特許第6138542号(P6138542)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6138542
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】包装袋用ラベル及びシート材
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/02 20060101AFI20170522BHJP
   B65D 30/16 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   B65D33/02
   B65D30/16 G
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-69995(P2013-69995)
(22)【出願日】2013年3月28日
(65)【公開番号】特開2014-193725(P2014-193725A)
(43)【公開日】2014年10月9日
【審査請求日】2016年1月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】391003794
【氏名又は名称】押尾産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】藤田 正利
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正昭
【審査官】 家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−114298(JP,A)
【文献】 実開平06−053443(JP,U)
【文献】 特開平11−245958(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D30/00−33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の側面シートと、側面シート間に配置されて底面を形成する底面シートとからなり、前記側面シートの両側部同士が接合されるとともに、前記側面シートの下部と前記底面シートとが接合されることにより袋状をなす包装袋に取り付けて使用される包装袋用ラベルであって、
帯状のシート材からなり、
前記包装袋の両側面にそれぞれ配置される第1側部及び第2側部と、
前記第1側部の下端縁に連接され、前記包装袋の下部に配置される底部とを備え、
前記第2側部及び前記底部の少なくとも一方には、前記第2側部と前記底部とを連結するための連結部が設けられ
前記底部には、前記包装袋の底面側において、前記側面シートと前記底面シートとの接合により形成される隙間に挿入されて前記包装袋の自立を補助する補助部が設けられ、
前記補助部は、前記底面シートの下面に当接して、前記底面シートを下側から支持することを特徴とする包装袋用ラベル。
【請求項2】
前記補助部は、前記底面シートの下面における内容物が収容されて下方に膨らんだ部分に当接して、前記底面シートを下側から支持することを特徴とする請求項1に記載の包装袋用ラベル。
【請求項3】
前記補助部は、前記底部の側部に沿って前記第1側部側から前記第2側部側へ直線状に延びるように形成され、前記側面シート同士の接近を規制することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の包装袋用ラベル。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか一項に記載の包装袋用ラベルを形成するためのシート材であって、
前記底部と、前記第1側部と、前記第2側部とが長さ方向に連接された帯状をなしていることを特徴とするシート材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、側面シートと底面シートとを接合してなる包装袋に取り付けて使用される包装袋用ラベル、及び包装袋用ラベルを形成するためのシート材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックボトルやガラス瓶等のボトル容器に代えて、樹脂シートを袋状に形成した包装袋が容器として使用されている。樹脂シートから形成される包装袋は、プラスチックボトルやガラス瓶等のボトル容器に比べて省資源化が可能であり、また使用後に小さく折り畳むことができるため、ごみの減容化にも寄与する。
【0003】
