【実施例】
【0037】
図1には、本発明に係る熱源装置の一実施例の制御構成がブロック図により示されている。本実施例は、
図4に示した熱源装置と同様のシステム構成を有し、さらに、
図1に示されるように、タンクユニット
4内の制御装置33に、循環関連要素異常検出モードの制御手段37、循環流量制御手段57、循環関連要素異常判断手段38、メモリ部39を設けており、また、制御装置33に信号接続されたリモコン装置43に、循環関連要素異常報知手段41と循環流量設定操作手段44を設けて構成されている。なお、循環流量設定操作手段44はタンクユニット
4内の制御装置33等に設けてもよい。また、循環流量設定操作手段44によって設定される循環流量設定値は利用者等によって適宜可変できる値としてもよいし、予め定められる固定値としてもよい。なお、リモコン装置43は、屋内において、リビングや、浴室、台所、洗面所等の適宜の場所に設置されている。
【0038】
循環流量制御手段57は、循環ポンプ23の回転制御により、湯水循環通路40を通して循環させる水の循環流量を制御する手段であり、循環関連要素異常検出モードの制御手段37の指令に基づき、循環ポンプ23の回転制御を適宜行う。
【0039】
循環関連要素異常検出モードの制御手段37は、湯水循環通路40に湯水を循環させるときの流量検出手段42により検出される検出流量を取り込みながら、水電磁弁24の開閉動作制御を行ったり、循環流量制御手段37に指令を加えて循環ポンプ23の回転制御を行ったりすることによって、以下に述べる特徴的な循環関連要素異常検出モードの動作を制御するものである。
【0040】
循環関連要素異常検出モードの機能の動作は、例えば、
図2(a)、(b)、
図3(a)、(b)に示されるように、まず、水電磁弁24を閉じた状態(オフ)で循環ポンプ23を予め定められた設定高回転数(R
0)で回転させる(つまり、循環ポンプ23を回転させるための周波数をここでは140Hzとする)初期動作後、予め定められた予備回転時間T1(例えば1秒)が経過した後に水電磁弁24を開き(オン)、予め定められた設定高回転継続時間T2(例えば1.5秒)経過させる。
【0041】
その後、例えばリモコン装置43の循環流量設定操作手段44の操作によって予め定められる設定循環流量Qs(
図2(c)、参照)に対応する設定回転数で循環ポンプ23を回転させるために、
図2(a)、
図3(a)に示されるように、循環ポンプ23を回転させるための周波数を、設定循環流量Qsに対応させて設定した設定周波数Hsとして回転させる。
【0042】
この設定周波数は、本実施例においては、例えば設定循環流量が3.5リットル/分のときには90Hz、設定循環流量が5.0リットル/分のときには100Hz、設定循環流量が7.0リットル/分のときには110Hzに設定されている。そして、これらの循環ポンプ23の回転制御時に、給湯器16に設けられている流量検出手段42により検出される検出循環流量を例えば予め定められた設定間隔毎に取り込み、その値が設定循環流量Qsよりも小さいときには循環ポンプ23の回転数を設定間隔毎に段階的に時間に比例して大きくしていくポンプ回転数アップ制御動作を行う。
【0043】
このポンプ回転数アップ制御動作を行うと、水電磁弁24が正常である場合には、
図2(c)に示されるように、前記設定循環流量Qsと前記検出循環流量Qtとが等しく(またはほぼ等しく)なり、設定循環流量Qsと検出循環流量Qtとの差が予め定められる許容流量以下となるので、その状態でポンプ回転数を維持する(そのときの周波数で循環ポンプ23を回転させるようにする)ことで、設定循環流量Qsの湯水を湯水循環通路4に循環させる。
【0044】
一方、例えば水電磁弁24に異常が生じている場合には、例えば
図3(c)に示されるように検出循環流量Qtが0のままであるといったように、検出循環流量Qtと設定循環流量Qsとの差が前記許容流量以下とならないので、ポンプ回転数アップ制御動作が継続して行われていく。そして、このポンプ回転数アップ制御動作によって循環ポンプ23の回転数が予め定められた上限値(ここでは循環ポンプ23を回転させるための周波数が160Hz)に達したときには、水電磁弁24を閉じて、前記初期動作から前記回転数アップ制御動作までの一連の動作を繰り返す。なお、前記上限値は、例えば155Hz〜160Hzの間の範囲内の値とするといったように、予め定めた範囲内の値としてもよい。
【0045】
