【文献】
島田 和之,在宅医療支援システムにおける問診知識記述方式の開発,電子情報通信学会1997年情報・システムソサイエティ大会講演論文集,日本,社団法人電子情報通信学会,1997年 8月13日,p.57
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
医療機関において、患者に対する治療内容等を記録する診療支援装置いわゆる電子カルテ装置が普及しつつある。医師は、患者を診療した際に診立てた患者の傷病名や患者の主訴、医師の所見、経過、患者に実施した処置、処方、検査等の治療内容等を記述した様々な「診療データ」をこの診療支援装置に記録する。そのため診療支援装置には、この「診療データ」の入力を受け付けるための入力欄が設けられている。
【0003】
例えば診療支援装置には、傷病名等のデータを入力するための病名入力欄や、処置、処方等のデータを入力するための処方等入力欄、及び主訴、所見、経過等のデータを入力するための経過等入力欄が用意されている。
【0004】
図23は診療支援装置がカルテ2号紙画面80と呼ばれる画面に診療データを表示している様子を示す一例である。カルテ2号紙画面とは、カルテ2号紙と呼ばれる日々の診療行為が記録される紙のカルテを模して構成された画面をいう。
【0005】
カルテ2号紙画面80は、大きく、処方等表示領域83と経過等表示領域82と呼ばれる2つの画面を有している。処方等表示領域83は、処置や処方、検査等の医師が患者に実施した診療行為を入力し表示する画面である。経過等表示領域82は、病名や主訴、所見等を入力し表示する画面である。
またカルテ2号紙画面80は、診療日リスト81と呼ばれる画面を有しており、患者が来院して診療した診療日単位に記録される過去の診療データを表示させることができる。
【0006】
カルテは後で参照したときに何が記載されているか容易に分るように記載する必要がある。また、他人が見ることを前提に記載するのがよい。これは手書きのカルテでも電子カルテでも同じである。
【0007】
そこで診療支援装置は、診療データが入力される際に、その診療データがどのようなデータであるかを分るように記録しておくと共に、その診療データを呼び出して表示するときもそれがどのようなデータであるのかを分るようにするために、各「診療データ」に「ラベル」と「単位」を対応付けて記録するようにしている。
【0008】
例えば、体温のデータを診療データとして記録するときは、「体温」という文字で表される「ラベル」と、「37.6」等の数値や文字で表される「診療データ」と、「℃」という記号あるいは文字で表される「単位」とをひとまとめにして記録する。但し、医師が「体温」等の「ラベル」や「℃」等の「単位」を毎回入力するのは負担が大きいため、「診療データ」の入力に際して、「テンプレート」と呼ばれる定型の入力部品を用意しておいて、そこに「診療データ」だけを入力すればよいようにしている(例えば、特許文献1を参照)。
【0009】
医師が診療支援装置にカルテ2号紙画面80を表示させているときに、例えば病状の経過等の「診療データ」を入力しようとする際には、
図23に示したカルテ2号紙画面80に表示されている経過入力ボタン84を選択する。そうすると診療支援装置は、
図18に示す経過等入力画面70と呼ばれる画面を表示する。
医師は、この経過等入力画面70において所望のテンプレートを選択しながら、経過等の「診療データ」を入力していく。
【0010】
図22には、医師が「主訴現病歴」、「既往歴」、「体温」及び「脈拍」の各「診療データ」を入力するために、経過等入力画面70においてそれぞれのテンプレートを呼び出して表示させた状態を示す。
【0011】
具体的には、
図22において、医師はまず「データ選択」と表示されたツリービュー41と呼ばれる左右2つの領域からなる領域の左側の領域においてフォルダを選択する。各フォルダには、種類毎に分類されたテンプレートがそれぞれ格納されている。医師がいずれかのフォルダを選択すると、当該フォルダに格納されたテンプレートのリストがツリービュー41の右側の領域に表示される。そして医師が所望のテンプレートを選択すると、テンプレート表示領域42に当該テンプレートが表示される。
【0012】
例えば医師は「主訴・現病歴」と記載されたフォルダを選択し、リスト表示されたテンプレート群の中から「主訴現病歴」のテンプレートと「既往歴」のテンプレートを選択する。また医師は、「所見」と記載されたフォルダ72を開いて、その中の「体温」のテンプレート及び「脈拍」のテンプレート73を選択する。
【0013】
これにより診療支援装置は、「既往歴・原因・主要症状・経過等」と表示されたテンプレート表示領域42内に、それぞれのテンプレート43〜46を表示させる。各テンプレートは、「診療データ」の見出しである「ラベル」の表示欄74と、「診療データ」の入力欄75と、「単位」の表示欄76とで構成されている。但し、テンプレートによっては「単位」が付かないものもある。
【0014】
図22に示したテンプレート46の場合、「脈拍」の文字がラベル74を示し、その右の四角い枠が「診療データ」の入力欄75を示し、さらにその右の「/min」が「単位」76を示す。この入力欄75にユーザが数値やテキスト等の「診療データ」をキーボード等から入力する。
【0015】
