(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
データ収集装置を利用した太陽光発電モニタリングシステムが現在現場で広く使われている。データ収集装置はインバータと各種センサからデータを収集して上位サーバに伝達し、一般ユーザは様々な経路を介して上位サーバにアクセスして必要な情報を確認する方法で太陽光発電量をモニタリングする。
【0005】
この際、データ収集装置及びインバータはファームウェア(システムソフトウェア)のアップデートが必要であるが、昼間には発電量を伝送すべきであるためファームウェアのアップデートは普通夜間に行われる。しかし、インバータの数が多くなる場合、ファームウェアのアップデートを同時に行うとネットワークトラフィックが集中して円滑なファームウェアのアップデートが不可能な状況になるため、本発明ではトラフィックの過負荷を最小化するファームウェアのアップデート方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例による太陽光発電システムは、太陽光発電装置から太陽光発電に関するデータを収集するデータ収集装置及び前記データ収集装置から前記太陽光発電に関するデータを受信し、前記データ収集装置または前記太陽光発電装置にデータのアップデートを提供する外部装置を含む。
【0007】
この際、前記外部装置は、前記データ収集装置を特定基準に応じて一つまたはそれ以上のグループに分けて各グループ別にデータのアップデートを提供する。
【0008】
この際、前記太陽光発電装置は、前記データ収集装置と連結された一つ以上のインバータを含み、前記特定基準は、太陽光発電の遂行時間、前記データ収集装置に連結されたインバータの数及び前記外部装置が提供するデータの全体の大きさのうち少なくとも一つを含む。
【0009】
この際、前記太陽光発電の遂行時間は、前記太陽光発電装置が設置された地域の日出時刻から日没時刻までの時間である。
【0010】
この際、前記特定基準は、前記外部装置、前記データ収集装置及び前記インバータ間のデータの伝送速度を更に含む。
【0011】
この際、前記外部装置は、予め設定された優先順位に応じて前記特定基準を考慮してグループを設定する。
【0012】
この際、前記外部装置は、前記データ収集装置又は前記インバータから受信したフィードバックに基づいて前記設定されたグループを再調整する。
【0013】
この際、前記フィードバックは、前記データアップデートの進行状況に関するフィードバックを含む。
【0014】
この際、前記外部装置は、前記データ収集装置との通信状態に基づいてデータのアップデートを提供する。
【0015】
また、本発明の一実施例によるアップデートサーバは、前記複数のデータ収集装置を特定基準に従ってグループに分け、各グループ別にデータのアップデートを提供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一実施例によると、データ収集装置を利用した太陽光発電モニタリングシステムにおいて、ファームウェアをアップデートする際にネットワークトラフィックの過負荷を最小化することができる。
【0017】
また、ネットワークトラフィックの過負荷を最小化してファームウェアのアップデートの失敗の負担を減らすことができる。
【0018】
また、ファームウェアのアップデートの失敗による太陽光発電の中断の危険性を減らすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な互いに異なる形態に具現されてもよく、ここで説明する実施例に限定されることはない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略しており、明細書全体にわたって類似した部分については類似した図面符号を付けている。
【0021】
また、ある部分がある構成要素を「含む」という際、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく他の構成要素を更に含むことを意味する。
【0022】
以下、
図1乃至
図3を参照して本発明の一実施例による系統連携型太陽光発電装置を説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施例による系統連携型太陽光発電装置のブロック図である。
【0024】
本発明の一実施例による系統連携型太陽光発電装置100は、太陽電池アレイ101、インバータ103、交流フィルタ105、交流/交流コンバータ107、系統109、充電制御部111、バッテリエネルギー貯蔵システム113、システム制御部115を含む。
