(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の実施の形態においては、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0013】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0014】
また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0015】
また、以下の実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す。また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
(実施の形態1)
実施の形態1における縦型JFETを有する半導体装置を
図1〜
図3を用いて説明する。なお、実施の形態1で用いる基板には、シリコン単体よりもバンドギャップの広い材料として、例えば炭化シリコン(SiC)を用いている。
【0017】
図1は、実施の形態1における半導体装置の平面レイアウト構成(エピタキシャル層から1層目の金属膜(ソース電極およびゲート電極))の一例を示す要部平面図である。
図2は、実施の形態1における半導体装置の平面レイアウト構成(コンタクトホールから2層目の金属膜(ソースパッドおよびゲートパッド))の一例を示す要部平面図である。
図3は、実施の形態1における半導体装置の構成の一例を示す要部断面図(
図1および
図2に示すA−A線に沿った要部断面図)である。
【0018】
図1および
図3に示すように、ドレイン領域DRとなる基板SUBの表面にドリフト領域FRとなるエピタキシャル層EPIが形成されている。基板SUBおよびエピタキシャル層EPIは、n型不純物が導入された炭化シリコン(SiC)からなる。エピタキシャル層EPIに導入されているn型不純物の不純物濃度は、基板SUBに導入されているn型不純物の不純物濃度よりも低い。エピタキシャル層EPIの厚さは、例えば5〜10μmである。
【0019】
エピタキシャル層EPIには、その上面から内部に達する複数のゲート領域GRがx方向(第1方向、チャネル幅方向)に互いに離間して形成されている。ゲート領域GRは、エピタキシャル層EPIにp型不純物を導入した半導体領域から形成されている。そして、ゲート領域GRは、x方向と直交するy方向(第2方向)に延在して形成されており、隣り合うゲート領域GRに挟まれたエピタキシャル層EPIがチャネル形成領域として機能する。つまり、隣り合うゲート領域GRの間隔がチャネル幅Wchとなり、ゲート領域GRの側面における深さ(上面から下面までの距離)がチャネル長Lchとなる。チャネル幅Wchは、例えば1μmであり、チャネル長Lchは、例えば1.5μmである。
【0020】
複数のゲート領域GRが形成された各アクティブ領域の外周部を囲むように、ゲート引出し領域PGR(
図1ではハッチングで示す領域)が形成されている。ゲート引出し領域PGRは、エピタキシャル層EPIにp型不純物を導入した半導体領域から形成されており、複数のゲート領域GRと電気的に繋がっている。ゲート引出し領域PGRに導入されているp型不純物の不純物濃度は、複数のゲート領域GRに導入されているp型不純物の不純物濃度よりも高い。
【0021】
このゲート引出し領域PGR上には、酸化シリコン膜SO5を挟んでゲート電極GEが形成されている。ゲート電極GEは、酸化シリコン膜SO5に形成されたゲートコンタクトホールGCNTを通じて、ゲート引出し領域PGRと電気的に接続しており、ゲート電極GEとゲート引出し領域PGRとの間にはシリサイド層が形成されている。ゲート電極GEは、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜を順次堆積した積層膜からなる。シリサイド層は、例えばニッケルシリサイド(NiSi)層NSPGからなり、シリサイド層を設けることにより、ゲート引出し領域PGRとゲート電極GEとの接触抵抗を低減して、ゲート配線の低抵抗化を図ることができる。
【0022】
また、全アクティブ領域の外周部を囲むように、ターミネーション領域TEが形成されている。このターミネーション領域TEは、半導体装置の外周部における電界強度の緩和を目的に形成された領域である。ターミネーション領域TEは、エピタキシャル層EPIにp型不純物を導入した半導体領域から形成されており、複数のゲート領域GRおよびゲート引出し領域PGRと電気的に繋がっている。ターミネーション領域TEに導入されているp型不純物の不純物濃度は、複数のゲート領域GRに導入されているp型不純物の不純物濃度よりも低い。
【0023】
また、隣り合うゲート領域GRに挟まれたエピタキシャル層EPIの上面領域にソース領域SRが形成されている。ソース領域SRは、エピタキシャル層EPIにn型不純物を導入した半導体領域から形成されている。ソース領域SRに導入されているn型不純物の不純物濃度は、エピタキシャル層EPIに導入されているn型不純物の不純物濃度よりも高い。
