(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1、2導電性配線のそれぞれは、前記第1方向に長く伸びた複数の導電性ワイヤまたは導電性リボンで形成される、請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
前記接続段階の熱処理工程の最高温度は140℃〜400℃の間であり、前記ストリング形成段階の熱処理工程の最高温度は140℃〜400℃の間の範囲で、前記接続段階の熱処理工程の最高温度と異なる、請求項9に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
互いに隣り合う2つのストリングを互に接続するために、熱処理工程を実行して、前記第1方向と交差する第2方向に長く伸びているボシンリボン(bussing ribbon)に前記第1方向に長く形成されたいずれか1つのストリングの終端に位置する最後の太陽電池に接続された前記第1導電性配線と、いずれか1つのストリングと隣接して前記第1方向に長く形成されたストリングの終端に位置する最後の太陽電池に接続された第2導電性配線を接続させるストリング接続段階とをさらに含み、
前記ストリング接続段階の熱処理工程の最高温度は、前記ストリング形成段階の熱処理工程の最高温度と異なる、請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
前記ストリング接続段階の熱処理工程の最高温度と前記ストリング形成段階の熱処理工程の最高温度は140℃〜400℃の間の範囲で互いに異なる、請求項15に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
前記第1導電性配線と第2導電性配線は、絶縁性部材の上の金属層で形成され、前記インターコネクタは、導電性金属材質で形成される、請求項17に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0033】
添付した図面を参考にして本発明の実施の形態について詳細に説明する。
以下では、添付した図面を参考にして本発明の実施の形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまな形で実現することができ、ここで説明する実施の形態に限定されない。そして図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似の部分には同様の符号を付与した。
【0034】
以下において、前面とは、直射光が入射される半導体基板の一面または前面ガラス基板の一面で有り得、背面とは、直射光が入射されないか、または、直射光ではなく、反射光が入射することができる半導体基板及び前面ガラス基板の一面の反対面で有り得る。
【0035】
以下では、添付した図面を参考にして、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
【0036】
そのために、まず、本発明の太陽電池モジュールの様々な実施の形態について説明した後に、これを製造する方法の様々な実施の形態について説明する。
【0037】
図1〜
図5は、本発明の製造方法により製造される太陽電池モジュールの第1の例を説明するための図である。
【0038】
ここで、
図1は、本発明に係る太陽電池モジュールの第1の例を背面から見た形状であり、
図2は、
図1に適用される太陽電池の一例を示す一部斜視図であり、
図3は
図2に示された太陽電池の第1、2電極(C141、C142)の背面パターンを示したものであり、
図4は、
図1にCx1−Cx1ラインに沿った断面図を示したものであり、
図5は、
図1および4に示された複数の太陽電池が直列接続されたストリングがモジュール化された断面を説明するための図である。
【0039】
図1に示すように、本発明に係る太陽電池モジュールの第1の例は、複数の太陽電池(C1、C2)、複数の太陽電池(C1、C2)のそれぞれに接続される複数の第1、2導電性配線(P1、P2)と第1、2導電性配線(P1、P2)を互に接続するインターコネクタ(IC)を含む。
【0040】
このような複数の太陽電池(C1、C2)は、第1、2導電性配線(P1、P2)とインターコネクタ(IC)によって、第1方向(x)に直列接続されるストリングを形成することができる。
【0041】
ここで、複数の太陽電池(C1、C2)のそれぞれは、半導体基板110と、半導体基板110の背面に形成される複数の第1、2電極(C141、C142)を備え、複数の第1導電性配線(P1)は、複数の第1電極(C141)に接続され、複数の第2導電性配線(P2)は、複数の第2電極(C142)に接続することができる。
【0042】
ここで、太陽電池は、少なくとも半導体基板110と半導体基板110の背面に互いに離隔して形成される複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)を備えることができる。
【0043】
さらに具体的に説明すると、
図2及び
図3に示すように、本発明に係る太陽電池は、一例として、半導体基板110、反射防止膜130、エミッタ部121、背面電界部172(back surface field; BSF、172)、複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)を含むことができる。
【0044】
ここで、反射防止膜130と背面電界部172は、省略されることもあるが、以下では、
図2及び
図3に示すように反射防止膜130と背面電界部172が含まれたものを一例として説明する。
【0045】
半導体基板110は、第1導電型、例えば、n型導電型のシリコンからなる半導体基板110で有り得る。このような半導体基板110は、結晶シリコン材質で形成される半導体ウエハに第1導電型の不純物、一例としてn型導電型の不純物がドーピングされて形成することができる。
【0046】
エミッタ部121は、前面と向き合っている半導体基板110の背面内に複数本が互いに離隔して位置しており、第1方向(x)と交差する第2方向(y)に長く伸びて形成されることがある。このような複数のエミッタ部121は、半導体基板110の導電型と反対の第2導電型、例えばp型導電型の不純物を含むことができる。
【0047】
これにより、半導体基板110とエミッタ部121によってp−n接合が形成されることができる。
【0048】
背面電界部172は、半導体基板110の背面内部に複数本が互いに離隔して位置し、複数のエミッタ部121と並行する第2方向(y)に伸びて形成することができる。したがって、
図2及び
図3に示したように、半導体基板110の背面において複数のエミッタ部121と、複数の背面電界部172は、交互に位置することができる。
【0049】
複数の背面電界部172は、半導体基板110と同じの第1導電型の不純物が半導体基板110より高濃度で含有したn++不純物部で有り得る。
【0050】
参考として、図面の理解の便宜上、
図1及び
図4ではエミッタ部121と背面電界部172の図示は省略した。
【0051】
複数の第1電極(C141)は、エミッタ部121と、それぞれ物理的及び電気的に接続されてエミッタ部121に沿って、半導体基板110の背面に形成することができる。
【0052】
また、複数の第2電極(C142)は、複数の背面電界部172に沿って、半導体基板110の背面に形成され、 背面電界部172を介して半導体基板110と、それぞれ物理的及び電気的に接続することができる。
【0053】
ここで、複数の第1電極(C141)のそれぞれは、
図3に示すように、第2方向(y)に伸ばすことができ、複数の第1電極(C141)のそれぞれは、第2方向(y)と交差する第1方向(x)に互いに離隔して配列することができる。
【0054】
さらに、複数の第2電極(C142)のそれぞれも、
図3に示すように、第2方向(y)に伸びることがあり、複数の第2電極(C142)のそれぞれは、第2方向(y)と交差する第1方向(x)に互いに離隔して配列することができる。
【0055】
また、複数の第1、2電極(C141、C142)は、互いに離隔して、交互に配置することができる。
【0056】
ここで、複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれの厚さ(TC)対幅(WC)の比が1:200〜1500の間で有り得る。つまり、一例として、複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれの厚さ(TC)は、0.2μm〜1μm間で形成することがあり、複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれの幅(WC)は200μm〜300μm間で形成することができる。
【0057】
このように、第1、2電極(C141、C142)のそれぞれの厚さ(TC)対幅(WC)の比が1:200〜1500の間になるようにすることで、太陽電池の製造コストを最小化することができる。
【0058】
このような場合、第1、2電極(C141、C142)の各断面積が過度に減って、第1、2電極(C141、C142)のそれぞれの抵抗が問題になることがありうるが、このような抵抗は、第1、2電極(C141、C142)のそれぞれに接続される第1、2導電性配線(P1、P2)の数と幅を適切に設定することにより、解消することができる。このような複数の第1、2電極(C141、C142)は、一例として、スパッタリング方式で製造することができる。
【0059】
このような構造で製造された本発明に係る太陽電池において、第1電極(C141)を介して収集された正孔と第2電極(C142)を介して収集された電子は、外部の回路装置を介して外部装置の電力として用いることができる。
【0060】
本発明に係る太陽電池モジュールに適用された太陽電池は、必ず
図2及び
図3にのみに限定することなく、太陽電池に備えられる第1、2電極(C141、C142)が半導体基板110の背面のみに形成される点を除外し、他の構成要素は、いくらでも変更が可能である。
【0061】
例えば、本発明の太陽電池モジュールには、第1電極(C141)の一部とエミッタ部121が、半導体基板110の前面に位置し、第1電極(C141)の一部が半導体基板110に形成されたホールを介して半導体基板110の背面に形成された第1電極(C141)の残りの一部と接続されるMWTタイプの太陽電池も適用が可能である。
【0062】
このような太陽電池は、
図1及び
図4に示すように、複数本が第1方向(x)に沿って長く配列することができる。この時、第1、2太陽電池(C1、C2)に備えられる複数の第1、2電極(C141、C142)の長さ方向が第2方向(y)に向くように配置することができる。
【0063】
さらに、
図1〜
図3においては、複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれが第2方向(y)に長くストライプ(stripe)形態に配列された場合を一例に説明して示したが、これと違って、複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれは、第2方向(y)に長く配列されるが、途中が切断された形態に配列することもできる。
【0064】
すなわち、
図1と違って、複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれで絶縁層(IL)が形成された部分に第1、2電極(C141、C142)が形成されないことがある。つまり、複数の第1電極(C141)のそれぞれは、第2方向(y)に長く配列されるが、複数の第2導電性配線(P2)と交差する部分には、第1電極(C141)が形成されず、離隔されることがある。