そして、循環関連要素異常検出モードの制御手段37は、この循環関連要素異常検出モードの機能による前記初期動作から前記回転数アップ制御動作までの一連の動作が1回行われる毎に、循環関連要素異常判断手段38に循環関連要素異常検出動作終了信号を加える。
【0046】
循環関連要素異常判断手段38は、循環関連要素異常検出モードの制御手段37からの循環関連要素異常検出動作終了信号を受けて、その受信回数をカウントし、この受信回数、つまり、前記循環関連要素異常検出モードの機能の動作の繰り返し回数が予め定められた設定回数(例えば4回)に達したときには、循環関連要素の異常を判断し、循環関連要素異常判断信号を出力し、リモコン装置39に加える。
【0047】
リモコン装置39の循環関連要素異常報知手段41は、循環関連要素異常判断手段38により循環関連要素の異常が判断されたときには、循環関連要素異常判断信号を受けて、循環関連要素の異常を、表示や音声等の適宜の方法で報知する。
【0048】
なお、外気温が下がり、配管等の凍結予防のため、燃料電池1の廃熱(湯)や、給湯器16を燃焼させて得た湯等を循環させる凍結予防運転開始時に、循環関連要素異常検出モードの制御手段37による異常検出モードの機能の動作によって循環関連要素の異常が検出されたときは、湯水循環通路40を通しての湯水循環を正常に行うことができず、例えば給湯器16で加熱した湯水が湯水循環通路40を流動して凍結予防ができないことを意味するので、循環による凍結予防をあきらめ、排水動作を行なって凍結予防を行う。
【0049】
ところで、通路を通して送液する機能を有する送液通路(本実施例では、湯水を循環する湯水循環通路40に対応)は、例えば架橋ポリエチレン管を使用する場合がある。この管は管径毎に最小曲げ半径が規定されているが、工事の途中で引っ張る場合があり、見えない所で最小曲げ半径を割り込み、引っ張った時や、後日、湯が通って管が軟らかくなった時に挫屈する場合がある。本実施例では、湯水循環通路40に架橋ポリエチレン管を使用しており、その長さは貯湯槽2と給湯器16とがどれだけ離れて設置されるかで決まる。
【0050】
本実施例で用いた循環ポンプ23等の送液用ポンプには、モータ回転軸と送液部内にあるエンペラ回転軸とを水封部を貫通させて直結したメカニカルタイプと、モータ回転軸とエンペラ回転軸とを磁力で連結させることで水封部に貫通がないマグネットタイプの2種類が存在する。メカニカルタイプは水漏れの可能性がある代わりに、モータが回転すれば(回転軸が折れない限り)エンペラも回転する。マグネットタイプは水漏れの可能性がない代わりに、例えばいきなり大流量を出そうとしてモータを高回転で起動させるような制御を行うと、モータ回転軸を回してもエンペラが回転しにくい状況が発生することがあり、そのような場合には、磁力の連結が外れ、モータが回転してもエンペラが回転しなくなる現象が発生する場合がある。
【0051】
さらに、モータには、ACモータとDCブラシレスモータがあり、ACモータでは一度起動させないと位相制御で低回転とすることができないという性質があるが、DCブラシレスモータは低回転でも高トルクが出せるのでそのような制御が不要という性質があり、本実施例では、DCブラシレスモータを用いたマグネットタイプの送液用ポンプを循環ポンプ23として用いている。
【0052】
また、送液の有無を弁の開閉により切り替える開閉弁(本実施例では湯水循環の有無を弁の開閉により切り替える水電磁弁24)には、構造が簡単でゆっくり開くバタフライバルブや構造が簡単で開動作が素早い直動電磁弁等と、細孔を多用した複雑な構造のパイロット方式の電磁弁(開動作はすばやい)が存在する。バタフライバルブや直動電磁弁等は、構造は簡単なものの、弁の両端の差圧が大きいほど開弁に要する力を要するために高価となる。一方、細孔を多用した複雑な構造のパイロット方式の電磁弁は、弁の両端の差圧が大きいほど開弁しやすい(差圧が大きい状態が所定時間維持できると開弁状態を確実とすることができる)が、弁の両端の差圧が大きくないと開弁せず、また、ゴミ等が細孔に詰まり故障が発生しやすい。
【0053】