【0024】
このソース領域SR上には、酸化シリコン膜SO5を挟んでソース電極SEが形成されている。ソース電極SEは、酸化シリコン膜SO5に形成されたソースコンタクトホールSCNTを通じて、ソース領域SRと電気的に接続しており、ソース電極SEとソース領域SRとの間にはシリサイド層が形成されている。ソース電極SEは、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜を順次堆積した積層膜からなる。シリサイド層は、例えばニッケルシリサイド(NiSi)層NSSからなり、シリサイド層を設けることにより、ソース領域SRとソース電極SEとの接触抵抗を低減して、ソース配線の低抵抗化を図ることができる。
【0025】
そして、ドレイン領域DRとなる基板SUBの裏面には、ドレイン電極DEがシリサイド層を介して形成されている。ドレイン電極DEは、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜を順次堆積した積層膜からなる。シリサイド層は、例えばニッケルシリサイド(NiSi)層NSDからなり、シリサイド層を設けることにより、基板SUBとドレイン電極DEとの接触抵抗を低減して、ドレイン配線の低抵抗化を図ることができる。
【0026】
さらに、
図2および
図3に示すように、ソース電極SEおよびゲート電極GEを覆うように層間絶縁膜ISLが形成されている。そして、この層間絶縁膜ISL上には、ソースパッドSPおよびゲートパッドGPが形成されており、層間絶縁膜ISLに形成されたスルーホールTCを介して、ソースパッドSPはソース電極SEと電気的に接続し、ゲートパッドGPはゲート電極GEと電気的に接続している。これにより、縦型JFETを有する半導体装置には、基板SUBの表面側にソースパッドSPおよびゲートパッドGPが形成され、基板SUBの裏面側にドレイン電極DEが形成されていることになり、これらの端子に外部から電気信号を印加することにより、複数の縦型JFETを動作させることができる。
【0027】
実施の形態1では、縦型JFETのチャネル幅方向に沿ったゲート領域GRの断面形状に特徴を有する。
【0028】
すなわち、前述の
図3に示すように、ゲート領域GRの側面(チャネル形成領域とゲート領域GRとの境界であるpn接合部)は、基板SUBの表面に対して垂直に形成されている。また、ゲート領域GRの下面(基板SUBの表面から近い側の面)は平坦であり、基板SUBの表面に対して平行に形成されている。
【0029】
一方、ゲート領域GRの上面(基板SUBの表面から遠い側の面、下面と反対側の面)は、ソース領域SRとチャネル形成領域との境界よりも下に位置し、基板SUBの表面に対して平行に形成されておらず、チャネル幅方向に沿った断面において、側面から中央に向かって低くなる傾斜を有している。
【0030】
具体的に説明すると、ゲート領域GRの中央部分の上面は平坦であり、基板SUBの表面に対して平行に形成されている。しかし、ゲート領域GRの上面は中央部分から両側面にかけて、基板SUBの表面に対して両側面に向かって徐々に離れる傾斜を有している。そして、チャネル幅方向に沿った断面において、ゲート領域GRの側面における下面から上面までの距離が、ゲート領域GRの中央部分における下面から上面までの距離よりも長くなるように、ゲート領域GRは形成されている。
【0031】
次に、実施の形態1におけるゲート領域GRの断面形状の効果について説明する。
【0032】
(1)ゲート領域GRの下面を、基板SUBの表面に対して平行に形成する効果について、
図4A(a)および(b)を用いて説明する。
図4A(a)は、実施の形態1におけるゲート領域を拡大して示す断面図であり、
図4A(b)は、比較例におけるゲート領域を拡大して示す断面図である。
【0033】
図4A(a)に示すように、実施の形態1では、ゲート領域GR1の下面を、基板SUBの表面に対して平行に形成している。これに対して、
図4A(b)に示すように、比較例では、ゲート領域GR2の中央部分の下面は、基板SUBの表面に対して平行に形成されているが、ゲート領域GR2の下面は中央部分から両側面にかけて、基板SUBの表面に対して両側面に向かって徐々に離れる傾斜を有している。
【0034】
すなわち、実施の形態1であるゲート領域GR1の中央部分における上面から下面までの距離と、比較例であるゲート領域GR2の中央部分における上面から下面までの距離とは同じである。しかし、実施の形態1であるゲート領域GR1の側面における上面から下面までの距離は、比較例であるゲート領域GR2の側面における上面から下面までの距離よりも長くなっている。
【0035】
