(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記注入工程において注入される前記診断薬は、水に不溶性であって、常温において不揮発性であり流動性を有する液体である、シランモノマー、シランオリゴマー、シリコーンオイル、鉱物油、植物油、動物油から選ばれることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のコンクリート構造物のひび割れ検査方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1に記載の方法では、目視できる程度の空隙やひび割れは観察することができるものの、目視で観察することが難しい微細なひび割れを観察することは難しい。
【0008】
また、特許文献2に記載の方法では、補修材を注入可能なひび割れは、注入箇所から連続しているひび割れのみであり、それ以外の、注入箇所と不連続なひび割れには補修材が注入されないため、こうした不連続なひび割れの検出は難しい。また、この方法では、X線造影撮影装置という特別な機材を要するため、汎用性に欠けるものであった。
【0009】
また、上述した方法以外の方法として、コンクリート構造物が設置されている現場でコンクリート構造物から検査用のサンプルをくり抜き、くり抜かれたコンクリート片を研究機関等においてSEM(Scanning Electron Microscope)等を用いて観察することで、ひび割れの検査が行われていた。しかし、この方法では設置現場で検査を行うことができず、サンプルを研究機関等に送付して検査を行わなければならず、検査終了までに多くの日数が必要であった。
【0010】
また、微細なひび割れの観察方法として、顕微鏡観察を行う方法や、蛍光エポキシ樹脂含浸法もある。しかし、顕微鏡観察を行う方法では測定精度を上げるために拡大倍率を上げる必要があり、観察域が局部的となる欠点がある。また、蛍光エポキシ樹脂含浸法においても顕微鏡観察を行うが、観察は暗室内において振動のない状態で行わなければならず、コンクリート構造物の設置現場における検査には不向きであった。
【0011】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、目視で観察することが難しい微細なひび割れについても、特別な機材を用いることなく簡易な方法により検査を行うと共に、検査結果を設置現場で即時に目視で検出することのできるコンクリート構造物のひび割れ検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、上述した課題を解決するために、目視で観察することが難しい微細なひび割れについても、特別な機材を用いることなく簡易な方法により検査を行うと共に、検査結果を設置現場で即時に目視で検出することのできるコンクリート構造物のひび割れ検査方法を発明した。
【0013】
第1発明に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法は、コンクリート構造物の表面から不揮発性の低粘度液からなる診断薬を前記コンクリート構造体の内部に注入する注入工程と、前記診断薬の注入箇所を円柱状にくり抜きコンクリートコアを採取する採取工程と、前記コンクリートコアをくり抜いた跡である前記コンクリート構造物の採取孔の壁面を乾燥させ、前記診断薬が濡れ色を生じて目視可能となった前記採取孔内のひび割れを観察する孔内観察工程と、を有することを特徴とする。
【0014】
第2発明に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法は、コンクリート構造物の表面から不揮発性の低粘度液からなる診断薬を前記コンクリート構造体の内部に注入する注入工程と、前記診断薬の注入箇所を円柱状にくり抜きコンクリートコアを採取する採取工程と、前記コンクリートコアを所定の間隔で輪切り状に切断したコンクリート断片を乾燥させ、前記診断薬が濡れ色を生じて目視可能となった前記コンクリート断片のひび割れを観察する断片観察工程と、を有することを特徴とする。
【0015】
第3発明に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法は、コンクリート構造物の表面から不揮発性の低粘度液からなる診断薬を前記コンクリート構造体の内部に注入する注入工程と、前記診断薬の注入箇所を円柱状にくり抜きコンクリートコアを採取する採取工程と、前記コンクリートコアをくり抜いた跡である前記コンクリート構造物の採取孔の壁面を乾燥させ、前記診断薬が濡れ色を生じて目視可能となった前記採取孔内のひび割れを観察する孔内観察工程と、前記コンクリートコアを所定の間隔で輪切り状に切断したコンクリート断片を乾燥させ、前記診断薬が濡れ色を生じて目視可能となった前記コンクリート断片のひび割れを観察する断片観察工程と、を有することを特徴とする。
【0016】
