特許第6139269号(P6139269)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139269
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】超音波診断装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   A61B8/14
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-111958(P2013-111958)
(22)【出願日】2013年5月28日
(65)【公開番号】特開2014-230587(P2014-230587A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2016年2月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000866
【氏名又は名称】特許業務法人三澤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 聡
【審査官】 冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−067856(JP,A)
【文献】 特開2001−224591(JP,A)
【文献】 特開平07−067877(JP,A)
【文献】 特開2009−240699(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0251041(US,A1)
【文献】 特開2009−279023(JP,A)
【文献】 特開2001−353148(JP,A)
【文献】 特開2005−253776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 − 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波ビームを出力する振動子と、所定の出力条件を基にパルスを前記振動子に供給することにより前記振動子を駆動する駆動部とを有する超音波診断装置において、
超音波ビームの影響による生体の安全性についての第1指標に基づいて、超音波ビームを出力させるときの第1出力条件を求める第1算出手段と、
前記第1出力条件を参照し、予め定められた式に基づいて、前記第1指標が変更される前の第2指標に対する第2出力条件を求める第2算出手段と、
前記第1出力条件と前記第2出力条件とを比較可能に表示する表示手段と、
を有すること、
を特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記第1出力条件は、超音波ビームが走査されない非走査モードにおいて前記駆動部から前記振動子に供給されるパルスの第1の大きさを含み、
前記第1算出手段は、前記第1指標に基づいて、前記パルスの第1の大きさを求め、
前記第2算出手段は、前記パルスの第1の大きさを参照し、前記第1指標が変更される前のパルスの第2の大きさ求めること、
を特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記第1出力条件は、前記非走査モードにおいて前記駆動部から繰り返し送信されるパルスの第1の繰り返し周波数を含み、
前記第1算出手段は、前記第1指標に基づいて、前記パルスの第1の繰り返し周波数を求め、
前記第2算出手段は、前記パルスの第2の大きさを求めるとき、前記第1の繰り返し周波数を参照し、前記第1指標が変更される前のパルスの第2の繰り返し周波数を求めること、
を特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記第1出力条件は、超音波ビームが走査される走査モードにおいて前記駆動部から前記振動子に供給されるパルスの第1の大きさを含み、
前記第1算出手段は、前記第1指標に基づいて、前記パルスの第1の大きさを求め、
前記第2算出手段は、前記パルスの第1の大きさを参照し、前記第1指標が変更される前のパルスの第2の大きさを求めること、
を特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記第1出力条件は、前記走査モードにおける第1の走査線密度を含み、
前記第2算出手段は、前記パルスの第2の大きさを求めるとき、前記第1の走査線密度を参照し、前記第1指標が変更される前の第2の走査線密度を求めること、
を特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記第1出力条件は、前記走査モードにおける第1のフレームレートを含み、
前記第2算出手段は、前記パルスの第2の大きさを求めるとき、前記第1のフレームレートを参照し、前記第1指標が変更される前の第2のフレームレートを求めること、
