特許第6139815号(P6139815)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139815
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】ワークピース処理システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/12 20060101AFI20170522BHJP
   B41F 15/08 20060101ALI20170522BHJP
   B41F 15/20 20060101ALI20170522BHJP
   B41F 15/26 20060101ALI20170522BHJP
   B41F 15/40 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   H05K3/12 610Z
   H05K3/12 610N
   B41F15/08 303E
   B41F15/20
   B41F15/26 A
   B41F15/40 B
【請求項の数】41
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2010-522450(P2010-522450)
(86)(22)【出願日】2008年9月3日
(65)【公表番号】特表2011-501871(P2011-501871A)
(43)【公表日】2011年1月13日
(86)【国際出願番号】GB2008002980
(87)【国際公開番号】WO2009030899
(87)【国際公開日】20090312
【審査請求日】2011年9月5日
【審判番号】不服2015-8509(P2015-8509/J1)
【審判請求日】2015年5月7日
(31)【優先権主張番号】0716999.8
(32)【優先日】2007年9月3日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】505465036
【氏名又は名称】エイエスエム アッセンブリー システムズ スウィツァーランド ジーエムビーエイチ
(74)【代理人】
【識別番号】100064539
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 登志男
(72)【発明者】
【氏名】ウィルシア リチャード
(72)【発明者】
【氏名】バトル マーティン
(72)【発明者】
【氏名】バソルミュー ミック
(72)【発明者】
【氏名】ノウルス ジョン ブルース
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン ダレン
【合議体】
【審判長】 冨岡 和人
【審判官】 小関 峰夫
【審判官】 中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭56−84962(JP,A)
【文献】 特開昭59−214293(JP,A)
【文献】 特開平8−300613(JP,A)
【文献】 特開2007−123918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行に配置され、各々がワークピースを処理するべく独自に動作可能な複数のワークピース処理モジュールを含むワークピース処理システムであって、
各ワークピース処理モジュールが、
ワークピースを処理するワークピース処理ユニットと、
前記ワークピース処理ユニットへと/から、ワークピースを移送するフィードユニットとを含み、
前記フィードユニットが、
前記ワークピース処理ユニットへと/から、ワークピースを移送するべく動作可能な入力側及び出力側フィードアセンブリと、
前記入力側フィードアセンブリから前記ワークピース処理ユニットへとワークピースを移送するために前記入力側フィードアセンブリに接続され、前記ワークピース処理ユニットから前記出力側フィードアセンブリへとワークピースを移送するために前記出力側フィードアセンブリに接続された処理域フィードアセンブリとを含み、
前記複数のワークピース処理モジュールの各出力側フィードアセンブリは、共同して一緒に、ワークピースの移送に沿う少なくとも一つの共通の出力ワークピースフィードを形成する
ことを特徴とするワークピース処理システム。
【請求項2】
少なくとも3つのワークピース処理モジュールを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のワークピース処理システム。
【請求項3】
前記ワークピース処理モジュールが印刷モジュールを含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のワークピース処理システム。
【請求項4】
ウェハに印刷するためのホット−メルト処理システムを含む
ことを特徴とする請求項3に記載のワークピース処理システム。
【請求項5】
3つの印刷モジュールであって、該印刷モジュールの第1及び第2がワークピースに対してホット−メルト印刷を提供する、3つの印刷モジュールと、
該第1及び第2の印刷モジュールの間でワークピースを反転させる反転装置とを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のワークピース処理システム。
【請求項6】
前記反転装置が、ワークピースを中に受け取るスロットを含む回転要素を含む
ことを特徴とする請求項5に記載のワークピース処理システム。
【請求項7】
前記ワークピース処理モジュールの少なくとも1つが、異なる機能を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のワークピース処理システム。
【請求項8】
少なくとも1つのワークピース処理モジュールが印刷機を含み、少なくとも1つのワークピース処理モジュールがボール装着機を含む
ことを特徴とする請求項7に記載のワークピース処理システム。
【請求項9】
少なくとも1つのワークピース処理モジュールが印刷機を含み、複数のワークピース処理モジュールがボール装着機を含む
ことを特徴とする請求項8に記載のワークピース処理システム。
【請求項10】
ワークピースを反転させる反転装置を含み、それにより前記ワークピース処理モジュールの複数がワークピースの異なる面に対して動作を提供するようにする
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項11】
前記入力側フィードアセンブリが、ベルトフィード機構を含む
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項12】
前記入力側フィードアセンブリが、カセットフィード機構を含む
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの出力側フィードアセンブリが、ベルトフィード機構を含む
ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項14】
前記ワークピース処理モジュールの前記入力側フィードアセンブリがともに接続されて少なくとも1つの入力側ワークピースフィードを定める
ことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項15】
前記ワークピース処理モジュールの前記入力側及び出力側フィードアセンブリの少なくとも一方が、該ワークピース処理モジュールの1以上が動作不能な場合にワークピースを下流へとフィードするべく動作するよう前記システムが構成される
ことを特徴とする請求項14に記載のワークピース処理システム。
【請求項16】
単一の入力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項17】
少なくとも2つの入力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項18】
単一の出力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項19】
少なくとも2つの出力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のワークピース処理システム。
【請求項20】
前記フィードユニットが、少なくとも2つの出力側フィードアセンブリを含む
ことを特徴とする請求項19に記載のワークピース処理システム。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれかに記載のワークピース処理システムを使用する
ことを特徴とするワークピース処理方法。
【請求項22】
ワークピース処理方法であって、
