220は、キャパシタに接続されたスイッチのオン/オフ(on/off)に応じてキャパシタの電気的な接続を変換する。キャパシタに接続されたスイッチのうち、どのスイッチをオン/オフするかに関する情報は制御部240から提供される。制御部240は、キャパシタに格納されたエネルギーのレベルに応じて、変換部220がキャパシタに接続されたスイッチのオン/オフを制御するように制御信号を生成する。制御部240は、キャパシタに格納されたエネルギーを測定又はセンシングする。このとき、格納されたエネルギーの測定は測定器によって行われ、センシングはセンサによって行われる。
【0052】
本実施形態において、変換部220は、第1スイッチ部221、第2スイッチ部223、及び第3スイッチ部225を備える。第1スイッチ部221は、電力入力部210とキャパシタとの電気的な接続をオン/オフし、電力送信部230とキャパシタとの電気的な接続をオン/オフする。第2スイッチ部223は、キャパシタ間の電気的な接続をオン/オフする。第3スイッチ部225は、キャパシタと接地との間の電気的な接続をオン/オフする。
【0053】
例えば、電力入力部210とキャパシタとを並列に接続するために、第1スイッチ部221は電力入力部210とキャパシタとの電気的な接続をオンし、第2スイッチ部223はキャパシタ間の電気的な接続をオフし、第3スイッチ部225はキャパシタと接地との間の電気的な接続をオンする。また、電力送信部230とキャパシタとを直列に接続するために、第1スイッチ部221は電力送信部230とキャパシタとの電気的な接続をオンし、第2スイッチ部223はキャパシタ間の電気的な接続をオンし、第3スイッチ部225はキャパシタと接地との間の電気的な接続をオフする。
【0054】
キャパシタと電力入力部210とが接続されている間、キャパシタは電力送信部230と分離される。電力入力部210と電力送信部230は変換部220のスイッチオン/オフに応じて分離される。
【0055】
キャパシタに充電された電力を電力送信部230のソース共振器に伝達する過程は、キャパシタをソース共振器に接続することによって行われてもよい。但し、並列に接続されたキャパシタは、変換部220によって直列に電気的な接続が変換された後、ソース共振器に接続される。
【0056】
電力送信部230は、ソース共振器に伝達される電力をマグネチックカップリングによって送信する。電力送信部230は、充電されて直列に接続されたキャパシタがソース共振器に接続されると、キャパシタに充電された電力を、マグネチックカップリングを介して送信する。
【0057】
電力入力部210及び電力送信部230は独立的に作動する。従って、無線電力送信装置の動作環境の変化に影響を受けることはない。また、電力入力部210は、複数のキャパシタを用いることによって電力増幅器なしに無線電力受信装置で要求される電力を生成することができる。
【0058】
制御部240は、複数のキャパシタのうちの所定数のキャパシタと電力送信部230を電気的に直列接続し、ソース共振器の共振周波数を制御する。ソース共振器の共振周波数は、電力送信部230に接続されるキャパシタの数に応じて変更される。無線電力の送信対象ではない無線電力受信装置が電力を受信する場合に、制御部240は共振周波数を変更して電力の受信を遮断してもよい。また、制御部240は、共振周波数を変更することで他の無線電力受信装置との干渉回避やその他の通信方式に応用され得る。
【0059】
図3は、本発明の一実施形態による無線電力送信装置の概念図である。
【0060】
図3を参照すると、電力入力部310は並列に接続されたN個のキャパシタ311を充電し、電力送信部320は、直列に接続されたN個のキャパシタ321から供給される電力を、送信コイルLを介して送信する。一例として、
図3に示すキャパシタ321の数はN個である。
【0061】
N個のキャパシタの各キャパシタンスがN×Cである場合、並列に接続されたN個のキャパシタ311の全体キャパシタンスはN×N×Cである。N個のキャパシタの各キャパシタンスがN×Cである場合、直列に接続されたN個のキャパシタ321の全体キャパシタンスはCである。
【0062】
電力入力部310は、並列に接続されたN個のキャパシタ311を充電してN×N×Cの充電容量を確保することができる。電力送信部320は全体キャパシタンスがCの直列に接続されたN個のキャパシタ321から相対的に高いQ値を有するソース共振器を構成する。即ち、電力入力部310は相対的に大きい容量の等価キャパシタにエネルギーを格納し、電力送信部320は相対的に小さい容量の等価キャパシタを用いて相対的に大きいQ値のソース共振器を構成する。
