(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
バックライトの劣化の度合いを示す劣化値と、ユーザ設定に基づく白点の色度である設定色度と、自表示装置において最も輝度が高くなる白点の色度である装置色度と、に基づいて、自表示装置に表示する白点の色度である表示色度を生成する生成部を備え、
前記生成部は、前記バックライトを駆動する駆動値の初期値と現在値の比、前記バックライトの色度の初期値と現在値の比、前記バックライトの輝度の初期値と現在値の比、および前記バックライトの初期状態から現在までの使用時間のうち少なくとも1つに基づいて前記劣化値を算出し、
前記表示色度は、
前記劣化値で示される劣化の度合いが大きくなるに従って、前記設定色度から前記装置色度に向けて近づく
ことを特徴とする表示装置。
バックライトの劣化の度合いを示す劣化値と、ユーザ設定に基づく白点の色度である設定色度と、表示装置において最も輝度が高くなる白点の色度である装置色度と、に基づいて、前記表示装置に表示する白点の色度である表示色度を生成する生成部と、
映像信号のゲインまたは前記バックライトを駆動する駆動値を、前記生成部が生成した前記表示色度に基づいて調整する映像信号調整部と、
前記映像信号調整部が調整した後の前記映像信号または前記駆動値を、前記バックライトを有する表示装置に出力する出力部と、
を備え、
前記生成部は、前記バックライトを駆動する駆動値の初期値と現在値の比、前記バックライトの色度の初期値と現在値の比、前記バックライトの輝度の初期値と現在値の比、および前記バックライトの初期状態から現在までの使用時間のうち少なくとも1つに基づいて前記劣化値を算出し、
前記表示色度は、
前記劣化値で示される劣化の度合いが大きくなるに従って、前記設定色度から前記装置色度に向けて近づく
ことを特徴とする映像出力装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
以下、図面を用いて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置1の概略構成のブロック図である。
図1に示すように表示装置1は、設定輝度指定部10、駆動部20、バックライト30、光検出部40、設定色度指定部50、色度制御部60、ホワイトバランス補正部70、および表示部80を備えている。
【0014】
設定輝度指定部10は、利用者の操作により設定された設定輝度を受け付け、受け付けた設定輝度を駆動部20に出力する。設定輝度指定部10は、例えば、本体に設けられているスイッチやリモコン受光部を含む。ここで、設定輝度は、例えばK(ケルビン)、CIE(Commission Internationale de l‘Eclairage;国際照明 委員会)−Yxy表示系におけるYの値等である。
【0015】
駆動部20は、設定輝度指定部10が出力した設定輝度と、光検出部40が出力した検出値とに基づいて、バックライト30の駆動値を生成し、生成した駆動値をバックライト30と色度制御部60とに出力する。駆動部20は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)によって駆動を行う場合、生成する駆動値はパルス信号である。
【0016】
バックライト30は、光源であるLED(発光ダイオード)31を含んで構成される。LED31は、例えば白色LEDである。バックライト30は、駆動部20が出力する駆動値によって発光する。バックライト30は、例えば、表示部80の背面に取り付けられている。または、バックライト30は、表示部80の下部に取り付けられ、表示部80内の導光板と光拡散フィルム等によって、発光した光が拡散される。
【0017】
光検出部40は、バックライト30または表示部80が有する表示器上に表示される所定の画像の輝度と色度を検出し、検出した検出輝度を駆動部20に出力し、検出した検出色度を色度制御部60とに出力する。なお、光検出部40は、青色、緑色、および赤色の波長に対応したカラーセンサを有し、各色の輝度と色度を検出して、検出した各色の検出輝度を駆動部20に出力し、検出した各色の検出色度を色度制御部60とに出力するようにしてもよい。光検出部40は、常時、輝度と色度とを検出してもよく、または、予め定められている周期で定期的に輝度と色度とを検出してもよく、あるいは、利用者により輝度と色度との検出を行う要求がされた場合に検出するようにしてもよい。また、光検出部40は、輝度の測定を行うときのみ表示部80に取り付けられるようにしてもよい。
なお、光検出部40が検出するタイミングは、予め定められている周期、予め定められている日時、ランダム、利用者により指定されたとき等であってもよい。
【0018】
設定色度指定部50は、利用者の操作により設定された設定色度を受け付け、受け付けた設定色度を色度制御部60に出力する。設定色度指定部50は、例えば、本体に設けられているスイッチやリモコン受光部を含む。ここで、設定色度は、例えばCIE−Yxy表示系における(x、y)値、L
