(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139831
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】太陽光パネル架台の設置構造及び施工方法
(51)【国際特許分類】
H02S 20/10 20140101AFI20170522BHJP
E02D 27/42 20060101ALI20170522BHJP
E02D 27/16 20060101ALI20170522BHJP
H01L 31/047 20140101ALI20170522BHJP
【FI】
H02S20/10 J
E02D27/42 Z
E02D27/16
H01L31/04 540
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-180811(P2012-180811)
(22)【出願日】2012年8月17日
(65)【公開番号】特開2014-37722(P2014-37722A)
(43)【公開日】2014年2月27日
【審査請求日】2015年5月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】599165968
【氏名又は名称】多摩火薬機工株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】502097698
【氏名又は名称】株式会社 千代田組
(74)【代理人】
【識別番号】100081514
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 一
(74)【代理人】
【識別番号】100082692
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵合 正博
(72)【発明者】
【氏名】児島 郁男
【審査官】
小野 郁磨
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−238057(JP,A)
【文献】
特開昭60−19804(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S 20/10
E02D 27/16
E02D 27/42
H01L 31/047
E04H 12/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光パネル架台を地盤上に基礎杭を介して設置するための太陽光パネル架台の施工方法であって、
地盤に孔を掘削し、前記孔に心材を挿入して当該心材の上部を地盤上に突出させ、前記孔内にコンクリートを打設することにより、地盤に基礎杭を埋め込み形成する工程と、
地盤上で前記基礎杭の心材の上部周囲に筒状枠体を設置し、太陽光パネル架台の支持点をなす支持部材を前記筒状枠体の上部から前記筒状枠体の中に配置して、前記心材の上部に固定部材を介して固定する工程と、
前記筒状枠体内に複数の砕石を投入し、前記砕石により前記心材、前記固定部材とともに前記支持部材を位置決め固定する工程と、
前記支持部材上に太陽光パネル架台を組み立てる工程と、
前記筒状枠体内にコンクリートを打設し、前記筒状枠体内の前記心材、前記固定部材及び前記支持部材を前記砕石とともに一体的に固定して、前記基礎杭の上部に支柱を形成し、当該支柱に太陽光パネル架台を一体化する工程と、
を有する、
ことを特徴とする太陽光パネル架台の施工方法。
【請求項2】
筒状枠体に金属管を採用する請求項1に記載の太陽光パネル架台の施工方法。
【請求項3】
砕石に単粒砕石を採用する請求項1又は2に記載の太陽光パネル架台の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽光パネル架台の設置構造及び施工方法に関し、特に、太陽光パネル架台を地盤に打込まれた基礎杭を介して設置するのに使用する太陽光パネル架台の設置構造及び施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、温室効果ガスの排出がなく環境負荷が小さい再生可能エネルギーとして太陽光発電が注目され、太陽光発電設備が公共施設、オフィスビル、工場、一般住宅など多くの場所に設置されている。そして、最近では、原子力発電の安全性や原子力発電が停止した場合の電力供給不足などの問題があり、再生可能エネルギーについての社会的な関心が高まる中、出力1メガワット以上の大規模なメガソーラーが再生可能エネルギーの基幹電源として期待されており、メガソーラー設備の建設が進められている。
【0003】
メガソーラー設備の建設には広い用地が必要で、その建設場所としては内陸の処分場跡地や遊休地、海岸沿いの土地などが利用される。ところが、このような用地は軟弱地盤であることが多いため、メガソーラー設備に不等沈下を生じる恐れがあり、メガソーラー設備の設置には不等沈下を防止する対策を講じる必要がある。