【0063】
キャパシタンスがCである1つのキャパシタを充電し、放電する場合と比較すると、電力入力部310では並列に接続されたN個のキャパシタ311にN
2倍大きい電力を格納することでき、電力送信部320は同一のキャパシタンスCでソース共振器を構成する。従って、電力送信部320は、キャパシタンスがCである1つのキャパシタの場合と同一のQ値を有するソース共振器を構成すると同時に、より多い電力を無線電力受信装置に供給することができる。
【0064】
図4は、本発明の一実施形態による無線電力送信装置の具体的な一例を示す図である。
【0065】
図4を参照すると、無線電力送信装置は、電力入力部410、電力送信部420、及び変換部430を備える。
【0066】
電力入力部410は、入力電源V
inから供給される電力によって、並列に接続されたキャパシタを充電する。このとき、変換部430は、キャパシタの電気的な接続を並列に変換する。変換部430は、第1スイッチ部431、第2スイッチ部433、及び第3スイッチ部435を備える。このとき、第1スイッチ部431は、電力入力部410とキャパシタとの電気的な接続をオンする。第2スイッチ部433は、キャパシタ間の電気的な接続をオフする。第3スイッチ部435は、キャパシタと接地との間の電気的な接続をオンする。各キャパシタのキャパシタンスがN×Cであり、キャパシタの数がN個である場合、並列に接続されたキャパシタの全体キャパシタンスはN×N×Cである。
【0067】
電力送信部420は、直列に接続されたキャパシタに充電された電力をソース共振器とターゲット共振器との間のマグネチックカップリングを介して送信する。ソース共振器は直列R、L、Cの回路で表現される。変換部430は、電力入力部410と並列に接続されたキャパシタの電気的な接続を電力送信部420と直列に接続されるように変換する。このとき、第1スイッチ部431は、電力送信部420とキャパシタとの電気的な接続をオンする。第2スイッチ部433は、キャパシタ間の電気的な接続をオンする。第3スイッチ部435は、キャパシタと接地との間の電気的な接続をオフする。各キャパシタのキャパシタンスがN×Cであり、キャパシタの数がN個である場合、直列に接続されたキャパシタの全体キャパシタンスはCである。
【0068】
図5は、本発明の一実施形態による無線電力送信装置においてキャパシタが並列接続される場合の一例を示す図である。
【0069】
図5を参照すると、スイッチ部510は、電力入力部とキャパシタとの間に接続されるスイッチをオンし、電力送信部とキャパシタとの間に接続されるスイッチをオフする。キャパシタ間のスイッチはオフされている。スイッチ部520は、キャパシタと接地との間のスイッチをオンする。このようなスイッチ動作によってキャパシタは電力入力部と並列に接続される。
【0070】
図6は、本発明の一実施形態による無線電力送信装置においてキャパシタが直列接続される場合の一例を示す図である。
【0071】
図6を参照すると、スイッチ部620は電力送信部とキャパシタとの間に接続されるスイッチをオンする。スイッチ部610はキャパシタ間のスイッチをオンする。キャパシタと接地との間のスイッチはオフされる。直列に接続されたキャパシタの両終端のうちの少なくとも一方の終端は接地される。このようなスイッチ動作によってキャパシタは電力送信部と直列に接続される。
【0072】
図7は、本発明の一実施形態による無線電力を送信するデータ送信装置のブロック図である。
【0073】
図7を参照すると、本実施形態による無線電力を用いたデータ送信装置は、電力入力部710、キャパシタセット720、送信部730、及び制御部740を備える。
【0074】
電力入力部710は、電源供給装置から供給される電力を介してキャパシタセット720を充電する。キャパシタセット720はキャパシタセット721、724を備える。各キャパシタセット721、724はそれぞれ異なる容量の電力を充電する。各キャパシタセット721、724はそれぞれ異なる数のキャパシタ723、726から構成される。即ち、同一のキャパシタンスを有するキャパシタの数が異なるようにしてキャパシタセットを構成すると、各キャパシタセット721、724に格納される電力の容量は変わる。
【0075】
