特許第6138478号(P6138478)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6138478-ナースコールシステム 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6138478
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】ナースコールシステム
(51)【国際特許分類】
   A61G 12/00 20060101AFI20170522BHJP
   G06Q 50/22 20120101ALI20170522BHJP
【FI】
   A61G12/00 E
   G06Q50/22
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-274376(P2012-274376)
(22)【出願日】2012年12月17日
(65)【公開番号】特開2014-117440(P2014-117440A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2015年12月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】591253593
【氏名又は名称】株式会社ケアコム
(72)【発明者】
【氏名】武富 厚樹
【審査官】 古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−205847(JP,A)
【文献】 特開2010−273938(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 12/00
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者が医療従事者を呼び出すために操作する呼出操作部と、前記呼出操作部が操作された場合に呼出信号を生成する子機制御部と、前記子機制御部にて生成された呼出信号を出力する子機インターフェースとを備えたナースコール子機と、
外部から新しい入院患者の患者情報を入力するとともに、前記ナースコール子機から前記呼出信号を入力するインターフェースと、患者情報および前記ナースコール子機の使用方法を含む、入院患者に対する案内を示す入院案内情報を少なくとも記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている患者情報および入院案内情報を表示し、ベッドサイドに設置されるディスプレイと、前記インターフェースが患者情報を入力した場合に、前記記憶部に記憶されている患者情報を書き換えるとともに、前記インターフェースが患者情報を入力した後に、前記呼出信号を入力した場合に、前記記憶部に記憶されている入院案内情報を前記ディスプレイに表示させる制御部とを有する情報端末と、
前記呼出信号を入力する親機インターフェースと、患者からの呼び出しが発生したことを報知する報知部と、前記親機インターフェースが前記呼出信号を入力した場合に、前記報知部を動作させる親機制御部とを備えたナースコール親機と、
を備えたことを特徴とするナースコールシステム。
【請求項2】
患者が医療従事者を呼び出すために操作する呼出操作部と、前記呼出操作部が操作された場合に呼出信号を生成する子機制御部と、前記子機制御部にて生成された呼出信号を出力する子機インターフェースとを備え、前記患者のベッドサイドの所定の場所に着脱自在に取り付けられるナースコール子機と、
外部から新しい入院患者の患者情報を入力するとともに、前記ナースコール子機から前記呼出信号を入力するインターフェースと、患者情報および前記ナースコール子機の使用方法を含む、入院患者に対する案内を示す入院案内情報を少なくとも記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている患者情報および入院案内情報を表示し、前記ベッドサイドに設置されるディスプレイと、前記インターフェースが患者情報を入力した場合に、前記記憶部に記憶されている患者情報を書き換えるとともに、前記インターフェースが患者情報を入力した後に、前記ナースコール子機が前記所定の場所に取り付けられた場合に、前記記憶部に記憶されている入院案内情報を前記ディスプレイに表示させる制御部とを有する情報端末と、
前記呼出信号を入力する親機インターフェースと、患者からの呼び出しが発生したことを報知する報知部と、前記親機インターフェースが前記呼出信号を入力した場合に、前記報知部を動作させる親機制御部とを備えたナースコール親機と、
を備えたことを特徴とするナースコールシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者が看護師などの医療従事者を呼び出すためのナースコールシステムに関し、特に、患者が居るベッドサイドに患者情報や入院案内情報を表示するための患者情報表示システムを備えたナースコールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
