特許第6138841号(P6138841)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6138841
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】開袋装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 69/00 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   B65B69/00 101
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-49131(P2015-49131)
(22)【出願日】2015年3月12日
(65)【公開番号】特開2016-169017(P2016-169017A)
(43)【公開日】2016年9月23日
【審査請求日】2017年1月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507001162
【氏名又は名称】株式会社ツカサ
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】加藤 康弘
【審査官】 浅野 弘一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−072119(JP,A)
【文献】 特開昭63−067233(JP,A)
【文献】 実開昭51−162030(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3067208(JP,U)
【文献】 特開平08−258820(JP,A)
【文献】 特開2002−145220(JP,A)
【文献】 特開2002−145223(JP,A)
【文献】 特開2003−276715(JP,A)
【文献】 特開平11−171147(JP,A)
【文献】 特開昭46−040832(JP,A)
【文献】 特開平05−138589(JP,A)
【文献】 特開平3−256856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 69/00
B26D 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内部の開袋処理室に投入された粉粒体封入袋をカッターで切り、粉粒体が取出された後の空袋を、近接配置された一対の回転可能なローラーに向かって、プッシャーで押込みながら折り曲げ、前記一対のローラーで空袋を挟みながら排出する開袋装置において、
前記プッシャーは前記一対のローラーに対向配置され、
前記プッシャーの先端部に板状部材での先端が鋭利に形成され間欠的に切り欠いた穿孔具を備え、前記穿孔具が前記ローラーの隙間領域に対して進退可能とすることにより、前記空袋の横方向にスリットを穿孔し折り畳むことを特徴とする開袋装置。
【請求項2】
前記ローラーの各々が、歯車部と、弾性部材のローラー部とを備え、前記歯車部が噛み合うことを特徴とする請求項1に記載の開袋装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体を封入した袋を開き、粉粒体を取り出した後の空袋を折り畳む開袋装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2に記載の自動開袋装置においては、袋に充填されていた各種紛粒体が放出されると、袋押込板が空袋を二つ折りにして、上下の折込ローラーの間隙部分に押し込み、ローラーで排出する動作を行う空袋折り畳み機構を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−258820号公報
【特許文献2】特開2002−145220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、袋は丈夫な紙製などで製造されており、ローラーで袋を上下から押しつけて折り畳んだとしても、ぴったりと2つ折りにはならず、少し開いた状態で排出され、空袋の形状復元力で元の形状に戻ろうとして拡開するので、空袋が嵩張り、折り畳み作業に負担がかかるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明では、折り畳まれた空袋の復元力による嵩張りを抑えることができ、空袋折り畳み作業の効率化に資する開袋装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、筐体内部の開袋処理室に投入された粉粒体封入袋をカッターで切り、粉粒体が取出された後の空袋を、近接配置された一対の回転可能なローラーに向かって、プッシャーで押込みながら折り曲げ、前記一対のローラーで空袋を挟みながら排出する開袋装置において、前記プッシャーは前記一対のローラーに対向配置され、前記プッシャーの先端部に板状部材での先端が鋭利に形成され間欠的に切り欠いた穿孔具を備え、前記穿孔具が前記ローラーの隙間領域に対して進退可能とすることにより、前記空袋の横方向にスリットを穿孔し折り畳むことを特徴とする開袋装置である。
【0009】
前記ローラーが、歯車部と、弾性部材のローラー部とを備え、前記歯車部が噛み合うことが好ましい。この場合、前記歯車部に対向する端部を間欠的に切り欠いたことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、折り畳まれた空袋の復元力による嵩張りを抑え、空袋の折り畳み作業の効率化に貢献することができ、工業的利用価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明実施形態の開袋装置のプッシャーの外観を示す平面図である。
