【実施例】
【0091】
実施例
一般:
マイクロウェーブ加熱は、Biotage Emrys LiberatorまたはInitiatorマイクロウェーブを用いて行った。カラムクロマトグラフィーは、Isco Rf200dを用いて実施した。溶媒除去は、Buchi回転エバポレーターまたはGenevac遠心エバポレーターのいずれかを用いて実施した。分取LC/MSは、酸性移動相条件下でWaters自動精製装置および19×100mmのXTerra5ミクロンMS C18カラムを用いて行った。NMRスペクトルは、Varian400MHz分光計を用いて記録した。
【0092】
反応器(例えば、反応容器、フラスコ、ガラス反応器など)を記載するために用語「不活性化された」が使用される場合、その反応器中の空気が、実質的に湿気を含まないまたは乾燥した、不活性ガス(例えば、窒素、アルゴンなど)に置き換えられていることが意味される。
【0093】
本発明の化合物を調製するための一般的な方法および実験を以下に示す。ある場合には、特定の化合物を例として説明する。しかしながら、それぞれの場合において、本発明の一連の化合物を下記のスキームおよび実験に従って調製したことが理解されるであろう。
【0094】
目的化合物の精製のための分取HPLC条件
クロマトグラフィー条件:
計器:Waters 2767-SQD Mass trigger Prep System
カラム:Waters Xbridge C18 150mm*19mm*5μm
検出器:VWD SQD
流量:15mL/分
【0095】
【表A】
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【0096】
代表的な移動相:
1)
移動相:A:水中0.1%TFA
移動相:B:ACN
2)
移動相:A:水中0.1%NH
4HCO
3
移動相:B:ACN
3)
移動相:A:水中0.1%NH
4OAc
移動相:B:ACN
4)
移動相:A:水中0.1%NH
4OH
移動相:B:ACN
【0097】
定義:以下の略語は、示された意味を有する。
ACN:アセトニトリル
Boc
2O:二炭酸ジ−tert−ブチル
Brettphos:2−(ジシクロへキシルホスフィノ)−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル
tBuONa:ナトリウムtert−ブトキシド
CH
3I:ヨードメタン
Cs
2CO
3:炭酸セシウム
DCC:N,N’−ジシクロへキシルカルボジイミド
DCM:ジクロロメタン
DIEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−(ジメチルアミノ)ピリジン
DME:ジメチルエーテル
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
EGTA:エチレングリコール四酢酸
ESI−MS:エレクトロスプレーイオン化−質量分析
EtOH:エタノール
HATU:1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート
H
2SO
4:硫酸
iPrOH:イソプロパノール
K
2CO
3:炭酸カリウム
KHMDS:カリウムビス(トリメチルシリル)アミド
KOH:水酸化カリウム
LCMS:液体クロマトグラフィー−質量分析
MeOH:メタノール
MsCl:塩化メタンスルホニル
NaBH
3CN:シアノ水素化ホウ素ナトリウム
NaBH(OAc)
3:トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
NH
4Cl:塩化アンモニウム
NH
4HCO
3:重炭酸アンモニウム
NaI:ヨウ化ナトリウム
NaNO
3:硝酸ナトリウム
NaOAc:酢酸ナトリウム
nBuOH:n−ブタノール
分取HPLC:分取高速液体クロマトグラフィー
分取TLC:分取薄層クロマトグラフィー
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオリド
TBDMS−CL:tert−ブチルジメチルシリルクロリド
TBSCl:tert−ブチルジメチルシリルクロリド
TBSOTf:トリフルオロメタンスルホン酸tert−ブチルジメチルシリル
TEA:トリエチルアミン
TESCl:クロロトリエチルシラン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
Ti(O
iPr)
4:チタンイソプロポキシド
TLC:薄層クロマトグラフィー
PPTS:p−トルエンスルホン酸ピリジニウム
PE:石油エーテル
PEG:ポリ(エチレングリコール)
PtO
2:二酸化白金
EtOAc:酢酸エチル
Pd/C:炭素担持パラジウム(0)
Pd
2(dba)
3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(dppf)
2Cl
2:[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Ruphos:2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシビフェニル
Xantphos:4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
【0098】
材料:以下の化合物は、市販されており、かつ/または有機合成の技術分野の当業者によく知られている多くのやり方で調製され得る。より具体的には、開示される化合物は、本明細書に記載される反応および技術を用いて調製され得る。下記の合成方法の説明において、全ての提案される反応条件(溶媒、反応雰囲気、反応温度、実験期間、およびワークアップ手順の選択を含む)は、別段の指摘がない限り、その反応について標準的な条件となるように選択され得ることが理解されるべきである。分子の様々な部分に存在する官能基は、提案される試薬および反応と適合性があるべきであることが、有機合成の技術分野の当業者により理解される。そうした反応条件と適合性がない置換基は、当業者には明らかであり、したがって、代替的な方法が必要とされる。実施例のための出発物質は、市販されているか、または知られている物質から標準的な方法により容易に調製される。
【0099】
実施例化合物の合成および試験
2A〜2Lの手順によって表1の化合物を調製した。
【0100】
【表1-1】
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【0101】
【表1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
【表1-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0103】
【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
【表1-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
【表1-6】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
【表1-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
【表1-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
【表1-9】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
【表1-10】
[この文献は図面を表示できません]
【0110】
【表1-11】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
【表1-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0112】
【表1-13】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
【表1-14】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
【表1-15】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
手順2A:実施例−100
【化8】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
【化9】
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a.N−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−アセトアミド
トルエン(110mL)中の3,5−ジメトキシ−フェニルアミン(20g、0.131mol)の溶液に、無水酢酸(14g、0.137mmol)を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で18時間撹拌した。PE(55mL)を添加し、沈殿物を濾過し、PE(100mL)で洗浄して、表題化合物(24.2g、収率:95%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ2.16(s,3H),3.77(s,6H),6.23(s,1H),6.75(s,2H),7.20(s,1H).
【0116】
【化10】
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b.N−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−アセトアミド
ACN(75mL)中のN−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−アセトアミド(5g、25.6mmol)の溶液に、塩化スルフリル(6.9g、51.2mmol)を、窒素雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を、この温度で30分間撹拌し、飽和NaHCO
3水(40mL)でクエンチした。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、表題化合物(2.3g、収率:34%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ2.25(s,3H),3.86(s,6H),6.54(s,1H),6.90(s,1H).
【0117】
【化11】
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c.2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニルアミン
EtOH(130mL)およびKOH(2M、75mL)中のN−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−アセトアミド(3.6g、13.7mmol)の溶液を、24時間にわたり加熱還流した。反応物を0℃に冷却し、この温度で1時間撹拌した。沈澱物を濾過し、乾燥させて、表題化合物(2.3g、収率:76%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.90(s,6H),4.57(bs,2H),6.05(s,1H).
【0118】
【化12】
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d.2,4−ジクロロ−3−イソシアナト−1,5−ジメトキシ−ベンゼン
ジオキサン(15mL)中の2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニルアミン(500mg、2.25mmol)、トリホスゲン(335mg、1.12mmol)およびTEA(342mg、3.38mmol)の混合物を、マイクロウェーブ下で2時間にわたり130℃に加熱した。反応物を濃縮し、残留物を、DCMで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(450mg、収率:80%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.92(s,6H),6.42(s,1H).
【0119】
【化13】
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e.(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−メチル−アミン
iPrOH(50mL)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(7.45g、50mmol)の溶液に、THF中のメチルアミンの溶液(2M、30mL、60mmol)を室温で添加した。結果として生じた混合物を、18時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を、DCM:EtOAc=6:1〜1:1で溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(4.4g、収率:62%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ2.96(d,3H),5.22−5.36(bs,1H),6.35(s,1H),8.35(s,1H);MS(ESI):144[M+H]
+.
【0120】
【化14】
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f.N−メチル−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミン
DME(50mL)中の(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−メチル−アミン(1g、7mmol)、2−ニトロ−フェニルアミン(965mg、7mmol)、Brettphos(279mg、0.35mmol)およびtBuONa(2g、21mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で1時間にわたり90℃に加熱した。反応物を濃縮し、残留物を、DCM:EtOAc=10:1〜1:1で溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(600mg、収率:35%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ2.94(d,3H),4.99(bs,1H),5.82(s,1H),7.04(t,1H),7.60(t,1H),8.21(d,1H),8.33(s,1H),8.75(d,1H),9.91(s,1H);MS(ESI):246[M+H]
+.
【0121】
【化15】
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g.3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1−[6−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−尿素
THF(15mL)中のN−メチル−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミン(150mg、0.61mmol)の溶液に、NaH(60%、60mg、1.5mmol)を0℃で添加し、この混合物を室温で30分間撹拌した。2,4−ジクロロ−3−イソシアナト−1,5−ジメトキシ−ベンゼン(180mg、0.73mmol)の溶液を、室温で滴下した。結果として生じた混合物を2時間撹拌した。水(2mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物を、DCM:EtOAc=6:1〜1:1で溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(54mg、収率:18%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.38(s,3H),3.93(s,6H),6.75(s,1H),6.91(s,1H),7.34(t,1H),7.72(t,1H),7.79(d,1H),8.01(d,1H),8.38(s,1H),9.99(s,1H),11.78(s,1H);MS(ESI):493[M+H]
+.
【0122】
【化16】
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h.1−[6−(2−アミノ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−尿素
THF(10mL)およびMeOH(10mL)中の3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−1−[6−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−尿素(50mg、0.1mmol)の溶液に、ラネーNi(水中懸濁液)を室温で添加し、結果として生じた混合物を、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応物を濾過し、濃縮して、表題化合物(38mg、収率:82%)を得、これを次の工程で直接使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.28(s,3H),3.85(s,2H),3.94(s,6H),5.86(s,1H),6.52(s,1H),6.78−6.87(m,3H),7.16−7.20(m,2H),8.39(s,1H),12.62(s,1H);MS(ESI):463[M+H]
+.
【0123】
【化17】
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i.N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
THF(10mL)中の1−[6−(2−アミノ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−尿素(25mg、0.05mmol)の溶液に、THF中のアクリロイルクロリドの溶液(20mg/mL、0.5mL、0.1mmol)を−10℃で添加し、結果として生じた混合物を、この温度で1時間撹拌した。MeOH(1mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物を分取TLCにより精製して、表題化合物(12mg、収率:43%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.26(s,3H),3.94(s,6H),5.74(d,1H),6.24(d,1H),6.37(s,1H),6.47−6.54(m,1H),6.90(s,2H),7.20(d,2H),7.56−7.58(m,1H),7.66−7.68(m,1H),8.38(s,1H),9.99(s,1H),9.70(s,1H),11.99(s,1H);MS(ESI):517[M+H]
+.
【0124】
化合物102、103および105を、化合物100と同様にして合成した。
【0125】
手順2B:実施例−107
【化18】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
【化19】
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a.(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−3−イルメチル−アミン
ジオキサン(20mL)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(1g、6.71mmol)の溶液に、ピリジン−3−イル−メチルアミン(745mg、6.9mmol)の溶液を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(680mg、収率:46%)を得た。MS(ESI):221[M+H]
+.
【0126】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
b.N−(2−ニトロ−フェニル)−N’−ピリジン−3−イルメチル−ピリミジン−4,6−ジアミン
トルエン(10mL)中の(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−3−イルメチル−アミン(300mg、1.36mmol)、2−ニトロ−フェニルアミン(188mg、1.36mmol)、Pd
2(dba)
3(128mg、0.14mmol)、Xantphos(161mg、0.28mmol)およびCs
2CO
3(913mg、2.8mmol)の脱気混合物を、100℃で4時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(150mg、収率:34%)を得た。MS(ESI):323[M+H]
+.
【0127】
【化21】
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c.3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−[6−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−1−ピリジン−3−イルメチル−尿素
THF(15mL)中のN−(2−ニトロ−フェニル)−N’−ピリジン−3−イルメチル−ピリミジン−4,6−ジアミン(150mg、0.467mmol)の溶液に、NaH(60%、48mg、1.2mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で30分間撹拌した。2,4−ジクロロ−3−イソシアナト−1,5−ジメトキシ−ベンゼン(手順2A、工程a〜d;180mg、0.73mmol)の溶液を、室温で滴下した。結果として生じた混合物を2時間撹拌した。水(2mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(85mg、収率:32%)を得た。MS(ESI):570[M+H]
+.
【0128】
【化22】
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d.1−[6−(2−アミノ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−尿素
AcOH(5mL)中の3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−[6−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−1−ピリジン−3−イルメチル−尿素(85mg、0.149mmol)およびFe(84mg、1.5mmol)の混合物を、50℃で2時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(53mg、収率:66%)を得た。MS(ESI):540[M+H]
+.
【0129】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
e.N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
THF(10mL)中の1−[6−(2−アミノ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−3−イルメチル−尿素(53mg、0.1mmol)の溶液に、THF中のアクリロイルクロリドの溶液(20mg/mL、0.5mL、0.1mmol)を−10℃で添加し、この混合物をこの温度で1時間撹拌した。MeOH(1mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物を分取TLCにより精製して、表題化合物(9mg、収率:15%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.84(s,6H),5.01(s,2H),5.69(d,1H),5.75(s,1H),6.10(dd,1H),6.34(d,1H),6.47(s,1H),7.00(d,1H),7.09−7.24(m,2H),7.28(t,1H),7.32(s,1H),7.47(d,1H),7.69−7.71(m,2H),8.31−8.34(m,2H),8.40−8.42(m,1H),12.60(s,1H);MS(ESI):594[M+H]
+.
【0130】
手順2C:実施例−108
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
【0131】
【化26】
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b.4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニルカルバミン酸tert−ブチル
トルエン(85mL)中の4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバミン酸tert−ブチル(5.4g、17mmol)、1−エチルピペラジン(2.91g、25.5mmol)、Pd
2(dba)
3(2.1g、3.4mmol)、キサントホス(3.92g、6.8mmol)およびCs
2CO
3(11.1g、34mmol)の脱気混合物を、100℃で4時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物を、MeOH:DCM=1:50〜1:20で溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(3.3g、収率:55%)を得た。MS(ESI):351[M+H]
+.
【0132】
【化27】
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c.4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン
DCM(50mL)中の4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニルカルバミン酸tert−ブチル(3.3g、9.43mmol)の溶液に、TFA(20mL)を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で3時間撹拌した。真空中での全ての揮発性物質の除去後に、残留物をDCMに再溶解させ、飽和K
2CO
3水で中和し、DCMで抽出した。合わせた抽出物を濃縮して、表題化合物(2.1g、収率:90%)を得、これを次の工程で直接使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.02(t,3H),2.36(q,2H),2.47−2.49(m,4H)2.97−3.00(m,4H),6.97(d,1H),7.20(s,2H),7.25(s,1H),7.34(dd,1H);MS(ESI):251[M+H]
+.
【0133】
【化28】
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d.N
4−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)−N
6−メチルピリミジン−4,6−ジアミン
トルエン(45mL)中の4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン(2.1g、8.4mmol)、6−クロロ−N−メチルピリミジン−4−アミン(手順2A、工程e;1.2g、8.4mmol)、Pd
2(dba)
3(1.54g、1.68mmol)、キサントホス(1.94g、3.36mmol)およびCs
2CO
3(5.48g、16.8mmol)の脱気混合物を、100℃で1時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物を、MeOH:DCM=1:40〜1:20で溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(870mg、収率:29%)を得た。MS(ESI):358[M+H]
+.
【0134】
【化29】
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e.3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)−1−メチル尿素
THF(15mL)中のN4−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)−N6−メチルピリミジン−4,6−ジアミン(870mg、2.44mmol)の溶液に、NaH(60%、200mg、5mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で30分間撹拌した。THF中の2,4−ジクロロ−3−イソシアナト−1,5−ジメトキシ−ベンゼン(手順2A、工程a〜d;908mg、3.66mmol)の溶液を、0℃で滴下した。結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液(2mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、DCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(330mg、収率:21%)を赤色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.44(t,3H),3.01(t,2H),3.21(q,2H),3.41−3.49(m,5H),3.73−3.80(m,4H),3.92(s,6H),6.27(s,1H),6.55(s,1H),7.25(d,1H),7.69(s,1H),8.32(d,1H),8.52(s,1H),10.28(br s,1H),12.05(br s,1H);MS(ESI):605[M+H]
+.
【0135】
【化30】
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f.1−(6−(2−アミノ−4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素
THF(20mL)およびMeOH(20mL)中の3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(6−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)−1−メチル尿素(330mg、0.546mmol)の溶液に、ラネーNi(水中懸濁液)を室温で添加し、結果として生じた混合物を、水素雰囲気(1atm)下で3時間撹拌した。反応物を濾過し、濃縮した。残留物をMeOHで2回洗浄して、表題化合物(280mg、純度:90%)を得、これを次の工程で直接使用した。MS(ESI):575[M+H]
+.
【0136】
【化31】
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g.N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
THF(30mL)中の1−(6−(2−アミノ−4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(280mg、純度:90%、0.44mmol)の溶液に、THF中のアクリロイルクロリドの溶液(20mg/mL、2mL、0.44mmol)を−10℃で添加し、結果として生じた混合物を、この温度で1時間撹拌した。MeOH(1mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物を分取HPLCおよび分取TLCにより精製して、表題化合物(20mg、収率:7%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.31(t,3H),2.65(q,2H),2.62−2.68(m,4H),3.27(s,3H),3.36−3.38(m,4H),3.91(s,6H),5.76(d,1H),5.90(s,1H),6.24(dd,1H),6.41(d,1H),6.52(s,1H),6.74(dd,1H),7.07(br s,1H),7.23(d,1H),7.72(br s,1H),7.98(br s,1H),8.37(s,1H),12.52(s,1H);MS(ESI):629[M+H]
+.