【0065】
さらに、複数の第2電極(C142)のそれぞれも第2方向(y)に長く配列されるが、複数の第2導電性配線(P2)と交差する部分には、第2電極(C142)が形成されず、離間して形成されることができる。
【0066】
さらに、
図1において、複数の第1、2導電性配線(P1、P2)は、複数の第1、2電極(C141、C142)と交差する方向である第1方向(x)に長く配置されることができる。
【0067】
このような第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれは、一例として、Cu、Au、Ag、Alの内の少なくともいずれか1つを含むコアと、コアの表面にスズ(Sn)を含むはんだ材質のコーティング層がコーティングされて形成され、何れか一方向に長く伸びたストライプ形態の導電性ワイヤまたは導電性リボンを用いることができる。
【0068】
また、
図1及び
図4に示すように、複数の第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれは、各太陽電池に備えられた複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれに導電性接着剤(CA)を介して接続することができる。
【0069】
さらに具体的には、
図1及び
図4に示すように、第1、2太陽電池(C1、C2)のそれぞれにおいて複数の第1導電性配線(P1)は、複数の第1電極(C141)と交差する部分で導電性接着剤(CA)を介して、複数の第1電極(C141)に接続することができ、複数の第2導電性配線(P2)は、複数の第2電極(C142)と交差する部分で 導電性接着剤(CA)を介して複数の第2電極(C142)に接続することができる。
【0070】
ここで、導電性接着剤(CA)は、少なくともスズ(Sn)のような金属物質を含むはんだぺースト型であるか、エポキシ(epoxy)またはシリコン(silicone)の内の少なくともいずれか1つのレジン(resin)内に、少なくともスズ(Sn)のような金属物質を含む導電性ぺースト型または導電性フィルムのいずれか1つを用いることができる。
【0071】
このような導電性接着剤(CA)は、
図1及び
図4に示すように、複数の第1導電性配線(P1)と、複数の第1電極(C141)が交差する各部分の第1導電性配線(P1)と第1電極(C141)との間に位置するか、複数の第2導電性配線(P2)と、複数の第2電極(C142)が交差する各部分の第2導電性配線(P2)と第2電極(C142)との間に位置することができる。
【0072】
さらに、第1、2太陽電池(C1、C2)のそれぞれにおいて複数の第1導電性配線(P1)は、複数の第2電極(C142)と交差する部分で絶縁層(IL)により複数の第2電極(C142)と絶縁することがあり、複数の第2導電性配線(P2)は、複数の第1電極(C141)と交差する部分で絶縁層(IL)により複数の第1電極(C141)と絶縁することがある。
【0073】
ここで、絶縁層(IL)は、絶縁性材質であればどのようなものでも構わず、例えば、エポキシ(epoxy)系やシリコン(silicon)系の絶縁性樹脂を用いることができる。
【0074】
さらに、
図1に示すように、本発明の第1例に係る太陽電池モジュールは、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれは、各太陽電池に含まれた1つの半導体基板110と重畳することができ、併せて、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれの先端は、半導体基板110よりさらに突出するように接続することができる。
【0075】
したがって、ストリングを形成するために 第1、2太陽電池(C1、C2)の半導体基板110を背面から見たとき、複数の第1、2導電性配線(P1、P2)の先端は、別のインターコネクタ(IC)に接続することができる。
図4では明確に示されていないが、複数の第1、2導電性配線(P1、P2)がインターコネクタ(IC)に接続されるときにも導電性接着剤(CA)を介して接続することができる。
【0076】
さらに具体的な一例として、
図1に示すように、第1太陽電池(C1)で半導体基板110の外に突出した第1導電性配線(P1)の先端と第2太陽電池(C2)で半導体基板110の外に突出した第2導電性配線(P2)の先端は、第1、2太陽電池(C1、C2)の間に位置するインターコネクタ(IC)に接続することができる。
【0077】
図1及び
図4に示すように、第1太陽電池(C1)の第1導電性配線(P1)と第2太陽電池(C2)の第2導電性配線(P2)は、インターコネクタ(IC)の背面に接続することができる。
【0078】
ここで、第1太陽電池(C1)は、複数の太陽電池のいずれか1つの太陽電池であり得、第2太陽電池(C2)は、いずれか1つの第1太陽電池(C1)に隣接する太陽電池で有り得る。
【0079】
この時、
図1及び
図4に示すように、インターコネクタ(IC)の長さ方向は第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれの長さ方向と交差し、各太陽電池の第1、2電極(C141、C142)の長さ方向と同じ第2方向(y)に長く形成することができる。ここで、インターコネクタ(IC)は、金属パッドに形成することができる。
【0080】
これにより、第1方向(x)に長く伸びて配列される複数の太陽電池(C1、C2)は、第1、2導電性配線(P1、P2)によって直列接続されて1つのストリングを形成することができる。
【0081】
このように、
図1及び4に示された複数の太陽電池が直列接続されたストリングは、
図5に示すようにモジュール化することができる。
【0082】
すなわち、
図5に示すように、複数の第1、2導電性配線(P1、P2)によって互いに直列接続された複数の太陽電池は、前面透明基板(FG)上に塗布された第1封止材(EC1)の上に位置させた後に、複数の太陽電池(C1、C2)の上に第2封止材(EC2)と背面シート(BS)を配置した状態で熱圧着するラミネート工程によってモジュール化することができる。この時、ラミネート工程での熱処理温度は、145℃〜170℃の間で有り得る。
【0083】
ここで、透明基板(FG)は、光透過性のガラスまたはプラスチック材質で有り得、 第1、2封止材(EC1、EC2)は弾性力と絶縁性を備えた材質であり、一例として、EVAを含むことができる。さらに、背面シート(BS)は、防湿機能を有する絶縁性材質で形成することができる。
【0084】
これまでは、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれが1つの太陽電池または1つの半導体基板110にのみ重畳され、各太陽電池の背面に接続され、第1、2導電性配線(P1、P2)に別のインターコネクタ(IC)が接続される太陽電池モジュールについてのみ説明した。
【0085】
しかし、これと違って、
図1に示された別のインターコネクタ(IC)が省略され、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれが2つの太陽電池または2つの半導体基板110に重畳及び接続されインターコネクタ(IC)の役割の代わりをすることもできる。
【0086】
これに対し、本発明の製造方法により製造される太陽電池モジュールの第2例を一例として説明する。
【0087】
図6〜
図7は、本発明の製造方法により製造される太陽電池モジュールの第2例を説明するための図である。
【0088】
ここで、
図6は、本発明に係る太陽電池モジュールの第2例を背面から見た形状であり、
図7は、
図6でCx2−Cx2ラインに沿った断面図を示したものである。
【0089】
図6及び
図7においては、本発明の第1例に係る太陽電池モジュールと同じの部分の説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0090】
図6及び
図7においては、先で説明した本発明の第1例に係る太陽電池モジュールと同じ太陽電池、同じ材質の導電性接着剤(CA)、同じ材質の絶縁層(IL)、同じ材質と同じ方向に配置される第1、2導電性配線(P1、P2)を用いることができる。
【0091】
ただし、前述のように、本発明の第2例に係る太陽電池モジュールにおいては、第1、2導電性配線(P1、P2)の長さを、前述の第1例に適用された第1、2導電性配線(P1、P2)の長さより長く形成することができる。
【0092】
したがって、本発明の第2例に係る太陽電池モジュールでは、第1、2導電性配線(P1、P2)が互いに隣接する2つの太陽電池のそれぞれに含まれる2つの半導体基板110と重畳することができる。
【0093】
ここで、複数の太陽電池は、第1方向(x)に長く伸びている複数の導電性配線(P1、P2)によって、直列接続することができる。このため、複数の導電性配線(P1、P2)のそれぞれは、複数の太陽電池のいずれか1つの太陽電池に備えられた複数の第1電極(C141)といずれかの太陽電池と隣接する太陽電池に備えられた複数の第2電極(C142)に接続することができる。
【0094】
一例として、
図6及び
図7に示すように、複数の第1、2、3の太陽電池(C1〜C3)が第1方向(x)に順次配列され、第1、2太陽電池(C1、C2)が互いに隣接し、第2、3太陽電池(C2、C3)が互いに隣接したとき、第2太陽電池(C2)に備えられたそれぞれの第1電極(C141)に接続された第1導電性配線(P1)は、第1太陽電池(C1)に備えられたそれぞれの第2電極(C142)にも導電性接着剤(CA)を介して接続されることができる。
【0095】
さらに、第2太陽電池(C2)に備えられたそれぞれの第2電極(C142)に接続された第2導電性配線(P2)は、第3太陽電池に備えられたそれぞれの第1電極(C141)にも導電性接着剤(CA)を介して接続することができる。
【0096】
さらに、複数の導電性配線(P1)のそれぞれと、いずれか1つの太陽電池[例えば、第2太陽電池(C2)]に備えられた複数の第2電極(C142)のそれぞれの間及び複数の導電性配線(P1)のそれぞれと隣接する太陽電池[例えば、第1太陽電池(C1)]に備えられた複数の第1電極(C141)のそれぞれの間には、絶縁層(IL)が位置し、絶縁層(IL)によって絶縁することができる。
【0097】
したがって、このように、本発明の第2形態に係る太陽電池モジュールにおいては、一例として、第2太陽電池(C2)に基づいて、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれを区分して説明したが、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれが互いにいずれか1つの太陽電池の第1電極(C141)または第2電極(C142)と隣接する太陽電池の第2電極(C142)または第1電極(C141)に全て接続されるので、第2実施の形態においては、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれの区別は不要であり、併せて、導電性配線(P1、P2)のそれぞれは、互いに隣接する太陽電池を直列接続するインターコネクタ(IC)としての役割をすることができる。したがって、このような場合には、別のインターコネクタ(IC)を省略することができる。
【0098】
ここで、
図6に示すように、半導体基板110の背面から絶縁層(IL)の形成面積と導電性接着剤(CA)の形成面積は互いに異なることができる。さらに具体的には、第1、2導電性配線(P1、P2)の整列に誤差が発生しても、第1、2導電性配線(P1、P2)と第1、2電極(C141、C142)の間に所望しない短絡をさらに確実に防止するために、半導体基板110の背面において絶縁層(IL)の形成面積は、導電性接着剤(CA)の形成面積より大きく形成することができる。