図2】(a)本発明実施形態の開袋装置のローラーの正面図、(b)は同じく側面図である。
図3】(a)は本発明実施形態の穿孔具の平面図、(b)は同じく正面図である。
図4】(a)(b)は本発明実施形態の穿孔具の先端の拡大側面図である。
図5】本発明実施形態の開袋装置のプッシャーとローラーを含む構成の側面図である。
図6】(a)は袋が開袋処理部に搬入された様子を示す説明図、(b)は同袋が起立され吊り下げられた後、穿孔具で切断される様子を示す説明図である。
図7】(a)は袋から粉粒体が排出される様子を示す説明図、(b)は空袋がローラーで送り出される様子を示す説明図である。
図8】空袋がローラーに巻き込まれて進む様子を示す説明図である。
図9】空袋がローラーから排出される様子を示す説明図である。
図10】空袋がローラーから外部に排出された直後の様子を示す説明図である。
図11】開袋装置から排出された空袋が展開された状態の正面図である。
図12】(a)〜(c)は穿孔具の変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の開袋装置1について図面を参照して説明する。図1図9に示す開袋装置1は、筐体2の内部の開袋処理部3に投入された粉粒体封入袋Fをカッター4で切り、粉粒体が取出された後の空袋Gを、近接配置された一対の回転可能なローラー5A,5Bに向かって、プッシャー6で押込みながら折り曲げ、一対のローラー5A,5Bで空袋Gを挟みながら排出する開袋装置において、プッシャー6は一対のローラー5A,5Bに対向配置され、ローラー5A,5Bに対向する側の、プッシャー6の先端部に穿孔具7を備え、この穿孔具7がローラー5A,5Bの隙間領域8に対して進退可能であることを特徴とする。ここでは、例示として、開袋装置1、マイクロコンピュータ制御による自動開袋機能を備えている。以下、各要素を詳細に説明する。
【0013】
開袋装置1のカッター4が横方向に駆動することにより粉粒体が封入された袋Fに切れ目Cを入れる。これにより、袋Fから粉粒体を取り出して、空袋Gを折り畳む構成を備えている。粉粒体を取り出す構成の詳細については、後述し、以下、空袋Gを折り畳む構成について説明する。
【0014】
図2に示す通り、ローラー5Aが、歯車部5aと、弾性部材(例えば、弾性樹脂、ゴム等)のローラー部5bとを備えている。同様に、ローラー5Aが、歯車部5cと、弾性部材(例えば、ウレタン等の弾性のある樹脂、ゴム等)のローラー部5dと、を備えている。一対のローラー5A,5Bは上下に対向し近接配置され、歯車部5a,5cは歯合し、ローラー部5b,5dは接合し、空袋Gを搬送する。ローラーが弾性樹脂だけであると、ローラーに付着する粉粒体で空袋Gが滑って排出されないおそれがあるので、歯車部5a,5cで空袋Gを噛み込み強制的に搬送できる。ローラー5A,5Bは平行に配置される回転軸5M,5Nを備えている。ローラー5A,5Bは回転軸に固定され一体回転する。このように弾性と剛性の回転部材である歯車部5a,5cとローラー部5b,5dを組み合わせることで、より確実な空袋Gの搬送を行い、空袋Gの詰まりを防止する。
【0015】
プッシャー6は、図1に示す通り、エア又は油圧式のシリンダ6aと、複数本のロッド6b〜6dとを備えている。シリンダ6aは筐体2の内部に固定されている。複数本のロッド6b〜6dは軸受け6e,6f等で支持され、進退可能となっている。
【0016】
図3図4に示す通り、穿孔具7は、空袋Gに図11に示すミシン目Mを穿孔するとともに、これを折り畳むために設けたものである。この穿孔具7は、横板7aと、縦板7bと、連結部7cとを備えた長尺形状である。穿孔具7は、剛性と強度のある部材が好ましく、ここでは、金属板(鉄板、ステンレス板等が例示できる)が例示でき、図4(a)(b)に示す通り、歯車部5a,5cに対向する先端は鋭利とする。鋭利の程度は、空袋Gに穿孔な可能であればよい。穿孔具7の厚みは、薄すぎると強度の問題があるし、厚すぎると重くなるので、適宜の厚みに設定され、例えば、1〜4mmが例示できる。ローラー5A,5Bの噛み合わせ中心から、所定距離手前(例えば、5mm手前)まで空袋Gを押し込むことができる。穿孔具7の先端がローラー5A,5Bにあまり近接すると緩衝するおそれがある。
【0017】
穿孔具7の板状の、歯車部5aに対向する端部を間欠的に切り欠き、凸部7dと凹部7eが交互に形成され、凹部7eを設けることで、空袋Gを完全に切断しないようにして、図11に示す通り、空袋Gに複数のスリットから構成される破線状のミシン目Mを入れることができる。凸部7dと凹部7eの形状は適宜設定可能であり、たとえば、こぎり刃形状、三角状、台形、山形等、適宜、採択できる。穿孔具7は貫通穴7fを備え、上面に粉粒体が溜らないようにしてある。取り付ける貫通孔7gを設けている。
【0018】
歯車部5a,5cに対応する位置にある穿孔具7に凹部7eを設け、穿孔具7が歯車部5a,5cに当たらないようにしてある。
【0019】
ミシン目Mにより、空袋Gを折りやすくするとともに、空袋Gの折り目がぴったりと重なり合い、空袋Gの復元力が減殺されて、拡開作用を抑止する。これにより、空袋Gが嵩張らず、空袋Gの処理作業が簡易になる。
【0020】
隙間領域8は、空袋Gがローラー5A,5Bの間を通過する領域であり、穿孔具7が隙間領域8に向かって進退する。
【0021】
図12(a)〜(c)に示す通り、穿孔具7’、7’’、7’’’の刃の形状は、それぞれ、鋸刃、台形刃、三角刃であり、その他、適宜の形状を採択できる。