【0137】
実施例−110
【化32】
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N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−フェニル)−2−フルオロアクリルアミド
手順2A(実施例100)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(i)を以下の手順に変更した:クロロホルム(100mL)中の1−[6−(2−アミノ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−尿素(130mg、テトラクロロアニリンと混合した)およびDCC(118mg、0.56mmol)の溶液に、クロロホルム(50mL)中の2−フルオロアクリル酸(50mg、0.56mmol)の溶液を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で一晩撹拌した。水(1mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物を逆相カラムおよび分取TLCにより精製して、表題化合物(4mg、収率:5%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ12.17(s,1H),8.45(s,1H),8.35(s,1H),7.84(d,1H),7.37(d,1H),7.29(t,1H),7.26(t,1H),6.47(s,1H),5.94(s,1H),5.78(dd,1H),5,21(dd,1H),3.85(s,6H),3.25(s,3H);MS(ESI):535[M+H]
+.
【0138】
手順2E:実施例−111
【化33】
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N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−5−(1−エチルピペリジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド
【化34】
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a.4−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル
ジオキサンおよび水(30mL、8:1)中の4−ブロモ−2−ニトロアニリン(1g、4.6mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(1.42g、4.6mmol)、リン酸三カリウム三水和物(3.9g、14.64mmol)の脱気混合物に、Pd(dppf)
2Cl
2(337mg、0.46mmol)を添加した。混合物を、110℃で3時間還流させた。濾過および濃縮により粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.1g、収率:75%)を得た。MS(ESI):320[M+H]
+.
【0139】
【化35】
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b.1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)尿素
DMF(15mL)中の6−クロロ−N−メチルピリミジン−4−アミン(手順2A、工程e;460mg、3.21mmol)の溶液に、NaH(60%、193mg、4.81mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で30分間撹拌した。DMF(5mL)中の2,4−ジクロロ−3−イソシアナト−1,5−ジメトキシ−ベンゼン(手順H、工程a〜d;1.03g、4.17mmol)の溶液を、室温で滴下した。結果として生じた混合物を、0.5時間撹拌した。DMF(2mL)中のSEMCl(804mg、4.81mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で1時間撹拌した。飽和NH
4Cl水を添加して、反応をクエンチした。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下でエバポレートして粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(470mg、収率:28%)を得た。MS(ESI):521[M+H]
+.
【0140】
【化36】
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c.(4−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−ニトロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル
トルエン(10mL)中の1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)尿素(470mg、0.9mmol)、4−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(320mg、1mmol)、Pd
2(dba)
3(92mg、0.1mmol)、キサントホス(115mg、0.2mmol)およびCs
2CO
3(652mg、2mmol)の脱気混合物を、100℃で5時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(400mg、収率:57%)を得た。MS(ESI):804[M+H]
+.
【0141】
【化37】
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d.4−(3−アミノ−4−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
MeOH(10mL)中の4−(4−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−ニトロフェニル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(380mg、0.473mmol)の溶液に、PtO
2(38mg、10重量%)および1滴のクロロベンゼンを室温で添加し、結果として生じた混合物を水素雰囲気(1atm)下で一晩撹拌した。反応物を濾過し、濃縮した。残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(130mg、収率:37%)を得た。MS(ESI):776[M+H]
+.
【0142】
【化38】
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e.N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−5−(ピペリジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドのTFA塩
THF(15mL)中の4−(3−アミノ−4−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(130mg、0.168mmol)の溶液に、アクリロイルクロリドの溶液(10mg/mL、1.7mL、0.19mmol)を−10℃で滴下し、結果として生じた混合物を、0℃で1時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。MeOH(5mL)を添加して反応をクエンチし、反応物を濃縮した。DCM(2mL)中の残留物を、DCM/TFAの混合物(2/1、v/v、3mL)に滴下した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残留物(50mg、定量的)を、さらなる精製なしに次の工程のために直接使用した。MS(ESI):600[M+H]
+.
【0143】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
f.N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−5−(1−エチルピペリジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド
EtOH(1mL)中のN−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−5−(ピペリジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドのTFA塩(35mg、0.049mmol)の溶液に、NaOAc(4mg、0.05mmol)およびアセトアルデヒド水(1mL、0.9mmol、40%)を添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した後に、NaBH
3CN(12mg、0.18mmol)を添加し、溶液を室温でさらに3時間撹拌した。真空中での全ての揮発性物質の除去後に、残留物を、DCMおよび水の間で分配した。水層を、クロロホルムで2回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下でエバポレートして粗生成物を得、これを分取HPLCにより精製して、表題化合物(3mg、収率:10%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOH−d4)δ8.38(s,1H),7.68(s,1H),7.54(d,1H),7.24(dd,1H),6.83(s,1H),6.46−6.35(m,3H),5.81(d,1H),3.97(s,6H),3.74−3.70(m,2H),3.37(s,3H),3.26(q,2H),3.17−3.11(m,2H),2.99−2.96(m,1H),2.26−2.22(m,2H),2.06−1.99(m,2H),1.43(t,3H);MS(ESI):628[M+H]
+.
【0144】
実施例−112
【化40】
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N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)−5−(1−メチルピペリジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド
手順2E(実施例111)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(f)でホルムアルデヒドを代わりに用いて表題化合物(1.5mg、収率:11.6%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOH−d4)δ8.26(s,1H),7.55(s,1H),7.41(d,1H),7.11(d,1H),6.71(s,1H),6.34−6.22(m,3H),5.68(d,1H),3.84(s,6H),3.55−3.52(m,2H),3.25(s,3H),3.21−3.08(m,2H),2.90−2.83(m,4H),2.11−2.08(m,2H),1.89−1.85(m,2H);MS(ESI):614[M+H]
+.
【0145】
手順2F:実施例−113
【化41】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−ジメチルアミノメチル−フェニル)−アクリルアミド
【化42】
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a.4−フルオロ−3−ニトロ−ベンズアルデヒド
0℃のDCM(40mL)中の(4−フルオロ−3−ニトロ−フェニル)−メタノール(750mg、4.4mmol)の撹拌溶液に、デス−マーチン試薬(3.0g、7mmol)を添加した。溶液を室温で4時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失を示した。反応を、10%NaHCO
3および10%Na
2S
2O
3水溶液でクエンチし、DCM層を分離し、水(100mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。反応物を濃縮し、残留物を、シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(570mg、収率:75%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.09(d,1H),8.36(t,1H),8.06(dd,1H),7.97(m,1H).
【0146】
【化43】
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b.4−アミノ−3−ニトロベンズアルデヒド
THF(20mL)中の4−フルオロ−3−ニトロ−ベンズアルデヒド(570mg、3.3mmol)の溶液に、NH
4OH(5mL)を添加した。この反応混合物を、室温で1時間撹拌した。結果として生じた黄色固体を収集し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、表題化合物(300mg、収率:53%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ9.76(s,1H),8.57(d,1H),8.18(br s,2H),7.80(dd,1H),7.10(d,1H).
【0147】
【化44】
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c.4−ジメチルアミノメチル−2−ニトロ−フェニルアミン
MeOH(4mL)中のジメチルアミンの撹拌溶液(4.0mL、2M、8.0mmol)にTi(O
iPr)
4(1.15g、4mmol)を添加し、溶液を室温で15分間撹拌した。次いで、MeOH(2mL)中の4−アミノ−3−ニトロ−ベンズアルデヒド(160mg、1.0mmol)を添加し、溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、NaBH
4(78mg、2mmol)を添加し、溶液を室温で1時間撹拌した。LCMSは、主生成物ピークを示した。溶液をEtOAc(60mL)で希釈し、水(2×100mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。溶液を蒸発乾固し、130mgの粗生成物を収集し、これをさらなる精製なしに次の工程のために使用した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.82(s,1H),7.35(br s,2H),7.31(dd,1H),6.97(d,1H),3.26(s,2H),2.12(s,6H).
【0148】
【化45】
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d.1−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−3−[6−(4−ジメチルアミノメチル−2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−メチル−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素
トルエン(5mL)中の1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(手順L、工程b;260mg、0.5mmol)の撹拌溶液に、4−ジメチルアミノメチル−2−ニトロ−フェニルアミン(100mg、0.5mmol)、Cs
2CO
3(400mg、1.25mmol)、Pd
2(dba)
3(46mg、0.05mmol)、キサントホス(90mg、0.15mmol)を添加した。溶液を100℃で一晩撹拌した。LCMSは、主生成物ピークを示した。溶液をシリカゲルでエバポレートし、EtOAc(0.5%TEAを含む):MeOH(0.5%TEAを含む)=10〜10:0.5で溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(100mg、収率:30%)を得た。MS(ESI):680[M+H]
+.
【0149】
【化46】
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e.[6−(2−アミノ−4−ジメチルアミノメチル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素
MeOH(10mL)中の1−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−3−[6−(4−ジメチルアミノメチル−2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−メチル−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(100mg、0.15mmol)の撹拌溶液に、4滴のクロロベンゼン、次いでPtO
2(30mg、30重量%)を添加した。溶液を、水素雰囲気下において室温で一晩撹拌した。反応物を濾過し、濃縮した。残留物を、さらなる精製なしに次の工程に使用した。MS(ESI):650[M+H]
+.
【0150】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
f.1−[6−(2−アミノ−4−ジメチルアミノメチル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−尿素
無水DCM(10mL)中の1−[6−(2−アミノ−4−ジメチルアミノメチル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素の撹拌溶液に、TFA(10mL)を室温で添加した。溶液を室温で3時間撹拌した。LCMSは、主生成物ピークを示した。溶液を蒸発乾固し、DCM(40mL)で希釈し、10%飽和Na
2CO
3(10mL)で洗浄した。DCM層を、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。真空下での濃縮により粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0.5%Et
3Nを含む10%MeOH/DCM)により精製して、表題化合物(45mg、収率:2工程で58%)を得た。MS(ESI):520[M+H]
+.
【0151】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
g.N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−ジメチルアミノメチル−フェニル)−アクリルアミド
−10℃のTHF(40mL)中の1−[6−(2−アミノ−4−ジメチルアミノメチル−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−尿素(45mg、0.11mmol)の撹拌溶液に、THF(3mL)中のアクリロイルクロリド(30mg、0.33mmol)を添加した。溶液を、−10℃で5時間撹拌した。LCMSは、主生成物ピークを示した。反応をMeOH(3mL)でクエンチし、エバポレートした。残留物を分取HPLC(NH
4HCO
3条件下の水/ACN)により精製して、表題化合物(6mg、収率:15%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ8.25(s,1H),7.47(d,1H),7.44(s,1H),7.16(dd,1H),6.70(s,1H),6.33−6.20(m,3H),5.67(dd,1H),3.84(s,6H),3.43(s,2H)3.22(s,3H),2.20(s,6H);MS(ESI):574[M+H]
+.
【0152】
実施例−114
【化49】
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N−(2−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル)プロピオルアミド
手順2C(実施例108)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(g)を以下の手順に変更した:クロロホルム(50mL)中の1−[6−(2−アミノ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−尿素(50mg、0.108mmol)およびDCC(46mg、0.22mmol)の溶液に、クロロホルム(50mL)中のプロピオル酸(16mg、0.22mmol)の溶液を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で一晩撹拌した。水(1mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物を逆相カラムおよび分取TLCにより精製して、表題化合物(5mg、収率:9.1%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.04(s,1H),10.36(s,1H),9.03(s,1H),8.45(s,1H),7.67(d,1H),7.59(d,1H),7.30−7.25(m,2H),6.96(s,1H),6.50(s,1H),4.42(s,1H),4.00(s,6H),3.35(s,3H);MS(ESI):515[M+H]
+
【0153】
実施例−116
【化50】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(2−メトキシ−エチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(2−メトキシ−エチル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(以下に調製を示す)を代わりに用いて表題化合物(40mg、5工程にわたる収率:16%)を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ11.28(s,1H),9.71(s,1H),8.85(s,1H),8.38(s,1H),7.70−7.68(m,1H),7.55−7.53(m,1H),7.20−7.18(m,2H),6.89(s,1H),6.69(s,1H),6.50(dd,1H),6.26(d,1H),5.75(d,1H),4.03(t,2H),3.94(s,6H),3.56(t,2H),3.24(s,3H);MS(ESI):437[M+H]
+.
【0154】
1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(2−メトキシ−エチル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素の調製:
【化51】
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a.(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(2−メトキシ−エチル)−アミン
iPrOH(70mL)およびDIPEA(1.94g、15mmol)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(2g、14mmol)の溶液に、2−メトキシ−エチルアミン(1.13g、15mmol)の溶液を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で1時間撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.95g、収率:82%)を得た。MS(ESI):188[M+H]+.
【0155】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
b.1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(2−メトキシ−エチル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素
DMF(10mL)中の(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(2−メトキシ−エチル)−アミン(300mg、1.6mmol)の溶液に、NaH(60%、96mg、2.4mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で10分間撹拌した。DMF(5mL)中の1−イソシアナト−3,5−ジメトキシ−ベンゼン(590mg、2.4mmol)の溶液を、0℃で滴下した。結果として生じた混合物を30分間撹拌した。DMF(2mL)中のSEMCl(400mg、2.4mmol)を添加し、この反応混合物を室温で1時間撹拌した。飽和NH
4Cl水を添加して、反応をクエンチした。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を、水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(720mg、収率:78%)を得た。MS(ESI):565[M+H]
+.
【0156】
実施例−120
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミドトリフルオロ酢酸
手順2I(実施例142)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(c)で2−ニトロアニリンおよびN−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミン(以下に概説する方法により調製した)を代わりに用いて表題化合物(11mg、6工程にわたる収率:7.5%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.30(s,1H),9.80(s,1H),9.28(m,1H),8.92(s,1H),8.42(s,1H),7.64(d,1H),7.55(d,1H),7.24−7.16(m,2H),6.90(s,1H),6.53(s,1H),6.49(dd,1H),6.25(d,1H),5.76(d,1H),3.95(s,6H),3.91−3.88(m,2H),3.11−3.05(m,2H),2.74(d,6H),1.97−1.92(m,2H);MS(ESI):588[M+H]
+.
【0157】
N−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミンの調製
【化54】
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a.N’−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチル−プロパン−1,3−ジアミン
iPrOH(20mL)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(1g、6.7mmol)およびDIPEA(1.03g、8mmol)の溶液に、N,N−ジメチル−プロパン−1,3−ジアミン(714mg、7mmol)を室温で添加した。結果として生じた混合物を2時間撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.15g、収率:80%)を得た。MS(ESI):215[M+H]
+.
【0158】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
b.N−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミン
トルエン(15mL)中のN’−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチル−プロパン−1,3−ジアミン(800mg、3.74mmol)、ニトロアニリン(525mg、3.8mmol)、Pd
2(dba)
3(348mg、0.38mmol)、Xantphos(438mg、0.76mmol)およびCs
2CO
3(3.05g、9.35mmol)の脱気混合物を、100℃で4時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(530mg、収率:45%)を得た。MS(ESI):317[M+H]
+.
【0159】
実施例−121
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
N−[2−(6−{3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−ウレイド}−ピリミジン−4−イルアミノ)−フェニル]−アクリルアミド
手順2I(実施例142)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(e)で2−ニトロアニリンおよびN−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミン(以下に調製を示す)を代わりに用いて表題化合物(8mg、6工程にわたる収率:1.2%)を得た。
1H NMR(300MHz,メタノール−d4)δ8.17(s,1H),7.46(d,1H),7.32(d,1H),7.12−7.08(m,2H),6.62(s,1H),6.29−6.14(m,3H),5.58(d,1H),3.82(t,2H),3.75(s,6H),2.27−2.19(m,8H),2.06(s,3H),1.67(t,2H);MS(ESI):643[M+H]
+.
【0160】
N−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミンの調製
【化57】
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a.(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−アミン
iPrOH(50mL)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(1.5g、10mmol)およびDIPEA(1.55g、12mmol)の溶液に、3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピルアミン(1.73g、11mmol)の溶液を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して表題化合物(1.4g、51%)を得、これをさらなる精製なしに次の工程で直接使用した。MS(ESI):270[M+H]
+.
【0161】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
b.N−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−N’−(2−ニトロ−フェニル)−ピリミジン−4,6−ジアミン
トルエン(15mL)中の(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−アミン(600mg、2.22mmol)、ニトロアニリン(317mg、2.3mmol)、Pd
2(dba)
3(210mg、0.23mmol)、Xantphos(265mg、0.46mmol)およびCs
2CO
3(1.81g、5.55mmol)の脱気混合物を、100℃で4時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(400mg、収率:48%)を得た。MS(ESI):372[M+H]
+.
【0162】
実施例−122
【化59】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−ピペリジン−4−イル−フェニル)−アクリルアミドトリフルオロ酢酸
手順2E(実施例111)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(e)および(f)を以下の手順に置き換えた:THF(15mL)中の4−(3−アミノ−4−(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(手順2E、実施例111、65mg、0.084mmol)の溶液に、アクリロイルクロリドの溶液(10mg/mL、0.9mL、0.1mmol)を−10℃で滴下し、結果として生じた混合物を、0℃で1時間撹拌した。MeOH(5mL)を添加して反応をクエンチし、反応物を濃縮した。残留物をDCM(2mL)に溶解させ、DCM/TFAの混合物(2:1、3mL)に滴下した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製して、表題化合物(23mg、収率:47%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.92(s,1H),9.64(s,1H),8.98(s,1H),8.60(m,1H),8.36(s,1H),8.25(m,1H),7.66(s,1H),7.51(d,1H),7.05(d,1H),6.90(s,1H),6.52(dd,1H),6.41(s,1H),6.24(d,1H),5.74(d,1H),3.96(s,6H),3.49(d,2H),3.28(s,3H),3.02(q,2H),2.85(t,1H),1.96(d,2H),1.78(q,2H);MS(ESI):600[M+H]
+.
