(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本実施の形態について説明する。なお、以下に複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている。なお、実質的に同一の構成については同一の符号を付してその説明を繰返さない場合がある。
【0019】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る電力伝送システム、車両、受電装置および送電装置などを示す図である。
【0020】
本実施の形態1に係る電力伝送システムは、車両10と、送電装置51とを含む。車両10の受電装置11は、主に、送電装置51から電力を受電する。
【0021】
駐車スペース52には、車両10を所定の位置に停車させるように、輪止や駐車位置および駐車範囲を示すラインが設けられている。
【0022】
送電装置51は、外部電源53に接続された高周波電力ドライバ54と、高周波電力ドライバ54などの駆動を制御する制御部55と、高周波電力ドライバ54に接続された送電部56と、通信部57とを含む。
【0023】
図1において、車両10は、通信部9と、車両本体10Aと、車両本体10Aに設けられた受電装置11と、受電装置11に接続された整流器13と、この整流器13に接続されたDC/DCコンバータ14と、このDC/DCコンバータ14に接続されたバッテリ15と、パワーコントロールユニット(PCU(Power Control Unit))16と、このパワーコントロールユニット16に接続されたモータユニット17と、DC/DCコンバータ14やパワーコントロールユニット16などの駆動を制御する車両ECU(Electronic Control Unit)12とを備える。
【0024】
そして、整流器13と、コンバータ14と、バッテリ15とによって、外部から電力を受電して、バッテリ15に蓄電する受電ユニット18が形成される。
【0025】
車両本体10Aは、エンジンコンパートメントや乗員収容室が内部に形成されたボディと、このボディに設けられたフェンダなどの外装部品とを備える。車両10は、前輪19Fと、後輪19Bとをさらに備える。
【0026】
なお、本実施の形態1においては、エンジンを備えたハイブリッド車両について説明するが、本発明の適用対象は、ハイブリッド車両には限られない。たとえば、エンジンを備えていない電気自動車やエンジンに替えて燃料電池を備えた燃料電池車両などにも本発明を適用してもよい。
【0027】
整流器13は、受電装置11に接続されており、受電装置11から供給される交流電流を直流電流に変換して、DC/DCコンバータ14に供給する。
【0028】
DC/DCコンバータ14は、整流器13から供給された直流電流の電圧を調整して、バッテリ15に供給する。なお、DC/DCコンバータ14は必須の構成ではなく省略してもよい。この場合には、送電装置51にインピーダンスを整合するための整合器を送電部56と高周波電力ドライバ54との間に設けることで、DC/DCコンバータ14の代用をすることができる。また、トランスの巻数比を用いる方法でDC/DCコンバータ14の代用をしてもよい。
【0029】
パワーコントロールユニット16は、バッテリ15に接続されたコンバータと、このコンバータに接続されたインバータとを含む。コンバータは、バッテリ15から供給される直流電流を調整(昇圧)して、インバータに供給する。インバータは、コンバータから供給される直流電流を交流電流に変換して、モータユニット17に供給する。なお、コンバータを含まず、バッテリからインバータに直接電圧が供給される構成としても良い。
【0030】
モータユニット17は、たとえば、三相交流モータなどが採用されており、パワーコントロールユニット16のインバータから供給される交流電流によって駆動する。
【0031】
受電装置11は、受電部20を含む。受電部20は、コイルユニット24と、このコイルユニット24に接続されたキャパシタ23とを含む。コイルユニット24は、フェライトコア21と、フェライトコア21に巻回された二次コイル22とを含む。なお、受電部20においても、キャパシタ23は、必須の構成ではない。二次コイル22は、整流器13に接続されている。なお、特に図示しないが、二次コイル22およびキャパシタ23によって閉ループを形成し、二次コイル22により受電された交流電力を電磁誘導により二次コイル22から取出して整流器13へ出力するコイルを別途設けてもよい。
