特許第6138574号(P6138574)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6138574
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】LEDモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/48 20100101AFI20170522BHJP
【FI】
   H01L33/48
【請求項の数】29
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-103127(P2013-103127)
(22)【出願日】2013年5月15日
(65)【公開番号】特開2014-225512(P2014-225512A)
(43)【公開日】2014年12月4日
【審査請求日】2016年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100115369
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 司
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】小早川 正彦
【審査官】 林 祥恵
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−028743(JP,A)
【文献】 特開2012−054280(JP,A)
【文献】 特開2012−079723(JP,A)
【文献】 特開2010−034295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対側を向く表面および裏面を有する第1リードと、
上記第1リードの上記表面に搭載されたLEDチップと、
上記第1リードの少なくとも一部を覆い、かつ上記LEDチップを囲む側壁部を有するケースと、を備えており、
上記第1リードは、上記裏面から厚さ方向に沈降した底面およびこの底面とは反対側を向く天面を有する第1薄肉延出部を有しており、
上記ケースは、上記第1薄肉延出部の上記天面および上記底面の少なくとも一部ずつを覆う第1保持部を有しており、
上記第1保持部には、平面視において上記側壁部から外方に突出する凸部が形成されていることを特徴とする、LEDモジュール。
【請求項2】
上記天面が、上記表面と面一である、請求項1に記載のLEDモジュール。
【請求項3】
上記第1保持部が、円柱状である、請求項1または2に記載のLEDモジュール。
【請求項4】
上記第1保持部の一部が、上記側壁部よりも内側に位置する、請求項1ないし3のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項5】
上記第1保持部と上記側壁部とは、上記表面と同じ方向を向き、かつ互いに面一である面を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項6】
上記第1保持部が、上記第1薄肉延出部の先端を覆っている、請求項1ないし5のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項7】
上記側壁部が上記第1リードの厚さ方向視において矩形状であり、上記第1保持部は、上記側壁部の隅部に位置する、請求項1ないし6のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項8】
上記第1リードと離間しており、かつ表面および裏面を有し、この表面に接続されたワイヤを介して上記LEDチップと接続された第2リードを備えており、
上記第2リードは、上記裏面から厚さ方向に沈降した底面およびこの底面とは反対側を向く天面を有する第2薄肉延出部を有しており、
上記ケースは、上記第2リードの上記第2薄肉延出部の上記天面および上記底面の少なくとも一部ずつを覆う第2保持部を有する、請求項1ないし7のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項9】
上記第2リードの上記第2薄肉延出部の上記天面が、上記第2リードの上記表面と面一である、請求項8に記載のLEDモジュール。
【請求項10】
上記第2保持部が、円柱状である、請求項8または9に記載のLEDモジュール。
【請求項11】
上記第2保持部の一部が、上記側壁部よりも内側に位置する、請求項8ないし10のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項12】
上記第2保持部と上記側壁部とは、上記表面と同じ方向を向き、かつ互いに面一である面を有する、請求項8ないし11のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項13】
上記第2保持部が、上記第2薄肉延出部の先端を覆っている、請求項8ないし12のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項14】
上記側壁部が上記第2リードの厚さ方向視において矩形状であり、上記第2保持部は、上記側壁部の隅部に位置する、請求項8ないし13のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項15】
上記ケースには、2つの上記第1保持部と、1つのみの上記第2保持部とが形成されている、請求項8ないし14のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項16】
上記ケースには、1つのみの上記第1保持部と、2つの上記第2保持部とが形成されている、請求項請求項8ないし14のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項17】
上記ケースには、2つの上記第1保持部と、2つの上記第2保持部とが形成されている、請求項請求項8ないし14のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項18】
上記第1リードは、厚さ方向に貫通する第1貫通孔を有する、請求項1ないし17のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項19】
上記第1リードは、上記第1貫通孔の上記表面側に位置する内周縁から内方に突出するひさし部を有する、請求項18に記載のLEDモジュール。
【請求項20】
上記第1貫通孔は、上記第1リードの厚さ方向視において、上記ケースの上記側壁部と重なる、請求項18または19に記載のLEDモジュール。
【請求項21】
上記第1貫通孔は、上記第1リードの厚さ方向視において、上記側壁部の内方に位置する部分を有する、請求項20に記載のLEDモジュール。