【0099】
さらに、半導体基板110の背面において絶縁層(IL)の形成面積と導電性接着剤(CA)の形成面積が互いに異なる場合は、先に説明した
図1を例に説明した太陽電池モジュールにも同様に適用することができる。
【0100】
これまで、本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールでは、複数の導電性ワイヤまたは複数の導電性リボンが第1、2導電性配線(P1、P2)で使用された場合を一例として説明したが、これと違って、本発明に係る製造方法によって製造される太陽電池モジュールは、第1、2導電性配線(P1、P2)が絶縁性部材200の上にあらかじめパターニングされた状態で、各太陽電池の半導体基板110に形成された第1、2太陽電池に接続されることもできる。これについて説明すると、次の通りである。
【0101】
図8〜
図14Cは、本発明の製造方法により製造される太陽電池モジュールの第3の例を説明するための図である。
【0102】
以下の
図8〜
図14Cには、先に説明した本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールと重複する内容の説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0103】
ここで、
図8は、太陽電池モジュールに含まれる複数の太陽電池がインターコネクタ(IC)に接続された形状を上から見た形状であり、
図9は、
図8でA領域の断面を示したものである。
【0104】
図8及び
図9に示すように、本発明に係る太陽電池モジュールの第3例は、第1、2太陽電池、第1、2導電性配線(P1、P2)、絶縁性部材200及びインターコネクタ(IC)を含むことができる。
【0105】
ここで、第1、2太陽電池(C1、C2)のそれぞれで、第1、2電極(C141、C142)が形成された半導体基板110と第1、2導電性配線(P1、P2)が形成された絶縁性部材200がそれぞれ個々に接続されて1つの一体型太陽電池、個別素子で形成することができる。しかし、これに必ずしも限定されず、一体型太陽電池、個別素子のそれぞれで絶縁性部材200のみを省略することもできる。
【0106】
ここで、半導体基板110は、先に説明した本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールで説明した太陽電池と同じ構造を有することができるが、各太陽電池に含まれた第1、2電極(C141、C142)の長さ方向が第2方向(y)でなく、第1方向(x)に向くように、太陽電池を配置されることができる。これに対するより具体的な説明は別に後述する。
【0107】
さらに、絶縁性部材200は、複数の第1電極(C141)に接続される第1導電性配線(P1)と、複数の第2電極(C142)に接続される第2導電性配線(P2)を備えることができる。
【0108】
ここで、
図9に示すように、第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)のそれぞれは、各太陽電池の第1電極(C141)と第2電極(C142)に導電性接着剤(CA)によって接続することができる。
【0109】
これにより、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれは、1つの絶縁性部材200に予めパターニングされて備えられた状態で、第1、2導電性配線(P1、P2)が備えた絶縁性部材200と、第1、2電極(C141、C142)が形成された半導体基板110がそれぞれ個々に接続されて1つの個別素子で形成することができる。
【0110】
さらに、インターコネクタ(IC)は、先に説明した本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールで説明したものと同じものとできる。したがって、
図8に示すように、互いに隣接した第1太陽電池(C1)と第2太陽電池(C2)は、インターコネクタ(IC)によって、第1方向(x)に直列接続することができる。
【0111】
具体的には一例として、
図9に示すように、インターコネクタ(IC)の両端それぞれは、第1太陽電池(C1)の第1導電性配線(P1)と第2太陽電池(C2)の第2導電性配線(P2)に接続することができる。しかし、これと違って、インターコネクタ(IC)の両端のそれぞれは、第1太陽電池(C1)の第2導電性配線(P2)と第2太陽電池(C2)の第1導電性配線(P1)に接続されることも可能である。
【0112】
このとき、インターコネクタ(IC)と、第1導電性配線(P1)、及びインターコネクタ(IC)と第2導電性配線(P2)は、導電性材質の導電性接着剤(CA)によって互に接続することができる。
【0113】
このような第1、2太陽電池(C1、C2)に対してさらに具体的に説明すると、次の通りである。
【0114】
図10及び
図11は、
図8に示すように、第1、2電極(C141、C142)が形成された半導体基板110と第1、2導電性配線(P1、P2)が形成された絶縁性部材200がそれぞれ個々に接続された一体型太陽電池、個別素子を示したもので、
図10は、本発明の一例に従った一体型太陽電池、個別素子の一部斜視図での一例であり、
図11は、
図10に示した一体型の太陽電池、個別素子をライン11−11に沿って切断した断面図である。
【0115】
併せて、
図12は、
図10及び
図11において半導体基板110に形成された第1、2電極(C141、C142)のパターンと絶縁性部材200の第1、2導電性パターンの一例を説明するための図である。
【0116】
ここで、
図12の(a)は、半導体基板110の背面に配置される第1電極(C141)と第2電極(C142)のパターンの一例を説明するための図であり、
図12の(b)は、
図12の(a)において12(b)−12(b)ラインに沿った断面図であり、
図12の(c)は、絶縁性部材200の前面に配置される第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)のパターンの一例を説明するための図であり、
図12の(d)は、
図12の(c)で12(d)−12(d)ラインに沿った断面図である。
【0117】
図10及び
図11を参考にすれば、本発明に係る一体型太陽電池の個別素子の一例は、半導体基板110、反射防止膜130、エミッタ部121、背面電界部172(back surface field; BSF、172)、複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)を含む太陽電池と、第1導電性配線(P1)及び第2導電性配線(P2)が備えた状態で、各太陽電池の背面に個々に接続された絶縁性部材200を含むことができる。
【0118】
ここで、太陽電池の構造は、先に説明した本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールの太陽電池とほぼ同様することができる。
【0119】
ただし、本発明の第3の例に係る太陽電池モジュールにおいては、第1、2電極(C141、C142)のそれぞれの長さ方向が第1方向(x)に向くように、各太陽電池が配置されるので、先の第1、2例で説明した太陽電池とは異なり、各太陽電池のエミッタ部121、背面電界部172と、複数の第1、2電極(C141、C142)のそれぞれの長さ方向を第1方向(x)に長く形成することができる。
【0120】
このほか、残りの太陽電池の構造は、本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールの太陽電池と同様であるので、これに対する説明は省略する。
【0121】
図12の(c)に示すように、絶縁性部材200の前面には、第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)がパターニングされ、あらかじめ形成することができる。
【0122】
ここで、第1導電性配線(P1)は、
図12の(c)に示すように、第1接続部(P1f)と、第1パッド部(P1b)を含み、第2導電性配線(P2)は、
図12の(c)に示すように、第2接続部(P2f)と第2パッド部(P2b)を含むことができる。
【0123】
このような第1導電性配線(P1)及び第2導電性配線(P2)の材質はCu、Au、Ag、Alの内の少なくともいずれか1つを含んで形成することができる。
【0124】
さらに、
図11の(a)に示すように、第1導電性配線(P1)は、導電性材質の導電性接着剤(CA)を介して第1電極(C141)に電気的に接続することができ、第2導電性配線(P2)は、導電性材質の導電性接着剤(CA)を介して第2電極(C142)に電気的に接続することができる。
【0125】
また、前述した第1電極(C141)と第2電極(C142)との間及び第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)との間には、短絡を防止する絶縁層(IL)が位置することができる。
【0126】
ここで、導電性接着剤(CA)と絶縁層(IL)のそれぞれの材質は、本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールで説明したものと同様で有り得る。
【0127】
絶縁性部材200は、絶縁性材質であれば特に制限はないが、相対的にに融点が高いものが望ましく、一例として、高温に耐熱性があるポリイミド(polyimide)、エポキシ・ガラス(epoxy-glass)、ポリエステル(polyester)、BT(bismaleimide triazine)レジンの内の少なくとも1つの材質を含んで形成することができる。
【0128】
このような絶縁性部材200は、柔軟な(flexible)フィルム状に形成されるか、または柔軟でなく硬いプレート(plate)形態で形成することがある。
【0129】
このような本発明に係る一体型太陽電池、個別素子は、絶縁性部材200の前面に第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)が予め形成され、半導体基板110の背面に複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)が予め形成された状態で、絶縁性部材200と半導体基板110がそれぞれ個々に接続されて1つの太陽電池、個別素子に形成されることがある。
【0130】
つまり、1つの絶縁性部材200に接続されて接続される半導体基板110は、1つで有り得、1つの半導体基板110の背面に形成された複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)のそれぞれは、1つの絶縁性部材200の前面に形成された第1導電性配線(P1)及び第2導電性配線(P2)のそれぞれに導電性接着剤(CA)を介して接続されて太陽電池、個別素子を形成することができる。
【0131】
このような本発明に係る一体型太陽電池、個別素子において、第1導電性配線(P1)及び第2導電性配線(P2)のそれぞれの厚さ(T2)は、第1電極(C141)と第2電極(C142)それぞれの厚さ(T1)より大きくなることがある。
【0132】
このような絶縁性部材200は、第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)を半導体基板110の背面に形成された第1電極(C141)と第2電極(C142)に接着させる際に、工程をさらに容易に助ける役割をする。
