【課題を解決するための手段】
【0018】
そこで、本発明者らは、本発明の前記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、投入口フラップの自由端部を利用した係止機構の機能により、投入口フラップの自由端部を閉止位置に固定および解除可能なフラップロック手段を備えた郵便受け箱を提供することにより前記課題を解決できることに着目し、かかる知見に基づいて本発明に想到するに至った。
【0019】
なお、本明細書および特許請求の範囲において「閉止位置」とは、投入口フラップの自由端部が投入口縁部に接触する位置であり、投入口が閉鎖状態にあることを意味する。
【0020】
かくして、本発明によれば、
1.郵便受け箱本体と、
該郵便受け箱本体の前面部に形成された投入口と、
該投入口に基端部が開閉自在に枢設された投入口フラップと、
前記取出口とを設けた郵便受け箱であって、
該投入口フラップの自由端部を閉止位置に固定または解除可能な投入口フラップロック手段を備えてなることを特徴とする郵便受け箱が提供される。
【0021】
本発明によれば、前記の通り、郵便物等の配達物の投函を受け入れる郵便受け箱本体の前面部の開口部に形成された投入口を開閉する投入口フラップと、該フラップを閉止位置にロックする投入口フラップロック手段とを備えた郵便受け箱が提供されるが、さらに次の2〜7に掲げる好ましい実施形態を包含する。
【0022】
2.前記投入口フラップロック手段が、前記投入口フラップの自由端部と、
前記投入口の下部に位置する前面部の内側に形成された内壁構造とが係合部材により、前記投入口フラップの自由端部を前記投入口フラップの閉止位置に固定または解除可能なように構成された投入口フラップ閉止機構である前記1に記載の郵便受け箱。
【0023】
3.前記投入口フラップ閉止機構が、前記投入口フラップの自由端部(101)と、前記前面部150の内側に形成された内壁構造15と、前記自由端部101と該内壁構造15との接触部に共通して貫設された貫通孔153に挿入される係合部材154とからなる構成体である前記2に記載の郵便受け箱。
【0024】
4.前記投入口フラップ係止機構が、L字型の拘束部材26であって、その一端部261により前記投入口フラップの自由端部101を閉止位置に固定する拘束部材26と、前記前面部の内側に形成された内壁構造25と、前記拘束部材の他端部262と該内壁構造25との接触部に共通して貫設された貫通孔253に挿入される係合部材254とからなる構成体である前記2に記載の郵便受け箱。
【0025】
5.前記投入口フラップ係止機構が、該挟持部材41と、該挟持部材41に脱着自在に係合される係合部材42とからなり、前記挟持部材41が、前記投入口の前記フラップの自由端部401の内壁面に固設され、前記係合部材42が、前記投入口の下部に位置する前面部の内壁構造451に穿設により取り付けられた回動軸43に回動自在に枢支され、前記係合部材42を上方へ回動させて、その先端部を前記挟持部材41に挟持させることにより前記フラップの自由端子部101を閉止位置に固定させる構成体である前記2に記載の郵便受け箱。
【0026】
6.前記投入口の下部に位置する前面部が、前開き開閉扉または閉鎖壁面である前記2ないし前記5のいずれか1項に記載の郵便受け箱。
【0027】
7.前記係止部材が、前記貫通孔に嵌入可能なピン部材または螺入可能なねじ螺合部材である前記2ないし前記4のいずれか1項に記載の郵便受け箱。
【0028】
本発明に係る郵便受け箱は、投入口に開閉自在に枢設されたフラップを必要な場合に、閉止位置に固定および解除可能なフラップロック手段を備えた構造のものであれば、他の構成要素については、特に限定されるものではない。
【0029】
郵便受け箱の形状および構造については、従来から多種多様の提案があり、本発明に係る郵便受け箱は、かかる提案を採用した多種型郵便受け箱を包含するものであるが、好ましい形態について、以下、説明する。
【0030】
本発明に係る郵便受け箱は、前記の通りであり、
(1)郵便受け箱本体と
(2)該郵便受け箱本体の前面部に形成された投入口と、
(3)該投入口に、基端部が開閉自在に枢設された投入口フラップと、
(4)取出口が設けられた郵便受け箱であって、
(5)前記投入口フラップの自由端部を閉止位置に固定および解除可能な投入口フラップロック手段を備えたものである。
【0031】