【請求項22】
上記第1貫通孔は、上記第1リードの厚さ方向視において、上記側壁部の外方に位置する部分を有する、請求項20または21に記載のLEDモジュール。
【請求項23】
上記第1貫通孔は、楕円形状である、請求項18ないし22のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項24】
上記第2リードは、厚さ方向に貫通する第2貫通孔を有する、請求項8ないし17のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項25】
上記第2リードは、上記第2貫通孔の上記表面側に位置する内周縁から内方に突出するひさし部を有する、請求項24に記載のLEDモジュール。
【請求項26】
上記第2貫通孔は、上記第2リードの厚さ方向視において、上記ケースの上記側壁部と重なる、請求項24または25に記載のLEDモジュール。
【請求項27】
上記第2貫通孔は、上記第2リードの厚さ方向視において、上記側壁部の内方に位置する部分を有する、請求項26に記載のLEDモジュール。
【請求項28】
上記第2貫通孔は、上記第2リードの厚さ方向視において、上記側壁部の外方に位置する部分を有する、請求項26または27に記載のLEDモジュール。
【請求項29】
上記第2貫通孔は、楕円形状である、請求項24ないし28のいずれかに記載のLEDモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
LEDチップを備えるLEDモジュールは、電子機器の光源となるモジュールとして広く用いられている。特許文献1には、従来のLEDモジュールの一例が開示されている。このLEDモジュールは、2つのリード、LEDチップ、ケースおよび封止樹脂を備えている。2つのリードは、金属板などに対してプレス加工などを施すことによって形成される。LEDチップは、2つのリードの一方に搭載されており、ワイヤを介して他方のリードに接続されている。ケースは、たとえば白色樹脂製であり、LEDチップを囲むとともに、2つのリードの一部ずつを覆っている。封止樹脂は、ケースによって囲まれた空間に充填されており、LEDチップおよびワイヤを保護している。
【0003】
電子機器の小型化および構成部品の高密度化に伴い、LEDモジュールに対して小型化の要請が強くなっている。LEDモジュールを小型化するほど、リードとケースとの接触面積が小さくなる。LEDモジュールの使用に伴う発熱の繰り返しや、電子機器の製造におけるLEDモジュールの実装工程での熱および力の負荷などによって、リードがケースから剥離するおそれがある。これは、LEDモジュールの小型化を阻害する要因の一つとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−244086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、小型化を図ることが可能なLEDモジュールを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供されるLEDモジュールは、互いに反対側を向く表面および裏面を有する第1リードと、上記第1リードの上記表面に搭載されたLEDチップと、上記第1リードの少なくとも一部を覆い、かつ上記LEDチップを囲む側壁部を有するケースと、を備えており、上記第1リードは、上記裏面から厚さ方向に沈降した底面およびこの底面とは反対側を向く天面を有する第1薄肉延出部を有しており、上記ケースは、上記第1薄肉延出部の上記天面および上記底面の少なくとも一部ずつを覆う第1保持部を有することを特徴としている。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記天面が、上記表面と面一である。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1保持部が、円柱状である。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1保持部の一部が、上記側壁部よりも内側に位置する。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1保持部と上記側壁部とは、上記表面と同じ方向を向き、かつ互いに面一である面を有する。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1保持部が、上記第1薄肉延出部の先端を覆っている。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記側壁部が上記第1リードの厚さ方向視において矩形状であり、上記第1保持部は、上記側壁部の隅部に位置する。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1リードと離間しており、かつ表面および裏面を有し、この表面に接続されたワイヤを介して上記LEDチップと接続された第2リードを備えており、上記第2リードは、上記裏面から厚さ方向に沈降した底面およびこの底面とは反対側を向く天面を有する第2薄肉延出部を有しており、上記ケースは、上記第2リードの上記第2薄肉延出部の上記天面および上記底面の少なくとも一部ずつを覆う第2保持部を有する。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2リードの上記第2薄肉延出部の上記天面が、上記第2リードの上記表面と面一である。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2保持部が、円柱状である。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2保持部の一部が、上記側壁部よりも内側に位置する。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2保持部と上記側壁部とは、上記表面と同じ方向を向き、かつ互いに面一である面を有する。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2保持部が、上記第2薄肉延出部の先端を覆っている。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記側壁部が上記第2リードの厚さ方向視において矩形状であり、上記第2保持部は、上記側壁部の隅部に位置する。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ケースには、2つの上記第1保持部と、1つのみの上記第2保持部とが形成されている。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ケースには、1つのみの上記第1保持部と、2つの上記第2保持部とが形成されている。