*u
*v
*表示系におけるu
*とv
*値、RGBの各色に対する比率等である。また、設定色度は、利用者によって設定された利用者設定に基づく白点の色度である。
【0019】
色度制御部60は、設定色度指定部50が出力した設定色度、駆動部20が出力した駆動値、および光検出部40が出力した検出色度に基づいて、表示色度を算出し、算出した表示色度をホワイトバランス補正部70に出力する。なお、表示色度とは、表示装置1に表示する白点の色度である。
【0020】
ホワイトバランス補正部70は、色度制御部60が出力した表示色度に応じて、外部から入力された映像信号のゲイン(以下、ビデオゲインという)を制御し、制御した映像信号を表示部80に表示させる。換言すると、ホワイトバランス補正部70は、映像信号のゲインを、生成部である色度制御部60が生成した補正値である表示色度に基づいて調整する映像信号調整部である。
【0021】
表示部80は、ホワイトバランス補正部70の制御に応じて、映像を表示する。表示部80は、例えば、例えばTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)方式の液晶パネルである。表示部80に搭載される表示素子は、液晶方式以外の表示素子、例えば有機エレクトロルミネッセンス表示素子、無機エレクトロルミネッセンス表示素子、PALC(Plasma Address Liquid Crystal;プラズマ・アドレス液晶)、PDP(Plasma Display Panel)やFED(Field Emission Display)、DMD(digital micromirror device;デジタルミラーデバイス)方式のプロジェクタであってもよい。
【0022】
図2は、本実施形態に係る色度制御部60の構成の一例を説明する図である。
図2に示すように、色度制御部60は、装置色度推定部601、BL(バックライト)劣化推測部602、記憶部603、および表示色度補正部604を備えている。
【0023】
装置色度推定部601は、光検出部40が出力した検出色度に基づいて、周知の手法によって装置色度を推定し、推定した装置色度を表示色度補正部604に出力する。ここで、装置色度とは、自表示装置1において、最も輝度が高くなる白点の色度であり、バックライトに最大電力を与え、映像信号に最大階調を与えた際に得られる白点の色度である。なお、この白点は一般にNative白点と言われる。装置色度推定部601は、例えば、バックライト30または表示部80の初期特性、表示部80が液晶パネルを有する場合の液晶パネルの光透過特性などに基づいて、周知の手法により最大輝度となる色度を装置色度として推定する。なお、最大輝度は、例えば、バックライト30の発光量と液晶パネルの透過率との関係によって決まる。
なお、装置色度推定部601は、光検出部40が出力した検出色度を設定色度としてBL劣化推測部602に出力するようにしてもよい。
【0024】
BL劣化推測部602は、駆動部20が出力した駆動値を取得する。BL劣化推測部602は、バックライト30の初期状態の駆動値(以下、基準駆動値という)を記憶部603に記憶させる。BL劣化推測部602は、記憶部603に記憶させた基準駆動値と、駆動部20が出力する現在の駆動値(以下、現在駆動値という)とに基づいて、バックライト30の劣化の度合いであるBL劣化の値を推測する。BL劣化推測部602は、推定したBL劣化の値を表示色度補正部604に出力する。例えば、BL劣化推測部602は、次式(1)により、BL劣化の値を算出する。
【0025】
BL劣化[%]=(基準駆動値/現在駆動値)×100 …(1)
【0026】
なお、駆動値は、PWMによって駆動される場合、オン時間のデューティ、駆動電流の平均値、駆動電圧の平均値等であってもよい。
【0027】
記憶部603には、基準駆動値および目標色度補正の動作特性が記憶されている。目標色度補正の動作特性については、後述する。
【0028】
表示色度補正部604は、設定色度指定部50が出力した設定色度と、装置色度推定部601が出力した装置色度と、BL劣化推測部602が出力したBL劣化の値とに基づいて、設定色度と装置色度とを混合して表示色度を算出する。表示色度補正部604は、算出した表示色度をホワイトバランス補正部70に出力する。例えば、表示色度補正部604は、次式(2)によって、表示色度を算出する。
【0029】
表示色度=k×設定色度+(1−k)×装置色度 …(2)
【0030】
式(2)において、符号kは、BL劣化の値である。また、符号kは、0〜1の間の値であり、1のときが初期状態であって、0に近づくほど劣化していることを示している。換言すると、式(2)が示すように表示色度は、BL劣化の値に設定色度を乗じた値と、1からBL劣化の値を引いた値に装置色度を乗じた値とを加算した値である。
【0031】
図3は、本実施形態に係る設定輝度、設定色度、および表示色度を説明する図である。
図3は、CIE1931(XYZ)表色系におけるXY色度図であり、横軸はx、縦軸はyを表す。
