特許第6139614号(P6139614)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139614
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵装置の制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/28 20060101AFI20170522BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20170522BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170522BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   H02J3/28
   H02J3/38 110
   H02J7/00 H
   H02J3/00 170
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-173740(P2015-173740)
(22)【出願日】2015年9月3日
(65)【公開番号】特開2016-73193(P2016-73193A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2015年9月3日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0127198
(32)【優先日】2014年9月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】カン ピョン クォン
(72)【発明者】
【氏名】リ チョン ウ
【審査官】 赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−124797(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/132371(WO,A1)
【文献】 特開2010−114968(JP,A)
【文献】 特開2012−130146(JP,A)
【文献】 特開2003−284244(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/28
H02J 3/00
H02J 3/38
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
系統の駆動に応じて算出した電圧値、周波数値及び電力運営予備率と、無効及び有効電力を付加してエネルギー貯蔵装置の制御値を算出するPCS制御部と、
前記エネルギー貯蔵装置の充放電量を調節する充放電装置と、
を含み、
前記PCS制御部は、
系統に印加された基準電圧及び前記系統で測定された測定電圧の差の値を算出する電圧算出部と、
前記系統に印加された基準周波数及び前記系統で測定された測定周波数の差の値を算出する周波数算出部と、
前記エネルギー貯蔵装置の電力最大需要量に対する予備電力の比率に基づいて前記エネルギー貯蔵装置の電力運営予備率を算出する電力運営予備率算出部と、
前記電圧算出部から算出された差の値前記周波数算出部から算出された差の値及び前記電力運営予備率を入力値とし、無効及び有効電力に対する差の値を付加して電力供給を制御するための前記エネルギー貯蔵装置のスイッチ制御値を算出する電力算出部と、
を含
前記充放電装置は、
前記電力運営予備率及び基準電力運営予備率の差を算出する電力運営予備率誤差算出部と、
前記電力運営予備率誤差算出部から算出される値に対応する前記エネルギー貯蔵装置のエネルギー率及び前記エネルギー貯蔵装置の充電量に応じてスイッチ動作係数を算出する動作係数算出部と、
前記スイッチ動作係数に基づいて前記エネルギー貯蔵装置の充放電量を調節する動作制御部と、を含む、エネルギー貯蔵装置の制御装置。
【請求項2】
前記電力運営予備率算出部は、前記電力最大需要量と負荷で定義される分散電源出力量及び前記エネルギー貯蔵装置の出力量に対する差の値に対する前記予備電力によって前記電力運営予備率を算出し、下記数式のように表現され
【数1】
ここで、PRMは電力運営予備率、Ploadは電力最大需要量、PDGは分散電源出力量、PESSはエネルギー貯蔵装置の出力量、Pleftoverは予備電力である、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置の制御装置。
【請求項3】
前記電力運営予備率算出部は、前記電力運営予備率に基づいて前記エネルギー貯蔵装置の出力電力を算出し、下記数式のように表現され
【数2】
ここで、PESSはエネルギー貯蔵装置の出力量、Ploadは電力最大需要量、PDGは分散電源出力量、Pleftoverは予備電力、ηESS_PCSはエネルギー貯蔵装置PCSの効率係数、Kaはエネルギー貯蔵装置に電力運営予備率に対する比例常数、PRMは電力運営予備率である、請求項2に記載のエネルギー貯蔵装置の制御装置。
【請求項4】