本発明に係る郵便受け箱において、投入口フラップロック手段は、フラップの自由端部が、投入口の下部に位置する前面部の内側に形成された内壁構造と係合部材を用いて閉止位置に固定される。投入口の下部に位置する前面部の内側に形成された内壁構造とは、投入フラップとの係合部を提供する構造体であり、投入口フラップとの係合の際の強度および係合安定性が得られるように、所望の構造が採用される。
【0032】
具体的には、下記に示す通りの構造を有するものが好ましい。
【0033】
また、係合部材は、貫通孔に挿入して投入口フラップの自由端部と内壁構造との係合に用いるものであり、具体例としては、嵌入によるピン部材または螺入によるねじ部材等が採用されるが、ワンタッチによる投入口フラップの自由端部の閉止を行なうにはピン部材が操作上の観点からは好ましい。
【0034】
かかる本発明に係る郵便受け箱の特徴は、少なくとも次の三点にある。
【0035】
すなわち、その第一点は、郵便受け箱の従来の常識を打ち破る投入口閉鎖機構を内設した点にある。
【0036】
郵便受け箱は、本来郵便物等の配達物を受け取るための用具であり、投入口は、常に開放状態に維持できるものでなければ、その機能を発揮させることができない。従って、かかる観点から、投入口に配達物の受け入れを拒否する投入口の閉鎖機構を備えるような発想は、従来は存在せず、また、かかる投入口の閉鎖手段を備えた郵便受け箱は存在していない。かかる状況下において、本発明により初めて提案するものであり、発想の転換による従来は存在しない新規な郵便受け箱を提供するものである。
【0037】
第二点は、本発明に係る投入口フラップロック手段は、投入口フラップの自由端部を利用した係止機構である点にある。
【0038】
従来、チラシ等の投入拒否のための手段としては、投入口フラップを取りはずすなどして、投入口にはめ込む遮蔽板等が提案されていたが、投入口フラップの自由端部自体を投入口フラップロック手段の要素の一つとする点については、そもそも投入口のロック手段の存在が新規であることと相俟って、当然に新規であり、かつ、構成も簡素であり、顕著な効果を奏する。
【0039】
第三点は、投入口フラップロック手段として係止機構を提供する点にあり、係止機構により、フラップの係止位置への固定および解除を簡素な構成で行うことができ、着脱自在となし得る利点を挙げることができる。
【0040】
郵便受け箱本体
本発明に係る郵便受け箱本体は、箱体構造のものであり、箱体の前面部の上部に投入口が設けられ、投入口から投函された郵便物等の配達物を収容するための収容室および収容室に収容された配達物を取り出す取出口を設けたものである。
【0041】
郵便受け箱としては、取出口として投入口の下部に位置する前面部に開閉扉を設けた“前入れ前出し”タイプと、後面部に開閉扉を設けた“前入れ後出し”タイプのものが基本構造である。
【0042】
前入れ前出しタイプの郵便受け箱は、背面部は閉鎖されてあり、投入口の下部に位置する前面部に開閉扉が設けられてある。
【0043】
一方、前入れ後出しタイプの郵便受け箱は、投入口下部に位置する前面部は閉鎖されてあり、背面部に開閉扉が設けられたものである。
【0044】
郵便受け箱の内部構造には限定がないが、配達物の取出しが容易なように取出し口に向って傾斜を設けたものが好ましい。
【0045】
また、投入口にフラップをロックする際に、前入れ後出しタイプの郵便受け箱の場合には、前面部の開閉扉を開いて指でロック手段を押し、フラップの開閉動作を拘束し、フラップを閉止位置に固定した後、開閉扉を閉鎖すればよい。また、前入れ後出しタイプの郵便受け箱については、後面部の開閉扉を開いて、後面部から手を入れてロック手段を操作すればよい。
【0046】
投入口フラップ
本発明に係る投入口フラップは、郵便物等の投入口を閉塞するために設けた開閉蓋板であり、通常、その上縁が投入口の上端に取り付けられた水平軸に枢設され回動自在に固定された基端部であり、基端部に対し、その下部の先端部が自由端部である。フラップは、通常、その自重により、自由端部が閉止位置の投入口下縁に接触し、投入口はフラップを押せば、郵便物等を投函可能な状態にある。
【0047】
従って、郵便物等を郵便受け箱に投函する場合は、フラップを押し開いて郵便物等が郵便受け箱内部へ投入された後、フラップは自重により、元の閉止位置に復帰する。
【0048】
また、投入口フラップは、前記の水平軸に枢設された形態のほかに、投入口のいずれか一方の側部に位置する内壁面投入口に設けた垂直軸に回動自在に枢設した横開きの形態のものであっても、その自由端部が本発明に係る投入口フラップロック手段の一つの要素として組み込まれてあり、閉止位置に固定可能である。
【0049】
投入口フラップロック手段
