(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記レコメンド部は、前記特徴特定部により特定した電子商取引サイトの特徴と、商品の特徴と、商品の売れ行きに基づいて、電子商取引サイトに適合する商品をレコメンドする請求項1記載のレコメンド装置。
前記レコメンド部は、前記特徴特定部により特定した電子商取引サイトの特徴に基づいて、電子商取引サイト同士の類似度を判定し、電子商取引サイトにおける商品の売れ行きに基づく商品を当該電子商取引サイトと類似度が一定以上の他の電子商取引サイトにレコメンドする請求項1記載のレコメンド装置。
前記特徴特定部は、前記管理部により管理されている電子商取引サイト同士の商品の売れ行き情報を対比することにより、電子商取引サイトの特徴を特定する請求項1から4のいずれか一項に記載のレコメンド装置。
前記特徴特定部は、前記管理部により管理されている電子商取引サイトで売れている商品と売れていない商品の差分から電子商取引サイトの特徴を特定する請求項1から4のいずれか一項に記載のレコメンド装置。
前記取得部は、電子商取引サイトにおいて前記提供部から提供されていない商品情報に基づく商品の注文処理が行われたときに、前記提供部から提供されていない商品情報に基づく商品の売れ行きを取得する請求項11記載のレコメンド装置。
前記レコメンド部は、前記特徴特定部により特定した電子商取引サイトの特徴に基づいて、電子商取引サイトに適合した商品とともに当該商品の商品画像をレコメンドする請求項13記載のレコメンド装置。
前記レコメンド部は、商品画像の特徴に基づいて、当該特徴と同じまたは類似する特徴を有するECサイトに対応する商品画像を選択してレコメンドする請求項13記載のレコメンド装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0015】
レコメンド装置1は、BtoBtoC(business to business to consumer)に適用することができ、特に、ドロップシッピングにおける商品の仕入れなどを行う事業者(以下、商品提供事業者という)とECサイトを運営するパートナーとの間において、パートナーに適合した商品をレコメンドするようなサービスに特徴を有する装置である。なお、本実施例では、パートナーとは、インターネットで通販を行っているEC事業者(企業や個人、個人事業主を含む)であって、商品提供事業者との間においてサービスの提供を受けるための契約を締結したEC事業者をいう。
【0016】
レコメンド装置1には、
図1に示すように、ネットワークNを介して、パートナーが運営する複数の電子商取引サイト(以下、EC(electronic commerce)サイトという)3と、複数のユーザ端末装置4が接続されている。なお、本実施例では、ECサイト3とは、個々のECサイトを意味する場合と、複数のECサイト全体を意味する場合がある。同様に、本実施例では、ユーザ端末装置4とは、個々のユーザ端末装置を意味する場合と、複数のユーザ端末装置全体を意味する場合がある。
【0017】
ECサイト3は、事業者と事業者、事業者と消費者などの間の商品やサービスの取引を、インターネットを介して行うものであり、企業独自のウェブサイトや、個人がクラウドのウェブサービスやショッピングモールを利用して提供するサイトで商取引を行うものである。
【0018】
ユーザ端末装置4は、ネットワークNに接続して、ECサイト3にアクセスする機能を備える装置であり、例えば、スマートフォンやタブレットなどの装置である。ユーザ端末装置4は、ECサイト3にアクセスして、商品を閲覧したり、商品を購入する場合、専用のアプリケーション(以下、専用アプリという)を利用してもよいし、Webブラウザを利用してもよい。
【0019】
専用アプリを利用する場合、ユーザは、予め自身のユーザ端末装置4にインストールされている専用アプリを起動し、専用アプリによりECサイト3にアクセスする。そして、ユーザは、専用アプリを利用して、ECサイト3において商品の購入を行う。
【0020】
また、Webブラウザを利用する場合、ユーザは、ユーザ端末装置4にインストールされているWebブラウザを起動し、Webブラウザによりレコメンド装置1にアクセスする。そして、ユーザは、Webブラウザを利用して、ECサイト3において商品の購入を行う。
【0021】
レコメンド装置1は、商品提供事業者が扱う大量の商品の中から、ECサイト3に適合した売れる商品をレコメンドするサービスを提供する。以下に、レコメンド装置1の構成と動作について説明する。