【0032】
なお、キャパシタ23は、共振回路の固有周波数を調整するために設けられるものであり、一次コイル58および二次コイル22の浮遊容量を利用して所望の固有周波数が得られる場合には、キャパシタ23を設けない構成としてもよい。なお、二次コイル22とキャパシタ23とが並列に接続されているが、二次コイル22とキャパシタ23とを直列に接続するようにしてもよい。
【0033】
送電部56は、キャパシタ33と、コイル選択部32と、コイルユニット31とを含む。後に
図2で説明するが、コイルユニット31には複数の一次コイルが含まれている。
【0034】
図1のように、車両10が停車した後における送電装置51の動作について簡単に説明する。車両10が停車すると車両10は、通信部9から送電装置51の通信部57に、二次コイル22の大きさや車両上の搭載位置などに関する情報を送信する。二次コイル22の大きさに関する情報には、巻回軸線の延びる方向における二次コイル22の長さが含まれる。搭載位置に関する情報は、二次コイル22の車両上の搭載位置が車両の前方部、中央部、後方部のいずれであるかを示す数値などを含む。送電装置51では、制御部55が送信された情報に基づき、一次コイルの選択をコイル選択部32に実行させる。
【0035】
図2は、
図1の送電部56のより詳細な構成を示した図である。
図2を参照して、送電部56は、キャパシタ33と、コイル選択部32と、コイルユニット31とを含む。送電部56には、外部電源53から高周波電力ドライバ54および整合器60を経て電力が与えられる。
【0036】
コイルユニット31は、磁性体で形成されたコア70と、コア70の周りに巻回される複数の一次コイルL1〜L3とを含む。コイル選択部32は、一次コイルL1〜L3の一部を選択して負荷または電源に接続することにより、給電に用いるコイルのコイル長またはコイル位置を調整可能である。
【0037】
コア70は、巻線が巻回されない複数の太幅部71〜74と、複数の太幅部71〜74の間に形成され、太幅部71〜74の各々よりも幅が狭く、一次コイルL1〜L3の巻線がそれぞれ巻回される複数の細幅部81〜83とを含む。
【0038】
コイル選択部32は、コイルL1を選択する際に導通されるスイッチ91と、コイルL2を選択する際に導通されるスイッチ92と、コイルL3を選択する際に導通されるスイッチ93とを含む。コイル選択部32によってコイルL1〜L3のいずれか1つが選択される。
【0039】
コイルL1〜L3の各々は、コア70に対する巻回位置がそれぞれ異なるため、同じ巻き数では自己インダクタンスが異なってしまう。自己インダクタンスが異なると、自己共振周波数も変動するので、キャパシタ33の容量値Csも変えるほうが好ましい。しかしキャパシタ33にもスイッチ91〜93のような切替可能な構成を設けると構成が複雑化し、送電部56の部品点数も増える。
【0040】
したがって、コイルL1〜L3は、自己インダクタンスが等しくなるようにコイルのコア70に対する位置によって巻回数(ターン数)Tが調整されている。たとえば
図2の構成では、コア70の両端に位置するコイルL1およびL3のターン数は16Tであり、コア70の中央にあるコイルL2のターン数は14Tに設定されている。これによって、キャパシタ33の容量値Csは共通の値とすることができ、キャパシタ33をコイルL1〜L3に共通して使用することができる。
【0041】
図3は、車両におけるコイルユニット24の搭載向きについて示した図である。
図5に示すように、コイルユニット24は車両の前後方向Xに沿って巻回軸が向くように配置される。
【0042】
図4は、標準的なH型コアに巻回された一次コイルおよび二次コイルの大きさや形状を説明するための側面図である。
【0043】
図4を参照して、コイルユニット24とコイルユニット30は、上下方向ZにエアギャップAGを介して対向して配置されている。車両側のコイルユニット24は電磁波遮蔽用の背面板202と、コア204とコア204に巻回されたコイル206とを含む。
【0044】
送電装置側のコイルユニット30は電磁波遮蔽用の背面板212と、コア214とコア214に巻回されたコイル216とを含む。
【0045】
図5は、標準的なH型コアに巻回された一次コイルおよび二次コイルの大きさや形状を説明するための上面図である。なお、
