(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一端に形成された挿入孔から挿入された光ファイバを保持可能な保持部材と、前記保持部材の他端に形成された収容部に収容されるレンズと、伸縮性材料で構成され、配列された複数の前記保持部材を連結する連結部材と、を具備し、
前記連結部材は、前記光ファイバの光軸方向と交差する同一平面上に平行に配列される複数の前記保持部材を連結し、
前記連結部材には、隣り合う前記保持部材の間に溝部が設けられていることを特徴とする光結合部材。
一端に形成された挿入孔から挿入された光ファイバを保持可能な保持部材と、前記保持部材の他端に形成された収容部に収容されるレンズと、伸縮性材料で構成され、配列された複数の前記保持部材を連結する連結部材と、を具備し、
前記連結部材は、前記光ファイバの光軸方向と交差する同一平面上に平行に配列される複数の前記保持部材を連結し、
前記連結部材には、隣り合う前記保持部材の間に貫通孔が設けられていることを特徴とする光結合部材。
前記光ファイバの端面および前記レンズの端面が、前記保持部材の外周の一部に設けた陥没部によって形成される周壁面に接した状態で位置決めされることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光結合部材。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態に係る光結合部材が接続される光コネクタについて
図1および
図2を用いて説明する。
図1および
図2は、本発明の実施の形態に係る光結合部材が接続される光コネクタの一例の説明図である。
図1Aは、本発明の実施の形態に係る光結合部材が接続される光コネクタの一例を示す斜視図であり、
図1Bは、
図1Aに示す光コネクタからハウジングの蓋部材を取り外した状態を示す斜視図であり、
図1Cは、
図1Bに示す光コネクタから光結合部材を取り外した状態を示す斜視図である。
図2Aは、本発明の実施の形態に係る光結合部材が接続される光コネクタの一例を示す上面図であり、
図2Bは、
図2AにおけるA−A線矢視断面図であり、
図2Cは、
図2AにおけるB−B線矢視断面図であり、
図2Dは、
図2AにおけるC−C線矢視断面図である。
【0021】
図1Aに示すように、光コネクタ1は、概して直方体形状のハウジング2を備えている。ハウジング2の一端部2aからは、多心光ファイバケーブル20から露出された複数本の光ファイバ21が導入され、ハウジング2の他端部2bからは、光ファイバ21に装着された光結合部材10の一部が露出している。光ファイバ21としては、公知のガラス光ファイバ、プラスチック光ファイバまたはH−PCF(Hard Plastic Clad Fiber)を制限なく使用することができる。
【0022】
図1Bに示すように、光コネクタ1において、ハウジング2の蓋部材2dを取り外した基台2c上には、光結合部材10および光ファイバ21が配置されている。本発明の実施の形態においては、多心光ファイバケーブル20から、4本の光ファイバ21が露出している。光結合部材10は、光ファイバ21に対応する個数(本発明の実施の形態において4つ)のホルダ11と、ホルダ11を平行に連結する連結部材13と、を含んで構成される。光結合部材10は、ホルダ11の一端部に設けられた挿入孔11aからホルダ11内に光ファイバ21を挿入することにより、光ファイバ21に装着されている。
【0023】
図1Cに示すように、光コネクタ1において、ハウジング2の基台2c上であって、他端部2b近傍には、光結合部材10を位置決めおよび固定するための、位置決め溝23,24および凹部25が設けられている。位置決め溝23には、光結合部材10におけるホルダ11が配置される。位置決め溝24には、ホルダ11の挿入孔11aから露出する光ファイバ21が配置される。凹部25には、光結合部材10における連結部材13が配置される。
【0024】
本実施の形態において、位置決め溝23は、ホルダ11または光ファイバ21の本数に対応して4つ、平行かつ等間隔に設けられている。位置決め溝23は、ホルダ11の直径と略等しい溝幅に構成されている。位置決め溝24は、位置決め溝23と連結して設けられており、光ファイバ21の直径と略等しい溝幅に構成されている。凹部25は、連結部材13が収容可能なサイズに構成され、位置決め溝23を分割するように位置決め溝23の中間部分に設けられている。
【0025】
図2Aに示すように、光コネクタ1において、他端部2bから露出する光結合部材10の一部は等間隔で整列され、また、露出する部分の長さはそれぞれ等しく構成されている。
【0026】
図2Bに示すように、光コネクタ1における位置決め溝23は、断面V字形状を有している。位置決め溝23には、光結合部材10におけるホルダ11が載せ置かれて整列される。ホルダ11は、位置決め溝23上に配置されると、その下側半分が位置決め溝23内に収容され、上側半分が位置決め溝23から露出する構成となる。
【0027】
図2Cに示すように、光コネクタ1における凹部25は、断面U字形状を有し、光結合部材10における連結部材13が設けられた部分の厚みの半分と略等しい深さに構成されている。連結部材13は、光コネクタ1における凹部25内に配置されると、その下側半分が凹部25内に収容され、上側半分が凹部25から露出する構成となる。
【0028】