平行に配置され、各々がワークピースを処理するべく独自に動作可能な複数のワークピース処理モジュールを設ける工程であって、前記複数のワークピース処理モジュールは、それぞれ、ワークピース処理ステーションと、前記ワークピース処理ステーションへと/から、ワークピースを移送する入力側及び出力側フィードアセンブリと、前記入力側フィードアセンブリから前記ワークピース処理ステーションへとワークピースを移送するために前記入力側フィードアセンブリ接続され、前記ワークピース処理ステーションから前記出力側フィードアセンブリへとワークピースを移送するために前記出力側フィードアセンブリに接続された処理域フィードアセンブリとを備え、前記複数のワークピース処理モジュールの各出力側フィードアセンブリが共同して一緒に、ワークピースの移送に沿う少なくとも一つの共通の出力ワークピースフィードを形成する、前記複数のワークピース処理モジュールを設ける工程と、
それぞれの前記入力側フィードアセンブリ上で、前記複数のワークピース処理モジュールへとワークピースをフィードする工程と、
それぞれの前記複数の出力側フィードアセンブリ上で、前記複数のワークピース処理モジュールから、前記少なくとも一つの共通の出力ワークピースフィードに沿って、ワークピースをフィードする工程と、
入力側フィードアセンブリからそれぞれの前記ワークピース処理ステーションへと、また、それぞれの前記処理域フィードアセンブリから各出力側フィードアセンブリへと、ワークピースをフィードする工程と
を含むことを特徴とするワークピース処理方法。
【請求項23】
少なくとも3つのワークピース処理モジュールを含む
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ワークピース処理モジュールが、印刷モジュールを含む
ことを特徴とする請求項22又は23に記載の方法。
【請求項25】
前記方法が、ウェハに対してホット−メルト処理するためのものである
ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
3つの印刷モジュールを含み、該印刷モジュールの第1及び第2が、ワークピースにホット−メルト印刷を提供し、
前記印刷モジュール間でワークピースを連続的に移送する工程と、
前記第1及び第2の印刷モジュールの間でワークピースを反転させる工程と
をさらに含む
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ワークピース処理モジュールの少なくとも1つが異なる機能を有する
ことを特徴とする請求項22又は23に記載の方法。
【請求項28】
前記方法がボール装着方法であり、少なくとも1つのワークピース処理モジュールが印刷機を含み、少なくとも1つのワークピース処理モジュールがボール装着機を含む
ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
少なくとも1つのワークピース処理モジュールが印刷機を含み、複数のワークピース処理モジュールがボール装着機を含む
ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
ワークピースを反転させて、該ワークピースの異なる面に対して動作する工程をさらに含む
ことを特徴とする請求項22〜29のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
前記入力側フィードアセンブリが、ベルトフィード機構を含む
ことを特徴とする請求項22〜30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
前記複数のワークピース処理モジュールの前記入力側フィードアセンブリが、共同して一緒に、1以上の入力側ワークピースフィードを形成する
ことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記入力側フィードアセンブリが、カセットフィード機構を含む
ことを特徴とする請求項22〜30のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1つの出力側フィードアセンブリが、ベルトフィード機構を含む
ことを特徴とする請求項31〜33のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
前記ワークピース処理モジュールの前記入力側フィードアセンブリがともに接続されて少なくとも1つの入力側ワークピースフィードを定める
ことを特徴とする請求項22〜34のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
前記ワークピース処理モジュールの前記入力側及び出力側フィードアセンブリの少なくとも一方が、該ワークピース処理モジュールの1以上が動作不能な場合にワークピースを下流へとフィードするべく動作する
ことを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
単一の入力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項22〜36のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
少なくとも2つの入力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項22〜36のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
単一の出力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項22〜38のいずれかに記載の方法。
【請求項40】
少なくとも2つの出力側ワークピースフィードを含む
ことを特徴とする請求項22〜38のいずれかに記載の方法。
【請求項41】
少なくとも2つの出力側フィードアセンブリを含む
ことを特徴とする請求項40に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークピースを、特定的には基板を、より特定的にはプリント回路基板や太陽電池ウェハを含むウェハ等の電子基板を処理するワークピース処理システム及び方法に関し、特に、ワークピースに印刷するスクリーン印刷システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業における、基板を複雑多層化し、基板へより多くの部品を装着し、基板内で配線を増加させる一般的傾向によって、精密さ及び処理能力の両方の観点において処理動作、特に印刷動作に対する要求が高まっている。
【0003】
SMT製造には3つの基本的プロセスが含まれる。つまり、はんだ堆積物の印刷を含む基板への材料堆積物の印刷、印刷された基板への部品の装着、及び印刷された堆積物のリフローである。
【0004】
製造設備には機械がインライン構成で含まれ、機械間を通行するコンベヤによって機械は相互に接続される。基板は、最初に材料堆積物を印刷する印刷機へと渡り、次にピック−アンド−プレース機へと渡り、そこで印刷された基板に部品が装着され、最後にリフロー機へと渡り、組立品が均質化される。
【0005】
処理能力を高め、生産性への高まる要求を満たすための近年の開発は、多様な機械の生産量を高めるためのものであった。これは、各機械工程の時間及び工程間の時間を短縮し、機械に多数のトラックを設けることによって達成されてきた。このような多数トラックの印刷機では、印刷スクリーンが各トラック当たり1枚ずつの複数の画像を含み、これによって、一回の印刷動作で同時に複数の基板に堆積物のパターンを印刷することが可能となる。
【0006】
このようなマルチトラック印刷機によって処理能力は高められたが、単一の印刷スクリーンを使用してワークピースを順次に処理することを前提とすると処理能力の向上には限界がある。
【0007】
太陽電池の製造では、ウェハの上下面へ画像を印刷し、その後に印刷されたウェハを焼成することが必要とされる。典型的には、ウェハの上面に1枚の画像を印刷し、ウェハの下面に2枚の画像を印刷する。
【0008】
このような処理をするべく、従来の生産ラインは9台の独立した処理機械を含む。これらは、生産ラインにウェハを載せるウェハローダと、ウェハの一面に第1のプリントを印刷する第1の印刷機と、印刷されたウェハを乾燥させる第1の乾燥機と、ウェハを反転させるフリッパと、ウェハの他面に第2のプリントを印刷する第2の印刷機と、印刷されたウェハを乾燥させる第2の乾燥機と、ウェハの他面に第3のプリントを印刷する第3の印刷機と、印刷されたウェハを焼成する焼成炉と、完成したウェハを生産ラインから降ろすアンローダとである。多数の独立した機械が必要とされるだけでなく、これらによって大面積が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、太陽電池ウェハにコンタクトフィンガーを印刷するためのホット−メルト印刷処理が開発され、これによって乾燥工程の必要性が排除される。ホット−メルト印刷を利用すると、従来の乾燥機が必要とされないので独立した機械の台数が7台に減る。しかし、依然として多数の機械が必要とされ、そのため大面積が必要である。