図3に示すように、CIE1931表色系における色度図では、略三角形101で囲まれた各頂点は、それぞれG(緑色)、B(青色)、R(赤色)に対応する。また、略三角形101で囲まれた領域は、表示部80が表現可能な色空間を表している。
点111は、設定色度を示し、点112は、装置色度を示す。また、点113は、補正後の色度を示す。
【0032】
初期状態では、バックライト30の劣化が発生していないため、kが1である。このとき、補正後の色度は、設定色度に等しい。すなわち、初期状態では、色度制御部60は、設定色度に対して、補正を行わない。このため、点113の位置は、点111の位置と等しい。
バックライト30の劣化が発生し、kが0.5の場合、表示色度は、0.5×設定色度+0.5×装置色度である。すなわち、設定色度と装置色度が同じ比率で混合され、点113の位置は、点111と点112とを結ぶ直線の中間である。換言すると、表示色度補正部604は、所定の色空間において、目標色度と無補正時色度とを結ぶ線分に載るように補正値である表示色度を生成する。なお、ここで、目標色度と無補正時色度とを結ぶ線分に載るとは、
図3のように、点111と点112とを結ぶ線分、およびこの線分の近傍も含む。また、この点111と点112とを結ぶ線分は、
図3では直線の例を示したが、これに限られず、曲線であってもよい。
さらに使用時間が長くなってバックライト30の劣化が進みkが0になった場合、表示色度は、装置色度に等しい。すなわち、劣化が進んだ状態では、点113の位置は、点112の位置と等しい。
【0033】
図3の矢印121に示したように、本実施形態の色度制御部60は、劣化の度合いによって、設定色度を装置色度に近づけるように、補正している。
【0034】
次に、色度制御部60の処理手順を説明する
図4は、本実施形態に係る色度制御部60の処理手順を示すフローチャートである。
(ステップS1)装置色度推定部601は、光検出部40が出力した検出色度と、設定色度指定部50が出力した設定色度とに基づいて、周知の手法によって装置色度を推定し、推定した装置色度をBL劣化推測部602に出力する。
【0035】
(ステップS2)BL劣化推測部602は、記憶部603に記憶させた基準駆動値と、駆動部20が出力する現在駆動値とに基づいて、例えば式(1)によってBL劣化の値を推測する。BL劣化推測部602は、推定したBL劣化の値を表示色度補正部604に出力する。
【0036】
(ステップS3)表示色度補正部604は、設定色度指定部50が出力した設定色度と、装置色度推定部601が出力した装置色度と、BL劣化推測部602が出力したBL劣化の値とに基づいて、例えば式(2)によって表示色度を算出する。表示色度補正部604は、算出した表示色度をホワイトバランス補正部70に出力する。
【0037】
(ステップS4)ホワイトバランス補正部70は、色度制御部60が出力した表示色度に応じて映像信号に対するビデオゲインを制御し、制御した映像信号を表示部80に表示させる。
【0038】
図5は、本実施形態に係る色度の補正例を説明する図である。
図5は、
図3と同様にCIE1931(XYZ)表色系におけるXY色度図であり、横軸はx、縦軸はyを表す。略三角形101で囲まれた領域は、表示部80が表現可能な色空間を表している。点201は、初期状態における装置色度、点202は、長時間使用した後の装置色度を示す。ここで、長時間とは、例えば数千時間である。点204は、第1の利用者が設定した設定色度を示す。点203と点205は、点204に対応する表示色度を示す。点203は、初期状態における表示色度を示し、点205は、長時間使用した後における表示色度を示す。また、点207は、第2の利用者が設定した設定色度を示す。点206と点208は、点207に対応する表示色度を示す。点206は、初期状態における表示色度を示し、点208は、長時間使用した後における表示色度を示す。このように、表示色度はバックライト30の劣化に伴って移動する。
【0039】
色度制御部60は、バックライト30の劣化に応じて、矢印211のように、初期状態における表示色度を示す点203を長時間使用した後における表示色度を示す点205に移動させ、長時間使用した後の装置色度を示す点202に近づけるように、色度を補正する表示色度を算出する。また、色度制御部60は、バックライト30の劣化に応じて、矢印212のように、初期状態における表示色度を示す点206を長時間使用した後における表示色度を示す点208に移動させ、長時間使用した後の装置色度を示す点202に近づけるように、色度を補正する表示色度を算出する。
【0040】
従って、色度制御部60は、
図5のように異なる長時間使用した後における表示色度(点205および点208)を、各々、長時間使用した後における表示色度(点202)に近づけるように、色度を補正する表示色度を算出する。この結果、複数の利用者が設定色度を複数設定した場合であっても、ホワイトバランス補正部70は、算出した表示色度に応じて、映像信号に対するビデオゲインを補正していくことで、従来のようにビデオゲインを初期値のまま輝度を保っていた場合と比較して、輝度を一定に保てる時間を延ばすことができる。