【0022】
<全体構成>
レコメンド装置1は、
図1に示すように、受付部11と、管理部12と、特徴特定部13と、レコメンド部14とを備える。
【0023】
受付部11は、ECサイト3を運営するパートナーから商品の注文を受け付ける。具体的には、パートナーは、自身の端末装置を操作してレコメンド装置1にアクセスし、所定の操作(例えば、ログインIDとパスワードを入力する操作)を行って、自身のページにログインする。ログイン後のページの構成については後述する。パートナーは、ログイン後のページから商品の注文を行う。
【0024】
管理部12は、受付部11により受け付けた商品の注文に基づいて、ECサイト3ごとの商品の売れ行きを管理する。具体的には、管理部12は、商品の注文に基づいて、管理テーブルを生成し、生成した管理テーブルをテーブル記憶部31に記憶する。
【0025】
ここで、テーブル記憶部31に記憶されているテーブルについて説明する。テーブル記憶部31には、
図2に示すように、商品の注文があった時に生成される管理テーブルと、予め所定の登録手続きにおいてパートナーにより入力された情報が登録されているパートナーテーブルと、商品の情報が登録されている商品テーブルと、商品画像の特徴などが登録されている商品画像テーブルなどが記憶されている。
【0026】
管理テーブルは、
図2(a)に示すように、商品番号と、パートナーIDと、注文日と、注文個数などの項目により構成されている。商品番号は、商品ごとに固有に付されている番号であり、例えば、SKU(stock keeping unit)番号であってもよい。商品テーブルに基づいて、商品番号から商品名や単価などの情報を取得することができる。
【0027】
パートナーIDは、所定の登録手続きによってパートナーに付与される固有の番号である。パートナーテーブルに基づいて、パートナーIDからパートナーの名称や住所などの情報を取得することができる。
【0028】
注文日は、受付部11により商品の注文を受け付けた日である。注文個数は、注文を受けた商品の個数である。なお、
図2(a)に示す管理テーブルは、一例であって、他の項目が含まれていてもよい。
【0029】
パートナーテーブルは、
図2(b)に示すように、パートナーIDと、名称と、住所と、ECサイトのURLと、ECサイトの特徴などの項目により構成されている。パートナーIDは、上述と同様に、パートナーが予め所定の登録手続きを行った際に付与される固有のIDである。名称は、パートナーの名称(パートナーが個人であれば個人名の場合もあるし、会社の場合には会社名の場合もある)である。ECサイトのURLは、パートナーが運営するECサイトのURLである。ECサイトの特徴は、ECサイト3のテイスト(北欧風や、アジア風など)や、ターゲットのライフスタイル(一人暮らし向けや、ファミリー向け)、取り扱う商品の品目や、重視する商品の特性(機能性重視や、デザイン重視など)や、商品のサイズや、パートナーの運営の熟練度などである。ECサイトの特徴という項目に、合致する特徴が複数タグ付けられている。また、パートナーテーブルにおけるECサイトの特徴は、パートナー自身が登録した内容が反映される場合や、特徴特定部13により特定された特徴が反映される場合がある。
【0030】
さらに、ECサイトの特徴は、パートナー自身が登録した内容が反映され、かつ、特徴特定部13により特定された特徴が反映される場合がある。当該場合には、ECサイトの特徴は、新しい特徴が反映されたときに古い特徴が消去されてもよいし、古い特徴を消去せずに新しい特徴が追加されてもよい。なお、
図2(b)に示すパートナーテーブルは、一例であって、他の項目が含まれていてもよい。
【0031】
商品テーブルは、
図2(c)に示すように、商品番号と、商品名と、単価と、商品の特徴や、商品画像番号などの項目により構成されている。商品の特徴は、商品のテイスト(北欧風や、アジア風など)や、商品のサイズ(ラージサイズやスモールサイズなど)や、色や、材質や、重さなどである。商品画像番号は、商品が被写体となっている商品画像の番号である。商品の商品画像が複数ある場合には、商品画像番号が複数関連付けられる。なお、商品画像の詳細は後述する。また、
図2(c)に示す商品テーブルは、一例であって、他の項目が含まれていてもよい。
【0032】
商品画像テーブルは、
図2(d)に示すように、商品画像番号と、商品画像の特徴などの項目により構成されている。商品画像番号は、商品画像に固有に付されている番号である。商品画像の特徴は、北欧風、女性、モダン、独身などである。