を特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記第1出力条件は、前記走査モードにおける第1の走査幅を含み、
前記第2算出手段は、前記パルスの第2の大きさを求めるとき、前記第1の走査幅を参照し、前記第1指標が変更される前の第2の走査幅を求めること、
を特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
さらに、前記表示手段は、前記第1指標と前記第2指標とを比較可能に表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記第1出力条件及び前記第2出力条件を記憶する記憶手段をさらに有すること、
を特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記第2指標から前記第1指標に変更される前後の前記出力条件で、超音波画像を自動的に収集するように構成されること、
を特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の超音波診断装置は、脳・心臓・血管等に関連する生体情報を無侵襲・低侵襲で継続的に計測することが可能であるため、他の診断法に代えがたいものとして、広く普及している。
【0003】
超音波診断装置は、振動子を含むプローブ(Probe)と駆動部とを有し、出力条件に基づいて、駆動部から振動子に所定の大きさのパルスを供給し、それにより、振動子が超音波ビームを送信し、超音波エコーに基づいて生体情報を描画可能に構成されている。ここで、出力条件はプローブの種類及び送信条件を含む。
【0004】
プローブの種類は、放射状に超音波を放出する振動子であるコンベックス型、放射状に超音波を放出する振動子であるセクタ型、直線に超音波を放出する振動子であるリニア型を含む。
【0005】
振動子の動作モードとしては、超音波ビームが走査して出力される走査モードと、走査されないで出力される非走査モードとがある。走査モードの一例として、Bモード(B−mode)、カラーフローモード(Color flow−mode)、非走査モードの一例として、Mモード(M−mode)、パルスドプラモード(Pulsed Doppler−mode)がある。
【0006】
近年、装置の機能や動作モードの多様化により超音波ビームの出力(音響出力)は増加傾向にあり、生体侵襲に対する配慮が必要となりつつある。そのため、生体情報の利益と生体侵襲のリスクとのバランスを意識して、慎重に使用することが推奨される。
【0007】
超音波診断装置の安全性に関する指標としては、米国食品医薬品局(FDA)によるものが用いられる。具体的には、時間平均強度値の空間的ピーク値(Ispta:Spacial Peak Temporal Average Intensity)、パルス波連長内の平均強度値の空間的ピーク値(Isppa:Spacial Peak Pulse Average Intensity)、及び、超音波照射によって生体組織に吸収されたエネルギーにより、生体へ及ぼす熱的影響(組織の温度上昇)に関する指標(TI:Thermal Index)や超音波が生体組織を伝搬する際、伸長されてできた気泡が圧縮され破壊するときに発生するエネルギーにより、生体へ及ぼす機械的影響に関する指標(MI:Mechanical Index)がある。
【0008】
指標TIは次の式により求められる。
【0009】
【数1】
ここで、W0は、トータル音響パワー値[mW]、Wdegは、生体組織を1℃上昇させるのに必要なパワー値[mW]である。
【0010】
また、音圧の強さ(1mを1秒間に通過するエネルギー量)I[W/m]は次の式により求められる。
【0011】
【数2】
ここで、pは音圧、ρは密度[kg/m]、vは音速[m/s]を表す。
音圧の強さIは、トータル音響パワー値W0に比例する(W0∝I)。
さらに、コンデンサCに交流電圧を印加して正弦波交流電流を流すとき、次の関係式が成り立つ。
【0012】
【数3】
ここで、Vは電圧の実効値を表し、Wは電力を表す。ωは角周波数を表し、2πfという表記を取る場合もある。
また、電力Wは、トータル音響パワー値W0に比例する(W0∝W)。
原理的には、トータル音響パワー値W0は振動子が駆動されるパルスの振幅値に比例するもので、次の式により求められる。次の式はパルスの振幅値に着目して表現したものである。このパルスの振幅値が「パルスの大きさ」の一例である。
【0013】
【数4】
ここで、ωは角周波数、Cは振動子の電気容量[F]、Eはパルスの振幅値(送信電圧)[V]、αは、ω、C、Eの以外の他の条件である。なお、αは、繰り返し周波数等の他の要素の影響を持ったものであるが、ここでは一定として説明する(α=const)。
【0014】