【0041】
図6は、表示装置における一般的な色度補正手法の例を説明する図である。
図6は、
図5と同様にCIE1931(XYZ)表色系におけるXY色度図である。点201、点202、点203、点206は、
図5と同様である。
図6に示した例は、初期の色度に対する補正値を変更せずに保つ例である。
【0042】
バックライト30の劣化に応じて、初期の装置色度である点201は点202に移動し、引きずられて初期状態における表示色度を示す点203と点206とは、点205と点209に移動する。
すなわち一般的な表示装置では、初期の装置色度である点201に対する点203の色差と、長時間使用した後の装置色度である点202に対する点205の色差はほぼ同一である。同様に点201に対する点206の色差と、前記点202に対する点209の色差もほぼ同一である。
【0043】
次に、表示装置における一般的な色度補正手法として、さらに異なる例を説明する。
図7は、表示装置における一般的な色度補正手法の他の例を説明する図である。
図7は、
図5と同様にCIE1931(XYZ)表色系におけるXY色度図である。点201、点202、点203、点206は、
図5と同様である。
図7に示した例は、表示色度と設定色度とが一致するように補正値を随時、補正する例である。
【0044】
この手法では、バックライト30の劣化によらず、表示色度と設定色度とを一致させる。すなわち、
図7に示すように、初期状態における表示色度を示す点203と、長時間使用した後における表示色度を示す点231とを一致させる。同様に、初期状態における表示色度を示す点206と、長時間使用した後における表示色度を示す点232とを一致させる。この場合も、
図6と同様に、バックライト30の劣化に伴って、初期の装置色度である点201は点202に移動する。
このため、装置色度と表示色度の色差がバックライト30の劣化に依存して変化する。すなわち設定色度によっては、長時間使用に伴い、装置色度と表示色度との色差が拡大していく。この場合は色度補正による輝度損失が大きくなる。これを補い表示装置に表示する白点の輝度を維持するよう、バックライト30の出力を増加するため、短時間でバックライト30の出力上限に達していた。この結果、所定の輝度を維持できる時間(バックライト30の出力上限に達するまでの時間)が短くなっていた。
【0045】
しかしながら、一般に表示装置では、光源毎に劣化する度合いが、
図8に示すように異なっている。
図8は、赤、緑、青の3原色の光源による各光源の輝度寿命の一例を説明する図である。
図8において、横軸は使用時間、縦軸は画面の最大輝度である。曲線301は赤色の光源の使用時間に対する画面の最大輝度の変化、曲線302は緑色の光源の使用時間に対する画面の最大輝度の変化、曲線303は青色の光源の使用時間に対する画面の最大輝度の変化である。
【0046】
例えば、バックライトが赤色、緑色、青色の3色のLED(発光ダイオード)の場合、
図8に示すように、赤色のLEDが一番先に輝度が落ち始める。そして、使用時間t1のとき、最大輝度が指定輝度に達する。次に、緑色のLEDの輝度が落ち始め、使用時間t2のとき、最大輝度が指定輝度に達する。最後に、青色のLEDの輝度が落ち始め、使用時間t3のとき、最大輝度が指定輝度に達する。このように、1つの光源の輝度が落ち始めた場合、残りの光源の輝度を、輝度が落ち始めた光源の輝度に合わせて下げる必要がある。バックライトが白色LEDの光源を有している場合であっても、同様に、一番先に赤色の成分の輝度が落ち始める。このため、色度を一定に維持する用途の従来の表示装置では、輝度を維持できる時間(以下、輝度寿命という)が極めて短い課題があった。例えば、色度を維持する従来の表示装置は(同じ表示デバイスであっても、制御特性の違いにより)、例えば輝度寿命が8千時間であった。
【0047】
一方、本実施形態の表示装置1は、推測したバックライト30のLED31の劣化を示すBL劣化の値を用いて、補正後の色度を長時間使用後の装置色度に、徐々に近づけるように補正する。この結果、本実施形態の表示装置1は、上述したように、設定色度に関わらず、補正後の色度と長時間使用後の装置色度との色度の差を徐々に短縮して行くことができる。この結果、本実施形態の表示装置1は、補正後の色度と長時間使用後の装置色度との色度の差を短縮して行くため、従来の表示装置に比べて輝度寿命を延ばすことができる。例えば、本実施形態の表示装置1では、輝度寿命が3万時間である。
【0048】
次に、本実施形態における映像信号に対するビデオゲイン、バックライト30の駆動電力、バックライト30の輝度、表示部80上に表示される輝度(以下、表示輝度という)について説明する。
図9は、本実施形態に係る使用時間に対する表示装置1の構成要素の動作の一例を説明する図である。