【0033】
特徴特定部13は、管理部12により管理されているECサイト3ごとの商品の売れ行きに基づいて、ECサイト3の特徴を特定する。特徴特定部13は、
図3に示すように、管理テーブルに基づいて、ECサイト3(パートナー)ごとに商品の売れ行きを示すテーブルを生成してもよい。当該テーブルは、テーブル記憶部31に記憶される。
【0034】
例えば、特徴特定部13は、どのような商品が売れているか、や、どのような傾向の商品が売れているか(例えば、ECサイト3aでは、欧州風の家具が売れているなど)などのECサイト3ごとの商品の売れ行きから、ECサイト3の特徴を特定する。
【0035】
具体的には、特徴特定部13は、ECサイト3ごとの商品の売れ行きに基づいて、ECサイト3aが欧州風である、や、ECサイト3bがアジア風である、や、ECサイト3cが幼児向けである、などと各ECサイト3の特徴を特定する。また、ECサイト3の特徴は、20代の女性向けである、や、欧州風(シニア向け)である、などの具体的な表現であってもよい。
【0036】
レコメンド部14は、特徴特定部13により特定したECサイト3の特徴に基づいて、ECサイト3に適合する商品をレコメンドする。例えば、欧州風のECサイト3aで売れている商品は、欧州風のサイトであるECサイト3bでも売れる可能性がある。そこで、レコメンド部14は、欧州風のサイトであるECサイト3bに対して、ECサイト3aで売れている商品をレコメンドする。
【0037】
また、レコメンド部14は、特徴特定部13により特定したECサイト3の特徴と、商品の特徴と、商品の売れ行きに基づいて、ECサイト3に適合する商品をレコメンドする構成でもよい。例えば、レコメンド部14は、特徴特定部13により特定したECサイト3の特徴が北欧風であり、当該サイトで売れている商品が北欧風のソファ(商品テーブルの商品の特徴から把握できる)である場合、他の北欧風のECサイト3に当該ソファをレコメンドする。
【0038】
また、レコメンド部14は、特徴特定部13により特定したECサイト3の特徴に基づいて、ECサイト3同士の類似度を判定し、ECサイト3における商品の売れ行きに基づく商品を当該ECサイト3と類似度が一定以上の他のECサイト3にレコメンドする構成でもよい。例えば、レコメンド部14は、特徴特定部13により特定したECサイト3aとECサイト3bの類似度が一定の場合、ECサイト3aで売れている商品をECサイト3bにレコメンドする。
【0039】
また、ECサイト3と商品の適合性の判断に際しては、例えば、
図2(b)のパートナーテーブルのECサイトの特徴と、
図2(c)の商品テーブルの商品の特徴とにおいて、同じまたは類似の特徴がタグ付けられている個数や、割合に基づいて判断してもよいし、当該ECサイトの特徴と当該商品の特徴との合致度合いを判断する別の変換テーブルに基づいて判断してもよい。また、当該ECサイトの特徴に基づいて、ECサイト同士の類似度合いを判断することもできる。また、同じ特徴がタグ付けられている個数や、割合に基づいて、類似するECサイトをグループ化し、類似するECサイトで売れている商品を同一グループ内のECサイトにレコメンドする構成でもよい。
【0040】
よって、レコメンド装置1は、商品提供事業者が扱う大量の商品の中からECサイト3に適合した売れる商品をレコメンドするので、ECサイト3を運営するパートナーの商品選びに要する時間や労力を軽減することができる。
【0041】
また、レコメンド部14は、
図2(c)に示す、商品テーブルの商品の特徴に基づいて、当該特徴と同じまたは類似する特徴を有するECサイトに対応する商品をレコメンドする構成でもよい。当該構成によれば、レコメンド装置1は、まだ販売実績が少ない商品や新商品などを積極的にレコメンドすることができる。
【0042】
<商品特定部の構成>
レコメンド装置1は、
図1に示すように、管理部12により管理されているECサイト3ごとの商品の売れ行きを分析し、売れている商品を特定する商品特定部15を備える構成でもよい。ECサイト3に適合する商品とは、商品特定部15により特定された商品である。レコメンド部14は、商品特定部15で特定された商品を他のECサイト3にレコメンドする。なお、レコメンド部14は、一つの商品をピンポイントにレコメンドする形式でもよいし、売れている商品のうち、上位数個を候補としてレコメンドし、複数の候補の中からパートナーが商品を選択する形式でもよい。