【0010】
本発明は、ワークピースの高処理能力を可能とするワークピース処理システム及び方法、特にワークピース印刷システム及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、複数のワークピース処理モジュールを含み、ワークピースの処理経路の設定において、たとえばワークピース処理モジュールの負荷の分散において融通性を提供し、ワークピース処理モジュールが、たとえば印刷やボール装着等の異なる種類のワークピース処理を提供し、2以上の出力ラインにワークピースが供給され、各出力ラインには異なる個数のワークピースが提供される、ワークピース処理システム及び方法、特にワークピース印刷システム及び方法を提供することを目的とする。
【0012】
また特に、本発明は、ウェハ、特に太陽電池ウェハの印刷を、従来の印刷機と類似したサイズの単一の機械によって提供することにより、生産に必要とされるスペースを大幅に削減するワークピース印刷システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
1つの観点においては、本発明は、少なくとも1つのワークピース処理モジュールを含むワークピース処理システムであって、各ワークピース処理モジュールが、ワークピースを処理するワークピース処理ユニットと、ワークピース処理ユニットへと/から、ワークピースを移送するべく動作可能なフィードユニットとを含み、フィードユニットが、ワークピース処理ユニットへと/から、ワークピースを移送するべく動作可能な入力側及び出力側フィードアセンブリと、入力側及び出力側フィードアセンブリを相互接続し、入力側フィードアセンブリからワークピース処理ユニットへと、またワークピース処理ユニットから少なくとも1つの出力側フィードアセンブリへと、ワークピースを移送するべく動作可能な処理域フィードアセンブリとを含むことを特徴とするワークピース処理システムを提供する。
【0014】
別の観点においては、本発明は、複数のワークピース処理モジュールを含み、それぞれのワークピース処理モジュールが、ワークピースを処理するワークピース処理ユニットと、ワークピース処理ユニットへと/から、ワークピースを移送するべく動作可能なフィードユニットとを含むことを特徴とするワークピース処理システムを提供する。
【0015】
本発明は、上記のワークピース処理システムを使用するワークピース処理方法へも拡張される。
【0016】
さらなる観点においては、本発明は、ワークピース処理ステーションと、ワークピース処理ステーションへと/から、ワークピースを移送する入力側及び出力側フィードアセンブリと、入力側及び出力側フィードアセンブリを相互接続し、入力側フィードアセンブリからワークピース処理ステーションへと、またワークピース処理ステーションから少なくとも1つの出力側フィードアセンブリへとワークピースを移送する処理域フィードアセンブリとをそれぞれが含む少なくとも1つのワークピース処理モジュールを設ける工程と、入力側フィードアセンブリ上で、少なくとも1つのワークピース処理モジュールへとワークピースをフィードする工程と、少なくとも1つの出力側フィードアセンブリ上で、少なくとも1つのワークピース処理モジュールからワークピースをフィードする工程と、処理域フィードアセンブリ上で、入力側フィードアセンブリからワークピース処理ステーションへと、また少なくとも1つの出力側フィードアセンブリへと、ワークピースをフィードする工程とを含むことを特徴とするワークピース処理方法を提供する。
【0017】
またさらなる観点においては、本発明は、ワークピースを処理するワークピース処理ユニットをそれぞれが含む複数のワークピース処理モジュールを設ける工程と、ワークピース処理ユニットへと/から、ワークピースを移送する工程とを含むワークピース処理方法を提供する。
【0018】
添付の図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示目的のみにおいて以下に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1の実施の形態に係るスクリーン印刷システムの斜視図を示す。
図2図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの拡大斜視図を、参照を容易にするべく印刷ユニットを除去して示す。
図3図2の印刷モジュールの(断面I−Iに沿った)部分縦断面図を示す。
図4(a)】図4(a)〜(g)は、図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの動作を概略的に示す。
図4(b)】図4(a)〜(g)は、図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの動作を概略的に示す。
図4(c)】図4(a)〜(g)は、図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの動作を概略的に示す。
図4(d)】図4(a)〜(g)は、図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの動作を概略的に示す。
図4(e)】図4(a)〜(g)は、図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの動作を概略的に示す。
図4(f)】図4(a)〜(g)は、図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの動作を概略的に示す。
図4(g)】図4(a)〜(g)は、図1のスクリーン印刷システムの1つの印刷モジュールの動作を概略的に示す。
図5】本発明の第2の実施の形態に係るスクリーン印刷システムの平面図を示す。
図6】本発明の第3の実施の形態に係るスクリーン印刷システムの平面図を示す。
図7】本発明の第4の実施の形態に係るスクリーン印刷システムの平面図を示す。
図8】本発明の第5の実施の形態に係るスクリーン印刷システムの斜視図を示す。
図9図8のスクリーン印刷システムの平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1〜4は、本発明の第1の実施の形態に係る、本実施の形態においてはスクリーン印刷システムであるワークピース−処理システムを示す。
【0021】
スクリーン印刷システムは、少なくとも1つのワークピース−処理モジュール3、本実施の形態においては複数のワークピース−処理モジュール3a、3b、3cを含む。ここでは、これらは平行に配置された印刷モジュールであり、各々が印刷媒体の堆積物をワークピースWへと印刷するべく独自に動作可能である。
【0022】
各印刷モジュール3a、3b、3cは、支持ユニット5を含む。支持ユニット5は、地面に置かれる、本実施の形態においては枠部材である下部基礎支持部材7と、下部支持部材7に取り付けられる、本実施の形態においては枠部材である上部支持部材9とを含む。
【0023】
本実施の形態においては、印刷モジュール3a、3b、3cの下部支持部材7は、単一の一体型構造体として提供される。別の実施の形態においては、印刷モジュール3a、3b、3cの下部支持部材7は、固定ボルトによって一緒に固定される等、一緒に固定された別個の構造体であってもよい。
【0024】
本実施の形態においては、印刷モジュール3a、3b、3cの上部支持部材9は、別個の構造体として提供される。
【0025】
各印刷モジュール3a、3b、3cは、上部支持部材9に搭載され、印刷媒体の堆積物を連続するワークピースWへと印刷するべく動作可能な、本実施の形態においては印刷ユニットである、ワークピース−処理ユニット11をさらに含む。
【0026】
印刷ユニット11は、印刷スクリーンPSを支持するスクリーン支持部材15と、印刷スクリーンPS上を移動して、下に支持されるワークピースWへと印刷スクリーンPSの開口パターンを通じて印刷媒体の堆積物を印刷する印刷ヘッド19と、印刷動作時に印刷ヘッド19を印刷スクリーンPS上で駆動する駆動機構21とを含む。
【0027】
本実施の形態においては、印刷ヘッド19はエンクローズド(enclosed)な印刷ヘッドであり、反対し合う各運動方向に印刷するべく印刷スクリーンPS上を往復駆動可能である。別の実施の形態においては、印刷ヘッド19はスキージ等のその他の適切な設計であってよく、1つの運動方向にのみ印刷するべく動作可能であってよい。
【0028】