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ケースには、2つの上記第1保持部と、2つの上記第2保持部とが形成されている。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1リードは、厚さ方向に貫通する第1貫通孔を有する。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1リードは、上記第1貫通孔の上記表面側に位置する内周縁から内方に突出するひさし部を有する。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1貫通孔は、上記第1リードの厚さ方向視において、上記ケースの上記側壁部と重なる。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1貫通孔は、上記第1リードの厚さ方向視において、上記側壁部の内方に位置する部分を有する。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1貫通孔は、上記第1リードの厚さ方向視において、上記側壁部の外方に位置する部分を有する。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1貫通孔は、楕円形状である。
【0029】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2リードは、厚さ方向に貫通する第2貫通孔を有する。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2リードは、上記第2貫通孔の上記表面側に位置する内周縁から内方に突出するひさし部を有する。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2貫通孔は、上記第2リードの厚さ方向視において、上記ケースの上記側壁部と重なる。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2貫通孔は、上記第2リードの厚さ方向視において、上記側壁部の内方に位置する部分を有する。
【0033】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2貫通孔は、上記第2リードの厚さ方向視において、上記側壁部の外方に位置する部分を有する。
【0034】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2貫通孔は、楕円形状である。
【発明の効果】
【0035】
上記第1保持部が、上記第1薄肉延出部の上記天面と上記底面とを覆うことにより、上記第1リードが上記第1保持部に保持された構造となっている。これにより、上記ケースから上記第1リードが剥離することを抑制可能であり、上記LEDモジュールの小型化を図ることができる。
【0036】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の第1実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部斜視図である。
図2図1のLEDモジュールを示す要部平面図である。
図3図2のIII−III線に沿う断面図である。
図4図2のIV−IV線に沿う断面図である。
図5図2のV−V線に沿う断面図である。
図6図2のVI−VI線に沿う断面図である。
図7】本発明の第2実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部平面図である。
図8】本発明の第3実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部平面図である。
図9】本発明の第4実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部平面図である。
図10】本発明の第5実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部平面図である。
図11図10のXI−XI線に沿う断面図である。
図12】本発明の第6実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部斜視図である。
図13】本発明の第7実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部平面図である。
図14図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。
図15】本発明の第8実施形態に基づくLEDモジュールを示す要部平面図である。
図16】本発明の第9実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0039】
図1図6は、本発明の第1実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA1は、第1リード1A、第2リード1B、LEDチップ2、ワイヤ3、ケース4および封止樹脂5を備えている。LEDモジュールA1は、たとえばx方向寸法が1.6mm程度、y方向寸法が0.8mm程度の極小サイズのLEDモジュールである。
【0040】
図1は、LEDモジュールA1の要部斜視図であり、図2は、要部平面図である。図3は、図2のIII−III線に沿うzx平面における断面図である。図4は、図2のIV−IV線に沿うzx平面における断面図である。図5は、図2のV−V線に沿うzx平面における断面図である。図6は、図2のVI−VI線に沿うyz平面における断面図である。なお、図1および図2においては、理解の便宜上、封止樹脂5を省略している。
【0041】
第1リード1Aは、Cu,Niあるいはこれらの合金などの金属からなり、表面11A、裏面12A、突出部13A、ひさし部14Aおよび第1薄肉延出部15Aを有している。本実施形態においては、第1リード1Aは、z方向視において略矩形状である。
【0042】
表面11Aは、図中z方向上方を向いている。裏面12Aは、図中z方向下方を向いている。すなわち、表面11Aと裏面12Aとは、互いに反対側を向いている。表面11Aは、LEDチップ2の搭載に用いられる。裏面12Aは、LEDモジュールA1をたとえば電子機器などに実装するために用いられる。
【0043】
突出部13Aは、x方向右方に突出しており、本実施形態においては、断面矩形状の棒状部分である。突出部13Aは、たとえばLEDモジュールA1を実装する際に、はんだフィレットの形成を促進するための部位として機能する。
【0044】