【0043】
ここで、商品特定部15とレコメンド部14の動作の一例について説明する。なお、以下では、特徴特定部13により特定された結果、ECサイト3aとECサイト3bとは、共に欧州風の特徴を有しているものとする。
【0044】
商品特定部15は、テーブル記憶部31に記憶されている管理テーブルを分析し、ECサイト3aで売れている商品(例えば、ベッドX)を特定する。レコメンド部14は、商品特定部15で特定された商品であるベッドXをECサイト3bにレコメンドする。
【0045】
よって、レコメンド装置1は、ECサイト3全体を通して売れている商品を単にレコメンドするのではなく、同じような特徴を有するECサイト3において売れている商品をレコメンドするので、ECサイト3の特徴に適合した売れる商品をレコメンドすることができる。
【0046】
<ECサイトの特徴を特定する手順(1)>
特徴特定部13は、管理部12により管理されているECサイト3同士の商品の売れ行き情報を対比することにより、ECサイト3の特徴を特定する構成でもよい。
【0047】
例えば、特徴特定部13は、テーブル記憶部31に記憶されている管理テーブルや商品テーブルに基づいて、ECサイト3の商品の売れ行き情報を対比し、
図4に示すように、主に北欧風の家具が売れているECサイト3a、3b、3c・・・の特徴を北欧風であると特定したり、主にアジア風の家具が売れているECサイト3f、3g、3h・・・の特徴をアジア風であると特定する。
【0048】
レコメンド部14は、同じような特徴を有するECサイト3間において相互に商品をレコメンドする。例えば、レコメンド部14は、ECサイト3aで売れている商品を、ECサイト3b、3cなどにレコメンドし、ECサイト3bで売れている商品を、ECサイト3a、3cなどにレコメンドする。
【0049】
なお、特徴特定部13は、北欧風の家具もアジア風の家具も両方売れているECサイト3の特徴を北欧風かつアジア風であると特定してもよい。つまり、ECサイト3が複数の特徴を有する場合、適合する複数の特徴の商品がレコメンドされる可能性がある。
【0050】
よって、レコメンド装置1は、ECサイト3同士の商品の売れ行き情報を対比することにより、ECサイト3の特徴を特定し、同じような特徴を有するECサイト3において売れている商品をレコメンドするので、ECサイト3の特徴に適合した売れる商品をレコメンドすることができる。
【0051】
<ECサイトの特徴を特定する手順(2)>
特徴特定部13は、管理部12により管理されているECサイト3で売れている商品と売れていない商品の差分からECサイト3の特徴を特定する構成でもよい。
【0052】
例えば、特徴特定部13は、テーブル記憶部31に記憶されている管理テーブルや商品テーブルに基づいて、ECサイト3ごとに商品の売れ行きを分析し、売れている商品(
図5に示す例では、北欧風の家具が売れている)と売れていない商品(
図5に示す例では、アジア風の家具があまり売れていない)との差分から、ECサイト3の特徴を北欧風であると特定する。
【0053】
よって、レコメンド装置1は、ECサイト3で売れている商品と売れていない商品の差分からECサイト3の特徴を特定し、同じような特徴を有するECサイト3に売れている商品をレコメンドするので、ECサイト3の特徴に適合した売れる商品をレコメンドすることができる。
【0054】
<ECサイトの特徴を特定する手順(3)>
管理部12は、同時に購入されている商品の売れ行きを管理する構成でもよい。当該構成の場合、特徴特定部13は、管理部12により管理されているECサイト3で同時購入されている商品からECサイト3の特徴を特定する。また、レコメンド部14は、同時に購入されている商品をレコメンドする。
【0055】
ここで、
図6に示すように、商品番号「3005256」と商品番号「3005144」が同時購入されている場合を一例として、特徴特定部13の動作について説明する。
【0056】
特徴特定部13は、商品テーブルに基づいて、商品番号「3005256」が北欧風の家具であり、商品番号「3005144」がスタイリッシュな家具であることが分かった場合、ECサイト3の特徴をスタイリッシュな北欧風であると特定する。
【0057】
また、レコメンド部14は、スタイリッシュな北欧風の特徴を有する他のECサイト3に商品番号「3005256」に係る商品と共に商品番号「3005144」に係る商品をレコメンドする。
【0058】