式(1)、(2)からパルスの振幅値は次の式で表わされる。
【0015】
【数5】
なお、ここでは、βを一定とする。
【0016】
また、指標MIは次式により求められる。
【0017】
【数6】
ここで、Pr.3(z)は深さzにおける負側の瞬時最大音圧(Mpa)、fcは中心周波数(MHz)である。
【0018】
超音波診断装置は、TI、MIが常に規定値の範囲内にあるように、送信条件を制御している。同時に、TI、MIは、モニタ画面上に表示され、ユーザは、TIやMIを参照しながら、送信条件の調整をする。一方で、今後、指標の精度向上のために、安全に関する国際規格やガイドラインに沿って現行のTIやMIが変更される可能性がある。
【0019】
安全に関する国際規格やガイドラインに沿ってTIやMIが変更されると、ユーザは、変更を反映したTIやMIに応じて送信条件を調節する。Ispta、Isppa、が変更された場合も同様の影響を受ける。
【0020】
超音波ビームが走査されないで出力される非走査モードでは、音響エネルギーが集中するため、TIが増加し、温度上昇の可能性も高くなる。超音波ビームが走査して出力される走査モードでは、音響エネルギーが空間的に分散されるため、TIが低下し、温度上昇の可能性も低くなる。なお、原理上は、走査幅(視野幅)を狭くしていくと非走査モードに近づく。
【0021】
非走査モードにおいて、TIを低くするときの送信条件としては、パルスの振幅値(送信電圧)及びパルスの繰り返し周波数を含む。また、走査モードにおいて、TIを低くするときの送信条件としては、パルスの振幅値(送信電圧)、走査線密度、走査幅(視野幅)、及び、フレームレートを含む。
【0022】
一般的に、TIを下げるには、動作モードに関係なく、パルスの振幅値(送信電圧)を小さくすればよい。非走査モードでは、パルス繰り返し周波数を下げればよい。MIを下げるには、モードに関係なく、パルスの振幅値(送信電圧)を小さくすればよい。走査モードでは超音波の周波数(パルスの周波数成分)を上げればよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】特開2000−342586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
従来の超音波診断装置では、TIやMI等の指標の定義の変更により、パルスの振幅値等の送信条件が変更されたとき、変更前の指標の定義による送信条件を知ることができない。
【0025】
変更前の指標の定義による送信条件を知ることができない状態は、指標の定義の変更の前後の比較が行えないことを示しており、臨床応用上の混乱を招きかねない。
【0026】
仮に、変更後にパルスの振幅値が減少する場合は、診断能の低下を来す可能性が高い。最悪の場合は、変更前に描画できていた腫瘍像や血流像などの診断情報が得られなくなるおそれがある。このため、経過観察の中断をもたらすという問題点があった。
【0027】
この実施形態は、上記の問題を解決するものであり、指標値の定義が変更された場合に、変更後の出力条件を参照して変更前の出力条件を知ることが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記課題を解決するために、実施形態の超音波診断装置は、超音波ビームを出力する振動子と、所定の出力条件を基にパルスを前記振動子に供給することにより振動子を駆動する駆動部とを有する超音波診断装置において、第1算出手段と、第2算出手段と、表示手段とを有し、第1算出手段は、超音波ビームの影響による生体の安全性についての第1指標に基づいて、超音波ビームを出力させるときの第1出力条件を求める。第2算出手段は、第1出力条件を参照し、予め定められた式に基づいて、第1指標が変更される前の第2指標に対する第2出力条件を求める。表示手段は、第1出力条件と第2出力条件とを比較可能に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】第1実施形態における超音波診断装置の構成ブロック図。
図2】超音波診断装置の一連の動作を示すフローチャート。
図3】指標を含むアイテム、及びアイテム毎の割合を棒グラフにして示す図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
超音波診断装置の各種の実施形態について各図を参照して説明する。
安全に関するガイドラインに沿ってTIやMIが変更される。TIやMIの変更に応じて送信条件を変更する。変更前の送信条件を知るためには、変更後の送信条件から変更前の送信条件が求められるように構成すればよく、また、変更後の送信条件により変更前の送信条件を上書きせずに、変更前の送信条件を履歴として記憶しておけばよい。
【0031】
先ず、変更後の送信条件から変更前の送信条件を求めるための構成について各図を参照して説明する。
【0032】
