特許第6139438号(P6139438)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139438
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】開閉操作弁の操作部固定具
(51)【国際特許分類】
   F16K 35/06 20060101AFI20170522BHJP
   F01M 11/04 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   F16K35/06
   F01M11/04 D
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-35485(P2014-35485)
(22)【出願日】2014年2月26日
(65)【公開番号】特開2015-161337(P2015-161337A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2016年7月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】591068218
【氏名又は名称】麓技研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095289
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 弘
(72)【発明者】
【氏名】山本 涼平
(72)【発明者】
【氏名】山本 悠歩
(72)【発明者】
【氏名】山本 直行
【審査官】 関 義彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−106731(JP,A)
【文献】 実開平5−83560(JP,U)
【文献】 実開平7−29385(JP,U)
【文献】 特開2000−46236(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/124409(WO,A1)
【文献】 米国特許第4848724(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 35/06
F01M 11/04
G05G 1/00 − G05G25/04F16K 35/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入口と流出口が設けられた本体と、
前記本体内に収容され、開放状態と閉鎖状態との間で切換可能に配置された弁体と、
揺動移動によって前記弁体を開放状態と閉鎖状態との間で切り換える操作部材と、前記操作部材の揺動軸を収容する軸収容部と、
前記軸収容部に形成されて、前記操作部材を挿通させるとともに、前記操作部材の揺動軌跡に沿って形成された挿通孔と、
前記挿通孔内に形成され、前記操作部材を閉鎖状態の位置で係止する係止部とを備えるバルブに取り付けられる開閉操作弁の操作部固定具であって、
前記軸収容部の外周面に沿った形状を有し、少なくとも3点で前記軸収容部の外側面に接触することで、装着固定される装着部と、
前記装着部に形成され、開口幅が前記軸収容部の外径よりも狭く、前記軸収容部に着脱する際に拡縮する開口部と、
前記装着部において、装着時における前記挿通孔に対応する位置に形成された操作部材挿通部と、
前記装着部の内側に突出し、装着時において、前記挿通孔内に挿入される挿入部とを有し、
前記挿入部は、少なくとも前記操作部材の閉鎖状態の位置に挿入され、前記操作部材の前記係止部外への移動を規制することを特徴とする開閉操作弁の操作部固定具。
【請求項2】
装着時において、前記装着部の内周面は、前記軸収容部の外周に密着する請求項1に記載の開閉操作弁の操作部固定具。
【請求項3】
さらに、開閉操作弁の流体流通口を閉鎖する蓋部材が一体して取り付けられている請求項1又は2に記載の開閉操作弁の操作部固定具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、開閉操作弁の操作部固定具に係り、詳しくは操作部を閉じ状態で固定させる固定具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車や重機等に搭載されるエンジンには、エンジンオイルが必要である。このオイルは、定期的に交換させられる。オイル交換の際には、オイル収容部の底部に設けられた排出孔にねじ込まれているボルト状の蓋を、スパナ等で回転させて開放し、オイルを抜き取る。オイルが排出孔から排出された後、蓋をねじ入れて排出孔を塞ぎ、新しいオイルを補充する。
このようなオイル交換作業の効率化を図るために、排出孔に螺合させられる開閉操作弁が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−106731公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような開閉弁は、切換レバーを90度回転させることにより、開放状態と閉鎖状態とに切り換えることができ、簡易な操作で容易にオイル交換ができる、といった利点はある。しかしながら、簡易操作による切換は、作業者による誤操作などにより、意図に反して閉鎖状態が維持されない恐れがある。
【0005】