光コネクタ1において、ハウジング2の蓋部材2dは連結部材13の上端部に接している。これにより、連結部材13は蓋部材2dから下向きの力を受け、光結合部材10全体が基台2c側に押さえつけられて固定されている。
【0029】
図2Dに示すように、光結合部材10は、光コネクタ1における位置決め溝23,24および凹部25によって位置決めされると、その先端部分が所定長さだけハウジング2の他端部2bから露出するように構成される。
【0030】
以下、このような光コネクタ1に接続される本発明の実施の形態に係る光結合部材10の構成について説明する。
【0031】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光結合部材10について
図3に基づいて説明する。
図3は、第1の実施の形態に係る光結合部材の説明図である。
図3Aは、第1の実施の形態に係る光結合部材10の斜視図であり、
図3Bは、光結合部材10の上面図であり、
図3Cは、光結合部材10の正面図であり、
図3Dは、
図3BにおけるD−D線矢視断面図である。
【0032】
図3A〜
図3Dに示すように、光結合部材10は、概して円筒形状を有する保持部材としてのホルダ11と、このホルダ11の一端部に保持されるレンズ12と、互いに平行に配列された複数のホルダ11を連結する連結部材13と、を含んで構成される。
【0033】
ホルダ11は、たとえば、金属材料や樹脂材料やセラミックス材料を成形して構成される。ホルダ11を構成する金属材料として、たとえば、ステンレス、銅系材料などを使用できる。また、ホルダ11を構成する樹脂材料として、たとえば、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエーテルイミド(PEI)などを使用できる。これらの樹脂材料に対して、射出成形、押出成形またはプレス成形などの各種成形を施すことにより、ホルダ11が形成される。
【0034】
ホルダ11を構成するセラミックス材料としては、たとえば、ジルコニア、アルミナ、窒化ケイ素または炭化ケイ素などを使用できる。これらのセラミックス材料に対して、射出成形、押出成形またはプレス成形などの各種成形を施すことにより、ホルダ11が形成される。さらに、ホルダ11を構成する材料としては、ガラスおよび結晶化ガラスなども使用できる。
【0035】
図3Dに示すように、ホルダ11におけるレンズ12側の端部には、開口部11bが設けられている。この開口部11bの内側には、レンズ12を収容する収容部11cが設けられている。この収容部11cは、レンズ12の直径よりもわずかに小さい寸法に設けられ、レンズ12が圧入可能に構成されている。
【0036】
ホルダ11の内部には、光ファイバ21の外径と略同径の貫通孔11dが設けられている。この貫通孔11dは、挿入孔11aに連結するとともに、収容部11cに連結するように設けられている。
【0037】
ホルダ11には、複数の位置決め用陥没部11eが設けられている。これらの位置決め用陥没部11eは、ホルダ11の外周における収容部11cと貫通孔11dとの間に設けられ、レンズ12および光ファイバ21の位置決めに利用される(
図4参照)。これらの位置決め用陥没部11eは、ホルダ11に工具を用いた押圧加工を施すことにより形成される。
【0038】
また、ホルダ11には、複数の陥没部11fが設けられている。これらの陥没部11fは、光ファイバ21がホルダ11に挿入された後で、ホルダ11の外周面に対して工具を用いた押圧加工を施すことにより形成され、その底壁面で光ファイバ21を挟んで固定するために設けられる。なお、
図3A〜Dにおいては、陥没部11fが形成された状態について示している。また、ホルダ11に挿入された光ファイバ21は、接着剤によって固定する構成であってもよい。
【0039】
レンズ12は、ガラス材料またはプラスチック材料を成形して、球形状を有するボールレンズで構成されている。
図3Dに示すように、レンズ12はホルダ11の収容部11cに収容されている。なお、
図3A〜Dにおいて、レンズ12は、その全体がホルダ11内に収容されるように配置されているが、開口部11bからその一部が露出するような配置であってもよい。
【0040】
連結部材13は、エラストマーなどの伸縮性のある材料(伸縮性材料)を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆う。連結部材13は、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材13における、ホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材13の厚みは、ホルダ11の直径よりも大きい寸法に設けられている(
図3C参照)。これらの構成により、連結部材13によってホルダ11をバランスよく確実に保持することができる。
【0041】
連結部材13は、インサート成形によってホルダ11と一体化されるか、あるいは、連結部材13に対してホルダ11を挿入することでホルダ11と一体化されている。
【0042】
連結部材13には、隣り合うホルダ11の間に、断面V字形状の溝部13aがホルダ11と平行に設けられている。溝部13aは、連結部材13の対向する面からそれぞれ中心に向けて、2組ずつ設けられている。溝部13aを設けることにより、連結部材13におけるホルダ11間のフレキシブル性が向上されることから、光結合部材10全体のフレキシブル性が向上し、光コネクタ1の組立性を向上することができる。
【0043】