ところで、縦型JFETのチャネル長は、チャネル形成領域とゲート領域との境界であるpn接合部の長さ、すなわち、ゲート領域の側面における上面から下面までの距離によって決まる。従って、実施の形態1であるゲート領域GR1を有する縦型JFETのチャネル長Lch1は、比較例であるゲート領域GR2を有する縦型JFETのチャネル長Lch2よりも長いことになる(Lch1>Lch2)。その結果、その下面を平坦に形成したゲート領域GR1を有する実施の形態1である縦型JFETの方が、その下面に傾斜を形成したゲート領域GR2を有する比較例である縦型JFETよりもオフ性能が向上することになる。
【0036】
(2)ゲート領域GRの上面が、ソース領域SRとチャネル形成領域との境界よりも下に位置し、ゲート領域GRの側面から中央に向かって低くなる傾斜を有する効果について、前述の
図3を用いて説明する。
【0037】
ソース領域SRとゲート領域GRとが接触すると、ソース領域SRとゲート領域GRとの間に電流が流れて縦型JFETの信頼性が低下する。そのため、ソース領域SRとゲート領域GRとを確実に離す必要がある。そこで、実施の形態1では、前述の
図3に示すように、ソース領域SRとゲート領域GRとを確実に離すために、ゲート領域GRの上面の上に位置するエピタキシャル層EPIおよびソース領域SRをドライエッチング法により除去することにより、ソース領域SRとゲート領域GRとを分離している。
【0038】
ところで、実施の形態1と異なり、ゲート領域GRの側面から中央に向かって低くなる傾斜を形成せずに、ソース領域SRとゲート領域GRとを分離する場合は、ソース領域SRとゲート領域GRとが確実に離れるまで、ゲート領域GRの上面は平坦にエッチングされる。しかし、このエッチングの際に、エッチンングの深さにばらつきが生じると、ゲート領域GRの側面における上面から下面までの距離、すなわち縦型JFETのチャネル長にばらつきが生じることになる。
【0039】
これに対して、ゲート領域GRの側面から中央に向かって低くなる傾斜を形成して、ソース領域SRとゲート領域GRとを分離する実施の形態1の場合は、一旦、ソース領域SRとゲート領域GRとを分離できる深さまで、ゲート領域GRの上面の上に位置するソース領域を平坦にエッチングする(1回目のエッチング)。その後、ソース領域SRとゲート領域GRとを確実に分離するため、ゲート領域GRの上面をさらにエッチングする(2回目のエッチング)。
【0040】
そして、この2回目のエッチングの際に、ゲート領域GRの中央の上面のエッチング速度よりも、ゲート領域GRの側面の上面のエッチング速度が遅くなるエッチング条件を用いる。これにより、ゲート領域GRのエッチングの深さにばらつきが生じても、ゲート領域GRの側面のエッチングの深さのばらつきを小さく抑えることができる。その結果、縦型JFETのチャネル長のばらつきを小さく抑えることができる。
【0041】
なお、ソース領域SRとゲート領域GRとの分離を行うドライエッチング法による加工については、後述する縦型JFETを有する半導体装置の製造方法において詳細に説明する。
【0042】
また、前述の
図4A(a)には、ゲート領域GR1の上面から傾斜を形成しているが、これに限定されるものではない。例えば
図4B(a)に示すように、ソース領域SRの途中から傾斜を形成してもよい。または、例えば
図4B(b)に示すように、ソース領域SRとゲート領域GR1との間に位置するエピタキシャル層EPIから傾斜を形成してもよい。すなわち、ソース領域SRとゲート領域GR1とが分離されていれば、このような構成を採用することも可能である。なお、これらの場合も前述の
図4A(a)と同様の効果を得ることができる。
【0043】
また、前述の
図3には、チャネル幅方向に沿った断面において、平坦部分と傾斜部分とを有するゲート領域GRを示したが、これに限定されるものではない。例えば
図5(a)に示すように、チャネル幅方向に沿った断面において、ゲート領域GRの上面の形状は、V字形状であってもよい。または、例えば
図5(b)に示すように、チャネル幅方向に沿った断面において、ゲート領域GRの上面の形状は、丸みを帯びたU字形状であってもよい。
【0044】
次に、実施の形態1における縦型JFETを有する半導体装置の製造方法を
図6〜
図17を用いて工程順に説明する。
図6〜
図17は、実施の形態1における半導体装置の要部断面図である。
【0045】
まず、
図6に示すように、シリコン単体よりもバンドギャップの広い材料を用いた基板として、炭化シリコン(SiC)からなる基板SUBを準備する。基板SUBはドレイン領域DRとして利用することができ、その比抵抗は、例えば20mΩ・cmである。続いて、基板SUBの表面に炭化シリコン(SiC)からなるエピタキシャル層EPIをエピタキシャル成長法により形成する。エピタキシャル層EPIはドリフト領域FRとして利用することができる。エピタキシャル層EPIの厚さは、例えば5〜10μmであり、その不純物濃度は、例えば1〜2×10
16cm
−3である。
【0046】