この発明は、開閉操作弁の閉鎖状態を確実に維持させることができる開閉操作弁の操作部固定具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような問題を解決する本発明は、以下のような構成を有する。
(1)流入口と流出口が設けられた本体と、
前記本体内に収容され、開放状態と閉鎖状態との間で切換可能に配置された弁体と、
揺動移動によって前記弁体を開放状態と閉鎖状態との間で切り換える操作部材と、前記操作部材の揺動軸を収容する軸収容部と、
前記軸収容部に形成されて、前記操作部材を挿通させるとともに、前記操作部材の揺動軌跡に沿って形成された挿通孔と、
前記挿通孔内に形成され、前記操作部材を閉鎖状態の位置で係止する係止部とを備えるバルブに取り付けられる開閉操作弁の操作部固定具であって、
前記軸収容部の外周面に沿った形状を有し、少なくとも3点で前記軸収容部の外側面に接触することで、装着固定される装着部と、
前記装着部に形成され、開口幅が前記軸収容部の外径よりも狭く、前記軸収容部に着脱する際に拡縮する開口部と、
前記装着部において、装着時における前記挿通孔に対応する位置に形成された操作部材挿通部と、
前記装着部の内側に突出し、装着時において、前記挿通孔内に挿入される挿入部とを有し、
前記挿入部は、少なくとも前記操作部材の閉鎖状態の位置に挿入され、前記操作部材の前記係止部外への移動を規制することを特徴とする開閉操作弁の操作部固定具。
【0007】
(2)装着時において、前記装着部の内周面は、前記軸収容部の外周に密着する請求項1に記載の開閉操作弁の操作部固定具。
【0008】
(3)さらに、開閉操作弁の流体流通口を閉鎖する蓋部材が一体して取り付けられている請求項1又は2に記載の開閉操作弁の操作部固定具。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、開閉操作弁に操作部固定具が装着された状態では、装着部の挿入部が開閉操作弁の挿通孔内に挿入され、特に操作部材の閉鎖位置に対応する部分に挿入されることとなり、操作部材は閉鎖位置でロックされる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、装着部の内周面が軸収容部の外周に密着するので、より強固に操作部固定具を開閉操作弁へ固定させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、蓋部材で流体流通口を塞ぐことにより、開閉操作弁が閉鎖状態の際、外部から入り込む埃などによる、弁体やシールの汚損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の操作部固定具を開閉操作弁から取り外した状態を示す分解斜視図である。
図2】本発明の操作部固定具を開閉操作弁に装着した状態を示す側面断面図である。
図3】本発明の操作部固定具の全体斜視図である。
図4】本発明の操作部固定具の平面図である。
図5】本発明の操作部固定具の底面図である。
図6】本発明の操作部固定具の正面図である。
図7】本発明の操作部固定具の正面図である。
図8】本発明の操作部固定具の左側面図である。
図9】本発明の操作部固定具の右側面図である。
図10】本発明の操作部固定具の平面図におけるB−B断面図である。
図11】本発明の操作部固定具の平面図におけるC−C断面図である。
図12】本発明の操作部固定具のC−C断面図におけるD−D断面図である。
図13】本発明の操作部固定具を開閉操作弁に装着した状態を示す全体斜視図である。
図14】本発明の操作部固定具を開閉操作弁に装着した状態を示す全体側面図である。
図15図14におけるE−E断面図である。
図16】本発明の操作部固定具を開閉操作弁に装着した状態を示す全体平面図である。
図17】本発明の他の構成例の操作部固定具を開閉操作弁に装着した状態を示す全体斜視図である。
図18】本発明の操作部固定具を他の構成の開閉操作弁に装着した状態を示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下本発明の開閉操作弁の操作部固定具について、詳細に説明する。図1は、本発明の操作部固定具1を開閉操作弁2から取り外した状態を示す分解斜視図であり、図2は、本発明の操作部固定具1を開閉操作弁2に装着した状態を示す側面断面図である。
【0014】
本発明の操作部固定具1が装着される開閉操作弁2は、バルブ本体21と、バルブ本体21に螺合させられる蓋体23と、操作部材24と、リングバネ25と、受け部材26と、圧縮スプリング27と、回動軸28と、球状の弁体29とを備えている。バルブ本体21は、弁体29を収容する弁室211と、一端が外部に開口し、他端が弁室211に連通する流路213と、流路213の軸線に直交する方向に形成された軸収容部22とを備えている。流路213の外部開口部の外周には、オイルパンなどの流体機器にバルブ本体21を装着するための雄ネジ212が形成されている。
【0015】
弁室211において、流路213の開口部に対して反対側が開口し、該開口に蓋体23が螺合させられている。蓋体23には、流体流路231が形成されており、流体流路231の一端は外部に開口し、他端は弁室211に開口している。流路213の軸線と流体流路231の軸線は、略同一線上に位置するように構成されている。流体流路231の外部開口は、流体流通口231eとなっており、後述するように蓋部材81によって塞がれる。
【0016】