図2及び3に詳しく示すように、各印刷モジュール3a、3b、3cは、ワークピースWを受け取り、それを印刷スクリーンPSの下に支持するワークピース支持アセンブリ22をさらに含む。
【0029】
ワークピース支持アセンブリ22は、ワークピースWを支持するワークピース支持ユニット23と、支持されたワークピースWを印刷スクリーンPSに対して整列させるアライメント機構24とを含む。
【0030】
ワークピース支持ユニット23は、垂直に移動可能で印刷ステーションを提供するワークピース支持部材25と、ワークピース支持部材25を昇降させるべく動作可能なリフト機構26とを含む。
【0031】
本実施の形態においては、ワークピース支持部材25は、ワークピース支持部材25にワークピースWを積み込むことができる第1の下降した積み込み位置と、印刷のためにワークピースWが印刷スクリーンPSの下の位置に設定される第2の上昇したワークピース−処理位置、ここでは印刷位置との間を移動することができる。本発明の印刷システムは、接触型及び非接触型の両方の印刷を可能にする。
【0032】
本実施の形態においては、ワークピース支持部材25は、ワークピース−処理テーブル27、ここでは印刷テーブルを、本実施の形態では、ワークピースWをそこへと保持するべく作用する、ここでは中央に位置付けられる真空部28を含むプラテンという形態で含む。
【0033】
本実施の形態においては、真空部28はパッドを含む。パッドは、ここでは焼結プレートであり、典型的には焼結セラミックプレートである。パッドは、平面的な上面を定めるべく印刷テーブル27の中に設定され、その下面へ真空源が印加されるとその上面で真空をもたらすものである。
【0034】
本実施の形態においては、ワークピース支持部材25は、印刷テーブル27を貫通して延びる、ここでは圧縮バネである弾性要素30によって下方に付勢される複数のワークピース支持要素29、ここでは直立支柱をさらに含む。
【0035】
本実施の形態においては、印刷テーブル27が下降した積み込み位置にあるときには、弾性要素30が圧縮され、ワークピース支持要素29が印刷テーブル27の上面上に突出して、ワークピースWを印刷テーブル27の上面から離間させてワークピース支持要素29上に受け止めるように、また、印刷テーブル27が上昇した印刷位置にあるときには、ワークピース支持要素29が印刷テーブル27の上面もしくは上面下に、ここでは印刷テーブル27の上面に同一平面的に位置し、それによってワークピースWの下面が印刷テーブル27の上面に完全に支持されるように、弾性要素30は各ストップ31に対して作用するべく構成される。
【0036】
本実施の形態においては、印刷テーブル27は少なくとも1つの、ここでは複数のウィンドウ32を含み、これによって、支持されたワークピースWの縁部と、印刷スクリーンPSの下面における、しばしば基準(fiducials)と呼ばれるアライメントマークとへの視線が与えられる。
【0037】
本実施の形態においては、リフト機構26は、リードスクリュー33と、リードスクリュー33を回転させるアクチュエータ34とを含む。リードスクリュー33は、時計回り及び反時計回りの反対し合う方向にリードスクリュー33を回転させることにより印刷テーブル27の上昇又は下降のいずれかが生じるように、印刷テーブル27に螺合される。
【0038】
本実施の形態においては、アクチュエータ34は、駆動モータと、付随するギアボックスアセンブリとを含む。
【0039】
本実施の形態においては、アライメント機構24は、少なくとも1つの、本実施の形態においては複数のカメラユニット35と、アクチュエータユニット36とを含む。カメラユニット35は、印刷テーブル27の各ウィンドウ32を通して、支持されたワークピースWの縁部と、印刷スクリーンPSの下面のアライメントマークとを観察するべく構成される。アクチュエータユニット36は、カメラユニット35により取得された画像に応じて、印刷スクリーンPSに対する支持されたワークピースWの整列ずれがあればそれを修正するべく動作可能な複数のアクチュエータ、ここでは駆動モータを含む。
【0040】
本実施の形態においては、アクチュエータユニット36は、ワークピースWをX、Y、及びθ軸に位置決めする3つのアクチュエータを含む。その他の実施の形態においては、アクチュエータユニット36は、印刷スクリーンPSに対して支持されたワークピースWが整列することが可能となる任意の数及び配列のアクチュエータを含んでよい。
【0041】
本実施の形態においては、印刷スクリーンPSに対してワークピースWが整列することが達成されるようにするべく印刷スクリーンPSに対してワークピースWを移動させる。しかし、別の実施の形態においては、印刷スクリーンPSに対してワークピースWが整列することが達成されるようにするべくワークピースWに対して印刷スクリーンPSを移動させてもよい。
【0042】
各印刷モジュール3a、3b、3cは、ワークピースWを印刷ユニット11へと/から移送するべく動作可能な、上部支持部材9に取り付けられるフィードユニット37をさらに含む。
【0043】
フィードユニット37は、入力側及び出力側フィードアセンブリ38、39と、印刷域フィードアセンブリ40とを含む。入力側及び出力側フィードアセンブリ38、39は、本実施の形態においては、印刷ユニット11の互いに反対側に平行に配置され、印刷モジュール3a、3b、3cへと/からワークピースWを移送するべく動作可能である。印刷域フィードアセンブリ40は、入力側及び出力側フィードアセンブリ38、39を相互接続し、印刷のために入力側フィードアセンブリ38からワークピース支持ユニット23のワークピース支持部材25へと、印刷後にはワークピース支持ユニット23のワークピース支持部材25から出力側フィードアセンブリ39へと、ワークピースWを移送するべく動作可能である。
【0044】
本実施の形態においては、入力側及び出力側フィードアセンブリ38、39は、共通のフィード方向F1、F2にワークピースWをフィードするべく動作可能であるが、別の実施の形態においては、フィード方向F1、F2は、反対方向であってよい。
【0045】
図2に詳しく示すように、入力側フィードアセンブリ38は、個別に動作可能な第1、第2、第3のサブ−フィードアセンブリ38a、38b、38cを含む。以下により詳しく記載するように、入力側フィードアセンブリ38の主機能は、印刷域フィードアセンブリ40へと移送するべくワークピースWを保持し、また、いずれか下流の印刷モジュール3a、3b、3cへとワークピースWを移送することである。
【0046】
第1の積み込みサブ−フィードアセンブリ38aは、積み込みステーションを提供し、積み込みステーションからワークピースWを印刷ユニット11へと積み込むことができる。
【0047】
第2のアップラインバッファサブ−フィードアセンブリ38bは、積み込みサブ−フィードアセンブリ38aの上流にあり、積み込みサブ−フィードアセンブリ38aへと下流に移送するべくワークピースWを一時保管するアップラインバッファステーションを提供する。
【0048】
第3のダウンラインバッファサブ−フィードアセンブリ38cは、積み込みサブ−フィードアセンブリ38aの下流にあり、下流へと移送するべくワークピースWを一時保管するダウンラインバッファステーションを提供する。
【0049】
各サブ−フィードアセンブリ38a、38b、38cは、本実施の形態においてはベルトであり、ここでは歯付きベルトである、1対の駆動要素41、41と、本実施の形態においては駆動モータであるアクチュエータ45とを含む。1対の駆動要素41、41は、ワークピースWの互いに反対側の下端と係合するべく離間して平行に配置される。アクチュエータ45は、駆動要素41、41がアクチュエータ45によって共通に駆動されるように、本実施の形態ではプーリ配列47によって駆動要素41、41へと共通に結合される。
【0050】
本実施の形態においては、第1の積み込みサブ−フィードアセンブリ38aの内側駆動要素41は、ここではプーリの配列によって構成され、それにより、以下により詳しく記載するように、間に移動ビーム95を収容する第1及び第2の離間した駆動要素部を含む。
【0051】
各サブ−フィードアセンブリ38a、38b、38cは、入力側フィード方向F1を下流として配置された第1及び第2のセンサ53、55を含むセンサユニット51をさらに含む。ワークピースWの前縁部が第1の上流側センサ53によって検出されるまでは第1の移送速度でアクチュエータ45が駆動要素41、41を駆動し、ワークピースWの前縁部が第1のセンサ53によって検出されると、第2のより遅い速度でアクチュエータ45が駆動要素41、41を駆動するようにセンサ53、55は構成される。これによって、ワークピースWが正確に位置決めされる。ワークピースWの前縁部が第2の下流側センサ55によって検出されると、要求される位置にワークピースWを位置決めするべくアクチュエータ45を停止させる。
【0052】