テンプレートは、ツリービュー41に示すように「主訴・現病歴」に係るものや「基礎的診療情報」に係るもの、「初診時特有情報」等々、幾つかのカテゴリに分けてそれぞれフォルダを分けて格納されている。医師は、上記のようにして表示させたそれぞれのテンプレート内の入力欄にテキストや数値等の「診療データ」を入力し、OKボタンを押すことで、「診療データ」を診療支援装置に登録する。そしてこのようにして入力された「診療データ」がカルテ2号紙画面に反映されて表示される。
【発明を実施するための形態】
【0021】
==第1実施形態==
本発明の実施の形態における診療支援装置10のブロック構成を
図1に示す。診療支援装置10は、医師が患者に対して行った診察の結果を表示する機能を有する情報処理装置である。
【0022】
図1において、13はLCD(Liquid Crystal Display)等で構成した情報表示手段としての表示装置、11はデータ入力手段としてのキーボード、12はデータ入力手段としてのマウス等のポインティングデバイスである。また表示制御部14は、システム制御部18からの指示により表示装置13を制御する。
【0023】
18は制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)により構成されるシステム制御部、15はRAM(Random Access Memory)、16はROM(Read Only Memory)である。
20はハードディスク装置等の記憶手段で構成したファイル装置である。またファイル制御部17は、システム制御部18からの指示に従いファイル装置20を制御する。
【0024】
システム制御部18は、診療支援装置10全体を制御する機能し、特定文字判定部、表示方法登録部としても機能する。
【0025】
キーボード11とマウス12は入力を受け付ける入力手段として機能し、診察結果入力部、定義情報入力部、表示方法入力部としても機能する。
【0026】
表示装置13及び表示制御部14は、情報を出力する出力手段として機能し、診察結果表示部、問診項目表示部としても機能する。
【0027】
ファイル装置20は、各種データを記憶し、ファイル制御部17を介してシステム制御部18から行われる指示によりデータを読み書きする機能を有する。ファイル装置20は表示方法定義部としても機能する。
【0028】
ファイル装置20は、カテゴリファイル21と、テンプレートファイル22と、ラベルファイル23と、マスタファイル24と、患者ファイル25と、診療情報ファイル26と、選択リストファイル27と、プログラム28と、を記憶している。
【0029】
診療支援装置10はパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成することもできる。そして、診療支援装置10の上記各機能を実現するためのプログラム28を予めROM16あるいはファイル装置20にインストールしておいてもよいし、CD−ROM等の記憶媒体に格納して供給してもよい。あるいはネットワークを介して他のコンピュータから受信するようにしてもよい。システム制御部18がプログラム28をROM16やRAM15に読み出して実行することで診療支援装置10の上記各機能が実現される。
【0030】
ファイル装置20に記憶されたカテゴリファイル21は、テンプレートを格納するフォルダを定義するファイルである。本実施形態ではテンプレートを幾つかのカテゴリに分け、カテゴリ毎にフォルダを設けてテンプレートを格納している。このカテゴリ即ちフォルダはユーザが任意に設定できるようにしている。
【0031】
カテゴリファイル21は
図2に示すように、カテゴリID、カテゴリ名称等のレコードから成っている。このうち「カテゴリID」は、各カテゴリを識別するための識別情報である。「カテゴリ名称」は各カテゴリに付与された名称であり、ユーザが任意に設定することができる。具体的には、「主訴・現病歴」や「基礎的診療情報」、「所見」等である。
【0032】
テンプレートファイル22は、個々のテンプレートを定義するファイルであり、そのレコード構成を
図3に示す。「カテゴリID」欄には
図2に示したカテゴリIDが格納されている。カテゴリID欄に記載されたカテゴリIDは、そのテンプレートがどのカテゴリに属しているかを表している。つまり、このテンプレートがどのフォルダに格納されるかを定義する。「テンプレート名称」欄にはテンプレートの表示名称が格納されており、ユーザが任意に設定できる。
【0033】
「ラベルファイルID」欄には、テンプレートファイル22から参照されるラベルファイル23を特定する情報が記録される。ラベルファイル23は、テンプレート内において表示される「ラベル」や「診療データ」の入力欄等を定義するためのファイルである。ラベルファイル23については後述する。
【0034】
「大きさ」及び「位置」は、テンプレート内において表示される「ラベル」や「診療データ」の入力欄の大きさ及び位置を示す情報である。
【0035】
尚、1つのテンプレートファイル22において複数のラベルファイル23を指定するように構成することも可能である。この場合、
図3に示した「ラベルファイルID」、「大きさ」、「位置」の各レコードが、各ラベルファイル23に対応してそれぞれ形成される。
【0036】
図1に戻って、マスタファイル24は、医療機関で扱う可能性がある全傷病名と、カルテに記録する項目である処置や検査等の診療行為、薬剤や処方、そして、主訴、所見、バイタル等の項目を、それぞれの名称と固有コードとともに予め登録したファイルである。
【0037】