【0163】
手順2G:実施例−123
【化60】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−モルホリン−4−イル−フェニル)−アクリルアミド
【化61】
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a.4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバミン酸ジ−tert−ブチル
THF(250mL)中の4−ブロモ−2−ニトロアニリン(10g、46mmol)、(Boc)
2O(20.7g、95mmol)の混合物を、還流下で一晩加熱した。混合物を濃縮して表題化合物(19.2g、収率:定量的)を得、これをさらなる精製なしに次の工程で直接使用した。
【0164】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
b.(4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニル)−カルバミン酸ジ−tert−ブチルエステル
トルエン(30mL)中の4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバミン酸tert−ブチル(1g、2.4mmol)、モルホリン(314mg、3.6mmol)、Pd
2(dba)
3(220mg、0.24mmol)、Xantphos(278mg、0.48mmol)およびCs
2CO
3(1.56g、4.8mmol)の脱気混合物を、100℃で1時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物およびモノBoc生成物の粗混合物(744mg)を得た。この混合物を、さらなる精製なしに次の工程で直接使用した。MS(ESI):324[M−Boc+H]
+.
【0165】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
c.4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニルアミン
DCM(20mL)中の(4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニル)−カルバミン酸ジ−tert−ブチルエステルおよびモノBoc生成物(744mg)の溶液に、TFA(10mL)を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で3時間撹拌した。真空中での全ての揮発性物質の除去後に、残留物をDCMに再溶解させ、飽和NaHCO
3水により中和し、DCMで抽出した。合わせた抽出物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(290mg、2工程にわたる収率:54%)を得た。MS(ESI):251[M+H]
+.
【0166】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
d.1−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−3−メチル−3−[6−(4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素
トルエン(15mL)中の4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニルアミン(290mg、1.3mmol)、1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(手順2E、工程b;624mg、1.2mmol)、Pd
2(dba)
3(110mg、0.12mmol)、Xantphos(139mg、0.24mmol)およびCs
2CO
3(782mg、2.4mmol)の脱気混合物を、100℃で2.5時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィー(chromatography flash)により精製して、表題化合物(440mg、収率:49%)を赤色固体として得た。MS(ESI):708[M+H]
+.
【0167】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
e.{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イル}−(4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
THF(10mL)中の1−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−3−メチル−3−[6−(4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(200mg、0.28mmol)、(Boc)
2O(93mg、0.42mmol)および触媒量のDMAPの混合物を、還流下で1時間加熱した。混合物を濃縮し、残留物をさらなる精製なしに次の工程のために使用した。MS(ESI):808[M+H]
+.
【0168】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
f.(2−アミノ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
MeOH(20mL)中の{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イル}−(4−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(粗、上で調製した)の溶液に、ラネーNi(水中懸濁液)を室温で添加し、結果として生じた混合物を、水素雰囲気(1atm)下で2時間撹拌した。反応物を濾過し、濃縮した。残留物をMeOHで2回洗浄して、表題生成物(160mg、収率:70%)を得た。MS(ESI):778[M+H]
+.
【0169】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
g.(2−アクリロイルアミノ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
DCM(5mL)中の(2−アミノ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(80mg、0.103mmol)の溶液に、TEAの溶液(10mg/mL、1.2mL、0.12mmol)およびアクリロイルクロリドの溶液(10mg/mL、1mL、0.11mmol)を0℃で滴下し、結果として生じた混合物を、室温で1時間撹拌した。LC−MSは、反応が完了したことを示した。水(5mL)を添加して反応をクエンチし、反応混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下でエバポレートして粗生成物を得、これをさらなる精製なしに次の工程のために使用した。
【0170】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
h.N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−モルホリン−4−イル−フェニル)−アクリルアミド
CH
2Cl
2(10mL)中の(2−アクリロイルアミノ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(粗、上で調製した)の溶液に、TFA(3mL)を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、NH
3.H
2Oで中和して粗化合物を得、これを分取HPLCにより精製して、表題化合物(10mg、収率:2工程で16%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ12.05(s,1H),9.60(s,1H),8.74(s,1H),8.32(s,1H),7.33−7.30(m,2H),6.89(s,1H),6.83(d,1H),6.48(dd,1H),6.25−6.21(m,2H),5.72(d,1H),3.96(s,6H),3.73(br,4H),3.44(s,3H),3.10(br,4H);MS(ESI):602[M+H]
+
【0171】
実施例−124
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
N−[2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−(3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で4−(3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミン(以下に調製を示す)を代わりに用いて表題化合物(26mg、3工程にわたる収率:30%)を得た。
1H NMR(300MHz,メタノール−d4)δ8.32(s,1H),7.36−7.33(m,2H),6.95(d,1H),6.80(s,1H),6.43−6.37(m,2H),6.15(s,1H),5.77(d,1H),3.95(s,6H),3.70(d,2H),3.29(s,3H),3.18−3.13(m,2H),2.45(t,2H),1.24(d,6H);MS(ESI):629[M+H]
+.
【0172】
4−(3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミンの調製
【化70】
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a.4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバミン酸ジ−tert−ブチル
THF(250mL)中の4−ブロモ−2−ニトロアニリン(10g、46mmol)、(Boc)
2O(20.7g、95mmol)の混合物を、還流下で一晩加熱した。混合物を濃縮して表題化合物(19.2g、定量的)を得、これをさらなる精製なしに次の工程のために使用した。
【0173】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
b.[4−(3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニル]−カルバミン酸ジ−tert−ブチルエステル
トルエン(30mL)中の4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバミン酸ジ−tert−ブチル(1g、2.4mmol)、2,6−ジメチル−ピペラジン(410mg、3.6mmol)、Pd
2(dba)
3(220mg、0.24mmol)、Xantphos(278mg、0.48mmol)およびCs
2CO
3(1.56g、4.8mmol)の脱気混合物を、100℃で1時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物およびモノBoc生成物の混合物(600mg)を得た。この混合物を、さらなる精製なしに次の工程で直接使用した。MS(ESI):350[M−Boc+H]
+.
【0174】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
c.4−(3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミン
DCM(20mL)中の[4−(3,5−ジメチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニル]−カルバミン酸ジ−tert−ブチルエステルおよびモノBoc生成物(600mg)の溶液に、TFA(10mL)を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で3時間撹拌した。真空中での全ての揮発性物質の除去後に、残留物をDCMに再溶解させ、飽和NaHCO
3水により中和し、DCMで抽出した。合わせた抽出物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(233mg、2工程にわたる収率:39%)を得た。MS(ESI):251[M+H]
+.
【0175】
実施例−125
【化73】
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N−[2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で4−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミン(以下に調製を示す)を代わりに用いて表題化合物(15mg、収率:5工程で9.6%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ12.03(s,1H),9.62(s,1H),8.76(s,1H),8.33(s,1H),7.37−7.32(m,2H),6.89−6.83(m,2H),6.46(dd,1H),6.26−6.21(m,2H),5.72(d,1H),3.93(s,6H),3.34−3.16(m,11H),2.93(s,3H);MS(ESI):679[M+H]
+.
【0176】
4−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミンの調製
【化74】
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a.4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバミン酸ジ−tert−ブチル
THF(250mL)中の4−ブロモ−2−ニトロアニリン(10g、46mmol)、(Boc)
2O(20.7g、95mmol)の混合物を、還流下で一晩加熱した。混合物を濃縮して表題化合物(19.2g、定量的)を得、これをさらなる精製なしに次の工程で直接使用した。
【0177】
【化75】
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b.[4−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニル]−カルバミン酸ジ−tert−ブチルエステル
トルエン(30mL)中の4−ブロモ−2−ニトロフェニルカルバミン酸ジ−tert−ブチル(1g、2.4mmol)、1−メタンスルホニル−ピペラジン(590mg、3.6mmol)、Pd
2(dba)
3(220mg、0.24mmol)、Xantphos(278mg、0.48mmol)およびCs
2CO
3(1.56g、4.8mmol)の脱気混合物を、100℃で1時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物およびモノBoc生成物の混合物(755mg)を得た。この混合物を、さらなる精製なしに次の工程で直接使用した。MS(ESI):400[M−Boc+H]
+.
【0178】
【化76】
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c.4−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミン
DCM(20mL)中の[4−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニル]−カルバミン酸ジ−tert−ブチルエステルおよびモノBoc生成物(755mg)の溶液に、TFA(10mL)を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で3時間撹拌した。真空中での全ての揮発性物質の除去後に、残留物をDCMに再溶解させ、飽和NaHCO
3水により中和し、DCMで抽出した。合わせた抽出物を濃縮し、残留物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(290mg、収率:2工程で40%)を得た。MS(ESI):301[M+H]
+.
【0179】
実施例−126
【化77】
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N−[2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−フェニル]−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で4−(3−ジメチルアミノ−プロパ−1−イニル)−2−ニトロ−フェニルアミン(以下に調製(preparatin)を示す)を代わりに用い、工程(f)で酸化白金を代わりに用いて表題化合物(4mg、収率:5工程で1.4%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.98(s,1H),9.66(d,1H),8.88(s,1H),8.36(s,1H),7.52(d,1H),7.44(d,1H),7.04(dd,1H),6.90(s,1H),6.48(dd,1H),6.34(s,1H),6.24(dd,1H),5.72(dd,1H),3.94(s,6H),3.25(s,3H),2.59(t,2H),2.24(t,2H),2.11(s.6H),1.71(m,2H);MS(ESI)602[M+H]
+.
【0180】
4−(3−ジメチルアミノ−プロパ−1−イニル)−2−ニトロ−フェニルアミンの調製
【化78】
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a.4−(3−ジメチルアミノ−プロパ−1−イニル)−2−ニトロ−フェニルアミン
TEA(20mL)中の4−ブロモ−2−ニトロ−フェニルアミン(1.08g、5mmol)およびジメチル−プロパ−2−イニル−アミン(1.0g、12mmol)の撹拌溶液に、Pd(PPh
3)
2Cl
2(0.7g、1mmol)およびCuI(360mg、2mmol)を添加した。溶液を、窒素下において60℃で3時間撹拌した。溶液をシリカゲルでエバポレートし、シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.1g、70%純度)を得た。この表題化合物を、さらなる精製なしに次の工程に直接使用した。MS(ESI)221[M+H]
+.
【0181】
実施例−127
【化79】
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N−[2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アクリルアミド
化合物123について手順2Gで概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−ニトロ−フェニルアミン(以下に調製(preparatin)を示す)を代わりに用い、工程(f)で酸化白金を代わりに用いて表題化合物(4.3mg、5工程にわたる収率:8%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ12.04(s,1H),9.58(s,1H),8.81(s,1H),8.33(s,1H),7.43(d,1H),7.33(d,1H),6.89(s,1H),6.79(dd,1H),6.51(dd,1H),6.26〜6.20(m,2H),5.73(dd,1H),4.04(t,2H),3.96(s,6H),3.27(s,3H),2.67(t,2H),2.24(s,6H);MS(ESI)604[M+H]
+.
【0182】
4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−ニトロ−フェニルアミンの調製
【化80】
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a.4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−2−ニトロ−フェニルアミン
ブタノン(40mL)中の4−アミノ−3−ニトロ−フェノール(1.54g、10mmol)および(2−クロロ−エチル)−ジメチル−アミン塩化水素(1.43g、10mmol)の撹拌溶液に、Cs
2CO
3(10g、30mmol)およびNaI(150mg、1mmol)を添加した。この溶液を、1時間かけて80℃までゆっくりと加熱した。次いで、溶液を80℃で2時間撹拌した。溶液をCelite(登録商標)に通して濾過し、アセトンで洗浄した。溶液をシリカゲルでエバポレートし、シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.0g、収率:45%)を褐色固体として得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.38(d,1H),7.24(s,2H),7.16(dd,2H),6.99(d,1H),3.98(t,2H),2.58(t,2H),2.20(s,6H);MS(ESI)226[M+H]
+.
【0183】
実施例−128
【化81】
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ブト−2−イン酸(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−ニトロ−フェニルアミンを代わりに用い、工程(e)を省き、工程(g)を次の下記の手順に置き換えて表題化合物(7mg、5工程にわたる収率:4.8%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.97(s,1H),10.07(s,1H),8.89(s,1H),8.39(s,1H),7.60(d,1H),7.53(d,1H),7.24−7.15(m,2H),6.90(s,1H),6.44(s,1H),3.93(s,6H),3.29(s,3H),2.22(s,3H);MS(ESI):529[M+H]
+.
【0184】
【化82】
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DCM(50mL)中の(2−アミノ−フェニル)−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(50mg、0.075mmol)およびDCC(42mg、0.2mmol)の溶液に、DCM(10mL)中のブト−2−イン酸(13mg、0.15mmol)の溶液を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で一晩撹拌した。水(1mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、残留物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(20mg、収率:34%)を得た。MS(ESI):659[M+H]
+.
【0185】
化合物100と同様にして、化合物129を合成した。
【0186】
実施例−130
【化83】
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N−(2−{6−[1−ベンジル−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−ニトロ−フェニルアミンおよび1−ベンジル−1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(以下に調製を示す)を代わりに用いて表題化合物(26mg、5工程にわたる収率:20%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ12.27(s,1H),9.68(s,1H),8.90(s,1H),8.39(s,1H),7.69(d,1H),7.33−7.19(m,6H),6.92(s,1H),6.45(dd,1H),6.24(d,1H),6.18(s,1H),5.74(d,1H),5.07(s,2H),3.95(s,6H);MS(ESI):593[M+H]
+.
【0187】
1−ベンジル−1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素の調製
【化84】
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a.ベンジル−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−アミン
iPrOH(40mL)およびDIPEA(1.55g、12mmol)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(1.5g、10mmol)の溶液に、ベンジルアミン(1.28g、12mmol)の溶液を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で2.5時間撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.5g、収率:68%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ8.35(br s,1H),7.20−7.38(m,5H),6.35(s,1H),4.52(s,2H);MS(ESI):220[M+H]
+.
【0188】
【化85】
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b.1−ベンジル−1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素
DMF(15mL)中のベンジル−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−アミン(800mg、3.64mmol)の溶液に、NaH(60%、218mg、5.45mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で10分間撹拌した。DMF(2mL)中の1−イソシアナト−3,5−ジメトキシ−ベンゼン(手順2A、工程a〜d;1.35g、5.45mmol)の溶液を、0℃で滴下した。結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌した。飽和NH
4Cl水(2mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、DCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.7g、収率:77%)を得た。MS(ESI):599[M+H]
+.
【0189】
実施例−131
【化86】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−ニトロ−フェニルアミンおよび1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(以下に調製を示す)を代わりに用いて表題化合物(35mg、5工程にわたる収率:13%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ12.15(s,1H),9.65(s,1H),8.83(s,1H),8.50(s,1H),8.39(s,1H),7.80(t,1H),7.66(d,1H),7.31−7.25(m,3H),7.17(t,1H),7.09(t,1H),6.91(s,1H),6.45(dd,1H),6.39(s,1H),6.23(d,1H),5.74(d,1H),5.17(s,2H),3.94(s,6H);MS(ESI):594[M+H]
+.
【0190】
1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素の調製
【化87】
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a.(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−2−イルメチル−アミン
iPrOH(40mL)およびDIPEA(1.16g、9mmol)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(1g、7mmol)の溶液に、2−ピリジニルメタンアミン(970mg、9mmol)の溶液を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で2.5時間撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.2g、収率:78%)を得た。MS(ESI):221[M+H]
+.
【0191】
【化88】
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b.1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−2−イルメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素
DMF(5mL)中の(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−2−イルメチル−アミン(200mg、0.91mmol)の溶液に、NaH(60%、55mg、1.37mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で10分間撹拌した。DMF(2mL)中の1−イソシアナト−3,5−ジメトキシ−ベンゼン(手順2A、a〜d;337mg、1.37mmol)の溶液を、0℃で滴下した。結果として生じた混合物を30分間撹拌した。DMF(2mL)中のSEMCl(230mg、1.37mmol)を添加し、この反応混合物を室温で1時間撹拌した。飽和NH
4Cl水を添加して、反応をクエンチした。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題生成物(420mg、収率:78%)を得た。MS(ESI):598[M+H]
+.
【0192】
実施例−132
【化89】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−ピリジン−4−イルメチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(e)で3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−[6−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−1−ピリジン−4−イルメチル−尿素を代わりに用いて表題化合物(14mg、収率:8.1%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ12.03(s,1H),9.68(s,1H),8.92(s,1H),8.49(d,2H),8.39(s,1H),7.67(d,1H),7.27−7.17(m,4H),7.10(t,1H),6.92(s,1H),6.48(dd,1H),6.24(d,1H),6.15(s,1H),5.74(d,1H),5.09(s,2H),3.94(s,6H);MS(ESI):594[M+H]
+.
【0193】
3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−[6−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−1−ピリジン−4−イルメチル−尿素の調製
【化90】
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a.(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−4−イルメチル−アミン
iPrOH(40mL)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(1.5g、10.5mmol)およびDIPEA(1.62g、12.6mmol)の溶液に、4−ピリジニルメタンアミン(1.2g、11mmol)を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.8g、収率:80%)を得た。MS(ESI):221[M+H]
+.
【0194】
【化91】
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b.N−(2−ニトロ−フェニル)−N’−ピリジン−4−イルメチル−ピリミジン−4,6−ジアミン
トルエン(10mL)中の(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−ピリジン−4−イルメチル−アミン(500mg、2.27mmol)、2−ニトロアニリン(317mg、2.3mmol)、Pd
2(dba)
3(200mg、0.22mmol)、Xantphos(253mg、0.44mmol)およびCs
2CO
3(1.48g、9.35mmol)の脱気混合物を、100℃で3時間加熱した。反応物を濃縮し、残留物を逆相クロマトグラフィー、続いてシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(330mg、収率:45%)を得た。MS(ESI):323[M+H]
+.