ひさし部14Aは、x方向左方に向かって突出した部位である。図1および図3に示すように、ひさし部14Aは、これに隣接する部位よりも厚さが薄い。ひさし部14Aは、表面11Aの一部を有するものの、裏面12Aを有しておらず、裏面12Aからz方向上方に沈降した位置にある面を有している。
【0045】
第1薄肉延出部15Aは、本実施形態においては、y方向両側およびx方向右方に延出している。第1薄肉延出部15Aは、天面151Aおよび底面152Aを有している。天面151Aは、表面11Aと同様にz方向上方を向いており、本実施形態においては、表面11Aと面一とされている。底面152Aは、裏面12Aと同様にz方向下方を向いており、裏面12Aからz方向上方に沈降している。第1薄肉延出部15Aは、これに隣接する部位よりも厚さが薄い。
【0046】
第1薄肉延出部15Aのうちy方向両側に延出する部分は、第1リード1Aのうちx方向に平行な2辺に沿って設けられている。第1薄肉延出部15Aのうちx方向右方に延出する部分は、第1リード1Aのうちy方向に平行な1辺に沿って設けられており、突出部13Aをy方向において挟んでいる。
【0047】
第2リード1Bは、Cu,Niあるいはこれらの合金などの金属からなり、表面11B、裏面12B、突出部13B、ひさし部14Bおよび第2薄肉延出部15Bを有している。本実施形態においては、第2リード1Bは、z方向視において略矩形状である。
【0048】
表面11Bは、図中z方向上方を向いている。裏面12Bは、図中z方向下方を向いている。すなわち、表面11Bと裏面12Bとは、互いに反対側を向いている。表面11Bは、ワイヤ3のボンディングに用いられる。裏面12Bは、LEDモジュールA1をたとえば電子機器などに実装するために用いられる。
【0049】
突出部13Bは、x方向左方に突出しており、本実施形態においては、断面矩形状の棒状部分である。突出部13Bは、たとえばLEDモジュールA1を実装する際に、はんだフィレットの形成を促進するための部位として機能する。
【0050】
ひさし部14Bは、x方向右方に向かって突出した部位である。図1および図3に示すように、ひさし部14Bは、これに隣接する部位よりも厚さが薄い。ひさし部14Bは、表面11Bの一部を有するものの、裏面12Bを有しておらず、裏面12Bからz方向上方に沈降した位置にある面を有している。
【0051】
第2薄肉延出部15Bは、本実施形態においては、y方向両側およびx方向左方に延出している。第2薄肉延出部15Bは、天面151Bおよび底面152Bを有している。天面151Bは、表面11Bと同様にz方向上方を向いており、本実施形態においては、表面11Bと面一とされている。底面152Bは、裏面12Bと同様にz方向下方を向いており、裏面12Bからz方向上方に沈降している。第2薄肉延出部15Bは、これに隣接する部位よりも厚さが薄い。
【0052】
第2薄肉延出部15Bのうちy方向両側に延出する部分は、第2リード1Bのうちx方向に平行な2辺に沿って設けられている。第2薄肉延出部15Bのうちx方向左方に延出する部分は、第2リード1Bのうちy方向に平行な1辺に沿って設けられており、突出部13Bをy方向において挟んでいる。
【0053】
LEDチップ2は、LEDモジュールA1の発光部であり、本実施形態においては、いわゆる1ワイヤタイプのLEDチップとして構成されている。z方向上面および下面に電極がそれぞれ形成されている。上面の電極には、ワイヤ3がボンディングされている。下面の電極は、導電性接合材を介して第1リード1Aの表面11Aに接合されている。LEDチップ2は、複数の半導体層が積層された構造を有しており、これらの半導体層の材質などによって、青色光、赤色光、緑色光などを適宜発する。
【0054】
ケース4は、たとえば白色のエポキシ樹脂あるいはシリコーン樹脂からなり、第1リード1Aおよび第2リード1Bの一部ずつを覆うとともに、LEDチップ2を囲んでいる。ケース4は、側壁部41、第1保持部43Aおよび第2保持部43Bを有している。
【0055】
側壁部41は、LEDチップ2を囲む環状とされており、本実施形態においては、z方向視においてx方向を長手方向とする長矩形状とされている。側壁部41は、内側面42を有している。内側面42は、互いに向かい合う2対の面からなる。本実施形態においては、x方向において第1リード1Aの表面11Aおよび第2リード1Bの表面11Bからz方向において離間するほど、内側面42のうち互いに向かい合う面どうしの距離が大となるように傾斜している。
【0056】
側壁部41によって囲まれた空間には、第1リード1Aの表面11Aの一部と、第2リード1Bの表面11Bの一部とが露出している。また、ケース4は、第1リード1Aの裏面12Aのすべてと、第2リード1Bの裏面12Bのすべてとを露出させている。また、ケース4からは、第1リード1Aの突出部13Aと第2リード1Bの突出部13Bとが突出している。ケース4は、ひさし部14Aとひさし部14Bとのz方向下面およびx方向を向く端面を覆っている。
【0057】
第1保持部43Aは、ケース4の一部が膨出することにより構成されており、本実施形態においては、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。第1保持部43Aは、矩形状とされた側壁部41の四つの隅部のうち図2におけるx方向右方かつy方向下方に位置する隅部に設けられている。
【0058】
第1保持部43Aは、その一部が側壁部41の内側に位置している。また、第1保持部43Aは、その一部が側壁部41の外側に位置している。第1保持部43Aのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0059】
第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのうち図2におけるx方向右方に延出する部分の一部と、y方向下方に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのこれらの部分の天面151Aおよび底面152Aを覆っている。またさらに、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aの一部の先端を覆っている。
【0060】
第2保持部43Bは、ケース4の一部が膨出することにより構成されており、本実施形態においては、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。第2保持部43Bは、矩形状とされた側壁部41の四つの隅部のうち図2におけるx方向左方かつy方向上方に位置する隅部に設けられている。
【0061】
第2保持部43Bは、その一部が側壁部41の内側に位置している。また、第2保持部43Bは、その一部が側壁部41の外側に位置している。第2保持部43Bのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0062】