患者ファイル25は、患者の氏名や住所、保険に関する情報等の患者固有の情報を記憶するファイルである。
診療情報ファイル26は、患者に実施した処置や処方、検査さらに患者の病名等の診療に係る情報を患者別に記憶するファイルである。患者ファイル25と診療情報ファイル26とは患者IDにより関連付けられている。
【0038】
プログラム28は、診療支援装置10を機能させるためのプログラムである。システム制御部18がプログラム28をファイル装置20からRAM15に読み出して実行することにより、診療支援装置10としての各種機能が実現される。
【0039】
ラベルファイル23は、テンプレート内において表示される「ラベル」や「診療データ」の入力欄、「単位」等を定義するためのファイルである。本実施形態においては、ラベルファイル23には、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて記憶されている。
【0040】
ラベルファイル23にはいくつかの種類があり、各種類によって異なるレコード構造を持つ。ラベルファイル23の種類としては例えば「選択リストつき文字列型」、「チェック型」、「小数型」、「文章型」がある。
【0041】
「選択リストつき文字列型」のラベルファイル23aを
図4に示す。ラベルファイル23aは、「ラベルファイルID」欄、「ラベル」欄、「デフォルト値」欄、「選択リストグループ」欄、「処方等」欄を有する。
【0042】
「ラベルファイルID」欄には、ラベルファイル23aの識別情報が記載される。
「ラベル」欄には、テンプレートにラベルとして表示される文字列が記載される。
図4に示す例では、医師が患者に問診する際の質問内容である問診項目が「ラベル」欄に記載されている。
「デフォルト値」欄には、「診療データ」入力欄に初期表示される内容が記載される。例えば、問診項目に対する複数の選択肢(回答候補)のうち、「デフォルト値」欄に記載された内容が、「診療データ」入力欄に初期表示される。この場合、医師は、問診項目に対して患者から得られた回答が初期表示された回答と同じであるときは、この初期表示された回答を、問診項目に対する回答として用いることができる。
「処方等」欄は、医師が患者に対して行う処方の内容が記載される。
「選択リストグループ」欄には、選択リストファイル27を特定する情報が記載される。「選択リストグループ」欄は、「選択リストつき文字列型」のラベルファイル23aが有するレコード構造である。
【0043】
選択リストファイル27には、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて記憶されている。つまり、「選択リストつき文字列型」のラベルファイル23aの場合は、「選択リストグループ」欄に選択リストファイル27を指定することによって、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、を対応付けて記憶している。
図4に示す例では、「頻度」という名称の選択リストファイル27が指定されていることが示されている。
【0044】
選択リストファイル27の一例を
図8及び
図9に示す。
図8は「頻度」という名称の選択リストファイル27aを示し、
図9は「痛み」という名称の選択リストファイル27bを示す。
選択リストファイル27a(頻度)には、「項目」欄に特定文字の定義情報が記憶され、「表示方法」欄に特定文字の表示方法の定義情報が記憶されている。
選択リストファイル27a(頻度)には、医師が患者に対して行う問診の内容(問診項目)に対する回答として選択可能な複数の回答候補が記載されると共に、各回答候補が回答として選択された場合の表示方法がそれぞれ記憶されている。
【0045】
図8に示す例では、「ない」「まれ」「時々」が選択された場合は「黒色の文字」で回答を表示することが定義され、「しばしば」が選択された場合は「黄色の文字」で回答を表示することが定義され、「いつも」が選択された場合は「赤色の文字」で回答を表示することが定義されている。
【0046】
このように、「選択リストつき文字列型」のラベルファイル23aは、選択リストファイル27と組み合わせることにより、患者への問診項目(「ラベル」欄)と、この問診項目に対する回答として選択可能な複数の回答候補(「項目」欄)と、を対応付けて記憶している。
【0047】
同様に、
図9に示す選択リストファイル27b(痛み)にも、「項目」欄に特定文字の定義情報が記憶され、「表示方法」欄に特定文字の表示方法の定義情報が記憶されている。
【0048】
そして選択リストファイル27b(痛み)には、医師が患者に対して行う問診の内容(問診項目)に対する回答として選択可能な複数の回答候補が記載されると共に、各回答候補が回答として選択された場合の表示方法がそれぞれ記憶されている。
【0049】
次に「チェック型」のラベルファイル23bを
図5に示す。「チェック型」のラベルファイル23bには、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて記憶されている。
ラベルファイル23bは、「ラベルファイルID」欄、「ラベル」欄、「回答候補」欄、「チェックありの時の値」欄、「チェックなしの時の値」欄を有する。
「ラベルファイルID」欄には、ラベルファイル23bの識別情報が記載される。
「ラベル」欄には、テンプレートにラベルとして表示される文字列が記載される。本実施形態では、医師が患者に問診する際の質問内容である問診項目が「ラベル」欄に記載される。