【0133】
すなわち、半導体製造工程で、第1電極(C141)と第2電極(C142)が形成された半導体基板110の背面に第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)が形成された絶縁性部材200の前面を付着させ接続させる際に、絶縁性部材200は、整列工程や接続段階をさらに容易に助けることができる。
【0134】
したがって、このような絶縁性部材200は、接続段階により第1、2電極(C141、C142)に第1、2導電性配線(P1、P2)がそれぞれ接続された後に、除去することができる。
【0135】
したがって、最終的な一体型太陽電池の個別素子では、絶縁性部材200を省略することができる。以下では、今までと同じように、絶縁性部材200が備えられた場合を一例として説明する。
【0136】
このような構造で製造された本発明に係る一体型太陽電池の個別素子において、第1導電性配線(P1)を介して収集された正孔と第2導電性配線(P2)を介して収集された電子は、外部の回路装置を介して外部装置の電力として用いられる。
【0137】
これまでは、半導体基板110が結晶質シリコン半導体基板110であり、エミッタ部121と背面電界部172が拡散工程によって形成された場合を例に説明した。
【0138】
しかし、これと違って非晶質シリコン材質で形成されたエミッタ部121と背面電界部172が、結晶質半導体基板110と接合する異種接合太陽電池や、エミッタ部121が、半導体基板110の前面に位置し、半導体基板110に形成された複数のビアホールを介して半導体基板110の背面に形成された第1電極(C141)と接続される構造の太陽電池も、本発明が同様に適用することができる。
【0139】
このような構造を有する一体型太陽電池、個別素子は、インターコネクタ(IC)によって互いに隣接する一体型太陽電池、個別素子を接続することができ、これにより、複数の一体型太陽電池、個別素子が直列に接続することができる。
【0140】
一方、このような構造で、半導体基板110の背面に形成される第1電極(C141)と第2電極(C142)のパターンと、絶縁性部材200の前面に形成される第1導電性配線(P1)及び第2導電性配線(P2)のパターンにさらに具体的に説明すると、次の通りである。
【0141】
図12の(a)及び(b)に示された1つの半導体基板110の背面に
図12の(c)及び(d)に示された1つの絶縁性部材200の前面が付着され、接続されることにより、1つの一体型太陽電池、個別素子を形成することができる。つまり、絶縁性部材200と半導体基板110は、1:1で結合または付着することができる。
【0142】
このとき、
図12の(a)及び(b)に示すように、半導体基板110の背面には、複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)が互いに離隔して、第1方向(x)に長く形成することができる。
【0143】
さらに、
図12の(c)及び(d)に示すように、本発明に係る絶縁性部材200の前面には、第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)を形成することができる。
【0144】
ここで、前述したように、第1導電性配線(P1)は、
図12の(c)に示すように、第1接続部(P1f)と、第1パッド部(P1b)を含むことができる。
【0145】
ここで、第1接続部(P1f)は、複数本形成され、第1電極(C141)の長さ方向と同じ第1方向(x)に長く形成され、複数の第1電極(C141)のそれぞれに導電性接着剤(CA)を介して接続することもできる。
【0146】
第1パッド部(P1b)は、
図12の(c)に示すように、第2方向(y)に長く形成して一端が第1接続部(P1f)の先端に接続されており、他端がインターコネクタ(IC)と接続することができる。
【0147】
さらに、第2導電性配線(P2)も、
図12の(c)に示すように、第2接続部(P2f)と第2パッド部(P2b)を含むことができる。
【0148】
第2接続部(P2f)も複数本形成され、第2電極(C142)の長さ方向と同じ第1方向(x)に長く形成されて、複数の第2電極(C142)のそれぞれに導電性接着剤(CA)を介して接続することもできる。
【0149】
第2パッド部(P2b)もまた、
図12の(c)に示すように、第2方向(y)に長く形成されて一端が第2接続部(P2f)の先端に接続され、他端がインターコネクタ(IC)と接続することができる。
【0150】
ここで、第1接続部(P1f)と第2パッド部(P2b)は、互いに離隔され、第2接続部(P2f)と、第1パッド部(P1b)も互いに離隔することができる。
【0151】
したがって、絶縁性部材200の前面において、第1方向(x)の両端のうち一端には、第1パッド部(P1b)が形成され、他端には、第2パッド部(P2b)が形成されることができる。
【0152】
しかし、ここで、第1、2接続部(P1f、P2f)のそれぞれは、前述したところと違って、1つのシート電極(sheet electrode)に形成され、1つのシート電極に形成される第1接続部(P1f)に複数の第1電極(C141)が接続され、1つのシート電極に形成される第2接続部(P2f)に複数の第2電極(C142)が接続されることもある。
【0153】
さらに、
図12においては、第1電極(C141)と第1導電性配線(P1)の第1接続部(P1f)の長さ方向が互いに同一であり、第2電極(C142)と第2導電性配線(P2)の第2接続部(P2f)の長さ方向が互いに同一の場合のみ示しているが、もし第1、2電極(C141、C142)の長さ方向が第2方向(y)になるように太陽電池が配置されている場合、第1、2接続部(P1f、P2f)は、第1、2電極(C141、C142)の長さ方向に交差して配置することもあり、このとき、第1、2接続部(P1f、P2f)は、第1、2電極(C141、C142)(C142)のそれぞれと交差して、重畳される部分で導電性接着剤(CA)を介して互いに電気的に接続することができる。
【0154】
さらに、この時、第1電極(C141)と第2接続部(P2f)が互いに重畳することができ、第2電極(C142)と第1接続部(P1f)が互いに重畳することがあるが、このような場合、第1電極(C141)と第2接続部(P2f)との間及び第2電極(C142)と第1接続部(P1f)との間にも短絡を防止する絶縁層(IL)が位置することができる。
【0155】
このように、本発明に係る一体型太陽電池、個別素子は、1つの半導体基板110に1つの絶縁性部材200だけが結合されて一体に形成されることにより、太陽電池モジュールの製造工程をさらに容易にすることができ、太陽電池モジュールの製造工程中のいずれか1つの太陽電池、個別素子が破損したり、欠陥が発生しても、太陽電池、個別素子のみを交換することができ、工程の歩留まりをさらに向上させることができる。
【0156】
ここで、絶縁性部材200の面積を半導体基板110の面積と同じか大きくすることにより、互いに隣接する一体型太陽電池、個別素子を互いに直列接続する際に、絶縁性部材200の前面にインターコネクタ(IC)が付着することができる領域を十分に確保することができる。このため、絶縁性部材200の面積は、半導体基板110の面積よりも大きくなることがある。
【0157】
このため、絶縁性部材200の第1方向(x)への長さを、半導体基板110の第1方向(x)への長さより長くすることができる。
【0158】
このような半導体基板110の背面と絶縁性部材200の前面は互いに接続されて、第1電極(C141)と第1導電性配線(P1)が互いに接続され、第2電極(C142)と第2導電性配線(P2)を互いに接続することができる。
【0159】
図13は、
図12に示された半導体基板110と絶縁性部材200が互いに接続された状態を説明するための図であり、
図14Aは、
図13において14a−14aラインの断面を示したものであり、
図14Bは、
図13で14b−14bラインの断面を示したものであり、
図14Cは、
図13で14c-14cラインの断面を示したものである。
【0160】
前述したように、太陽電池の半導体基板110と絶縁性部材200が互いに接続されると、
図13に示すように、1つの半導体基板110と1つの絶縁性部材200に完全に重畳された1つの一体型太陽電池、個別素子を形成することができる。
【0161】
例えば、
図14Aに示すように、半導体基板110の背面に形成された第1電極(C141)と絶縁性部材200の前面に形成された第1接続部(P1f)は互いに、重畳され、導電性接着剤(CA)によって互いに電気的に接続することができる。
【0162】
さらに、半導体基板110の背面に形成された第2電極(C142)と絶縁性部材200の前面に形成された第2接続部(P2f)も互いに重畳され、導電性接着剤(CA)によって互いに電気的に接続することができる。
【0163】
また、第1電極(C141)と第2電極(C142)との間の互いに離隔された空間には、絶縁層(IL)を満たすことができ、第1接続部(P1f)と第2接続部(P2f)との間の離隔された空間にも絶縁層(IL)を満たすことができる。
【0164】
さらに、
図14Bに示すように、第2接続部(P2f)と、第1パッド部(P1b)との間の離隔された空間にも絶縁層(IL)を満たされることができ、
図14Cに示すように、第1接続部(P1f)と第2パッド部(P2b)との間の離隔された空間にも絶縁層(IL)を満たすことができる。
【0165】
さらに、
図13に示すように、第1パッド部(P1b)と第2パッド部(P2b)のそれぞれは、半導体基板110と重畳される第1領域(P1b−S1、P2b−S1)と、半導体基板110と重畳しない第2領域(P1b−S2、P2b−S2)を含むことができる。
【0166】
このように、インターコネクタ(IC)と接続することができるスペースを確保するために設けられた第1パッド部(P1b)の第2領域(P1b−S2)及び第2パッド部(P2b)の第2領域(P2b−S2)にインターコネクタ(IC)を接続することができる。
【0167】
本発明に係る第1パッド部(P1b)と第2パッド部(P2b)のそれぞれは、第2領域(P1b−S2、P2b−S2)を備えることにより、インターコネクタ(IC)をさらに容易に接続することができ、併せて、インターコネクタ(IC)を接続する際に、半導体基板110の熱膨張ストレスを最小化することができる。
【0168】
さらに、前述したように、複数の一体型太陽電池、個別素子を接続するためにこのような第1パッド部(P1b)または第2パッド部(P2b)にインターコネクタ(IC)を接続することができる。
【0169】
さらに、
図10〜
図14Cは、本発明に係る一体型太陽電池、個別素子で絶縁性部材200が備えられた場合を一例として示して説明したが、これと違って、絶縁性部材200は、第1、2電極(C141、C142)と第1、2導電性配線(P1、P2)が互いに接続された後に除去することができ、このように、絶縁性部材200が除去された状態で、インターコネクタ(IC)を第1導電性配線(P1)または第2導電性配線(P2)に接続することができる。
【0170】
これまでは本発明に係る太陽電池モジュールの様々な一例について説明したが、以下では、前述した太陽電池モジュールを製造する方法の一例について説明する。
【0171】
図15は、本発明に係る太陽電池モジュールを製造する方法を説明するためのフローチャートである。
【0172】
図15に示すように、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、セルの形成段階(SF)とタビング段階(ST)を含むことができる。