変更される送信条件は動作モードの種類で異なる。以下の第1実施形態では、動作モード及び送信条件の一例として、走査モード/非走査モードにおけるパルスの振幅値(送信電圧)を挙げて説明する。また、第2実施形態では、動作モード及び送信条件の一例として、非走査モードにおけるパルスの繰り返し周波数を挙げて説明する。さらに、第3から第6実施形態では、動作モード及び送信条件の一例として、走査モードにおける走査線密度、フレームレート、及び走査幅(視野幅)を挙げて説明する。なお、各実施形態の説明において、送信条件の一つに着目して説明するとき、他の送信条件は一定であるとして説明する。
【0033】
[基本構成]
超音波診断装置の基本的な構成について図1を参照して説明する。図1は、超音波診断装置の構成ブロック図である。
【0034】
図1に示すように、超音波診断装置においては、超音波の送受信を行う振動子22を有するプローブ2が、パルス用ライン(ケーブル)により本体1内の送受信回路11に接続されている。
【0035】
送受信回路11は、駆動部12及び制御部13を有する。駆動部12は、振動子22に印加されるパルス(送信信号)を発生するとともに、振動子22からの受信信号(受信エコー)の増幅等の処理を行う。この増幅された受信信号(場合によってはデジタルデータへの変換も実施された信号)は、信号処理系3に与えられ、ここでBモード像、ドプラ像、Mモード像のごとき超音波画像用の信号データが得られる。この信号データを表示系4にてビデオフォーマットに変換し、モニタ5等の画像表示機器に超音波画像として出力する。
【0036】
制御部13は、プローブ2内のスイッチ素子(図示省略)のオン、オフを制御する制御信号を生成する。制御部13は、第1算出手段131及び第2算出手段132を有する。
【0037】
表示系4は、表示制御手段41を有する。表示制御手段41及びモニタ5が「表示手段」の一例である。
【0038】
[第1実施形態]
次に、超音波診断装置の第1実施形態について図1を参照して説明する。
【0039】
図1は、超音波診断装置の構成ブロック図である。なお、第1実施形態では、非走査モードにおける送信条件の一例として、パルスの振幅値(送信電圧)を挙げて説明する。
【0040】
(第1算出手段)
第1算出手段131は、指標に基づいて出力条件を求める。
ここでは、変更後の指標をTI、変更前の指標をTIとする。変更後の指標が「第1指標」に相当し、変更前の指標が「第2指標」に相当する。また、変更後のパルスの振幅値が「第1出力条件」に相当し、変更前のパルスの振幅値が「第2出力条件」に相当する。
【0041】
変更後のパルスの振幅値E[V]は次の式で示される。
【0042】
【数7】
【0043】
また、変更前のパルスの振幅値E[V]は次の式で示される。
【0044】
【数8】
ここで、βは、パルスの振幅値以外の他の送信条件であり、一定とする。
【0045】
以上により、第1算出手段131は、指標TI、TIを参照し、式(5)、(6)に基づいて、パルスの振幅値を求める。
ただし、変更前のパルスの振幅値Eは、変更後のパルスの振幅値Eによって上書きされ、変更前のパルスの振幅値Eを読み出すことはできない。
【0046】
(第2算出手段)
【0047】
式(5)、(6)からEをE、TI、TIにより表すと、次の式となる。
【0048】
【数9】
第2算出手段132は制御部13に設けられ、変更後のパルスの振幅値Eを参照して、式(7)に基づいて、変更前のパルスの振幅値Eを求める。
例えば、第2算出手段132は、変更後の指標TIが“2.3”、変更前の指標TIが“3.3”のとき、変更後のパルスの振幅値Eを参照して、式(7)に基づいて、変更前のパルスの振幅値Eを、Eの約1.2倍として求める(E≒1.2*E)。
【0049】
(表示手段)
表示制御手段41は、変更後のパルスの振幅値Eと、変更前のパルスの振幅値Eと比較可能にモニタ5(図1参照)に表示する。それにより、ユーザは、変更後のパルスの振幅値Eと、変更前のパルスの振幅値Eとを視認することが可能となる。
【0050】
このように、変更前後のパルスの振幅値(E、E)を表示するので、変更後にパルスの振幅値が減少する場合は、診断能の低下を来し、変更前に描画できていた腫瘍像や血流像などの生体情報が得られなくなるおそれがあるが、ユーザは、パルスの振幅値が減少されたことを認識する。そのような認識の下で、描画を見るので、生体情報の利益と生体侵襲のリスクのバランスが崩れることはない。
【0051】
また、表示制御手段41は、パルスの振幅値E、Eと共に、また、独立して、変更後の指標TIと変更前の指標TIを比較可能にモニタ5に表示する。それにより、指標TIが変更されたことをユーザが認識可能となり、そのような認識の下で、描画を見るので、生体情報の利益と生体侵襲のリスクのバランスが崩れることはない。
【0052】