なお、ここでは、溝部13aとして、断面V字形状の溝部13aを備える場合について説明している。しかしながら、溝部13aの形状については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。たとえば、断面が円弧形状や四角形状を有する溝部で構成することも可能である。
【0044】
ここで、位置決め用陥没部11eを用いたレンズ12および光ファイバ21の位置決め方法について、
図4を用いて説明する。
図4は、ホルダ11内に光ファイバ21を挿入した場合における位置決め用陥没部11e周辺の拡大図である。
【0045】
図4に示すように、位置決め用陥没部11eは、矢印Eで示す光ファイバ21の挿入方向と直交する平面(たとえば、
図4に示す光ファイバ21の端面と平行に配置され、位置決め用陥没部11eの中心を通過する平面F)に対して、レンズ12に対向する部分の角度と、光ファイバ21に対向する部分に角度とが、異なる角度に設けられている。このような位置決め用陥没部11eは、たとえば、先端部の形状が異なる先細の工具を用いて押圧加工を施すことにより設けられる。
【0046】
位置決め用陥没部11eは、ホルダ11の同一周上に等間隔に複数(本実施の形態において3つ)設けられている。光結合部材10においては、ホルダ11の外周側から同時に上述の工具を用いた押圧加工を施すことにより、複数の位置決め用陥没部11eが形成される。レンズ12および光ファイバ21は、同一周上に設けられた複数の位置決め用陥没部11eと複数の位置で接するため、レンズ12および光ファイバ21を高精度に位置決めすることができる。
【0047】
位置決め用陥没部11eの形状に伴って、位置決め用陥没部11eによって形成される周壁面も、矢印Eで示す光ファイバ21の挿入方向と直交する平面(たとえば、
図4に示す光ファイバ21の端面と平行に配置され、位置決め用陥没部11eの中心を通過する平面F)に対して、レンズ12に対向する部分の角度と、光ファイバ21に対向する部分に角度とが、異なる角度となる。このような周壁面のうち、レンズ12に対向する部分を周壁面11e
1、光ファイバ21に対向する部分を周壁面11e
2と称する。
【0048】
位置決め用陥没部11eにおけるレンズ12に対向する部分に形成される周壁面11e
1において、矢印Eで示す光ファイバ21の挿入方向と直交する平面(たとえば、
図4に示す光ファイバ21の端面と平行に配置され、位置決め用陥没部11eの基端部を通過する平面G)に対する角度θ
1は0°以上45°以下となる。位置決め用陥没部11eによって形成される周壁面11e
1を利用することにより、レンズ12における光ファイバ21側の一部を支持した状態で位置決めすることができるので、レンズ12の位置精度を高めることができる。
【0049】
一方、位置決め用陥没部11eにおける光ファイバ21に対向する部分に形成される周壁面11e
2において、矢印Eで示す光ファイバ21の挿入方向と直交する平面(たとえば、
図4に示す光ファイバ21の端面と平行に配置される平面H)に対する角度θ
2は0°以上20°以下となる。位置決め用陥没部11eによって形成される周壁面11e
2を利用することにより、たとえば、光ファイバ21の端面が同一平面上に配置されて構成される場合に、周壁面11e
2に光ファイバ21の端面を接した状態で位置決めすることができるので、光ファイバ21の位置精度を確保しやすくできる。
【0050】
なお、上記においては、位置決め用陥没部11eが複数設けられている形態を例示したが、これに限られず、位置決め用陥没部11eが収容部11cと貫通孔11dとの間において、ホルダ11の周面全体に円環状の凹部を構成するように設けられていてもよい。
【0051】
続いて、第1の実施の形態に係る光結合部材10を用いた光コネクタ1の組立工程について説明する。光コネクタ1の組立工程は、光結合部材10を光コネクタ1に取り付ける工程(a)と、光結合部材10に光ファイバ21を挿入する工程(b)と、を含んでいる。以下、各工程について詳細に説明する。
【0052】
<工程(a)>
まず、光結合部材10を、光コネクタ1の位置決め溝23,24および凹部25を利用して位置決めして配置する(
図1B,C参照)。位置決め溝23のピッチと、連結部材13で連結されたホルダ11のピッチは等しく設定されているため、凹部25上に連結部材13を配置し、位置決め溝23上にホルダ11を配置することで、ホルダ11を平行に光コネクタ1に取り付けることが可能となる。
【0053】
また、連結部材13はエラストマーなどの伸縮性のある材料で構成されるとともに、溝部13aを備えることにより、連結部材13のフレキシブル性は向上している。したがって、仮に、位置決め溝23のピッチと、連結部材13で連結されたホルダ11のピッチとの間にわずかなズレが生じている場合であっても、ホルダ11を位置決め溝23上に配置して正確に位置決めすることが可能となる。
【0054】
<工程(b)>
次に、ホルダ11の挿入孔11aから、光ファイバ21を貫通孔11d内に挿入する。光ファイバ21は、貫通孔11dを規定する内壁に案内されて位置決め用陥没部11eに至る。光ファイバ21が位置決め用陥没部11eによって形成される周壁面11e
2に接したところで、挿入作業は終了する。
【0055】
光ファイバ21が位置決め用陥没部11eによって位置決めされた後に、工具を用いた押圧加工によってホルダ11の一部に複数の陥没部11fを形成することにより、光ファイバ21を固定する。
【0056】