第4発明に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法は、第1乃至第3発明の何れかにおいて、前記注入工程において注入される前記診断薬は、水に不溶性であって、常温において不揮発性であり流動性を有する液体である、シランモノマー、シランオリゴマー、シリコーンオイル、鉱物油、植物油、動物油から選ばれることを特徴とする。
【0017】
第5発明に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法は、第1乃至第4発明の何れかにおいて、前記注入工程において、前記診断薬の注入に低圧注入器具を用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上述した構成からなる本発明によれば、目視で観察することが難しい微細なひび割れについても、特別な機材を用いることなく簡易な方法により検査を行うと共に、検査結果を設置現場で即時に目視で検出することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法による検査対象としてのコンクリート構造物1を示す斜視図である。
【0022】
コンクリート構造物1は、本実施形態においては鉄筋コンクリート製の壁であるが、本発明はこうしたコンクリート構造物1に限らず、鉄筋コンクリートの床や橋脚等にも適用することができる。
【0023】
コンクリート構造物1の表面には目視で確認することのできるひび割れ2が存在している。本実施形態に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法を適用すると、こうした目視で確認可能なひび割れのみならず、通常は目視で確認することのできない微細なひび割れについても、目視で確認することができるようになる。
【0024】
本実施形態に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法では、まず、検査が行われる範囲である検査範囲3が決定される。本実施形態では、ひび割れ2の周囲が検査範囲3となっている。
【0025】
次に、決定された検査範囲3に診断薬が注入される。
図2は、コンクリート構造物1に低圧注入器具4が取り付けられた状態を示す斜視図である。
【0026】
低圧注入器具4は、コンクリート構造物1の検査範囲3に取り付けられ、内部に封入されている診断薬をコンクリート構造物1のひび割れ2に注入するための器具である。診断薬を低速・低圧で注入することにより、診断薬をひび割れ2の奥までムラ無く注入することができる。
【0027】
図3は、低圧注入器具4の各構成を示し、(A)は取り付けパイプ41の平面図、(B)は取り付けパイプ41の側面図、(C)はチューブ42を示す側面図である。低圧注入器具4は、コンクリート構造物1に接着剤等を用いて取り付けられる取り付けパイプ41と、取り付けパイプ41に接続され内部に診断薬を封入するチューブ42とにより構成されている。
【0028】
取り付けパイプ41は、座金412と、座金412から突出する接続部413を備えて構成されていて、コンクリート構造物1の検査範囲3に接着剤を用いて取り付けられる。
【0029】
座金412は、平面視が角丸正方形の板状の部材であり、座金412の平面視における四隅近傍には孔部411が設けられている。
【0030】
この孔部411は、取り付けパイプ41の取り付けの際にどの程度の押圧を行ってよいかを示す目安となる。すなわち、取り付けパイプ41はコンクリート構造物1に塗布された接着剤に押し付けられて接着されが、この押し付けは、座金412の四隅の孔部411から座金412の上面に接着剤が出てくる程度を目安として行われる。
【0031】
接続部413は、座金412の中央部分において座金412の上面から垂直方向に突出し、先端がテーパ状になっている円柱状の中空の管であり、側部に係止凸部414が形成されている。接続部413の内部空間は、接続部413の先端部分から基端部を経て座金412の略中央部分までを貫通して設けられていて、チューブ42からコンクリート構造物1へ診断薬を注入する際の注入経路となる。
【0032】
チューブ42は、チューブ本体421と、チューブ本体421の一端側(
図3(C)における左端側)に設けられた第1接続端子422及び他端側(
図3(C)における右端側)に設けられた第2接続端子425とを備えて構成されている。
【0033】
チューブ本体421は、弾性変形するゴム製の管状部材であり、内部に診断薬を封入可能となっている。チューブ本体421内部に診断薬が封入される際には、このチューブ本体421が膨らむ程度の量が注入される。そして、チューブ本体421に封入された診断薬は、チューブ本体421がその弾性力により元の形状に戻ろうとする力を利用して、低圧、低速でコンクリート構造物1へと注入される。
【0034】
第1接続端子422は、取り付けパイプ41の接続部413が挿入され接続される部位であり、接続部413の外径よりも大きな内径を有する中空の筒状の構成である。
【0035】
第1接続端子422には、
図3の左端にある開口部からチューブ42の軸心方向に沿い設けられた第1切欠溝423と、第1切欠溝423に連続し第1切欠溝423と異なる方向に設けられている第2切欠き溝424とが形成されている。