出力側フィードアセンブリ39は、個別に動作可能な第1、第2、第3のサブ−フィードアセンブリ39a、39b、39cを含む。以下により詳しく記載するように、出力側フィードアセンブリ39の主機能は、印刷域フィードアセンブリ40からワークピースWを受け取り、それを下流へと移送することである。
【0053】
第1の積み出しサブ−フィードアセンブリ39aは、積み出しステーションを提供し、ワークピースWは、印刷ユニット11から積み出しステーションへと降ろされる。
【0054】
第2のアップラインバッファサブ−フィードアセンブリ39bは、積み出しサブ−フィードアセンブリ39aの上流にあり、下流へと移送するべくワークピースWを一時保管するアップラインバッファステーションを提供する。
【0055】
第3のダウンラインバッファサブ−フィードアセンブリ39cは、積み出しサブ−フィードアセンブリ39aの下流にあり、下流へと移送するべくワークピースWを一時保管するダウンラインバッファステーションを提供する。
【0056】
各サブ−フィードアセンブリ39a、39b、39cは、本実施の形態においてはベルトであり、ここでは歯付きベルトである、1対の駆動要素61、61と、本実施の形態においては駆動モータであるアクチュエータ65とを含む。1対の駆動要素61、61は、ワークピースWの互いに反対側の下端と係合するべく離間して平行に配置される。アクチュエータ65は、駆動要素61、61がアクチュエータ65によって共通に駆動されるように、本実施の形態ではプーリ配列67によって駆動要素61、61へと共通に結合される。
【0057】
本実施の形態においては、第1の積み出しサブ−フィードアセンブリ39aの内側駆動要素61は、ここではプーリの配列によって構成され、それにより、以下により詳しく記載するように、間に移動ビーム135を収容する第1及び第2の離間した駆動要素部を含む。
【0058】
各サブ−フィードアセンブリ39a、39b、39cは、出力側フィード方向F2を下流として配置された第1及び第2のセンサ73、75を含むセンサユニット71をさらに含む。ワークピースWの前縁部が第1の上流側センサ73によって検出されるまでは第1の移送速度でアクチュエータ65が駆動要素61、61を駆動し、ワークピースWの前縁部が第1のセンサ73によって検出されると、第2のより遅い速度でアクチュエータ65が駆動要素61、61を駆動するようにセンサ73、75は構成される。これによって、ワークピースWが正確に位置決めされる。ワークピースWの前縁部が第2の下流側センサ75によって検出されると、要求される位置にワークピースWを位置決めするべくアクチュエータ65を停止させる。
【0059】
図2及び3に詳しく示すように、印刷域フィードアセンブリ40は、積み込みステーション38aに隣接して、本実施の形態においては内側に隣接して配置される入力側移送ステーション81と、積み込みステーション38aから入力側移送ステーション81へと、また入力側移送ステーション81から印刷ステーションへとワークピースWを移送するべく動作可能な入力側移送ユニット85とを含む。
【0060】
本実施の形態においては、入力側移送ステーション81は、四角形の形態に配列される、複数のワークピース支持要素87、ここでは4つの固定された直立支柱を含む。別の実施の形態においては、ワークピースWを支持する任意の数及び構成のワークピース支持要素87を使用してよい。
【0061】
本実施の形態においては、入力側移送ユニット85は、第1のワークピースWを積み込みステーション38aから入力側移送ステーション81へと、第2のワークピースWを入力側移送ステーション81から印刷ステーションへと移送するべく動作可能であり、本実施の形態においては、入力側移送ユニット85は、第1及び第2のワークピースWを同時に移送するよう構成される。
【0062】
本実施の形態においては、入力側移送ユニット85は、移動−ビームアセンブリであり、固定された主支持体91と、主支持体91に対して移動可能な移動体93と、移動体93を昇降させるリフト機構97と、移動支持体93を水平に移動させる水平駆動機構101とを含む。移動体93は、水平な移動ビーム95を、本実施の形態においては移動体93の上面に含む。
【0063】
本実施の形態においては、移動体93は軸受により主支持体91上に支持され、これにより移動体93が主支持体91に対して垂直及び水平に摺動することが可能となる。
【0064】
本実施の形態においては、移動ビーム95は、ワークピースWをそこへと真空により保持することが可能な第1及び第2の真空部103、104を含む。
【0065】
本実施の形態においては、真空部103、104は、移動ビーム95の上面へと延伸する、真空源が当該上面に印加されると当該上面において真空をもたらす複数の開口部を含む。
【0066】
本実施の形態においては、リフト機構97は、カム105と、アクチュエータ107とを含むカム機構である。アクチュエータ107は、本実施の形態においては駆動モータであり、第1の下降した位置と、第2の上昇した位置との間でカム105を駆動するべく動作可能である。第1の下降した位置では、移動体93は第1の下降した位置に存在し、この位置では移動ビーム95はその上に置かれるワークピースWから離れている。第2の上昇した位置では、移動体93は第2の上昇した位置に存在し、この位置では移動ビーム95はその上に置かれるワークピースWを支持する。
【0067】
本実施の形態においては、カム105は、移動体93に取り付けられる1対のカムローラ109、109と、1対のカムローラ109、109のそれぞれに係合し、主支持体91に取り付けられ、アクチュエータ107によって第1及び第2の位置間を回転可能な1対のカム部材111、111とを含む。
【0068】
本実施の形態においては、駆動機構101はリニアモータであり、移動体93を、したがって移動ビーム95を、第1の外側位置と第2の内側位置との間で移動させるべく動作する。第1の外側位置では、移動ビーム95が積み込みステーション38aから入力側移送ステーション81へとまたがって延伸する。第2の内側位置では、移動ビーム95が入力側移送ステーション81から印刷ステーションへとまたがって延伸する。
【0069】
この構成では、移動ビーム95を、外側位置にあるときは、アクチュエータ107の操作により上昇させてワークピースWを積み込みステーション38a及び入力側移送ステーション81から持ち上げ、駆動機構101により内側位置へと水平に移動させてワークピースWをそれぞれ入力側移送ステーション81及び印刷ステーションの上方に位置付け、次にアクチュエータ107の操作により下降させてワークピースWを入力側移送ステーション81及び印刷ステーションへと降ろすことができる。
【0070】
別の実施の形態においては、入力側移送ユニット85はベルト−フィードアセンブリを含むことができる。移動−ビームアセンブリは、特に印刷動作において破損しやすい繊細なワークピースW、たとえば太陽電池や燃料電池に用いられる基板を支持する特段の利点を有する。
【0071】
図2及び3に詳しく示すように、印刷域フィードアセンブリ40は、積み出しステーション39aに隣接して、本実施の形態においては内側に隣接して配置される出力側移送ステーション121と、ワークピースWを印刷ステーションから出力側移送ステーション121へと、また出力側移送ステーション121から積み出しステーション39aへと移送するべく動作可能な出力側移送ユニット125とをさらに含む。
【0072】
本実施の形態においては、出力側移送ステーション121は、四角形の形態に配列される、複数のワークピース支持要素127、ここでは4つの固定された直立支柱を含む。別の実施の形態においては、ワークピースWを支持する任意の数及び構成のワークピース支持要素127を使用してよい。
【0073】
本実施の形態においては、出力側移送ユニット125は、第1のワークピースWを印刷ステーションから出力側移送ステーション121へと、第2のワークピースWを出力側移送ステーション121から積み出しステーション39aへと移送するべく動作可能であり、本実施の形態においては、出力側移送ユニット125は、第1及び第2のワークピースWを同時に移送するよう構成される。
【0074】
本実施の形態においては、出力側移送ユニット125は、移動−ビームアセンブリであり、固定された主支持体131と、主支持体131に対して移動可能な移動体133と、移動体133を昇降させるリフト機構137と、移動支持体133を水平に移動させる水平駆動機構141とを含む。移動体133は、水平な移動ビーム135を、本実施の形態においては移動体133の上面に含む。
【0075】
本実施の形態においては、移動体133は軸受により主支持体131上に支持され、これにより移動体133が主支持体131に対して垂直及び水平に摺動することが可能となる。
【0076】