図9において、横軸は使用時間、曲線401の縦軸はビデオゲイン、曲線402の縦軸はバックライトの輝度、曲線403の縦軸はバックライトの駆動電力、曲線404の縦軸は表示輝度である。
【0049】
図9の曲線401は、使用時間に従って、kの値が1から0に近い値に減少することに伴うビデオゲインの変化を表している。また、曲線401のように、初期のビデオゲインはvg1である。なお、ビデオゲインvg1は、0より大きく、1以下の値であり、例えば0.7である。また、vg2およびvg3も1以下の値である。
また、曲線402は、指定輝度を得るために必要なバックライト30の輝度の使用時間に伴う変化を表している。また、曲線402のように、初期のバックライト30の輝度はc1である。
また、曲線403は、バックライト30の劣化に伴うバックライト30の駆動電力の変化を表している。また、曲線403のように、初期のバックライト30の駆動電力はp1である。
また、曲線404のように、初期の表示輝度はc3である。なお、初期の表示輝度c3は、予め利用者により指定された指定輝度、または予め表示装置1に設定されている指定輝度である。
【0050】
使用時間t1において、kの値が1から0の間の値に減少する。このため、曲線401のように、ビデオゲインがvg1からvg2にホワイトバランス補正部70によって増える。これに伴って、曲線402のようにバックライト30の輝度がc1からc2に下がる。駆動部20は、光検出部40が出力する検出輝度がc1からc2に下がったため、バックライト30に出力する駆動値を増やす。この結果、曲線403のように、使用時間t1におけるバックライト30の駆動電力がp1からp2に駆動部20によって増える。従って、表示装置1は、曲線404のように、表示輝度はc3を維持する。
【0051】
バックライト30の劣化が進んだ使用時間t2において、kの値が1から0に近い値に減少する。このため、曲線401のように、ビデオゲインがvg2からvg3にホワイトバランス補正部70によって増える。vg3は、1に近い値であり、例えば0.9である。これに伴って、曲線402のようにバックライト30の輝度がc3に下がる。駆動部20は、光検出部40が出力する検出輝度がc3に下がったため、バックライト30に出力する駆動値を増やす。この結果、曲線403のように、使用時間t2におけるバックライト30の駆動電力がp3に駆動部20によって増える。なお、駆動電力p3は、駆動部20を構成する回路部品の定格電力である。このため、駆動電力は、曲線403のように、使用時間t2で飽和する。ビデオゲインが1の場合、ホワイトバランス補正部70は、映像信号に対して補正を行わない。この結果、表示装置1は、曲線404のように、表示輝度はc3を維持する。
【0052】
使用時間t2以降、曲線401のように、ビデオゲインがvg3から1に近い値に向かって、ホワイトバランス補正部70によって増える。曲線402のようにバックライト30の輝度が低下しても、曲線403のように駆動電力が飽和しているので駆動電力を増やせない。この結果、曲線404のように、表示装置1の表示輝度は、指定輝度c3から低下し始める。
上述した色度の補正を本実施形態のように行わない従来の表示装置では、
図10に示すように、初期のバックライト30の輝度を最大輝度に制御し、所定の輝度になるように映像信号の大きさを制御していた。従来の表示装置では、このような使用方法のため、前述したように駆動部が発する熱が大きく、使用時間t11において駆動電力が飽和する。
【0053】
図10は、従来の表示装置と本実施形態に係る表示装置1における輝度寿命の一例を説明する図である。
図10において、横軸は使用時間、縦軸は輝度寿命である。また、曲線501は従来の表示装置における使用時間に対する表示輝度、曲線502は本実施形態の表示装置1における使用時間に対する表示輝度である。曲線501のように、従来の表示装置の輝度寿命は、使用時間t11であり、例えば約8千時間である。また、曲線502のように、本実施形態の表示装置1の輝度寿命は、使用時間t12であり、例えば約3万時間である。
【0054】
一方、本実施形態では、上述したように、バックライト30の輝度が下がり始めると駆動電力を増加させつつ、ビデオゲインを上げ始める。このため、初期のビデオゲインを1より小さいゲインに抑えている。そして、バックライト30の輝度が下がり始めると、本実施形態では、色度制御部60が生成した表示色度に基づいて、ホワイトバランス補正部70が抑えていたビデオゲインをゆるめることで、ビデオゲインを上げていく。これにより、本実施形態の表示装置1では、所定の輝度である指定輝度に保てる使用時間t2を、
図10の矢印511のように大幅に延ばすことができる。
【0055】
以上のように、本実施形態の表示装置は、バックライトの劣化の度合いを示す劣化値と、ユーザ設定に基づく白点の色度である設定色度と、自表示装置において最も輝度が高くなる白点の色度である装置色度と、に基づいて、自表示装置に表示する白点の色度である表示色度を生成する生成部を備え、表示色度は、劣化値で示される劣化の度合いが大きくなるに従って、設定色度から装置色度に向けて近づく。