以上の工程(a),(b)を経て、
図1,2に示すような光コネクタ1が得られる。なお、光コネクタ1の組み立ては、工程(a),(b)の順に限られず、工程(b),(a)の順に行ってもよい。
【0057】
以上説明したように、光結合部材10において連結部材13により光ファイバ21を保持可能な複数本のホルダ11が平行に連結されていることから、光コネクタ1における位置決め溝23に対して光ファイバ21を1つ1つ整列させる必要がなく精度よく位置決めすることができる。したがって、光コネクタ1の組み立ての作業性がよく、また、光コネクタ1に光ファイバ21を高精度に位置決めして組み付けることが可能となる。
【0058】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光結合部材10においては、連結部材13の一部に溝部13aを形成する場合について説明している。第2の実施の形態に係る光結合部材は、このような溝部が形成されない点で、第1の実施の形態に係る光結合部材10と相違する。以下、第2の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第1の実施の形態に係る光結合部材10との相違点を中心に説明する。
【0059】
図5は、第2の実施の形態に係る光結合部材30の説明図である。
図5Aは、第2の実施の形態に係る光結合部材30の斜視図であり、
図5Bは、光結合部材30の上面図であり、
図5Cは、光結合部材30の正面図であり、
図5Dは、光結合部材30の側面図である。なお、第2の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0060】
連結部材30aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆う。連結部材30aは、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材30aのホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材30aの厚みは、ホルダ11の直径よりも大きい寸法に設けられている(
図5C参照)。
【0061】
このように第2の実施の形態に係る光結合部材30によれば、連結部材30aの構成を単純化できるので、連結部材30aの製造コストを低減でき、結果として、光結合部材30の製造コストを低減することができる。
【0062】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光結合部材10においては、連結部材13の一部に溝部13aを形成する場合について説明している。第3の実施の形態に係る光結合部材は、このような溝部の代わりに開口部が形成される点で、第1の実施の形態に係る光結合部材10と相違する。以下、第3の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第1の実施の形態に係る光結合部材10との相違点を中心に説明する。
【0063】
図6は、第3の実施の形態に係る光結合部材31の説明図である。
図6Aは、第3の実施の形態に係る光結合部材31の斜視図であり、
図6Bは、光結合部材31の上面図であり、
図6Cは、光結合部材31の正面図であり、
図6Dは、光結合部材31の側面図である。なお、第3の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0064】
連結部材31aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆う。連結部材31aには、上面視にてホルダ11の一部を露出させる開口部31bが設けられている。連結部材31aは、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材31aのホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材31aの厚みは、ホルダ11の直径よりも大きい寸法に設けられている(
図6C参照)。
【0065】
このように第3の実施の形態に係る光結合部材31によれば、連結部材31aにホルダ11の一部を露出させる開口部31bを有することにより、開口部31bが設けられる位置における連結部材31aのフレキシブル性が向上されることから、光結合部材31全体のフレキシブル性が向上し、組立作業性をより向上させることができる。
【0066】
(第4の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光結合部材10においては、連結部材13の一部に溝部13aを形成する場合について説明している。第4の実施の形態に係る光結合部材は、このような溝部の代わりに貫通孔が形成される点で、第1の実施の形態に係る光結合部材10と相違する。以下、第4の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第1の実施の形態に係る光結合部材10との相違点を中心に説明する。
【0067】
図7は、第4の実施の形態に係る光結合部材32の説明図である。
図7Aは、第4の実施の形態に係る光結合部材32の斜視図であり、
図7Bは、光結合部材32の上面図であり、
図7Cは、光結合部材32の正面図であり、
図7Dは、光結合部材32の側面図である。なお、第4の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0068】