第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのうち図2におけるx方向左方に延出する部分の一部と、y方向上方に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのこれらの部分の天面151Bおよび底面152Bを覆っている。またさらに、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bの一部の先端を覆っている。
【0063】
封止樹脂5は、LEDチップ2からの光を透過させるエポキシ樹脂あるいはシリコーン樹脂からなる。封止樹脂5は、ケース4の側壁部41によって囲まれた空間に充填されており、LEDチップ2およびワイヤ3を覆っている。封止樹脂5は、透明であってもよいし、LEDチップ2からの光によって励起されることにより、異なる光を発する蛍光材料が混入されたものであってもよい。
【0064】
次に、LEDモジュールA1の作用について説明する。
【0065】
本実施形態によれば、第1保持部43Aが第1薄肉延出部15Aの天面151Aと底面152Aとを覆うことにより、第1リード1Aが第1保持部43Aに保持された構造となっている。これにより、ケース4から第1リード1Aが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA1の小型化を図ることができる。
【0066】
第1保持部43Aが、第1薄肉延出部15Aの一部の先端を覆っていることにより、第1薄肉延出部15Aの一部がz方向上下方向およびx方向あるいはy方向から第1保持部43Aによって囲まれた格好となっている。これは、第1リード1Aの剥離抑制に好ましい。
【0067】
第1保持部43Aが、円柱状であり、また、第1保持部43Aのz方向上面が側壁部41のz方向上面と面一であることにより、ケース4を金型成型する際に、これらのz方向上面をいわゆるエジェクターピンを当接させる部位として用いることができる。
【0068】
第1保持部43Aの一部が、側壁部41よりも内側および外側に位置することにより、上記エジェクターピンを当接させる面積を適切に確保することができる。
【0069】
側壁部41がz方向視において矩形状であり、第1保持部43Aが、側壁部41の隅部に位置することにより、第1保持部43AとLEDチップ2との干渉を回避しつつ、第1保持部43Aの体積を比較的大とすることができる。これは、第1リード1Aの剥離抑制に有利である。
【0070】
また、第2保持部43Bが第2薄肉延出部15Bの天面151Bと底面152Bとを覆うことにより、第2リード1Bが第2保持部43Bに保持された構造となっている。これにより、ケース4から第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA1の小型化を図ることができる。
【0071】
第2保持部43Bが、第2薄肉延出部15Bの一部の先端を覆っていることにより、第2薄肉延出部15Bの一部がz方向上下方向およびx方向あるいはy方向から第2保持部43Bによって囲まれた格好となっている。これは、第2リード1Bの剥離抑制に好ましい。
【0072】
第2保持部43Bが、円柱状であり、また、第2保持部43Bのz方向上面が側壁部41のz方向上面と面一であることにより、ケース4を金型成型する際に、これらのz方向上面をいわゆるエジェクターピンを当接させる部位として用いることができる。
【0073】
第2保持部43Bの一部が、側壁部41よりも内側および外側に位置することにより、上記エジェクターピンを当接させる面積を適切に確保することができる。
【0074】
側壁部41がz方向視において矩形状であり、第2保持部43Bが、側壁部41の隅部に位置することにより、ワイヤ3をボンディングするためのキャピラリと第2保持部43Bとの干渉を回避しつつ、第2保持部43Bの体積を比較的大とすることができる。これは、第2リード1Bの剥離抑制に有利である。
【0075】
図7図16は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0076】
図7は、本発明の第2実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA2は、ケース4に2つの第1保持部43Aと1つのみの第2保持部43Bとが形成されている。図7は、LEDモジュールA2の要部平面図であり、封止樹脂5を省略している。
【0077】
2つの第1保持部43Aは、ケース4の側壁部41の4つの隅部のうち、x方向右方に位置する2つの隅部に形成されている。2つの第1保持部43Aは、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。
【0078】
2つの第1保持部43Aは、その一部ずつが側壁部41の内側に位置している。また、2つの第1保持部43Aは、その一部ずつが側壁部41の外側に位置している。2つの第1保持部43Aのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0079】
2つの第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのうちx方向右方に延出する部分の一部と、y方向両側に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのこれらの部分の天面151Aおよび底面152Aを覆っている。またさらに、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aの一部の先端を覆っている。
【0080】
1つの第2保持部43Bは、ケース4の側壁部41の4つの隅部のうち、x方向左方かつy方向上方に位置する隅部に設けられている。第2保持部43Bは、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。
【0081】
第2保持部43Bは、その一部が側壁部41の内側に位置している。また、第2保持部43Bは、その一部が側壁部41の外側に位置している。第2保持部43Bのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0082】
第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのうちx方向左方に延出する部分の一部と、y方向上方に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのこれらの部分の天面151Bおよび底面152Bを覆っている。またさらに、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bの一部の先端を覆っている。