前記電力運営予備率算出部は、最大エネルギー供給量に対する最大需要量の差の値に分散電源及び前記エネルギー貯蔵装置に貯蔵されたエネルギーの量を合わせた値に対する最大需要量の割合を算出し、下記数式のように表現され
【数3】
ここで、PRMは電力運営予備率、Pはエネルギー貯蔵装置のエネルギー量、Ploadは電力最大需要量、PDGは分散電源出力量、PESSはエネルギー貯蔵装置の出力量である、請求項3に記載のエネルギー貯蔵装置の制御装置。
【請求項5】
前記動作制御部は、前記エネルギー貯蔵装置の充電量が基準エネルギー充電量以下であればエネルギー貯蔵装置の放電を停止するように制御する、請求項に記載のエネルギー貯蔵装置の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例はエネルギー貯蔵装置の制御装置に関するものであり、電力運営予備率を考慮したエネルギー貯蔵装置の制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電力網を管理する立場において、負荷使用のパターンのうち最もイシューとなるのはピーク負荷である。常に一定な負荷を使用する場合には殆ど発電計画に反映されて安定的に電力を供給することができる。しかし、電力使用量が小さい負荷がいきなり大きい電力を使用する場合、需要と供給が一致せず電力網が不安定になる問題が発生する恐れがある。また、このような問題に関して発電機が全ての負荷の使用量に耐えるためにピーク電力量だけ発電するように常に準備しておくべきである問題もある。即ち、ピーク発電量がピーク需要に耐えない場合には電力網全体が不安定になる恐れがあり、発電量がピーク需要に変えるほど十分に大きい場合にはそれだけ設備への過度な投資問題が発生する恐れがある。
【0003】
図1乃至図2は、従来のエネルギー貯蔵装置の制御装置を示すグロック構成図である。
【0004】
図1乃至図2を参照すると、従来のエネルギー貯蔵装置の制御装置は有効電力Pと無効電力Q及び有効電力と有効電力の基準値Pref、Qrefに基づいてエネルギー貯蔵装置の動作スイッチを制御すするためのduty ratioを算出し、算出された値に基づいてエネルギー貯蔵装置の動作を制御する。
【0005】
図2に示したエネルギー貯蔵装置の制御装置は、図1に示した制御装置に付加的にドループ(Droop)制御器を追加する構成である。即ち、上述した図1に開示される有効電力及び無効電力に基づく制御器に追加的にドループ制御器を追加して電圧及び周波数を付加し制御係数を算出する方法を実行している。無効電力及び有効電力に対する常数と付加的にドループ制御器から算出可能な電圧及び周波数常数を付加し、無効電力及び有効電力、周波数及び電圧値に基づくスイッチング制御係数を算出してエネルギー貯蔵装置の動作のためのスイッチを制御する。
【0006】
前記のような方法によるエネルギー貯蔵装置の動作制御は単純な係数値基盤のエネルギー貯蔵装置の充放電を制御するための構成であり、特定シーズンに発生し得る非常電力難又は電力供給のエラーが発生する場合に備えることができない問題点がある。また、時間帯別、状況別に流動的なエネルギー充放電動作を制御するための制御装置の動作のためには、上述した制御係数の算出には限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本実施例では、エネルギー貯蔵装置をピーク電力の消費に対して電力予備率を反映する効率的なエネルギー貯蔵装置を制御するための制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置の制御装置は、基準電圧及び測定電圧の差の値を算出する電圧算出部と、基準周波数及び測定周波数の差の値を算出する周波数算出部と、電力最大需要量に対する予備電力に対する比を算出する電力運営予備率算出部と、前記電圧算出部、周波数算出部及び電力運営予備率算出部から算出されるそれぞれの係数を入力値とし、無効及び有効電力に対する差の値を付加してエネルギー貯蔵装置のスイッチ制御値を算出する電力算出部と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】従来のエネルギー貯蔵装置の制御装置を示すグロック構成図である。
図2】従来のエネルギー貯蔵装置の制御装置を示すグロック構成図である。
図3】本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置の制御装置を示すブロック構成図である。
図4】本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置のPCS制御部を示すブロック構成図である。
図5】本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置の充放電装置を示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は通常的であるか辞書的な意味に限定されて解析されてはならず、発明者は自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に立脚して本発明の技術的思想に符合する意味と概念に解析すべきである。
【0011】