包装袋は、一対の側面シートと底面シートとからなり、二つ折りにした底面シートを一対の側面シートの間に挟み込ませた状態として、底面シート及び側面シートの各側縁を熱溶着することにより袋状に形成される。また、充填される内容物の種類や形状に応じて、一対の側面シートの上縁部には口具が取り付けられる。
【0004】
上記のような包装袋は、自身を構成するシート材が軟質の材料で形成されていることから、内容物の減少に伴って中折れや転倒が起こりやすく、自立性が低下する傾向がある。そのため、従来の包装袋には、包装袋の自立性を高めるための種々の工夫が施されている。例えば、特許文献1には、包装袋の両側縁及び上縁を、熱可塑性樹脂からなる補強材で被覆することによって包装袋の自立性を高める技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003―191964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、包装袋を用いた製品には、製品名や原材料等の製品情報が表示される。包装袋に製品内容の表示を行うための方法の一つとして、製品情報が印刷されたラベル(包装袋用ラベル)を包装袋に取り付ける方法がある。本発明は、包装袋に取り付けられる包装袋用ラベルに着目するものであり、包装袋用ラベルの構成によって、包装袋の自立性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の包装袋用ラベルは、一対の側面シートと、側面シート間に配置されて底面を形成する底面シートとからなり、前記側面シートの両側部同士が接合されるとともに、前記側面シートの下部と前記底面シートとが接合されることにより袋状をなす包装袋に取り付けて使用される包装袋用ラベルであって、帯状のシート材からなり、前記包装袋の両側面にそれぞれ配置される第1側部及び第2側部と、前記第1側部の下端縁に連接され、前記包装袋の下部に配置される底部とを備え、前記第2側部及び前記底部の少なくとも一方には、前記第2側部と前記底部とを連結するための連結部が設けられていることを特徴とする。上記構成によれば、包装袋用ラベルの底部によって、接地部分が増えることにより、包装袋の自立状態が安定化する。
【0008】
前記底部には、前記包装袋の底面側において、前記側面シートと前記底面シートとの接合により形成される隙間に挿入されて前記包装袋の自立を補助する補助部が設けられている。補助部は、底面シートの下面に当接して底面シートを下側から支持することにより、包装袋の自立状態を更に安定化させる。
前記補助部は、前記底面シートの下面における内容物が収容されて下方に膨らんだ部分に当接して、前記底面シートを下側から支持することが好ましい。
前記補助部は、前記底部の側部に沿って前記第1側部側から前記第2側部側へ直線状に延びるように形成され、前記側面シート同士の接近を規制することが好ましい。
【0009】
また、包装袋用ラベルを形成するためのシート材は、前記底部と、前記第1側部と、前記第2側部とが長さ方向に連接された帯状をなしていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の包装袋用ラベル及びシート材によれば、包装袋の自立性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】包装袋用ラベルを形成するためのシート材を示す図。
図2】(a)は包装袋用ラベルの斜視図、(b)はラベル付き包装袋の斜視図。
図3図2の3−3線部分断面図。
図4】(a)は包装袋の分解斜視図、(b)は包装袋の斜視図。
図5】(a),(b)は変更例の包装袋用ラベルの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の包装袋用ラベルを図面に基づいて説明する。
先ず、本発明の包装袋用ラベル10が取り付けられる包装袋20について説明する。
図4に示すように、包装袋20は、折り目が上方を向くように二つ折りにされた横長の略長方形状の底面シート21と、その底面シート21を挟み込むように対向配置された一対の縦長の長方形状の側面シート22と、口具23とから構成されている。そして、口具23の下部及び二つ折りにされた底面シート21全体を挟んで一対の側面シート22を重ね合わせた状態として、側面シート22の上下及び左右の各縁部がそれぞれ接着されることにより、上部に口具23を有する袋状に形成されている。
【0013】