連結部材32aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆う。連結部材32aは、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材32aのホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材32aの厚みは、ホルダ11の直径よりも大きい寸法に設けられている(
図7C参照)。
【0069】
連結部材32aには、隣り合うホルダ11の間に、長辺がホルダ11と平行に設けられた長方形状の貫通孔32bが設けられている。このように第4の実施の形態に係る光結合部材32によれば、連結部材32aに長方形状の貫通孔32bを有することにより、連結部材32aのホルダ11間のフレキシブル性が向上されることから、光結合部材32全体のフレキシブル性が向上し、組立作業性をより向上させることができる。
【0070】
(第5の実施の形態)
第4の実施の形態に係る光結合部材32においては、連結部材32aの一部に長方形状の貫通孔32bを形成する場合について説明している。第5の実施の形態に係る光結合部材は、長方形状の貫通孔の代わりに複数の貫通孔が配列される点で、第4の実施の形態に係る光結合部材32と相違する。以下、第5の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第4の実施の形態に係る光結合部材32との相違点を中心に説明する。
【0071】
図8は、第5の実施の形態に係る光結合部材33の説明図である。
図8Aは、第5の実施の形態に係る光結合部材33の斜視図であり、
図8Bは、光結合部材33の上面図であり、
図8Cは、光結合部材33の正面図であり、
図8Dは、光結合部材33の側面図である。なお、第5の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0072】
連結部材33aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆う。連結部材33aは、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材33aのホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材33aの厚みは、ホルダ11の直径よりも大きい寸法に設けられている(
図8C参照)。
【0073】
連結部材33aには、隣り合うホルダ11の間に、ホルダ11と平行に配列された複数の貫通孔33bが設けられている。このように第5の実施の形態に係る光結合部材33によれば、連結部材33aに貫通孔33bを有することにより、連結部材33aのホルダ11間のフレキシブル性が向上されることから、光結合部材32全体のフレキシブル性が向上し、組立作業性をより向上させることができる。
【0074】
(第6の実施の形態)
第2の実施の形態に係る光結合部材30においては、連結部材30aがホルダ11の周囲を均等に覆う場合について説明している。第6の実施の形態に係る光結合部材は、連結部材がホルダ11の径方向の一部を覆う点で、第2の実施の形態に係る光結合部材30と相違する。以下、第6の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第2の実施の形態に係る光結合部材30との相違点を中心に説明する。
【0075】
図9は、第6の実施の形態に係る光結合部材34の説明図である。
図9Aは、第6の実施の形態に係る光結合部材34の斜視図であり、
図9Bは、光結合部材34の下面図であり、
図9Cは、光コネクタ1に配置された状態の光結合部材34の正面図であり、
図9Dは、光結合部材34の側面図である。なお、第6の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0076】
連結部材34aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成される。連結部材34aは、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材34aのホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材34aの厚みは、ホルダ11の半径よりもわずかに大きい寸法に設けられている(
図9D参照)。これにより、ホルダ11は、径方向の一部が連結部材34aにより覆われ、その他の部分は連結部材34aから露出する構成となる。連結部材34aは、ホルダ11を径方向の半分まで覆っている(
図9C参照)。
【0077】
このように第6の実施の形態に係る光結合部材34によれば、ホルダ11は連結部材34aに覆われず露出する部分を有しているため、光コネクタ1において凹部25を設けることなく、ホルダ11全体を位置決め溝23上に配置することが可能となる(
図9C参照)。したがって、光コネクタ1の構成が単純となり、製造コストを低減することができる。
【0078】
(第7の実施の形態)
第6の実施の形態に係る光結合部材34においては、連結部材34aがホルダ11を径方向の半分まで覆う場合について説明している。第7の実施の形態に係る光結合部材は、連結部材がホルダ11の径方向の一部を覆う範囲が、第6の実施の形態に係る光結合部材34と相違する。以下、第7の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第6の実施の形態に係る光結合部材34との相違点を中心に説明する。