【0050】
「回答候補」欄には、問診項目に対する回答として選択可能な複数の回答候補が記録されている。「チェック型」の場合の回答候補は、「チェックあり」または「チェックなし」である。
「チェックなしの時の値」欄には、問診項目に対する回答が「チェックなし」であった場合にこの回答に割り当てられる文字(「いいえ」)と、その文字の表示方法(「黒色文字」)が対応付けて記録される。
「チェックありの時の値」欄には、問診項目に対する回答が「チェックあり」であった場合にこの回答に割り当てられる文字(「はい」)と、その文字の表示方法(「赤色文字」)が記録される。
【0051】
次に「小数型」のラベルファイル23cを
図6に示す。「小数型」のラベルファイル23cには、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて記憶されている。ラベルファイル23cは、「ラベルファイルID」欄、「ラベル」欄、「デフォルト値」欄、「整数部桁数」欄、「小数部桁数」欄、「基準値(最小)」欄、「基準値(最大)」欄、「処方等」欄を有する。
【0052】
「ラベルファイルID」欄には、ラベルファイル23cの識別情報が記載される。
「ラベル」欄には、テンプレートにラベルとして表示される文字列が記載される。本実施形態では、「体温」という文字列が記載される。
「デフォルト値」欄には、体温の測定結果を入力するための「診療データ」入力欄に初期表示される内容が記載される。本実施形態では空欄とされている。
「整数部桁数」欄及び「小数部桁数」欄は、「診療データ」入力欄に入力される数値の桁数の定義情報を入力するための欄である。
「基準値(最小)」欄及び「基準値(最大)」欄は、特定文字の表示方法の定義情報と、この特定文字の定義情報が記載される欄である。「小数型」のラベルファイル23cの場合、特定文字は、所定の数値範囲を示す文字により定義されている。
【0053】
図6に示す例では、37.0以上の数値は赤色文字で表示することが定義されている。また数値範囲の下限側は定義されていないため、37.0未満の数値は黒色文字で表示することが定義されている。
「処方等」欄は、合計点数に応じた処方の内容が記載される。
【0054】
次に「文章型」のラベルファイル23dを
図7に示す。「文章型」のラベルファイル23dには、には、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて記憶されている。ラベルファイル23dは、「ラベルファイルID」欄、「ラベル」欄、「デフォルト値」欄、「修飾する文字列」欄、「修飾色」欄、「処方等」欄を有する。
【0055】
「ラベルファイルID」欄には、ラベルファイル23dの識別情報が記載される。
「ラベル」欄には、テンプレートにラベルとして表示される文字列が記載される。本実施形態では、「アレルギー」の文字列が記載される。
「デフォルト値」欄には、医師により記載される「診療データ」入力欄に初期表示される内容が記載される。本実施形態では空欄とされている。
「修飾する文字列」欄には、「診療データ」入力欄に医師により入力された文字列の中に含まれる文字のうち特定の表示方法で表示される特定文字の定義情報が記載される。
「修飾色」欄には、上記特定文字の表示方法が記載される。
図7に示す例では、特定文字を赤色文字で表示することが定義されている。
「処方等」欄は、医師が患者に対して行う処方の内容が記載される。
【0056】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図10は、新たなテンプレートを作成する際に表示装置13に表示されるテンプレート作成画面60の例である。
【0057】
テンプレート作成画面60においてテンプレートを作成する際には、
図10に示す画面のツール欄610にある各種のテンプレートを指定するボタンをクリックしてテンプレートの種類を指定し、テンプレート表示エリア620の任意位置をクリックすることで、その位置にテンプレートのラベル74とデータ入力欄75とが表示される。
【0058】
図10に示すテンプレート作成画面60の分類欄61はそのテンプレートのカテゴリを入力するための欄である。本実施形態では分類欄61は、あらかじめ設定してある複数のカテゴリの中から選択指定するためのプルダウンメニューである。ここで指定した分類に対応するカテゴリIDがテンプレートファイル22に記憶されるとともに、当該カテゴリのフォルダにこのテンプレートファイル22が格納される。
【0059】
テンプレート名欄62は、経過等入力画面70内のツリービュー41でカテゴリ別のフォルダを開いたときにその右側にリスト表示されるテンプレートの名称を入力するための欄であり、ユーザが任意の文字列を入力して設定することができる。テンプレート名欄62に入力された内容は、テンプレートファイル22のテンプレート名に対応する。
【0060】
テンプレート名欄62に既存のテンプレートのファイル名が入力された場合には、診療支援装置10は、そのファイル名で特定されるテンプレートファイル23をファイル装置20から読み出して表示する。そしてこのテンプレートファイル23が編集されて、ファイル装置20に記憶される。
【0061】
またテンプレート名欄62に新規のテンプレートのファイル名が入力された場合には、診療支援装置10は、新たにテンプレートファイル23を作成する。そしてこのテンプレートファイル23がファイル装置20に記憶される。
【0062】