よって、レコメンド装置1は、同時購入されている商品からECサイト3の特徴を特定し、同じような特徴を有するECサイトに売れている商品と共に、当該商品と同時購入されている商品もレコメンドすることができ、ECサイト3の売り上げに貢献することができる。
【0059】
<ECサイトの特徴を特定する手順(4)>
レコメンド装置1は、
図1に示すように、ECサイト3の特徴を登録する登録部16を備える構成でもよい。当該構成では、特徴特定部13は、登録部16により登録されている特徴も加味して、ECサイト3の特徴を特定する。
【0060】
具体的には、登録部16により登録された内容は、
図2(b)に示す、パートナーテーブルに反映される。ECサイト3の特徴とは、例えば、ECサイトのテイスト(北欧風、アジア風など)やライフスタイル(若者向け、女性向け、一人暮らし向けなど)である。例えば、特徴特定部13は、パートナーテーブルに登録されている各パートナーのECサイトの特徴において、同じ特徴が2つ以上あればECサイト3の特徴が似ていると判断してもよい。
【0061】
よって、レコメンド装置1は、特徴特定部13により商品の売れ行きにECサイト3の特徴を加味してECサイト3の特徴を特定するので、よりECサイト3の特徴が明確になり、ECサイト3に適合した商品を絞り込んでレコメンドすることができる。なお、商品の売れ行きの情報を用いずに、登録部16に登録された内容のみに基づいてECサイトの特徴を特定する構成でもよい。
【0062】
また、登録部16は、運営の熟練度をECサイト3の特徴の一つとして登録してもよい。当該構成の場合、特徴特定部13は、運営の熟練度も加味して、ECサイト3の特徴を特定する。また、レコメンド部14は、ECサイト3の一つの特徴である熟練度に基づいて、ECサイト3に適合する商品をレコメンドする。
【0063】
運営の熟練度とは、具体的には、何年もECサイト3を運営しているベテランの場合や、ECサイト3を立ち上げたばかりのビギナーの場合である。
【0064】
例えば、レコメンド部14は、ECサイト3がビギナーである場合には、運用のしやすい商品を選んでレコメンドすることができる。運用のしやすい商品とは、欠品が少ない商品や、不良品が少ない商品のことである。欠品が少ない商品や不良品が少ない商品の場合、トラブルが少なくて済むので、ビギナー向けであるといえる。
【0065】
よって、レコメンド装置1は、特徴特定部13により商品の売れ行きや運営の熟練度に基づいてECサイト3の特徴を特定するので、よりECサイト3の特徴が明確になり、ECサイト3に適合した商品を絞り込んでレコメンドすることができる。
【0066】
<ECサイトの特徴を特定する手順(5)>
また、的確に売れる商品をレコメンドするには、ECサイト3全体の商品の売れ行きを把握する必要がある。しかし、ECサイト3の中には、複数の商品提供事業者から提供された商品を販売するサイトがある。つまり、レコメンド装置1を管理する商品提供事業者から見ると、自身が提供した商品の売れ行きを把握することはできるが、他の商品提供事業者から提供された商品の売れ行きを把握することが困難である。
【0067】
そこで、レコメンド装置1は、パートナーが運営するECサイト3と連携し、ECサイト3全体の商品の売れ行きを把握して、商品のレコメンドを行う。以下に、具体的な構成について説明する。
【0068】
レコメンド装置1は、
図1に示すように、提供部17と、取得部18を備える。提供部17は、商品情報記憶部に記憶されている商品情報の中から、パートナーが運営するECサイト3に対して、商品情報を提供する。ここで、商品情報記憶部とは、商品の名称を含む商品情報を記憶する記憶部であるが、上述したテーブル記憶部31に記憶されている商品テーブルに相当する。
【0069】
また、取得部18は、提供部17から提供されていない商品情報、つまり、レコメンド装置1を管理する商品提供事業者から提供されていない商品情報に基づく商品の売れ行きを取得する。具体的には、取得部18は、ECサイト3において提供部17から提供されていない商品情報に基づく商品の注文処理が行われたときに、提供部17から提供されていない商品情報に基づく商品の売れ行き(以下、他社商品売れ行き情報という)を取得する構成でもよい。例えば、取得部18は、ECサイト3において商品の注文処理の際に利用されているショッピングカートと連携することによって、他社商品売れ行き情報を取得する。取得部18は、取得した他社商品売れ行き情報を情報記憶部32に記憶する。他社商品売れ行き情報は、例えば、