【0079】
図10は、第7の実施の形態に係る光結合部材35の説明図である。
図10Aは、第7の実施の形態に係る光結合部材35の斜視図であり、
図10Bは、光結合部材35の下面図であり、
図10Cは、光コネクタ1に配置された状態の光結合部材35の正面図であり、
図10Dは、光結合部材35の側面図である。なお、第7の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0080】
連結部材35aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成される。連結部材35aは、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材35aのホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材35aの厚みは、ホルダ11の半径よりも大きく、直径よりも小さい寸法に設けられている(
図10D参照)。これにより、ホルダ11は、径方向の一部が連結部材35aにより覆われ、その他の部分は連結部材35aから露出する構成となる。連結部材35aは、ホルダ11を径方向の3/4程度覆っている(
図10C参照)。
【0081】
このように第7の実施の形態に係る光結合部材35によれば、ホルダ11は連結部材35aに覆われず露出する部分を有しているため、光コネクタ1において凹部25を設けることなく、ホルダ11全体を位置決め溝23上に配置することが可能となる(
図10C参照)。したがって、光コネクタ1の構成が単純となり、製造コストを低減することができる。
【0082】
また、光結合部材35において、連結部材35aはホルダ11の径方向の3/4程度を覆っているため、第6の実施の形態に係る光結合部材34と比較して、より安定してホルダ11を保持することが可能となる。
【0083】
(第8の実施の形態)
第3の実施の形態に係る光結合部材31においては、開口部31bを有する連結部材31aがホルダ11の周囲を均等に覆う場合について説明している。第8の実施の形態に係る光結合部材は、開口部を有する連結部材がホルダ11の径方向の一部を覆う点で、第3の実施の形態に係る光結合部材31と相違する。以下、第8の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第3の実施の形態に係る光結合部材31との相違点を中心に説明する。
【0084】
図11は、第8の実施の形態に係る光結合部材36の説明図である。
図11Aは、第8の実施の形態に係る光結合部材36の斜視図であり、
図11Bは、光結合部材36の下面図であり、
図11Cは、光コネクタ1に配置された状態の光結合部材36の正面図であり、
図11Dは、光結合部材36の側面図である。なお、第8の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0085】
連結部材36aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成される。連結部材36aには、上面視にてホルダ11の一部を露出させる開口部36bが設けられている。連結部材36aは、ホルダ11の中央位置を連結する位置に配置されている。連結部材36aのホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略半分に設けられている。連結部材36aの厚みは、ホルダ11の半径よりもわずかに大きい寸法に設けられている(
図11D参照)。これにより、ホルダ11は、径方向の一部が連結部材36aにより覆われ、その他の部分は連結部材36aから露出する構成となる。連結部材36aは、ホルダ11を径方向の半分まで覆っている(
図11C参照)。
【0086】
このように第8の実施の形態に係る光結合部材36によれば、ホルダ11は連結部材36aから露出する部分を有しているため、光コネクタ1において凹部25を設けることなく、ホルダ11全体を位置決め溝23上に配置することが可能となる(
図11C参照)。したがって、光コネクタ1の構成が単純となり、製造コストを低減することができる。
【0087】
また、第8の実施の形態に係る光結合部材36によれば、連結部材36aにホルダ11の一部を露出させる開口部36bを有することにより、開口部36bが設けられる位置における連結部材36aのフレキシブル性が向上されることから、光結合部材36全体のフレキシブル性が向上し、組立作業性をより向上させることができる。
【0088】
(第9の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光結合部材10においては、連結部材13がホルダ11の中央位置を連結する位置に配置される場合について説明している。第9の実施の形態に係る光結合部材は、連結部材がホルダ11の挿入孔11a近傍の一部を連結する点で、第1の実施の形態に係る光結合部材10と相違する。以下、第9の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第1の実施の形態に係る光結合部材10との相違点を中心に説明する。
【0089】
図12は、第9の実施の形態に係る光結合部材37の説明図である。
図12Aは、第9の実施の形態に係る光結合部材37の斜視図であり、