【0173】
ここで、セルの形成段階(SF)は、先に説明した太陽電池モジュールの第1〜第3の例で説明したように、p−n接合が形成された半導体基板110の背面に互いに並行となるように複数の第1電極(C141)と、複数の第2電極(C142)が形成され、複数の太陽電池のそれぞれを形成することができる。
【0174】
このようなセルの形成段階(SF)によって、本発明の第1〜第3の例に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池を形成することができる。
【0175】
本発明に係るタビング段階(ST)は、セルの形成段階(SF)の後に実行することができ、このようなタビング段階(ST)は、接続段階(STA)とストリング形成段階(STB)のうち少なくとも1つを含むことができ、
図15に示すように、ストリング接続段階(STC)を含むことができる。
【0176】
接続段階(STA)は、複数の太陽電池のそれぞれに備えられた複数の第1電極(C141)に導電性接着剤(CA)を介して、第1導電性配線(P1)を接続させ、複数の第2電極(C142)の導電性接着剤(CA)を介して、第2導電性配線(P2)を接続させることができる。
【0177】
このため、接続段階(STA)は、各太陽電池の半導体基板110の背面上に導電性接着剤(CA)を形成するペーストと絶縁層(IL)を形成するペーストを塗布した後、第1、2導電性配線(P1、P2)を半導体基板110の背面上に整列して配置する工程(STAa)と、熱処理して第1、2導電性配線(P1、P2)を半導体基板110の背面に形成された第1、2電極(C141、C142)のそれぞれに接続させる熱処理工程(STAb)を含むことができる。
【0178】
ストリング形成段階(STB)においては、いずれか1つの太陽電池に備えられた第1導電性配線(P1)と、いずれか1つの太陽電池と隣接する太陽電池に備えられた第2導電性配線(P2)をインターコネクタ(IC)に接続させ、複数の太陽電池が第1方向(x)に直列接続されたストリングを形成することができる。
【0179】
このため、ストリング形成段階(STB)は、第1方向(x)に沿って互いに隣接する2つの太陽電池のそれぞれに接続された第1、2導電性配線(P1、P2)をインターコネクタ(IC)の表面(一例として、背面)上に配置する工程(STBa)と、熱処理して第1、2導電性配線(P1、P2)をインターコネクタ(IC)に接続させる熱処理工程(STBb)を含むことができる。
【0180】
さらに、ストリング接続段階(STC)は、第2方向(y)に長く伸びているボシンリボン(bussing ribon)に第1方向(x)に長く形成されたいずれか1つのストリングの端に位置する最後の太陽電池に接続された第1導電性配線(P1)と、いずれか1つのストリングと隣接して第1方向(x)に長く形成されたストリングの端に位置する最後の太陽電池に接続された第2導電性配線(P2)を接続させ、互いに隣り合う2つのストリングを互に接続することができる。
【0181】
このため、ストリング接続段階(STC)は、互いに隣接する2つのストリングのそれぞれの最後の太陽電池にそれぞれに接続された第1、2導電性配線(P1、P2)をボシンリボンの表面(一例として、背面)上に配置する工程(STCa)と熱処理して、第1、2導電性配線(P1、P2)をインターコネクタ(IC)に接続させる熱処理工程(STCb)を含むことができる。
【0182】
このようなセルの形成段階(SF)とタビング段階(ST)によって太陽電池モジュールが完成することができる。
【0183】
ここで、本発明に係るタビング段階(ST)は、場合によっては、ストリング形成段階(STB)が除外された接続段階(STA)を含むこともあり、接続段階(STA)とストリング形成段階(STB)を含むこともあり、接続段階(STA)、ストリング形成段階(STB)及びストリング接続段階(STC)の全てを含むことができる。
【0184】
さらに具体的には、本発明の第2例に係る太陽電池モジュールを形成しようとする場合、別のインターコネクタ(IC)を備えないため、ストリング形成段階(STB)が除外されることができ、本発明の第1、3例に係る太陽電池モジュールを形成するためには接続段階(STA)とストリング形成段階(STB)の全てを含むことができる。
【0185】
このような本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法において接続段階(STA)とストリング形成段階(STB)の内の少なくとも1つを含むタビング段階(ST)は、 熱処理工程条件が互いに異なる少なくとも2つの熱処理工程を含むことができる。
【0186】
ここで 熱処理工程条件は熱処理工程の温度領域、熱処理工程の最高温度、熱処理工程の最低温度、熱処理工程の温度プロファイル、熱処理期間及び熱処理方法の内の少なくともいずれか1つで有り得る。これにより、熱処理工程時の熱が加わる期間を異にするか、又は、熱処理工程時のタビング領域に加わる最低温度、最高温度、平均温度を異にするか、又は、熱処理期間中の熱処理温度の変化である温度プロファイルを異にするか、通常の熱処理方法であるホットプレートやオーブン、IRランプなどを用いる熱処理方法の内の互いに異なる方法で行うことができる。
【0187】
したがって、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、タビング段階(ST)において熱処理工程の温度領域、熱処理工程の最高温度、熱処理工程の最低温度、熱処理工程の温度プロファイル、熱処理期間及び熱処理方法の内の少なくともいずれかの1つが互いに異なる少なくとも2つの熱処理工程を含むことができる。
【0188】
一例として、本発明において熱処理工程の条件の内のタビング段階(ST)は、 最高温度が互いに異なる少なくとも2つの熱処理工程を含むことができる。
【0189】
一例として、接続段階(STA)の最高温度が互いに異なる2つの熱処理工程を含むか、接続段階(STA)で一度の熱処理工程が実行され、ストリング形成段階(STB)において一度の熱処理工程が実行されるようにするか、接続段階(STA)の熱処理工程の最高温度とストリング形成段階(STB)の熱処理工程の最高温度が異なるようにすることもある。
【0190】
または、本発明は、接続段階(STA)で最高温度が互いに異なる2つの熱処理工程を含むようにし、ストリング形成段階(STB)の一回の熱処理工程が行われるようにするが、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程の最高温度が接続段階(STA)に実行される2つの熱処理工程の温度と異なるようにすることができる。
【0191】
さらに、本発明がストリング接続段階(STC)をさらに含む場合、ストリング接続段階(STC)の熱処理工程の最高温度が接続段階(STA)やストリング形成段階(STB)の熱処理工程の最高温度とは異なるようにすることもある。
【0192】
さらに、本発明に係るタビング段階(ST)は、接続段階(STA)、ストリング形成段階(STB)、及びストリング接続段階(STC)が順次行われることもあるが、接続段階(STA)において熱処理工程が一部実行された後に、ストリング形成段階(STB)とストリング接続段階(STC)の熱処理工程を実行した後、再度接続段階(STA)の熱処理工程が実行されることもあり、またはストリング形成段階(STB)とストリング接続段階(STC)の熱処理工程が実行された後に、接続段階(STA)の熱処理工程が実行されることもある。
【0193】
以下においては、このような本発明の太陽電池モジュールの製造方法の様々な一例について、さらに具体的に説明する。
【0194】
以下においては、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法において接続段階(STA)が複数の第1接続ポイントと、複数の第2接続ポイントを第1最高温度で熱処理する工程と、第1最高温度と異なる第2最高温度で熱処理工程を含む場合について説明する。
【0195】
ここで、複数の第1接続ポイントは、複数の第1電極(C141)と第1導電性配線(P1)が交差するか重畳されるポイントまたは領域を意味し、複数の第2接続ポイントは、複数の第2電極(C142)と第2導電性配線(P2)が交差したり、重畳されるポイントまたは領域を意味する。
【0196】
図16〜
図24は、本発明の第1の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
【0197】
第1の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法において接続段階(STA)は、最高温度が互いに異なる仮接合工程(STAb1)と本接合工程(STAb2)を含むことができる。
【0198】
本発明の第1実施の形態に係る製造方法は、半導体基板110の背面上に導電性接着剤(CA)を形成する導電性接着剤のペースト(CAP)と絶縁層(IL)を形成する絶縁層のペースト(ILP)を塗布した後、第1、2導電性配線(P1、P2)を配置する工程と、少なくとも一部の第1、2接続ポイントを第1最高温度で熱処理する仮接合工程(STAb1)と少なくとも一部の第1、2接続ポイントを含むすべての第1、2接続ポイントを第1最高温度より高い第2最高温度で熱処理する本接合工程(STAb2)を含むことができる。
【0199】
さらに具体的には、本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールを例にとると、
図17のように、導電性接着剤のペースト(CAP)と、絶縁層のペースト(ILP)を、第1、2電極(C141、C142)が形成された半導体基板110の背面に塗布するときは、第1、2導電性配線(P1、P2)が第1、2電極(C141、C142)と交差するように配置されるので、複数の第1、2電極(C141、C142)で第1、2導電性配線(P1、P2)と電気的に接続される部分には、導電性接着剤のペースト(CAP)を塗布し、第1、2導電性配線(P1、P2)と電気的に絶縁される部分には、絶縁層のペースト(ILP)を塗布することができる。
【0200】
ここで、半導体基板110の背面に形成される絶縁層(IL)のそれぞれの形成面積が導電性接着剤(CA)のそれぞれの形成面積より大きく形成されるようにするために、
図17に示すように、絶縁層ペースト(ILP)のそれぞれの塗布面積を導電性接着剤のペースト(CAP)のそれぞれの塗布面積より大きく形成することができる。
【0201】
以降、
図18のように、第1、2導電性配線(P1、P2)を第1、2電極(C141、C142)に交差するように配置することができる。
【0202】
ここで、
図18において、複数の第1接続ポイントは、複数の第1電極(C141)と、複数の第1導電性配線(P1)が交差された部分を意味し、複数の第2接続ポイントは、複数の第2電極(C142)と、複数の第2導電性配線(P2)が交差された部分を意味することができる。
【0203】
このように、複数の第1、2接続ポイントが形成された状態で、
図16の仮接合工程(STAb1)段階においては、複数の第1接続ポイントの内の少なくとも一部の第1接続ポイントと、複数の第2接続ポイントの内の少なくとも一部の第2接続ポイントを第1最高温度で熱処理することができる。
【0204】
ここで、仮接合工程(STAb1)の第1最高温度は70℃〜150℃の間で有り得る。
【0205】
一例として、
図18において、レーザーのようなポイント接合装置を用いて、A1領域及びA2領域に位置する一部の第1、2接続ポイントを70℃〜150℃の間の第1最高温度で熱処理する仮接合工程(STAb1)を実行することができる。しかし、これとは違って、A1、A2領域に位置する一部の第1、2接続ポイントを含む全体の複数の第1、2接続ポイントについて接合工程(STAb1)を実行することも可能である。