【0025】
太陽電池アレイ101は、複数の太陽電池モジュールを結合したものである。太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルを直列または並列に連結し、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換して所定の電圧と電流を発生させる装置である。よって、太陽電池アレイ101は、太陽エネルギーを吸収して電気エネルギーに変換する。
【0026】
インバータ103は、直流電力を交流電力にインバーティングする。太陽電池アレイ101が供給した直流電力またはバッテリエネルギー貯蔵システム113が放電した直流電力を、充電制御部111を介して供給し交流電力にインバーティングする。
【0027】
交流フィルタ105は、交流電力にインバーティングされた電力のノイズをフィルタリングする。
【0028】
交流/交流コンバータ107は、交流電力を系統に供給するように、ノイズがフィルタリングされた交流電力の電圧の大きさをコンバーティングして電力を系統109に供給する。
【0029】
系統109とは、多くの発電所、変電所、送配電線及び負荷が一体になって電力の発生及び利用が行われるシステムである。
【0030】
充電制御部111は、バッテリエネルギー貯蔵システム113の充電及び放電を制御する。系統が過負荷であれば、充電制御部111は、バッテリエネルギー貯蔵システム113から電力を供給されて系統に電力を伝達する。系統が軽負荷であれば、充電制御部111は、太陽電池アレイ101から電力を供給されてバッテリエネルギー貯蔵システム113に伝達する。
【0031】
バッテリエネルギー貯蔵システム113は、太陽電池アレイ101から電気エネルギーを供給されて充電し、系統109の電力需給状況に応じて、充電された電気エネルギーを放電する。詳しくは、系統109が軽負荷であれば、バッテリエネルギー貯蔵システム113は、太陽電池アレイ101から遊休電力を供給されて充電する。系統109が過負荷であれば、バッテリエネルギー貯蔵システム113は、充電された電力を放電して系統109に電力を供給する。系統の電力需給情報は時間帯別に大きな差を示す。よって、系統連携型太陽光発電装置100が、太陽電池アレイ101の供給する電力を系統109の電力需給状況を考慮せずに一律的に供給することは非効率的である。よって、系統連携型太陽光発電装置100は、バッテリエネルギー貯蔵システム113を使用して、系統109の電力需給状況に応じて電力供給量を調節する。それによって、系統連携型太陽光発電装置100は、系統109に効率的に電力を供給することができる。
【0032】
システム制御部115は、充電制御部111、インバータ103、交流フィルタ105及び交流/交流コンバータ107の動作を制御する。
【0033】
図2は、本発明の一実施例による小容量の系統連携型太陽光発電装置のブロック図である。
【0034】
本発明の一実施例による小容量の系統連携型太陽光発電装置200は、太陽電池アレイ101、インバータ103、交流フィルタ105、交流/交流コンバータ107、系統109、充電制御部111、バッテリエネルギー貯蔵システム113、システム制御部115、直流/直流コンバータ117を含む。
【0035】
図1に示した本発明の実施例とすべて同じであるが、直流/直流コンバータ117を更に含む。直流/直流コンバータ117は、太陽電池アレイ101が発電する直流電力の電圧をコンバーティングする。小容量系統連携型太陽光発電装置200は、太陽電池アレイ101が生産する電力の電圧が小さい。よって、太陽電池アレイ101が供給する電力をインバータに入力するためには昇圧が必要である。直流/直流コンバータ117は、太陽電池アレイ101が生産する電力の電圧を、インバータ103に入力可能な電圧の大きさにコンバーティングする。
【0036】
図3は、本発明の一実施例による系統連携型太陽光発電装置の動作を示すフローチャートである。
【0037】
太陽電池アレイ101は太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する(S101)。
【0038】
システム制御部115は、系統109に電力供給が必要であるかを判断する(S103)。系統109に電力供給が必要であるか否かは、系統109が過負荷であるか軽負荷であるかを基準に判断する。
【0039】