次に、エピタキシャル層EPIの上面に酸化シリコン膜SO1を形成する。酸化シリコン膜SO1は、例えばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜であり、その厚さは、例えば2μmである。続いて、リソグラフィ法によりレジストパターンRP1を形成し、このレジストパターンRP1をマスクとしたドライエッチング法により、複数の縦型JFETが形成されるアクティブ領域ACTの酸化シリコン膜SO1を除去する。
【0047】
次に、
図7に示すように、レジストパターンRP1を除去した後、酸化シリコン膜SO1をマスクとして、イオン注入法によりエピタキシャル層EPIにn型不純物を導入して、ソース領域SRを形成する。ソース領域SRのエピタキシャル層EPIの上面からの深さは、例えば0.2μmである。
【0048】
n型不純物は、例えば窒素(N)であり、複数回のイオン注入を行うことにより、所望する濃度プロファイルのソース領域SRを形成することができる。例えばイオン注入を2回行った場合は、1回目のイオン注入条件として、ドーズ量は3E14cm
−2、エネルギーは50keV、2回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E14cm
−2、エネルギーは100keVを例示することができる。
【0049】
次に、
図8に示すように、酸化シリコン膜SO1をウェットエッチング法により除去した後、エピタキシャル層EPIの上面に酸化シリコン膜SO2を形成する。酸化シリコン膜SO2は、例えばTEOS膜であり、その厚さは、例えば1.5μmである。続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとして、ドライエッチング法によりゲート領域が形成される領域の酸化シリコン膜SO2を除去する。
【0050】
次に、レジストパターンを除去した後、酸化シリコン膜SO2をマスクとして、イオン注入法によりエピタキシャル層EPIにp型不純物を導入して、互いに離間する複数のゲート領域GRをチャネル幅方向に沿って形成する。このとき、チャネル幅方向に沿ったゲート領域GRの断面が四角形状で、かつ、エピタキシャル層EPIの深さ方向に対してゲート領域GRの不純物濃度が均一となるようにp型不純物はイオン注入される。また、ゲート領域GRは、ソース領域SR下のエピタキシャル層EPIに、ソース領域SRの下面から所定の距離を有して形成される。エピタキシャル層EPIの上面からゲート領域GRの下面までの距離は、例えば1μmである。
【0051】
p型不純物は、例えばアルミニウム(Al)であり、複数回のイオン注入を行うことにより、チャネル幅方向に沿ったゲート領域GRの断面が四角形状で、かつ、エピタキシャル層EPIの深さ方向に対して均一な不純物濃度を有するようにゲート領域GRを形成する。例えばイオン注入を6回行った場合は、1回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E14cm
−2、エネルギーは50keV、2回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E14cm
−2、エネルギーは75keV、3回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E14cm
−2、エネルギーは250keV、4回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E14cm
−2、エネルギーは350keV、5回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E14cm
−2、エネルギーは450keV、6回目のイオン注入条件として、ドーズ量は4E14cm
−2、エネルギーは750keVを例示することができる。
【0052】
次に、
図9に示すように、酸化シリコン膜SO2をマスクとして、ゲート領域GRが露出するまで、ソース領域SRを含むエピタキシャル層EPIをドライエッチング法によりエッチングする。ここでは、エピタキシャル層EPIを基板SUBの表面に対して垂直にエッチングする(以降、垂直エッチング法と言う)。すなわち、ゲート領域GRの上面は平坦にエッチングされる。
【0053】
次に、
図10に示すように、酸化シリコン膜SO2をマスクとして、ソース領域SRとゲート領域GRとを確実に分離するため、ゲート領域GRの上面をドライエッチング法によりさらにエッチングする。ここでは、ゲート領域GRの中央のエッチング速度よりも、ゲート領域GRの側面のエッチング速度を遅くして、ゲート領域GRの上面が傾斜を有するようにエッチングする(以降、テーパーエッチング法と言う)。これにより、ゲート領域GRのエッチングの深さにばらつきが生じても、ゲート領域GRの側面のエッチングの深さのばらつきを小さく抑えることができる。その結果、縦型JFETのチャネル長のばらつきを小さく抑えることができる。
【0054】
なお、実施の形態1では、イオン注入法を用いて予めゲート領域GRを形成しているので、ゲート領域GRをソース領域SRと分離することが比較的容易である。従って、前述の