【0083】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA2の小型化を図ることができる。
【0084】
2つの第1保持部43Aを備えることにより、第1リード1Aの剥離防止効果をより高めることができる。2つの第1保持部43Aを側壁部41の2つの隅部に配置することにより、2つの第1保持部43AとLEDチップ2との干渉を回避することができる。
【0085】
図8は、本発明の第3実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA3は、ケース4に1つのみの第1保持部43Aと2つの第2保持部43Bとが形成されている。図8は、LEDモジュールA3の要部平面図であり、封止樹脂5を省略している。
【0086】
第1保持部43Aは、ケース4の側壁部41の4つの隅部のうち、x方向右方かつy方向下方に位置する隅部に設けられている。第1保持部43Aは、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。
【0087】
第1保持部43Aは、その一部が側壁部41の内側に位置している。また、第1保持部43Aは、その一部が側壁部41の外側に位置している。第1保持部43Aのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0088】
第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのうちx方向右方に延出する部分の一部と、y方向下方に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのこれらの部分の天面151Aおよび底面152Aを覆っている。またさらに、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aの一部の先端を覆っている。
【0089】
2つの第2保持部43Bは、ケース4の側壁部41の4つの隅部のうち、x方向左方に位置する2つの隅部に形成されている。2つの第2保持部43Bは、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。
【0090】
2つの第2保持部43Bは、その一部ずつが側壁部41の内側に位置している。また、2つの第2保持部43Bは、その一部ずつが側壁部41の外側に位置している。2つの第2保持部43Bのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0091】
2つの第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのうちx方向左方に延出する部分の一部と、y方向両側に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのこれらの部分の天面151Bおよび底面152Bを覆っている。またさらに、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bの一部の先端を覆っている。
【0092】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA3の小型化を図ることができる。
【0093】
2つの第2保持部43Bを備えることにより、第2リード1Bの剥離防止効果をより高めることができる。2つの第2保持部43Bを側壁部41の2つの隅部に配置することにより、2つの第2保持部43Bと上記キャピラリとの干渉を回避することができる。
【0094】
図9は、本発明の第4実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA4は、ケース4に2つの第1保持部43Aと2つの第2保持部43Bとが形成されている。図9は、LEDモジュールA4の要部平面図であり、封止樹脂5を省略している。
【0095】
2つの第1保持部43Aは、ケース4の側壁部41の4つの隅部のうち、x方向右方に位置する2つの隅部に形成されている。2つの第1保持部43Aは、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。
【0096】
2つの第1保持部43Aは、その一部ずつが側壁部41の内側に位置している。また、2つの第1保持部43Aは、その一部ずつが側壁部41の外側に位置している。2つの第1保持部43Aのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0097】
2つの第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのうちx方向右方に延出する部分の一部と、y方向両側に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのこれらの部分の天面151Aおよび底面152Aを覆っている。またさらに、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aの一部の先端を覆っている。
【0098】
2つの第2保持部43Bは、ケース4の側壁部41の4つの隅部のうち、x方向左方に位置する2つの隅部に形成されている。2つの第2保持部43Bは、z方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。
【0099】
2つの第2保持部43Bは、その一部ずつが側壁部41の内側に位置している。また、2つの第2保持部43Bは、その一部ずつが側壁部41の外側に位置している。2つの第2保持部43Bのz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。
【0100】
2つの第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのうちx方向左方に延出する部分の一部と、y方向両側に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのこれらの部分の天面151Bおよび底面152Bを覆っている。またさらに、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bの一部の先端を覆っている。
【0101】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA4の小型化を図ることができる。
【0102】
2つの第1保持部43Aを備えることにより、第1リード1Aの剥離防止効果をより高めることができる。2つの第1保持部43Aを側壁部41の2つの隅部に配置することにより、2つの第1保持部43AとLEDチップ2との干渉を回避することができる。