投入口フラップロック手段は、長期不在時等においてチラシ等の投入を拒否する必要のある期間、投入口を閉鎖し、その期間経過後は郵便物等の配達を受け入れるのに投入口の閉鎖を解除するための手段であり、投入口フラップの自由端部を一つの要素として利用するものであり、自由端部を閉止位置に固定および解除可能な手段である。
【0050】
すなわち、本発明に係る郵便受け箱の構成要素としての投入口フラップロック手段によれば、投入口フラップの自由端部と、前記投入口の下部に位置する前面部の内側に形成された内壁構造とが、係合部材により固定および解除可能な投入口フラップ係止機構を提供するものである。
【0051】
かかる投入口フラップ係止機構の具体例として、種々のものを挙げることができ、次に掲げる1〜4の形態のものが好ましい。
【0052】
1.投入口フラップ閉止機構A
本願発明に係る郵便受け箱の投入口フラップロック手段の第1は、投入口フラップ係止機構Aであり、
図1〜
図3に示す通りのものである。
【0053】
かかる投入口フラップ係止機構Aは、投入口フラップの自由端部と投入口の下部に位置する前面部の内側に形成された内壁構造とに共通に穿設して設けた貫通孔に嵌入する係合部材とから構成されるものであり、投入口フラップの自由端部を閉止位置に固定する機能により投入口を閉鎖状態とするものである。
【0054】
具体的には、投入口フラップの自由端部101と、
前記投入口の下部に位置する前面部150の内側に形成された内壁構造15と、
前記投入口フラップの自由端部101と前記前面部150の内側に形成された内壁構造15とに共通して貫設された貫通孔153に挿入される係合部材154からなる投入口フラップの係止機構であり、係合部材154の挿入により、フラップの自由端部を閉止位置に固定することができる。
【0055】
投入口フラップ100は、投入口の開閉手段であり、通常、投入口上縁に設置された水平軸を軸支としてヒンジ構造により回動自在に枢設された開閉蓋である。
【0056】
投入口フラップ100は、
図1に示すように、屈曲加工された自由端部101を有する形状のものが内壁構造15との連結を容易にするためには好ましい。
【0057】
前面部150の内側に形成された内壁構造15は、投入口フラップの自由端部101を閉止位置に固定可能な支持構造体である。
【0058】
かかる支持構造体は、投入口フラップの自由端部を閉止位置に固定できる構造であれば、特に限定されるものではなく、任意に構成することができるが、具体例としては、
図1および
図2に示すように前面部150の内側への延長部材151と延長部材151を屈曲加工して形成させた内壁構造15を挙げることができる。
【0059】
内壁構造15の補強部材152は、
図1の側面断面図で示すように係合部材154を支持可能な厚さを保持するように構成したものであり、溶接等により、延長部材151に所定の厚を有する部材を付着させることにより形成することができる。該補強部材152と投入口フラップの自由端部101との接触部には、両者に共通に穿設して形成させてなる貫通孔153を有する。
【0060】
貫通孔153には、係合部材154を嵌合することにより、投入口フラップの自由端部が閉止位置に固定され、投入口が閉鎖状態になる。係合部材154としては、ねじ部材を用いることができ、ねじ孔構造とした貫通孔153に螺入可能としたものが好ましい。
【0061】
2.投入口フラップ係止機構B
投入口フラップ係止機構Bによれば、
図4および
図5に示すように、L字型の拘束部材26を使用するものであり、その一端部261により押圧することにより投入口フラップの自由端部201を閉止位置に固定する拘束部材26と、
前面部150の内側に形成された内壁構造25と、
前記拘束部材26の他端部262と該内壁構造25との接触部に共通して貫設された貫通孔253に挿入される係合部材254とからなる構成体が提供される。
【0062】
かかる投入口フラップ係止機構Bは、自由端部101が、屈曲加工されない平板状の形状を有するフラップを構成要素としたものであり、内壁構造25との係合にはL字型の拘束部材26が介在されて用いられる。L字型の形状および角度は、フラップの自由端部101と内壁構造25を構成する延長部材250および補強部材251の形状と位置関係により任意に決定される。投入口フラップの自由端部101の形状は、平板状のほか、異形状のものでもよく、異形状のものとしては、拘束部材26で閉止位置に押圧可能な形状であれば、特に限定されるものではなく、任意に選択することができる。
【0063】
また、ピン部材254は、