系統109に電力供給が必要でなければ、システム制御部115は充電制御部111を制御してバッテリエネルギー貯蔵システム113を充電する(S105)。詳しくは、システム制御部115は、充電制御部111を制御する制御信号を生成する。充電制御部111は、制御信号を受信してバッテリエネルギー貯蔵システム113を充電する。
【0040】
システム制御部115は、バッテリエネルギー貯蔵システム113の放電が必要であるかを判断する(S107)。太陽電池アレイ101が供給する電気エネルギーのみでは系統109の電力需要を充足できないためにバッテリエネルギー貯蔵システム113の放電が必要であるかを判断する。また、システム制御部115は、バッテリエネルギー貯蔵システム113が放電するほど十分に電気エネルギーを貯蔵しているかを判断する。
【0041】
バッテリエネルギー貯蔵システム113の放電が必要であれば、システム制御部115は、充電制御部111を制御してバッテリエネルギー貯蔵システム113を放電する(S109)。詳しくは、システム制御部115は、充電制御部111を制御する制御信号を生成する。充電制御部111は、制御信号を受信してバッテリエネルギー貯蔵システム113を放電する。
【0042】
インバータは、バッテリエネルギー貯蔵システム113が放電した電気エネルギーと太陽電池アレイ101が変換した電気エネルギーを交流にインバーティングする(S111)。この際、系統連携型太陽光発電装置100は、バッテリエネルギー貯蔵システム113が放電した電気エネルギーと太陽電池アレイ101が変換した電気エネルギーとを、全て一つのインバータ103を介してインバーティングする。各電気器具は使用可能な電力に限界がある。この限界には瞬間的な限界と長時間使用する場合の限界とがあるが、長時間使用しても機器に損傷を与えずに無理なく使用可能な最大電力に定格電力を決定する。インバータ103の効率を最大化するために、バッテリエネルギー貯蔵システム113及び太陽電池アレイ101は、インバータ103がこのような定格電力の40%から60%程度の電力を使用するように電力を供給すべきである。
【0043】
交流フィルタ105は、インバーティングされた電力のノイズをフィルタリングする(S113)。
【0044】
交流/交流コンバータ107は、フィルタリングされた交流電力の電圧の大きさをコンバーティングし、電力を系統109に供給する(S115)。
【0045】
系統連携型太陽光発電装置100は、コンバーティングされた電力を系統109に供給する(S117)。
【0046】
図1乃至
図3の実施例による系統連携型太陽光発電装置100は、一つのインバータ103のみを使用するため、太陽電池アレイ101の容量に合わせてインバータ103の定格電力を決定して系統連携型太陽光発電装置100を設計する場合、以下のような問題がある。バッテリエネルギー貯蔵システム113が放電して太陽電池アレイ101と共に電気エネルギーを供給する場合、インバータ103は定格電力の40%から60%を超過する電力を使用するため、インバータ103の効率を最大化することができない。また、バッテリエネルギー貯蔵システム113が放電して単独に電気エネルギーを供給する場合、インバータ103は定格電力の40%から60%に至らない電力を使用するため、インバータ103の効率を最大化することができない。その他、日射量が少なくて太陽電池アレイ101が少量の電気エネルギーを供給する場合、インバータ103は定格電力の40%から60%程度に至らない電力を使用するため、インバータ103の効率を最大化することができない。このような場合、系統連携型太陽光発電装置100が太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が落ちてしまう。また、電力の高調波含有率(Total Harmonic Distortion,THD)が高くなって、系統連携型太陽発電装置100が生産する電力の品質が低くなってしまう。
【0047】
図4は、一般的な太陽光発電のモニタリングシステムの構成を示す図である。
【0048】
図4に示したように、モニタリングシステム1は、アップデートサーバ300、データ収集装置400、インバータ103を含む。しかし、
図4に示した構成に限ることはなく、必要であれば追加的な構成を含んでもよい。
【0049】
データ収集装置400は、インバータ103及び太陽光発電装置100の各種センサからデータを収集する。一実施例において、データ収集装置400は、収集したデータを上位サーバに伝達する。この場合、ユーザが上位サーバにアクセスして、データ収集装置400が収集したデータをモニタリングする。