本実施の形態においては、移動ビーム135は、ワークピースWをそこへと真空により保持することが可能な第1及び第2の真空部143、144を含む。
【0077】
本実施の形態においては、真空部143、144は、移動ビーム135の上面へと延伸する、真空源が当該上面に印加されると当該上面において真空をもたらす複数の開口部を含む。
【0078】
本実施の形態においては、リフト機構137は、カム145と、アクチュエータ147とを含むカム機構である。アクチュエータ147は、本実施の形態においては駆動モータであり、第1の下降した位置と、第2の上昇した位置との間でカム145を駆動するべく動作可能である。第1の下降した位置では、移動体133は第1の下降した位置に存在し、この位置では移動ビーム135はその上に置かれるワークピースWから離れている。第2の上昇した位置では、移動体133は第2の上昇した位置に存在し、この位置では移動ビーム135はその上に置かれるワークピースWを支持する。
【0079】
本実施の形態においては、カム145は、移動支持体133に取り付けられる1対のカムローラ149、149と、主支持体131に取り付けられ、1対のカムローラ149、149のそれぞれに係合し、アクチュエータ147によって第1及び第2の位置間を回転可能な1対のカム部材151、151とを含む。
【0080】
本実施の形態においては、駆動機構141はリニアモータであり、移動体133を、したがって移動ビーム135を、第1の内側位置と第2の外側位置との間で移動させるべく動作する。第1の内側位置では、移動ビーム135が印刷ステーションから出力側移送ステーション121へとまたがって延伸する。第2の外側位置では、移動ビーム135が出力側移送ステーション121から積み出しステーション39aへとまたがって延伸する。
【0081】
この構成では、移動ビーム135を、内側位置にあるときは、アクチュエータ147の操作により上昇させてワークピースWを印刷ステーション及び出力側移送ステーション121から持ち上げ、駆動機構141により外側位置へと水平に移動させてワークピースWをそれぞれ出力側移送ステーション121及び積み出しステーション39aの上方に位置付け、次にアクチュエータ147の操作により下降させてワークピースWを出力側移送ステーション121及び積み出しステーション39aへと降ろすことができる。
【0082】
各印刷モジュール3a、3b、3cは、印刷モジュール3a、3b、3cの動作を制御し、スクリーン印刷システムにおけるその他の印刷モジュール3a、3b、3cと連絡するコントローラ151をさらに含む。
【0083】
添付の図面の図4(a)〜(g)を参照して、上記スクリーン印刷システムの動作を以下に記載する。
【0084】
スクリーン印刷システムの動作では、入力側及び出力側アセンブリ38、39が連続的かつ自動的に操作される。
【0085】
入力側移動ビーム95が下降した外側位置又は内側位置にあるとき、図4(a)〜(c)及び4(e)〜(g)に示すように、入力側フィードアセンブリ38は、いずれか下流の印刷モジュール3a、3b、3cへのワークピースWの供給を維持するように、また図4(d)に示すように印刷ステーションの積み込み周期の開始にあたりワークピースWが積み込みステーション38aに位置していることを確実にするように連続的に操作される。
【0086】
出力側移動ビーム135が下降した外側位置又は内側位置にあるとき、図4(a)〜(d)並びに(f)及び(g)に示すように、出力側フィードアセンブリ39は、ワークピースWを下流へと移送するように、また図4(e)に示すように印刷ステーションの積み出し周期の開始にあたり積み出しステーション39aが出力側移送ステーション121からワークピースWを受け取るべく空いた状態となっていることを確実にするように連続的に操作される。
【0087】
図4(a)は、印刷テーブル27がワークピースWを上昇した印刷位置で支持し、入力側及び出力側移送ユニット85、125の移動ビーム95、135がそれぞれ下降した外側位置にあってワークピースWから離れており、入力側移動ビーム95が積み込みステーション38a及び入力側移送ステーション81に位置し、出力側移動ビーム135が積み出しステーション39a及び出力側移送ステーション121に位置する構成を示す。
【0088】
この構成では、ワークピースWは完全に印刷テーブル27に支持され、印刷テーブル27の真空部28への真空の印加により印刷テーブル27へと保持される。
【0089】
印刷ユニット11による印刷の後、印刷テーブル27の真空部28から真空を除去し、図4(b)に示すように、印刷テーブル27を下降した積み込み/積み出し位置へと下降させる。
【0090】
印刷テーブル27を下降した積み込み/積み出し位置に下降させるとき、各ワークピース支持要素29の弾性要素30がそれぞれストップ31に係合する。ストップ31は弾性要素30の付勢、ここでは圧縮を生じさせるべく作用し、弾性要素30によって印刷テーブル27の上面上へとワークピース−支持要素29が延伸し、印刷テーブル27の上面からワークピースWが離間する積み込み/積み出し位置においてワークピースWがワークピース−支持要素29上に支持される。
【0091】
図4(c)に示すように、次に出力側移送ユニット125を、本実施の形態においてはその水平駆動機構141を作動させることにより操作し、出力側移動ビーム135を内側へと水平に移動させて、印刷ステーション及び出力側移送ステーション121上にそれぞれ置かれたワークピースWの下に位置付ける。
【0092】
図4(d)に示すように、次に入力側及び出力側移動ビーム95、135をそれぞれ、本実施の形態においては各リフト機構97、137を操作することにより、ここでは同時に上昇した位置へと上昇させる。これは、入力側及び出力側移動ビームの上に置かれたワークピースWを、支持構造体、つまり積み込みステーション38a、入力側移送ステーション81、印刷ステーション、及び出力側移送ステーション121から持ち上げるように作用する。
【0093】
この構成では、移動ビーム95、135の真空部103、104、143、144に真空が印加され、ワークピースWがそこへと保持される。
【0094】
図4(e)に示すように、次に入力側及び出力側移送ユニット85、125を操作し、その移動ビーム95、135を、本実施の形態においては各水平駆動機構101、141の操作により水平に、ここでは同時に移動させる。出力側移動ビーム135は、印刷ステーション及び出力側移送ステーション121に置かれたワークピースWをそれぞれ出力側移送ステーション121及び積み出しステーション39aへと移動させるように外側へと移動し、入力側移動ビーム95は、入力側移送ステーション81及び積み込みステーション38aに置かれたワークピースWをそれぞれ印刷ステーション及び入力側移送ステーション81へと移動させるように内側へと移動する。
【0095】
この構成にあるとき、移動ビーム95、135の真空部103、104、143、144から真空は除去される。
【0096】
図4(f)に示すように、次に入力側及び出力側移動ビーム95、135をそれぞれ、本実施の形態においては各リフト機構97、137を操作することにより、ここでは同時に下降した位置へと下降させる。これは、支持されたワークピースWを、その下の支持構造体、つまり入力側移送ステーション81、印刷ステーション、出力側移送ステーション121、及び積み出しステーション39aへと下降させるように作用する。
【0097】
入力側及び出力側移動ビーム95、135を下降させた後、入力側移動ビーム95を、本実施の形態においては各水平駆動機構101の操作により外側へと水平に移動させ、図4(g)に示すように入力側移動ビーム95を積み込みステーション38a及び入力側移送ステーション81に隣接させて位置付ける。
【0098】
次に、後続のワークピースWについて、この手順を同一の方法で繰り返すことができる。
【0099】
印刷モジュール3a、3b、3cのいずれかの入力側フィードアセンブリ38の積み込みステーション38a上にワークピースWがない場合でも、入力側移送ステーション81から印刷ステーションへとワークピースWを移送するべく入力側移送ユニット85を操作する。
【0100】
本実施の形態においては、入力側及び出力側移送ユニット85、125を同時に操作するが、別の実施の形態においては、独立して操作することができる。
【0101】
通常の操作では、各印刷モジュール3a、3b、3cは同期的に循環する。しかし、印刷モジュール3a、3b、3cのいずれかがワークピースWに印刷することが不可能な場合、印刷不実行の印刷モジュール3a、3b、3cの入力側及び出力側フィードアセンブリ38、39は依然として機能し、その他の印刷モジュール3a、3b、3cへと/から、依然としてワークピースWをフィードすることができる。
【0102】