弁室211内には球状の弁体29が収納されている。弁体29とバルブ本体21との間には、前記流路213の弁室211内開口の周囲と、流体流路231の弁室211内開口の周囲には、それぞれリング状のパッキン211a、211bが配置され、弁体211とバルブ本体21との間に介挿された状態となっている。このパッキン211a、211bによって、流路213、231から弁室211内に流体が侵入しない構成となっている。
【0017】
弁体29には流通路291が形成され、この流通路291に直交する方向に回動28が配置されている。弁体29の表面に形成され接続部292に回動軸28の先端部281が接続され、弁体29と回動軸28は一体として回動する。回動軸28は、軸収容部22内には収容されており、軸収容部内では、回動軸28に操作部材24の基端部241が接続されており、操作部材24と回動軸28は一体として回動する。すなわち、回動軸28は、操作部材24の揺動軸として機能する。
【0018】
軸収容部22の先端開口部には、開口部内側に形成された溝に嵌まり込むリングバネ25が設けられ、リングバネ25の内側には、受け部材26が配置され、先端開口部を塞いでいる。回動軸28に外装された圧縮スプリング27は、操作部材24の基端部241と受け部材26の間に介挿されており、操作部材24を弁室21方向へ常時付勢する構成となっている。
【0019】
軸収容部22の外周面には、操作部材24が挿通する挿通孔220が形成されている。操作部材24は、軸収容部22内に位置する基端部241と、基端部241から軸収容部22の外側に延出した操作部242とを備え、操作部242が挿通孔220内を挿通している。操作部材24が回動軸28の回動とともに揺動移動すると、操作部242が挿通孔220内を移動する。挿通孔220は、周方向に形成され、操作部242の操作範囲を規制している。すなわち挿通孔220は、回動軸28の回動範囲を90度に規制する。操作部材24の基端部241は、回動軸28に対して、回動軸28の軸方向(上下方向)にも若干揺動可能に接続されている。
【0020】
スリット状に形成された挿通孔220は、幅狭の案内部221と、幅広の係止部223とを有している。係止部223は、操作部242の幅と同じ長さに形成されており、案内部221と係止部223との間には段部224が設けられている。圧縮スプリング27によって、操作部材24は、弁室21方向へ付勢されているので、係止部223においては、段部224の内側に位置するように、操作部材24が付勢される。係止部223の幅は、操作部材24の幅と同程度に形成されているので、係止部223内においては、操作部材24は回動軸28を中心とする揺動は、規制される。またね操作部材24が係止部223に嵌っている位置は、弁体29が閉鎖状態となっている位置であり、90度回転して案内部221の端の位置は、弁体29が開放状態となっている位置である。また、操作部材24の基端部から先端部へ向けた軸線は、弁体29の流通路291は、略平行となるように接続されているので、操作部材24が流体流路231に平行な位置で、開放状態、直交する位置で閉鎖状態となり、感覚的に操作部材24の位置で、開閉状態が把握できるように構成されている。
【0021】
操作部材24は、挿通孔220内を揺動移動させることにより、弁体29を回動させて、開放状態と閉鎖状態とに切り換え操作することができ、挿通孔220は、操作部材24の揺動角度を規制する。そして、操作部材24は、圧縮スプリング27によって、係止部223が形成されている弁室21側に常時付勢されているので、操作部材24が係止部223の位置に移動すると、圧縮スプリング27の作用によって、自動的に係止部223内に嵌め込まれる構成となっている。
【0022】
また、係止部223に嵌った閉鎖位置から開放位置へ移動させるにあたり、操作部材24を開放位置へ向けて揺動させる方向にのみ力を加えたのでは、段部224によって揺動操作不能となる。開放状態へ切り換える場合、圧縮スプリング27の付勢力に抗して操作部材24を持ち上げ、係止部223から操作部材24を外し、その後開放位置へ揺動させる操作をする。係止部223に嵌った状態の操作部材24は、既述の通り圧縮スプリング27によって係止部223内に押し付けられているが、圧縮スプリング27の付勢力に抗して押し上げる力が加われば、容易に係止部223におけるロック作用が解除される。
【0023】
次に、上記開閉操作弁2に装着される、本発明の操作部固定具1について詳細に説明する。図3は、操作部固定具1の全体斜視図、図4は同じく平面図、図5は同じく底面図、図6は同じく正面図、図7は同じく背面図、図8は同じく左側面図、図9は同じく右側面図、図10は平面図におけるB−B断面図、図11は平面図におけるC−C断面図、図12はC−C断面図におけるD−D断面図、図13は開閉操作弁2に操作部固定具1を装着した状態を示す全体斜視図、図14は同じく全体側面図、図15は全体側面図におけるE−E断面図、図16は同じく全体平面図である。
【0024】
操作部固定具1は、固定具本体3と、固定具本体3の両端から延出した一対のアーム部4、5を有している。固定具本体3とアーム部4、5は、内側に装着部6を構成している。アーム部4の先端部41とアーム部5の先端部51a、51bとの間には開口部6sが形成されている。開口部6sの幅(先端部41と先端部51a、51bとの間隔)は、軸収容部22の横断面径よりも小さく形成されている。操作部固定具1を軸収容部22に装着する際には、開口部6sを軸収容部22に押し付け、先端部41、51a、51bを軸収容部22の外側面に沿って滑らせ、開口部6sが押し開らかれるように、固定具本体3とアーム部4、5を弾性変形させる。開口部6sが、軸収容部22の直径部分を通過後、弾性力の復元力によって元の形状に戻るとともに、装着部6が軸収容部22の外周面に密着した状態となり、装着が完了する。