入院患者のベッドサイドには、様々な機器が設置されている。例えば、ディスプレイを備えた情報端末をベッドサイドに設置し、入院患者に必要な情報をそのディスプレイに表示することが知られている(例えば、特許文献1など)。この特許文献1に記載の技術によれば、入院したばかりの患者に対して、入院案内といった情報を提供することができる。
【0003】
この入院案内情報としては、例えば、ナースコール子機の使用方法などの情報が含まれる。ここで、ナースコール子機は、患者が看護師などの医療従事者を呼び出すためのナースコールシステムで使用される。ナースコールシステムは、患者の居るベッドの近傍(例えば、ベッドサイドなど)に設置されたナースコール子機と看護師が居るナースステーションなどに設置されたナースコール親機とを有線や無線などにより接続して構成されている。
【0004】
また、ナースコール子機は、呼び出しを行うための呼出操作部を備えており、この呼出操作部が操作されることで、呼出信号を出力する。また、ナースコール親機は、ナースコール子機から出力された呼出信号を入力するとスピーカーなどにより報知を行う。また、ナースコール子機およびナースコール親機に通話機能が搭載されている場合には、ナースコール親機により報知が行われている状態で、ナースコール親機に設けられたハンドセットをオフフックすることなどにより、ナースコール親機とナースコール子機との間で通話が可能となる。このとき、ナースコール親機により行われていた報知が停止する。この状態でハンドセットをオンフックすると、ナースコール親機とナースコール子機との間の通話が終了する。
【0005】
このように、患者が医療従事者を呼び出すためには、患者はナースコール子機の呼出操作部を操作しなければならないが、その操作方法については、入院時に医療従事者が患者に説明する必要があった。また、その他の入院時に患者に案内すべき入院案内情報についても、医療従事者が患者に説明する必要があった。そのため、医療従事者への負担が増してしまうという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するために、上述した情報端末にナースコール子機の使用方法などの情報を含む入院案内情報を表示することが考えられる。しかしながら、入院案内情報は、患者が情報端末を操作することにより情報端末のディスプレイに表示されるため、患者が入院案内情報をディスプレイに表示させる操作を行わない限り、患者が入院案内情報を確認することができなくなってしまう。
【0007】
これを回避するために、入院案内情報を紙媒体に印刷して、ベッドサイドの所定の場所に貼り付けたり、吊り下げたりすることが知られている。これにより、入院したばかりの患者は、入院案内情報を確認することができるようになる。
【0008】
しかしながら、入院案内情報を印刷した紙媒体をベッドサイドの所定の場所に貼り付けたり、吊り下げたりした場合、入院してからある程度の日数を経過した患者は、入院案内情報を必要としなくなるため、入院案内情報を印刷した紙媒体を邪魔に感じてしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−285181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、入院したばかりの患者に対して、紙媒体を用いることなく、適切にナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報を表示することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明では、呼出操作部を備えたナースコール子機、および、ベッドを使用する患者の患者情報を表示するディスプレイをベッドサイドに設置し、このディスプレイが新たに入院した患者の患者情報を入力した場合に、ディスプレイの患者情報を書き換えるとともに、新たに入院した患者の患者情報を入力した後に、ナースコール子機の呼出操作部が操作された場合に、ナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報をディスプレイに表示させるようにしている。
【0012】
また、本発明の他の態様によれば、ベッドサイドの所定の場所に着脱自在に設置されるナースコール子機と、ベッドサイドに設置され、ベッドを使用する患者の患者情報を表示するディスプレイとを備え、このディスプレイが新たに入院した患者の患者情報を入力した場合に、ディスプレイの患者情報を書き換えるとともに、新たに入院した患者の患者情報を入力した後に、ナースコール子機が所定の場所に取り付けられた場合に、ナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報をディスプレイに表示させるようにしている。
【発明の効果】
【0013】
上記のように構成した本発明によれば、新たに入院した患者の患者情報を入力した後に、ナースコール子機の呼出操作部が操作された場合にのみ、ナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報がディスプレイに表示されるので、入院案内情報を印刷した紙媒体が不要になる。また、患者は、実際にナースコール子機の呼出操作部を操作してみるだけでナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報を確認することができる。また、入院患者が二回目以降にナースコール子機の呼出操作部を操作した場合には実際の呼び出しが行われるため、入院したばかりの患者に対して、適切にナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報を表示することができる。