【0050】
他の実施例において、データ収集装置400は、収集したデータを直ちにユーザに提供する。この場合、データ収集装置400は、太陽光発電装置100内の制御部115に収集されたデータを伝達してユーザに提供する。データ収集装置400は太陽光発電装置100に含まれてもよく、太陽光発電装置100に含まれない構成であってもよい。
【0051】
アップデートサーバ300は、データ収集装置400及びインバータ103に、最新バージョンのファームウェアを提供する。詳しくは、アップデートサーバ300には、データ収集装置400及びインバータ103に設置されているソフトウェアの最新バージョンが記憶されており、ファームウェアをアップデートする際に、アップデートサーバ30は、様々な経路を介してデータ収集装置400及びインバータ103に最新のファームウェアを提供する。データ収集装置400がデータを伝送するアップデートサーバ300の役割をしてもよい。
【0052】
また、アップデートサーバ300がデータ収集装置400及びインバータ103に提供するデータは、発電量に関する情報である。詳しくは、アップデートサーバ300は、データ収集装置400及びインバータ103に一定期間の間に割り当てられた発電量に関する情報を提供する。例えば、Aインバータは一日400KWの発電量を達成せよという趣旨の情報をアップデートサーバ300に提供する。
【0053】
アップデートサーバ300とデータ収集装置400との間は距離が相対的に遠く離れている場合が殆どであり、安定的に大容量のデータを伝送する必要がある。よって、データの伝送方式は、大容量のデータを安定的に伝送する専用線通信、電話モデム、3G通信などが可能である。
【0054】
一方、データ収集装置400とインバータ103との間は相対的に近い距離に位置してもよく、発電関連データは相対的に容量が小さいため、イーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))またはRS485などが可能である。しかし、前記構成間の通信方法が上述した方法に限ることはなく、データを伝送する全ての方式を適用してもよい。また、構成間の距離またはデータ量に応じて、上述した伝送方式が混用されて使用されてもよい。
【0055】
図5は、上述した構成の間における全体のシステム内の連結関系を示す図である。
【0056】
図5に示したように、アップデートサーバ300に複数のデータ収集装置400が連結されており、データ収集装置400ごとに複数のインバータ103が連結される。データ収集装置400は、太陽光発電装置100ごとにあってもよく、複数の太陽光発電装置100に一つのデータ収集装置400が連結されてもよい。
【0057】
データ収集装置400は、インバータ103から収集された太陽光発電関連データを上位サーバであるアップデートサーバ300に伝達する。逆に、ファームウェアのアップデートは、アップデートサーバ300からデータ収集装置400が受信し、それを更にインバータ103に伝達する。データ収集装置400は、複数のインバータ103に連結され、よってアップデートサーバ300が少数のデータ収集装置400に最新のファームウェアを伝送すると、データ収集装置400を介して多数のインバータ103に最新のファームウェアを伝送する。
【0058】
以下、
図6乃至
図10を参照して本発明の一実施例による効率的なファームウェアアップデート方式を説明する。
【0059】
図6は、本発明の一実施例によるファームウェアのアップデート方法を示す図である。
【0060】
従来は、複数のインバータ103のファームウェアのアップデートは、太陽光発電が行われる昼間を除く特定時間に行っていたため、特定時間にファームウェアのアップデートが集中することで、ネットワークトラフィックが過負荷になる問題点があった。これは、アップデートサーバ300に連結されてファームウェアのアップデートをするインバータ103の数が多くなるほどより大きな問題になり得る。限定されたトラフィックで消化すべきデータ量がインバータ103の数に比例して大きくなるためである。
【0061】
よって、本発明の一実施例によると、トラフィックを分散するために、
図6に示したようにアップデートサーバ300がデータ収集装置400またはインバータ103をグループに分けてファームウェアのアップデートを行う。
図6を例に上げて説明すると、アップデートサーバ300は、複数のデータ収集装置400またはインバータ103を14個のグループに分けるが、グループ毎にファームウェアをアップデートする時間を割り当てる。