【0206】
このような仮接合工程(STAb1)により、A1、A2領域に位置する一部の第1、2接続ポイントの導電性接着剤のペースト(CAP)と、絶縁層のペースト(ILP)は、一部が硬化されて、A1、A2領域で、第1、2導電性配線(P1、P2)は、第1、2電極(C141、C142)に接着されて固定することができる。
【0207】
以降、このように仮接合工程(STAb1)が行われた後、
図16の本接合工程(STAb2)段階においては、少なくとも一部の第1、2接続ポイントを含むすべての複数の第1、2接続ポイントを第1最高温度より高い第2最高温度で熱処理することができる。
【0208】
このような本接合工程(STAb2)により、A1、A2の領域に位置する一部の第1、2接続ポイントを含むすべての複数の第1、2接続ポイントに位置する導電性接着剤のペースト(CAP)は、すべての硬化された導電性接着剤(CA)で形成することができ、併せて、絶縁性のペーストもまたすべて硬化した絶縁層(IL)で形成することができる。
【0209】
ここで、本接合工程(STAb2)の第2最高温度は、第1最高温度より高い範囲の中で140℃〜400℃の間で有り得る。
【0210】
ここで、一例として、本接合工程(STAb2)が145℃〜170℃の間の第2最高温度で実行される場合、
図19に示すように、前面透明基板(FG)上に塗布された第1封止材(EC1)の上に、第1、2導電性配線(P1、P2)が仮接合された複数の太陽電池を位置させた後に、複数の太陽電池(C1、C2)の上に第2封止材(EC2)と背面シート(BS)を配置した状態で熱圧着するラミネート工程で本接合工程(STAb2)を一緒に行うことができる。
【0211】
このとき、接続段階(STA)を仮接合工程(STAb1)を介して、まず第1、2導電性配線(P1、P2)を半導体基板110に備えられた第1、2電極(C141、C142)に固定された後に、本接合工程(STAb2)を介して、第1、2導電性配線(P1、P2)を第1、2電極(C141、C142)に完全に電気的に接続させるが、ラミネート工程で本接合工程(STAb2)が行われるようにすることにより、半導体基板110と第1、2導電性配線(P1、P2)との間の熱膨張係数の差によって、半導体基板110がバンディングされる現象を最小化することができる。
【0212】
さらに、ここで、本発明の第2例に係る太陽電池モジュールの
図20Aのように、第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれが2つの太陽電池のそれぞれに備えられた2つの半導体基板110と重畳される場合、
図16のような接続段階(STA)によって互いに隣接する2つの太陽電池が互いに直列接続されるストリングが形成され、
図15で説明したストリング形成段階(STB)は、省略することができる。
【0213】
さらに、本発明の第2例に係る太陽電池モジュールの場合、
図20Bに示すように、太陽電池の間に入射される光を反射するために、先に説明した本発明の第1、3例で説明したインターコネクタ(IC)としての機能をすることはないが、互いに隣接する太陽電池の半導体基板110との間に離隔されて位置し、第1、2電極(C141、C142)の長さ方向と同じ第2方向(y)に長く形成された金属パッド(ICP)が導電性配線(P1、P2)に接続されることもできる。
【0214】
このような金属パッド(ICP)もまた前述した仮接合工程(STAb1)と本接合工程(STAb2)を介して一緒に複数の第1、2導電性配線(P1、P2)に接続することができる。
【0215】
さらに、第1実施の形態に係る製造方法においては、導電性接着剤のペースト(CAP)を別々に塗布する工程が含まれる場合を一例として説明したが、導電性接着剤(CA)が予め第1、2導電性配線(P1、P2)の表面にコーティングされて備えられた場合、接続段階(STA)で導電性接着剤のペースト(CAP)を塗布する工程が省略されることもある。
【0216】
これまでは
図16で説明した第1実施の形態に係る製造方法が本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールに適用された場合を一例として説明したが、本発明の第3例に係る太陽電池モジュールにも適用することができる。
【0217】
さらに具体的に説明すると、第1の実施の形態に係る製造方法において、接続段階(STA)のSTAa工程においては、
図21の(a)に示すように、半導体基板110の背面に形成された第1、2電極(C141、C142)の上に導電性接着剤のペースト(CAP)を塗布し、第1、2電極(C141、C142)との間に露出される半導体基板110の背面上には絶縁層ペースト(ILP )を塗布することができる。
【0218】
ここで、絶縁層のペースト(ILP)の厚さは、導電性接着剤のペースト(CAP)の厚さより大きくなることがあり、
図21の(b)に示すように、半導体基板110の背面から絶縁層のペースト(ILP)端までの高さは、半導体基板110の背面から導電性接着剤のペースト(CAP)端までの高さより高いことがある。
【0219】
このとき、導電性接着剤のペースト(CAP)は、導電性金属粒子(CA−P)と絶縁性樹脂(CA−I)を含むペースト形で備えられる導電性のペースト(conductive paste)を用いることができ、絶縁層のペースト(ILP)も樹脂を含むことができる。
【0220】
さらに、導電性接着剤のペースト(CAP)に含まれる絶縁性樹脂(CA−I)と、絶縁層のペースト(ILP)の樹脂は、熱可塑性樹脂で有り得、例えば、エポキシ系の樹脂、アクリル系の樹脂、シリコン系の樹脂の内の少なくとも1つで有り得る。
【0221】
また、導電性接着剤のペースト(CAP)に含まれる絶縁性樹脂(CA−I)と、絶縁層のペースト(ILP)の樹脂は、同じ材質の樹脂で有り得る。
【0222】
したがって、導電性接着剤のペースト(CAP)に含まれる絶縁性樹脂(CA−I)と、絶縁層のペースト(ILP)の樹脂は、ほぼ同じ熱膨張係数を有することができる。
【0223】
これにより、熱処理工程を行うとき、導電性接着剤のペースト(CAP)に含まれる絶縁性樹脂(CA−I)と、絶縁層のペースト(ILP)との間に化学反応を抑制することができ、気泡が発生しないようすることができ、熱膨張係数の差により、第1、2電極(C141、C142)と第1、2導電性配線(P1、P2)との間の配列(すなわち、整列)が歪むことを防止することができる。
【0224】
以降、
図22に示すように、絶縁性部材200に備えられたそれぞれの第1、2導電性配線(P1、P2)を半導体基板110に形成されたそれぞれの第1、2電極(C141、C142)に重畳されるように整列して位置させた後、絶縁性部材200を矢印の方向に圧着して
図23のように、半導体基板110の背面上に絶縁性部材200を配置することができる。
【0225】
このように、半導体基板110と絶縁性部材200が配置された状態を平面で見ると、
図24に示すように、複数の第1電極(C141)と第1導電性配線(P1)が互いに重畳され、複数の第2電極(C142)と第2導電性配線(P2)が互いに重畳することができる。
【0226】
これにより、複数の第1電極(C141)と第1導電性配線(P1)が互いに重畳する複数の第1接続ポイントと、複数の第2電極(C142)と第2導電性配線(P2)が互いに重畳する複数の第2接続ポイントを形成することができる。
【0227】
さらに、第1電極(C141)と第1導電性配線(P1)との間には、導電性接着剤(CA)が位置し、第2電極(C142)と第1導電性配線(P1)との間には、導電性接着剤(CA)が位置することができる。
【0228】
このように、複数の第1、2接続ポイントが形成された状態で、
図24に示すように、A1領域とA2領域に位置する一部の第1、2接続ポイントを70℃〜150℃の間の第1最高温度で熱処理する仮接合工程(STAb1)を実行することができる。
【0229】
しかし、これとは違って、A1、A2領域に位置する一部の第1、2接続ポイントを含む全体の複数の第1、2接続ポイントについて仮接合工程(STAb1)を実行することも可能である。
【0230】
このような仮接合工程(STAb1)により、A1、A2領域に位置する一部の第1、2接続ポイントの導電性接着剤のペースト(CAP)と、絶縁層のペースト(ILP)は、一部硬化されて、A1 、A2領域で、第1、2導電性配線(P1、P2)は、第1、2電極(C141、C142)に接着されて固定することができる。
【0231】
以降、このように仮接合工程(STAb1)が行われた後、
図16の本接合工程(STAb2)段階においては、少なくとも一部の第1、2接続ポイントを含む複数の第1、2接続ポイントのすべてを第1最高温度より高い第2最高温度で熱処理することができる。
【0232】
このような本接合工程(STAb2)により、
図24でA1、A2の領域に位置する一部の第1、2接続ポイントを含むすべての複数の第1、2接続ポイントに位置する導電性接着剤のペースト(CAP)はすべて硬化して導電性接着剤(CA)で形成することができ、さらに、絶縁性のペーストもまたすべて硬化して絶縁層(IL)で形成することができる。
【0233】
ここで、本接合工程(STAb2)の第2最高温度は、第1最高温度より高い範囲の中で140℃〜400℃の間で有り得る。
【0234】
これまでは接続段階(STA)が仮接合工程(STAb1)と本接合工程(STAb2)を含む場合について説明したが、以下では、接続段階(STA)が高融点熱処理工程と低融点熱処理工程を含む場合について説明する。
【0235】
図25〜
図27は、本発明の第2の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
【0236】
ここで、第2の実施の形態に係る製造方法は、接続段階(STA′)の最高温度が互いに異なる低融点熱処理工程(STAb2′)と高融点熱処理工程(STAb1′)を含むことができる。
【0237】
本発明の第2の実施の形態に係る接続段階(STA′)は、
図25に示すように、第1、2導電性配線(P1、P2)を配置する工程(STAa)と、高融点熱処理工程(STAb1′)及び低融点熱処理工程(STAb2′)を含むことができる。
【0238】
ここで、第1、2導電性配線(P1、P2)を配置する工程(STAa)は、半導体基板110の背面上に導電性接着剤(CA)を形成する導電性接着剤のペースト(CAP)と絶縁層(IL)を形成する絶縁層のペースト(ILP)を塗布した後に実行され、
図26または
図27のように、第1、2導電性配線(P1、P2)を半導体基板110の背面上に配置することができる。
【0239】
これにより、
図26及び
図27において、複数の第1電極(C141)と、複数の第1導電性配線(P1)が交差されたり重畳された部分に複数の第1接続ポイントが形成され、複数の第2電極(C142)と、複数の第2導電性配線(P2)が交差したり、重畳された部分に複数の第2接続ポイントが形成されることができる。
【0240】
ここで、導電性接着剤のペースト(CAP)と、絶縁層のペースト(ILP)塗布工程(STAa)は先に説明した第1の実施の形態で説明したことと同じなので、具体的な説明は省略する。
【0241】
ただし、第2の実施の形態に係る接続段階(STA′)では一例で、
図26及び
図27のA1領域及びA2領域で第1導電性配線(P1)と第1電極(C141)との間及び第2導電性配線(P2)と第2電極(C142)との間には、融点が相対的に高い高融点の第1はんだ材質が含まれた導電性接着剤ペースト(CAP)が塗布されることがあり、