図4B(a)および(b)に示したように、ソース領域SRとゲート領域GRとが分離していることが明らかである場合には、前述の
図9を用いて説明した垂直エッチングは、ソース領域SRで止めてもよいし、ソース領域SRとゲート領域GRとの間に位置するエピタキシャル層EPIで止めてもよい。
【0055】
上記垂直エッチング法のエッチング条件と、上記テーパーエッチング法のエッチング条件との比較を表1にまとめる。
【0057】
ガス比(エッチングガス/堆積ガス)は、垂直エッチング法が大きくテーパーエッチング法が小さい。RFパワーは、垂直エッチング法が高パワーで、テーパーエッチング法が低パワーである。処理圧力は、垂直エッチング法が低圧で、テーパーエッチング法が高圧である。下部電極温度は、垂直エッチング法が高温で、テーパーエッチング法が低温である。
【0058】
次に、
図11に示すように、酸化シリコン膜SO2をウェットエッチング法により除去した後、エピタキシャル層EPIの上面に酸化シリコン膜SO3を形成する。酸化シリコン膜SO3は、例えばTEOS膜であり、その厚さは、例えば1.5μmである。続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとして、ドライエッチング法によりターミネーション領域が形成される領域の酸化シリコン膜SO3を除去する。
【0059】
次に、レジストパターンを除去した後、酸化シリコン膜SO3をマスクとして、イオン注入法によりエピタキシャル層EPIにp型不純物を導入して、ターミネーション領域TEを形成する。ターミネーション領域TEは、半導体装置の外周部における電界強度の緩和を目的として形成される領域であり、ゲート領域GRよりも深く形成され、ゲート領域GRの不純物濃度よりも低濃度である。
【0060】
p型不純物は、例えばアルミニウム(Al)であり、複数回のイオン注入を行うことにより、エピタキシャル層EPIの上面からの深さがほぼ一定で、かつ、エピタキシャル層EPIの深さ方向に対して均一な不純物濃度を有するようにターミネーション領域TEを形成する。例えばイオン注入を6回行った場合は、1回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E12cm
−2、エネルギーは50keV、2回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E12cm
−2、エネルギーは75keV、3回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E12cm
−2、エネルギーは250keV、4回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E12cm
−2、エネルギーは4000keV、5回目のイオン注入条件として、ドーズ量は2E12cm
−2、エネルギーは550keV、6回目のイオン注入条件として、ドーズ量は4E12cm
−2、エネルギーは850keVを例示することができる。
【0061】
次に、
図12に示すように、酸化シリコン膜SO3をウェットエッチング法により除去した後、エピタキシャル層EPIの上面に酸化シリコン膜SO4を形成する。酸化シリコン膜SO4は、例えばTEOS膜であり、その厚さは、例えば1.5μmである。続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとして、ドライエッチング法によりゲート引出し領域が形成される領域の酸化シリコン膜SO4を除去する。
【0062】
次に、レジストパターンを除去した後、酸化シリコン膜SO4をマスクとして、イオン注入法によりエピタキシャル層EPIにp型不純物を導入して、ゲート引出し領域PGRを形成する。ゲート引出し領域PGRは、ゲート領域GRの一部に繋がるように形成され、ゲート領域GRの不純物濃度よりも高濃度である。
【0063】
p型不純物は、例えばアルミニウム(Al)であり、複数回のイオン注入を行うことにより、所望する濃度プロファイルのゲート引出し領域PGRを形成することができる。例えばイオン注入を3回行った場合は、1回目のイオン注入条件として、ドーズ量は1E15cm
−2、エネルギーは50keV、2回目のイオン注入条件として、ドーズ量は1E15cm
−2、エネルギーは75keV、3回目のイオン注入条件として、ドーズ量は1E15cm
−2、エネルギーは250keVを例示することができる。
【0064】
次に、酸化シリコン膜SO4をウェットエッチング法により除去した後、エピタキシャル層EPIの上面にカーボン(C)膜を形成する。続いて、例えば1800℃の熱処理を行うことにより、エピタキシャル層EPIにイオン注入されたn型不純物およびp型不純物の活性化を行う。カーボン(C)膜をマスクとして熱処理を行うことにより、エピタキシャル層EPIからのシリコン(Si)の流動を防ぐことができる。
【0065】
次に、
