特許第6139632号(P6139632)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルエス産電株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6139632-PLCシステム 図000002
  • 特許6139632-PLCシステム 図000003
  • 特許6139632-PLCシステム 図000004
  • 特許6139632-PLCシステム 図000005
  • 特許6139632-PLCシステム 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139632
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】PLCシステム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   G05B19/05 F
   G05B19/05 L
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-211814(P2015-211814)
(22)【出願日】2015年10月28日
(65)【公開番号】特開2016-91552(P2016-91552A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2015年10月28日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0148901
(32)【優先日】2014年10月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100170380
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 裕也
(72)【発明者】
【氏名】ハン ソン シン
【審査官】 川東 孝至
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−511845(JP,A)
【文献】 特開2005−293312(JP,A)
【文献】 特開昭63−310004(JP,A)
【文献】 特開2006−031404(JP,A)
【文献】 特開平11−085220(JP,A)
【文献】 特開2014−002584(JP,A)
【文献】 特開2005−004476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/04−19/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PLCシステムであって、
ユーザプログラムを格納する格納部と、
前記ユーザプログラムに基づいてスキャン動作を行い、前記スキャン動作に要求されるスキャン時間を測定し、ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかを判断するメイン制御部と、
前記ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかに対する判断結果に応じて、前記メイン制御部から送信される前記スキャン時間、サービス要請内容及びサービスデータに基づいて前記サービスデータを処理するウェブ基盤サービス制御部と、を備え
前記スキャン時間は、入力イメージ領域リフレッシュ動作及び出力イメージ領域リフレッシュ動作が実行される所要時間を含み、
前記ウェブ基盤サービス制御部は、前記スキャン時間を一定範囲に区分し、前記区分された一定範囲の時間に応じて前記サービスデータを処理する、PLCシステム。
【請求項2】
前記ウェブ基盤サービス制御部は、
前記スキャン時間が属する範囲に対する判断と、前記判断結果に応じてスキャン時間が属する範囲のデータ処理量に基づいて、前記サービスデータを処理する、請求項に記載のPLCシステム。
【請求項3】
前記メイン制御部は、
スキャン動作完了後に外部からウェブ基盤サービス処理要請が入力されるかどうかを判断し、前記ウェブ基盤サービス処理要請が入力されると、前記ウェブ基盤サービス制御部に前記スキャン時間、前記サービス要請内容及び前記サービスデータを送信する、請求項1に記載のPLCシステム。
【請求項4】
前記スキャン時間と前記データ処理量とは反比例するよう設定される、請求項1に記載のPLCシステム。
【請求項5】
前記ウェブ基盤サービス制御部は、
スキャン時間別データ処理量を格納する格納部と、
前記スキャン時間別データ処理量に基づいて、前記スキャン時間の経過による処理量を決定し、前記決定された処理量に応じて一定量のサービスデータを出力する管理部と、
前記管理部からサービスデータを受信し、前記サービス要請内容に従って処理して処理結果を前記管理部に送信する処理部とを備える、請求項1に記載のPLCシステム。
【請求項6】
前記処理部により処理されるウェブ基盤サービスは、
P2P(Peer to Peer)基盤サービス、High Speed Link基盤サービス、HTTP(HyperText Transfer Protocol)基盤サービス、FTP(File Transfer Protocol)基盤サービス、SNTP(Simple Network Time Protocol)基盤サービス、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)基盤サービスのうち、少なくとも一つを含む、請求項に記載のPLCシステム。