図26及び
図27のA3領域で第1導電性配線(P1)と第1電極(C141)との間及び第2導電性配線(P2)と第2電極(C142)との間には、融点が相対的に低い低融点の第2はんだ材質が含まれた導電性接着剤のペースト(CAP)が塗布されることができる。
【0242】
ここで、高融点の第1はんだ材質には、一例として、SnPbを使用することができ、低融点の第2はんだ材質には、一例として、SnInまたはSnBiを用いることができる。
【0243】
以降、高融点熱処理工程(STAb1′)では、複数の第1接続ポイントの一部の第1接続ポイントと複数の第2接続ポイントの一部の第2接続ポイントを第1最高温度で熱処理することができる。
【0244】
すなわち、一例で、
図26及び
図27において、レーザーのようなポイント接合装置を用いて、複数の第1、2接続ポイントのA1領域とA2領域内に位置する一部の第1、2接続ポイントを第1最高温度で熱処理することができる。
【0245】
ここで、高融点熱処理工程(STAb1′)の第1最高温度は150℃〜400℃で有り得、好ましくは150℃〜300℃の間で有り得る。
【0246】
以降、低融点熱処理工程(STAb2′)では、複数の第1、2接続ポイントの残り第1、2接続ポイントを第1温度よりも低い第2最高温度で熱処理することができる。
【0247】
一例として、
図26及び
図27において、複数の第1、2接続ポイントのA3領域内に位置する残りの第1、2接続ポイントを第2最高温度で熱処理することができる。
【0248】
ここで、低融点熱処理工程(STAb2′)の第2最高温度は、第1最高温度より低い範囲の中で140℃〜180℃の間で有り得る。
【0249】
したがって、本発明に係る接続段階(STA)の第2の実施の形態は、工程の最高温度が高い高融点熱処理工程(STAb1′)の熱処理領域を最小化することにより、熱処理工程により、半導体基板110に加えられる影響を最小化することができる。これにより、半導体基板110の曲がりまたは破損することを最小化することができる。
【0250】
このような高融点熱処理工程(STAb1′)の後低融点熱処理工程(STAb2′)を実行する場合、既に高融点熱処理工程(STAb1′)により、複数の第1、2導電性配線(P1、P2)の少なくとも一部が、第1、2電極(C141、C142)のそれぞれに接続されている状態なので、このような低融点熱処理工程(STAb2′)で、高融点材質である第1はんだ材質の導電性接着剤(CA)は、再び溶融されず、低融点材質である第2はんだ材質の導電性接着剤のペースト(CAP)のみ硬化することができる。
【0251】
したがって、低融点熱処理工程(STAb2′)中に第1、2導電性配線(P1、P2)が熱膨張ストレスによって乱れることを防止することができる。
【0252】
さらに、このような第2の実施の形態においては、低融点熱処理工程(STAb2′)中に、残りの第1、2接続ポイントを熱処理する場合を一例として説明したが、低融点熱処理工程(STAb2′)中に、残りの第1、2接続ポイントを含む第1、2接続ポイントのすべてを140℃〜180℃の間の第2最高温度で熱処理することも可能である。
【0253】
このような場合、低融点熱処理工程(STAb2′)は、ラミネート工程の温度と同じにすることができ、ラミネート工程中に低融点熱処理工程(STAb2′)が実行されることも可能である。
【0254】
このような接続段階(STA′)によって、第1、2導電性配線(P1、P2)が導電性ワイヤや導電性リボンの形態を有する場合、本発明の第1、2例に係る太陽電池モジュールで説明したように、各太陽電池に形成された第1、2電極(C141、C142)のそれぞれに第1、2導電性配線(P1、P2)のそれぞれを交差して接続することができる。
【0255】
さらに、第1、2導電性配線(P1、P2)が絶縁性部材200の上にパターニングされて形成された場合、本発明の第3例に係る太陽電池モジュールで説明したように、接続段階(STA)によって太陽電池の半導体基板110と絶縁性部材200がそれぞれ個々に接続されて1つの個別素子で形成することができる。
【0256】
これまでは接続段階(STA)が、最高温度が互いに異なる2つの熱処理工程を含む場合の様々な一例について説明したが、前述したように、接続段階(STA)の熱処理の最高温度とストリング形成段階(STB)の熱処理の最高温度は互いに異なることができる。以下では、これについて説明する。
【0257】
図28〜
図30は、本発明の第3の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図である。
【0258】
このような第3の実施の形態に係る製造方法は、接続段階(STA)の熱処理工程(STAB)温度とストリング形成段階(STB)の熱処理工程の温度が異なることがある。
【0259】
本発明の第3の実施の形態に係る太陽電池の製造方法は、
図28に示すように、接続段階(STA)とストリング形成段階(STB)を含むことができる。
【0260】
ここで、接続段階(STA)は、半導体基板110の背面に導電性接着剤のペースト(CAP)と、絶縁層のペースト(ILP)を塗布した後、第1、2導電性配線(P1、P2)を配置する工程(STAa)以降、一定時間の間熱処理する熱処理工程(STAb)を含むことができる。
【0261】
以降、ストリング形成段階(STB)は、各太陽電池の第1、2導電性配線(P1、P2)に導電性接着剤のペースト(CAP)を塗布した後、インターコネクタ(IC)を配置する工程(STBa)と接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)の最高温度と異なる温度で一定時間熱処理する熱処理工程(STBb)を含むことができる。
【0262】
このように、本発明は、接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)の最高温度は、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の最高温度と異なることがある。
【0263】
さらに具体的に接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)は140℃〜400℃の間の最高温度で5〜30分間実行することができ、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)は140℃〜400℃の間の範囲で接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)の最高温度と他の最高温度で1秒〜1分間行うことができる。
【0264】
さらに、
図28においては、接続段階(STA)が実行された後、ストリング形成段階(STB)が実行される場合を一例として示したが、これと違ってストリング形成段階(STB)と接続段階(STA)内の順序が変わることもある。
【0265】
また、接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)が先に説明した接続段階(STA)の第1、2の実施の形態を含むこともできるが、以下では、先に説明した接続段階(STA)の第1、2の実施の形態と異なる場合を一例として説明する。
【0266】
これに対するさらに具体的一例を説明すると、次の通りである。
【0267】
まず、接続段階(STA)において、半導体基板110の背面に導電性接着剤のペースト(CAP)と、絶縁層のペースト(ILP)を塗布し、第1、2導電性配線(P1、P2)を配置する工程(STAa)は先に説明した第1、2の実施の形態に係る製造方法で説明したことと同じなので、これに対する具体的な説明は省略する。
【0268】
ここで、一例として、STAa工程で導電性接着剤のペースト(CAP)ではんだペーストを用いた場合、接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)は、140℃〜180℃の間の最高温度で10分〜20分の間行うことができる。
【0269】
このように、接続段階(STA)において相対的に低い温度で熱処理工程を行うことにより、半導体基板110の熱膨張ストレスを最小化することができる。
【0270】
このような接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)により、複数の第1電極(C141)と第1導電性配線(P1)、及び複数の第2電極(C142)と第2導電性配線(P2)は、導電性接着剤(CA)によって互いに接続され、第1電極(C141)と第2電極(C142)との間及び第1導電性配線(P1)と第2導電性配線(P2)との間は絶縁層(IL)によって互いに絶縁することができる。
【0271】
次に、ストリング形成段階(STB)は、
図29に示すように、各太陽電池の第1、2導電性配線(P1、P2)に導電性接着剤のペースト(CAP)を塗布した後、矢印の方向にインターコネクタ(IC)を配置(STBa)することができる。
【0272】
このような導電性接着剤のペースト(CAP)は、導電性材質であればどのような材質でも構わないが、一例として、はんだペースト、導電性金属粒子と絶縁性樹脂を含む導電性ペーストまたは導電性接着フィルムで有り得る。
【0273】
さらに、
図29においては、本発明の第3例に係る太陽電池モジュールを一例として説明したが、第1例に係る太陽電池モジュールも適用可能であり、第1例に係る太陽電池モジュールの場合、第1、2導電性配線(P1、P2)の幅が相対的に狭いので、インターコネクタ(IC)に導電性接着剤のペースト(CAP)を塗布した状態で、第1、2導電性配線(P1、P2)を導電性接着剤のペースト(CAP)が塗布されたインターコネクタ(IC)の表面(一例として、背面)に配置させることができる。
【0274】
以降、ストリング形成段階(STB)での熱処理工程(STBb)では接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)の最高温度と異なる温度で一定時間の間熱処理工程を実行して、
図30に示されたのように、1つのストリングを形成することができる。
【0275】
一例として、ストリング形成段階(STB)熱処理工程(STBb)の最高温度は、接続段階(STA)熱処理工程(STAb)の最高温度より高いことがある。
【0276】
一例として、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の最高温度は、接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)最高温度より高い範囲で150℃〜300℃の間で有り得る。しかし、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の最高温度が接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)最高温度より必ず高くする必要はなく、インターコネクタ(IC)を接着するための導電性接着剤(CA)の材質に応じてストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)最高温度がさらに低く形成することもできる。
【0277】
一例として、インターコネクタ(IC)を接着するための導電性接着剤(CA)ではんだペーストを用いた場合、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の最高温度は接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)の最高温度より高くなることがあるが、インターコネクタ(IC)を接着するための導電性接着剤(CA)で導電性金属粒子と絶縁性樹脂がフィルム状で備える導電性接着フィルム(conductive adhesive film)を用いる場合は、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の最高温度は接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)の最高温度より低いことがある。