こうした用地にメガソーラー設備を設置するには、地盤に杭を打ち込み、構造物を支持する基礎杭構造が有効で、本願出願人は、先の出願(特許文献1)で、太陽光発電設備に適した基礎杭構造を提案した。
【0004】
この文献1の基礎杭構造では、地盤に孔を掘削し、この孔に心材を挿入し、心材の上端部を地盤上から突出させて、孔内に膨張性セメントミルクを充填固化することにより、地盤に埋め込み形成する合成杭と、地盤上で合成杭の心材の上端部の周囲に筒状枠体を設置し、この筒状枠体の上部にアンカーボルトをアンカーボルトの上部側を筒状枠体の上部から突出させて立設し、筒状枠体内にコンクリートを打設することにより、合成杭に一体的に形成する杭頭部と、杭頭部に付設し、杭頭部と太陽光パネル架台の支柱ベースとの間に介在して、太陽光パネル架台の支柱に任意の支持角度を付けるための支持角度調整部材とを備え、太陽光パネル架台の支柱ベースを杭頭部上にアンカーボルトを介して支持固定し、太陽光パネル架台の支柱の支持角度を支持角度調整部材により調整するようにしている。
かかる基礎杭構造によれば、メガソーラー設備の用地に基礎杭を簡易な施工により埋め込み、この基礎杭を介して太陽光パネル架台を簡易な施工により設置して太陽光発電設備を構築することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3158624号公報
【特許文献2】特願2012−121074
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近時のメガソーラーシステムにあっては、太陽光パネル架台の改良が進み、構造が単純化され、軽量化されており、架台の基礎杭への取り付けも、地盤に打込まれた基礎杭を用いて地盤上に支柱を形成し、この支柱に架台の支持点部分を一体化する支柱構築構造が採用され、また、基礎杭や支柱を少なくするために、架台を2本の支柱で支える形式から1本の支柱で支える形式が取られるなど、架台の取り付けが簡易化されている。
このような架台の施工例
が特許文献2により提案されている(なお、この文献2は平成24年5月28日に出願されているため、本願出願時にはまだ公開されていない。)。この文献2の架台の施工方法を
図3に示している。
図3に示すように、架台3は、縦桟及び横桟からなる桟31と、それぞれ一端が縦桟に接続される第1、第2のアーム32、33と、これら第1、第2のアーム32、33の他端を連結し、架台3の支持点をなす支持部材34とを備え、従来のような支柱や支柱ベースはなく、構造が簡易化されている。この架台3の取り付けでは、まず、
図3(1)に示すように、地盤に孔10を掘削し、孔10に心材11を挿入し、心材11の上部を地盤上に突出させて、孔10内に膨張性を有する充填固化材12を充填固化することにより、地盤に基礎杭1を埋め込み形成する。次に、
図3(2)に示すように、基礎杭1の心材11の上部に架台3のための固定部材35を取り付け、地盤上で基礎杭1の心材11の上部周囲に筒状枠体20を設置し、架台3の支持部材34を筒状枠体20の上部から筒状枠体20の中に配置して、心材11の上部の固定部材35に図示されないボルトを介して固定する。そして、
図3(3)に示すように、筒状枠体20内にコンクリート22を打設し、基礎杭1の上部に連接して支柱2を形成し、この支柱2に架台3の支持部材34を固定する。
このように架台3が改良され、架台3を基礎杭1上に設けた支柱2に一体化するようにしたことで、上記従来(特許文献1)の基礎杭構造に比べて、架台3と基礎杭1との結合にアンカーを必要としない点で、架台3の取り付けが簡易化されたものになっている。
【0007】
しかしながら、この架台3の取り付けの場合、架台3の支持点、すなわち架台3の支持部材34を筒状枠体20の上部から筒状枠体20の中に配置し、心材11上部の固定部材35にボルトを介して固定してから、筒状枠体20内にコンクリート22を打設するために、軽量化された架台3を所定の向き、角度にして精度よく支柱2に固定するには、
図3(2)、(3)に示すように、架台3がぐらつかないように、架台3を例えば仮設足場など多くの仮設材41で支持する必要があり、メガソーラーシステムの設置後の稼働時には不要な仮設材41がメガソーラーシステムの施工時には必要不可欠となり、特に、架台3を1本柱で支持する形式のものでは、架台3の支えがないので、仮設材41がないと、架台3を設置することができない。
したがって、このような架台3の取り付けでは、多くの仮設材41が必要不可欠で、仮設材41それ自体に要するコスト、仮設材41の搬入、組み立て、また、架台3設置後の仮設材41の取り外し、搬出に必要なコストは増大せざるを得ない。
このように、太陽光パネル架台4の改良により、太陽光パネル架台4の構造の単純化、軽量化を図ることで、太陽光発電設備として必要なコストは減少するものの、他面で太陽光発電設備の設置に必要な施工コストは増大するという二律背反の結果が生じている。
【0008】