図4のコイルユニット24とコイルユニット30は同じ形状であるため、
図5についてはコイルユニット30についてのみ寸法を示し、コイルユニット24の対応する部分の説明は繰返さない。
【0046】
図4、
図5を参照して、コイルユニット30は、背面板212と、コア214と、コイル216とを含む。コア214は、太幅部222,226と、細幅部224とを含む。細幅部224にはコイル216が巻回される。太幅部222,226は、コイルは巻回されず、受電部と対抗する面は磁束の通り道となる。コア214はフェライトなどの磁性材料で形成される。コイル216は、銅線などを使用することが好ましい。
【0047】
背面板212は、左右方向(幅方向)Yが600mm、前後方向Xが600mmの大きさである。太幅部222,226の幅方向Yのサイズは各々300mmである。太幅部222,226の前後方向Xのサイズは各々40mmである。細幅部224の幅方向Yのサイズは150mmである。細幅部224の前後方向Xのサイズは240mmであり、その中央の部分(230mm)にコイル206が巻回されている。
【0048】
図6は、コイルユニットに発生する磁束を説明するための斜視図である。
図7は、コイルユニットの磁束の通過経路を説明するための断面図である。
【0049】
図6、
図7を参照して、送電側のコイルユニット31は一次コイル216を含み、受電側のコイルユニット24は二次コイル206を含む。一次コイル216は、H型平板状の磁性材で形成されたコア214に巻回される。二次コイル206は、H型平板状の磁性材で形成されたコア204に巻回される。
【0050】
コイルユニット24および31の各々では、磁性材に巻回されたコイルの中央部分(磁性材内部)に磁束が通る。一次コイル216の一方端から他方端に向けてコア214の内部を通った磁束は、二次コイル206の一方端に向かい、二次コイル206の一方端から他方端に向けてコア204の内部を通り、一次コイル216の一方端に戻る。送電ユニットには交流電流が流れるので、コイルに流れる電流の向きが反転すると磁束の向きも反転する。
【0051】
図8は、
図2に示した実施の形態1のコイルユニットを送電側に配置した断面図である。
図8において、受電側に配置されるコイルユニット24については、
図4、
図5で示した場合と同じ(1コイルのH型コア)であるので、ここでは説明は繰返さない。
【0052】
図8を参照して、コイルユニット31は、
図4、
図5で説明した標準的なH型コアに巻回されたコイルユニットを前後方向Xに縦に3台並べたような構成を有する。
【0053】
コイルユニット31は、背面板312と、コア314と、複数の一次コイル316,318,320とを含む。背面板312の前後方向Xのサイズは、1160mmであり、複数の一次コイル316,318,320がそれぞれ巻回されているコア314の細幅部の前後方向Xのサイズは240mmであり、コア314のコイルが巻回されていない太幅部の前後方向Xのサイズは40mmである。
【0054】
左右方向Yのサイズについては、
図5に示した場合と同様であり、背面板の左右方向Yのサイズは、600mmであり、コアの太幅部のサイズは300mmであり、コアの細幅部のサイズは150mmである。
【0055】
図2および
図8に示したコイルユニットのコア314の形状は、太幅部と細幅部とが交互に配置された形状(フィッシュボーン(fishbone)形状)である。
【0056】
図9は、実施の形態1の変形例のコイルユニットを送電側に配置した断面図である。
図9において、受電側に配置されるコイルユニット24については、
図4、
図5で示した場合と同じであるので、ここでは説明は繰返さない。
【0057】
図9を参照して、コイルユニット401は、
図4、
図5で説明したコイルユニットの前後方向Xのサイズが半分のコイルユニットを前後方向Xに縦に6台並べたような構成を有する。
【0058】
コイルユニット401は、背面板412と、コア414と、複数の一次コイル416,418,420,422,424,426とを含む。背面板312の前後方向Xのサイズは、1280mmであり、複数の一次コイル416,418,420,422,424,426がそれぞれ巻回されているコア414の細幅部の前後方向Xのサイズは120mmであり、コア414のコイルが巻回されていない太幅部の前後方向Xのサイズは40mmである。