タイプ欄63は、ラベルファイル23の型を特定するための欄である。
図10に示す例では「選択リスト付き文字列型」である。
【0063】
ラベル欄64は、テンプレートを表示したときに「診療データ」の入力欄の左側に表示されラベルの名称を入力するための欄である。ラベル欄64もユーザが任意の文字列を入力して設定することができる。
図10に示す例では、患者への問診項目をラベルとして設定している。
【0064】
デフォルト値欄65は、テンプレートを表示させたときに診療データの入力欄に初期表示させるデータを入力するための欄であり、ユーザが任意の数値や文字列を入力設定することができる。そのテンプレートを使って診療データを入力する際に、毎回決まった数値やテキストを入力することが事前に想定される場合には、その内容をあらかじめ設定しておくことで、医師による入力作業を簡易化することができる。ここで設定したデータはラベルファイル23のデフォルト値欄に記憶される。
【0065】
選択リストグループ欄66は、選択リストファイル27を指定するための欄である。
図10に示す例では、「頻度」という選択リストファイル27が指定されている。
【0066】
上述した様に、選択リストファイル27には、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて記憶されている。つまり「選択リスト付き文字列型」のラベルファイル23が用いられる場合は、選択リストグループ欄66に選択リストファイル27を指定することによって、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて記憶される。
【0067】
選択リストファイル27が指定されると、選択リスト欄67に、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、が対応付けて表示される。
【0068】
また選択リストグループ欄66に新規の選択リストファイル27を指定することも可能である。この場合は、診療支援装置10は、選択リスト欄67から、特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、を受け付けて、これらの新規の特定文字の定義情報と、この特定文字の表示方法の定義情報と、をそれぞれ対応付けて、新たな選択リストファイル27としてファイル装置20に記憶する。なお診療支援装置10は、この新たな選択リストファイル27を識別するためのファイル名として、選択リストグループ欄66に入力された新たな選択リストファイル27の名称を用いる。
【0069】
図10に示すように、テンプレート内には複数(7つ)の問診項目をセットにしてそれぞれ回答の選択肢と共に登録しておくことができる。これにより、医師が患者に問診を行う際の一連の質問内容を予め設定してくことが可能になる。
また
図10に示すように、本実施形態のテンプレート内の各問診項目にはそれぞれ回答の選択肢が設定されている。
【0070】
次に、上記のようにして作成されたテンプレートを医師が呼び出して利用する際の画面例を
図11に示す。この場合診療支援装置10は、
図11に示す経過等入力画面70と呼ばれる画面を表示する。
医師は、この経過等入力画面70において所望のテンプレートを選択しながら、経過等の「診療データ」を入力していく。
図11には、医師が「問診票」のテンプレートを経過等入力画面70に呼び出して表示させた状態を示す。
【0071】
具体的には、
図11に示す画面において、医師はデータ選択と記載されたツリービュー41において「基礎的診療情報」と記載されたフォルダを選択し、リスト表示されたテンプレート群の中から「問診票」のテンプレートを選択する。これにより診療支援装置は、「既往歴・原因・主要症状・経過等」と表示されたテンプレート表示領域42内に、「問診票」のテンプレートを表示させる。このとき診療支援装置10は、患者への問診項目と、問診項目に対する回答として選択可能な複数の回答候補と、を表示する。
【0072】
そして医師はラベル74に記載されている7つの問診項目に従って患者に問診を行い、患者からの回答をそれぞれ回答入力欄75に入力する。回答入力欄75には、問診項目に対する回答として選択可能な複数の回答候補を選択して入力できるようになっている。このようにして診療支援装置10は、複数の回答候補の中から選択された回答を診察の結果として取得する。
【0073】
そしてこのようにして入力された「診療データ」がカルテ2号紙画面80に反映されて表示される。その様子を
図12に示す。
【0074】
本実施形態に係る診療支援装置10は、カルテ2号紙画面80を表示する際に、医師により入力された診察の結果に含まれる文字が特定文字の定義情報に合致するか否かを判定し、特定文字であると判定された文字の表示態様を、その特定文字の表示方法の定義情報に従って変換して表示する。
【0075】
図12に示す例では、診療支援装置10は、医師により選択された問診項目に対する回答が、特定文字の定義情報に合致する場合に、この回答の表示態様を、選択リストファイル27に定義された表示方法の定義情報に従って変換して、診察の結果として回答を表示する。具体的には、診療支援装置10は、選択リストファイル27aを参照し、「ない」及び「まれ」の文字を黒色で表示し、「いつも」の文字を赤色で表示する。
【0076】