図13に示すように、カーボン(C)膜をプラズマアッシャー法により除去した後、エピタキシャル層EPIの上面に酸化シリコン膜SO5を形成する。酸化シリコン膜SO5は、例えばTEOS膜であり、その厚さは、例えば1μmである。続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとしたドライエッチング法により酸化シリコン膜SO5を加工して、ソース領域SR(1層目の金属膜からなるソース電極が接する部分)の上面を露出するソースコンタクトホールSCNT、およびゲート引出し領域PGRの上面の一部(1層目の金属膜からなるゲート電極が接する部分)を露出するゲートコンタクトホールGCNTを形成する。
【0066】
次に、レジストパターンを除去した後、ソースコンタクトホールSCNTおよびゲートコンタクトホールGCNTの内壁(底面および側面)を含む酸化シリコン膜SO5の上面にニッケル(Ni)膜をスパッタリング法により形成する。
【0067】
続いて、
図14に示すように、第1シリサイドアニールを行い、ソース領域SR、およびゲート引出し領域PGRの一部の炭化シリコン(SiC)とニッケル(Ni)とを反応させてニッケルシリサイド(NiSi)膜NSS,NSPGを形成した後、未反応のニッケル(Ni)を除去する。第1シリサイドアニールの温度は、例えば700℃である。これにより、ソース領域SRの上面に選択的にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSSが形成され、ゲート引出し領域PGRの上面の一部に選択的にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSPGが形成される。
【0068】
さらに、第2シリサイドアニールを行い、ニッケルシリサイド(NiSi)膜NSS,NSPGの低抵抗化を図る。第2シリサイドアニールの温度は、例えば1000℃である。
【0069】
同様に、基板SUBの裏面にも、上記シリサイド方法により、ニッケルシリサイド(NiSi)膜NSDを形成する。
【0070】
次に、ソースコンタクトホールSCNTおよびゲートコンタクトGCNTの内部を含む酸化シリコン膜SO5の上面に1層目の金属膜を形成する。1層目の金属膜は、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜が順次堆積された積層膜である。チタン(Ti)膜および窒化チタン(TiN)膜の厚さは、例えば20nm、アルミニウム(Al)膜の厚さは、例えば3μmである。
【0071】
続いて、
図15に示すように、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとしたドライエッチング法により1層目の金属膜を加工して、ソース領域SRにニッケルシリサイド(NiSi)膜NSSを介して電気的に接続するソース電極SE、およびゲート引出し領域PGRにニッケルシリサイド(NiSi)膜NSPGを介して電気的に接続するゲート電極GEを形成する。
【0072】
次に、レジストパターンを除去した後、基板SUBの裏面にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSDを介してドレイン電極DEを形成する。ドレイン電極DEは、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜が順次堆積された積層膜である。
【0073】
次に、
図16に示すように、ソース電極SEおよびゲート電極GEを覆うように、酸化シリコン膜SO5の上面に層間絶縁膜ISLを形成する。層間絶縁膜ISLは、例えばTEOS膜であり、その厚さは、例えば1μmである。続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとしたドライエッチング法により酸化シリコン膜SO5を加工して、ソース電極SEの上面の一部およびゲート電極GEの上面の一部を露出するスルーホールTC(前述の
図2参照)を形成する。
【0074】
次に、
図17に示すように、レジストパターンを除去した後、スルーホールTCの内部を含む層間絶縁膜ISLの上面に2層目の金属膜を形成する。2層目の金属膜は、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜が順次堆積された積層膜である。チタン(Ti)膜および窒化チタン(TiN)膜の厚さは、例えば20nm、アルミニウム(Al)膜の厚さは、例えば3μmである。
【0075】
続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとしたドライエッチング法により2層目の金属膜を加工して、ソース電極SEに電気的に接続するソースパッドSP、およびゲート電極GEに電気的に接続するゲートパッドGPを形成する(前述の
図2参照)。
【0076】
以上のようにして、実施の形態1における縦型JFETを有する半導体装置を製造することができる。
【0077】