【0014】
また、上記のように構成した本発明によれば、新たに入院した患者の患者情報を入力した後に、ナースコール子機が所定の場所に取り付けられた場合にのみ、ナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報がディスプレイに表示されるので、入院案内情報を印刷した紙媒体が不要になる。また、ナースコール子機が取り付けられた状態では、不用意に入院案内情報がディスプレイに表示されないため、入院したばかりの患者に対して、適切にナースコール子機の使用方法を含む入院案内情報を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態によるナースコールシステムの構成例を示すブロック図である。
図2】本実施形態によるナースコールシステムの要部の外観例を示す図である。
図3】本実施形態によるナースコールシステムの変形例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるナースコールシステムの構成例を示すブロック図である。また、図2は、本実施形態によるナースコールシステムの要部の外観例を示す図である。図1に示すように、本実施形態によるナースコールシステムは、ナースコール子機1、情報端末10およびナースコール親機20を備えて構成されている。
【0017】
ここで、ナースコール子機1は、患者のベッドサイドに設置され、患者により使用される。また、ナースコール子機1は、各患者に対して設置されている。また、ナースコール子機1は、子機制御部2、呼出操作部3、子機インターフェース4を備えて構成されている。
【0018】
情報端末10は、患者や医療従事者などによって使用され、各患者に対して設置されている。ここで、情報端末10は、制御部11、インターフェース12、記憶部13、ディスプレイ14を備えて構成されている。また、図2に示すように、ディスプレイ14は、ベッドサイドの壁面に設置されている。また、情報端末10の他の構成要素は、壁面に埋め込まれている(図示せず)。また、情報端末10は、情報端末10が設置されているベッドを使用している患者の氏名や担当医療従者の氏名(例えば、担当医師の氏名や担当看護師の氏名など)を表示する。
【0019】
ナースコール親機20は、医療従事者が常駐するナースステーションなどに設置され、患者がナースコール子機1により呼び出しを行ったことを報知する。ここで、ナースコール親機20は、親機制御部21、親機インターフェース22、報知部23、応答操作部24を備えて構成されている。
【0020】
また、ナースコール子機1と情報端末10との間には、廊下灯(図示せず)が接続されている。また、情報端末10とナースコール親機20との間には、制御機(図示せず)が接続されている。廊下灯は、病室内の患者の氏名を表示するとともに、病室内の患者が呼び出しを行った場合に呼び出しが行われたことを内蔵されたランプの点滅などにより表示する。また、制御機は、ナースコール子機1と情報端末10とナースコール親機20との間の通信の制御を行う。
【0021】
なお、上述した制御機にPBX(Private Branch Exchange:電話交換機)を接続し(図示せず)、医療従事者が携帯するPHS(Personal Handyphone System)端末を使用可能としても良い。この場合、患者がナースコール子機1の呼出操作部3を操作して呼び出しを行うと、ナースコール親機20およびPHS端末にて報知が行われる。また、PHS端末にて応答の操作も可能である。すなわち、PHS端末は、ナースコール親機20の報知部23および応答操作部24の機能を有する。
【0022】
次に、ナースコール子機1の各構成要素について説明する。子機制御部2は、ナースコール子機1の各構成要素を後述するように制御するためのものであり、CPU(Central Processing Unit)などにより構成されている。呼出操作部3は、患者が医療従事者を呼び出す際に操作される。ここで、呼出操作部3が操作されると、子機制御部2は呼出信号を生成する。また、呼出信号には、このナースコール子機1を他のナースコール子機1と識別するための子機識別情報(例えば、ベッド番号情報など)が含まれる。
【0023】
子機インターフェース4は、ナースコール子機1とナースコール親機20とを情報端末10を介して接続して通信を行うためのものである。ここで、子機インターフェース4は、子機制御部2により生成された呼出信号をナースコール親機20へ出力するとともに、ナースコール親機20により生成された応答信号を入力する。また、子機インターフェース4は、子機制御部2により生成された呼出信号を情報端末10へ出力する。また、ナースコール子機1とナースコール親機20との間で通話が可能である場合には、子機インターフェース4は、ナースコール子機1とナースコール親機20との間で音声信号をやり取りするために使用される。