このような態様により、医師はカルテ2号紙画面80を見た際に、患者の病状等を診断する上で重要度の高い文字を瞬時に見つけることが可能となる。このようにして本実施形態では、医師が患者を診断する際に、患者の病状に対する判断を支援することが可能となる。
【0077】
==第2実施形態==
次に第2実施形態の動作について説明する。第1実施形態と同様の構成及び処理内容に関する説明は説明の簡略化のために適宜省略する。
【0078】
図13は、システム制御部18が表示装置13に表示する新たなテンプレートを、ユーザが作成するためのテンプレート作成画面60の表示例である。
図13に示すように、本実施形態では、「チェック型」のラベルファイル23を使用する。
ラベル欄64は、テンプレートを表示したときに診療データ入力欄の左側に表示されラベルの名称を入力するための欄であり、ラベルファイル23のラベル名称に対応する。ラベル欄64にはユーザが任意の文字列を入力してラベルの名称を設定する。
図13に示す例では、患者への問診項目をラベルとして設定している。
デフォルト値欄65は、テンプレートを表示させたときに診療データの入力欄に初期表示させるデータを入力するための欄であり、ここで設定したデータはラベルファイル23のデフォルト値欄に記憶される。
【0079】
また
図13に示すように、チェック型のラベルファイル23を指定した場合には、設定欄69に、チェック有りが回答として選択された場合に、この回答に割り当てられる文字(「はい」)と、その文字の表示方法(「赤色文字」)が表示される。またチェックなしが回答として選択された場合に、この回答に割り当てられる文字(「いいえ」)と、その文字の表示方法(「黒色文字」)が対応付けて表示される。
また設定欄69の内容を適宜書き換えることも可能である。この場合、診療支援装置10は、
図5に示したチェック型のラベルファイル23bを書き換える。
【0080】
図13に示すように、テンプレート内には複数(5つ)の問診項目をセットにしてそれぞれ回答の選択肢(チェックあり、チェックなし)と共に登録しておくことができる。これにより、医師が患者に問診を行う際の一連の質問内容を予め設定してくことが可能になる。
【0081】
次に、上記のようにして作成されたテンプレートを医師が呼び出して利用する際の画面例を
図14に示す。この場合診療支援装置10は、
図14に示す経過等入力画面70と呼ばれる画面を表示する。
医師は、この経過等入力画面70において所望のテンプレートを選択しながら、経過等の「診療データ」を入力していく。
図14には、医師が「問診票(たばこ)」のテンプレートを経過等入力画面70に呼び出して表示させた状態を示す。
【0082】
具体的には、
図14に示す画面において、医師はデータ選択と記載されたツリービュー41において「基礎的診療情報」と記載されたフォルダを選択し、リスト表示されたテンプレート群の中から「問診票(たばこ)」のテンプレートを選択する。これにより診療支援装置は、「既往歴・原因・主要症状・経過等」と表示されたテンプレート表示領域42内に、問診票(たばこ)のテンプレートを表示させる。
【0083】
そして医師はラベル74に記載されている5つの問診項目に従って患者に問診を行い、患者からの回答をそれぞれ回答入力欄75に入力する。回答入力欄75には、問診項目に対する回答として選択可能な複数の回答候補(チェックあり、チェックなし)を選択して入力できるようになっている。このようにして診療支援装置10は、複数の回答候補(チェックあり、チェックなし)の中から選択された回答を診察の結果として取得する。
【0084】
そしてこのようにして入力された「診療データ」がカルテ2号紙画面80に反映されて表示される。その様子を
図15に示す。
【0085】
本実施形態に係る診療支援装置10は、カルテ2号紙画面80を表示する際に、医師により入力された診察の結果に含まれる文字が特定文字の定義情報に合致するか否かを判定し、特定文字であると判定された文字の表示態様を、その特定文字の表示方法の定義情報に従って変換して表示する。
【0086】
図15に示す例では、診療支援装置10は、医師により選択された問診項目に対する回答が、特定文字の定義情報に合致する場合に、この回答の表示態様を、ラベルファイル23に定義された表示方法の定義情報に従って変換して、診察の結果として回答を表示する。具体的には、診療支援装置10は、ラベルファイル23bを参照し、「いいえ」の文字を黒色で表示し、「はい」の文字を赤色で表示する。
【0087】
このような態様により、医師はカルテ2号紙画面80の中から、患者の病状等を診断する上で重要度の高い文字を瞬時に見つけることが可能となる。このようにして本実施形態では、医師が患者を診断する際に、患者の病状に対する判断を支援することが可能となる。
【0088】
==第3実施形態==
次に第3実施形態の動作について説明する。第1実施形態と同様の構成及び処理内容に関する説明は説明の簡略化のために適宜省略する。
【0089】
図16は、システム制御部18が表示装置13に表示する新たなテンプレートを、ユーザが作成するためのテンプレート作成画面60の表示例である。
図16に示すように、本実施形態では、「小数型」のラベルファイル23を使用する。
【0090】
ラベル欄64は、テンプレートを表示したときに診療データ入力欄の左側に表示されラベルの名称を入力するための欄であり、ラベルファイル23のラベル名称に対応する。ラベル欄64にはユーザが任意の文字列を入力してラベルの名称を設定する。
図16に示す例では、「体温」の文字をラベルとして設定している。