この構成により、印刷モジュール3a、3b、3cの1以上が故障した場合、結果は処理能力がその分低下することだけにとどまる。なぜなら、本発明のスクリーン印刷システムにおいては、ラインの完全停止が必要とされず、機能する印刷モジュール3a、3b、3cの継続的操作が可能であり、ラインのアップタイムが全体として増加することになるからである。
【0103】
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るワークピース−処理システムを示す。
【0104】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、上記の第1の実施の形態のものに非常に類似している。したがって、記載が不必要に重複することを回避するべく差異のみを詳細に記載し、類似の要素を類似の参照符号によって示すこととする。
【0105】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cの少なくとも1つ、本実施の形態においては第1のワークピース−処理モジュール3aが、その他のワークピース−処理モジュール3b、3cとは異なるワークピース−処理機能を提供し、それにより異なるワークピース−処理モジュール3a、3b、3c間で負荷の分散が達成される点において上記のワークピース−処理システムとは異なる。
【0106】
本実施の形態においては、ワークピース−処理システムは、ボール−装着機を含み、第1のワークピース−処理モジュール3aは、上記の実施の形態でのように印刷モジュールを含み、当該印刷モジュールにおいてはワークピース−処理ユニット11は、印刷媒体の、ここではフラックスの堆積物をワークピースWへと印刷するべく動作可能な印刷ユニットを含み、第2及び第3のワークピース−処理モジュール3b、3cはそれぞれボール装着モジュールを含み、当該ボール装着モジュールにおいては、ワークピース−処理ユニット11は、WO−A−2000/054921に開示されるような、各ワークピースW上の印刷された堆積物の上にボール、ここでははんだボールを装着するべく動作可能なボール装着ユニットを含む。
【0107】
図示するように、ワークピースWは一方の、つまり第2のフィードアセンブリ39に沿って第1のワークピース−処理モジュール3aへとフィード(Fin)されてそこで印刷され、次に印刷されたワークピースWはワークピース−処理モジュール3a、3b、3cの他方の、つまり第1のフィードアセンブリ38の操作により選択的に第2及び第3のワークピース−処理モジュール3b、3cへとフィードされ、各ワークピースW上の印刷された堆積物の上にボールが装着され、その後、典型的にはボールを融解させてワークピースW上に接続バンプを形成するべくリフロー炉へと、第2及び第3のワークピース−処理モジュール3b、3cの一方の、つまり第2のフィードアセンブリ39により下流にフィード(Fout)される。
【0108】
この構成では、第1のワークピース−処理モジュール3aを印刷モジュールとして搭載することは、第2及び第3のワークピース−処理モジュール3b、3cをボール装着モジュールとして搭載することに対して、印刷機は通常2台以上のボール装着機と進行を合わせることができるという点において釣り合い、これによりワークピース−処理システムの処理能力が最大化される。
【0109】
本発明は、任意の種類及び任意の台数のワークピース−処理モジュール3a、3b、3cに対しても適用され、たとえばワークピース−処理モジュール3a、3b、3cをラインから休止させるとき等に、ワークピースWの処理経路を能動的に再設定することが可能であることは理解されよう。このワークピース経路の能動的再設定は、ワークピース−処理システムが各種ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cをそれぞれ複数含む場合に特に有効である。
【0110】
図6は、本発明の第3の実施の形態に係るワークピース−処理システムを示す。
【0111】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、上記の第1の実施の形態のものに極めて類似している。したがって、記載が不必要に重複することを回避するべく差異のみを詳細に記載し、類似の要素を類似の参照符号によって示すこととする。
【0112】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、フィードユニット37が第1及び第2の後方フィードアセンブリ39、39’を含み、それらが一緒に第1及び第2の出力側ラインを提供し、これにより、たとえば二重レーン生産のための第1及び第2のワークピースフィードF1out、F2outが提供され、ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cの出力側移送ユニット125がそれぞれ、印刷ステーションから出力側移送ステーション121へと、出力側移送ステーション121から第1の内側後方フィードアセンブリ39の積み出しステーション39aへと、第1の内側後方フィードアセンブリ39の積み出しステーション39aから第2の外側後方フィードアセンブリ39’の積み出しステーション39a’へとワークピースWを移送するべく修正される点において、上記の第1の実施の形態のものと相違する。
【0113】
本実施の形態においては、ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cの出力側移送ユニット125は、その第1及び第2の後方フィードアセンブリ39、39’へと、第1及び第2のワークピースフィードF1out、F2outの要求に基づいて、ワークピースWを選択的に供給するよう操作される。
【0114】
本実施の形態においては、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bの出力側移送ユニット125は、その第2の外側後方フィードアセンブリ39’へとワークピースWを供給するよう操作され、第3のワークピース−処理モジュール3cは、その第1の内側後方フィードアセンブリ39へとワークピースWを供給するよう操作される。
【0115】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、フィードユニット37が2つの入力側ワークピースフィードF1in、F2inを備える点においても上記の第1の実施の形態のものと相違する。本実施の形態においては、各入力側ワークピースフィードF1in、F2inのワークピースWが異なるものであるが、別の実施の形態においては同一のものであってよい。
【0116】
本実施の形態においては、各ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cには別々の入力側ワークピースフィードF1in、F2inが供給される。
【0117】
本実施の形態においては、入力側ワークピースフィードF1in、F2inはそれぞれ、第3のワークピース−処理モジュール3cと、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bとに供給される。第1の入力側ワークピースフィードF1inは、第3のワークピース−処理モジュール3cの前方フィードアセンブリ38へと供給され、第2の入力側ワークピースフィードF2inは、第1のワークピース−処理モジュール3aの前方フィードアセンブリ38と第2のワークピース−処理モジュール3bの前方フィードアセンブリ38へと、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bの前方フィードアセンブリ38の選択的操作により供給される。
【0118】
1つの実施の形態においては、ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cは、ワークピースWに対して異なる動作、たとえば異なる印刷動作を提供することができる。
【0119】
本実施の形態においては、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bは、ワークピースWに対して同一の動作、ここでは同一の印刷動作を提供し、第3のワークピース−処理モジュール3cは第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bとは異なる印刷動作を提供する。
【0120】
図7は、本発明の第4の実施の形態に係るワークピース−処理システムを示す。
【0121】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、上記の第1の実施の形態のものと極めて類似している。したがって記載が不必要に重複することを回避するべく差異のみを詳細に記載し、類似の要素を類似の参照符号によって示すこととする。