【0195】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
c.3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−[6−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−1−ピリジン−4−イルメチル−尿素
DMF(10mL)中のN−(2−ニトロ−フェニル)−N’−ピリジン−4−イルメチル−ピリミジン−4,6−ジアミン(330mg、1.02mmol)の溶液に、NaH(60%、56mg、1.4mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で30分間撹拌した。DMF(2mL)中の1−イソシアナト−3,5−ジメトキシ−ベンゼン(手順2A、工程a〜d;345mg、1.4mmol)の溶液を、0℃で滴下した。結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌した。飽和NH
4Cl水(2mL)を添加して、反応をクエンチした。混合物を濃縮し、DCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取TLCにより精製して、表題化合物(190mg、収率:33%)を得た。MS(ESI):570[M+H]
+.
【0196】
実施例−133
【化93】
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5−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミンの調製
【化94】
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1.5−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミン
DMF(15mL)中の1−エチル−ピペラジン(1.2mL、9.6mmol)、5−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミン(1g、6.4mmol)、DIPEA(1.24g、9.6mmol)の混合物を、80℃で一晩加熱した。反応混合物を氷水に注入し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1g、収率:63%)を得た。ESI−MS:251[M+H]
+.
【0197】
N−[2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−4−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−アクリルアミドトリフルオロ酢酸塩
手順2G(実施例123)で概説されたアプローチに従って化合物を合成したが、工程(a)で5−(4−エチル−ピペラジン−1−イル)−2−ニトロ−フェニルアミンを代わりに用いて表題化合物(20mg、収率:39%)を得た。
1H NMR(300MHz,メタノール−d4)δ8.37(s,1H),7.49(d,1H),7.25(s,1H),6.98(d,1H),6.82(s,1H),6.43−6.38(m,3H),5.78(d,1H),3.96−3.88(m,8H),3.68−3.64(m,2H),3.37(s,3H),3.33−3.08(m,6H),1.40(t,3H);MS(ESI):629[M+H]
+.
【0198】
実施例−135
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
N−[2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−5−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−2−ニトロ−フェニルアミン(以下に調製を示す)を代わりに用いて表題化合物(30mg、5工程にわたる収率:31%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.97(s,1H),9.71(s,1H),8.95(s,1H),8.37(s,1H),7.60(s,1H),7.50(d,1H),7.12(d,1H),6.90(s,1H),6.50(dd,1H),6.39(s,1H),6.25(d,1H),5.73(d,1H),3.93(s,6H),3.48(s,2H),3.32(s,3H),2.50−2.25(m,10H),0.98(t,3H);MS(ESI):643[M+H]
+.
【0199】
4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−2−ニトロ−フェニルアミンの調製
【化96】
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a.4−(4−エチル−ピペラジン−1−イルメチル)−2−ニトロ−フェニルアミン
MeOH(30mL)中の1−エチル−ピペラジン(1.37g、12mmol)の撹拌溶液に、Ti(O
iPr)
4(1.73g、6mmol)を添加した。次いで、溶液を室温で15分間撹拌した。次いで、MeOH(10mL)中の4−アミノ−3−ニトロ−ベンズアルデヒド(手順2F、工程a〜b、1.5g、9mmol)を添加し、溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、NaBH
4(380mg、10mmol)を添加し、溶液を室温で1時間撹拌した。この溶液をEtOAcで希釈し、濾過した。濾液を水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。濃縮により生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(800mg、収率:34%)を得た。MS(ESI):265[M+H]
+
【0200】
実施例−136
【化97】
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N−(2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(3−メチル−イソオキサゾール−5−イルメチル)−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−フェニル)−アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(3−メチル−イソオキサゾール−5−イルメチル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素(以下に調製を示す)を代わりに用い、工程(f)で60℃で鉄/酢酸を代わりに用いて表題化合物(26mg、収率:5工程で12%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.78(s,1H),9.72(s,1H),8.97(s,1H),8.40(s,1H),7.66(d,1H),7.45(d,1H),7.21−7.15(m,2H),6.90(s,1H),6.52−6.43(m,2H),6.26(d,1H),6.09(s,1H),5.74(d,1H),5.16(s,2H),3.93(s,6H),2.18(s,3H);MS(ESI):598[M+H]
+
【0201】
1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(3−メチル−イソオキサゾール−5−イルメチル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素の調製
【化98】
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a.(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(3−メチル−イソオキサゾール−5−イルメチル)−アミン
iPrOH(40mL)およびDIEA(690mg、5.35mmol)中の4,6−ジクロロ−ピリミジン(660mg、4.46mmol)の溶液に、C−ピリジン−2−イル−メチルアミン(560mg、5mmol)の溶液を室温で添加した。結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌した。水を添加し、混合物をDCMで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(650mg、収率:65%)を得た。MS(ESI):225[M+H]
+.
【0202】
【化99】
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b.1−(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−(3−メチル−イソオキサゾール−5−イルメチル)−3−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−尿素
DMF(5mL)中の(6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(3−メチル−イソオキサゾール−5−イルメチル)−アミン(300mg、1.34mmol)の溶液に、NaH(60%、80mg、2mmol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で10分間撹拌した。DMF(2mL)中の1−イソシアナト−3,5−ジメトキシ−ベンゼン(手順2A、工程a〜d、337mg、1.37mmol)の溶液を、0℃で滴下した。結果として生じた混合物を、0.5時間撹拌した。DMF(2mL)中のSEMCl(230mg、1.37mmol)を添加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。飽和NH
4Cl水を添加して、反応をクエンチした。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下でエバポレートして粗生成物を得、これをシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題生成物(440mg、収率:55%)を得た。MS(ESI):604[M+H]
+
【0203】
実施例−137
【化100】
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N−[2−{6−[3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−ウレイド]−ピリミジン−4−イルアミノ}−4−(2−ジメチルアミノ−エチル)−フェニル]−アクリルアミドのTFA塩
手順2Gで概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で5−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−ニトロ−フェニルアミン(以下に概説する方法により調製した)を代わりに用いてTFA塩として表題化合物(39mg、収率:29%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.86(s,1H),9.76−9.70(m,2H),9.02(s,1H),8.40(s,1H),7.86(d,1H),7.51(s,1H),7.12(d,1H),6.90(s,1H),6.57−6.48(m,2H),6.24(d,1H),5.74(d,1H),3.94(s,6H),3.35−3.28(m,5H),2.98−2.92(m,2H),2.79(s,6H);MS(ESI):588[M+H]
+.
【0204】
5−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−ニトロ−フェニルアミンの調製
【化101】
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a.[2−(3−フルオロ−4−ニトロ−フェニル)−ビニル]−ジメチル−アミン
2−フルオロ−4−メチル−1−ニトロ−ベンゼン(3g、19.3mmol)、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(10mL)および3mLのDMFの混合物(30mL)を、125℃で1時間加熱した。混合物を冷却し、減圧下で濃縮して、純粋な固体を得た。ヘキサンで粉砕して、純粋な表題生成物(2.5g、収率:63%)を得た。MS(ESI):211[M+H]
+.
【0205】
【化102】
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b.[2−(3−フルオロ−4−ニトロ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン
MeOH中の[2−(3−フルオロ−4−ニトロ−フェニル)−ビニル]−ジメチル−アミン(1.7g、8mmol)の溶液に、NaBH
3CN(770mg、12mmol)および1滴のAcOHを添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、水でクエンチした。真空中での全ての揮発性物質の除去後に、残留物を、DCM中の10%メタノールで2回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。真空下での濃縮により粗生成物を得、これを逆相カラムにより精製して、表題化合物(1.08g、収率:63%)を得た。MS(ESI):213[M+H]
+
【0206】
【化103】
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c.5−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−ニトロ−フェニルアミン
MeOH(20mL)中の[2−(3−フルオロ−4−ニトロ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(800mg、3.76mmol)の溶液に、水酸化アンモニア(ammonia hydroxide)(5mL)を添加した。反応混合物を、マイクロウェーブ加熱下において100℃で1.5時間加熱した。結果として生じた黄色固体を収集し、水で洗浄し、真空下で乾燥させ、先のバッチと合わせて、純粋な表題化合物(560mg、収率:55%)を得た。MS(ESI):210[M+H]
+.
【0207】
手順2H:実施例−139
【化104】
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N−(2−((6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
【化105】
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a.1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素
ジオキサン(10mL)中の6−クロロ−N−メチルピリミジン−4−アミン(1g、6.965mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(3.6mL、20.895mmol)およびトリホスゲン(0.81g、2.786mmol)を、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を70℃で1時間撹拌し、次いで室温まで放冷した。結果として生じた混合物を、ジオキサン(4mL)中の3,5−ジメトキシアニリン(1.2g、8.358mmol)およびDIPEA(1.2mL、6.965mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でカニューレを介して添加した。この反応混合物を室温まで放温し、12時間撹拌した。TLC(ヘキサン:EtOAc、7:3)に基づく反応の完了後に、反応混合物を、酢酸エチルおよび飽和NaHCO
3水溶液で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc、70:30)により精製して、1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(1.1g、収率:50%)を白色固体として得た。
1HNMR(CDCl
3,300MHz):δ12.38(s,1H),8.71(s,1H),6.99(s,1H),6.79(d,2H),6.26(t,1H),3.81(s,6H),3.45(s,3H);MS(ESI):323.10[M+H]
+.
【0208】
【化106】
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b.1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナート尿素
NaH(0.124g、3.098mmol)を、無水DMF(4mL)中の1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(0.5g、1.549mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を15分間撹拌し、二炭酸ジ−tert−ブチル(0.50mL、2.323mmol)を0℃で添加した。結果として生じた反応混合物を室温まで放温し、16時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルおよび過剰の冷水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc、80:20)により精製して、表題化合物(0.45g、69%の収率)を白色固体として得た。
1HNMR(CDCl
3,300MHz):δ8.72(d,1H),8.78(d,1H),6.43−6.37(m,3H),3.77(s,6H),3.49(s,3H),1.40(s,9H);MS(ESI):424.10[M+2]
+.
【0209】
【化107】
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c.1−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(6−((4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−3−メチル−1−tert−ブチルカルボナート尿素
Pd
2(dba)
3(0.095g、0.104mmol)およびXantphos(0.1202g、0.208mmol)を、アルゴン雰囲気下の室温の封管中の10mLの乾燥トルエンに入れた。アルゴンガスパージをさらに5〜10分間継続した。次いで、1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−ジメチル−3−tert−ブチルカルボナート尿素(0.43g、1.042mmol)および4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン(手順2C、工程a〜c;0.317g、1.25mmol)を添加し、結果として生じた反応混合物をアルゴンガスで5分間パージし、次いでCs
2CO
3(0.676g、2.08mmol)を添加した。アルゴンガスパージをさらに5分間継続した後に、反応バイアルを密封した。次いで、反応混合物を、100℃で12時間加熱した。TLC(DCM:MeOH、98:2)に基づく反応の完了後に、反応マスを、EtOAcおよび水の間で分配した。水層をEtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、真空下でエバポレートした。粗残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH/97:3)により精製して、表題化合物(0.250g、37%の収率)を得た。
1HNMR(CDCl
3,300MHz):δ9.30(s,1H),8.58(s,1H),8.17(d,1H),7.59(d,1H),7.14(s,1H),7.08(dd,1H),6.42(d,2H),6.36(t,1H),3.75(s,6H),3.49(s,3H),3.23(t,4H),2.62(t,4H),2.49(q,2H),1.39(s,9H),1.14(t,3H);MS(ESI):637.4[M+H]
+.
【0210】
【化108】
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d.(6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル
NaH(0.0314g、0.786mmol)を、無水DMF(4mL)中の1−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−(6−((4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−3−メチル−1−tert−ブチルカルボナート尿素(0.25g、0.393mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を、15分間撹拌した。次いで、二炭酸ジ−tert−ブチル(0.12mL、0.589mmol)を、0℃で添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、18時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルおよび冷水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH、97:3)により精製して、表題化合物(0.280g、96%の収率)を褐色固体として得た。
1HNMR(CDCl
3,300MHz):δ8.44(s,1H),8.30(s,1H),7.60(d,1H),7.14−7.03(m,2H),6.48(d,1H),6.44−6.21(m,2H),3.75(s,6H),3.49(s,3H),3.49(t,4H),2.62(t,4H),2.49(q,2H),1.38(d,18H),1.14(t,3H);MS(ESI):737.5[M+H]
+.
【0211】
【化109】
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e.(2−アミノ−4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)(6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
MeOHおよびTHF(1:1)の混合物(10mL)中の(6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(0.280g、0.380mmol)およびラネーニッケル(0.05g)の混合物を、水素雰囲気(バルーン)下において室温で36時間撹拌した。反応混合物を、Celiteパッドに通して濾過した。濾液を濃縮して、表題化合物(0.14g、52%の収率)を得た。MS(ESI):707.7[M+H]
+.
【0212】
【化110】
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f.(2−アクリルアミド−4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)(6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
無水DCM(5mL)中の(2−アミノ−4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)(6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.14g、0.183mmol)の撹拌溶液に、TEA(0.08mL、0.594mmol)を、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を15分間撹拌し、アクリロイルクロリド(0.03mL、0.396mmol)を0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、3時間撹拌した。反応混合物を、DCMおよび水で希釈した。水層を分離し、DCM(3×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH、97:3)により精製して、表題化合物(0.070g、46%の収率)を褐色固体として得た。MS(ESI):761.4[M+H]
+.
【0213】
【化111】
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g.N−(2−((6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
TFA(0.35mL、5体積)を、乾燥DCM(2mL)中の(2−アクリルアミド−4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)(6−(3−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.070g、0.124mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、24時間撹拌した。反応の進行をLCMSによりモニタリングし、反応の完了後に、余分な溶媒を減圧下で除去した。結果として生じた残留物を、DCMおよび飽和NaHCO
3水溶液で希釈した。水層を分離し、DCM(3×10mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、97:3)により精製して、HPLC純度80%の45mgの所望の生成物を得、これを分取HPLC(条件:カラム:XBRIDGE-C18(19.0×150mm、5ミクロン);(移動相:A;水中0.1%TFA、B;ACN)により精製して、表題化合物(19mg、37%の収率)をオフホワイトの固体として得た。
1HNMR(CDCl
3,300MHz):δ12.85(s,1H),8.39(s,1H),7.72(s,1H),7.55(s,1H),7.19(d,1H),6.79(s,2H),6.75(d,1H),6.64(s,1H),6.39(d,1H),6.22−6.13(m,2H),5.80−5.73(m,2H),3.78(s,6H),3.28(t,4H),3.21(s,3H),2.60(t,4H),2.47(q,2H),1.12(t,3H);MS(ESI):561.60[M+H]
+;HPLC:96.04%,rt:6.40min.
【0214】
実施例−140
【化112】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
手順2H(実施例139)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(a)で2,6−ジクロロアニリンを代わりに用い、工程(b)で(2−(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシランを代わりに用いて表題化合物(18mg、3.2%の収率)をオフホワイトの固体として得た。
1HNMR(CDCl
3,300MHz):δ12.58(s,1H),8.39(s,1H),7.75(s,1H),7.61(s,1H),7.37(d,2H),7.22(d,1H),7.14(t,1H),6.77(dd,1H),6.67(s,1H),6.42(d,1H),6.25−6.16(m,1H),5.85(s,1H),5.78(d,1H),3.35−3.24(m,7H),2.62(t,4H),2.49(q,2H),1.14(t,3H);MS(ESI):569.10[M]
+;HPLC:96.98%,rt:3.49min.
【0215】
実施例−141
【化113】
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N−(2−((6−(3−(2−クロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
手順2H(実施例139)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(a)で2−クロロ−3,5−ジメトキシアニリン(以下に手順を示す)を代わりに用いて表題化合物(20mg、6.8%の収率)をオフホワイトの固体として得た。1H−NMR(CDCl
3,400MHz):δ13.46(s,1H),8.43(s,1H),7.79−7.71(m,2H),7.56(s,1H),7.18(d,1H),6.74(dd,1H),6.61(s,1H),6.38(d,1H),6.26(d,1H),6.21−6.15(m,1H),5.79−5.74(m,2H),3.86(s,3H),3.81(s,3H),3.28(t,4H),3.23(s,3H),2.59(t,4H),2.47(q,2H),1.12(t,3H);MS(ESI):595.15[M]
+;HPLC:98.14%,rt:3.49min.
【0216】
2−クロロ−3,5−ジメトキシアニリンの調製
【化114】
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a.N−(3,5−ジメトキシフェニル)アセトアミド
無水酢酸(6.5mL)を、トルエン(50mL)中の3,5−ジメトキシアニリン(10g、65.359mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において室温でゆっくりと添加し、結果として生じた反応混合物を15時間撹拌した。反応の完了後に、反応物をヘキサンで希釈し、結果として生じた沈殿物を濾過により収集し、真空下で乾燥させて、表題化合物(12.5g、98%の収率)をオフホワイトの固体として得た。HNMR(CDCl
3,300MHz):δ7.38(s,1H),6.75(d,2H),6.23(s,1H),3.76(s,6H),2.15(s,3H);MS(ESI):196.1[M+H]
+.
【0217】
【化115】
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b.N−(2−クロロ−3,5−ジメトキシフェニル)アセトアミド
酢酸(17mL)中のN−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−アセトアミド(5g、25.64mmol)の撹拌溶液に、32%塩酸水溶液(14mL)、続いて水(1.5mL)中の塩素酸ナトリウム(1.16g、11mmol)の溶液を、0℃で添加した。結果として生じた反応混合物を、0℃で30分間撹拌した。その後、反応混合物を氷水に注入し、それをK
2CO
3粉末で塩基性にした。沈殿物を濾別し、水で洗浄した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、88:12)により精製して、表題化合物(1.8g、31%の収率)を白色固体として得た。
1HNMR(DMSO−d
6,300MHz):δ9.36(s,1H),7.03(d,1H),6.53(d,1H),3.84(s,3H),3.74(s,3H),2.08(s,3H);MS(ESI):230.2[M+H]
+.