【0059】
左右方向Yのサイズについては、
図5に示した場合と同様であり、背面板の左右方向Yのサイズは、600mmであり、コアの太幅部のサイズは300mmであり、コアの細幅部のサイズは150mmである。
【0060】
図10は、実施の形態1のコイルユニットのコイルのX方向の位置ずれと結合係数の変化との関係を示した図である。
図10において、横軸には、X方向(車両前後方向)の送電ユニットと受電ユニットの位置ずれ量(mm)が示され、縦軸には、結合係数kが示される。
【0061】
グラフG1は、
図4、
図5に示した標準的な1コイルのH型コアを送電側および受電側の両方に配置した場合の特性を示すグラフである。位置ずれ量0mmとなる基準点は、
図4に示すようにコア同士が完全に正対する状態である。グラフG1では、位置ずれ量0mmの時に結合係数kが最も大きくなり、X方向の位置ずれが300mmに至るまで、位置ずれ量が大きくなるほど結合係数も小さくなることが示されている。
【0062】
グラフG2は、
図8に示すように、標準的な1コイルのH型コアを受電側に配置し、3コイルが巻回されたフィッシュボーン形状のコアを送電側に配置した場合の特性を示すグラフである。位置ずれ量0mmとなる基準点は、
図8に示すように送電側の中央のコイル318と受電側のコイル206とが完全に正対する状態である。グラフG2では、位置ずれ量0mmの時に結合係数kが最も大きくなる点はグラフG1と同じである。しかし、X方向の位置ずれが120mmを超えたあたりで一度結合係数はk=0.191で極小となったあと、位置ずれ量が増加すると結合係数も増加し位置ずれ量が250mm当たりで再び極大となる。この極大値をとる位置ずれ量から位置ずれ量500mmに至るまでは、位置ずれ量が大きくなるほど結合係数も小さくなる。
【0063】
図2のコイル選択部32のスイッチ切替は、X方向位置ずれ量が0からkが極小値をとるまでは、スイッチ92がオン、スイッチ91および93がオフに制御され、kが極小値をとる位置ずれ量よりもズレが大きくなるとスイッチ93がオン、スイッチ91および92がオフに制御される。
【0064】
グラフG3は、
図9に示すように、標準的な1コイルのH型コアを受電側に配置し、6コイルが巻回されたフィッシュボーン形状のコアを送電側に配置した場合の特性を示すグラフである。位置ずれ量0mmとなる基準点は、
図8に示すように送電側の中央のコイル420および422と受電側のコイル206とが完全に正対する状態である。グラフG3では、位置ずれ量0mmの時に結合係数kが最も大きくなる点はグラフG1と同じである。しかし、X方向の位置ずれが80mmあたりと240mmあたりの2箇所で結合係数は極小値をとる。X方向の位置ずれが240mmあたりでの極小値のほうが小さく、結合係数はk=0.193である。
【0065】
コイル選択部の構成は図示しないが、
図9に示す構成の場合には、送電側で使用するコイルが2つ選択可能に構成される。
図9に示すようなX方向位置ずれ量が0の場合にはコイル420および422が選択され、他のコイルは非選択とされる。ズレ量が大きくなるにつれてコイル422および424が選択され、他のコイルは非選択とされる状態、コイル424および426が選択され、他のコイルは非選択とされる状態に順にコイルの選択状態が遷移する。反対方向の位置ずれの場合には、ズレ量が大きくなるにつれてコイル418および420が選択され、他のコイルは非選択とされる状態、コイル416および418が選択され、他のコイルは非選択とされる状態に順にコイルの選択状態が遷移する。
【0066】
図10に示されるように、グラフG1に示す特性では、位置ずれ量が120mmよりも大きくなると受電効率ηが90%よりも小さくなるが、グラフG2、G3に示す特性では、位置ずれ量がそれぞれ0〜370mm、0〜400mmの範囲で受電効率ηを90%以上とすることができる。したがって位置ずれ量に対して連続的に受電可能な範囲がグラフG1に示す例に比べて拡大する。またコアの両端部のみではなく中間部分に太幅部を設けることにより、使用するコイル端部と太幅部の距離を近くすることができ、
図9に示すような磁束の経路が形成される場合の受電部と送電部の結合強度を大きくすることができる。また太幅部にはコイルが巻回されないので、選択されたコイルが中間のコイルである場合には、太幅部を設けることにより磁束を対向するユニットに向けて通しやすくなる。