デフォルト値欄65は、テンプレートを表示させたときに診療データの入力欄に初期表示させるデータを入力するための欄であり、ここで設定したデータはラベルファイル23のデフォルト値欄に記憶される。
【0091】
また
図16に示すように、小数型のラベルファイル23を指定した場合には、設定欄90の「基準値(最小)」欄及び「基準値(最大)」欄に、特定文字の表示方法の定義情報と、この特定文字の定義情報が表示される。「小数型」のラベルファイル23の場合、特定文字は、所定の数値範囲を示す文字により定義されている。
図16に示す例では、37.0以上の数値は赤色文字で表示することが示されている。また数値範囲の下限側は定義されていないため、37.0未満の数値は全て黒色文字で表示することが示されている。
また設定欄90の内容を適宜書き換えることも可能である。この場合、診療支援装置10は、
図6に示した小数型のラベルファイル23cを書き換える。
【0092】
次に、上記のようにして作成されたテンプレートを医師が呼び出して利用する際の画面例を
図17に示す。この場合診療支援装置10は、
図17に示す経過等入力画面70と呼ばれる画面を表示する。
医師は、この経過等入力画面70において所望のテンプレートを選択しながら、経過等の「診療データ」を入力していく。
図17には、医師が「体温」のテンプレートを経過等入力画面70に呼び出して表示させた状態を示す。
【0093】
具体的には、
図17に示す画面において、医師はデータ選択と記載されたツリービュー41において「基礎的診療情報」と記載されたフォルダを選択し、リスト表示されたテンプレート群の中から「体温」のテンプレートを選択する。これにより診療支援装置は、「既往歴・原因・主要症状・経過等」と表示されたテンプレート表示領域42内に、「体温」のテンプレートを表示させる。
そして医師は患者の体温の測定結果を回答入力欄75に入力する。このようにして診療支援装置10は、診察の結果を取得する。
図17に示す例では、「38.3」の数値を示す文字が入力されている。
そしてこのようにして入力された「診療データ」がカルテ2号紙画面80に反映されて表示される。その様子を
図18に示す。
【0094】
本実施形態に係る診療支援装置10は、カルテ2号紙画面80を表示する際に、医師により入力された診察の結果に含まれる文字が特定文字の定義情報に合致するか否かを判定し、特定文字であると判定された文字の表示態様を、その特定文字の表示方法の定義情報に従って変換して表示する。
【0095】
図18に示す例では、診療支援装置10は、医師により入力された体温を表す数値を示す文字が、特定文字の定義情報に合致する場合に、この文字の表示態様を、数値型のラベルファイル23に定義された表示方法の定義情報に従って変換して、診察の結果として表示する。具体的には、診療支援装置10は、医師により入力された「38.3」という文字が、ラベルファイル23cに定義されている所定の数値範囲内(37.0以上)の数値を示す文字であるか否かを判定する。そして診療支援装置10は、「38.3」という文字を赤色文字に変換して表示する。
【0096】
このような態様により、医師はカルテ2号紙画面80の中から、患者の病状等を診断する上で重要度の高い数値を瞬時に見つけることが可能となる。このようにして本実施形態では、医師が患者を診断する際に、患者の病状に対する判断を支援することが可能となる。
【0097】
==第4実施形態==
次に第4実施形態の動作について説明する。第1実施形態と同様の構成及び処理内容に関する説明は説明の簡略化のために適宜省略する。
【0098】
図19は、システム制御部18が表示装置13に表示する新たなテンプレートを、ユーザが作成するためのテンプレート作成画面60の表示例である。
図19に示すように、本実施形態では、「文章型」のラベルファイル23を使用する。
【0099】
ラベル欄64は、テンプレートを表示したときに診療データ入力欄の左側に表示されラベルの名称を入力するための欄であり、ラベルファイル23のラベル名称に対応する。ラベル欄64にはユーザが任意の文字列を入力してラベルの名称を設定する。
図19に示す例では、「アレルギー」の文字をラベルとして設定している。
デフォルト値欄65は、テンプレートを表示させたときに診療データの入力欄に初期表示させるデータを入力するための欄であり、ここで設定したデータはラベルファイル23のデフォルト値欄に記憶される。
【0100】
また
図19に示すように、文章型のラベルファイル23を指定した場合には、設定欄91の「修飾する文字列」欄に、特定文字の表示方法の定義情報と、この特定文字の定義情報が表示される。「文章型」のラベルファイル23の場合、特定文字は自由に定義することができる。
図19に示す例では、「薬疹」という文字は赤色文字で表示することが示されている。
また設定欄91の内容を適宜書き換えることも可能である。この場合、診療支援装置10は、
図7に示した文章型のラベルファイル23dを書き換える。
【0101】
次に、上記のようにして作成されたテンプレートを医師が呼び出して利用する際の画面例を
図20に示す。この場合診療支援装置10は、
図20に示す経過等入力画面70と呼ばれる画面を表示する。
医師は、この経過等入力画面70において所望のテンプレートを選択しながら、経過等の「診療データ」を入力していく。
図20には、医師が「アレルギー」のテンプレートを経過等入力画面70に呼び出して表示させた状態を示す。