本発明は、このような二律背反の技術的問題に着目し解決するものであり、この種の太陽光パネル架台の設置を精度よくしかも簡易に行い、この種の太陽光パネル架台の設置に要する施工コストの削減を図ることのできる太陽光パネル架台の設置構造及びその施工方法を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明は、太陽光パネル架台を地盤上に基礎杭を介して設置するための太陽光パネル架台の施工方法であって、地盤に孔を掘削し、前記孔に心材を挿入して当該心材の上部を地盤上に突出させ、前記孔内にコンクリートを打設することにより、地盤に基礎杭を埋め込み形成する工程と、地盤上で前記基礎杭の心材の上部周囲に筒状枠体を設置し、太陽光パネル架台の支持点をなす支持部材を前記筒状枠体の上部から前記筒状枠体の中に配置して、前記心材の上部に固定部材を介して固定する工程と、前記筒状枠体内に複数の砕石を投入し、前記砕石により前記心材、前記固定部材とともに前記支持部材を位置決め固定する工程と、前記支持部材上に太陽光パネル架台を組み立てる工程と、前記筒状枠体内にコンクリートを打設し、前記筒状枠体内の前記心材、前記固定部材及び前記支持部材を前記砕石とともに一体的に固定して、前記基礎杭の上部に支柱を形成し、当該支柱に太陽光パネル架台を一体化する工程と、を有する、ことを要旨とする。
この場合、筒状枠体に金属管を採用することが好ましく、砕石に単粒砕石を採用することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の太陽光パネル架台の設置構造及び施工方法によれば、上記のとおり、地盤に支柱を形成する過程で、筒状枠体内に投入する砕石により、筒状枠体内の心材、固定部材及び支持部材を位置決め固定して、支持部材上に太陽光パネル架台を組み立て、この太陽光パネル架台の組み立て後に、筒状枠体内にコンクリートを打設することにより、筒状枠体内の心材、固定部材及び支持部材を砕石とともに一体的に固定するようにしたので、太陽光パネル架台を仮設材を用いて支持することなしに、太陽光パネル架台の設置を精度よくしかも簡易に行うことができ、仮設材を不要とする分だけ、太陽光パネル架台の設置に要する施工コストを削減することができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施の形態における太陽光パネル架台の設置構造を示す断面図
【
図3】近時の改良された太陽光パネル架台の設置例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1に太陽光パネル架台を地盤上に基礎杭を介して設置するための太陽光パネル架台の設置構造を示している。
図1に示すように、この太陽光パネル架台の設置構造は、地盤に埋め込み形成され、軸心に地盤上に突出する心材11を有する基礎杭1と、心材11の上部に設けられ、太陽光パネル架台3の支持点をなす支持部材34を固定するための固定部材35と、地盤上で基礎杭1の心材11の上部周囲に設置される筒状枠体20、筒状枠体20内に投入され、筒状枠体20内で心材11、固定部材35及び支持部材34を位置決め保持するための複数の砕石21、及び筒状枠体20内に打設され、筒状枠体20内の各部材を固定するコンクリート22により、基礎杭1の上部に連接して形成され、太陽光パネル架台3を一体的に固定するための支柱2とを備える。
このようにして、基礎杭1上の地盤上に支柱2を形成する過程で、筒状枠体20内にコンクリート22を打設する前に、筒状枠体20内に投入する砕石21により、筒状枠体20内の心材11、固定部材35及び支持部材34を位置決め固定して、支持部材34上に太陽光パネル架台3を組み立て、この太陽光パネル架台3の組み立て後、筒状枠体20内にコンクリート22を打設することにより、筒状枠体20内の心材11、固定部材35及び支持部材34を砕石21とともに一体的に固定する。
【0014】
図2にこの太陽光パネル架台を地盤上に基礎杭を介して設置するための太陽光パネル架台の施工方法を示している。
図2に示すように、この太陽光パネル架台の施工方法では、地盤に心材11を有する基礎杭1を埋め込み形成する工程と、基礎杭1上部の地盤上に筒状枠体20を設置し、太陽光パネル架台3の支持点をなす支持部材34を心材11の上部に固定部材35を介して固定する工程と、心材11、固定部材35及び支持部材34を位置決め固定する工程と、支持部材34上に太陽光パネル架台3を組み立てる工程と、基礎杭1の上部に支柱2を形成し、この支柱2に太陽光パネル架台3を一体化する工程とを有する。
【0015】
まず、地盤に心材11を有する基礎杭1を埋め込み形成する工程では、
図2(1)に示すように、地盤に孔10を掘削し、孔10に心材11を挿入してこの心材11の上部を地盤上に突出させ、孔10内にコンクリートを打設することにより、地盤に基礎杭1を埋め込み形成する。
この場合、オーガスクリューなどにより地盤に孔10を掘削し、この孔10に基礎杭1の心材11として鉄筋を挿入する。この鉄筋11には孔10の深さよりも所定の長さだけ長いものを用い、鉄筋11の上端部を所定の長さだけ地盤上に突出させる。また、この場合、孔10内に膨張性を有する充填固化材12を充填固化することが好ましく、充填固化材12として生石灰を添加した膨張性セメントミルクを注入充填し固化させる。
【0016】