【0122】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、各ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cのフィードユニット37の前方フィードアセンブリ38が別個のカセットフィード機構201を含む点において上記の第1の実施の形態のものと相違する。
【0123】
カセットフィード機構201は、複数のワークピースWを保持するカセット203を含み、そこからワークピースWを個別に取り外すことができる。本実施の形態においては、カセット203は、ワークピースWを積み重ねる複数の個別スロットを有する。
【0124】
本実施の形態においては、カセット203は、カセット203の水平方向位置を固定し、カセット203の垂直方向の運動のみを与えるべく作用するリニア軸受204により支持される。
【0125】
カセットフィード機構201は、本実施の形態ではエレベータープラットフォームである駆動ユニット205をさらに含む。駆動ユニット205は、カセット203を所定の位置間で垂直に移動させるべく動作し、それにより、入力側移送ステーション81により下流へと移送されるワークピースWを一時保管するアップラインバッファステーションがカセット203により提供されるようにする。入力側移送ステーション81は、カセット203から一時保管されたワークピースWを引き出すべく動作する。本実施の形態においては、動作時、カセット203を最大高さまで上昇させ、その後、ワークピースWのうち後続の1つが入力側移送ステーション81へと提示されるように連続的に下降させる。
【0126】
本実施の形態においては、駆動ユニット205は、カセット203に結合されるリードスクリュー207と、アクチュエータ209とを含む。アクチュエータ209は、ここではモータ及び付随するギアボックスアセンブリであり、リードスクリュー207を駆動してカセット203を所定の位置間で移動させ、ワークピースWが連続的に入力側移送ステーション81へと一時保管されるようにするべく動作する。
【0127】
本実施の形態においては、ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cの後方フィードアセンブリ39により、単一の、共通出力側ワークピースフィードFoutが提供される。
【0128】
図8及び9は、本発明の第5の実施の形態に係るワークピース−処理システムを示す。
【0129】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、上記の第1の実施の形態のものと極めて類似している。したがって記載が不必要に重複することを回避するべく差異のみを詳細に記載し、類似の要素を類似の参照符号によって示すこととする。
【0130】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、ワークピース−処理システムが、ワークピースWとしてのウェハに、本実施の形態においては太陽電池ウェハに対して、ホルト−メルト(holt−melt)印刷を行うべく構成される点において上記の第1の実施の形態のものと相違する。
【0131】
本実施の形態においては、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bの、印刷ユニットとしてのワークピース−処理ユニット11は、ウェハに対してホルト−メルト印刷を行うべく構成される。具体的には、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bのそれぞれにおいて、印刷スクリーンPSと、ここではスキージである印刷ヘッド19と、印刷テーブル27とを、ここでは60〜100Cの温度に加熱する。
【0132】
本実施の形態のワークピース−処理システムは、ワークピースWの下面及び上面の両方に印刷を提供するべくワークピースWを反転させる反転装置301を含む点において、上記の第1の実施の形態のものとさらに相違する。
【0133】
本実施の形態においては、反転装置301は、隣接し合うワークピース−処理モジュール3a、3b、3cのフィードアセンブリ38、39の一方の間に、ここでは、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bの後方フィードアセンブリ39の間に設置される。ワークピース−処理モジュール3a、3b、3cが連続して構成されるこの構成により、従来の印刷機と類似の大きさの設置面積を有する印刷機を用いてウェハのホット−メルト(hot−melt)印刷が有利に提供される。しかし、反転装置301を別の態様で設置することができることは理解されよう。
【0134】
本実施の形態においては、反転装置301は、回転要素303としてフリッパを、ここでは、ワークピースWを中に受け取るための少なくとも1対の逆方向性のスロット305を有するホイールの形態で含む。スロット305が、第1のワークピース−処理モジュール3aの後方フィードアセンブリ39のダウンラインバッファサブ−フィードアセンブリ39cに位置するとき、第1のワークピース−処理モジュール3aの後方フィードアセンブリ39の操作によりワークピースWをその中に受け取り、また、回転要素303の回転により、スロット305が、第2のワークピース−処理モジュール3bの後方フィードアセンブリ39のアップラインバッファサブ−フィードアセンブリ39bに位置するとき、第2のワークピース−処理モジュール3bの後方フィードアセンブリ39の操作により、反転した向きでフィードされるようにワークピースWを提示するよう回転要素303は構成される。
【0135】
本実施の形態においては、回転要素303に少なくとも1対の逆方向性のスロット305を設けることにより、第1及び第2のワークピース−処理モジュール3a、3bのフィードアセンブリ39は同時に2つのワークピースWに対して動作することができる。
【0136】
本実施の形態においては、回転要素303は、複数対の逆方向性のスロット305を含み、これによりワークピースWを回転要素303に一時保管することが可能となる。
【0137】
本実施の形態においては、太陽電池印刷機としてのワークピース−処理システムは、太陽電池に対するコンタクトフィンガーの印刷を提供する。
【0138】
第1の工程では、入力側ワークピースフィードFinを、第1の融点を有する銀ペーストを用いてワークピースWの上面に純銀の収集器アレイを印刷するべく動作する第1のワークピース−処理モジュール3aの前方フィードアセンブリ38へと、ここでは言及した範囲の上端へ向けてフィードする。
【0139】
印刷されたワークピースWを、次に、第1のワークピース−処理モジュール3aの後方フィードアセンブリ39へと移送する。このときまでに、印刷は十分に乾燥してハンドリングが可能となっている。
【0140】
第1の印刷されたワークピースWを、本実施の形態では回転要素303のスロット305に設置される反転装置301へと後方フィードアセンブリ39によって移送し、回転要素303を回転させて、ワークピースWを、第2のワークピース−処理モジュール3bの後方フィードアセンブリ39へと、反転した向きで提示する。
【0141】
次に、銀ペーストの融点よりも低い第2の融点を有する銀−アルミニウム化合物を用いてワークピースWの他方の下面にバスバーを印刷するべく動作する第2のワークピース−処理モジュール3bにより、第1の印刷及び反転されたワークピースWへと印刷する。
【0142】
第2の印刷されたワークピースWを、第2及び第3のワークピース−処理モジュール3b、3cの前方フィードアセンブリ38により、第3のワークピース−処理モジュール3cへと移送する。
【0143】
次に、アルミニウム化合物を用いてワークピースWの他方の下面にバックサイドフィールド(back side field)を印刷するべく動作する第3のワークピース−処理モジュール3cにより、第2の印刷されたワークピースWへと印刷する。
【0144】
次に、ここでは出力側ワークピースフィードFoutの中の第3のワークピース−処理モジュール3cの後方フィードアセンブリ39により、第3の印刷されたワークピースWを下流へと、焼成炉へ向けて直接に移送する。
【0145】
最後に、本発明をその好適な実施の形態において記載してきたが、添付の特許請求の範囲に定義される発明の範囲から逸脱することなく多くの異なる点において変更することが可能であることは理解されよう。
【0146】
たとえば、印刷モジュール3a、3b、3cに関連して例示されたが、本発明は、ボール装着モジュール及びピック−アンド−プレースモジュールを含むいかなるワークピース−処理モジュールに関連する用途をも有する。
図1
図2
図3
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図4(d)】
図4(e)】
図4(f)】
図4(g)】
図5
図6
図7
図8
図9