具体的には、包装袋20の上縁においては、口具23の下部外面と側面シート22の内面とが接着されるとともに、側面シート22の内面同士が一定幅で接着されている。包装袋20の左右の両側縁においては、側面シート22の内面同士が一定幅で接着されるとともに、底面シート21の内面(二つ折り状態で内側となる面)同士が一定幅で接着されている。また、包装袋20の下縁においては、側面シート22の内面と底面シート21の外面とが、上下方向において円弧状に凹んだ曲線と側面シート22の左縁、右縁及び下縁とによって囲まれた領域にて接着されている。包装袋20は、底面シート21を展開させることにより、底壁部分を有する有底の包装袋となる。
【0014】
次に、包装袋用ラベル10について説明する。
包装袋用ラベル10は、一枚の帯状のシート材10Aを組み立てることにより形成される。包装袋用ラベル10を形成するためのシート材10Aとしては、紙や合成樹脂製のフィルム等からなり、包装袋20を構成する底面シート21及び側面シート22よりも剛性の高いシート材が用いられる。
【0015】
図1に示すように、シート材10Aは、長さ方向に連接される長方形状の第1側部11及び第2側部12を備えている。第1側部11及び第2側部12は、包装袋に収容される内容物の製品情報が表示される部位であり、例えば、第1側部11の表面に製品名が表示されるとともに、第2側部12の表面に製品の原材料等が表示される。なお、図1に示す仮想線Aは、第1側部11と第2側部12との境界を示す線である。
【0016】
第1側部11の縦方向長さは包装袋20の側面シート22の上下寸法よりも僅かに長く設定されるとともに、その横方向長さは側面シート22の左右方向寸法よりも短く設定されている。第2側部12は第1側部11と同形状に形成されている。また、第1側部11と第2側部12に跨って、包装袋20の口具23を挿通させるための挿通孔13が形成されている。
【0017】
第1側部11における第2側部12と反対側の端部には、八角形状に形成される底部14が連接されている。底部14は、シート材10Aの幅方向(図1における左右方向)に並ぶ3つの部位により構成されている。すなわち、底部14の中央に位置し、第1側部11に接続される長方形状の中央部14aと、底部14の両側に位置し、第1側部11に直接、接続されていない台形形状の補助部14bとから構成されている。
【0018】
図1に示す仮想線Bは、第1側部11と底部14(の中央部14a)との境界を示す線であり、仮想線C及び仮想線Dは、底部14における中央部14aと補助部14bとの境界を示す線である。また、底部14の中央部14aには、シート材10Aの幅方向に延びる切込み15が設けられている。
【0019】
第2側部12における第1側部11と反対側の端部には、シート材10Aの長さ方向に延びる挿入片16が連接されている。挿入片16の先端には、先端側から基端側に向かって拡幅する拡幅部16aが設けられている。拡幅部16aの幅は、底部14に設けられる切込み15の長さと略同じ長さに設定されている。なお、図1に示す仮想線Eは、第2側部12と挿入片16との境界を示す線である。
【0020】
次に、シート材10Aから包装袋用ラベル10を組み立てる方法、及び包装袋用ラベル10を包装袋20に取り付ける方法について説明する。なお、図2(a)はシート材10Aから組み立てられた包装袋用ラベル10を示し、図2(b)は組み立てられた包装袋用ラベル10が包装袋20に取り付けられた状態(ラベル付き包装袋30)を示している。
【0021】
まず、第1側部11及び第2側部12の製品情報が表示されている側を上側にして、シート材10Aの挿通孔13に下側から包装袋20の口具23を挿通させる。そして、シート材10Aを仮想線Aにて山折に屈曲させて、包装袋20の両側面に第1側部11及び第2側部12をそれぞれ配置させる。
【0022】
次いで、仮想線Bにて底部14を第2側部12側へ折り曲げて、包装袋20の底面側に底部14を配置させる。このとき、仮想線C及び仮想線Dにて底部14両側の補助部14bを上方へ折り曲げて起立させた状態とする。また、仮想線Eにて挿入片16を第1側部11側へ折り曲げて底部14の下側に重ねるとともに、挿入片16の先端(拡幅部16a)を中央部14aの切込み15に挿入する。
【0023】
これにより、第2側部12と底部14とが連結されて、包装袋用ラベル10が組み立てられる。そして、包装袋20は包装袋用ラベル10が取り付けられたラベル付き包装袋30となる。なお、本実施形態においては、底部14に設けられる切込み15と、第2側部12に連接される挿入片16とによって、第2側部12と底部14とを連結する連結部が構成されている。
【0024】
次に、本実施形態の作用について説明する。