【0102】
具体的には、
図20に示す画面において、医師はデータ選択と記載されたツリービュー41において「基礎的診療情報」と記載されたフォルダを選択し、リスト表示されたテンプレート群の中から「アレルギー」のテンプレートを選択する。これにより診療支援装置は、「既往歴・原因・主要症状・経過等」と表示されたテンプレート表示領域42内に、「アレルギー」のテンプレートを表示させる。
【0103】
そして医師は、患者に対する問診の結果や、アレルギーに関して行った検査結果等を回答入力欄75に入力する。このようにして診療支援装置10は、診察の結果を取得する。
図20に示す例では、「薬疹がでたことあり(ピリン系)」の文字列が入力されている。
【0104】
そしてこのようにして入力された「診療データ」がカルテ2号紙画面80に反映されて表示される。その様子を
図21に示す。
【0105】
本実施形態に係る診療支援装置10は、カルテ2号紙画面80を表示する際に、医師により入力された診察の結果に含まれる文字が特定文字の定義情報に合致するか否かを判定し、特定文字であると判定された文字の表示態様を、その特定文字の表示方法の定義情報に従って変換して表示する。
【0106】
図21に示す例では、診療支援装置10は、医師により入力された文字列に含まれる文字が、特定文字の定義情報に合致する場合に、この文字の表示態様を、文章型のラベルファイル23dに定義された表示方法の定義情報に従って変換して、診察の結果として表示する。具体的には、診療支援装置10は、医師により入力された「薬疹」という文字が、ラベルファイル23cに定義されている特定文字に合致すると判定する。そして診療支援装置10は、「薬疹」という文字を赤色文字に変換して表示する。
【0107】
このような態様により、医師はカルテ2号紙画面80の中から、患者の病状等を診断する上で重要度の高い文字を瞬時に見つけることが可能となる。このようにして本実施形態では、医師が患者を診断する際に、患者の病状に対する判断を支援することが可能となる。
【0108】
以上、本実施形態に係る診療支援装置10について説明したが、本実施形態に係る診療支援装置10によれば、患者を診断する際の医師の判断を支援することができる。
【0109】
また本実施形態に係る診断支援装置10によれば、患者への問診項目に対して複数の回答候補を表示し、その回答候補の中から選択された回答を医師による診察の結果として受け付け、この回答が特定文字の定義情報に合致する場合に、この回答の表示態様を変換して表示することができる。これにより、医師は患者の病状等を診断する上で重要度の高い文字を瞬時に見つけることが可能となる。このようにして本実施形態では、医師が患者を診断する際に、患者の病状に対する判断を支援することが可能となる。
【0110】
また本実施形態に係る診療支援装置10によれば、医師により診察の結果として入力された数値が所定の数値範囲内の数値であるか否かを判定し、所定の数値範囲内の数値である場合には、この数値の表示態様を変換して表示することができる。
【0111】
このような態様により、患者の病状等を診断する上で重要度の高い数値を瞬時に見つけることが可能となる。このようにして本実施形態では、医師が患者を診断する際に、患者の病状に対する判断を支援することが可能となる。
【0112】
また本実施形態に係る診療支援装置10によれば、テンプレート作成画面60を用いて特定文字の設定やその特定文字の表示方法の設定を自由に行うことができるので、診察の結果をカルテ2号紙画面80に表示する際に、強調して表示させたい文字を柔軟に設定することができる。
【0113】
また特定文字を表示する際に、他の文字とは異なる色で表示させるようにすることで、視覚的に他の文字との区別を容易にすることができる。
【0114】
また特定文字を表示する際に、他の文字とは異なる大きさで表示させるようにすることもできる。この場合も視覚的に他の文字との区別を容易にすることができる。
【0115】
さらに本実施形態に係る診療支援装置10は、特定文字を表示する際に、他の文字とは異なる太さで表示させたり、他の文字とは異なるフォントで表示させたり、他の文字とは異なるハイライトで表示させたり、他の文字とは異なり点滅表示させたりするようにすることもできる。
【0116】
以上説明したように、本実施形態に係る診療支援装置10では、医師による所見用のテンプレートを任意で設定できる機能を有している。そしてカルテ2号紙画面80に表示される文字列のうち、特定の文字について他の文字とは異なる修飾を行うことができる。
【0117】
例えば本実施形態に係る診療支援装置10は、テンプレートの項目毎(選択リスト内の特定の項目など)に特定文字の表示方法を設定し、他の文字とは異なる態様で表示することができる。
【0118】
また本実施形態に係る診療支援装置10は、所定の数値範囲を示す基準値を設定しておき、この数値範囲内の数値に対して他の文字とは異なる態様で表示を行うことができる。
【0119】
このように、本実施形態に係る診療支援装置10によれば、指定の文字列を含む場合は、色をつけるなど、あらかじめ設定しておいた内容に応じて自動修飾をおこなうことができるため、カルテ表示が非常に分かりやすくかつ、効率よく入力を行うことができる。
【0120】
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更や改良等が可能であり、また本発明はその等価物も含むものである。