【請求項7】
前記格納部は、
サービス別優先順位を格納する、請求項に記載のPLCシステム。
【請求項8】
前記管理部は、
前記サービス要請内容に複数のサービス内容が含まれている場合、前記サービス別優先順位を参照して複数のサービス内容に対する優先順位を決定し、前記決定された優先順位に従ってサービスデータを出力する、請求項に記載のPLCシステム。
【請求項9】
前記サービス別優先順位は、制御データ送受信サービスとユーザ便宜サービス間の優先順位、制御データ送受信サービスに含まれるサービス間の優先順位、ユーザ便宜サービスに含まれるサービス間の優先順位のうち、少なくとも一つの優先順位条件を含む、請求項に記載のPLCシステム。
【請求項10】
前記制御データ送受信サービスは、P2P(Peer to Peer)基盤サービス、High Speed Link基盤サービスを含む、請求項に記載のPLCシステム。
【請求項11】
前記ユーザ便宜サービスは、HTTP(HyperText Transfer Protocol)基盤サービス、FTP(File Transfer Protocol)基盤サービス、SNTP(Simple Network Time Protocol)基盤サービス、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)基盤サービスを含む、請求項に記載のPLCシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、PLCシステムに関し、さらに詳細には、産業現場の制御に従事しながらウェブ基盤サービスを効果的に行うことができるPLCシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、PLC(Programmable Logic Controller)などの産業用装置は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)、SNTP(Simple Network Time Protocol)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)などのウェブ基盤サービスの支援を広めている。
【0003】
すなわち、PLCは、HTTPを利用したウェブサーバ支援により遠隔で離れた位置で制御装置の状態を確認し、FTPを利用して装置のデータを受信する。また、PLCは、ネットワーク網を介した時間同期化のためにSNTPを利用し、SMTPサービスを利用して制御装置から発生したことを電子メールを介してユーザに送信する。
【0004】
図1は、一般的なウェブ基盤サービスのプロトコル構造図であって、TCP階層11とIP階層12とは、データを目的地まで伝達する機能を行い、アプリケーション(Application)階層13は、TCP/IP階層11、12上に位置し、システムとユーザのインタフェースとして機能してユーザーの望むサービスを提供する。
【0005】
アプリケーション階層13を構成するサービスは、SMTP、FTP、SNTP、DATA Communicationなどがあり、TCP/IP階層11、12においてアプリケーション階層13へ伝達されたデータは、データ特性に合うアプリケーション階層のサービスで解析され処理される。
【0006】
このとき、Data Communicationサービスは、産業用装置の情報または制御データを送受信し、ウェブ基盤サービスは、Data communicationサービスと共にシステムを制御するか、またはユーザーの望む形態を有するように加工されたデータを提供する。
【0007】
図2は、従来のスキャン同期一括処理方式のPLCシステムの動作を示すフローチャートである。スキャン同期一括処理方式とは、入力データをまず処理し、ユーザの定義した制御プログラムに従ってデータを加工した後、加工された結果を出力に適用させる方式である。
【0008】
このとき、PLCシステムは、運転を始めると、スキャン動作を行う(S21)。すなわち、入力イメージ領域リフレッシュ(S21−1)を行い、スキャンプログラムを利用して演算処理を行い(S21−3)、演算処理が完了すると、出力イメージ領域リフレッシュ(S21−5)を行う。
【0009】
スキャン動作を行った後(S21)、PLCシステムは、ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかを判断し(S23)、ウェブ基盤サービス処理が要らないと、スキャン動作を再度行い(S21)、ウェブ基盤サービス処理が必要であると、ウェブサービスを行った後(S25)、スキャン動作を行う(S21)。
【0010】
そのため、従来のスキャン同期一括処理方式のPLCシステムにおけるウェブ基盤サービスは、スキャン動作と別の動作を必要とする。
【0011】
産業現場のシステム制御は、速いデータ処理と応答を重要視するため、一つのスキャンの処理時間(Scan Time、スキャンタイム)は、装置の品質を決定する重要な基準になる。
【0012】
HTTP、FTP、SNTP、SMTPなどのウェブ基盤サービスは、ユーザがサービスを要請するまではシステムに負荷は発生しないが、動作を行う瞬間に大量のデータ処理を必要とする。
【0013】