なお、固体に力を徐々に加えていくと、物体に作用する力Fの大きさがμNを超えるとき、固体は動き始める。物体が動き始めると、その瞬間に摩擦力fは変化し、固体は動き始める直前の力より小さい摩擦力f’以上で動かし続けることができる。固体が接触面に対して運動していない場合、摩擦力の最大値をfmax=μN(μ:静止摩擦係数、:N垂直抗力)とすると、f’=μ’N<fmaxで表記できる(μ’:定数)従って、固体を動かす時の摩擦力(f、fmax、f’)は垂直抗力(重さ)に比例する。一方、液体や気体の場合には、固体とは異なり形が変形するのでfmaxは存在せず、f’は変形してずれる場合の抵抗(粘性抵抗)から求められる。そして、この抵抗力は物体の速度νに比例して大きくなることから、粘性抵抗の大きさf’は比例定数kを用いてf’=kνのように表される。
【0054】
ところが、液体であるにもかかわらず、固体と同じように、ポンプが動かそうとする管内の液体容量(重さ)が大きいとなかなか管内の液体が動きにくく(流動開始には大型のポンプが必要だが)、ただし、一度動き始めると弱い力でも(小型のポンプでも)液体を送ることができる。さらに、この動き始めに、いきなり大流量で液体を流そうとすると、その加速のために大きな力(大型のポンプ)を要する。
【0055】
そこで、本実施例では、循環ポンプ23の力を貯める水電磁弁24を循環ポンプ23の後流側に配置し、水電磁弁24を閉じた状態で循環ポンプ23を予め定められた設定高回転数で回転させて力を貯め、初期動作後予め定められた予備回転時間(力を貯める時間)が経過した後に開閉弁を開いて貯めた力を一気に放出するとともに、湯水循環通路40の管内の液体が動き始める時間としての予め定められた設定高回転継続時間経過後には、循環ポンプ23を前記設定周波数Hsにて回転させて(例えばνが3.5リットル/分に対応するf’としての、回転数が90Hzとなる電圧、電流を印加して設定回転数(90Hz、270rpm)でポンプを回転させて)、いきなり大流量で液体(湯水)が流れないようにし、その後、徐々にポンプ回転数をアップしていく(ポンプ回転のための周波数をアップしていく)ようにしている。
【0056】
そして、循環ポンプ23の回転時に流量検出手段により検出される検出流量と設定流量との差が予め定められる許容流量範囲外のとき(具体的には、前記のように、ポンプ回転数アップ制御動作によって循環ポンプ23の回転数が予め定められた上限値に達しても、前記検出流量と前記設定流量との差が許容流量範囲にならない状態が設定回数に達したとき)には、水電磁弁24と循環ポンプ23の少なくとも一方の循環関連要素に異常があると判断する。
【0057】
上記のように循環関連要素異常検出モードの動作を行うことにより、循環ポンプ23の急加速を制限でき、もって循環ポンプ23を小型化できると共に、複数回の衝撃流(水電磁弁24を閉じて循環ポンプ23を駆動させて循環ポンプ23の送液力を貯め、その後、水電磁弁24を開いて貯めた力を一気に放出したことで生じる水流)で、例えば水電磁弁24を形成しているパイロット電磁弁のパイロット通路(細孔)のごみ詰まりが取れて、故障状態から正常状態に復帰できる機会を与えることができ、循環関連要素の異常を適切に検出することができる。
【0058】
なお、水電磁弁24の異常とは、具体的には、例えば水電磁弁24を形成しているパイロット電磁弁のパイロット通路(細孔)の目詰まりや、例えばエア噛みによる例えば1秒以上の空転により(例えば90Hzとなる電圧、電流を印加して90Hzでポンプが回転していたにもかかわらず、一瞬833Hz、2500rpmに跳ね上がる空転が1秒以上続き、摩擦により)モータ回転軸を回してもエンペラが回転しにくい状況が発生している等の異常が考えられる。
【0059】
また、本実施例のような熱源装置の施工に際しては、施工業者に、タンクユニット4と給湯器16とを接続する配管を指定された管径の配管材で工事を依頼すると共に、例えば貯湯槽2と給湯器16との間の配管距離をタンクユニット4の制御装置33の基板に入力、設定するように依頼が行われるが、必ずしも施工業者が依頼通りに行動するとは限らない。つまり、例えば指定通りの配管材管径が用いられるとは限らず、前記配管距離の入力、設定が行われずに、制御装置33に予め定められたイニシャル値のままとされる場合もあり、さらに、配管距離が異常に長く配管される場合もある。このような状況においては、水電磁弁24が正常であっても設定循環流量Qsと検出循環流量Qtとの差が予め定められる許容流量以下とならない場合がある。
【0060】
そして、このような場合には、水電磁弁24に異常が生じていないにもかかわらず、前記設定高回転継続時間後に、
図2(a)、