図7に示すように、商品情報と、パートナーIDと、注文日と、注文個数などの項目から構成される他社情報テーブルとして情報記憶部32に記憶される。
【0070】
受付部11は、提供部17から提供されている商品情報に基づく商品の注文を受け付ける。受付部11は、商品の注文を受け付けたときに、注文内容に基づいて、テーブル記憶部31に記憶されている管理テーブルを更新する。
【0071】
特徴特定部13は、ECサイト3において、提供部17から提供されている商品情報に基づく商品の売れ行きと、提供部17から提供されていない商品情報に基づく商品の売れ行きに基づいて、ECサイト3の特徴を特定する。具体的には、特徴特定部13は、管理テーブルと他社情報テーブルに基づいて、ECサイト3全体の商品の売れ行きを把握し、ECサイト3の特徴を特定する。
【0072】
よって、レコメンド装置1は、ECサイト3全体の商品の売れ行きからECサイト3の特徴を特定するので、的確に売れる商品をECサイト3にレコメンドすることができる。
【0073】
<商品画像のレコメンド>
ドロップシッピングにおいて、パートナーが運営するECサイト3において商品を販売しやすいように、ドロップシッピングの事業者である商品提供事業者がパートナーに商品画像を提供することがある。
【0074】
そこで、レコメンド部14は、特徴特定部13により特定したECサイト3の特徴に基づいて、ECサイト3に適合した商品とともに当該商品の商品画像をレコメンドする構成でもよい。具体的には、テーブル記憶部31(商品情報記憶部)には、一の商品に複数の種類の商品画像が記憶されている。
【0075】
商品画像は、ダウンロードされてECサイト3に利用されるものであり、例えば、
図8(a)に示すように、背景がない商品単体の画像でもよいし、
図8(b)に示すように、背景がある商品の画像でもよい。また、商品画像は、
図8に示すように、商品の画像に商品の特長や伝えたいことを表現したキャッチコピーなどが挿入されており、ECサイト3でそのまま利用できるように広告として完成している画像であるが、これに限られず、キャッチコピーなどが挿入されていない商品の画像だけでもよい。また、
図8は、イラストであるが、実際には、商品画像は、カメラで撮像した写真がベースになっている。
【0076】
また、複数の種類の商品画像とは、商品を撮影するときの条件(背景、照明、モデルなど)を変えて、様々なテイスト(例えば、北欧風、アジア風、和風、地中海風、フレンチ風、モダン、ナチュラルなど)で撮影された画像である。商品画像は、テーブル記憶部31に記憶される。また、商品画像は、
図2(d)に示すように、固有の番号を付して、商品画像の特徴が関連付けられた商品画像テーブルにより管理されている。
【0077】
レコメンド部14は、特徴特定部13により特定したECサイト3の特徴に基づいて、ECサイト3に適合した一の商品画像を選択してレコメンドする。具体的には、レコメンド部14は、
図2(d)に示す、商品画像の特徴に基づいて、当該特徴と同じまたは類似する特徴を有するECサイトに対応する商品画像を選択してレコメンドする。例えば、レコメンド部14は、ECサイト3の特徴が北欧風であれば、北欧風の商品画像を選択してレコメンドする。レコメンドされた商品画像は、ダウンロードをすることにより利用することができる。なお、ダウンロードするときに、商品画像のサイズや型式(gif形式、jpg形式、ping形式など)を選択することができる。さらに、レコメンドされた商品画像が複数ある場合、すべての商品画像を一括してダウンロードすることもできる。
【0078】
よって、レコメンド装置1は、一の商品に複数の種類の商品画像がある場合において、ECサイト3に適合した商品画像を絞り込んでレコメンドすることができる。
【0079】
<レコメンド商品の閲覧>
つぎに、レコメンド装置1によりレコメンドされた商品を閲覧し、商品画像をダウンロードする手順について、
図9および
図10を参照しながら説明する。
【0080】
パートナーは、商品提供事業者が提供するサービスを受けるために、所定のWebページにアクセスして、所定のユーザ登録(基本情報の入力)を行う。登録された情報は、パートナーテーブルに反映される。登録が完了すると、登録されているメールアドレスにログインIDが送付される。パートナーは、ログインIDとユーザ登録時に決めたパスワードを利用して、商品提供事業者が提供するWebページにログインする。なお、ユーザ登録時に入力した基本情報は、ログイン後に自由に追加修正などを行うことができる。
【0081】