電源供給装置は、電力入力部710に含まれてもよく、電力入力部710の外部に位置してもよい。電力入力部710は、DC電源供給装置又はAC電源供給装置から供給される電力によってキャパシタを充電してもよい。電力入力部710は1つの電源供給電源装置から供給される電力によってキャパシタセット720を充電してもよい。
【0076】
電力入力部710は、DC電源供給装置を用いてキャパシタを充電することが容易である。しかし、電力入力部710はAC電源供給装置を用いる場合にも、AC−DCコンバータを用いてDCで電源を置き換えたり、スイッチを追加してスイッチの適切なタイミングを調整することによってキャパシタを充電したりしてもよい。
【0077】
各キャパシタセット721、724は複数のキャパシタ723、726を含み、変換部722、725によって複数のキャパシタ723、726の電気的な接続を変換する。
【0078】
キャパシタセット721において、変換部722は複数のキャパシタ723の電気的な接続を変換する。変換部722は、複数のキャパシタ723の電気的な接続を並列に変換して電力入力部710に接続する。変換部722は、充電されて並列に接続されたキャパシタ723の電気的な接続を直列に変換し、直列に接続されたキャパシタ723を送信部730に接続する。
【0079】
キャパシタセット724において、変換部725も複数のキャパシタ726の電気的な接続を変換する。変換部725は、複数のキャパシタ726の電気的な接続を並列に変換して電力入力部710に接続する。変換部725は、充電されて並列に接続されたキャパシタ726の電気的な接続を直列に変換し、直列に接続されたキャパシタ726を送信部730に接続する。
【0080】
変換部722、725は、キャパシタに接続されたスイッチのオン/オフに応じてキャパシタの電気的な接続を変換する。キャパシタに接続されたスイッチのうち、どのスイッチをオン/オフするかに関する情報は制御部740から提供される。制御部740は、キャパシタに格納されたエネルギーのレベルに応じて変換部722、725がキャパシタに接続されたスイッチのオン/オフを制御するように制御信号を生成する。制御部740は、キャパシタに格納されたエネルギーを測定又はセンシングする。このとき、格納されたエネルギーの測定は測定器を介して行われ、センシングはセンサを介して行われてもよい。
【0081】
電力入力部710は、各キャパシタセット721、724を同時に充電してもよく、選択的に充電してもよい。より具体的に、電力入力部710は、キャパシタセットのうち、電力入力部710と並列に接続されたキャパシタを充電する。
【0082】
電力入力部710と並列に接続されるキャパシタにはキャパシタ間に同一の電圧がかかる。ところが、変換部722、725を介してキャパシタの電気的な接続が直列に変換されると、キャパシタセット721及びキャパシタセット724にかかる電圧はそれぞれ異なる。キャパシタセット721に含まれるキャパシタ723とキャパシタセット724に含まれるキャパシタ726の数がそれぞれ異なるためである。
【0083】
例えば、キャパシタセット721には2つのキャパシタ723が含まれ、キャパシタセット724には3つのキャパシタ726が含まれる場合、電力入力部710によって並列に接続された2つのキャパシタ723のそれぞれに1Vの電圧が充電され、並列に接続された3つのキャパシタ726のそれぞれに1Vの電圧が充電されるものとする。このように充電された2つのキャパシタ723が直列に接続されると、キャパシタセット721にかかる電圧は2Vである。また、充電された3つのキャパシタ726が直列に接続されると、キャパシタセット724にかかる電圧は3Vである。
【0084】
送信部730は、各キャパシタセットに充電された電力量に応じて変調されたデータを送信する。キャパシタセット毎にかかる電圧が異なるため、キャパシタセット毎に異なる電圧を用いてデータを変調する。送信部730は、所望するデータを送信するために所望するデータがマッピングされた電圧を有するキャパシタセットに接続される。制御部740は、各キャパシタセットにかかる電圧に関する情報及び各電圧とマッピングされるデータに関する情報を送信部730に提供する。この場合、制御部740は、送信部730と該当の電圧がかかったキャパシタセットが接続されるように変換部722、725を制御する。
【0085】