【0024】
次に、情報端末10の各構成要素について説明する。制御部11は、情報端末10の各構成要素を後述するように制御するためのものであり、CPU(Central Processing Unit)などにより構成されている。インターフェース12は、情報端末10とナースコール子機1とを接続して通信を行うとともに、情報端末10とナースコール親機20とを接続して通信を行う。また、インターフェース12は、情報端末10と病院内情報サーバー(図示せず)などとを接続して通信を行う。そして、インターフェース12は、ナースコール子機1が出力した呼出信号を入力するとともに、病院内情報サーバーなどから入院患者情報を入力する。
【0025】
記憶部13は、インターフェース12が入力した入院患者情報を記憶する。ここで、入院患者情報としては、入院患者の氏名、担当医師の氏名、担当看護師の氏名などの情報が含まれる。また、記憶部13は、ナースコール子機1の使用方法などの入院案内情報を予め記憶している。ここで、ナースコール子機1の使用方法を示す入院案内情報は、例えば、ナースコール子機1の画像情報と、ナースコール子機1の呼出操作部3を押すことにより看護師などの医療従事者が応答する点を詳細に説明したテキスト情報とを含む。また、これ以外の入院案内情報としては、テレビや冷蔵庫の使用方法、消灯時間、食事の時間、食事のメニュー、入浴時間、売店の案内、インターネット使用方法などの情報が含まれる。
【0026】
ディスプレイ14は、インターフェース12が入力した入院患者情報を表示する。ここで、インターフェース12が新たに入院患者情報を入力すると、制御部11は、入力した新しい入院患者情報を記憶部13に記憶させるとともに、ディスプレイ14に表示させる(図2参照)。また、この状態で、インターフェース12がナースコール子機1から呼出信号を入力したかどうかを制御部11は判定する。
【0027】
すなわち、インターフェース12が新しい入院患者情報を入力した状態で、インターフェース12が呼出信号を入力したか否かを制御部11にて判定する。インターフェース12が呼出信号を入力したと制御部11にて判定すると、制御部11は、記憶部13から入院案内情報を読み出し、ディスプレイ14に表示させる。このとき、ディスプレイ14に表示される入院案内情報は、所定時間(例えば5分程度)が経過すると自動的に表示されなくなっても良いし、情報端末10に対する何らかの操作により表示されなくなっても良い。
【0028】
一方、インターフェース12が新しい入院患者情報を入力していない状態で、インターフェース12が呼出信号を入力しても、制御部11は入院案内情報をディスプレイ14に表示させない。
【0029】
次に、ナースコール親機20の各構成要素について説明する。親機制御部21は、ナースコール親機20の各構成要素を後述するように制御するためのものであり、CPUなどにより構成されている。親機インターフェース22は、ナースコール親機20とナースコール子機1とを情報端末10を介して接続して通信を行うためのものである。ここで、親機インターフェース22は、ナースコール子機1から出力された呼出信号を入力するとともに、後述する応答信号をナースコール子機1に出力する。また、ナースコール親機20とナースコール子機1との間で通話が可能である場合には、親機インターフェース22は、ナースコール親機20とナースコール子機1との間で音声信号をやり取りするために使用される。
【0030】
報知部23は、表示装置やスピーカーなどにより構成されており、ナースコール子機1により呼び出しが行われたことを報知するためのものである。応答操作部24は、報知部23が動作している状態で操作可能となり、報知部23の動作を停止したり、ナースコール親機20とナースコール子機1との間で形成された通話路を切断したりするために操作される。ここで、応答操作部24は、フックスイッチにより構成されており、ハンドセットをオフフックしたりオンフックしたりすることにより操作される。
【0031】
このように構成されたナースコールシステムにおいて、患者が呼出操作部3を操作すると、子機制御部2が呼出信号を生成し、子機インターフェース4が呼出信号をナースコール親機20および情報端末10へ出力する。一方、ナースコール親機20では、親機インターフェース22が呼出信号を入力し、親機制御部21は、呼出信号に含まれる子機識別情報を抽出する。そして、親機制御部21は、報知部23を動作させて、抽出された子機識別情報により呼び出しを行った患者(正確にはベッド番号)が特定できるように報知を行う。
【0032】
この状態で、応答操作部24が操作される(ハンドセットをオフフックする)と、親機制御部21は応答信号を生成し、親機インターフェース22により応答信号を出力する。ここで、応答信号には、呼出信号に含まれていた子機識別情報が含まれる。応答信号を入力したナースコール子機1では、ナースコール親機20との間での通話路を形成する準備を行う。
【0033】
また、図示しない制御機は、ナースコール親機20とナースコール子機1との間で通話路を形成する。この状態で、ナースコール親機20とナースコール子機1との間で医療従事者と患者との会話が可能となる。この会話により、患者は医療従事者に用件などを伝えることができる。そして、会話が終了すると、医療従事者は再び応答操作部24を操作する(ハンドセットをオンフックする)。すると、制御機は、ナースコール親機20とナースコール子機1との間の通話路を切断する。