図12Bは、光結合部材37の上面図であり、
図12Cは、光結合部材37の正面図であり、
図12Dは、光結合部材37の側面図である。なお、第9の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0090】
連結部材37aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆う。連結部材37aは、ホルダ11の挿入孔11a近傍の一部を連結する位置に配置され、挿入孔11aが形成されたホルダ11の端部を覆っている。連結部材37aは、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、ホルダ11の長さの略1/5に設けられている。連結部材37aの厚みは、ホルダ11の直径よりも大きい寸法に設けられている(
図12C参照)。
【0091】
このように第9の実施の形態に係る光結合部材37によれば、連結部材37aはホルダ11の挿入孔11a近傍の一部を連結する位置に設けられているため、光コネクタ1において位置決め溝23を遮るように凹部25を設けることなく、ホルダ11全体を位置決め溝23上に配置することが可能となる。したがって、光コネクタ1の構成が単純となり、製造コストを低減することができる。
【0092】
また、第9の実施の形態に係る光結合部材37によれば、連結部材37aの構成を単純化できるので、連結部材37aの製造コストを低減でき、結果として、光結合部材37の製造コストを低減することができる。
【0093】
(第10の実施の形態)
第9の実施の形態に係る光結合部材37においては、連結部材37aがホルダ11の挿入孔11aを覆うように配置される場合について説明している。第10の実施の形態に係る光結合部材は、連結部材がホルダ11の挿入孔11aを覆わない点で、第9の実施の形態に係る光結合部材37と相違する。以下、第10の実施の形態に係る光結合部材の構成について、第9の実施の形態に係る光結合部材37との相違点を中心に説明する。
【0094】
図13は、第10の実施の形態に係る光結合部材38の説明図である。
図13Aは、第10の実施の形態に係る光結合部材38の斜視図であり、
図13Bは、光結合部材38の上面図であり、
図13Cは、光結合部材38の正面図であり、
図13Dは、光結合部材38の側面図である。なお、第10の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0095】
連結部材38aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆う。連結部材38aは、ホルダ11の挿入孔11a近傍の一部を連結する位置に、挿入孔11aを露出するように配置されている。連結部材38aは、概して直方体形状に構成され、ホルダ11の長さ方向に沿った辺の長さは、第9の実施の形態に係る光結合部材37の連結部材37aよりも短く設けられている。連結部材38aの厚みは、ホルダ11の直径よりも大きい寸法に設けられている(
図13C参照)。
【0096】
このように第10の実施の形態に係る光結合部材38によれば、連結部材38aはホルダ11の端部近傍に設けられているため、光コネクタ1において位置決め溝23を遮るように凹部25を設けることなく、ホルダ11全体を位置決め溝23上に配置することが可能となる。したがって、光コネクタ1の構成が単純となり、製造コストを低減することができる。
【0097】
また、第10の実施の形態に係る光結合部材38によれば、連結部材38aの構成を単純できるので、連結部材38aの製造コストを低減でき、結果として、光結合部材38の製造コストを低減することができる。
【0098】
さらに、第10の実施の形態に係る光結合部材38においては、第9の実施の形態に係る光結合部材37と比較して、ホルダ11の挿入孔11aが露出している点で、光ファイバ21をより挿入しやすく構成されている。
【0099】
(第11の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光結合部材10においては、光コネクタ1の位置決め溝23上に、ホルダ11が載せ置かれて光コネクタ1が組み立てられる場合について説明している。第11の形態に係る光結合部材は、光コネクタの挿入孔にホルダを挿入して光コネクタを組み立てる点で、第1の実施の形態に係る光結合部材10と相違する。以下、第11の実施の形態に係る光結合部材とこの光結合部材が接続される光コネクタの構成について、第1の実施の形態に係る光結合部材10と光結合部材10が接続される光コネクタ1との相違点を中心に説明する。
【0100】
図14および
図15は、第11の実施の形態に係る光結合部材が接続される光コネクタの一例の説明図である。
図14Aは、第11の実施の形態に係る光結合部材が接続される光コネクタの一例を示す斜視図であり、
図14Bは、
図14Aに示す光コネクタからハウジングの蓋部材を取り外した状態を示す斜視図であり、
図14Cは、
図14Bに示す光コネクタから光結合部材を取り外した状態を示す斜視図である。
図15Aは、第11の実施の形態に係る光結合部材が接続される光コネクタの一例を示す上面図であり、
図15Bは、
図15AにおけるA−A線矢視断面図であり、
図15Cは、
図15AにおけるC−C線矢視断面図である。なお、第11の実施の形態において、第1の実施の形態に係る光結合部材10および光結合部材10が接続される光コネクタ1と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0101】