図3(a)にしたように、循環ポンプ23を回転させるための周波数を設定循環流量Qsに対応させて設定した設定周波数Hsとして回転させても、そのときの検出循環流量Qtと設定循環流量Qsとの差は前記許容流量以下とならないが、前記のようなポンプ回転数アップ制御動作を行うと、循環ポンプ23の回転数が前記上限値に至る前に検出循環流量Qtと設定循環流量Qsとの差は前記許容流量以下となる場合がある(例えば前記設定周波数Hsで循環ポンプ23の回転させても循環しなかった湯水が、ポンプ回転数アップ制御動作によって前記上限値に至る前に循環し始め、検出循環流量Qtと設定循環流量Qsとの差が前記許容流量以下となる場合がある)。
【0061】
そこで、このように、検出循環流量Qtと設定循環流量Qsとの差がポンプ回転数アップ制御動作をしていくうちに、途中で前記許容流量以下となる状況が起きた場合には、前記工事状況が想定外であるが使用可能状況と判断して、前記設定循環流量Qsと前記検出循環流量Qtとの関係を見直す(学習する)とともに、次回のポンプ回転数アップ制御動作時において、設定循環流量Qsに対応する循環ポンプ23の設定回転数Hsを前記学習した関係に基づいて変更した値としてもよい。
【0062】
例えば、前記学習した関係に基づいて、湯水の循環が開始されたときの循環ポンプ23の周波数(循環ポンプ23を回転させる周波数)が、
図3に示される周波数Hnであった場合に、その一段下の周波数Hmに設定周波数を変更する。そして、次回のポンプ回転数アップ制御動作においては、循環流量設定操作手段44の操作によって定められる設定循環流量Qsに変更がない場合には、設定高回転継続時間T2の経過後に循環ポンプ23を回転させるときの回転周波数を、前記設定周波数Hsの代わりに周波数Hmとして回転させ、その後、適宜、ポンプ回転数アップ動作を行うようにしてもよい。このようにすると、循環関連要素の異常検出時間を短縮することができる。
【0063】
さらに、水を含む液体の粘度等が季節等による温度の要因によっても変わることから、例えば冬場等で液体の温度が低いときには、検出循環流量Qtと設定循環流量Qsとの差が前記許容流量以下となる循環ポンプ23の回転数(つまり、このときの周波数)が、液体の温度が高いときよりも大きくなることがある。そこで、前記のような設定周波数の変更は、季節要因での変動であった場合等に対応するために行えるようにしてもよく、このようなことを考慮し、設定周波数の変更後に、また、元の値に戻したり、さらに他の値に変更したりできるような、設定周波数の可変手段等の構成を設けてもよい。
【0064】
さらに、水電磁弁24や循環ポンプ23に異常がなくても、例えば配管が異常に長く設置されたりして例えば送液通路としての管の挫屈がある場合には、前記循環関連要素異常検出モードの動作を行ったときに異常が検出される可能性もある。そこで、例えば循環関連要素の異常報知の初回時には、念のため、管の挫屈がないかどうかを確認し、その上で、水電磁弁24と循環ポンプ23の点検等の対応をとるように促す報知を行ってもよい。
【0065】
そして、2回目以降の循環関連要素の異常報知時には、配管の異常の確認メッセージを出さずに、水電磁弁24や循環ポンプ23の異常を報知すれば、例えば試運転時に循環関連要素の異常報知が行われた場合には、管の挫屈等の確認によって、例えば配管が異常に長い、挫屈がある等設計範囲外の施工がされているかどうかを見極めることができ、この対応によって試運転時に施工業者による前記配管の異常が無いことを確認した上で、その後の使用において循環関連要素の異常が報知された場合には、例えば水電磁弁24の異常、循環ポンプ23の損傷等の異常が生じたと利用者が判断できるので、メンテナンスの向上が図れる。
【0066】
いずれの場合であっても、循環関連要素異常検出モードの動作と循環関連要素異常の報知によって、各異常に対して対応をとることにより、湯水循環通路40を通しての湯水循環を常に適切に行えるようにできるので、たとえ寒冷地においてタンクユニット4と給湯器16とが離れて配置されても、湯水循環通路40の冬場における凍結防止を図ることができ、それにより、湯水循環通路40のうち、出湯通路9との接続部と給湯器16との間の通路を通って給湯器16に導入される湯水の追い加熱機能の動作も支障なく行うことができる。