【0036】
第1切欠溝423と第2切欠溝424の組は、第1接続端子42の
図3(C)の紙面手前側に示されている組の他、図には現れていないが奥側にも1組設けられている。また、それぞれの組は、チューブ42の軸心に対して180度の回転対称となる位置に設けられている。
【0037】
第2接続端子425は、第1接続端子421と同じ構成を備えている。すなわち、第2接続端子425には、
図3の右端にある開口部からチューブ42の長手方向に沿い設けられた第1切欠溝426と、第1切欠溝426に連続し第1切欠溝426と異なる方向に設けられている第2切欠き溝427とが形成されている。
【0038】
この第2接続端子425には、低圧注入器具4に診断薬を供給する注入器(不図示)の、取り付けパイプ41の接続部413と同様の構成を有する接続部が接続され、低圧注入器具4への診断薬の供給が行われる。
【0039】
なお、第1接続端子422及び第2接続端子425の内部には、図示しない弁が設けられている。この弁は、取り付けパイプ41の接続部413や、これと同様の構成を有する他の接続部が接続されたときにのみ開放され、診断薬が第1接続端子422及び第2接続端子425を通過可能となる。
【0040】
上述した低圧注入器具4によりコンクリート構造体1に注入される診断薬は、水に不溶性であって、常温において不揮発性であり流動性を有する液体であり、具体的には、シランモノマー、シランオリゴマー、シリコーンオイル、鉱物油、植物油、動物油等から選ばれる。こうした診断薬はひび割れへの浸潤性に優れていて、ひび割れに浸潤した際にはひび割れ周囲が濡れ色となるため、微細なひび割れも強調され、目視で確認することが可能となる。
【0041】
次に、上述した低圧注入器具4及び診断薬を用いたコンクリート構造物のひび割れ検査方法について具体的に説明する。
【0042】
まず、
図1に示すように、コンクリート構造物1にひび割れ2がある場合には、そのひび割れ2周辺を検査範囲3とする。
【0043】
そして、
図2に示すように、座金412が、ひび割れ3に座金412の中央部分に設けられた図示しない孔が重なるようにして、接着剤を用いて取り付けられる。こうして取り付けパイプ41がコンクリート構造物1の検査範囲3に取り付けられる。
【0044】
なお、座金412の取り付け前には、予めコンクリート構造物1の表面に対して予めディスクサンダーやブラシ等を用いてレイタンスや塵埃の除去作業を行っておくことが好ましい。また、コンクリート構造物1の表面に油脂分が付着しているときは、シンナーを含んだウエスでふき取りこれを除去しておくことが好ましい。
【0045】
また、コンクリート構造物1の表面であって、ひび割れの見られない箇所を検査範囲とする場合には、ドリルを用いて削孔した後、その削孔箇所に座金412の中央の孔が重なるようにして、座金412が取り付けられる。
【0046】
次に、取り付けパイプ41に取り付けられる前のチューブ42の内部に、診断薬が充填される。診断薬はチューブ42のチューブ本体421が膨らむ程度に充填される。こうすることで、チューブ本体421が縮む力が診断薬に作用し、診断薬をコンクリート構造物1に低速、低圧で注入することができるようになる。
【0047】
次に、診断薬が充填されたチューブ42と取り付けパイプ41との接続が行われる。チューブ42と取り付けパイプ41とが接続される際には、まず、取り付けパイプ41の接続部413がチューブ42の第1接続端子422内部に挿入される。このとき、接続部413の先端部が先細のテーパ状になっているため、いわゆるガイド機能を発揮し、スムーズな挿入を行うことができる。
【0048】
次に、取り付けパイプ41の接続部413に設けられている係止凸部414が、チューブ42の軸心方向に沿って、第1接続端子422の第1切欠溝423へと挿入される。そして、係止凸部414が第1切欠溝423の奥側まで挿入されると、次に、第1切欠溝423に連続する第2切欠溝424へと、チューブ42が回転されながら挿入される。
【0049】
係止凸部414が第2切欠溝424の最奥部まで挿入された状態においては、係止凸部414は、チューブ42の左端側に位置する第2切欠溝424の内壁面に当接することで、チューブ42が取り付けパイプ41から脱落しないようになっている。
【0050】
なお、上述したチューブ42への診断薬の充填は、取り付けパイプ41の接続部413と同一形状を有する接続端子を有する充填器具が、上述した取り付けパイプ41とチューブ42の接続と同様に、第1接続端子422と同一の形状を有する第2接続端子425に接続されて行われる。
【0051】
このときも、接続端子が係止凸部により第2切欠溝424内に係止することで、充填器具が第2接続端子425から脱落することがなく、診断薬をチューブ42内に高圧で充填することができる。
【0052】