なお、実施の形態1では、ソース領域SRの上面、ゲート引出し領域PGRの上面の一部、および基板SUBの裏面にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSS,NSPG,NSDを形成したが、これに限定されるものではなく、他のシリサイド膜、例えばチタンシリサイド(TiSi
2)膜またはモリブデンシリサイド(MoSi
2)膜などを形成してもよい。
【0078】
このように、実施の形態1によれば、縦型JFETにおいて、ソース領域SRとゲート領域GRとの接触が回避でき、さらに、チャネル長を長く形成できることによりオフ性能が向上する。これにより、製造歩留りを低下させることなく、オフ性能の優れた縦型JFETを有する半導体装置を実現することができる。
【0079】
(実施の形態2)
実施の形態2が前述した実施の形態1と相違する点は、縦型JFETのゲート領域の上面にシリサイド層が形成されていることである。すなわち、実施の形態2における縦型JFETを有する半導体装置の基本的な構成は、前述した実施の形態1における縦型JFETを有する半導体装置と同一である。しかし、実施の形態2における縦型JFETでは、ゲート領域の上面にシリサイド層が形成されている。
【0080】
まず、実施の形態2による縦型JFETの構成の特徴について
図18を用いて説明する。
図18は、実施の形態2における半導体装置の構成一例を示す要部断面図である。
【0081】
縦型JFETの高性能化のためには、ソース領域SRの面積比を増加させることが必要である。しかし、半導体装置のサイズを大きくすることなく、ソース領域SRの面積比を増加させるには、チャネル幅方向におけるゲート領域GRの幅を縮小しなければならない。しかし、ゲート領域GRの幅を縮小すると、ゲート配線の抵抗が増加するという問題が生じる。
【0082】
ゲート配線の抵抗の増加を抑制する方法として、ゲート領域GRの上面にシリサイド層を形成する方法がある。ただし、ゲート領域GRの上面にシリサイド層を形成しても、ゲート領域GRとシリサイド層との接触面積が小さいと、ゲート配線の抵抗を低減できる効果が得られない。
【0083】
そこで、
図18に示すように、ゲート領域GRの上面にゲート領域GRの側面から中央に向かって低くなる傾斜を設けることにより、ゲート領域GRの上面が平坦の場合よりも、ゲート領域GRの上面の面積を増加させる。そして、その上面にシリサイド層を形成する。これにより、チャネル幅方向におけるゲート領域GRの幅が小さくても、ゲート領域GRとシリサイド層との接触面積が増加するので、ゲート配線の抵抗を低減することができる。
【0084】
なお、
図18には、チャネル幅方向に沿った断面において、平坦部分と傾斜部分とを有するゲート領域GRを示したが、これに限定されるものではない。例えば前述の
図5(a)に示すように、チャネル幅方向に沿った断面において、ゲート領域GRの上面の形状は、V字形状であってもよい。または、例えば前述の
図5(b)に示すように、チャネル幅方向に沿った断面において、ゲート領域GRの上面の形状は、丸みを帯びたU字形状であってもよい。
【0085】
次に、実施の形態2における縦型JFETを有する半導体装置の製造方法を
図19〜
図23を用いて工程順に説明する。
図19〜
図23は、実施の形態2における半導体装置の要部断面図である。なお、ゲート引出し領域PGRを形成するまでの製造過程は、前述した実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
【0086】
前述した実施の形態1に示した
図12に続いて、酸化シリコン膜SO4をウェットエッチング法により除去した後、エピタキシャル層EPIの上面にカーボン(C)膜を形成する。続いて、例えば1800℃の熱処理を行うことにより、エピタキシャル層EPIにイオン注入されたn型不純物およびp型不純物の活性化を行う。カーボン(C)膜をマスクとして熱処理を行うことにより、エピタキシャル層EPIからのシリコン(Si)の流動を防ぐことができる。
【0087】
次に、
図19に示すように、カーボン(C)膜をプラズマアッシャー法により除去した後、エピタキシャル層EPIの上面に酸化シリコン膜SO6および窒化チタン(TiN)膜TNを順次形成する。酸化シリコン膜SO6の厚さは、例えば10nmであり、窒化チタン(TiN)膜TNの厚さは、例えば50μmである。続いて、ドライエッチング法により窒化チタン(TiN)膜TNをエッチングして、ソース領域SRの側面を覆う窒化チタン(TiN)膜TNからなるサイドウォールを形成する。
【0088】
さらに、リソグラフィ法によりレジストパターンRP2を形成し、このレジストパターンRP2をマスクとしたドライエッチング法により、露出する酸化シリコン膜SO6を除去する。これにより、ソース領域SRの側壁を窒化チタン(TiN)膜TNおよび酸化シリコン膜SO6により被覆し、ソース領域SRの上面、ゲート引出し領域PGRの上面の一部、およびゲート領域GRの上面を露出させる。
【0089】