【0278】
さらに、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の実行時間は、接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)実行時間より短いことがある。一例として、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の実行時間は1秒〜1分の間で有り得る。
【0279】
さらに具体的一例として、インターコネクタ(IC)を接着するための導電性接着剤(CA)ではんだペーストを用いる場合、熱と圧力を同時に加えられることができ、このとき、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)は1秒〜4秒の間の約240℃〜280℃の温度で行うことができる。
【0280】
さらに、インターコネクタ(IC)接着剤(ICA)に導電性接着フィルム(conductive adhesive film)を用いる場合は、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)は、5秒〜25秒の間で有り得、場合によっては1分まで行うことができる。
【0281】
また、
図28には、記載されたところと違って、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)が仮接合工程と仮接合工程より高い最高温度で熱処理する本接合工程を含むことも可能である。
【0282】
このような場合、仮接合工程では、インターコネクタ(IC)が複数の第1、2導電性配線(P1、P2)にそれぞれに固定することができ、このような仮接合工程により、複数の太陽電池が直列に接続されるストリング状を構成することができる。
【0283】
本接合工程は、仮接合工程の後に実行され、本接合工程によりインターコネクタ(IC)と、複数の第1、2導電性配線(P1、P2)との間の接触抵抗をさらに向上することができる。
【0284】
このような本接合工程により、第1、2導電性配線(P1、P2)とインターコネクタ(IC)との間の接触抵抗をさらに格段に下げることができる。このような本接合工程は、一例として、太陽電池モジュールの製造工程の1つである、ラミネーション工程によって行うことができる。
【0285】
さらに具体的には、仮接合工程は、約1秒以内の時間の間、80℃〜100℃の温度で0.2 MPa(Pascal)の圧力と共にに実行することができ、本接合工程は、約10秒〜20秒程度の時間の間、170℃〜190℃の間の温度で2MPa(Pascal)の圧力と共に行うことができる。
【0286】
このように、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)時間を接続段階(STA)の熱処理工程(STAbの)実行時間より短くすることにより、インターコネクタ(IC)を接続するとき、半導体基板110の熱膨張ストレスを最小化することができ、導電性接着剤(CA)の接着力や接触抵抗が低下することを最小化することができる。
【0287】
図28〜
図30においては、本発明の第3例に従う太陽電池モジュールを一例として、第3の実施の形態に係る製造方法について説明したが、本発明の第1例に係る太陽電池モジュールにも第3の実施の形態に係る製造方法を適用することができる。
【0288】
このような第3の実施の形態に係る太陽電池の製造方法は、前述した第1、2の実施の形態に係る太陽電池の製造方法と併合することもある。これについて説明すると、次の通りである。
【0289】
図31は、本発明の第3の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法の変更例を説明するための図である。
【0290】
本発明に係る第3の実施の形態の変更例は、
図31に示すように、接続段階(STA)の熱処理工程(STAb)が仮接合工程(STAb1)と本接合工程(STAb2)または高融点熱処理工程(STAb1′)と低融点熱処理工程(STAb2′)を含み、ストリング形成段階(STB)が仮接合工程(STAb1)と本接合工程(STAb2)の間、または高融点熱処理工程(STAb1′)と低融点熱処理工程(STAb2′)との間に行うことができる。
【0291】
さらに具体的に説明すると、本発明に係る第3の実施の形態の変更例は、半導体基板110の背面上に導電性接着剤のペースト(CAP)と、絶縁層のペースト(ILP)を塗布した後、第1、2導電性配線(P1、P2)を配置(STAa)した後、少なくとも一部の第1、2接続ポイントについて、仮接合工程(STAb1)や高融点熱処理工程(STAb1′)を実行することができる。
【0292】
ここで、仮接合工程(STAb1)や高融点熱処理工程(STAb1′)は、先に説明した本発明の第1、2の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法で説明した内容をそのまま適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0293】
以降、ストリング形成段階(STB)では、互いに隣接する2つの太陽電池のそれぞれに固定された第1、2導電性配線(P1、P2)をインターコネクタ(IC)の表面上に配置し、熱処理工程を実行して、第1、2導電性配線(P1、P2)をインターコネクタ(IC)に接続することができる。
【0294】
このようなストリング形成段階(STB)の説明は、先に説明した第3の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法で説明した内容がそのまま適用されることがあるので、具体的な説明は省略する。
【0295】
以降、すべての第1、2接続ポイントまたは残りの第1、2接続ポイントについて、本接合工程(STAb2)または低融点熱処理工程(STAb2′)を実行することができる。
【0296】
このような本接合工程(STAb2)または低融点熱処理工程(STAb2′)は、前述したように、ラミネート工程で実行することができる。
【0297】
このような第3の実施の形態の変更例では、一例として、仮接合工程(STAb1)と本接合工程(STAb2)及びストリング形成段階(STB)での熱処理工程それぞれの最高温度が互いに異なることがある。
【0298】
一例として、第3の実施の形態の変更例の接続段階(STA)で、接合工程(STAb1)と本接合工程(STAb2)を用いる場合、ストリング形成段階(STB)での熱処理工程が仮接合工程(STAb1)や、本接合工程(STAb2)より高い最高温度を有することができる。
【0299】
一例として、ストリング形成段階(STB)での熱処理工程の最高温度は一例として、240℃〜280℃で有り得、仮接合工程(STAb1)の最高温度は70℃〜150℃の間で有り得る。
【0300】
さらに、本接合工程(STAb2)の最高温度は、仮接合工程(STAb1)の最高温度より高く、ストリング形成段階(STB)での熱処理工程の最高温度より低い範囲で140℃〜180℃の間で有り得、本接合工程(STAb2)がラミネート工程中に行うことができる。
【0301】
さらに、先に説明した第2の実施の形態で説明したように、接続段階(STA)の高融点熱処理工程(STAb1′)と低融点熱処理工程(STAb2′)の各最高温度は互いに異なることがあり、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)最高温度が高融点熱処理工程(STAb1′)と低融点熱処理工程(STAb2′)の最高温度と異なることがある。
【0302】
このような変更例に係る製造方法は、まず、第1、2導電性配線(P1、P2)の少なくとも一部が、各太陽電池の第1、2電極(C141、C142)に固定された状態で、第1、2導電性配線(P1、P2)をインターコネクタ(IC)に接続させ、ラミネート工程を介して、本接合工程(STAb2)または低融点熱処理工程(STAb2′)を実行するので、各太陽電池の半導体基板110の曲がりを最小化することができる。
【0303】
さらに、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、先に説明した
図16で述べたように、ストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)最高温度とストリング接続段階(STC)の熱処理工程最高温度を互いに異なるようにすることがある。
【0304】
図32は、本発明の第4の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造方法を説明するための図である。
【0305】
先に説明した
図15で既に説明したように、タビング段階(ST)は、ストリング接続段階(STC)をさらに含むことができ、このようなストリング接続段階(STC)は、互いに隣接する2つのストリングのそれぞれの最後の太陽電池のそれぞれに接続された第1、2導電性配線(P1、P2)をボシンリボンの表面(一例として、背面)上に配置する工程と熱処理して、第1、2導電性配線(P1、P2)をインターコネクタ(IC)に接続させる熱処理工程を含むことができる。
【0306】
したがって、このようなストリング接続段階(STC)により、
図32に示すように、第1方向(x)に長く伸びた第1ストリング(ST1)の先端に位置する最後の太陽電池(C1)に備えられた第1導電性配線(P1)と、第1ストリング(ST1)と隣接して位置し、第1方向(x)に長く伸びた第2ストリング(ST2)の先端に位置する最後の太陽電池(C2)に備えられた第2導電性配線(P2)が第2方向(y)に長く伸びているボシンリボン(BR)に接続され、互いに隣接する第1ストリング(ST1)と第2ストリング(ST2)が互いに電気的に直列接続することができる。
【0307】
このとき、ストリング接続段階(STC)の熱処理工程(STCb)最高温度はストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)最高温度と異なることがある。
【0308】
一例として、ストリング接続段階(STC)の熱処理工程(STCb)最高温度とストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)最高温度は140℃〜400℃の間の範囲で互いに異なることがある。
【0309】
しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、ストリング接続段階(STC)の熱処理工程(STBb)の最高温度とストリング形成段階(STB)の熱処理工程(STBb)の最高温度が140℃〜400℃の間の範囲で互いに同様であることも可能である。
【0310】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更、及び置換が可能である。したがって、本発明に開示された実施の形態及び添付の図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施の形態及び添付の図面によって、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。