また、本実施形態の表示装置において、生成部は、劣化値で示される劣化の度合いが大きくなるに従って、設定色度と表示色度との色差を大きくし、装置色度と表示色度との色差を小さくするように表示色度を生成する。
また、本実施形態の表示装置は、映像信号のゲインまたはバックライトを駆動する駆動値を、生成部が生成した表示色度に基づいて調整する映像信号調整部を備える。
【0056】
この構成により、本実施形態では、バックライト30の輝度が下がり始めて劣化の度合いに応じて、色度制御部60が劣化推定値で示される劣化の度合いが大きくなるに従って表示における設定色度を装置色度に近づけるように表示色度を算出する。そして、ホワイトバランス補正部70は、劣化に応じて、色度制御部60が出力した表示色度に基づいて、ビデオゲインを上げていくことで、色度の補正を行う。この結果、本実施形態の表示装置1によれば、バックライト30の光源の劣化の進み具合に応じて、設定色度を、装置色度に近づけることで、補正量を抑えることができる。このため、従来と比較し、バックライト30を駆動する電力を抑えることができるので、駆動部20によって発生する熱を低減できる。この結果、本実施形態の表示装置1によれば、所定の輝度である指定輝度に保てる使用時間を延ばすことができる。
【0057】
また、上述したように、本実施形態の表示装置1は、バックライト30の劣化に従って、時間の経過と共に設定色度を移動させて補正している。
【0058】
なお、本実施形態において、装置色度推定部601は、光検出部40が出力した検出色度に基づいて、装置色度を推定する例を説明したが、これに限られない。装置色度推定部601は、駆動部20が出力する駆動値、バックライト30を発光させた初期状態からの使用時間、または予め定められている固定値を用いて、装置色度を推定するようにしてもよい。
【0059】
例えば、装置色度推定部601は、自部に予め記憶されている固定値を読み出し、読み出した固定値を装置色度に用いてもよい。
【0060】
また、装置色度推定部601は、所定の輝度でバックライト30のLED31を発光させるときの初期の駆動値を駆動部20から取得し、取得した初期の駆動値を自部内に記憶させておくようにしてもよい。そして、装置色度推定部601は、所定の輝度でバックライト30のLED31を発光させるときの現在の駆動値を駆動部20から取得し、取得した現在の駆動値と記憶させた初期の駆動値とに基づいて装置色度を推定するようにしてもよい。また、BL駆動値に対応させて予め記憶させた値を装置色度に用いてもよい。
【0061】
あるいは、装置色度推定部601は、バックライト30を発光させた初期状態からの使用時間を計時するようにしてもよい。そして、BL劣化推測部602は、計時した使用時間に基づいて、装置色度を推定するようにしてもよい。また、使用時間に対応させて予め記憶させた値を装置色度に用いてもよい。
【0062】
なお、本実施形態において、BL劣化推測部602は、駆動部20が出力した駆動値を用いてBL劣化の値を推測する例を説明したが、これに限られない。BL劣化推測部602は、光検出部40が出力する検出輝度および検出色度、装置色度推定部601が推定した装置色度、バックライト30を発光させた初期状態からの使用時間などからBL劣化の値を推測するようにしてもよい。
【0063】
例えば、BL劣化推測部602は、光検出部40が出力する検出輝度および検出色度の初期値を各々、記憶部603に記憶させるようにしてもよい。そして、BL劣化推測部602は、光検出部40が出力する現在の検出輝度と、記憶部603に記憶させた検出輝度の初期値を用いて、検出輝度の初期値と現在の検出輝度との差または比に基づいて、BL劣化の値を推定するようにしてもよい。同様に、BL劣化推測部602は、光検出部40が出力する現在の検出色度と、記憶部603に記憶させた検出色度の初期値を用いて、検出色度の初期値と現在の検出色度との差または比に基づいて、BL劣化の値を推定するようにしてもよい。
【0064】
または、BL劣化推測部602は、バックライト30を発光させた初期状態からの使用時間を計時するようにしてもよい。そして、記憶部603には、予め使用時間に対応するBL劣化の値が関連づけられて記憶されていてもよい。BL劣化推測部602は、計時した使用時間に対応する記憶部603に記憶されているBL劣化の値を読み出すことで、BL劣化の値を推定するようにしてもよい。
【0065】
あるいは、BL劣化推測部602は、装置色度推定部601が推定した装置色度を取得し、取得した装置色度と、光検出部40が出力した現在の検出色度との差または比に基づいて、BL劣化の値を推定するようにしてもよい。また、装置色度、使用時間に対応させて予め記憶させたBL劣化の値を用いてもよい。
【0066】
なお、本実施形態では、BL劣化推測部602が、式(1)によって直線補完することで、BL劣化の値であるkを算出する例を説明したが、これに限られない。
図11は、本実施形態に係るBL劣化の値を説明する図である。