よって、本明細書に記載された実施例と図面に図示された構成は本発明の最も好ましい実施例に過ぎず、本実施例の技術的思想を全て代弁するものではないため、本出願時点でそれらを代替する多様な均等物と変形例が存在する可能性があるということを理解すべきである。
【0012】
図3は本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置の制御装置を示すブロック構成図であり、図4は本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置のPCS制御部を示すブロック構成図である。
【0013】
図3及び図4を参照すると、本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置1はPCS(Power Conversion System)制御部10、PI制御部20、d−q変換部30及びPWM制御部40で構成される。
【0014】
PCS制御部10は本発明の実施例によって有効電力及び無効電力を含む電力情報と電圧及び周波数を含む一定入力値に基づいてエネルギー貯蔵装置の充放電のための制御値を算出する。PCS制御部10は有効電力、無効電力、周波数及び電圧基準値を介して行われ、付加的に電力運営予備率を算出してエネルギー貯蔵装置の充放電及び電流制御のための制御値を最終算出する。
【0015】
PCS制御部10の詳細な構成は図4を参照して説明する。
【0016】
本発明の実施例によるPCS制御部10はドループ制御部110及び有効電力算出部120を含んで構成される。
【0017】
ドループ制御部110は電圧算出部111、周波数算出部112及び電力運営予備率算出部113を含む。
【0018】
電圧算出部111はPCS制御部10に印加される基準電圧と測定電圧に基づいて基準電圧に対する測定電圧の差を算出する。詳しくは、電圧算出部111は系統から測定される測定電圧値を獲得する。測定電圧値と正常電圧値を含む基準電圧値又は基準電圧値の範囲に基づいて測定電圧と基準電圧値の差を算出する。この際、基準電圧値又は基準電圧値の範囲は電力系統の正常運転の際に感知される電圧値又は電圧値の範囲である。電圧値又は電圧値の範囲が限定されることはなく、装置及びシステムの構成及び動作状態に応じて流動的である。
【0019】
周波数算出部112はPCS制御部10に印加される基準周波数と測定周波数に基づいて基準周波数と測定周波数の差を算出する。詳しくは、周波数算出部112は系統から測定される駆動周波数値を獲得する。周波数値と正常周波数値を含む基準周波数値又は基準周波数値の範囲に基づいて測定周波数値と基準周波数値の差を算出する。この際、基準周波数又は基準周波数値の範囲は電力系統の正常運転の際に感知される周波数値又は周波数値の範囲である。周波数値又は周波数値の範囲が限定されることはなく、装置及びシステムの構成及び動作状態に応じて流動的である。
【0020】
電力運営予備率算出部113は電力の最大需要量Ploadに対する予備電力Pleftに対する割合に基づいて電力運営予備率(PRM:Power Reserve Margin)を算出する。
【0021】
詳しくは、電力運営予備率算出部113から算出される電力運営予備率は本発明の実施例によって電圧算出部111と周波数算出部112から算出される値に付加して電力算出部120に出力されるようにする。
【0022】
電力運営予備率算出部113から算出される電力運営予備率PRMは下記数式1のように表現及び算出される。
【数1】
【0023】
電力運営予備率PRMを算出するための係数値は予備電力Pleftover値に対する最大需要量Ploadの割合で示される。
【0024】
数式1に分散電源出力PDGとエネルギー貯蔵装置出力PESSを負荷係数として負荷すると下記数式2のように表現される。
【数2】
【0025】
即ち、電力運営予備率PRMは電力最大需要量Ploadと負荷で定義される分散電源出力量PDG及びエネルギー貯蔵装置の出力量PESSに対する差の値と予備電力値Pleftoverに対する割合で示される。
【0026】
数式2をエネルギー貯蔵装置の出力電力に対する式に変換すると下記数式3のように表現される。
【数3】
【0027】
数式3でηESS_PCSはエネルギー貯蔵装置PCSの効率係数であり、Kaはエネルギー貯蔵装置に電力運営予備率に対する比例常数として定義される。
【0028】
また、電力運営予備率算出部113は、数式2乃至数式3で表現する電力運営予備率PRM及びエネルギー貯蔵装置の出力電力に対する式を下記数式4乃至数式5のように表現することもできる。
【数4】
【0029】
数式4のように、電力運営予備率は最大エネルギー供給量に対する最大需要量の差の値に分散電源及びエネルギー貯蔵装置に貯蔵されたエネルギーの量を合わせた値に対する最大需要量の割合で示される。
【0030】
また、数式4をエネルギーの量に対する値に変換して表現すると下記数式5のように表現される。
【数5】
【0031】
即ち、数式4乃至数式5に示したように予備電力を電力最大供給量PG−最大需要量Ploadとして示す場合、分散電源の出力とエネルギー貯蔵装置の出力は電力最大供給量に影響を及ぼす。
【0032】
電力運営予備率算出部113は分散電源の出力とエネルギー貯蔵装置の出力に基づいて電力最大供給量が決定され、それによる予備電力量で電力運営予備率が算出される。