なお、第1実施形態では、指標TIの変更に応じて、パルスの振幅値(送信電圧)を変更する構成を示したが、指標TIの変更に応じて変更する出力条件は、パルスの振幅値に限らない。例えば、他の出力条件を変更するように構成してもよい。
【0053】
(動作)
以上に、第1実施形態に係る構成を簡単に説明した。
次に、指標が比較可能に表示されてから変更後のパルスの振幅値と変更後のパルスの振幅値とが比較表示されるまでの一連の動作について図2を参照して説明する。図2は、超音波診断装置の一連の動作を示すフローチャートである。
【0054】
超音波診断においては、出力条件に基づいて、被検体の超音波画像が取得される。
【0055】
ここでは、変更前の指標T1に応じた変更前のパルスの振幅値Eに基づいて、被検体の超音波画像が取得される。取得された超音波画像が、変更前の指標T1及び変更前のパルスの振幅値Eと共にネットワーク上の記憶手段(例えば、画像サーバ)に記録される。
【0056】
安全に関するガイドラインに沿ってTIやMIが変更されると、ユーザは、変更されるTIやMIに応じて送信条件を変更する。Ispta、Isppa、Im、が変更されたときも同様である。
【0057】
この超音波診断装置は、自動的に、TIやMIの指標値の定義の変更前後の送信条件で画像(診断情報)が収集されるように構成される。収集された画像はネットワーク上のデータサーバに保管される。また、この実施形態では、検査(診断情報の収集)段階と読影段階とが分離されていない。それにより、指標値の定義の変更前後の画像の比較が読影段階でも可能となる。これに対し、検査段階と読影段階とが分離されているときでは、一旦検査が終了した後、読影段階に入った状況で、オフラインでDICOMデータベースなどから変更前後の画像が送られることにより、それらの画像の比較が可能とになる。
【0058】
図3は、指標を含むアイテム、及びアイテム毎の割合を示す図である。各アイテムの割合は、各出力条件を参照し、予め定められた計算式に基づいて求められる(この割合の計算には、例えば、超音波診断装置に設けられたシミュレータが用いられる)。図3に、温度上昇、Ispta、MI、及びTIのアイテムを横並びに配置し、各アイテムの規定値(100%)を棒グラフでハッチングを付して示し、各アイテムに隣接させてそのアイテム毎の調整値(割合)を棒グラフで示す。ここでは、温度上昇の規定値が“+27℃”、Ispta.3の規定値が“720mW/cm、MIの規定値が“1.9”、TIの規定値が“6.0”である。この図ではTIが6.0として既定値に達している状態を表している。
【0059】
図3に示すように、アイテム及びアイテム毎の割合がモニタ5に表示され、例えば、パルスの振幅値を変更すると、それに応じてアイテム毎の割合が変動する。アイテム毎の割合を見ながらユーザはパルスの振幅値を調整する。いずれかのアイテムの割合が100%となることで、調整を終了する。ここでは、TIの割合が100%となり、パルスの振幅値の調整が終了する。このように調整されたパルスの振幅値を“E”とする。
【0060】
このようにして、変更後の指標T1に応じた変更後のパルスの振幅値Eに基づいて、被検体の超音波画像が取得される。取得された超音波画像が、変更後の指標T1及び変更後のパルスの振幅値Eと共にネットワーク上の記憶手段に記録される。このとき、変更前のパルスの振幅値Eが変更後のパルスの振幅値Eに書き替えられる。
【0061】
なお、前述したように、この実施形態では、検査(診断情報の収集)と読影とが分離されていない。すなわち、検査後に、変更後のパルスの振幅値Eに基づいて取得された超音波画像に基づいて読影が行われる。このとき、図2に示すように、表示制御手段41は、モニタ5に超音波画像を表示する共に、変更後の指標と変更前の指標とを比較表示する(S101)。それにより、指標が変更されたことをユーザ(操作者、若しくは読影者)が認識可能となる。
【0062】
次に、操作部(図示省略)の操作による指示を受けて、第2算出手段が、変更後のパルスの振幅値Eを参照して、式(7)に基づいて変更前のパルスの振幅値Eを求める(S102)。
【0063】
次に、表示制御手段41は、変更後のパルスの振幅値Eと変更前のパルスの振幅値Eとを比較可能にモニタ5に表示する(S103)。それにより、パルスの振幅値が変更されたことをユーザ(読影者)が認識可能となる。
【0064】
[第2実施形態]
次に、超音波診断装置の第2実施形態について図1を参照して説明する。
なお、第2実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0065】
第1実施形態では、走査モード、非走査モードに関わらず、変更後のパルスの振幅値Eを参照し、式(7)に基づいて、変更前のパルスの振幅値Eを求める構成を示したが、第2実施形態では、非走査モードにおいて、変更後の超音波ビームの繰り返し周波数を参照し、予め定められた式に基づいて、変更前の繰り返し周波数を求める構成を有する。