次に、取り付けパイプ41に診断薬が充填されたチューブ42が取り付けられ、診断薬のコンクリート構造体1への注入が開始される。診断薬は、チューブ42の第1接続端子422、取り付けパイプ41の接続部413を経て、ひび割れ2へと注入される。このときの診断薬の注入は、内部に充填された診断薬により弾性変形したチューブ本体421が元に戻ろうとする力を利用して、低速、低圧で行われる。
【0053】
次に、診断薬の注入開始から24時間に低圧注入器具4が取り外される。
図4は、低圧注入器具4により診断薬が注入された後のコンクリート構造物1を示す斜視図である。
図4に示すように、診断薬注入後のコンクリート構造物1では、検査範囲3にあるひび割れ2の周囲に濡れ色5が広がることにより、ひび割れが強調される。
【0054】
なお、診断薬による濡れ色5は、コンクリート構造物1のうち少なくとも検査範囲3が乾燥した状態でなければ見ることができない。これは、コンクリート構造物1が乾燥していない場合、水による濡れ色と診断薬による濡れ色5の区別がつかないためである。
【0055】
そのため、以下の各工程においてひび割れを観察する際には、診断薬による濡れ色5が形成されている箇所の乾燥が行われる。
【0056】
次に、検査範囲3の診断薬の注入箇所を円柱状にくり抜きコンクリートコア6が採取される。コンクリートコア6の採取はコンクリートコアドリルを用いて、掘削箇所に注水をしつつ行われる。
図5は、診断薬注入後のコンクリート構造物1から採取されたコンクリートコア6を示す斜視図である。
【0057】
図5に示す例では、コンクリートコア6に表れた診断薬による濡れ色5は、当初から目視で確認することのできたひび割れ2のみならず、その他の領域51にも広がっている。この領域51には、目視で確認することのできない微細なひび割れが存在していて、診断薬の濡れ色5が広がることでその存在を目視で確認することができるようになったものである。
【0058】
なお、コアドリルの使用時には掘削箇所に水が注入されるが、診断薬は水に不溶性であり不揮発性であるため、この水により流出せず、ひび割れ2周辺に広がる濡れ色5が損なわれることがない。
【0059】
こうして得られたコンクリートコア6は、所定の間隔で輪切り状に切断されるとともに、切断後の各コンクリート断片が乾燥される。これは、コアドリルの使用時に用いられる水を蒸発させ、診断薬による濡れ色5のみを精度良く観察できるようにするためである。
【0060】
そして、観察者は、こうして目視で確認することができるようになったコンクリート断片のひび割れを観察する。このとき、濡れ色5は当初から目視確認することのできたひび割れ2の周辺のみならず、目視確認することのできなかったひび割れの周辺領域51にも広がるため、こうしたひび割れの存在も目視で確認することが可能となる。
【0061】
また、コンクリートコア6をくり抜いた跡であるコンクリート構造物1の採取孔の壁面についても乾燥が行われるとともに、診断薬が濡れ色を生じて目視可能となった採取孔内のひび割れの観察も行われる。
【0062】
このように、本実施形態に係るコンクリート構造物のひび割れ検査方法によると、目視で観察することが難しい微細なひび割れについても、特別な機材を用いることなく簡易な方法により検査を行うと共に、検査結果を設置現場で即時に目視で検出することが可能となる。
【0063】
なお、コンクリートコア6の採取後にコンクリート構造物1に残される採取孔については、発見されたひび割れとともに適宜補修されることが好ましい。このとき、補修に用いる接着剤等への影響を無くすため、本発明に用いられる診断薬は、好ましくはアルコキキシラン等、コンクリート中のアルカリ成分や水により硬化するものであることが好ましい。
【0064】
また、採取孔の乾燥と観察は、コンクリート断片の乾燥と同時に行われてもよく、あるいはこれに先立ち行われてもよい。
【0065】
採取孔の乾燥と観察をコンクリート断片の乾燥と同時、すなわちコンクリート断片の乾燥を待つ間の時間に行うことにより、作業の効率化を図ることが出来る。また、コンクリート断片の乾燥に先立ち採取孔の乾燥と観察を行うことで、採取孔の補修を迅速に開始することができる。
【0066】
また、上述した実施形態においては低圧注入器具はゴム製のチューブ本体の弾性変形力を利用して診断薬の注入を行っていたが、本発明においてはこれに限らず、他の構成を備えた低圧注入器具を用いても良い。
【0067】
例えば、低圧注入器具のチューブを、弾性変形しないプラスチック製のチューブ本体と、チューブ本体内外への診断薬の移動経路となる第1接続端子と、チューブ本体内部に挿通されたプランジャと、プランジャを第1接続端子方向に付勢するバネ部材とにより構成する。第1接続端子は上述した実施形態と同一のものであり、取り付けパイプ41の接続部413と接続可能となっている。
【0068】
この場合、チューブ本体内部への診断薬の充填は、診断薬がバネ部材による付勢力に抗しプランジャを移動させつつ充填されることで行われる。また、診断薬のコンクリート構造物への注入は、プランジャがバネ部材による付勢力により診断薬を押し出すことで行われる。
【0069】
こうした低圧注入器具を用いた場合でも、診断薬をコンクリート構造物に低速、低圧で注入することができる。