【0033】
詳しくは、電力運営予備率算出部113は数式1又は数式2に基づいて算出される電力運営予備率に応じて数式3又は数式5を介してエネルギー貯蔵装置の出力を制御するための制御値を算出する。制御値の算出は電力運営予備率算出部113から出力されるエネルギー貯蔵装置の出力のための制御値を電力算出部120に出力する。
【0034】
電力算出部120はドループ制御部110でエネルギー貯蔵装置の電力運営予備率及びエネルギー貯蔵装置の無効電力QESSと有効電力PESS値と基準無効電力及び有効電力値の差の値に対する値を算出する。詳しくは、電力算出部120は系統運転による電圧値、周波数値及び電力運営予備率に対する値による有効及び無効電力を入力されてPI制御部20に出力するためのPCS制御値を出力する。
【0035】
PI制御部20はドループ制御部110及び電力算出部120を含むPCS制御部10を介して出力される無効及び有効電力値に基づく比例積分制御器による応答特性を算出する。
【0036】
d−q変換部30及びPWM制御部40はPI制御部20から出力される応答特性を考慮してd−q変換を実行し、最終的な電力供給スイッチングを制御するためのPWM信号を算出する。
【0037】
よって、本発明の実施例による電力運営予備率を考慮したエネルギー貯蔵装置の制御は電力予備率に対する係数値に無効及び有効電力と電圧及び周波数値を負荷して最大電力供給量に対する制御を実行する。即ち、本発明の実施例によって算出される制御値に基づいて電力供給に対するスイッチング制御信号(duty ratio)に応じて電力を供給及び遮断するように制御する。
【0038】
電力を供給及び遮断するためのスイッチング信号に基づいてエネルギー貯蔵装置で充放電される電力を制御する。
【0039】
以下、図5を参照してエネルギー貯蔵装置の充放電を制御するための装置及びそれによる動作を詳細に説明する。
【0040】
図5は、本発明の実施例によるエネルギー貯蔵装置の制御装置を示すブロック構成図である。
【0041】
図5を参照すると、本発明の実施例による充放電装置は図2の電力予備率算出部113から算出される電力運営予備率PRMを適用して充放電量を制御する。
【0042】
詳しくは、充放電装置は上述した図4及び数式2乃至数式5によって算出される電力運営予備率に基づいて充放電量のためのスイッチ開閉制御値を算出する。即ち、数式2に基づいて電力運営予備率PRMは電力最大需要量Ploadと負荷で定義される分散電源出力量PDG及びエネルギー貯蔵装置の出力量PESSに対する差の値と予備電力値Pleftoverに対する割合で示される。算出される電力運営予備率PRMと基準電力運営予備率PRMrefを参照して電力運営予備率の誤差を算出する。
【0043】
電力運営予備率の誤差は電力運営予備率誤差算出部310で基準電力運営予備率PRMrefと電力予備率算出部113から算出された電力運営予備率PRMの差を演算する。
【0044】
電力運営予備率誤差算出部310から算出される電力運営予備率の差に備えてエネルギー貯蔵装置に貯蔵されたエネルギー率Qratioを算出する。
【0045】
動作係数算出部320はエネルギー貯蔵装置のエネルギー率Qratio及びエネルギー貯蔵装置の充電量ESSsocに応じてエネルギー貯蔵装置のエネルギー放電及び充電のためのスイッチの開閉動作係数を算出する。
【0046】
動作制御部330は動作係数算出部320から算出されるエネルギー貯蔵装置及び電力運営予備率の比とエネルギー貯蔵装置の充電量に基づいてエネルギー貯蔵装置の充放電量を調節するための制御を行う。
【0047】
動作制御部330はエネルギー貯蔵装置の動作を制御する際に予め充電された充電量の限界値(SOC limiter)340を確認し、限界値より以下であれば、即ちエネルギー貯蔵装置に貯蔵されたエネルギー充電量が基準エネルギー充電量以下であればエネルギー貯蔵装置の放電動作を停止するように制御する。充電量限界値は本実施例によって特定値に設定することを例に挙げて説明した。しかし、それに限ることはなく、充電量の限界値は特定値を含む所定範囲に指定される。即ち、限界値の最小及び最大量の範囲を含む充電量の限界範囲に設定されるか指定される。よって、現在のエネルギー貯蔵装置の充電量に応じてエネルギー貯蔵装置の充放電量を調節する。
【0048】
これまで本発明についてその好ましい実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎないものであって本発明を限定するものではなく、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で前記に例示されていない様々な変形と応用が可能であることが分かる。例えば、本発明の実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に関する差は添付した特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものとして解析されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5