【0066】
(第1算出手段)
第1算出手段131は、指標に基づいて繰り返し周波数を求める。
ここでは、変更後の繰り返し周波数が「第1出力条件」に相当し、変更前の繰り返し周波数が「第2出力条件」に相当する。
【0067】
なお、W0は次の式により求められる。
【0068】
【数10】
ここで、fは繰り返し周波数、γは他の送信条件である。ここでは、他の条件γを一定とする(γ=const)。
【0069】
式(1)、(8)からパルスの振幅値は次の式で表わされる。
【0070】
【数11】
【0071】
変更後の繰り返し周波数fr1は次の式で示される。
【0072】
【数12】
【0073】
また、変更前の繰り返し周波数fr2は次の式で示される。
【0074】
【数13】
【0075】
以上により、第1算出手段131は、指標TI、TIを参照し、式(10)、(11)に基づいて、繰り返し周波数fを求める。
ただし、変更前の繰り返し周波数fr2は、変更後の繰り返し周波数fr1によって上書きされ、変更前の繰り返し周波数fr2を読み出すことはできない。
【0076】
(第2算出手段)
式(10)、(11)からfr1をfr2を用いて表わすと、次の式となる。
【0077】
【数14】
【0078】
第2算出手段132は、変更後の繰り返し周波数fr1を参照して、式(12)に基づいて、変更前の繰り返し周波数fr2を求める。変更前の繰り返し周波数fr2求めるときは、変更前のパルスの振幅値Eを求めるときや変更前の他の出力条件を求めるときであってもよく、それらと独立して求めてもよい。
【0079】
例えば、第2算出手段132は、変更後の指標TIが“2.3”、変更前の指標TIが“3.3”のとき、変更後の繰り返し周波数fr1を参照して、式(12)に基づいて、変更前の繰り返し周波数fr2を、fr1の約1.4倍として求める(fr2≒1.4*fr1)。
【0080】
指標がTIからTIに低くなったときでも、変更前のパルスの振幅値と同じパルスの振幅値で超音波画像を取得したいときは(E=E)、繰り返し周波数をfr2からfr1に低くすればよい。それにより、パルスの振幅値を低減させないで超音波画像を取得することができる。
【0081】
(表示手段)
表示制御手段41は、変更後の繰り返し周波数fr1と、変更前の繰り返し周波数fr2と比較可能にモニタ5に表示する。それにより、ユーザは、変更後の繰り返し周波数fr1と、変更前の繰り返し周波数fr2とを視認することが可能となる。それにより、繰り返し周波数fが減少されたことをユーザが認識可能となる。
【0082】
[第3実施形態]
次に、超音波診断装置の第3実施形態について図1を参照して説明する。
なお、第3実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0083】
第1実施形態では、走査モード、非走査モードに関わらず、変更後のパルスの振幅値(送信電圧)を参照し、式(7)に基づいて、変更前のパルスの振幅値を求める構成を示したが、第3実施形態では、走査モードにおいて、走査線密度を参照し、予め定められた式に基づいて、変更前の走査線密度を求める構成を有する。
【0084】
(第1算出手段)
第1算出手段131は、指標に基づいて走査線密度を求める。
ここでは、変更後の走査線密度が「第1出力条件」に相当し、変更前の走査線密度が「第2出力条件」に相当する。
【0085】
なお、W0は次の式により求められる。
【0086】
【数15】
ここで、dは走査線密度、δは他の送信条件である。ここでは、他の条件δを一定とする(δ=const)。
【0087】
式(1)、(13)から走査線密度は次の式で表わされる。
【0088】
【数16】
【0089】
変更後の走査線密度ds1は次の式で示される。
【0090】
【数17】
【0091】
また、変更前の走査線密度ds2は次の式で示される。
【0092】
【数18】
【0093】
以上により、ここでは、第1算出手段は、指標TI、TIを参照し、式(15)、(16)に基づいて、走査線密度dを求める。
【0094】
ただし、変更前の走査線密度ds2は、変更後の走査線密度ds1によって上書きされ、変更前の走査線密度ds2を読み出すことはできない。
【0095】
(第2算出手段)
式(15)、(16)からds2をds1を用いて表わすと、次の式となる。
【0096】
【数19】
【0097】
第2算出手段132は、変更後の走査線密度ds1を参照して、式(17)に基づいて、変更前の走査線密度ds2を求める。変更前の走査線密度ds2を求めるときは、変更前のパルスの振幅値Eを求めるときや変更前の他の出力条件を求めるときであってもよく、それらと独立して求めてもよい。
【0098】
例えば、第2算出手段132は、変更後の指標TIが“2.3”、変更前の指標TIが“3.3”のとき、変更後の走査線密度ds1を参照して、式(17)に基づいて、変更前の走査線密度ds2を、ds1の約1.4倍として求める(ds2≒1.4*ds1)。