このようなウェブ基盤サービスの動作のための多くのデータ処理は、スキャンタイムが増加する原因になる。その結果、産業用装置の制御プロセスに影響を及ぼして、システムの誤った動作を引き起こすことがある。
【0014】
これに対し、ウェブ基盤サービスが産業用装置制御プロセスに及ぼす影響を最小化するために、ウェブ基盤サービスのデータ処理を制限した場合、ウェブ基盤サービスの動作がスムーズに行われない恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本実施形態では、産業現場の制御に従事しながらウェブ基盤サービスを効果的に行うことができるPLCシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本実施形態にかかるPLCシステムは、ユーザプログラムを格納する格納部と、前記ユーザプログラムに基づいてスキャン動作を行い、前記スキャン動作に要求されるスキャン時間を測定し、ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかを判断するメイン制御部と、前記ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかに対する判断結果に応じて、前記メイン制御部から送信される前記スキャン時間、サービス要請内容及びサービスデータに基づいて前記サービスデータを処理するウェブ基盤サービス制御部とを備える。
【発明の効果】
【0017】
このように、本実施形態によれば、スキャン動作に応じるスキャン時間を測定し、スキャン時間に応じてウェブ基盤サービスの処理量を流動的に決定してサービスを処理できる。
【0018】
よって、PLCシステムが産業現場の制御に従事しながらウェブ基盤サービスを効果的に行うことができる。
【0019】
また、多数のウェブ基盤サービスを処理しなければならない場合、サービスを優先順位に従って処理するようになるので、ウェブ基盤サービスを効果的に処理することができ、ウェブ基盤サービスの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一般的なウェブ基盤サービスのプロトコル構造図である。
図2】従来のスキャン同期一括処理方式のPLCシステムの動作を示すフローチャートである。
図3】本実施形態にかかるPLCシステムの構成図である。
図4】本実施形態にかかるウェブ基盤サービス制御部の構成図である。
図5】本実施形態にかかるウェブ基盤サービス処理過程を示す動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書及び請求の範囲に使用された用語や単語は、一般的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に立って、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されねばならない。
【0022】
よって、本明細書に記載された実施形態と図面に示す構成とは、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本実施形態の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを取り替えることができる多様な均等物と変形例とがありうることを理解しなければならない。
【0023】
以下、本実施形態にかかるPLCシステム及びウェブ基盤サービス処理方法に対して、添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図3は、本実施形態にかかるPLCシステムの構成図である。
【0025】
図3に示すように、本実施形態にかかるPLCシステム300は、入出力部310、格納部330、メイン制御部350及びウェブ基盤サービス制御部370から構成され得る。この他に、他の構成をさらに備え、または省略してもよい。
【0026】
入出力部310は、PLCシステム300に接続した外部装置とデータを送信及び受信するために構成される。
【0027】
格納部330は、PLCシステムの動作に要求される多様なプログラム及び各種データを格納することができる。例えば、前記格納部330は、運営システム(Operating System:O/S)、ユーザプログラム、入出力データ及びプログラムに応じた演算結果を格納する。
【0028】
メイン制御部350は、PLCシステム300を全般的に制御できる。メイン制御部350は、プログラムに従って演算処理(スキャン動作)を行う。このとき、前記メイン制御部350は、スキャン動作を行うのにかかる時間(スキャン時間)を測定する。メイン制御部350により測定されたスキャン時間は、ウェブ基盤サービス制御部370に送信され得る。
【0029】
ここで、スキャン動作は、入力イメージ領域リフレッシュ動作、スキャンプログラムを利用した演算及び出力イメージ領域リフレッシュ動作を含んでもよい。
【0030】
前記入力イメージ領域リフレッシュ動作は、スキャンプログラムを行う前に、PLCシステムの入力モジュールの接点状態値をリードし、これを入力イメージ領域に格納することと定義することができる。すなわち、前記入力イメージ領域リフレッシュ動作は、外部装置からデータをリードする動作でありうる。
【0031】
前記出力イメージ領域リフレッシュ動作は、スキャンプログラムの遂行結果を出力イメージ領域に格納することと定義することができる。出力イメージ領域に格納された遂行結果は、出力モジュールに出力され得る。