ログイン後のページP1は、パートナーの端末装置に表示されるページであり、
図9に示すように、複数の項目A1〜A5から構成されている。
【0082】
特に、項目A2は、「特集記事」A11や「レコメンド商品の情報」A12などにより構成されている。レコメンド商品は、レコメンド装置1のレコメンド部14でレコメンドされた商品である。
【0083】
「レコメンド商品の情報」A12が選択されると、レコメンド商品が紹介されるレコメンドページに遷移する。例えば、レコメンドページP2は、
図10に示すように、代表的な商品画像のサムネイルと、商品の説明が表示される。商品の説明は、例えば、商品番号と、商品名と、レコメンドの理由などにより構成されている。また、レコメンドの理由「あなたのECサイトと同様のテイストのECサイト3aでいま一番売れている商品です」中の「ECサイト3a」にハイパーリンクを埋め込み、「ECサイト3a」が選択されると、新しいウィンドウが開いてECサイト3aが表示されるようにしてもよい。
【0084】
また、レコメンドページP2には、
図10に示すように、複数のレコメンド商品が表示されてもよい。表示される順番は、レコメンドが最新のものから順に並んでもよいし、売り上げが高い商品から並んでもよい。
【0085】
パートナーは、レコメンドされている商品が気に入ったら、所定の操作を行って、レコメンド商品の素材(商品画像)をダウンロードすることができる。
【0086】
<方法>
つぎに、レコメンド装置1による商品のレコメンドを行う手順について、
図11に示すフローチャートを用いて説明する。
【0087】
ステップS1において、受付部11は、ECサイト3を運営するパートナーから商品の注文を受け付ける(受付工程)。
【0088】
ステップS2において、管理部12は、ステップS1の工程により受け付けた商品の注文に基づいて、ECサイト3ごとの商品の売れ行きを管理する(管理工程)。
【0089】
ステップS3において、特徴特定部13は、ステップS2の工程により管理されているECサイト3ごとの商品の売れ行きに基づいて、ECサイト3の特徴を特定する(特徴特定工程)。
【0090】
ステップS4において、レコメンド部14は、ステップS3の工程により特定したECサイト3の特徴に基づいて、ECサイト3に適合する商品をレコメンドする(レコメンド工程)。
【0091】
よって、レコメンド装置1は、商品提供事業者が扱う大量の商品の中からECサイト4に適合した売れる商品をレコメンドするので、ECサイト4を運営するパートナーの商品選びにかかる時間と労力を軽減することができる。
【0092】
<プログラム>
また、本実施例では、主に、パートナーが運用するECサイトに適合した売れる商品をレコメンドするためのレコメンド装置1の構成と動作について説明したが、これに限られず、各構成要素を備え、パートナーが運用するECサイトに適合した売れる商品をレコメンドするための方法、およびプログラムとして構成されてもよい。
【0093】
さらに、レコメンド装置1を構成する各機能を実現するためのプログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
【0094】
具体的には、当該プログラムは、ECサイト3を運営するパートナーから商品の注文を受け付ける受付工程と、受付工程により受け付けた商品の注文に基づいて、ECサイト3ごとの商品の売れ行きを管理する管理工程と、管理工程により管理されているECサイト3ごとの商品の売れ行きに基づいて、ECサイト3の特徴を特定する特徴特定工程と、特徴特定工程により特定したECサイト3の特徴に基づいて、ECサイト3に適合する商品をレコメンドするレコメンド工程と、をコンピュータによって実現するためのプログラムである。
【0095】
さらに、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0096】
さらに「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【解決手段】ECサイト3を運営するパートナーから商品の注文を受け付ける受付部11と、受付部11により受け付けた商品の注文に基づいて、ECサイト3ごとの商品の売れ行きを管理する管理部12と、管理部12により管理されているECサイト3ごとの商品の売れ行きに基づいて、ECサイト3の特徴を特定する特徴特定部13と、特徴特定部13により特定したECサイト3の特徴に基づいて、ECサイト3に適合する商品をレコメンドするレコメンド部14とを備える。