【0034】
以上詳しく説明したように、本実施形態によれば、患者が医療従事者を呼び出すためのナースコール子機1をベッドサイドに設置するとともに、入院患者情報を表示するディスプレイ14を備えた情報端末10をベッドサイドに設置する。そして、新たに入院した患者の入院患者情報を情報端末10のインターフェース12が入力した場合に、その入院患者情報をディスプレイ14に表示するとともに、新たに入院した患者の入院患者情報を入力した後に、インターフェース12がナースコール子機1から呼出信号を入力したと制御部11にて判定した場合に、制御部11は、記憶部13からナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報を読み出し、ディスプレイ14に表示させるようにしている。
【0035】
これにより、情報端末10が新たに入院した患者の入院患者情報を入力した後に、ナースコール子機1の呼出操作部3が操作された場合にのみ、ナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報がディスプレイ14に表示されるので、入院案内情報を印刷した紙媒体が不要になる。また、患者は、実際にナースコール子機1の呼出操作部3を操作してみるだけでナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報を確認することができる。また、入院患者が二回目以降にナースコール子機1の呼出操作部3を操作した場合には実際の呼び出しが行われるため、入院したばかりの患者に対して、適切にナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報を表示することができる。
【0036】
なお、前述した実施形態では、ナースコール子機1の呼出操作部3が最初に操作された場合にのみ、ナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報を情報端末10のディスプレイ14に表示するようにしているが、これにて限定されない。例えば、ベッドサイドの所定の場所に着脱自在に取り付け可能なナースコール子機1が最初に所定の場所に取り付けられた場合にのみ、ナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報を情報端末10のディスプレイ14に表示するようにしても良い。
【0037】
具体的には、図3に示すように、情報端末10にナースコール子機1の着脱を判定する着脱判定部15を設け、ナースコール子機1が所定の場所に取り付けられているか否かを判定する。そして、インターフェース12が新たに入院患者情報を入力し、ディスプレイ14に表示させている状態で(図2参照)、ナースコール子機1が所定の場所へ取り付けられたことを着脱判定部15にて判定すると、制御部11は、記憶部13から入院案内情報を読み出し、ディスプレイ14に表示させる。一方、インターフェース12が新しい入院患者情報を入力していない状態で、ナースコール子機1が所定の場所へ取り付けられたことを着脱判定部15にて判定しても、制御部11は入院案内情報をディスプレイ14に表示させない。
【0038】
これにより、新たに入院した患者の患者情報を入力した後に、ナースコール子機が所定の場所に取り付けられた場合にのみ、ナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報がディスプレイ14に表示されるので、入院案内情報を印刷した紙媒体が不要になる。また、ナースコール子機1が取り付けられた状態では、不用意に入院案内情報がディスプレイ14に表示されないため、入院したばかりの患者に対して、適切にナースコール子機1の使用方法を含む入院案内情報を表示することができる。
【0039】
また、前述した実施形態では、インターフェース12が呼出信号を入力したタイミングで、入院案内情報がディスプレイ14に表示されるが、これに限定されない。例えば、患者がディスプレイ14を観るタイミングを考慮して、インターフェース12が呼出信号を入力してからある程度の時間が経過してから入院案内情報をディスプレイ14に表示するようにしても良い。
【0040】
また、前述した実施形態では、ナースコール子機1には呼出操作部3のみが搭載されているが、これに限定されない。例えば、ナースコール子機1に様々な操作手段やセンサーなどが搭載されていても良い。この場合、情報端末10の記憶部13に記憶されているナースコール子機1の使用方法もこれに適合したものとなる。
【0041】
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 ナースコール子機
2 子機制御部
3 呼出操作部
4 子機インターフェース
10 情報端末
11 制御部
12 インターフェース
13 記憶部
14 ディスプレイ
15 着脱判定部
20 ナースコール親機
21 親機制御部
22 親機インターフェース
23 報知部
24 応答操作部
図1
図2
図3