【0022】
開袋装置1内の構成及び開袋処理機構については、概ね、特開平4−6919号公報(特許第2669746号公報)、特開平8−258820号公報、特開2000−72119号公報、特開2002−145223号公報等に開示している通りであるので、簡略に説明する。
【0023】
開袋装置1の内部構造について以下で述べる。開袋装置1の内部には、図6に示すように、投入口21から下方に傾斜する傾斜面22及び排出口23まで鉛直下方に伸びる垂直面24によってシュートが形成されている。シュートの傾斜面22には、袋Fの荷重を検知して垂直に起立可能な袋起立板27と抑え板28が取り付けられ、シュート内には、適時に駆動するカッター4が収容されている。カッター4の下方には、袋起立板27が起立していない時はシュートの垂直面24に対して平行で、袋起立板27の起立に伴い一定期間、水平姿勢、即ち、垂直面24に対して直交する位置を取る受け板29を備えている。傾斜面22と対向する垂直面31には4つのパイプ孔が開けられており、この孔から複数本の袋差込管34が所定の間隔で水平に進退する。垂直面31とその下側の垂直面33の間に排出口32が形成されている(図5図8図9参照)。この排出口32の空袋出口25側の近傍にローラー5A,5Bが配置されている。袋差込管34は袋Fの上部を貫通して宙吊りにするものであり、その先端は鋭利な形状を有する一方、根元は圧縮空気を導入するためのパイプ36に接続されている。下方には、上下互いに逆回転する一対のローラー5A,5Bが設けられており、その外方に空袋出口25を形成している。
【0024】
次に袋Fの開袋処理と空袋Gの折り畳み処理の流れについて説明する。図6(a)の2点鎖線で示す通り、開袋装置1の内部に投入された袋Fは、シュートの垂直面24に沿って落下し、袋起立板27と受け板29により保持され起立される。図6(b)の矢印に示す通り、起立状態にされた袋Fの上部に前進する袋差込管34が差し込まれ、袋Fを吊り下げ状態とする。その後、図7(a)に示す通り、カッター4が作動し、図11に示す通り、カットラインCに示す通り、袋下部が水平にカットされる。受け板29は回動しシュートの垂直面24に平行な垂直状態になり、袋Fは、突き刺さった袋差込管34によって吊下げ状態となり、下端が受け板29に支持されない状態となり、パイプ36から袋差込管34内にパルスエアーが導入され、先端で噴射されて袋内の粉粒体は流動化し、図7(a)の下部の矢印に示す通り、袋下部の切り口から内部の粉粒体が自重で排出口23に排出される。
【0025】
粉粒体の排出作業が終わると、空袋Gの折り畳み処理に移行する。まず、図7(a)の矢印に示す通り、粉粒体を排出した後の空袋Gは、袋差込管34が垂直面31内に引き込む際に袋差込管34から離脱するとともに、袋起立27が元の位置まで退避する。また、図7(b)に示す通り、プッシャー6が駆動し、穿孔具7が隙間領域8に向かって進出し、空袋Gをローラー5A,5Bに向かって、押し出すことで、折り畳み処理を開始する。なお、次の開袋に備えて、29が受け板29が水平位置に移行する。
【0026】
穿孔具7で空袋Gをローラー5A,5Bに向かって押し込みながら折り畳むときに、穿孔具7の鋭利な凸部7dが空袋Gに当たり、プッシャー6の押し込み力によって、図11に示す通り、空袋Gの中央領域に横方向にミシン目Mが形成される。ローラー5A,5Bの駆動と、穿孔具7の進退のタイミングは、適宜、設定してある。
【0027】
図8に示す通り、ローラー部5b,5dの隙間領域8の手前近傍まで、穿孔具7が押し込まれると、ここから、上下一対のローラー5A,5Bによる空袋Gの巻き込みが開始され、図9に示す通り、空袋出口25に向かって空袋Gがローラー5A,5Bにより、さらに搬送され、図10に示す通り、空袋Gは、ローラー5A,5Bの回転により、空袋出口25へ排出される。プッシャー6は垂直面24の内部に退避し、次の袋Fの開封の準備を行う。なお、抑え板28は袋Fを押さえるものである。
【0028】
以上の構成により。空袋Gに穿孔具7でミシン目Mを形成するとともにローラー5A,5Bで上下から押しつけて折り畳むので、ぴったりと2つ折りになり、しっかりと折り畳んだ状態で排出され、空袋Gの形状復元力で元の形状に戻ることを抑止し、空袋が嵩張らず、折り畳み作業が効率的になる効果を奏する。
【0029】
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改良、変更、追加等を加えることができる。それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、歯車部5a,5cをなくし、ローラー部5b,5dだけで構成してもよい。
【符号の説明】
【0030】
1・・・開袋装置
2・・・筐体
3・・・開袋処理部
4・・・カッター
5A、5B・・・ローラー
5a、5c・・・歯車部
5b、5d・・・ローラー部
5M,5N・・・回転軸
6・・・プッシャー
6a・・・シリンダ
6b、6c、6d・・・ロッド
6e,6f・・・軸受け
7・・・穿孔具
7a・・・横板
7b・・・縦板
7c・・・連結部
7d・・・凸部
7e・・・凹部
7f・・・貫通穴
7g・・・貫通孔
8・・・隙間領域
21・・・投入口
22・・・傾斜面
23・・・排出口
24・・・垂直面
25・・・空袋出口
27・・・袋起立板
28・・・抑え板
29・・・受け板
31,33・・・垂直面
32・・・排出口
34・・・袋差込管
36・・・パイプ
F・・・袋
G・・・空袋
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12