【0218】
【化116】
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c.2−クロロ−3,5−ジメトキシアニリン
水酸化カリウム(2.19g、39.18mmol)を、EtOH(100mL)および水(10mL)中のN−(2−クロロ−3,5−ジメトキシフェニル)アセトアミド(1.8g、7.837mmol)の溶液に添加し、この反応混合物を、12時間加熱還流した。余分なEtOHを減圧下で除去して残留物を得た。次いで、この残留物を、水およびジエチルエーテルの間で分配した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、表題化合物(1.2g、82%の収率)を白色固体として得た。
1HNMR(CDCl
3,300MHz):δ5.97(s,2H),4.08(brs,2H),3.84(s,3H),3.75(s,3H);MS(ESI):188.1[M+H]
+.
【0219】
手順2I:実施例−142
【化117】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アクリルアミド
【化118】
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a.4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロアニリン
粉末の乾燥した炭酸カリウム(3.58g、0.025mol)を、DMF(20mL)中の4−アミノ−3−ニトロフェノール(2g、0.012mol)の溶液に、窒素雰囲気下において0℃で添加した。これに、1−ブロモ−2−メトキシエタン(1.34mL、0.014mol)を滴下し、結果として生じた反応混合物を一晩還流させた。次いで、反応混合物を、セライトに通して濾過した。濾液を濃縮し、酢酸エチルおよび水で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.6g、収率:24%)を固体として得た。MS(ESI):213.15[M+H]
+.
【0220】
【化119】
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b.N
4−(4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロフェニル)−N
6−メチルピリミジン−4,6−ジアミン
4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロアニリン(0.6g、2.830mmol)および6−クロロ−N−メチルピリミジン−4−アミン(0.404g、2.830mmol)を、アルゴン雰囲気下の室温の封管中の10mLの乾燥トルエンに入れた。アルゴンガスパージをさらに5〜10分間継続した。次いで、Cs
2CO
3(2.3g、7.075mmol、2.5当量)およびXantphos(0.490g、0.849mmol)を添加し、結果として生じた反応混合物をアルゴンガスで5分間パージし、続いてPd
2(dba)
3(0.518g、0.566mmol)を添加した。アルゴンガスパージをさらに5分間継続した後に、反応バイアルを密封した。次いで、反応混合物を、100℃で7時間加熱した。TLC(DCM:MeOH、98:2)に基づく反応の完了後に、反応マスをセライトに通して濾過し、濾液を真空下でエバポレートして、粗残留物を得た。この粗残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.93g、収率:70%)を得た;MS(ESI):320.3[M+H]
+。
【0221】
【化120】
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c.3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(6−((4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−1−メチル尿素
ジオキサン(10mL)中の2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシアニリン(500mg、2.252mmol)の撹拌溶液に、トルエン中20%ホスゲン(4.4mL、9.0mmol)を、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を、90℃で6時間撹拌し、次いで室温まで放冷した。溶媒を除去し、残留物をトルエン(10mL)に溶解させた。これに、N4−(4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロフェニル)−N6−メチルピリミジン−4,6−ジアミン(0.718g、8.358mmol、1.0当量)を添加した。次いで、結果として生じた反応混合物を6時間還流させた。TLC(ヘキサン:EtOAc、7:3)に基づく反応の完了後に、反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮して、粗反応混合物を得た。この粗反応混合物への酢酸エチルの添加により沈殿した固体を濾過し、エーテルおよびペンタンで洗浄して、表題化合物(0.285、収率:32%)を白色固体として得た。MS(ESI):567.0[M+H]
+.
【0222】
【化121】
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d.(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)(4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル
DMAP(0.025g、0.2mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(0.438g、2.009mmol)を、無水THF(10mL)中の3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−(6−((4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−1−メチル尿素(0.285g、0.502mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を、3〜4時間還流させた。TLC(ヘキサン:EtOAc、1:1)に基づく反応の完了後に、反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.35g、収率:88%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ESI):767.1[M+H]
+.
【0223】
【化122】
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e.(2−アミノ−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
ラネーニッケル(0.05g)を、THFおよびMeOHの混合物(10mL)中の(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)(4−(2−メトキシエトキシ)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(0.350g、0.456mmol)の溶液に添加し、結果として生じた混合物を、水素雰囲気(バルーン)下において室温で14時間撹拌した。反応混合物を、Celiteパッドに通して濾過した。濾液を濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH:DCM、5:95)により精製して、表題化合物(0.26g、収率:77%)を固体として得た。MS(ESI):737.2[M+H]
+.
【0224】
【化123】
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f.(2−アクリルアミド−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
無水DCM(6mL)中の(2−アミノ−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.26g、0.352mmol)の撹拌溶液に、TEA(0.09mL、0.704mmol)を、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を15分間撹拌し、アクリロイルクロリド(0.04mL、0.528mmol)を0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を室温まで放温し、2時間撹拌した。この反応混合物を、DCMおよび水で希釈した。水層を分離し、DCM(3×30mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.200g、収率:72%)を固体として得た。MS(ESI):791.2[M+H]
+.
【0225】
【化124】
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g.N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(2−メトキシエトキシ)フェニル)アクリルアミド
TFA(0.38mL、5.05mmol)を、乾燥DCM(2mL)中の(2−アクリルアミド−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.2g、0.252mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、12時間撹拌した。反応の進行を、LCMSによりモニタリングした。反応の完了後に、余分な溶媒を減圧下で除去した。粗固体をエーテルで洗浄して、表題化合物(86mg、収率:58%)を白色固体として得た。
1HNMR(DMSO−d6,400MHz):δ12.01(s,1H),9.60(s,1H),8.85(s,1H),8.33(s,1H);7.42(s,1H),7.34(d,1H),6.89(s,1H),6.79(d,1H),6.51(dd,1H),6.23(d,2H),5.72(d,1H),4.08(m,2H),3.93(s,6H),3.66(m,2H),3.31(s,3H),3.23(s,3H).MS(ESI):591.3[M+H]
+;HPLC:96.04%,rt:3.72min.
【0226】
実施例:144
【化125】
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N−(2−((6−(3−(2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
手順2I(実施例142)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(c)でN
4−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)−N
6−メチルピリミジン−4,6−ジアミン(手順2C、実施例108、工程a〜d)および2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシアニリン(以下に手順を示す)を代わりに用いて最終表題化合物の直前の化合物(0.46mg、5工程にわたる収率:2.6%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ESI):813.1[M+H]
+.この遊離アミン(46mg、0.075mmol)を酢酸エチル:DCM:MeOHの混合物に溶解させ、リン酸(7mg、0.075mmol)で処理した。1時間の撹拌後に、沈殿した固体を濾過し、エーテルおよびペンタンで洗浄して、表題化合物(34.7mg、収率:65%)をオフホワイトの固体として得た。
1HNMR(DMSO−d6,300MHz):δ12.15(s,1H),9.60(s,1H),8.76(s,1H),8.32(s,1H),7.29(d,2H),6.9(d,2H),6.81(dd,1H),6.51−6.45(m,1H),6.25−6.20(m,2H),5.72(d,1H),3.91(s,3H),3.89(s,3H),3.23(t,4H),3.14(t,4H),2.54−2.50(m,5H),1.05(t,3H);MS(ESI):613.2(M−H
3PO
4]
+;HPLC:98.6%,rt:6.13min.
【0227】
2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシアニリンの調製
【化126】
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a.2−フルオロ−3,5−ジメトキシ安息香酸メチル
アセトニトリル(1.1L)中のSelectfluor(48.9g、0.15mol)の懸濁液を、アセトニトリル中の3,5−ジメトキシ安息香酸メチル(20g、0.10mol)の溶液に、窒素雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで温め、一晩撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、飽和炭酸ナトリウム溶液および酢酸エチルで希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配 ヘキサン/エーテル 30:1から4:1まで)により精製して、表題化合物(4g、収率:16.9%)を得た。
【0228】
【化127】
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b.2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシ安息香酸メチル
SO
2Cl
2(2.20g、0.016mol)を、アセトニトリル(40mL)中の2−フルオロ−3,5−ジメトキシ安息香酸メチル(3.5g、0.016mol)の溶液に、窒素雰囲気下において0℃で滴下した。結果として生じた反応混合物を、室温までゆっくりと温め、1時間撹拌した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、溶離剤(勾配 ヘキサン/エーテル(20:1)からヘキサン/エーテル(5:1)までを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2.7g、収率:67%)を固体として得た。
【0229】
【化128】
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c.2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシ安息香酸
無水エタノール(30mL)中の2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシ安息香酸メチル(2.7g、0.010mol)および水酸化ナトリウム(1.088g、0.0272)の懸濁液を、24時間還流させた。結果として生じた反応混合物を、室温まで冷却し、真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この粗残留物を水に溶解させ、エーテル(3×30mL)で抽出した。水層を濃HClで酸性化し、沈殿した固体を濾過し、冷水で洗浄し、真空中で乾燥させて、表題化合物(1.8g、収率:71%)を固体として得た。
【0230】
【化129】
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d.2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシアニリン
tert−BuOH(50mL)中の2−クロロ−6−フルオロ−3,5−ジメトキシ安息香酸(1.8g、0.0077mol)およびトリエチルアミン(0.934g、0.0092mol)の懸濁液を、5分間撹拌した。結果として生じた反応混合物に、ジフェニルホスホリルアジド(2.53g、0.0092mol)を添加し、82℃まで加熱し、この温度で一晩維持した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮して、粗残留物を得た。この粗残留物をジクロロメタン(20mL)に溶解させ、0℃まで冷却した。TFA(4mL)を反応混合物に添加し、次いで、結果として生じた反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、粗残留物を酢酸エチルおよび飽和炭酸ナトリウム溶液で希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、溶離剤(勾配 ヘキサンからヘキサン−エーテル(65:35)まで)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.95g、収率:60%)を固体として得た。MS(ESI):205.7[M+H]
+.
【0231】
手順2J−実施例145
【化130】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)アクリルアミド
【化131】
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a.1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナート尿素
DMAP(0.080g、0.655mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(2.9mL、12.6mmol)を、無水THF(20mL)中の1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(手順2E、工程b;2.6g、6.632mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。次いで、結果として生じた混合物を、2時間還流させた。TLC(EtOAc:ヘキサン 3:7)に基づく反応の完了後に、反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2.5g、収率:69.4%)を固体として得た。
1H−NMR(CDCl
3,300MHz):δ8.73(d,1H),7.95(d,1H),6.61(s,1H),3.95(s,6H),3.63(s,3H),1.35(s,9H).
【0232】
【化132】
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b.4−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル
4−アミノ−3−ニトロ安息香酸メチル(0.956g、0.004mol)および1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナート尿素(2g、0.004mol)を、室温の封管中の10mLの乾燥トルエンに入れ、アルゴンガスを5〜10分間パージした。次いで、Cs
2CO
3(3.25g、0.01mol)およびXantphos(0.46g、0.0008mol)を添加し、結果として生じた反応混合物をアルゴンガスで5分間パージし、続いてPd
2(dba)
3(0.36g、0.0004mol)を添加した。アルゴンガスパージをさらに5分間継続した後に、反応バイアルを密封した。次いで、反応混合物を、100℃で12時間加熱した。TLCに基づく反応の完了後に、反応マスをセライトに通して濾過し、濾液を真空下でエバポレートして、粗残留物を得た。この粗残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2.10g、収率:79%)を得た;
1H−NMR(CDCl
3,300MHz):δ10.3(s,1H),9.00−8.95(m,2H),8.75(s,1H),8.22(dd,1H),7.63(s,1H),6.61(s,1H),3.95(s,6H),3.94(s,3H),3.67(s,3H),1.39(s,9H).
【0233】
【化133】
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c.4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル
DMAP(0.039g、0.322mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(1.48mL、6.45mmol)を、無水THF(5mL)中の4−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル(2.1g、3.22mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を、12時間還流させた。TLC(EtOAc:ヘキサン 40:60)に基づく反応の完了後に、反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(2.1g、収率:87%)を固体として得た。MS(ESI):751.0[M]
+.
【0234】
【化134】
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d.(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)(4−(ヒドロキシメチル)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル
水素化ホウ素リチウム(0.049g、2.26mmol)を、無水THF(18mL)中の4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル(1.7g、2.26mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。次いで、結果として生じた反応混合物を、室温まで2.5時間放温した。次いで、反応混合物を氷−水でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.480g、収率:29%)を固体として得た。MS(ESI):723.2[M]
+.
【0235】
【化135】
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e.(4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−2−ニトロフェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
イミダゾール(0.071g、1.051mmol)およびTBDMS−Cl(0.118g、0.787mmol)を、無水ジクロロメタン(5mL)中の(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)(4−(ヒドロキシメチル)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(0.380g、0.525mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた反応混合物を、室温で4時間撹拌した。次いで、反応混合物を、DCMおよび水で希釈した。水層を分離し、DCM(3×10mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.330g、収率:75%)を固体として得た。MS(ESI):837.4[M]
+.
【0236】
【化136】
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f.(2−アミノ−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
ラネーニッケル(0.06g)を、MeOH(5mL)中の(4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)−2−ニトロフェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.3g、0.358mmol)の溶液に添加し、結果として生じた反応混合物を、水素雰囲気(バルーン)下において室温で12時間撹拌した。反応混合物を、Celiteパッドに通して濾過した。濾液を濃縮して粗残留物を得、次いでこれをカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.180g、収率:64%)を固体として得た。MS(ESI):807.2[M]
+.
【0237】
【化137】
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g.(2−アクリルアミド−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
無水DCM(5mL)中の(2−アミノ−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.180g、0.223mmol)の撹拌溶液に、TEA(0.08mL、0.557mmol)を、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を15分間撹拌し、アクリロイルクロリド(0.03mL、0.334mmol)を0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、4時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の表題化合物(0.130g、収率:68%)を固体として得た。MS(ESI):861.3[M]
+.
【0238】
【化138】
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h.N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ヒドロキシメチル)フェニル)アクリルアミド
TFA(1.0mL)を、乾燥DCM(3mL)中の(2−アクリルアミド−4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−tert−ブチルカルボナートウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.130g、0.150mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、13時間撹拌した。反応の進行をLCMSによりモニタリングし、反応の完了後に、余分な溶媒を減圧下で除去した。結果として生じた残留物を、DCMおよび飽和NaHCO
3水溶液で希釈した。水層を分離し、DCM(3×10mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、HPLC純度84%の95mgの所望の生成物を得、次いでこれを分取HPLC(条件:カラム:X bridge C18(19mm×150mm、5μm);(移動相:A;水中0.01%TFA、B;ACN)により精製して、表題化合物(16mg、収率:16%)を白色固体として得た。
1H−NMR(DMSO−d6,400MHz):δ12.08(s,1H),9.70(s,1H),8.95(s,1H),8.37(s,1H),7.64(s,1H),7.49(d,1H),7.15(s,1H),6.90(s,1H),6.53−7.46(q,1H),6.32(s,1H),6.25(d,1H),5.74(d,1H),5.42(s,1H),5.35(s,1H),4.49(s,2H),3.94(s,6H),3.25(s,3H);MS(ESI):547.0[M+H]
+;HPLC:97.4%,rt:3.83min.
【0239】
実施例147
【化139】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(メトキシメチル)フェニル)アクリルアミド
手順2I(実施例142)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(c)でN
4−(4−(メトキシメチル)−2−ニトロフェニル)−N
6−メチルピリミジン−4,6−ジアミン(以下に手順を示す)を代わりに用いて表題化合物(5.0mg、収率:1.8%)をオフホワイトの固体として得た。1H−NMR(CDCl
3,400MHz):δ12.30(s,1H),8.41(s,1H),7.86(s,1H),7.81(s,1H),7.52(d,1H),7.49(s,1H),7.30(d,1H),6.54(s,1H),6.46(d,1H),6.26(dd,1H),6.07(s,1H),5.83(d,1H),5.18(s,2H),3.93(s,6H),3.82(s,3H),3.34(s,3H);MS(ESI):561.1[M+H]
+;HPLC:95.76%,rt:4.36min.
【0240】
N
4−(4−(メトキシメチル)−2−ニトロフェニル)−N
6−メチルピリミジン−4,6−ジアミンの調製
【化140】
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a.4−アミノ−3−ニトロ安息香酸メチル
塩化チオニル(19.4g、164.85mmol)を、メタノール(200mL)中の4−アミノ−3−ニトロ安息香酸(20g、109.89mmol)の溶液に、0℃で添加した。次いで、結果として生じた混合物を、12時間還流させた。反応混合物を、室温まで放冷した。沈殿した黄色固体を濾過し、乾燥させて、表題化合物(22g、収率:100%)を固体として得た。1H−NMR(CDCl
3,300MHz):δ8.85(d,1H),7.99(dd,1H),6.83(d,1H),6.40(s,2H),3.90(s,3H).
【0241】
【化141】
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b.4−((6−(メチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル
6−クロロ−N−メチルピリミジン−4−アミン、3(3g、20.97mmol)および4−アミノ−3−ニトロ安息香酸メチル(3.9g、20.97mmol)を、アルゴン雰囲気下の室温の封管中のトルエン(5mL)に入れた。アルゴンガスを、5〜10分間パージした。次いで、Cs
2CO
3(17.0g、52.4mmol)およびXantphos(3.6g、6.29mmol)を添加し、結果として生じた反応混合物をアルゴンガスで5分間パージし、続いてPd
2(dba)
3(3.8g、4.19mmol)を添加した。アルゴンガスパージをさらに5分間継続した後に、反応バイアルを密封した。次いで、反応混合物を、110℃で16時間加熱した。TLCに基づく反応の完了後に、反応混合物を室温まで冷却し、セライト床に通して濾過し、濾液を真空下でエバポレートして、粗残留物を得た。この粗残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(3.2g、収率:51%)を固体として得た;MS(ESI):304.2[M+H]
+。
【0242】
【化142】
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c.4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル
DMAP(0.497g、4.078mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(8.89g、40.78mmol)を、無水THF(35mL)中の中間体−4(3.1g、10.197mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において室温で添加した。結果として生じた混合物を、2〜3時間還流させた。TLCに基づく反応の完了後に、反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.9g、収率:37%)を固体として得た。MS(ESI):504.0[M+H]
+.