制御部740は、複数のキャパシタ723、726のうちの所定数のキャパシタと送信部730を電気的に接続し、ソース共振器の共振周波数を制御する。ソース共振器の共振周波数は、送信部730に接続されるキャパシタの数に応じて変更される。無線電力の送信対象ではない無線電力受信装置が電力を受信する場合に、制御部740は共振周波数を変更して電力の受信を遮断してもよい。また、制御部740は、共振周波数を変更して他の無線電力受信装置との干渉を回避することができる。また、制御部740が所定のキャパシタを電気的に送信部730に直列接続して共振周波数を変更する方式は、その他の通信方式に応用され得る。
【0086】
キャパシタと電力入力部710とが接続されている間、キャパシタは送信部730と分離される。電力入力部710及び送信部730は、変換部722、725のスイッチオン/オフによって分離される。制御部740は、電力入力部710及び送信部730が物理的に分離されるように変換部722、725を制御する信号を生成する。
【0087】
送信部730は、ソース共振器に伝達された電力を、マグネチックカップリングを介して送信する。送信部730は、充電されて直列に接続されたキャパシタがソース共振器に接続されると、キャパシタに充電された電力を、マグネチックカップリングを介して送信する。このとき、送信部730は、接続されたキャパシタセット毎に異なる電力量を送信することによって、変調されたデータ送信することができる。
【0088】
電力入力部710及び送信部730は独立的に作動する。従って、無線電力送信装置における動作環境の変化の影響を減少させることができる。
【0089】
図8は、本発明の一実施形態による無線電力を送信するデータ送信装置の概念図である。
【0090】
図8を参照すると、電力入力部810は、キャパシタセット811及びキャパシタセット813を充電する。キャパシタセット811は並列に接続されたN個のキャパシタを含む。このとき、N個のキャパシタの各キャパシタンスはN×Cである。キャパシタセット813は並列に接続されたM個のキャパシタを含む。このとき、M個のキャパシタの各キャパシタンスはM×Cである。
【0091】
N個のキャパシタの各キャパシタンスがN×Cである場合、キャパシタセット811の全体キャパシタンスはN×N×Cである。M個のキャパシタの各キャパシタンスがM×Cである場合、キャパシタセット813の全体のキャパシタンスはM×M×Cである。
【0092】
N個のキャパシタの各キャパシタンスがN×Cである場合、キャパシタセット821の全体キャパシタンスはCである。M個のキャパシタの各キャパシタンスがM×Cである場合、キャパシタセット823の全体キャパシタンスはCである。直列に接続されたキャパシタの全体キャパシタンスがCに維持されることによって、送信部820のソース共振器は、キャパシタセット821又はキャパシタセット823のいずれかに接続されるかに関係なく、同一の共振周波数を維持することができる。
【0093】
並列に接続されたN個のキャパシタには入力電源V
inから同一の電圧がかかる。また、並列に接続されたM個のキャパシタにも入力電源V
inから同一の電圧がかかる。
【0094】
N個のキャパシタが直列に接続されたキャパシタセット821にかかる電圧はN×V
inであり、M個のキャパシタが直列に接続されたキャパシタセット823にかかる電圧はM×V
inである。即ち、キャパシタセット821、823に含まれるキャパシタの数に応じてキャパシタセット821、823にかかる電圧は変わる。
【0095】
送信部820は、キャパシタセット821又はキャパシタセット823に格納された電力量を用いて変調されたデータを送信する。キャパシタセット821及びキャパシタセット823にかかる量子化された電圧によってデータが変調される。
【0096】
図9は、本発明の一実施形態による無線電力を用いたデータ送信装置の具体的な一例を示す図である。
【0097】
図9を参照すると、無線電力を用いたデータ送信装置は、電力入力部910、送信部920、及びキャパシタセット930、940を備える。
【0098】
電力入力部910は、入力電源V
inから供給される電力によって、キャパシタセット930、940を充電する。このとき、各キャパシタセット930、940で、変換部は、キャパシタの電気的な接続を並列に変換する。並列に接続されたキャパシタには入力電源V