【0067】
[実施の形態2]
実施の形態1では、送電装置に複数のコイルが巻回されたコアが配置された例を示したが、受電装置(車両)に複数のコイルが巻回されたコアを配置しても良い。
【0068】
図11は、実施の形態2に係る電力伝送システム、車両、受電装置および送電装置などを模式的に示す模式図である。
【0069】
実施の形態2に係る電力伝送システムは、受電装置211を含む車両210と、送電部56を含む送電装置251とを含む。車両210の受電装置211は、主に、送電部56から電力を受電する。
【0070】
送電部256は、コイルユニット100と、キャパシタ101とを含み、コイルユニット100は、コア102と、コア102の周面に巻回された一次コイル103とを含む。
【0071】
車両210は、受電装置11に代えて受電装置211を含む点が
図1の構成と異なる。他の構成については、
図1と同様であるので、ここでは説明は繰返さない。
【0072】
受電装置211は、コイルユニット230と、コイル選択部232とを含む。コイルユニット230は、フィッシュボーン型のコアに複数のコイルが巻回された
図2および
図8に示した3コイルのコイルユニット31または
図9に示した6コイルのコイルユニット401と同様な構成とすることができる。コイル選択部232は、
図2に示したコイル選択部32と同様な構成とすることができる。
【0073】
また、送電部256は、
図4および
図5で説明した標準的なH型コア1コイルのユニットを用いることができる。
【0074】
このような構成とすることによっても、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
【0075】
最後に、実施の形態1および2について図面を再び参照して総括する。主に
図1、
図2を参照して、送電装置51は、車両10に搭載された二次コイル22に非接触で電力を送電する。送電装置51は、磁性体で形成されたコア(
図2の70;
図8の314;
図9の414)と、コアの周りに巻回される複数の一次コイル(
図2のL1,L2,L3;
図8の316,318,320;
図9の416,418,420,422,424,426)と、複数の一次コイルの一部を選択して負荷または電源に接続することにより、送電に用いるコイルのコイル長またはコイル位置を調整可能なコイル選択部32とを備える。コアは、巻線が巻回されない複数の太幅部71〜74と、複数の太幅部71〜74の間に形成され、太幅部71〜74よりも幅が狭く、複数の一次コイルの巻線がそれぞれ巻回される複数の細幅部81〜83とを含む。
【0076】
好ましくは、コア70,314,414は、複数の細幅部として3つ以上の細幅部を含む。
図2、
図8のコア70,314は3つの細幅部を有し、
図9のコア414は、6つの細幅部を有する。
【0077】
好ましくは、
図2に示すように複数の太幅部71〜74と複数の細幅部81〜83とは、直線に沿って交互に配置される。
図9の例でも
図2の構成が6つの細幅部を有するように延長された形状である。
【0078】
より好ましくは、直線は、一次コイルから電力を受電可能なように(たとえば
図1に示す向きに)停車した車両10の前後方向に延在する直線である。
【0079】
好ましくは、コア70,314,414は、車両10に対向可能な平面を有し、平面における細幅部81〜83の幅は太幅部71〜74の幅よりも狭い。
【0080】
図11を参照して、受電装置211は、車両210に搭載され、251送電装置の一次コイル103から非接触で電力を受電する。受電装置211は、
図2と同様に、磁性体で形成されたコア70と、コアの周りに巻回される複数の二次コイルL1〜L3と、複数の二次コイルL1〜L3の一部を選択して負荷または電源に接続することにより、受電に用いるコイルのコイル長またはコイル位置を調整可能なコイル選択部232とを備える。コイル選択部232は、
図2のコイル選択部32と同様な構成を有する。コア70は、巻線が巻回されない複数の太幅部71〜74と、複数の太幅部71〜74の間に形成され、太幅部71〜74よりも幅が狭く、複数の二次コイルL1〜L3の巻線がそれぞれ巻回される複数の細幅部81〜83とを含む。
【0081】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲に限られない。