【0243】
【化143】
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d.(6−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(ヒドロキシメチル)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル
水素化ホウ素リチウム(0.157g、7.14mmol)を、THF(20mL)中の4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル(1.8g、3.57mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。次いで、結果として生じた混合物を、室温まで放温し、12時間撹拌した。次いで、この反応混合物を、氷−水でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の中間体−6(1.2g、75%)を固体として得た。MS(ESI):476.1[M+H]
+.
【0244】
【化144】
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e.(6−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(メトキシメチル)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル
アルゴン雰囲気下の0℃のアセトン(20mL)中の(6−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(ヒドロキシメチル)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(1.5g、3.488mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.48g、6.97mmol)、続いて硫酸ジメチル(0.87g、6.97mmol)を添加した。次いで、結果として生じた反応混合物を、24時間還流させ、次いで室温まで放冷した。反応混合物を真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.3g、収率:19%)を固体として得た。MS(ESI):490.55[M+H]
+.
【0245】
【化145】
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f.N
4−(4−(メトキシメチル)−2−ニトロフェニル)−N
6−メチルピリミジン−4,6−ジアミン
TFA(5mL)を、乾燥DCM(10mL)中の(6−((tert−ブトキシカルボニル)(4−(メトキシメチル)−2−ニトロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.85g)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、1時間撹拌した。反応の完了後に、余分な溶媒を減圧下で除去し、エーテルで洗浄して、表題化合物(0.7g粗)を固体として得た。MS(ESI):290.2[M+H]
+.
【0246】
手順2K−実施例148
【化146】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)アクリルアミド
【化147】
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a.4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸
水酸化リチウム(0.08g、2.99mmol)を、THF(10mL)および水(2mL)の混合物中の4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸メチル(1.5g、1.997mmol)(手順2J、工程c)の溶液に、0℃で添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、5時間撹拌した。TLC(EtOAc:ヘキサン 3:7)に基づく反応の完了後に、反応混合物を真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この粗残留物を水に溶解させ、エーテル(3×30mL)で抽出した。水層を10%クエン酸溶液で酸性化し、沈殿した固体を濾過し、冷水で洗浄し、真空中で乾燥させて、表題化合物(1.3g、収率:93%)を淡褐色固体として得た。MS(ESI):737.2[M+H]
+.
【0247】
【化148】
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b.(2−ニトロ−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−tert−ブトキシカルボニル−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
DIPEA(0.3mL、1.62mmol)、HATU(0.515g、1.355mmol)およびN−メチルピペラジン、6(0.09mL、0.813mmol)を、DMF(5mL)中の4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロ安息香酸(0.4g、0.542mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。次いで、結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、18時間撹拌した。TLC(MeOH:DCM 1:19)に基づく反応の完了後に、水を反応混合物に添加した。沈殿した粗固体を濾過し、乾燥させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.27g、収率:61%)を固体として得た。MS(ESI):819.1[M+H]
+.
【0248】
【化149】
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c.(2−アミノ−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−tert−ブトキシカルボニル−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
ラネーニッケル(0.06g)を、MeOH(4mL)およびTHF(4mL)の混合物中の(2−ニトロ−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−tert−ブトキシカルボニル−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.27g、0.329mmol)の溶液に添加し、結果として生じた反応混合物を、水素雰囲気下において室温で20時間撹拌した。反応混合物を、Celite床に通して濾過した。濾液を濃縮して、粗表題化合物(0.22g、収率:84%)を固体として得た。MS(ESI):789.4[M+H]
+.
【0249】
【化150】
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d.(2−アクリルアミド−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−tert−ブトキシカルボニル−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル
無水DCM(5mL)中の(2−アミノ−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−tert−ブトキシカルボニル−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.22g、0.278mmol)の撹拌溶液に、TEA(0.08mL、0.557mmol)を、アルゴン雰囲気下において0℃で添加した。結果として生じた混合物を15分間撹拌し、アクリロイルクロリド(0.037g、0.417mmol)を0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、2時間撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液でクエンチし、DCMで希釈した。水層を分離し、DCM(3×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.060g、収率:25%)を固体として得た。MS(ESI):843.3[M+H]
+.
【0250】
【化151】
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e.N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)アクリルアミド
TFA(0.2mL)を、乾燥DCM(2mL)中の(2−アクリルアミド−4−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−tert−ブチルカルボニル−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(0.060g、0.0711mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、18時間撹拌した。反応の進行をLCMSによりモニタリングし、反応の完了後に、余分な溶媒を減圧下で除去した。結果として生じた残留物を、DCMで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液でクエンチした。水層を分離し、DCM(3×10mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、HPLC純度35%の70mgの所望の生成物を得、次いでこれを分取HPLC(条件:カラム:Gemini NX C18(21.2mm×150mm 粒径5μm);(移動相:A;水中0.1%重炭酸アンモニウム、B;ACN)により精製して、所望の化合物を得た。次いで、この化合物を、ジクロロメタンおよび水で希釈した。水層を分離し、DCM(3×10mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、表題化合物(0.005g、収率:11%)を白色固体として得た。1H−NMR(CD
3OD,400MHz):δ8.41(s,1H),7.79−7.76(m,2H),7.36(dd,1H),6.82(s,1H),6.47−6.42(m,3H),5.82(d,1H),3.96(s,6H),3.81−3.55(m,8H),2.54(s,3H),2.37(s,3H),;MS(ESI):643.1[M+H]
+;HPLC:97.26%,rt:6.19min.
【0251】
実施例149
【化152】
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3−アクリルアミド−4−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−N,N−ジメチルベンズアミド
手順2K(実施例148)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(b)でジメチルアミンを代わりに用いて表題化合物(12.0mg、収率:6.1%)をオフホワイトの固体として得た。1H−NMR(CD
3OD,400MHz):δ8.38(s,1H),7.78−7.72(m,2H),7.34(dd,1H),6.80(s,1H),6.46−6.38(m,3H),5.80(dd,1H),3.94(s,6H),3.36(s,3H),3.10(s,6H);MS(ESI):587.9[M+H]
+;HPLC:99.04%,rt:3.98min.
【0252】
実施例150
【化153】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−カルボニル)フェニル)アクリルアミド
手順2K(実施例148)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(b)で1−エチルピペラジンを代わりに用いて表題化合物(10.0mg、収率:9.7%)をオフホワイトの固体として得た。1H−NMR(CD
3OD,400MHz):δ8.41(s,1H),7.76−7.79(m,2H),7.36(d,1H),6.82(s,1H),6.38−6.47(m,3H),5.82(d,1H),3.96(s,6H),3.72−3.82(m,2H),3.53−3.65(m,3H),3.39(s,4H),2.49−2.54(m,6H),1.15(t,3H);MS(ESI):657.0[M+H]+;HPLC:95.98%,rt:6.25min.
【0253】
実施例151
【化154】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミドリン酸
手順2J(実施例145)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(b)で4−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン(以下に手順を示す)を代わりに用い、工程(d)および(e)を省いて表題化合物の遊離塩基(0.1g、全体の収率:9.7%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ESI):643.1[M+H]
+.85%H
3PO
4を、95%THF−MeOH(5mL)中のN−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド(0.1g)の溶液にゆっくりと添加した。次いで、結果として生じた反応混合物を、室温で30分間撹拌しておき、溶媒をエバポレートし、ジエチルエーテルで粉砕し、真空下で乾燥させて、表題化合物(0.16g)をオフホワイトの固体として得た。
1HNMR(DMSO−d
6,400MHz):δ12.08(s,1H),9.62(s,1H),8.76(s,1H),8.32(s,1H),7.30(d,2H),6.89(d,1H),6.81(d,1H),6.46−6.49(m,1H),6.21−6.25(m,2H),5.72(d,1H),3.93(s,6H),3.35−3.41(m,1H),3.23(s,3H),3.12−3.17(m,4H),2.67−2.70(m,4H),1.05−1.11(m,6H);MS(ESI):643.3(M+1);HPLC:95.41%,rt:6.48min.
【0254】
4−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリンの調製
【化155】
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a.4−イソプロピルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Bocピペリジン、1(10g、53.76mmol)およびアセトン(4mL)を、乾燥DCM(100mL)および酢酸(3.2mL)の混合物に入れた。室温で20分間撹拌した。Na(OAc)
3BH(17g、80.2mmol)を添加し、撹拌を室温で12時間継続した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗表題化合物(13g、粗)を得た。MS(ESI):229.2[M+H]
+.
【0255】
【化156】
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b.1−イソプロピルピペラジン
TFA(15mL)を、乾燥DCM(20mL)中の4−イソプロピルピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(13g粗)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を、室温まで放温し、18時間撹拌した。反応マスを真空下で濃縮し、残留物をn−ヘキサンおよびジエチルエーテルで粉砕した。真空下で乾燥させて、表題化合物(7g、収率:97%)を得た。MS(ESI):129.1[M+H]
+.
【0256】
【化157】
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c.(4−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル
1−イソプロピルピペラジン(1.29g、5.66mmol)および(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(1.5g、4.71mmol)を、アルゴン雰囲気下の室温の封管中の乾燥トルエン(15mL)およびジオキサン(2mL)の混合物に入れた。アルゴンガスを、5〜10分間パージした。次いで、Cs
2CO
3(3.06g、9.43mmol)およびXantphos(0.54g、0.94mmol)を添加し、結果として生じた反応混合物をアルゴンガスで5分間パージし、続いてPd
2(dba)
3(0.43g、0.47mmol)を添加した。アルゴンガスパージを、さらに5分間継続した後に、反応バイアルを密封した。次いで、反応混合物を、100℃で12時間加熱した。TLCに基づく反応の完了後に、反応混合物を室温まで冷却し、セライト床に通して濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH/97:3)により精製して、表題化合物(1.2g、収率:70.5%)を得た。MS(ESI):365.5[M+H]
+.
【0257】
【化158】
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d.4−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)−2−ニトロアニリン
TFA(3mL)を、乾燥DCM(5mL)中の(4−(4−イソプロピルピペラジン−1−イル)−2−ニトロフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(1.2g、3.29mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下において0℃でゆっくりと添加した。結果として生じた反応混合物を室温まで放温し、12時間撹拌した。反応の進行をLCMSによりモニタリングし、反応の完了後に、余分な溶媒を減圧下で除去して、粗残留物を得た。この粗残留物をエーテルで繰り返し洗浄して、表題化合物(1g、収率:80.6%)を赤色固体として得た。MS(ESI):265.1[M+H]
+.
【0258】
実施例−154
【化159】
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N−(5−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドの調製
N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド(手順2L、実施例157)(8.6mg、0.014mmol)およびDIEA(7.5μl、0.043mmol)を、DCM(1.0ml)中で、窒素雰囲気下において室温で撹拌した。DCM(11μl)中の塩化アセチル(1.0μl、0.016mmol)の溶液を添加し、この反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒をエバポレートし、結果として生じた物質を400μlのDMSOに溶解させた。このDMSO溶液を1.0mlのMeOHで希釈し、分取HPLC(ギ酸条件下の水/ACN)により精製して、表題化合物(1.4mg、収率:15%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ2.16(s,3H)3.65−3.80(m,4H)3.94(s,6H)5.76(dd,1H)6.15(s,1H)6.28−6.49(m,2H)6.78−6.82(m,1H)6.95(dd,2.89Hz,1H)7.28−7.38(m,2H)8.31(d,1H)8.58(br.s.,1H);ESI−MS:643[M+H]
+.
【0259】
実施例−155および156
【化160】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(1−メトキシエチル)フェニル)アクリルアミドおよびN−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)の調製
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で4−(1−メトキシエチル)−2−ニトロアニリン(以下に手順を示す)を代わりに用い、90%〜100%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーを用いた精製後に、表題化合物を得た。非極性画分は、N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(1−メトキシエチル)フェニル)アクリルアミド(16mg、収率:5工程で6%)であった。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ1.46(d,3H)3.29(s,3H)3.96(s,6H)4.12(d,1H)4.40(q,1H)5.78−5.82(m,1H)6.33−6.50(m,3H)6.82(s,1H)7.27(dd,1H)7.55−7.64(m,2H)8.37(d,1H);ESI−MS:575[M+H]
+.極性画分は、N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)アクリルアミド(22mg、収率:5工程で8%)であった。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ1.53(d,3H)4.00(s,6H)5.83(dd,1H)6.29−6.56(m,3H)6.86(s,1H)7.38(dd,1H)7.57(d,1H)7.69(s,1H)8.40(d,1H);ESI−MS:661[M+H]
+.
【0260】
4−(1−メトキシエチル)−2−ニトロアニリンの調製
【化161】
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a.1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタノール
1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタノン(1.0g、5.46mmol)をMeOH(15.0ml)に溶解させ、氷浴上で撹拌した。NaBH
4(0.62g、16.0mmol)を少しずつ(portionwise)添加した。添加の完了時に、反応混合物を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を、EtOAcおよびブラインに注入した。有機層を分離し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、20%〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(881mg、収率:87%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.53(d,4H)4.99(dd,1H)7.22−7.33(m,1H)7.66(ddd,1H)8.09(dd,1H)
【0261】
【化162】
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b.1−フルオロ−4−(1−メトキシエチル)−2−ニトロベンゼン
1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタノール(870mg、4.7mmol)をMeOH(10ml)に溶解させ、濃硫酸(2.5ml、47mmol)を注意深く添加した。この反応混合物を、マイクロウェーブ(Biotage Initiator)を用いて150℃で5分間加熱した。室温まで冷却した後に、反応混合物をEtOAc/水に注入した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、0%〜50%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(664mg、収率:71%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.45(d,3H)3.27(s,3H)4.36(q,1H)7.28−7.32(m,1H)7.56−7.63(m,1H)7.98−8.04(m,1H)
【0262】
【化163】
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c.4−(1−メトキシエチル)−2−ニトロアニリン
1−フルオロ−4−(1−メトキシエチル)−2−ニトロベンゼン(664mg、3.33mmol)を、THF(10ml)中で撹拌した。NH
4OH(0.39ml、10.0mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。さらに780μlのNH
4OHを添加し、反応混合物を、マイクロウェーブ(Biotage Initiator)を用いて120℃で10分間、次いで140℃で50分間加熱した。室温まで冷却した後に、反応混合物をEtOAc/水に注入した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、0%〜50%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(290mg、収率:44%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.42(d,3H)3.22(s,3H)4.24(q,1H)6.05(br.s.,2H)6.83(d,1H)7.38(dd,2.01Hz,1H)8.04(d,1H)
【0263】
手順2L:実施例−157
【化164】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化165】
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a.2−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)イソインドリン−1,3−ジオン
4−ブロモ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(2.0g、9.1mmol)およびカリウム1,3−ジオキソイソインドリン−2−イド(2.0g、10.9mmol)をマイクロウェーブバイアル(0.5〜2ml)に入れ、NMP(12.0ml)を添加した。この反応混合物を、マイクロウェーブ(Biotage, Initiator)を用いて200℃で1分間加熱した。室温まで冷却した後に、反応混合物を撹拌水に滴下すると、沈殿物が形成した。固体を収集し、水で洗浄し、窒素流下で乾燥させて、表題化合物(2.89g、収率:92%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.26(s,2H)7.43(d,2H)7.81−7.87(m,3H)7.91(dd,,2H)7.95−8.05(m,3H)8.33(d,1H)
【0264】
【化166】
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b.4−(4−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
2−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)イソインドリン−1,3−ジオン(500mg、1.4mmol)、ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(402mg、2.2mmol)、Pd
2(dba)
3(66.0mg、0.07mmol)、Xantphos(83mg、0.144mmol)およびCs
2CO
3(939mg、2.9mmol)を、反応バイアル(マイクロウェーブ反応バイアル10〜20ml)に入れ、窒素でパージした。トルエン(5.0ml)を添加し、窒素を10分間通気した。この反応混合物を、100℃で5時間加熱した。加熱を停止し、室温まで冷却した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、濾液をエバポレートした。残存している物質を、20%〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(275mg、収率:42%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.51(s,6H)3.28−3.39(m,2H)3.57−3.70(m,2H)7.20−7.24(m,1H)7.35(d,1H)7.66(d,1H)7.75−7.87(m,1H)7.96(dd,1H)
【0265】
【化167】
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c.4−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
THF(5.0ml)中の4−(4−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(275.4mg、0.6mmol)の懸濁液に、THF(1.8ml、1.8mmol)中の1.0Mヒドラジンを室温で添加した。この反応混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc/水に注入し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた油状物を、20%〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(182mg、93%収率)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ1.42(s,9H)2.89−2.99(m,4H)3.44(d,4H)6.98(d,1H)7.22(s,2H)7.26−7.38(m,2H)
【0266】
【化168】
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d.4−(4−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)尿素(175mg、0.34mmol)、4−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(90mg、0.28mmol)、Pd
2(dba)
3(13mg、0.014mmol)、Brettphos(13mg、0.028mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(54mg、0.56mmol)を、反応バイアル(2〜5ml)に入れ、窒素でパージした。トルエン(1.0ml)を添加し、窒素を5分間通気し、次いで反応混合物を100℃で一晩加熱した。加熱を停止し、室温まで冷却した。反応混合物を、Celite(登録商標)のパッドに通して濾過した。濾液をエバポレートし、結果として生じた物質を、20%〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(102.4mg、収率:45%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.01(s,9H)0.85−0.98(m,2H)1.50(s,9H)3.03(s,3H)3.17(br.s.,4H)3.56−3.66(m,4H)3.75−3.97(m,8H)5.22(s,2H)6.50(s,1H)6.95(s,1H)7.65(s,1H)8.46(s,1H)
【0267】
【化169】
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e.4−(4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−(4−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(162mg、0 0.2mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(53mg、0.24mmol)およびDMAP(4.9mg、0.04mmol)を、THF(2.0ml)中で、窒素雰囲気下において室温で1時間撹拌した。この反応混合物を、EtOAcおよび水に注入した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、10%〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(148mg、収率:82%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.01(s,9H)0.80−1.04(m,2H)1.4(s,9H)1.49(s,9H)3.12(s,3H)3.19−3.36(m,4H)3.50−3.70(m,4H)3.83−3.92(m,9H)3.96(d,1H)5.14(d,1H)5.42(d,1H)6.46(s,1H)7.05−7.19(m,2H)7.58(d,1H)8.03(s,1H)8.29(s,1H)
【0268】
【化170】
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f.4−(3−アミノ−4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−(4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(149mg、0.164mmol)を、THF(1.5ml)およびMeOH(1.5ml)中で撹拌した。5滴の水中ラネーニッケル懸濁液を添加した。この溶液を、水素雰囲気下において室温で一晩撹拌した。反応物をCelite(登録商標)のパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して粗表題化合物を得、これをさらなる精製なしに次の工程に使用した。ESI−MS:877[M+H]
+.