【0099】
(表示手段)
表示制御手段41は、変更後の走査線密度ds1と、変更前の走査線密度ds2と比較可能にモニタ5に表示する。それにより、ユーザは、変更後の走査線密度ds1と、変更前の走査線密度ds2とを視認することが可能となる。それにより、走査線密度dが減少されたことをユーザが認識可能となる。
【0100】
指標がTIからTIに低くなったときでも、変更前のパルスの振幅値と同じパルスの振幅値で超音波画像を取得したいときは(E=E)、走査線密度をds2からds1に低くすればよい。それにより、パルスの振幅値を低減させないで超音波画像を取得することができる。
【0101】
[第4実施形態]
次に、超音波診断装置の第4実施形態について図1を参照して説明する。
なお、第4実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0102】
第1実施形態では、走査モード、非走査モードに関わらず、変更後のパルスの振幅値(送信電圧)を参照し、式(7)に基づいて、変更前のパルスの振幅値を求める構成を示したが、第4実施形態では、走査モードにおいて、フレームレートを参照し、予め定められた式に基づいて、変更前のフレームレートを求める構成を有する。
【0103】
(第1算出手段)
第1算出手段131は、指標に基づいてフレームレートを求める。
ここでは、変更後のフレームレートが「第1出力条件」に相当し、変更前のフレームレートが「第2出力条件」に相当する。
【0104】
なお、W0は次の式により求められる。
【0105】
【数20】
ここで、rはフレームレート、εは他の送信条件である。ここでは、他の条件εを一定とする(ε=const)。
【0106】
式(1)、(18)からフレームレートは次の式で表わされる。
【0107】
【数21】
【0108】
変更後のフレームレートrf1は次の式で示される。
【0109】
【数22】
【0110】
また、変更前のフレームレートrf2は次の式で示される。
【0111】
【数23】
【0112】
以上により、ここでは、第1算出手段131は、指標TI、TIを参照し、式(20)、(21)に基づいて、フレームレートrを求める。
【0113】
ただし、変更前のフレームレートrf2は、変更後のフレームレートrf1によって上書きされ、変更前のフレームレートrf2を読み出すことはできない。
【0114】
(第2算出手段)
式(20)、(21)からrf2をrf1を用いて表わすと、次の式となる。
【0115】
【数24】
【0116】
第2算出手段132は、変更後のフレームレートrf1を参照して、式(22)に基づいて、変更前のフレームレートrf2を求める。変更前のフレームレートrf2を求めるときは、変更前のパルスの振幅値Eを求めるときや変更前の他の出力条件を求めるときであってもよく、それらと独立して求めてもよい。
【0117】
例えば、第2算出手段132は、変更後の指標TIが“2.3”、変更前の指標TIが“3.3”のとき、変更後のフレームレートrf1を参照して、式(22)に基づいて、変更前のフレームレートrf2を、rf1の約1.4倍として求める(rf2≒1.4*rf1)。
【0118】
(表示手段)
表示制御手段41は、変更後のフレームレートrf1と、変更前のフレームレートrsf2と比較可能にモニタ5に表示する。それにより、ユーザは、変更後のフレームレートrf1と、変更前のフレームレートrf2とを視認することが可能となる。それにより、フレームレートrが低くなったことをユーザが認識可能となる。
【0119】
指標がTIからTIに低くなったときでも、変更前のパルスの振幅値と同じパルスの振幅値で超音波画像を取得したいときは(E=E)、フレームレートをrf2からrf1に低くすればよい。それにより、パルスの振幅値を低減させないで超音波画像を取得することができる。
【0120】
[第5実施形態]
次に、装置の第5実施形態について図1を参照して説明する。
なお、第5実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0121】
第1実施形態では、走査モード、非走査モードに関わらず、変更後のパルスの振幅値(送信電圧)を参照し、式(7)に基づいて、変更前のパルスの振幅値を求める構成を示したが、第5実施形態では、走査モードにおいて、走査幅を参照し、予め定められた式に基づいて、変更前の走査幅を求める構成を有する。
【0122】
(第1算出手段)
第1算出手段131は、指標に基づいて走査幅を求める。
ここでは、変更後の走査幅が「第1出力条件」に相当し、変更前の走査幅が「第2出力条件」に相当する。
【0123】
なお、W0は次の式により求められる。
【0124】
【数25】
ここで、bは走査幅、ηは他の送信条件である。ここでは、他の条件ηを一定とする(η=const)。