【0062】
よって、グループ別にファームウェアのアップデート時間が重ならないため、データ収集装置400またはインバータ103の個数が増えても、トラフィックが分散されてアップデートの安定性を期することができる。
【0063】
以下、上述したグループを分ける基準について説明する。
【0064】
図7は、地域別に太陽光発電が行われる時間に基づいてグループを分ける一実施例を示す図である。ここで、太陽光発電が行われる時間とは、日出と日没の間の昼間を意味する。
【0065】
通常は昼間に太陽光発電が行われるが、この期間には太陽光発電量をデータ収集装置400がインバータ103から収集して上位サーバ(アップデートサーバ300)に伝達するのにトラフィックの大部分が使用される。よって、この期間、言い換えると日出の後から日没の前にはファームウェアをアップデートすることを控えた方が効率的である。しかし、夜間は太陽光発電が行われないため昼間に比べトラフィックの余裕がある可能性がある。よって、この期間、言い換えると日没の後から日出の前に、アップデートサーバ300は、ファームウェアをアップデートするためのデータをデータ収集装置400及びインバータ103に伝送する。
【0066】
しかし、日出、日没時間は地域別に異なり得るため、それを利用してファームウェアのアップデート時間を分ける基準に活用してもよい。
【0067】
図7を例に挙げて説明すると、第1データ収集装置が位置する地域は午前6時から午後6時まで太陽光発電が行われ、第2及び第3データ収集装置が位置する地域は午前7時から午後7時まで、第4データ収集装置が位置する地域は午前8時から午後8時まで、太陽光発電が行われる。
【0068】
よって、地域別の日出、日没時間に応じて、
図7の表のように、第1データ収集装置は午後6時から午後7時まで、第2データ収集装置は午後7時から午後8時まで、第3データ収集装置は午前6時から午前7時まで、第4データ収集装置は午前7時から午後8時までを、ファームウェアのアップデート時間としてアップデートサーバ300が設定する。設定されたグループはそれぞれ異なる時間帯であるため、大容量のファームウェアのアップデートにもかかわらずトラフィックを分散して安全性を確保することができる。
【0069】
図8は、一つのデータ収集装置400に連結されたインバータ103の数を基準にグループを分ける一実施例を示す図である。
【0070】
一つのデータ収集装置400には複数のインバータ103が連結されるが、連結されるインバータ103の数が多いほどファームウェアのアップデートに必要なトラフィックが増加する。よって、一つのデータ収集装置400に連結されたインバータ103の個数を考慮してデータ収集装置400のグループを分けると効率的にネットワークを利用することができる。
【0071】
図8を例に挙げて説明すると、第5データ収集装置は12個、第6データ収集装置は10個、第7データ収集装置は7個、第8データ収集装置は5個、第9データ収集装置は2個、第10データ収集装置は1個のインバータがそれぞれ連結されていることが分かる。よって、アップデートサーバ300は、上述したデータ収集装置から連結されたインバータの数の情報を受信してデータ収集装置のグループを分ける。その結果、第5及び第10データ収集装置は第5グループ、第6及び第9データ収集装置は第6グループ、そして第7及び第8データ収集装置は第7グループに分けられる。この場合、
図8に示したようにグループ別に連結されたインバータの数が12個から13個と、殆ど等しくなるため、トラフィックを効率的に分散することができる。
【0072】
図9は、データ収集装置400がアップデートすべきプログラムの大きさを基準にグループを分ける一実施例を示す図である。
【0073】
アップデートサーバ300に連結されたデータ収集装置400はその種類が多様であり、そのため、それぞれ異なるファームウェアが要求される。この場合、データ収集装置400ごとにダウンロードするファームウェアの大きさが異なり得る。よって、アップデートサーバ300はダウンロードするファームウェアの大きさに応じてデータ収集装置400を分けると、トラフィックを効率的に利用することができる。
【0074】
図9を例に挙げて説明する。
図9に示したように、第11データ収集装置は1M、第12データ収集装置は2M、第13データ収集装置は2M、第14データ収集装置は3M、第15データ収集装置は3M、第16データ収集装置は1Mのアップデートデータを有する。よって、アップデートサーバ300は時間帯別にアップデートするデータの大きさを均等にするように、