【0103】
2つの第2保持部43Bを備えることにより、第2リード1Bの剥離防止効果をより高めることができる。2つの第2保持部43Bを側壁部41の2つの隅部に配置することにより、2つの第2保持部43Bと上記キャピラリとの干渉を回避することができる。
【0104】
図10および図11は、本発明の第5実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA5は、ケース4に1つの第1保持部43Aと1つの第2保持部43Bとが形成されている。図10は、LEDモジュールA5の要部平面図であり、封止樹脂5を省略している。
【0105】
第1保持部43Aは、本実施形態においては、z方向視円形であり、z方向下方部分がz方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。第1保持部43Aは、矩形状とされた側壁部41の四つの隅部のうち図10におけるx方向右方かつy方向下方に位置する隅部に設けられている。
【0106】
第1保持部43Aは、その一部が側壁部41の内側に位置している。図11に示すように、第1保持部43Aのうち側壁部41の内側にある部分のz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。また、第1保持部43Aは、その一部が側壁部41の外側に位置している。第1保持部43Aのうち側壁部41の外側にある部分のz方向上面は、第1保持部43Aのz方向上面よりもz方向下方、すなわち裏面12A側に位置しており、互いに面一とはなっていない。
【0107】
第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのうち図10におけるx方向右方に延出する部分の一部と、y方向下方に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aのこれらの部分の天面151Aおよび底面152Aを覆っている。またさらに、第1保持部43Aは、第1薄肉延出部15Aの一部の先端を覆っている。
【0108】
第2保持部43Bは、本実施形態においては、z方向視円形であり、z方向下方部分がz方向を中心軸方向とする円柱形状とされている。第2保持部43Bは、矩形状とされた側壁部41の四つの隅部のうち図10におけるx方向左方かつy方向上方に位置する隅部に設けられている。
【0109】
第2保持部43Bは、その一部が側壁部41の内側に位置している。第2保持部43Bのうち側壁部41の内側にある部分のz方向上面は、側壁部41のz方向上面と面一である。また、第2保持部43Bは、その一部が側壁部41の外側に位置している。第2保持部43Bのうち側壁部41の外側にある部分のz方向上面は、第2保持部43Bのz方向上面よりもz方向下方、すなわち裏面12B側に位置しており、互いに面一とはなっていない。この点については、上述した第1保持部43Aと同様の構成である。
【0110】
第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのうち図2におけるx方向左方に延出する部分の一部と、y方向上方に延出する部分の一部とを覆っている。すなわち、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bのこれらの部分の天面151Bおよび底面152Bを覆っている。またさらに、第2保持部43Bは、第2薄肉延出部15Bの一部の先端を覆っている。
【0111】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA5の小型化を図ることができる。
【0112】
図12は、本発明の第6実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA6は、第1リード1Aの第1薄肉延出部15Aおよび第2リード1Bの第2薄肉延出部15Bの構成が異なっている以外は、上述したLEDモジュールA1と同様の構成である。図12は、LEDモジュールA6の斜視図であり、理解の便宜上、封止樹脂5を省略している。
【0113】
本実施形態においては、第1リード1Aの第1薄肉延出部15Aは、y方向両側に延出する部分のみを有しており、x方向に延出する部分を有していない。また、第2リード1Bの第2薄肉延出部15Bは、y方向両側に延出する部分のみを有しており、x方向に延出する部分を有していない。
【0114】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA6の小型化を図ることができる。
【0115】
図13および図14は、本発明の第7実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA7は、第1リード1Aおよび第2リード1Bの構成が上述した実施形態と異なっている。図13は、LEDモジュールA7の平面図であり、理解の便宜上、封止樹脂5を省略している。図14は、図13のXIV−XIV線に沿うzx平面におけるLEDモジュールA7の断面図である。
【0116】
本実施形態においては、第1リード1Aに第1貫通孔16Aが形成されている。第1貫通孔16Aは、第1リード1Aを厚さ方向であるz方向に貫通している。第1貫通孔16Aは、たとえばz方向視においてx方向を長軸方向とする楕円形状とされている。
【0117】
また、第1リード1Aは、ひさし部161Aを有している。ひさし部161Aは、第1貫通孔16Aの表面11A側に位置する内周縁から内方に突出している。ひさし部161Aの厚さは、第1貫通孔16Aの深さよりも小である。
【0118】
第1貫通孔16Aは、z方向視において、ケース4の側壁部41と重なっている。さらに、第1貫通孔16Aは、z方向視において、側壁部41の内方に位置する部分を有している。また、第1貫通孔16Aは、z方向視において、側壁部41の外方に位置する部分を有している。第1貫通孔16Aの内部には、ケース4の一部が充填されている。
【0119】
より詳しくは、第1貫通孔16Aの表面11A側の内周縁は、側壁部41よりもx方向右方にある部分が外部に露出している。一方、第1貫通孔16Aの表面11A側の内周縁のその他の部分は、ケース4に覆われている。
【0120】
第2リード1Bには、第2貫通孔16Bが形成されている。第2貫通孔16Bは、第2リード1Bを厚さ方向であるz方向に貫通している。第2貫通孔16Bは、たとえばz方向視においてx方向を長軸方向とする楕円形状とされている。
【0121】
また、第2リード1Bは、ひさし部161Bを有している。ひさし部161Bは、第2貫通孔16Bの表面11B側に位置する内周縁から内方に突出している。ひさし部161Bの厚さは、第2貫通孔16Bの深さよりも小である。
【0122】
