(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139618
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】ズボンに組み付ける離反具
(51)【国際特許分類】
A41D 27/04 20060101AFI20170522BHJP
A41D 1/06 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
A41D27/04
A41D1/06 L
A41D1/06 501B
A41D1/06 502K
A41D1/06 502G
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-177681(P2015-177681)
(22)【出願日】2015年9月9日
(62)【分割の表示】特願2011-209841(P2011-209841)の分割
【原出願日】2011年9月6日
(65)【公開番号】特開2015-221958(P2015-221958A)
(43)【公開日】2015年12月10日
【審査請求日】2015年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】591250374
【氏名又は名称】奥田 勝司
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】奥田 勝司
【審査官】
一ノ瀬 薫
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−231490(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3048041(JP,U)
【文献】
実開昭63−140019(JP,U)
【文献】
実開昭59−145516(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3017082(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 27/04
A41D 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ズボンの左右の足部分の前部裏側にのみ組み付けて、ズボンと着用者の膝及び膝上が直接接触するのを防止するためズボンと着用者の膝及び膝上の間に配置される左右の通気性のある離反具であって、
各々ホック又は面ファスナーを備えズボンの内側に着脱可能な組み付け部を有し、
前記組み付け部は、それぞれズボンの胴側前部、ズボンの前部開き部に沿った部分、ズボンの前部開き部より下方でかつズボンの足部の幅方向外端部に、互いに間隔を置いて設けた複数の組み付け部に組み付けられて、着用者の左右の膝及び膝上をズボンから離反させる離反具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズボンに組み付ける離反具であって、離反具をズボンとの間に設置することによりズボンと膝及び膝上を離反する離反具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、真夏に太陽光を浴びながら仕事をしなくてはならない場合がある。そのような場合、じとっと汗ばんだ体で屈んだり、しゃがんだり、梯子を上るために足を上げる時等、ズボンが膝及び膝上にまとわり付いて、ズボンをたくし上げないとその動作が出来ない、または動作がし難い。
このような不都合を回避するために、従来から男性であればステテコをはくことはよく知られている。ズボンの下にステテコなどの下ばきを穿けば、汗ばんだ体であってもある程度不具合を解消することが出来る。しかし、その暑さを押して作業を行わなければならない者にとって、下ばきを穿かなければならないということは、耐え難いことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、汗ばんだ膝及び膝上にズボンがまとわり付くことを防止する離反具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ズボン
の左右の足部分の前部裏側に
のみ組み付けて、ズボンと着用者の膝及び膝上が直接接触するのを防止するためズボンと着用者の膝及び膝上の間に配置される
左右の通気性のある離反具であって、
各々ホック又は面ファスナーを備えズボンの内側に着脱可能な組み付け部を有し、前記組み付け部は、それぞれズボンの胴側前部、ズボンの前部開き部に沿った部分、ズボンの前部開き部より下方でかつズボンの足部の幅方向外端部に、互いに間隔を置いて設けた複数の組み付け部に組み付けられて、着用者の左右の膝及び膝上をズボンから離反させる離反具である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、汗ばんだ膝及び膝上にズボンがまとわり付くことを防止できる離反具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本実施形態に係る離反具を装着するズボンを裏返しにして示した正面図である。
【
図2】ズボンの右足部分に装着する離反具の正面図である。
【
図3】ズボンの左足部分に装着する離反具の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の離反具の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る離反具を組み付けるズボンを裏返しにして示した正面図であり、
図2、3はズボンの左右の足部分に装着する離反具の正面図である。
図1において、ズボン1には、離反具の複数の組み付け位置(本発明の組み付け部に対応する)6a〜6f、7a〜7fが示されている。
【0008】
ここで、組み付け位置6a〜6fはズボン1の右足側、7a〜7fは左足側に配置されている。即ち、組み付け位置6a〜6c、7a〜7cは、ズボン1の胴回り前側で左右側端部から正面に沿ってそれぞれ所定の間隔で配置されている。
また、組み付け位置6d、6e、7d、7eは、それぞれズボン1の左右の前開き部分に沿って配置されており、組み付け位置6f、7fは、それぞれズボン1の左右の足部分の左右端部分近傍に配置されている。
【0009】
ズボン1の左右の足部分に装着する離反具2、3は、
図2、
図3に示すように、左右対称形状であるから、ここでは、
図2に示す右足用の離反具2について説明し、
図3に示す左足用の離反具3についてはその説明を援用する。
即ち、離反具2は、図示のように縦長の離反素材からなり、上縁にはズボン1の胴回りの組み付け位置6a〜6cに対応した組み付け位置8a〜8cが配置されている。同様にズボンの右足の前開部分の右足側の組み付け位置6e、6dに対応して、組み付け位置8d、8eが配置されており、さらに、ズボン1の右足側の前開き部分の位置よりも下側にその組み付け位置6fに対応して組み付け位置8fが配置されている。
【0010】
この組み付け位置の配置構成は、
図3に示すズボン1の左足用の離反具3においても、左右対称の位置に配置されている。
離反具2は、ズボン1の内側に装着した状態で、ズボン1の着用者の膝及び膝上とズボン1との間に介在するように縦長形状を有している。
【0011】
ここで、左右の離反具2、3をズボン1の裏側に取り付けるときは、ズボン1と左右の離反具2、3のそれぞれの組み付け位置で、例えば、縫製により分離不能に組み付けることができる。また、ホック又は面ファスナー等の係脱可能な周知の固定手段を用いることで着脱可能に組み付けることもできる。
なお、本離反具2、3は、膝及び膝上とズボンとの間に離反素材をぶら下げれば、その機能を発揮させることが出来る。しかしズボンをはく時、又は小用を足す時のことを考えると、膝及び膝上とズボンとの離反素材の上辺をズボンに固着する必要が有り、また、小用を足す時に違和感の無い様に、ズボン1の右足側の前開き部分の周辺も固着の必要が有る。
【0012】
その他の離反素材の固着箇所は、その離反素材がまるまることが無い程度の箇所を固着する必要が有り、本実施形態の主眼とする膝及び膝上とズボンとの間に設置する離反具は、ズボンと離反性の高い素材と通気性の高い素材である。
本実施形態に係る離反具を備えたズボンを着用したときは、ズボンの膝及び膝上へのまとわり付きを回避することができる。
【符号の説明】
【0013】
1・・・ズボン、2・・・右足用離反具、3・・・左足用離反具、6a〜6f・・・右足側におけるズボンの離反具の組み付け位置、7a〜7f・・・左足側におけるズボンの離反具の組み付け位置、8a〜8f・・・右足側の離反具のズボンへの組み付け位置、9a〜9f・・・左足側の離反具のズボンへの組み付け位置。