図4(b)に示すように貫通孔253に嵌入可能な構造であればよく、頭部を笠形状部とし、先端部が細くなるように成形した形態のものが挿入の操作が容易であり、係合が強固となる点から好適である。
【0064】
3.投入口フラップ係止機構C
投入口フラップ係止機構Cは、
図6〜
図8に示すように、投入口フラップの自由端部101の内壁面に固着したL字型部材351と、
前記投入口の下部に位置する前面部150の内部に形成された内壁構造35と、
前記L字型部材351と該内壁構造35との接触部に共通して貫設された二個の貫通孔に挿入されるコの字型係合部材354とからなる構成されるものである。
【0065】
具体的には、
図6(b)に示すように、L字型部材351は、その縦辺部351−1を投入口フラップの自由端部101の内壁面に固着したものであるが、前記L字型部材351の代わりに、投入口フラップの自由端部101をL字型に屈曲させ水平上に延長させ、L字型部材の横辺部351−2の長さに相当する長さとすることにより、前記内壁構造35のコの字型係合部材352の縦辺部352−1と接触する接触部が形成される。かかる接触部に共通に貫通孔を穿設することができる。
【0066】
前記内壁構造35は、
図6(b)に示すように、前面部150の内側へ延長された延長部材350と、該延長部材350の内壁面に固着した断面がコの字型部材352とから構成されるものである。
【0067】
コの字型部材352は、コの字型部材上辺部352−1、コの字型部材中央辺部352−2、コの字型部材下辺部352−3からなるものである。
【0068】
コの字型部材上辺352−1には、投入口フラップに自由端部101と係合させるための係合部材354を挿入するための貫通孔353が少なくとも二個穿設される。穿設位置は、コの字型係合部354の両脚が挿入され、投入口フラップの閉鎖状態が維持できるように設定すればよい。また、郵便受け箱のサイズにもよるが、コの字型係合部354を二基挿入可能なように貫通孔を該当数穿設してもよい。
【0069】
さらに、コの字型部材352の下辺部352−3には、投入口が開放状態の場合、前記コの字型係合部354を挿入保管するための貫通孔355を穿設しておくことが好ましい。
【0070】
係合部材354は、コの字型であり、その各脚部をそれぞれ貫通孔に挿入することにより、フラップの自由端部101を閉止位置に固定することができる。
図8(b)には、L字型部材横辺部351−2とコの字型部材上辺部352−1との接触部に、共通して穿設した貫通孔に、コの字型係合部354が挿入され、投入口フラップの自由端部101が閉止位置に固定された状態が示される。
【0071】
また、
図8(a)には、コの字型係合部材354が貫通孔353から引き抜かれ、投入口フラップの自由端部101が閉止位置での固定が解除されて投入口が開放状態となることが示されている。その場合、コの字型係合部材354は、コの字型部材352の下辺部352−3に穿設された貫通孔355に挿入し保管された状態が示される。
【0072】
4.投入口フラップ係止機構D
投入口フラップ係止機構Dによれば、
図9〜
図12に示すように、
挟持部材41と、
該挟持部材41に脱着自在に係合される係合部材42とからなる構成体であって、
前記挟持部材41が、前記投入口フラップの自由端部101の内壁面に固設され、
該係合部材42が前記投入口の下部に位置する前面部の内壁構造45に穿設により取り付けられた回動軸43に回動自在に枢支され、
前記係合部材42の先端部を上方へ回動させて、その先端部を前記挟持部材41に挟持させることにより、前記フラップの自由端部101を閉止位置に固定させる構成体が提供される。
【0073】
挟持部材41は、
図11にその平面図を示すように、その一端を投入口フラップの自由端部101の内側に固着すると共に他端を突出接触部411に加工し、突出部が弾性力により投入口フラップの自由端部101の内側に押圧条件下で接触するようにしてある。
【0074】
挟持部材41の材質は、弾力性を有する材料を利用したものであれば、特に限定されないが、耐久力の点から金属材料が好ましい。
【0075】
壁面構造45は、
図9(c)にその分解斜視図を示すように、延長部材450と、該延長部材450に穿設された貫通孔に挿入される回転支軸としての頭部を有するボルト43と、ワッシャ44と、係合部材42とナット432とからなり、係合部材42の下端部を上方に回動自在にボルト431とナット432を螺合することにより、締結したものである。
【0076】
係合部材42は、下端部が上方に回動し、挟持部材41に挟持されて、その先端部により投入口フラップの自由端部101を押圧し、投入口フラップの自由端部101を閉止位置に固定する。