次に、レジストパターンRP2を除去した後、エピタキシャル層EPIの上面にニッケル(Ni)膜をスパッタリング法により形成する。続いて、
図20に示すように、第1シリサイドアニールを行い、ソース領域SR、ゲート引出し領域PGRの一部、およびゲート領域GRの炭化シリコン(SiC)とニッケル(Ni)とを反応させてニッケルシリサイド(NiSi)膜NSS,NSPG,NSGを形成した後、未反応のニッケル(Ni)を除去する。第1シリサイドアニールの温度は、例えば700℃である。これにより、ソース領域SRの上面に選択的にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSSを形成し、ゲート引出し領域PGRの上面の一部に選択的にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSPGを形成する。さらに、ゲート領域GRの上面に選択的にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSGを形成する。
【0090】
さらに、第2シリサイドアニールを行い、ニッケルシリサイド(NiSi)膜NSS,NSPG,NSGの低抵抗化を図る。第2シリサイドアニールの温度は、例えば1000℃である。その後、窒化チタン(TiN)膜TNをSPM(硫酸過酸化水素水)洗浄によって除去する。
【0091】
同様に、基板SUBの裏面にも、上記シリサイド方法により、ニッケルシリサイド(NiSi)膜NSDを形成する。
【0092】
次に、
図21に示すように、エピタキシャル層EPIの上面に酸化シリコン膜SO5を形成する。酸化シリコン膜SO5は、例えばTEOS膜であり、その厚さは、例えば1μmである。続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとしたドライエッチング法により酸化シリコン膜SO5を加工して、ソース領域SRの上面に形成されたニッケルシリサイド(NiSi)層NSS(1層目の金属膜からなるソース電極が接する部分)を露出するソースコンタクトホールSCNT、およびゲート引出し領域PGRの上面に形成されたニッケルシリサイド(NiSi)層NSPG(1層目の金属膜からなるゲート電極が接する部分)を露出するゲートコンタクトホールGCNTを形成する。
【0093】
次に、
図22に示すように、レジストパターンを除去した後、ソースコンタクトホールSCNTおよびゲートコンタクトホールGCNTの内部を含む酸化シリコン膜SO5の上面に1層目の金属膜を形成する。1層目の金属膜は、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜が順次堆積された積層膜である。チタン(Ti)膜および窒化チタン(TiN)膜の厚さは、例えば20nm、アルミニウム(Al)膜の厚さは、例えば3μmである。
【0094】
続いて、リソグラフィ法により形成したレジストパターン(図示は省略)をマスクとしたドライエッチング法により1層目の金属膜を加工して、ソース領域SRにニッケルシリサイド(NiSi)膜NSSを介して電気的に接続するソース電極SE、およびゲート引出し領域PGRにニッケルシリサイド(NiSi)膜NSPGを介して電気的に接続するゲート電極GEを形成する。
【0095】
次に、レジストパターンを除去した後、基板SUBの裏面にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSDを介してドレイン電極DEを形成する。ドレイン電極DEは、例えば下層からチタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、およびアルミニウム(Al)膜が順次堆積された積層膜である。
【0096】
その後は、
図23に示すように、前述した実施の形態1と同様にして、層間絶縁膜ISL、ならびに2層目の金属膜からなるソースパッドSPおよびゲートパッドGP等を形成することにより、実施の形態2における縦型JFETを有する半導体装置を製造することができる。
【0097】
なお、実施の形態2では、ソース領域SRの上面、ゲート引出し領域PGRの上面の一部、ゲート領域GRの上面、および基板SUBの裏面にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSS,NSPG,NSG,NSDを形成したが、これに限定されるものではなく、他のシリサイド膜、例えばチタンシリサイド(TiSi
2)膜またはモリブデンシリサイド(MoSi
2)膜などを形成してもよい。
【0098】
このように、実施の形態2によれば、縦型JFETにおいて、ゲート領域GRの上面とシリサイド層との接触面積が増加するので、ゲート配線抵抗を低減することができる。これにより、前述の実施の形態1の効果に加えて、縦型JFETを有する半導体装置の高性能化を実現することができる。
【0099】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。