図14Aに示すように、光コネクタ100は、概して直方体形状のハウジング2を備えている。ハウジング2の一端部2aからは、多心光ファイバケーブル20から露出された複数本の光ファイバ21が導入され、ハウジング2の他端部2bからは、光ファイバ21に装着された光結合部材39の一部が露出している。
【0102】
図14Bに示すように、光コネクタ100において、ハウジング2の蓋部材2dを取り外した基台2c上には、光結合部材39および光ファイバ21が配置されている。本実施の形態においては、多心光ファイバケーブル20から、4本の光ファイバ21が露出している。光結合部材39は、光ファイバ21に対応する個数(本実施の形態において4つ)のホルダ11と、ホルダ11を平行に連結する連結部材39aと、を含んで構成される。光結合部材39は、ホルダ11内に光ファイバ21を挿入することにより、光ファイバ21に装着されている。
【0103】
図14Cに示すように、光結合部材39における連結部材39aは、ホルダ11の挿入孔11a近傍の一部を連結する位置に配置され、挿入孔11aが形成されたホルダ11の端部を覆っている。連結部材39aは、エラストマーなどの伸縮性のある材料を成形して構成され、ホルダ11の周囲を均一に覆っている。なお、連結部材39aには、隣り合うホルダ11の間に、断面V字形状の溝部がホルダ11と平行に設けられていてもよい。
【0104】
光コネクタ100において、ハウジング2の基台2c上であって、他端部2b近傍には、光結合部材39を位置決めおよび固定するための挿入孔101が設けられている。挿入孔101には、一端部2a側から光結合部材39におけるホルダ11が挿入される。挿入孔101に挿入された光結合部材39は、連結部材39aの一部が挿入孔101に接したところで位置決めされる。
【0105】
本実施の形態において、挿入孔101は、ホルダ11または光ファイバ21の本数に対応して4つ、平行かつ等間隔に設けられている。挿入孔101は、ホルダ11の直径と略等しい径に構成されている。
【0106】
図15Aに示すように、光コネクタ100において、他端部2bから露出する光結合部材39の一部は等間隔で整列され、また、露出する部分の長さはそれぞれ等しく構成されている。
【0107】
図15Bに示すように、光コネクタ100における挿入孔101には、光結合部材39におけるホルダ11が挿入されて整列されている。
【0108】
図15Cに示すように、光結合部材39は、光コネクタ100における挿入孔101に連結部材39aの一部が接することによって位置決めされると、その先端部分が所定長さだけハウジング2の他端部2bから露出するように構成される。
【0109】
以上説明したように、光結合部材39において連結部材39aにより光ファイバ21を保持可能な複数本のホルダ11が平行に連結されていることから、光コネクタ100における挿入孔101に対して光ファイバ21を1つ1つ挿入して整列させる必要がなく精度よく位置決めすることができる。したがって、光コネクタ100の組み立ての作業性がよく、また、光コネクタ100に光ファイバ21を高精度に位置決めして組み付けることが可能となる。
【0110】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
【0111】
上記実施の形態においては、ホルダ11が概して円筒形状を有する場合について説明しているが、ホルダ11の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。ホルダ11としては、一端部にレンズ12を収容する収容部11cが形成される一方、他端部に光ファイバ21の挿入孔11aが形成されることを前提として任意の形状を採用することができる。たとえば、角筒形状(すなわち、光ファイバ21の挿入方向と直交する断面が四角形とされた筒状体)を有するものなどが含まれる。
【0112】
また、上記実施の形態においては、光コネクタ1の位置決め溝23が断面V字形状を有している場合について説明しているが、位置決め溝23の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。位置決め溝23としては、ホルダ11の形状に応じて、任意の形状を採用することができる。たとえば、断面が円弧形状や四角形状を有するものなどが含まれる。
【0113】
なお、上記実施の形態においては、ホルダ11に設けた位置決め用陥没部11eによって形成される周壁面にレンズ12の一部および光ファイバ21の一部を接した状態で、レンズ12と光ファイバ21との位置決めを行う場合について説明している。しかしながら、レンズ12と光ファイバ21との位置決め方法については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。たとえば、レンズ12または光ファイバ21の一方のみを位置決め用陥没部11eによって形成される周壁面に接した状態とし、他方についてはホルダ11における位置決め用陥没部11e以外の部分で位置決めを行う構成としてもよい。ただし、この場合には、他方を位置決めするための部分が、位置決め用陥没部11eとの関係で一定の位置関係に設計されることを前提とする。すなわち、ホルダ11においては、レンズ12または光ファイバ21の一方のみを位置決め用陥没部11eに接した状態で位置決めする着想も含まれる。