図9に示したように第11及び第14データ収集装置を第8グループに、第12及び第13データ収集装置を第9グループに、そして第15及び第16データ収集装置を第10グループに分ける。
【0075】
この場合、各グループ別にファームウェアのアップデートの大きさが4Mに均等になるため、トラフィックを分散して効率的で安定的にファームウェアのアップデートを行うことができる。
【0076】
図10は、アップデートサーバ300とデータ収集装置400、データ収集装置400とインバータ103間の通信媒体に応じてグループを分ける一実施例を示す図である。
【0077】
通信媒体に応じて一度に大容量のデータを伝達してもよく、逆の場合もあり得る。速い伝送が可能なデータ収集装置400またはインバータ103のみを束ねて、速い伝送が不可能なグループと同じアップデート時間を割り当てることは、トラフィック及びアップデート時間を効率的に利用することができないことになる。
【0078】
よって、
図10に示したように、第17データ収集装置は比較的速い通信媒体を有しており、第18データ収集装置は比較的遅い通信媒体を有している場合、アップデートサーバ300は第17データ収集装置と第18データ収集装置を一つのグループに束ねてファームウェアアップデートを行う。通信媒体の速度はアップデートサーバ300が直接速度を測定する方式で把握してもよく、予め記憶された速度に応じて判断してもよい。
【0079】
上述したグループを分ける基準はそれぞれ独立に適用されてもよく、各基準を状況に応じて混用して適用してもよい。混用する場合、影響力が大きい要因を優先してグループを分ける。影響力は地域、気候、装置属性などに応じて異なり得る。
【0080】
また、グループが決められた後でも、アップデートサーバ300が一部のデータ収集装置400またはインバータ103に対するアップデートの進行状況に応じてグループを再調整することもある。詳しくは、アップデートが基準時間より早期に完了されるか、基準時間より遅延される場合にはグループを再調整する。この際、アップデートサーバ300はデータ収集装置400またはインバータ103から受信したフィードバックに基づいてグループを再調整する。
【0081】
アップデートサーバ300は、データ収集装置400との通信状態に基づいて、データアップデートを提供する。詳しくは、アップデートサーバ300は、データ収集装置400などとの通信状態がよくないと判断される場合、ファームウェアの最新バージョンの重要度を判断してアップデートを行わなくてもよい。ファームウェアの重要度は予め設定された優先順位に応じて判断する。例えば、致命的なエラーを改善するアップデートの場合には優先順位が先になり得るが、UI(user interface)を改善するアップデートの場合、アップデートを行わなくても運用に大きな影響を及ぼすことはないため優先順位を後順位に設定する。
【0082】
アップデートサーバ300がデータ収集装置から情報を受信して自動的にグループを分けてもよく、ユーザが直接グループを分けてもよい。データ収集装置400に連結されたインバータ103の数が多くてその種類が多様な場合、データ収集装置400も上述した方法によってファームウェアのアップデートを伝送するインバータ103を分けることができる。
【0083】
これまで実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれるが、必ずしも一つの実施例にのみ限定されることはない。なお、各実施例で例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組み合わされるか変形されて実施してもよい。よって、このような組み合わせと変形に関する内容は本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【0084】
これまで実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であって本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で前記に例示されていない様々な変形と応用が可能であることが分かる。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施してもよい。そして、このような変形と応用に関する差は、添付した特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。