包装袋用ラベル10を未装着の包装袋20を載置面上に立てた場合、載置面に対して、側面シート22の下端縁のみが線で接地することになる。これに対して、包装袋用ラベル10を取り付けたラベル付き包装袋30を載置面上に立てた場合、載置面に対して、包装袋用ラベル10の底部14(中央部14a)が面で接地することになる。このように、包装袋用ラベル10を取り付けた場合には、載置面に対する接地部分が線から面へと増大し、その結果、包装袋20の自立状態が安定化する。
【0025】
また、図3に示すように、底面シート21と側面シート22とからなる包装袋20においては、底面シート21と側面シート22とが接着されることに基づいて、包装袋20の底面側に凹形状の隙間Sが形成される。そして、包装袋用ラベル10の底部14の両側の補助部14bは、上方へ折り曲げられて起立した状態で上記隙間S内に挿入されている。上記隙間S内に挿入された補助部14bは、底面シート21の下側に配置されて、底面シート21を下側から支持する。これにより、包装袋20の自立状態が更に安定化する。
【0026】
加えて、上記隙間S内に、補助部14bが配置されることにより、包装袋20の側面シート22同士が一定以上に接近することが規制される。つまり、補助部14bが側面シート22間の間隔保持部として機能する。これにより、包装袋20内の内容物の量が少なくなった場合にも、包装袋20の下部側が膨らんだ状態が保持されやすくなり、その結果、包装袋20の自立状態が更に安定化する。
【0027】
次に本実施形態の効果について、以下に記載する。
(1)包装袋20に取り付けて使用される包装袋用ラベル10は、包装袋20の両側面にそれぞれ配置される第1側部11及び第2側部12と、第1側部11の下端縁に連接され、包装袋20の下部に配置される底部14とを備えている。第2側部12及び底部14には、第2側部12と底部14とを連結するための連結部(切込み15及び挿入片16)が設けられている。上記構成によれば、包装袋用ラベル10の底部14によって、面状の接地部分が確保されることにより、包装袋20の自立状態が安定化する。
【0028】
(2)底部14には、包装袋20の底面側において、側面シート22と底面シート21との接着により形成される隙間Sに挿入される補助部14bが設けられている。補助部14bは、包装袋20の底面シート21を下側から支持することにより、包装袋20の自立状態を更に安定化させる。また、補助部14bは、包装袋20の側面シート22同士の接近を規制して、包装袋20の下部側が膨らんだ状態を保持することにより、包装袋20の自立状態を更に安定化させる。
【0029】
(3)包装袋用ラベル10を形成するためのシート材10Aは、底部14と、第1側部11と、第2側部12とが長さ方向に連接された帯状をなしている。上記構成によれば、仮想線A,B,Eにてシート材10Aを折り曲げるとともに、第2側部12と底部14とを連結部(切込み15及び挿入片16)にて連結させるという単純な操作によって、包装袋用ラベル10を組み立てることができる。
【0030】
(4)シート材10Aの底部14の側部は、第1側部11に非接続とされて、上方へ折曲可能に形成されている。上記構成によれば、底部14の側部を折り曲げて起立させることにより、簡易に補助部14bを形成することができる。
【0031】
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。また、次の変更例を互いに組み合わせ、その組み合わせの構成のように上記実施形態を変更することも可能である。
【0032】
・ 包装袋20は、一対の側面シート22と、側面シート22間に配置されて底面を形成する底面シート21とからなり、側面シート22の両側部同士が接合されるとともに、側面シート22の下部と底面シート21とが接合されることにより袋状をなす包装袋であれば、その具体的構成は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、口具23が袋の側部や隅部分に取り付けられている包装袋であってもよいし、口具23を備えない包装袋であってもよい。また、特許文献1に記載されるような両側縁等が補強材で被覆された包装袋であってもよい。
【0033】
・ 包装袋用ラベル10の第1側部11及び第2側部12を、包装袋20の側面に接着剤等により貼り付ける構成としてもよいし、底部14を、包装袋20の底面等に接着剤等により貼り付ける構成としてもよい。この場合、包装袋20に対する包装袋用ラベル10の取り付け状態が安定化する。
【0034】