inから同一の電圧がかかる。変換部は、第1スイッチ部931、941、第2スイッチ部933、943、及び第3スイッチ部935、945を備える。このとき、第1スイッチ部931、941は電力入力部910とキャパシタとの電気的な接続をオンする。第2スイッチ部933、943は、キャパシタ間の電気的な接続をオフする。第3スイッチ部935、945はキャパシタと接地との間の電気的な接続をオンする。
【0099】
キャパシタセット930で各キャパシタのキャパシタンスがN×Cであり、キャパシタの数がN個である場合、並列に接続されたキャパシタの全体キャパシタンスはN×N×Cである。また、キャパシタセット940で各キャパシタのキャパシタンスがM×Cであり、キャパシタの数がM個である場合に並列に接続されたキャパシタの全体キャパシタンスはM×M×Cである。
【0100】
送信部920は、直列に接続されたキャパシタに充電された電力をソース共振器とターゲット共振器との間のマグネチックカップリングを介して送信する。ソース共振器は、直列R、L、Cの回路で表現される。変換部は、電力入力部910と並列に接続されたキャパシタの電気的な接続を送信部920と直列に接続されるように変換する。このとき、第1スイッチ部931、941は送信部920とキャパシタとの電気的な接続をオンする。第2スイッチ部933、943はキャパシタ間の電気的な接続をオンする。第3スイッチ部935、945はキャパシタと接地との間の電気的な接続をオフする。
【0101】
キャパシタセット930で各キャパシタのキャパシタンスがN×Cであり、キャパシタの数がN個である場合、直列に接続されたキャパシタの全体キャパシタンスはCである。キャパシタセット940で各キャパシタのキャパシタンスがM×Cであり、キャパシタの数がM個である場合、直列に接続されたキャパシタの全体キャパシタンスはCである。
【0102】
直列に接続されたキャパシタを含むキャパシタセット930にかかる電圧はN×V
inであり、直列に接続されたキャパシタを含むキャパシタセット930にかかる電圧はM×V
inである。送信部920はそれぞれ異なる電圧を有するキャパシタセットのいずれか1つを用いて変調されたデータを送信する。
【0103】
図10は、本発明の一実施形態による無線電力受信装置のブロック図である。
【0104】
図10を参照すると、無線電力受信装置は、受信部1010、キャパシタ1020、電力出力部1030、スイッチ部1040、及び制御部1050を備える。
【0105】
受信部1010は、無線電力を受信して少なくとも1つのキャパシタ1020を充電する。受信部1010は、ターゲット共振器を介して無線電力を受信する。キャパシタ1020及び受信部1010の接続はスイッチのオン/オフ動作に応じて行われる。キャパシタ1020及び受信部1010が接続されている間、キャパシタ1020は電力出力部1030と分離される。受信部1010及び電力出力部1030はスイッチ部1040のスイッチ動作に応じて分離される。
【0106】
ターゲット共振器のQ値が大きいほど、ソース共振器から効率的に無線電力を受信することができる。ターゲット共振器のQ値は、ターゲット共振器に接続されるキャパシタ1020のキャパシタンスによって決定される。キャパシタ1020のキャパシタンスが小さいほどターゲット共振器のQ値は大きくなる。複数のキャパシタが直列に接続された構造を用いて小さいキャパシタンスを有する等価キャパシタを構成する。従って、キャパシタ1020は複数のキャパシタが直列に接続された等価キャパシタを意味する。
【0107】
また、多くの電力量をターゲットデバイスに伝達するためには、キャパシタの容量は大きくなければならない。従って、複数のキャパシタが並列に接続された構造を用いて、大きいキャパシタンスを有する等価キャパシタを構成する。スイッチ部1040は、制御部1050の制御に応じて、複数のキャパシタが直列に接続されるか又は並列に接続されるようにする。スイッチ部1040は、受信部1010と複数のキャパシタとが接続されるときには直列に接続され、電力出力部1030と複数のキャパシタとが接続されるときには並列に接続される。
【0108】
キャパシタ1020に充電された電力は、キャパシタ1020を電力出力部1030に接続することによって行われる。充電されたキャパシタ1020は、電力出力部1030に接続されている間、受信部1010と接続されない。
【0109】
電力出力部1030は、キャパシタ1020に充電された電力をターゲットデバイスに伝達する。受信部1010で充電されたキャパシタ1020は、スイッチ部1040を介してターゲットデバイスに接続される。
【0110】