図11において、横軸はバックライト30のLED31が劣化していない度合い、縦軸はBL劣化の値であるkを示している。なお、劣化していない度合いは、0%が劣化していないときの度合いであり、劣化に従って100%に近づいていく。
【0067】
直線701は、式(1)で説明したkであり、劣化の度合いに応じて、値が0から1に比例して増加していく。曲線702および703は、劣化の度合いに対するkの変化の仕方が、直線701とは劣化の度合いが50%の近傍を含む範囲で異なる。例えば劣化の度合いが50%のとき、直線701ではkが0.5、曲線702ではkが0.6、曲線703ではkが0.4である。
BL劣化推測部602は、
図11の示した劣化の度合いに対するBL劣化の値であるkの値を関連づけたLUT(ルックアップテーブル)を、予め記憶部603に記憶させておくようにしてもよい。そして、BL劣化推測部602は、駆動部20が出力した駆動値に基づいて、記憶部603に記憶されているLUTを用いてBL劣化の値を推定するようにしてもよい。
【0068】
また、本実施形態では、ホワイトバランス補正部70が、色度制御部60が出力する表示色度に応じて、ビデオゲインを補正する例を説明したが、これに限られない。例えば、色度制御部60は、算出した表示色度に基づいて、バックライト30を駆動する駆動値を変更する補正値を生成し、生成した駆動値を駆動部20に出力するようにしてもよい。または、色度制御部60は、ビデオゲインと駆動値の両方を補正するように、設定色度を、ホワイトバランス補正部70と駆動部20とに振り分けるようにしてもよい。この場合、ホワイトバランス補正部70は、バックライト30の光源を駆動する駆動値を、生成部である色度制御部60が生成した補正値である表示色度に基づいて調整する映像信号調整部である。
【0069】
[第2実施形態]
第1実施形態では、表示装置1が、表示色度に応じてビデオゲインの調整を行う例を説明したが、これに限られない。本実施形態では、表示色度の生成を、例えば映像信号を出力する装置が行う例を説明する。
【0070】
図12は、本実施形態に係る表示システム900の構成例を説明する図である。
図12に示すように、表示システム900は、映像出力装置901および表示装置902を備えている。映像出力装置901と表示装置902との間は、映像ケーブル903と制御信号ケーブル904とによって接続されている。制御信号ケーブル904は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルである。
【0071】
カラーセンサ905は、表示装置902に取り付けられている。カラーセンサ905は、
図1の光検出部40に相当する機能部である。カラーセンサ905は、検出した検出輝度を映像出力装置901に出力する。
【0072】
映像出力装置901は、映像信号出力部911、制御信号入出力部912、操作部913、記憶部914、色度制御部60a、およびホワイトバランス補正部70aを含んで構成されている。また、映像出力装置901は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)である。
【0073】
操作部913は、利用者の操作により設定された設定輝度と設定色度とを受け付け、受け付けた設定輝度と設定色度とを記憶部914に記憶させる。操作部913は、例えば、本体に設けられているスイッチやリモコン受光部を含む。
記憶部914には、設定輝度と設定色度とが記憶される。
【0074】
色度制御部60aは、カラーセンサ905が出力した検出色度を取得する。
色度制御部60aは、記憶部914に記憶されている設定色度、表示装置902から受信した駆動値、および取得した検出色度に基づいて、表示色度を算出し、算出した表示色度をホワイトバランス補正部70aに出力する。なお、色度制御部60aの構成は、第1実施形態で説明した色度制御部60と同様である。このため、色度制御部60aは、表示色度の算出を、第1実施形態と同様に、式(2)を用いて算出する。また、第1実施形態と同様に、算出に用いるBL劣化の値は、直線補間による式(1)に限られず、自部内に記憶されている
図11に示したような劣化度合いとk値とが関連づけられているLUTを用いて算出するようにしてもよい。
【0075】
ホワイトバランス補正部70aは、色度制御部60aが出力した表示色度に応じて、外部から入力された映像信号または自装置で生成した映像信号のゲイン(以下、ビデオゲインという)を制御し、制御した映像信号を、映像信号出力部911に出力する。
【0076】
映像信号出力部911は、ホワイトバランス補正部70aが出力した映像信号を、映像ケーブル903を介して表示装置902に出力する。
制御信号入出力部912は、記憶部914に記憶されている設定輝度と、カラーセンサ905が出力した検出値とを、制御信号ケーブル904を介して表示装置902に送信する。制御信号入出力部912は、表示装置902が備えるバックライト30aを駆動するための駆動値を示す情報を、制御信号ケーブル904を介して表示装置902から受信する。