【0025】
装着部6は、軸収容部22の外側面に面接触するように、軸収容部22の横断面形状に沿った連続した円弧形状に形成されている。装着部6の内側面の円弧形状は、円弧の中心角度が180度より大きく構成されており、好ましくは、200度以上で、240度程度以下であるとよい。角度の上限は、操作部固定具1を構成する材料の性質に依存するが、装着時に開口部6sが開いた際に、弾性変形できる限界を超えない程度の変形量となるような角度であることが好ましい。
【0026】
本実施形態の操作部固定具1では、装着部6は、円弧状の内面であり、面接触により軸収容部22に取り付けられるが、装着部6は、少なくとも3点で接触していればよい。そのような接触点は、上記角度範囲内において、アーム部4、5の先端部付近と、装着部6の中央部付近に配置されているが好ましい。
【0027】
アーム部5には、操作部材挿通部としてのスリット7が先端から基端へ向けて形成されている。操作部固定具1が開閉操作弁2に装着された状態において、挿通孔220の係止部223に重なる位置に、スリット7が形成されている。すなわち、アーム部5の先端部51a、51bにおいて、スリット7の先端が開口し、スリット7の基端71は、段部224に対応する位置となっている。
【0028】
操作部固定具1が開閉操作弁2に装着された状態において、スリット7内には、閉鎖位置にある操作部材24が挿通しており、スリット7の基端71によって、操作部材24の開放位置への揺動が規制される。また、アーム部5の内側面には、内側に突出した挿入部61が形成されている。挿入部61は、操作部固定具1が開閉操作弁2に装着された状態において、挿通孔220に対応する位置に形成されており、図2及び図15に示されているように、同状態において挿通孔220内に挿入された状態となる。挿入部61は、アーム部5の先端から連続して基端へ向けて形成され、挿入部基端611は、挿通孔220の案内部221の端部に対応した位置となっている。
【0029】
以上のように構成された挿入部61は、挿通孔220内に嵌め込まれることによって、閉鎖位置にある操作部材24を、係止部223内に留める作用を有する。すなわち、図15に示されているように、係止部223内に位置する操作部材24は、挿入部61によって、係止部223から離脱する方向(図15中、上方向)への揺動が規制される。挿入部61は、少なくとも係止部223に対応する位置に設けられていればよい。このように、操作部固定具1を開閉操作弁2に装着することによって、操作部材24は、確実に係止部223内に保持され、誤操作や不可抗力によって開閉操作弁2が開放状態となるトラブルが抑制される。
【0030】
アーム部4、5の基端部は、図4及び図5に示されているように、緩やかに外側へ湾曲した摘み部31a、31bが形成されており、固定具本体3の両端33a、33bで最も幅が広くなるように構成されている。操作部固定具1を開閉操作弁2から引き抜く際には、摘み部31a、31bを人差し指と親指で摘み、基端方向へ引っ張る。このように、基端へ向けて幅広となる摘み部31a、31bを設けることによって、指の力を操作部固定具1に伝わり安くなり、引き抜き動作が容易となる。なお、固定具本体3には、アーム部4、5の接続部分の間に、肉厚部32が形成されており、肉厚部32は脱着時の変形に対する補強として作用する。
【0031】
図17は、他の構成例を示すもので、操作部固定具1が開閉操作弁2に装着された状態を示す全体斜視図である。操作部固定具1には、蓋部材8が連結されている。蓋部材8は、開閉操作弁2の流体流通口231eを塞ぐものであり、蓋部材本体81と、蓋部材本体81の中央部において突出形成された流通口挿入部81bとを備えている。流通口挿入部81bは、流体流通口231eの内径と同径の外径を有し、装着時においては、流通口挿入部81bが流体流通口231eに挿入されて固定される。
【0032】
また、固定具本体3の端部と蓋部材8の間には、連結部82が設けられ、固定具本体3と蓋部材8は一体に構成されている。連結部82は湾曲形状に形成されている。このため、例えば、図18に示されているように、排出流路231aを有するホース接続部233が設けられた操作弁において、ホース接続部233の先端開口234に蓋部材8を取り付ける場合には、連結部82の湾曲部が広がり、蓋部材8の接続を可能とする。
【0033】
このような蓋部材8を流体流通口231eに取り付けることによって、閉鎖状態において、流体流通口231eに塵や砂粒等が侵入し、これら砂粒等が開放操作時にパッキン211aと弁体29との表面の間に噛みこまれ、弁体29やパッキン211aを傷つけるといった不都合が抑制される。
【符号の説明】
【0034】
1 操作部固定具
2 開閉操作弁
21 バルブ本体
22 軸収容部
220 挿通孔
223 係止部
231e 流体流通口
24 操作部材
3 固定具本体
4 アーム部
5 アーム部
6 装着部
6s 開口部
61 挿入部
8 蓋部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18