【0032】
一方、メイン制御部350は、スキャン動作を完了した後に測定されたスキャン時間をウェブ基盤サービス制御部370に送信する一方、ウェブ基盤サービス処理の必要有無を判断できる。
【0033】
メイン制御部350は、上記のウェブ基盤サービス処理の必要有無を判断した結果、ウェブ基盤サービス処理が要らないと判断されると、メイン制御部350は、スキャン動作を再度行いながらスキャン時間を測定できる。
【0034】
これに対し、メイン制御部35は、ウェブ基盤サービス処理の必要有無を判断した結果、ウェブ基盤サービス処理が必要であると判断されると、メイン制御部350は、ウェブ基盤サービスのための処理信号を送信できる。
【0035】
一例として、ウェブ基盤サービス処理の必要有無に対する判断は、外部からサービス要請が入力されたかどうかに基づいてなされることができる。
【0036】
このとき、メイン制御部350は、ウェブ基盤サービス要請が入力されたと判断されると、ウェブ基盤サービス制御部370にサービス処理信号と共にサービス要請内容及びサービスデータを送信できる。
【0037】
ウェブ基盤サービス制御部370は、メイン制御部350からサービス処理信号、サービス要請内容及びサービスデータを受信すると、サービス要請内容に従ってサービスデータを処理して提供できる。このとき、前記ウェブ基盤サービス制御部370は、メイン制御部350から提供されたスキャン時間を参照して、サービスデータ量を調節できる。
【0038】
スキャン時間の経過によるウェブ基盤サービス制御部370のデータ処理方法は、多様に設定され得る。一例として、スキャン時間の経過によるデータ処理量を設定し、スキャン時間と設定されたデータ処理量に基づいてサービスデータを処理できる。
【0039】
さらに他の例として、スキャン時間を一定範囲に区分し、一定範囲に応じるデータ処理量を設定し、スキャン時間がどの範囲に属するかに対する判断と判断されたスキャン時間が属する範囲のデータ処理量とに基づいて、サービスデータを処理することができる。
【0040】
上述のように、スキャン時間の経過によるウェブ基盤サービスのデータ処理方法は、本実施形態に役立つためのものであり、これに限定されるものではない。
【0041】
ただし、前記ウェブ基盤サービス制御部370は、スキャン時間が長い場合よりもスキャン時間が短い場合に、より多くのサービスデータを処理できる。
【0042】
以下、図4を参照して、本実施形態にかかるウェブ基盤サービス制御部の構成及び動作について詳細に説明する。
【0043】
図4は、本実施形態にかかるウェブ基盤サービス制御部の構成図である。
【0044】
図4に示すように、本実施形態にかかるウェブ基盤サービス制御部370は、格納部371、管理部373、処理部375から構成され得る。前記ウェブ基盤サービス制御部370の構成はこれに限定されるものではなく、実施形態によって付加または削除できる。
【0045】
格納部371は、サービス別優先順位とスキャン時間別データ処理量とを格納することができる。
【0046】
このとき、サービス別優先順位は、制御データ送受信サービスとユーザ便宜サービス間の優先順位、制御データ送受信サービスに含まれるサービス間の優先順位、及びユーザ便宜サービスに含まれるサービス間の優先順位を含んでもよい。
【0047】
ここで、制御データ送信サービスは、P2P(Peer to Peer)基盤サービス、High Speed Link基盤サービスを含み、ユーザ便宜サービスは、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)基盤サービス、FTP(File Transfer Protocol)基盤サービス、SNTP(Simple Network Time Protocol)基盤サービス、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)基盤サービスを含むことができる。
【0048】
前記管理部373は、メイン制御部350から送信されるサービス処理信号、スキャン時間、サービス要請内容及びサービスデータを受信し、格納部371に格納されたスキャン時間別データ処理量に応じた一定量のサービスデータを処理部375に送信できる。
【0049】
このとき、前記管理部373は、メイン制御部350から送信されるサービス要請内容に多数のサービス内容が含まれているかどうかを判断できる。
【0050】
管理部373は、サービス要請内容に多数のサービス内容が含まれていると判断すると、格納部371に格納されたサービス別優先順位を参照して、多数のサービス内容のうち、優先順位の高いサービス内容を処理するように、サービスデータを処理部375に送信できる。
【0051】
処理部375は、管理部373から送信されるサービスデータをサービス内容に従って処理し、処理結果を管理部373に送信できる。
【0052】
このとき、前記処理部375は、サービスデータをサービス内容に適した形態で処理する。処理部375により処理及び提供されるサービスは、P2P、High Speed Linkなどの制御データ送受信サービス及びHTTP、FTP、SNTP、SMTPなどのユーザ便宜サービスを含む。
【0053】
このために、前記処理部375は、サービス内容の処理のために、多数の機能ブロックから構成され、各機能ブロックは、サービス内容を処理するためのアルゴリズムにより具現化され得る。