【0125】
式(1)、(23)から走査幅は次の式で表わされる。
【0126】
【数26】
【0127】
変更後の走査幅bs1は次の式で示される。
【0128】
【数27】
【0129】
また、変更前の走査幅bs2は次の式で示される。
【0130】
【数28】
【0131】
以上により、ここでは、第1算出手段は、指標TI、TIを参照し、式(25)、(26)に基づいて、走査幅bを求める。
【0132】
ただし、変更前の走査幅bs2は、変更後の走査幅bs1によって上書きされ、変更前の走査幅bs2を読み出すことはできない。
【0133】
(第2算出手段)
式(25)、(26)からbs2をbs1を用いて表わすと、次の式となる。
【0134】
【数29】
【0135】
第2算出手段132は、変更後の走査幅bs1を参照して、式(27)に基づいて、変更前の走査幅bs2を求める。変更前の走査幅bs2求めるときは、変更前のパルスの振幅値Eを求めるときや変更前の他の出力条件を求めるときであってもよく、それらと独立して求めてもよい。
【0136】
例えば、第2算出手段132は、変更後の指標TIが“2.3”、変更前の指標TIが“3.3”のとき、変更後の走査幅bs1を参照して、式(27)に基づいて、変更前の走査幅bs2を、bs1の約0.7倍として求める(bs2≒0.7*bs1)。
【0137】
(表示手段)
表示制御手段41は、変更後の走査幅bs1と、変更前の走査幅bs2と比較可能にモニタ5に表示する。それにより、ユーザは、変更後の走査幅bs1と、変更前の幅bs2とを視認することが可能となる。それにより、走査幅bが増加されたことをユーザが認識可能となる。
【0138】
指標がTIからTIに低くなったときでも、変更前のパルスの振幅値と同じパルスの振幅値で超音波画像を取得したいときは(E=E)、走査幅をbs2からbs1に広くすればよい。それにより、パルスの振幅値を低減させないで超音波画像を取得することができる。
【0139】
[第6実施形態]
次に、超音波診断装置の第6実施形態について図1を参照して説明する。
なお、第6実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0140】
第1、第3から第5の実施形態では、走査モードにおいて、変更後の出力条件を参照し、予め定められた式に基づいて、変更前の出力条件を求める構成を示したが、第6実施形態では、走査幅と走査密度との関係性に基づき、変更後の走査幅及び/または走査密度を求め構成を有する。
【0141】
走査幅bと走査線密度dとには次の関係式が成り立つ。
【0142】
【数30】
ここで、変更後の走査密度をds1とし、変更前の走査密度をds2とする。また、走査幅をbs1、bs2とする。
【0143】
したがって、制御部13は、指標の変更に応じて走査線密度をds2からds1に変更するとき、走査線密度に替えて、走査幅をbs2からbs1に変更してもよい。例えば、走査線密度を変更することにより指標TIを低くするとき、走査幅を広くすれば指標TIが低くなるので、走査線密度を低くする代わりに、走査幅を広くすればよい。走査線密度を低くしないので、超音波画像の画質低下を防ぐことが可能となる。なお、同じように、走査幅をbs2からbs1に変更するとき、走査幅に替えて、走査線密度をds2からds1に変更してもよい。
【0144】
前記各実施形態では、変更前の送信条件を知るためには、変更後の送信条件から変更前の送信条件が求められるように構成したが、これに限らない、例えば、変更後の送信条件により変更前の送信条件を上書きせずに、変更前の送信条件を履歴として記憶するように構成すればよい。
【0145】
履歴として、診断日時、そのときの指標及び出力条件(動作モード、送信条件)を記憶部に記憶させる。
【0146】
なお、この実施形態では、TIの安全指標を一例として、その指標が変更されたとき、変更前の送信条件を求めるように構成したが、これに限らない。例えば、MI、Ispta.3やIsppa.3の指標が変更されたとき、さらには、例えば、プローブの音響レンズの表面温度やケースハウジングの表面温度の指標が変更されたとき、変更前の送信条件を求めるように構成してもよい。
【0147】
例えば、MIを安全指標としたとき、TIと同様に、出力条件として、パルスの振幅値(送信電圧)、繰り返し周波数、走査幅(視野幅)等の上記各実施態様が適用される。
【0148】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるととともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0149】
1 本体
12 駆動部
13 制御部
131 第1算出手段
132 第2算出手段
2 プローブ
22 振動子
3 信号処理系
4 表示系
41 表示制御手段
5 モニタ
図1
図2
図3