【0077】
表示装置902は、映像信号入力部921、制御信号入出力部922、駆動部20a、バックライト30a、および表示部80aを備えている。
駆動部20a、バックライト30a、および表示部80aは、それぞれ
図1に示した機能部のうち駆動部20、バックライト30、および表示部80に相当する機能部である。
【0078】
駆動部20aは、制御信号入出力部922が出力した設定輝度と検出値とに基づいて、バックライト30aの駆動値を生成し、生成した駆動値をバックライト30aと制御信号入出力部922とに出力する。なお、駆動部20aは、光検出部40が出力した検出値を直接、受信するようにしてもよい。
バックライト30aは、駆動部20aが出力する駆動値によって発光する。
【0079】
映像信号入力部921は、映像出力装置901から受信した映像信号を、表示部80aに出力する。
制御信号入出力部922は、駆動部20aが出力した駆動値に基づく駆動値を示す情報を生成し、生成した駆動値を示す情報を、制御信号ケーブル904を介して映像出力装置901に送信する。また、制御信号入出力部922は、設定輝度と検出値とを、制御信号ケーブル904を介して映像出力装置901から受信する。
表示部80aは、映像信号入力部921が映像出力装置901から受信した映像信号を表示する。
【0080】
以上のように、本実施形態の表示システムは、表示装置と映像出力装置とを有する表示システムであって、表示装置が、光源を有するバックライトと、バックライトを駆動する駆動部と、を備え、映像出力装置が、バックライトの劣化の度合いを示す劣化値と、ユーザ設定に基づく白点の色度である設定色度と、表示装置において最も輝度が高くなる白点の色度である装置色度と、に基づいて、表示装置に表示する白点の色度である表示色度を生成する生成部と、映像信号のゲインまたはバックライトを駆動する駆動値を、生成部が生成した表示色度に基づいて調整する映像信号調整部と、を備え、表示色度は、劣化値で示される劣化の度合いが大きくなるに従って、設定色度から装置色度に向けて近づく。
【0081】
また、本実施形態の映像出力装置は、バックライトの劣化の度合いを示す劣化値と、ユーザ設定に基づく白点の色度である設定色度と、表示装置において最も輝度が高くなる白点の色度である装置色度と、に基づいて、表示装置に表示する白点の色度である表示色度を生成する生成部と、映像信号のゲインまたはバックライトを駆動する駆動値を、生成部が生成した表示色度に基づいて調整する映像信号調整部と、映像信号調整部が調整した後の映像信号または駆動値を、バックライトを有する表示装置に出力する出力部と、を備え、表示色度は、劣化値で示される劣化の度合いが大きくなるに従って、設定色度から装置色度に向けて近づく。
【0082】
このため、映像出力装置901は、表示色度に応じて、補正した後の映像信号を、表示装置902に出力する。そして、表示装置902は、表示色度を算出するために必要な駆動値を示す情報を、映像出力装置901に送信している。このような構成のため、本実施形態の表示システム900においても、第1実施形態と同様に、利用者により選択された輝度を維持する時間を改善することができる。
【0083】
なお、第1および第2実施形態では、バックライト30に白色のLEDを光源として用いる例を説明したが、これに限られない。バックライト30は、例えば、赤色のLED、緑色のLED、および青色のLEDの3つの光源の光を混合することで白色の光を生成するようにしてもよい。この場合、駆動部20は、赤色、緑色、および青色のLEDに対して、それぞれ別に駆動部を有していてもよい。あるいは、緑色のLED、青色のLED、およびこの2つのLEDによって励起されて発光する蛍光体によって白色の光を生成するようにしてもよい。この場合、駆動部20は、緑色、および青色のLEDに対して、それぞれ別に駆動部を有していてもよい。
【0084】
以上において、本発明では、バックライト30(含む30a)を表示装置1(含む902)のバックライトに用いる例を説明したが、これに限られない。バックライト30(含む30a)は、例えば、プロジェクタの光源、レーザーテレビ等の光源に用いてもよい。また、本実施形態の表示装置1(含む902)は、携帯情報端末、ナビゲーションシステム、公告表示灯、電子看板(デジタルサイネージ;Digital Signage)等にも適用してもよい。
【0085】
なお、実施形態の
図1の色度制御部60または
図12の色度制御部60aの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD−ROM等の可搬媒体、USB(Universal Serial Bus) I/F(インタフェース)を介して接続されるUSBメモリ、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、サーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。