【0067】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。例えば、前記実施例では、循環関連要素異常検出モードの制御手段37は、前記循環関連要素異常検出モードの機能において、設定高回転継続時間(T2)の経過後に前記設定循環流量Qsに対応する設定回転数で循環ポンプ23を回転させたときに、流量検出手段42により検出される検出循環流量Qtが設定循環流量Qsよりも小さかったときには、循環ポンプ23の回転数を段階的に大きくしていくポンプ回転数アップ制御動作を行うようにしたが、このポンプ回転数アップ制御動作時に循環ポンプ23の回転数を段階的に大きくしていくのではなく、連続的に大きくする(循環ポンプ23の回転数制御の周波数を連続的に大きくしていく)ようにしてもよい。
【0068】
また、循環関連要素異常検出モードの制御手段37は、前記循環関連要素異常検出モードの機能において、設定高回転継続時間(T2)の経過後に前記設定循環流量に対応する設定回転数で循環ポンプ23を回転させたときに流量検出手段42により検出される検出循環流量Qtが設定循環流量Qsよりも大きいときには循環ポンプ23の回転数を段階的または連続的に小さくしていく(循環ポンプ23の回転数制御の周波数を段階的または連続的に小さくしていく)ポンプ回転数ダウン制御動作を行うようにしてもよい。そして、該ポンプ回転数ダウン制御動作によって設定循環流量Qsと検出循環流量Qtとの差が予め定められる許容流量以下となる前に循環ポンプ23の回転数が予め定められた下限値に達したとき(例えば循環ポンプ23の回転周波数が77Hzに達したとき)には、水電磁弁24を閉じて前記初期動作から前記ポンプ回転数ダウン制御動作までの一連の動作を繰り返す構成を有していてもよい。なお、この場合も、前記下限値は、例えば77Hz〜82Hzの間の範囲内の値とするといったように、予め定めた範囲内の値としてもよい。
【0069】
また、このように、循環関連要素異常検出モードの制御手段37が循環関連要素異常検出モードの機能においてポンプ回転数ダウン制御動作も行うようにする場合には、循環関連要素異常判断手段38は、前記一連の動作の繰り返し回数が予め定められた設定回数に達したときにも、循環関連要素の異常を判断するようにし、循環関連要素異常判断手段38により循環関連要素の異常が判断されたときには、循環関連要素異常報知手段41による報知を行うようにする。
【0070】
さらに、前記実施例では、水電磁弁24はパイロット方式の電磁弁としたが、水電磁弁24はパイロット方式以外の電磁弁としてもよい。
【0071】
さらに、前記実施例では、貯湯槽2は燃料電池1に熱的に接続されていたが、燃料電池1の代わりに、太陽熱を集熱する集熱機等を接続してもよい。
【0072】
さらに、本発明の熱源装置の詳細なシステム構成は適宜設定されるものであり、貯湯槽2と出湯通路9と湯水循環通路40とを有して、湯水循環通路40に水循環ポンプ23、水電磁弁24、給湯器(補助熱源装置)16、流量検出手段42を設け、給湯器16による前記追い加熱機能の動作と前記循環湯水加熱機能の動作とが行えるように適宜形成される。例えば給湯器16は、給湯熱交換器17を例えば石油燃焼式のバーナ装置により加熱するタイプの給湯器としてもよいし、電気ヒータにより加熱するタイプの給湯器としてもよい。
【0073】
さらに、本発明は、前記実施例の熱源装置に設けられていた湯水循環通路40や湯水循環通路40に設けられている循環関連要素の異常検出構成(
図1、参照)とほぼ同様の構成を有して、送液通路に液体を送液する送液用ポンプと、該送液用ポンプの駆動による送液の有無を弁の開閉により切り替える開閉弁と、前記送液通路を通して送られる液体の流量を検出する流量検出手段とが設けられている送液装置にも適用されるものである。
【0074】
この場合、この送液装置には、前記開閉弁を閉じた状態で前記送液用ポンプを予め定められた設定高回転数で回転させる初期動作後予め定められた予備回転時間が経過した後に前記開閉弁を開き、予め定められた設定高回転継続時間経過後、予め定められる設定流量に対応する設定回転数で前記送液用ポンプを回転させ、該送液用ポンプの回転時に前記流量検出手段により検出される検出流量と前記設定流量との差が予め定められる許容流量範囲外のときには前記開閉弁と前記送液用ポンプの少なくとも一方の送液関連要素の異常を判断する送液関連要素異常判断手段とを設ける。そして、該送液関連要素異常判断手段により前記送液関連要素異の異常が判断されたときには該送液関連要素異の異常を報知する送液関連要素異常報知手段とを設けることになる。なお、送液装置により送液する液体は水以外の液体でもよいし、加熱されていな液体でもよく、この場合、前記実施例に設けた給湯器16のような加熱手段は省略できる。