制御部1050は、キャパシタ1020に格納された電力を検出して予め設定された値以上が充電されると、キャパシタ1020が電力出力部1030に接続されるようにスイッチ部1040を制御する。ここで、予め設定された値はキャパシタ1020に充電され得る最大値に設定してもよい。キャパシタ1020に格納された電力が最大値に達したか否かは格納された電力の1次微分値が0に近似するか否かに応じて判別され得る。また、現在の格納された電力と直前のサンプリングタイムで格納された電力との差が予め設定された値よりも小さい場合に最大値に達したと判断することもできる。
【0111】
また、制御部1050は、電力出力部1030に接続されたキャパシタ1020に格納された電力を検出し、一定の値以下に放電されるか、或いは予め設定された時間が経過した場合、キャパシタ1020が受信部1010に接続されるようにスイッチ部1040を制御する。ここで、一定の値は完全放電されて電力がゼロである場合を意味してもよい。また、予め設定された時間は制御部1050に予め設定された時間を意味する。
【0112】
本実施形態による無線電力受信装置は、スイッチ部1040によって受信部1010と電力出力部1030とを分離する。このとき、受信部1010は、接続されたキャパシタ1020を充電する。このとき、キャパシタ1020は、直列に接続された複数のキャパシタを意味する等価キャパシタ1020である。電力出力部1030は、接続されたキャパシタ1020に充電された電力をターゲットデバイスに伝達する。このとき、キャパシタ1020は、並列に接続された複数のキャパシタを意味する等価キャパシタ1020である。受信部1010と電力出力部1030とは物理的に分離しているため独立的に作動する。従って、無線電力受信装置の動作環境の変化に影響を受けることはない。また、受信部1010は、キャパシタを用いることによって、整流器がなくてもターゲットデバイスに電力を伝達することができる。
【0113】
図11は、本発明の一実施形態による無線電力を用いたデータ受信装置のブロック図である。
【0114】
図11を参照すると、無線電力を用いたデータ受信装置は、受信部1110、キャパシタ1120、復調部1130、電力出力部1140、スイッチ部1150、及び制御部1160を備える。
【0115】
受信部1110は、無線電力を受信して少なくとも1つのキャパシタ1120を充電する。受信部1110は、ターゲット共振器とソース共振器との間のマグネチックカップリングを介して無線電力を受信する。復調部1130は、キャパシタ1120に充電された電力量に基づいて、変調されたデータを復調する。無線電力を用いたデータ送信装置は量子化された電圧毎にデータをマッピングしてデータを変調する。従って、無線電力を用いたデータ受信装置は、無線電力を用いたデータ送信装置との間で交わされた約束事に応じて、キャパシタ1120に充電された電圧によって変調されたデータを復調する。制御部1160は量子化された電圧毎にマッピングされたデータに関する情報を復調部1130に提供する。
【0116】
電力出力部1140は、キャパシタ1120に充電された電力及び復調部1130で復調されたデータを負荷に伝達する。このとき、負荷はターゲットデバイス又はバッテリーを含む用語として用いられてもよい。スイッチ部1150は、受信部1110と電力出力部1140とが電気的に接続されないように、キャパシタ1120に接続されたスイッチを制御する。キャパシタは、受信部1110に接続される間には電力出力部1140に接続されず、電力出力部1140に接続される間には受信部1110に接続されない。
【0117】
上述した方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうちの1つ又はその組み合わせを含んでもよい。記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コード(machine code)だけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コード(higher level code)を含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアのレイヤで動作するように構成され得る。
【0118】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。