・ 第1側部11及び第2側部12の形状は、包装袋20の形状やラベルのデザイン等に応じて適宜、変更することができる。例えば、第1側部11と第2側部12とを非連結とし、第1側部11及び第2側部12の上部を包装袋20の側面に接着剤等により貼り付けて固定する構成としてもよい。この場合には、口具23の取り付け位置等、上部の形状の違う包装袋20に対しても、第1側部11及び第2側部12の形状を変更することなく同様に取り付けることができる包装袋用ラベル10となる。
【0035】
・ 第2側部12と底部14とを連結する連結部の具体的構成は上記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、底部14の切込み15を省略し、挿入片16を底部14の内面又は外面に接着剤等により接着することによって、第2側部12と底部14とを連結する構成であってもよい。また、図5(a)及び(b)に示すように、底部14における第1側部11と反対側の端縁に接着片14cを連接し、接着片14cの外面と第2側部12の内面とを接着剤等により固定することによって、第2側部12と底部14とを連結する構成であってもよい。
【0036】
・ 底部14は、必ずしも載置面に対して面で接触する構成である必要はなく、包装袋用ラベル10の取り付け前の包装袋20と比較して、載置面に対する接地部分が増える構成であればよい。
【0037】
・ 補助部14bは、底面シート21の下面に当接して、底面シート21を下側から支持する機能、及び側面シート22同士の接近を規制する機能の少なくとも一方を備えるものであれば、その具体的構成は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、底部14の両側部に補助部14bを設けていたが、底部14の一方側のみに補助部14bを設ける構成としてもよい。また、補助部14bを省略してもよい。
【0038】
・ また、参考例として記載するものであるが、次のような構成とした場合にも包装袋の自立性を高めるという課題を解決することが可能である。上記実施形態では、包装袋用ラベル10の底部14の補助部14bを包装袋20の隙間S内に配置させていたが、底部14の中央部14aも隙間S内に配置させる。そして、底部14の中央部14aを包装袋20の隙間S内に固定する。この場合には、隙間S内に中央部14aが配置されることによって、包装袋20の側面シート22同士の接近が規制されて、包装袋20の自立状態を安定化させることができる。
【0039】
上記構成とした場合には、少なくとも底部14の中央部14aを備える構成であればよく、補助部14bを省略することも可能であるし、第1側部11及び第2側部12の一方又は両方を省略することも可能である。つまり、底部14の中央部14aに相当する本体部と、その本体部を包装袋20の隙間S内に固定する固定部とを備える部材(自立補助シート)であればよく、ラベル機能や連結部等は任意構成となる。
【0040】
なお、上記固定部としては、例えば、上記本体部の上面に接着層を設けて、その接着層によって包装袋20に上記本体部を固定する構成が挙げられる。また、上記本体部の側縁部分を上方又は下方に折り曲げてなる折曲部を設けて、隙間Sを囲む包装袋20の周壁内面(側面シート22と底面シート21とが接合されている部分)に上記折曲部を接着剤等により接着することによって、包装袋20に上記本体部を固定してもよい。
【0041】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記補助部は、前記底部の側部を折り曲げて起立させることにより形成されている前記包装袋用ラベル。
【0042】
(ロ)前記底部の側部は、前記第1側部に非接続とされて、上方へ折曲可能に形成されている前記シート材。
(ハ)前記包装袋用ラベルを備えるラベル付き包装袋。
【0043】
(ニ)一対の側面シートと、側面シート間に配置されて底面を形成する底面シートとからなり、前記側面シートの両側部同士が接合されるとともに、前記側面シートの下部と前記底面シートとが接合されることにより袋状をなす包装袋に取り付けて使用される自立補助シートであって、前記包装袋の底面側において、前記側面シートと前記底面シートとの接合により形成される隙間に配置されて、側面シート同士の接近を規制するシート状の本体部と、前記本体部を前記包装袋に固定するための固定部とを備える自立補助シート。
【符号の説明】
【0044】
S…隙間、10…包装袋用ラベル、10A…シート材、11…第1側部、12…第2側部、14…底部、14b…側部(補助部)、15…切込み(連結部)、16…挿入片(連結部)、20…包装袋、21…底面シート、22…側面シート、23…口具。
図1
図2
図3
図4
図5