【0269】
【化171】
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g.4−(3−アクリルアミド−4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
粗4−(3−アミノ−4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(95mg、0.11mmol)を、THF(1.5ml)に溶解させ、氷浴上で、窒素雰囲気下で撹拌した。DIEA(57μl、0.30mmol)、続いてアクリロイルクロリド(13μl、0.16mmol)を添加し、この反応混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcおよびブラインに注入した。有機層を分離し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質(maerial)を、30%〜100%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(47mg、収率:47%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.02(s,9H)0.79−1.04(m,2H)1.36(s,9H)1.49(s,9H)3.08(s,4H)3.05(s,3H)3.25(br.s.,4H)3.64(br.s.,4H)3.86(s,6H)5.27(s,1H)5.67−5.79(m,1H)6.15−6.56(m,2H)6.48(s,1H)7.03−7.14(m,1H)7.87−8.09(m,2H)8.19−8.29(br.s.,1H)8.44(s,1H).
【0270】
【化172】
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h.N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
4−(3−アクリルアミド−4−((tert−ブトキシカルボニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(59mg、0.06mmol)を、DCM(2.0ml)中で撹拌した。TFA(97μl、1.3mmol)を添加し、混合物を室温で6時間撹拌した。この反応混合物をエバポレートした。残存している残留物をDCMに溶解させ、飽和NaHCO
3で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質をTHF(2.0ml)に溶解させ、NH
4OH(74μl、1.9mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で5分間撹拌した。反応混合物をエバポレートして、表題化合物(34mg、収率:90%)を得、これをさらなる精製なしに次の工程に使用した。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ2.62(br.s.,4H)3.08−3.27(m,7H)3.77−4.03(m,6H)5.72(d,1H)6.11−6.34(m,2H)6.40−6.62(m,1H)6.70−6.98(m,2H)7.22−7.37(m,2H)8.32(s,1H)8.70(s,1H)9.58(br.s.,1H)12.06(s,1H);ESI−MS:601[M+H]
+.
【0271】
実施例−158
【化173】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−((2−ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ)フェニル)アクリルアミド
手順2L(実施例157)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(b)で2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−N−メチルエタンアミン、Pd(dba)
2およびRuphosを代わりに用い、工程(d)でPd(dba)
2、Brettphosおよびナトリウムtert−ブトキシドを代わりに用いて表題化合物(64mg、収率:7工程で16%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ3.04(s,3H)3.26(s,3H)3.51(s,2H)3.69−3.81(m,2H)3.94(s,6H)5.71−5.78(m,1H)6.03−6.10(m,1H)6.26−6.45(m,2H)6.72(d,1H)6.79(s,1H)7.04−7.10(m,1H)7.23(d,1H)8.28(d,1H);ESI−MS:590[M+H].
【0272】
2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−N−メチルエタンアミンの調製
【化174】
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a.2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−N−メチルエタンアミン
2−(メチルアミノ)エタノール(1.0g、13.3mmol)を、DCM(25.0ml)中で、窒素の雰囲気下で撹拌した。DIEA(3.23ml、18.6mmol)、続いてtert−ブチルクロロジメチルシラン(2.0g、13.3mmol)を添加し、この反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を、エーテル/水に注入した。水層をエーテルで3回抽出した。合わせた有機層をMgSO
4上で乾燥させ、エバポレートし、残存している物質を高真空下で乾燥させて、表題化合物(1.4g、収率:56%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ0.08(s,6H)0.91(s,9H)1.93(br.s.,1H)2.48(s,3H)2.71(t,2H)3.75(t,2H).
【0273】
実施例−160
【化175】
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N−(5−(1−アミノエチル)−2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドのTFA塩
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で(1−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)エチル)カルバミン酸tert−ブチル、Pd(dba)
2、Brettphosおよびナトリウムtert−ブトキシドを代わりに用いて遊離塩基を得、これをTFA塩に変換した。遊離塩基をDCMに溶解させ、1当量のTFAを添加した。混合物をエバポレートし、エーテルで粉砕して、表題化合物(65mg、収率:5工程で23%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ1.67(d,3H)3.33−3.37(s,3H)3.92−3.97(s,6H)4.49(m,1H)5.75−5.83(m,1H)6.30−6.50(m,3H)6.81(s,1H)7.36(dd,,1H)7.69(d,1H)7.82(d,1H)8.36−8.43(m,1H);ESI−MS:560[M+H].
【0274】
(1−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)エチル)カルバミン酸tert−ブチルの調製
【化176】
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a.1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタンアミン
発煙HNO
3(0.48ml、10.8mmol)を、氷浴で冷却した濃H
2SO
4(3.6ml、68.2mmol)に注意深く添加した。この混合物に、1−(4−フルオロフェニル)エタンアミン(1.0g、7.2mmol)を滴下した。この反応混合物を、冷却しながら50分間撹拌した。反応混合物を氷に注入し、3M NaOH溶液(24ml、72.00mmol)で約pH8.0に塩基性化した。このアルカリ性溶液を、DCMで2回抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、エバポレートして、表題化合物(1.3g、収率:96%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.41(d,6H)4.25(q,1H)7.21−7.26(m,1H)7.67(ddd,1H)8.10(dd,1H)
【0275】
【化177】
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b.(1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エチル)カルバミン酸tert−ブチル
THF(10.0ml)中の1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタンアミン(1.3g、6.9mmol)の懸濁液に、DIEA(2.4ml、13.8mmol)、続いて二炭酸ジ−tert−ブチル(1.9ml、8.3mmol)を添加した。この反応混合物を、窒素雰囲気下において室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAc/水に注入し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質(maerial)を、10%〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.5g、収率:75%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.37−1.50(m,12H)4.81(br.s.,2H)7.23−7.26(m,1H)7.59(ddd,1H)8.01(dd,1H).
【0276】
【化178】
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c.(1−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)エチル)カルバミン酸tert−ブチル
(1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エチル)カルバミン酸tert−ブチル(500mg、1.75mmol)を、THF(2ml)中で撹拌した。NH
4OH(0.978ml、7.0mmol)を添加し、この反応混合物を、マイクロウェーブ(Biotage Initiator)を用いて150℃で30分間加熱した。NH
4OH(0.600ml)を添加し、次いで180℃で加熱した。室温まで冷却した後に、反応混合物をEtOAc/水に注入した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、0%〜50%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(376mg、収率:76%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.43−1.48(m,12H)4.71(br.s.,2H)6.79(d,1H)7.34(dd,1H)8.05(d,1H).
【0277】
実施例−161
【化179】
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N−(5−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)−2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドの2TFA塩の調製
【化180】
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a.(2−(4−(3−アクリルアミド−4−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)エチル)カルバミン酸tert−ブチル
THF(1.0ml)およびMeOH(1.0ml)中のN−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(ピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド2,2,2−トリフルオロアセタート(手順2L、実施例157)(30mg、0.042mmol)の溶液に、(2−オキソエチル)カルバミン酸tert−ブチル(13mg、0.08mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で10分間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(7.0mg、0.12mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒をエバポレートし、飽和NaHCO
3溶液を添加した。この混合物を、DCMで3回抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、エバポレートした。残存している物質を、DCM中0%〜15%MeOHで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(17mg、収率:54%)を得た。ESI−MS:744[M+H]
+.
【0278】
【化181】
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N−(5−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)−2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミドの2TFA塩
(2−アクリルアミド−4−(4−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)(6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ウレイド)ピリミジン−4−イル)カルバミン酸tert−ブチル(17mg、0.017mmol)を、DCM(1.0ml)中で撹拌した。TFA(200μl、2.6mmol)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒をエバポレートし、残存している物質をエーテルで粉砕した。結果として生じた固体を収集し、エーテルで洗浄し、窒素流下で乾燥させて、表題化合物(15mg、収率:96%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ2.90(br.s.,6H)3.15−3.22(m,2H)3.33−3.41(m,4H)3.94(s,6H)5.74−5.79(m,1H)6.17(s,1H)6.32−6.44(m,2H)6.81(s,1H)6.92−6.98(m,1H)7.35(d,2H)8.32(d,1H);ESI−MS:644[M+H]
+.
【0279】
実施例−162
【化182】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−フルオロフェニル)アクリルアミド2,2,2−トリフルオロアセタート
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−フルオロ−6−ニトロアニリン、Pd(dba)
2、Brettphosおよびナトリウムtert−ブトキシドを代わりに用いて遊離塩基を得、これをTFA塩に変換した。遊離塩基をDCMに溶解させ、1当量のTFAを添加した。混合物をエバポレートし、エーテルで粉砕して、表題化合物(47mg、収率:4工程で22%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ3.30(s,3H)3.93(s,6H)5.72−5.78(m,2H)6.21−6.29(m,1H)6.23(d,1H)6.27(d,1H)6.32−6.40(m,1H)6.56(dd,1H)6.90(s,1H)7.10(t,1H)7.25−7.37(m,1H)7.76(d,1H)8.32(s,1H)8.89(s,1H)9.66(s,1H)11.96(s,1H);ESI−MS:535[M+H]
+
【0280】
実施例−163
【化183】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(2−(ジメチルアミノ)エチル)フェニル)アクリルアミド2,2,2−トリフルオロアセタート
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で4−アミノ−3−ニトロフェネチルカルバミン酸tert−ブチル(以下に手順を示す)、Pd(dba)
2およびBrettphosを代わりに用いて遊離末端アミンの粗TFA塩を得、これを以下のさらなる工程でそのまま使用した:THF(1.0ml)およびMeOH(1.0ml)中のN−(5−(2−アミノエチル)−2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−3−(ヒドロキシメチル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド2,2,2−トリフルオロアセタート(9.2mg、0.014mmol)の溶液に、ホルムアルデヒド(5.1μl、0.068mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で10分間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(3.4mg、0.055mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒をエバポレートし、飽和NaHCO
3溶液を添加した。この混合物を、DCMで3回抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、エバポレートした。残存している物質を、DCM中10%〜70%MeOHで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、遊離塩基を得た。DCM中の遊離塩基の溶液に、TFA(11μl、0.014mmol)を添加した。溶媒をエバポレートし、高真空下で乾燥させて、表題化合物(6.3mg、収率:66%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ2.97(s,6H)3.10(dd,2H)3.34(s,3H)3.45(dd,2H)3.94(s,6H)4.63−4.63(m,1H)5.76−5.81(m,1H)6.31−6.48(m,3H)6.81(s,1H)7.25(dd,1H)7.55(d,1H)7.62−7.72(m,1H)8.35(s,1H);ESI−MS:588[M+H].
【0281】
4−アミノ−3−ニトロフェネチルカルバミン酸tert−ブチルの調製
【化184】
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a.4−フルオロ−3−ニトロフェネチルカルバミン酸tert−ブチル
2−(4−フルオロフェニル)エタンアミン(1.0g、7.2mmol)を濃H
2SO
4(4.0ml、75mmol)に溶解させ、氷浴上で冷却した。発煙HNO
3(0.48ml、10.8mmol)を、この混合物に注意深く滴下した。この反応混合物を、冷却しながら45分間撹拌し、氷に注入した。混合物を3M NaOH溶液(60ml、180mmol)で塩基性化し、このアルカリ性溶液をDCMで3回抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、エバポレートして、粗アミンを得た。この粗物質を、THF(15.0ml)に溶解させた。二炭酸ジ−tert−ブチル(1.7g、7.9mmol)およびDIEA(2.5ml、14.4mmol)を添加し、この反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を水に注入し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、0%〜20%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(569mg、収率:28%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.44(s,9H)2.88(t,2H)3.40(d,2H)7.24(t,1H)7.42−7.54(m,1H)7.89(dd,1H)
【0282】
【化185】
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b.4−アミノ−3−ニトロフェネチルカルバミン酸tert−ブチル
4−フルオロ−3−ニトロフェネチルカルバミン酸tert−ブチル(569mg、2.00mmol)を、THF(2.64ml)中で撹拌した。NH
4OH(2.50ml、17.97mmol)を添加し、この反応混合物を、マイクロウェーブ(Biotage Initiator)を用いて150℃で30分間加熱した。NH4OH(0.600ml)を添加し、次いで180℃で加熱した。室温まで冷却した後に、反応混合物をEtOAc/水に注入した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、0%〜30%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(257mg、収率:46%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.44(s,9H)2.73(t,J=7.03Hz,2H)3.34(m,2H)4.46−4.62(m,1H)6.78(d,J=8.53Hz,1H)7.24(dd,J=8.53,1.76Hz,1H)7.94(d,J=1.76Hz,1H).
【0283】
実施例−164
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(2−(ジメチルアミノ)エチル)フェニル)アクリルアミド2,2,2−トリフルオロアセタート
手順2L(実施例157)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−ニトロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)アニリン(以下に調製を示す)およびナトリウムtert−ブトキシドを代わりに用いて表題化合物(7mg、4工程にわたる収率:2.7%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ3.28(s,3H)3.88−3.97(m,8H)4.06−4.14(m,2H)5.76(dd,1H)6.12(s,1H)6.32−6.46(m,2H)6.79(s,1H)6.91(dd,1H)7.34−7.41(m,2H)8.31(d,1H);ESI−MS:577[M+H]
+.
【0284】
2−ニトロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)アニリンの調製
【化187】
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a.2−ニトロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)エトキシ)アニリン
4−アミノ−3−ニトロフェノール(2.0g、12.977mmol)をDMF(20ml)に溶解させ、炭酸カリウム(3.59g、25.953mmol)を添加した。この混合物に2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(2.55ml、16.87mmol)を添加し、この反応混合物を、50℃で6時間、次いで室温で3日間撹拌した。反応混合物を、EtOAc/ブラインに注入した。水層を、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで3回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、エバポレートした。結果として生じた物質を、5%〜40%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(1.4g、収率:38%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ1.51−1.68(m,4H)1.71−1.89(m,2H)3.46−3.61(m,1H)3.72−3.99(m,2H)4.03−4.24(m,3H)4.64−4.79(m,1H)6.78(d,1H)7.09−7.17(m,1H)7.60(d,1H).
【0285】
実施例−165
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メチルフェニル)アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−メチル−6−ニトロアニリン、Pd(dba)
2、Brettphosおよびナトリウムtert−ブトキシドを代わりに用いて表題化合物(3.0mg、収率:5工程で6%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ3.52(m,3H)3.95(m,6H)5.69(dd,1H)6.21(dd,1H)6.46(dd,1H)6.64(d,1H)6.73(d,1H)6.82(s,1H)7.11(t,1H)8.06(d,1H)8.55(d,1H);ESI−MS:531[M+H]
+
【0286】
実施例−166
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−3−メトキシフェニル)アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−メトキシ−6−ニトロアニリン、Pd(dba)
2、Brettphosおよびナトリウムtert−ブトキシドを代わりに用いて表題化合物(33.0mg、収率:5工程で6.1%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ3.76(s,3H)3.93(s,6H)5.70(dd,1H)6.23(d,1H)6.52(d,1H)6.88−6.95(m,2H)7.27(t,1H)7.44−7.56(m,1H)8.28(s,1H)8.57(br.s.,1H)9.40−9.57(m,1H)12.15(s,1H);ESI−MS:547[M+H]
+
【0287】
実施例−167
【化190】
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N−(3−クロロ−2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−クロロ−6−ニトロアニリン、Pd(dba)
2、Brettphosおよびナトリウムtert−ブトキシドを代わりに用いて表題化合物(11.0mg、収率:5工程で5%)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ3.29(s,3H)3.94(s,6H)5.71−5.75(m,1H)6.23(dd,1H)6.56(dd,1H)6.90(s,1H)7.31−7.39(m,2H)7.94(d,1H)8.30(s,1H)9.01(s,1H)9.51−9.70(m,1H)12.04(s,1H);ESI−MS:551[M+H]
+.
【0288】
実施例−168
【化191】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミドのTFA塩の調製
実施例161で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(a)で2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)アセトアルデヒドを代わりに用いて、表題化合物(13mg、収率:42% 2工程)を得た。
1H−NMR(400MHz,MeOH−d
4)δ3.14−3.20(m 2H)3.35−3.37(m,2H)3.73−3.76(m,2H)3.84−3.96(m,10H)5.75−5.79(m,1H)6.24(s,1H)6.37−6.47(m,2H)6.81(s,1H)6.99(dd,1H)7.37−7.46(m,2H)8.34−8.36(m,1H);ESI−MS:645[M+H]
+.