次に、基礎杭1上部の地盤上に筒状枠体20を設置し、太陽光パネル架台3の支持部材34を心材11の上部に固定部材35を介して固定する工程では、
図2(2)に示すように、地盤上で基礎杭1の心材11の上部周囲に筒状枠体20を設置し、太陽光パネル架台3の支持部材34を筒状枠体20の上部から筒状枠体20の中に配置して、心材11の上部に固定部材35を介して固定する。
この場合、筒状枠体20に鋼材からなるスパイラル管を用い、スパイラル管20を地盤上で基礎杭1の心材11の上部周囲に設置する。また、固定部材35は太陽光パネル架台3の支持点をなす支持部材34に対応する形式の取付ブラケットで、この場合、この取付ブラケット35に太陽光パネル架台3の支持部材34が図示されないボルトにより固定されるようになっている。この取付ブラケット35を基礎杭1の心材11の上端部に任意の固着手段により接合し、この取付ブラケット35に太陽光パネル架台3の支持部材34をボルトにより固定する。なお、この状態では、スパイラル管20の中で鉄筋11がぐらつきやすい不安定な状態になっている。
【0017】
続いて、心材11、固定部材35及び支持部材34を位置決め固定する工程では、
図2(2)に示すように、筒状枠体20内に複数の砕石21を投入し、これらの砕石21で心材11、固定部材35とともに支持部材34を位置決め固定する。この場合、砕石21に適宜大きさの単粒砕石を用い、この単粒砕石21をスパイラル管20内の鉄筋11、取付ブラケット35及び支持部材34の周囲に積み重ね、鉄筋11、取付ブラケット35及び支持部材34の位置を微調整しつつ、鉄筋11、取付ブラケット35及び支持部材34を固定保持し、位置決めする。
【0018】
続いて、支持部材34上に太陽光パネル架台3を組み立てる工程では、
図2(2)に示すように、支持部材34に太陽光パネル架台3の構成部品のうち所定の部品を連結し、支持部材34に太陽光パネル架台3の構成部品を組み立てる。この場合、桟31に2本のアーム32、33を取り付け、これらのアーム32、33を支持部材34に連結する。なお、この場合、太陽光パネル架台3の高さを調整するためなど、必要があれば、太陽光パネル架台3の一端をこの種の現場で通常使用する仮設材42などを利用して一時的に支持するようにしてもよい。そして、太陽光パネル架台3の組み立てを終えたら、太陽光パネル架台3の高さや向きを正規の位置、角度に調整する。なお、この太陽光パネル架台3の高さや向きの調整前でも、必要に応じて、筒状枠体20の中に途中までコンクリート22を打設し(セメントミルクを注入し)一部固定してもよい。
【0019】
そして、基礎杭1の上部に支柱2を形成し、この支柱2に太陽光パネル架台3を一体化する工程では、
図2(3)に示すように、筒状枠体20内にコンクリート22を打設し、筒状枠体20内の心材11、固定部材35及び支持部材34を砕石21とともに一体的に固定して、基礎杭1の上部に支柱2を形成し、この支柱2に太陽光パネル架台3を一体化する。この場合、スパイラル管20の中に膨張性を有する充填固化材としてセメントミルクを注入充填して、スパイラル管20内で鉄筋11、取付ブラケット35及び支持部材34を単粒砕石21とともに完全に固定する。
【0020】
このように基礎杭1上部の地盤上に支柱2を形成する過程で、地盤上に設置した筒状枠体20内にコンクリート22を打設する前に、筒状枠体20内に投入する砕石21により、筒状枠体20内の心材11、固定部材35及び支持部材34を位置決め固定するので、支持部材34上に太陽光パネル架台3が所定の適正な状態に組み立てられ、この太陽光パネル架台3の組み立て後に、筒状枠体20内にコンクリート22を打設して、筒状枠体20内の心材11、固定部材35及び支持部材34を砕石21とともに一体的に固定するので、太陽光パネル架台3は所定の適正な状態で支柱2上に一体化される。
また、この場合、支柱2は外側が鋼製のスパイラル管20で包囲され、内部にコンクリート系の材料が充填固化されているので、支柱として曲げや圧縮に非常に強い高い強度が得られる。
【0021】
以上説明したように、この太陽光パネル架台の設置構造及び施工方法によれば、筒状枠体20内に投入する砕石21により、筒状枠体20内の心材11、固定部材35及び支持部材34を位置決め固定して、支持部材34上に太陽光パネル架台3を組み立て、筒状枠体20内に打設するコンクリート22により、筒状枠体20内の心材11、固定部材35及び支持部材34を砕石21とともに一体的に固定するようにしたので、太陽光パネル架台3を多くの仮設材を用いて支持することなしに、太陽光パネル架台3の設置を精度よくしかも簡易に行うことができ、通常必要とされる仮設材を不要とする分だけ、太陽光パネル架台3の設置に要する施工コストを削減することができる。
【符号の説明】
【0022】
1 基礎杭
10 孔
11 心材(鉄筋)
12 膨張性を有する充填固化材(膨張性セメントミルク)
2 支柱
20 筒状枠体(スパイラル管)
21 砕石(単粒砕石)
22 コンクリート
3 太陽光パネル架台
31 桟
32、33 アーム
34 支持部材
35 固定部材(取付ブラケット)
41 仮設材
42 仮設材