第2貫通孔16Bは、z方向視において、ケース4の側壁部41と重なっている。さらに、第2貫通孔16Bは、z方向視において、側壁部41の内方に位置する部分を有している。また、第2貫通孔16Bは、z方向視において、側壁部41の外方に位置する部分を有している。第2貫通孔16Bの内部には、ケース4の一部が充填されている。
【0123】
より詳しくは、第2貫通孔16Bの表面11B側の内周縁は、側壁部41よりもx方向左方にある部分が外部に露出している。一方、第2貫通孔16Bの表面11B側の内周縁のその他の部分は、ケース4に覆われている。
【0124】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA7の小型化を図ることができる。
【0125】
第1リード1Aに第1貫通孔16Aが形成され、第1貫通孔16Aの内部にケース4の一部が充填されている。これにより、第1リード1Aをケース4により強固に結合させることができる。ひさし部161Aが設けられていることにより、第1リード1Aとケース4とをより強固に結合することができる。
【0126】
第1貫通孔16Aがz方向視においてケース4の側壁部41と重なる配置であることにより、ケース4のうち第1貫通孔16Aの内部に充填された部分は、側壁部41に繋がる格好となる。これにより、比較的高剛性である側壁部41によって第1リード1Aを積極的に保持することが可能であり、第1リード1Aの剥離抑制効果をより高めることができる。
【0127】
第1貫通孔16Aが側壁部41の内方および外方に位置する部分を有する楕円形状であることにより、第1リード1Aとケース4との接合面積を増大させることが可能である。これは、第1リード1Aの剥離防止に好ましい。
【0128】
第2リード1Bに第2貫通孔16Bが形成され、第2貫通孔16Bの内部にケース4の一部が充填されている。これにより、第2リード1Bをケース4により強固に結合させることができる。ひさし部161Bが設けられていることにより、第2リード1Bとケース4とをより強固に結合することができる。
【0129】
第2貫通孔16Bがz方向視においてケース4の側壁部41と重なる配置であることにより、ケース4のうち第2貫通孔16Bの内部に充填された部分は、側壁部41に繋がる格好となる。これにより、比較的高剛性である側壁部41によって第2リード1Bを積極的に保持することが可能であり、第2リード1Bの剥離抑制効果をより高めることができる。
【0130】
第2貫通孔16Bが側壁部41の内方および外方に位置する部分を有する楕円形状であることにより、第2リード1Bとケース4との接合面積を増大させることが可能である。これは、第2リード1Bの剥離防止に好ましい。
【0131】
図15は、本発明の第8実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュールA8は、第1貫通孔16Aおよび第2貫通孔16Bの個数がLEDモジュールA7と異なっている。図15は、LEDモジュールA8を示す平面図であり、封止樹脂5を省略している。
【0132】
本実施形態においては、第1リード1Aには、2つの第1貫通孔16Aが形成されている。2つの第1貫通孔16Aは、いずれもx方向を長軸方向とする楕円形状であり、y方向に並んで配置されている。また、第2リード1Bには、2つの第2貫通孔16Bが形成されている。2つの第2貫通孔16Bは、いずれもx方向を長軸方向とする楕円形状であり、y方向に並んで配置されている。
【0133】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA8の小型化を図ることができる。また、第1貫通孔16Aおよび第2貫通孔16Bの個数を増やすことにより、第1リード1Aおよび第2リード1Bの剥離をより好適に抑制することができる。
【0134】
図16は、本発明の第9実施形態に基づくLEDモジュールを示している。同図は、図13のXIV−XIV線に沿うzx断面に相当する断面における断面図である。
【0135】
本実施形態のLEDモジュールA9においては、第1リード1Aにおいてひさし部14Aが傾斜面を有する構成とされている。すなわち、ひさし部14Aの上記傾斜面は、表面11Aから裏面12Aに向かうほどx方向右方に位置するように傾斜している。また、第1貫通孔16Aのひさし部161Aも傾斜面を有する構成とされている。ひさし部161Aの上記傾斜面は、表面11Aから裏面12Aに向かうほどz方向視寸法が小となるように傾斜している。
【0136】
また、第2リード1Bにおいてひさし部14Bが傾斜面を有する構成とされている。すなわち、ひさし部14Bの上記傾斜面は、表面11Bから裏面12Bに向かうほどx方向左方に位置するように傾斜している。また、第2貫通孔16Bのひさし部161Bも傾斜面を有する構成とされている。ひさし部161Bの上記傾斜面は、表面11Bから裏面12Bに向かうほどz方向視寸法が小となるように傾斜している。
【0137】
側壁部41は、切り欠き面42aを有している。切り欠き面42aは、内側面42のz方向上方に位置しており、側壁部41の全周にわたって設けられている。切り欠き面42aは、内側面42を延長した仮想面よりも凹んだ面とされている。このような切り欠き面42aが形成されることにより、側壁部41のz方向上面は、面積が縮小されている。側壁部41のz方向上面の面積が小さいことは、側壁部41に封止樹脂5が過大に乗り上げてしまうことを抑制できるという利点がある。
【0138】
このような実施形態によっても、ケース4から第1リード1Aおよび第2リード1Bが剥離することを抑制可能であり、LEDモジュールA9の小型化を図ることができる。
【0139】
なお、LEDモジュールA7〜A9に示した第1貫通孔16Aおよび第2貫通孔16Bは、LEDモジュールA1〜A6に適宜組み合わせて用いる事ができる。
【0140】
本発明に係るLEDモジュールは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るLEDモジュールの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0141】
A1〜A9 LEDモジュール
1A 第1リード
11A 表面
12A 裏面
13A 突出部
14A ひさし部
15A 第1薄肉延出部
151A 天面
152A 底面
16A 第1貫通孔
161A ひさし部
1B 第2リード
11B 表面
12B 裏面
13B 突出部
14B ひさし部
15B 第2薄肉延出部
151B 天面
152B 底面
16B 第2貫通孔
161B ひさし部
2 LEDチップ
3 ワイヤ
4 ケース
41 側壁部
42 内側面
42a 切り欠き面
43A 第1保持部
43B 第2保持部
5 封止樹脂
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16