【0289】
実施例−170
【化192】
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(E)−3−クロロ−N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド
手順2A(実施例100)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(i)を以下の手順に変更した:0℃に冷却したDCM(0.4ml、6.22mmol)中の1−(6−((2−アミノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(10mg、0.022mmol)、トリエチルアミン(10.9mg、0.11mmol)、および(E)−3−クロロアクリル酸(2.76mg、0.026mmol)の溶液に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン2,4,6−トリオキシド(0.023ml、0.039mmol、EtOAc中50%溶液)を添加した。結果として生じた混合物を、室温で4時間撹拌し、濃縮した。残存している残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(7.2mg、収率:61%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ3.30(s,3H)3.90(s,6H)6.02(s,1H)6.36(d,J=12.92Hz,1H)6.49(s,1H)7.21−7.33(m,2H)7.36−7.50(m,2H)7.75(d,J=6.53Hz,1H)7.93(br.s.,1H)8.41(s,1H)12.50(s,1H);MS(ESI):551.0[M+H]
+
【0290】
実施例−171
【化193】
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(Z)−3−クロロ−N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)アクリルアミド
手順2A(実施例100)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(i)を以下の手順に変更した:0℃に冷却したDCM(0.86ml、13.3mmol)中の1−(6−((2−アミノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(20mg、0.043mmol)、トリエチルアミン(21.8mg、0.22mmol)、および(Z)−3−クロロアクリル酸(5.5mg、0.052mmol)の溶液に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン2,4,6−トリオキシド(49mg、0.78mmmol、EtOAcの50%溶液)を添加した。結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(15mg、収率:63%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δX;MS(ESI):551.0[M+H]
+.
【0291】
実施例−172
【化194】
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(Z)−N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)ブト−2−エンアミド
手順2A(実施例100)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(i)を以下の手順に変更した:DCM(0.86ml、13.3mmol)中の1−(6−((2−アミノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(20mg、0.043mmol)、トリエチルアミン(21.8mg、0.22mmol)、および(Z)−ブト−2−エン酸(4.5mg、0.052mmol)の溶液に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン2,4,6−トリオキシドの溶液(49.4mg、0.78mmol、50%EtOAc溶液)を0℃で添加し、結果として生じた混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムにより精製して、表題化合物(8.5mg、収率:37%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ2.20(dd,J=7.28,1.76Hz,3H)3.30(s,3H)3.92(s,6H)5.85(dd,J=11.42,1.76Hz,1H)5.99(s,1H)6.29(dd,J=11.36,7.34Hz,1H)6.52(s,1H)7.23−7.34(m,2H)7.46(d,J=7.40Hz,1H)7.55(br.s.,1H)7.78(d,J=7.53Hz,1H)8.40(d,J=0.88Hz,1H)12.50(s,1H);MS(ESI):531.3[M+H]
+.
【0292】
実施例−175
【化195】
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(S,Z)−N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)−4−ヒドロキシペンタ−2−エンアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で2−ニトロアニリンを代わりに用い、工程(g)でメタクリロイルクロリドを代わりに用いて表題化合物(13mg、収率:72%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)2.03(br.s.,3H)3.31(s,3H)3.92(s,6H)5.49(s,1H)5.81(s,1H)6.00(s,1H)6.53(s,1H)7.29(m,3H)7.44(d,J=7.91Hz,1H)7.83(d,J=7.53Hz,1H)7.92(s,1H)8.41(s,1H)12.34(s,1H).MS(ESI):531.1[M+H]
+.
【0293】
実施例−181
【化196】
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(Z)−3−クロロ−N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−5−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アクリルアミド
手順2C(実施例108)で概説したアプローチに従って表題化合物を合成したが、工程(g)を以下の手順に変更した:DCM(0.4ml、6.21mmol)中の1−(6−((2−アミノ−4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル尿素(11mg、0.019mmol)、トリエチルアミン(9.67mg、0.096mmol)、および(Z)−3−クロロアクリル酸(2.43mg、0.023mmol)の溶液に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン2,4,6−トリオキシド(21.9mg、0.034mmol)の溶液を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムにより精製して、表題化合物(7.5mg、収率:59%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ1.29(t,J=8.0Hz,3H)2.90(br.s.,4H)3.27(s,3H)3.45(t,J=4.64Hz,4H)3.91(s,6H)5.90(s,1H)6.32(d,J=8.41Hz,1H)6.52(s,1H)6.59(d,J=8.41Hz,1H)6.73(dd,J=8.78,2.76Hz,1H)7.09(br.s.,1H)7.24(s,2H)7.83(br.s.,1H)8.36(s,1H)8.69(br.s.,1H)12.52(s,1H);MS(ESI):663.1[M+H]
+.
【0294】
実施例−185
【化197】
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N−(2−((6−(3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチルウレイド)ピリミジン−4−イル)アミノ)−6−フルオロフェニル)アクリルアミド
手順2G(実施例123)で概説したアプローチに従って化合物を合成したが、工程(d)で3−フルオロ−2−ニトロアニリンを代わりに用い、工程(e)を省き、工程(g)を以下の手順に変更した:DCM(1ml、15.54mmol)中の1−(6−((2−アミノ−3−メチルフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−3−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)尿素(31mg、0.051mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(13.1mg、0.103mmol)、およびアクリル酸(39.9mg、0.055mmol)の溶液に、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィナン2,4,6−トリオキシドの溶液(48.1mg、0.076mmol、50%EtOAc溶液)を0℃で添加し、結果として生じた混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムにより精製して、SEM保護された表題化合物(24mg、収率:3工程で71%)を得た。最終工程(g)に続いて、表題化合物を単離した(12mg、収率:62%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ3.40(s,3H)3.93(m,6H)5.91(d,1H)6.20(s,1H)6.30−6.45(m,1H)6.50−6.58(m,2H)7.01(t,1H)7.28−7.35(m,1H)7.42−7.63(m,2H)8.41(s,1H)12.43(br.s.,1H);ESI−MS:535[M+H]
+.
【0295】
生物学的活性のアッセイ
FGFR4への結合アッセイ。精製された組換えFGFR4を、10μMの化合物と共に4℃で一晩または室温で1時間プレインキュベートした。プレインキュベーションに続き、SDS−PAGEを用いてタンパク質試料を分離し、ゲルをSimplyBlue(商標)SafeStain(Life Technologies, Grand Island, New York)で染色した。FGFRバンドを切り出し、In-Gel Tryptic Digestion Kit(Thermo Scientific, Waltham, Massachusetts)を用いて消化した。消化された試料を、Thermo Scientific Q Exactive(商標)LCMSで、逆相分離およびタンデム質量分析を用いて処理して、変性ペプチドを同定した。
【0296】
代替的に、プレインキュベーションに続き、OPTI-TRAPタンパク質濃縮および脱塩用C4カラム(Optimize Technologies)でFGFR4を濃縮し、バッファーを交換した。0.1%ギ酸を含有するアセトニトリル中にタンパク質を溶離させ、直接注入によりThermo Scientific Q Exactive(商標)LCMSで処理して、変性したそのままのFGFR4を同定した。
【0297】
以下で表2に示す結果は、ペプチド−リガンド付加物の予想される質量と実測された質量との一致により、試験化合物とペプチドとの共有結合付加物の形成を確証している。
【0298】
【表2】
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【0299】
キナーゼ活性阻害のIC
50プロファイリング。Reaction Biology Corporation(Malvern, Pennsylvania)において、そのKinase HotSpot(役務商標)アッセイを用いて、化合物をFGFR阻害活性についてプロファイリングした。Anastassiadis et al., 2011, Comprehensive assay of kinase catalytic activity reveals features of kinase inhibitor selectivity. Nat Biotechnol 29, 1039-1045を参照されたい。
【0300】
組換えFGFR1(2.5nM)、FGFR2(1nM)、FGFR3(5nM)、またはFGFR4(12nM)(Invitrogen(商標))を、キナーゼ反応バッファー(20mM HEPES−HCl、pH7.5、10mM MgCl
2、2mM MnCl
2、1mM EGTA、0.02%Brij35、0.1mM Na
3VO
4、0.02mg/ml BSA、2mM DTT、および1%DMSO)中の基質KKKSPGEYVNIEFG(配列番号:1)(20μM、FGFR1基質);およびポリ[E,Y]4:1(0.2mg/ml、FGFR2、3、4基質)]との混合物として調製した。化合物を、音響技術(Labcyte(登録商標)Echo 550, Sunnyvale, California)を用いてこの酵素/基質混合物に添加し(Olechno et al., 2006, Improving IC
50 results with acoustic droplet ejection. JALA 11, 240-246参照)、室温で0、15または60分間プレインキュベートした。化合物のプレインキュベーション後に、ATP(Sigma-Aldrich(登録商標))および
33P−γ−ATP(PerkinElmer)の混合物を、10μMの最終濃度になるように添加して、キナーゼ反応を開始した。反応物を室温で120分間インキュベートし、次いでWhatman(商標)P81イオン交換濾紙上にスポットした。0.75%リン酸中でフィルターをくまなく洗浄することにより、結合していないホスファートを除去した。Anastassiadis et al., 2011, Comprehensive assay of kinase catalytic activity reveals features of kinase inhibitor selectivity. Nat Biotechnol 29, 1039-1045を参照されたい。
【0301】
FGFR4およびFGFR1についての結果を、上の表1に列挙した個々の化合物の横に示す。これらの化合物は、FGFR1に対してより高いIC
50を有しており、FGFR4の選択的阻害を示した。
【0302】
理論に拘束されることを望むものではないが、FGFR1に対するIC
50活性は、一般的に、FGFR1、FGFR2、およびFGFR3に対する活性を代表する。Dieci et al., 2013, Fibroblast Growth Factor Receptor Inhibitors as a Cancer Treatment: From a Biologic Rationale to Medical Perspectives. Cancer Discovery, F1-F16も参照されたい。
【0303】
確認するために、これらの化合物のうちのいくつかを、FGFR2およびFGFR3の阻害についても試験した。以下で表3に示すこれらの結果は、FGFR1へのIC
50活性が一般的にFGFR1、FGFR2、およびFGFR3への活性を代表することと一致しており、これらのFGFR4阻害剤の選択性をさらに証明している。
【0304】
【表3】
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【0305】
腫瘍モデルにおけるインビボ有効性。化合物108を、3つの異なるヒト肝細胞癌腫瘍細胞株に由来する腫瘍異種移植片を有するヌードマウスにおいて腫瘍増殖を阻害するその能力について評価した。これらの細胞株は、FGFR4および/またはFGF19の状態変化を有する癌を代表する。Sawey et al., Cancer Cell 19(3): 347-358 (2011)を参照されたい。
【0306】
動物:6〜8週齢の体重約19〜25gのヌードマウスを、Taconic(Taconic, Hudson, New York)から購入した。全ての動物実験を、施設内動物管理使用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)によって承認されたプロトコルに従って行った。
【0307】
腫瘍異種移植片および処置:各々総体積100μlの1:1Matrigel(Corning Inc, Corning, NY)中の7.5×10
6個のHUH7細胞(HSRRBカタログ番号JCRB0403)、5×10
6個のHep3B(ATCCカタログ番号HB8064)、または2.5×10
6個のJHH7細胞(HSRRBカタログ番号JCRB1031)を、右側側腹部に皮下注射(s.c.)した。腫瘍が150〜200mm
3に達した時に、マウスを5〜10匹の動物からなる処置群に無作為化した。投与は、5%DMSO(Alfa Aesar, Ward Hill, MA)、10%PEG300(Sigma, St. Louis, MO)、8%TWEEN(登録商標)80(Sigma, St. Louis, MO)、77%USP生理食塩水からなるビヒクル中で所望の濃度で製剤化した化合物108を用いて、15日間、示された投与量で腹腔内注射により1日2回行った。腫瘍体積を、体積=(長さ*幅
2)/2という式を用いて週2回収集した。体重もまた、週2回収集した。全ての動物を、The Guide for Care and Use of Laboratory Animals, 8th edition(National Academies Press, Washington D.C.)に従って観察および管理した。
【0308】
統計的方法:実験の終わりに、GraphPad Prism 5を用いて、処置群の比較のために、ボンフェローニポストテストを伴う反復測定分散分析を用いた統計的比較を行った。進行疾患、安定疾患、部分後退、および完全後退を判定するために、以下の基準を使用した。進行疾患は、最良の応答から増加したかまたは>120%初期腫瘍体積の3回連続測定として定義される。安定疾患は、初期腫瘍体積の<120%かつ>50%の3回連続測定である。一方、<50%初期腫瘍体積の3回連続測定は、部分後退と認められる。完全後退は、<30mm
3の3回連続測定である。処置群間の応答を比較するために、カイ二乗検定を使用した(マイクロソフトエクセル)。
【0309】
HUH7、HEP3B、およびJHH7癌細胞に由来する腫瘍を有する動物からの結果を、それぞれ
図1〜3に示し、表4にも反映する。
【0310】
【表4】
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【0311】
これらのデータは、化合物108が全てのモデルにおいて有効であることを証明している。化合物108に対し、3つのモデルの中で、HEP3Bが最も感受性が高く、JHH7が最も感受性が低く、HUH7は中間の感受性を示す。JHH7については
図3では用量応答が見られ得るが、試験した全ての用量レベルにおいて進行疾患があった。
【0312】
化合物108とBGJ398との比較研究。化合物108および知られているFGFR阻害剤BJG398を用いて比較研究を行った。
【0313】
IC
50を得るための生化学的キナーゼアッセイプロトコル:組換えFGFR1(2.5nM)またはFGFR4(12nM)を、キナーゼ反応バッファー(20mM HEPES−HCl、pH7.5、10mM MgCl
2、2mM MnCl
2、1mM EGTA、0.02%Brij35、0.1mM Na3VO4、0.02mg/ml BSA、2mM DTT、および1%DMSO)中の基質KKKSPGEYVNIEFG(配列番号:1)(20μM、FGFR1基質);ポリ[E,Y]4:1(0.2mg/ml、FGFR2、3、4基質)]との混合物として調製した。化合物を、音響技術を用いてこの酵素/基質混合物に添加し、室温で0、15または60分間プレインキュベートした。化合物のプレインキュベーション後に、
33P−γ−ATPを10μMの最終濃度で添加して、キナーゼ反応を開始させた。反応物を室温で120分間インキュベートした。基質のリン酸化を、上記のようにフィルターアッセイによりモニタリングした。結果を表5に示す。報告した結果は、化合物108がより強力なFGFR4阻害剤であるのに対して、BGJ398がより強力なFGFR1阻害剤であることを示している。
【0314】
【表5】
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【0315】
GI
50を得るための細胞生死判別アッセイプロトコル:細胞株を、37℃、5%CO
2および95%湿度で培養した。培地はGIBCO(登録商標)(USA)から購入した。生死判別アッセイのために、2000細胞/ウェルを96ウェルプレートに播種し、化合物処理前に24時間インキュベートした。化合物の添加に続いて、プレートを5%CO
2で37℃にて72時間インキュベートし、次いでCTGアッセイ(CellTiter-Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assay、カタログ番号:G7572、Promega)により測定した。結果を表6に示す。この表は、FGF19増幅株であるHep3B細胞において、化合物108の方がBGJ398よりも強力であることを示している。他の2つのFGF19増幅株であるHUH7およびJHH7における効力は、化合物108およびBGJ398の間で類似する。HepG2(ATCCカタログ番号HB−8065)、SNU398(ATCCカタログ番号CRL−2233)およびSNU449(ATCCカタログ番号CRL−2234)は、コントロールとして使用したFGF19非増幅細胞株である。
【0316】
GI
50は、100×(T−T0)/(C−T0)=50となるところの試験薬物の濃度である。例えば、Monks et al., Feasibility of a High-Flux Anticancer Drug Screen Using a Diverse Panel of Cultured Human Tumor Cell Lines, J Natl Cancer Inst (1991) 83(11):757-766; Boyd et al., Data Display and Analysis Strategies for the NCI Disease-oriented In Vitro Antitumor Drug Screen, in CYTOTOXIC ANTICANCER DRUGS: MODELS AND CONCEPTS FOR DRUG DISCOVERY AND DEVELOPMENT, Valeriote et al., eds. (1990), pp. 11-34を参照されたい。試験薬物への曝露の72時間の期間後の試験ウェルの発光がTであり、時間ゼロにおける発光がT0であり、そしてコントロール発光がCである。GI
50は、試験薬剤の増殖阻害力の尺度となる。
【0317】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0318】
インビボ有効性比較:これらの実験にも、上記のようにヌードマウスを使用した。総体積100μlの1:1Matrigel(Corning Inc, Corning, New York)中の5.0×10
6個のHep3B細胞を、右側側腹部に注射(s.c.)した。腫瘍が150〜200mm
3に達した時に、マウスを5〜10匹の動物からなる処置群に無作為化した。次いで、5%DMSO(Alfa Aesar, Ward Hill, MA)、10%PEG300(Sigma, St. Louis, MO)、8%TWEEN(登録商標)80(Sigma, St. Louis, MO)、77%USP生理食塩水からなるビヒクル中で所望の濃度で製剤化した化合物108を用いて、処置を開始した。0.5%メチルセルロース(Sigma)/0.2%TWEEN(登録商標)80中の懸濁液として製剤化されるBGJ398を、所望の濃度で懸濁させた。両方の薬物を、1つの処置群を除いて18日間投与した(下記参照)。腫瘍体積を、体積=(長さ*幅
2)/2という式を用いて週2回収集した。体重もまた、週2回収集した。全ての動物を、The Guide for Care and Use of Laboratory Animals, 8th edition(National Academies Press, Washington D.C.)に従って観察および管理した。この比較インビボ研究の結果を
図4に示す。
【0319】
データは、化合物108の方が、許容可能な投与量レベルのBGJ398よりも有効であることを示している。60mg/kgのBGJ398は化合物108に匹敵する有効性を示したが、このBGJ398の60mg/kg群の投与は、動物の健康状態が良くなかったため、11日目に打ち切らなければならなかった。BGJ398を30mg/kgで経口投与した動物群は良くない健康状態を示さなかったので、毒性におけるこの差異は、投与経路によるものではない。
【0320】
上述の事項は本発明を例示するものであり、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。本発明は以下の特許請求の範囲により定義され、特許請求の範囲の均等物もそこに含まれることになる。