【0054】
以上、本実施形態にかかるPLCシステムの構成及び機能について説明した。以下、添付した図面を参照して、PLCシステムのウェブ基盤サービス処理方法について説明する。
【0055】
図5は、本実施形態にかかるウェブ基盤サービス処理過程を示す動作フローチャートである。
【0056】
図5に示すように、メイン制御部359がスキャン動作を行いながらスキャン動作にかかるスキャン時間を測定できる(S510)。
【0057】
このとき、スキャン時間は、メイン制御部350が1スキャンをする間にかかる時間であって、1スキャンは、入力イメージ領域リフレッシュ動作、スキャンプログラムを利用した演算処理動作及び出力イメージ領域リフレッシュ動作を含む。
【0058】
スキャンが完了すると、メイン制御部350は、ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかを判断できる(S530)。
【0059】
メイン制御部350は、ウェブ基盤サービス処理が要らないと判断されると、スキャン動作ステップを行うことができる(S510)。
【0060】
これに対し、ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかに対する判断結果に応じて、ウェブ基盤サービス処理が必要だと判断されると、メイン制御部350は、スキャン時間、サービス処理信号、サービス要請内容及びサービスデータをウェブ基盤サービス制御部370に送信できる(S550)。
【0061】
このとき、ウェブ基盤サービス処理が必要であるかどうかに対する判断は、外部からサービス要請が入力されたかどうかを基準になされることができる。すなわち、前記メイン制御部350は、外部からサービス要請が入力されると、ウェブ基盤サービスの処理が必要だと判断し、外部からサービス要請が入力されないと、ウェブ基盤サービス処理が要らないと判断できる。
【0062】
ウェブ基盤サービス制御部370は、スキャン時間別データ処理量に応じた一定量のサービスデータを要請内容に従って処理できる(S570)。
【0063】
前記ウェブ基盤サービス制御部370においてスキャン別データ処理量に応じる一定量のサービスデータを要請内容に従って処理する動作は、細部的に下記のようになされ得る。
【0064】
ウェブ基盤サービス制御部370は、予め格納されているスキャン時間別データ処理量と送信されたスキャン時間とを比較して、送信されたスキャン時間の経過によるデータ処理量を決定できる(S571)。
【0065】
ウェブ基盤サービス制御部370は、受信されたサービス要請内容に多数のサービス内容が含まれているかどうかを判断できる(S573)。多数のサービス内容が含まれていない場合(一つのサービスだけが要請された場合)、前記決定されたデータ処理量に応じて一定量のサービスデータをサービス要請内容に基づいて処理できる(S575)。
【0066】
これに対し、ウェブ基盤サービス制御部370は、前記サービス要請内容に多数のサービス内容が含まれていると判断されると、格納部371に予め格納されているサービス別優先順位を参照して、多数のサービス内容に基づいて優先順位を決定できる(S577)。
【0067】
このとき、多数のサービス内容が制御データ送受信サービスに含まれているか、それともユーザ便宜サービスに含まれているか、制御データ送受信サービスのうち、どのサービスに該当しているか、ユーザ便宜サービスのうち、どのサービスに該当するかを判断して、サービス内容に対する優先順位を決定できる。
【0068】
ウェブ基盤サービス制御部370は、サービス内容に対する優先順位が決定されると、決定された優先順位に基づいて予め決定されたデータ処理量に応じた一定量のサービスデータをサービス要請内容に従って処理できる(S579)。
【0069】
上述のように、本実施形態によれば、スキャン動作に要求されるスキャン時間を測定し、スキャン時間に応じてウェブ基盤サービスの処理量を決定してサービスを処理できるようにすることができる。したがって、PLCシステムが産業現場の制御に従事しながらウェブ基盤サービスを効果的に行うことができる。
【0070】
また、多数のウェブ基盤サービスを処理しなければならない場合、サービスを優先順位に従って処理するようになるので、ウェブ基盤サービスを効果的に処理でき、ウェブ基盤サービスの品質を向上させることができる。
【0071】
以上、本発明に対してその好ましい実施形態を中心に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有した者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で以上に例示していない様々な変形と応用が可能であることが分かるであろう。例えば、本発明の実施形態に具体的に示した各構成要素は変形して実施できる。そして、このような変形と応用にかかわる差異点らは、添付された請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈されねばならないであろう。
【符号の説明】
【0072】
11 TCP階層
12 IP階層
13 アプリケーション(Application)階層
310 入出力部
330 格納部
350 メイン制御部
370 ウェブ基盤サービス制御部
371 格納部
373 管理部
375 処理部
図1
図2
図3
図4
図5