特許第6139910号(P6139910)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139910
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】樹脂製キャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/36 20060101AFI20170522BHJP
   B65D 47/08 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   B65D47/36 210
   B65D47/08 100
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-36926(P2013-36926)
(22)【出願日】2013年2月27日
(65)【公開番号】特開2014-162533(P2014-162533A)
(43)【公開日】2014年9月8日
【審査請求日】2015年10月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000216195
【氏名又は名称】天龍化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134751
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 隆一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 仁昭
【審査官】 吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−254816(JP,A)
【文献】 特開2007−331769(JP,A)
【文献】 特開2004−352284(JP,A)
【文献】 特開2008−056308(JP,A)
【文献】 特開2012−106770(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/36
B65D 47/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の口部に強制嵌合で取付けられるキャップ本体と、該キャップ本体を上方から覆う上蓋とを備えており、
前記キャップ本体には、前記容器の口部に外側から嵌合する外筒部と、前記容器の口部に内側から嵌合する内筒部と、前記内筒部の上端に繋がってキャップ本体の内部を上下に仕切る隔壁と、前記隔壁の上側に位置した注出筒とが設けられ、前記隔壁には環状の弱化線で囲まれた除去部が設けられ、前記除去部に、当該除去部を切除するためのプルリングが前記弱化線に内接した位置に設けられた支柱を介して一体に連結されている構成であって、
前記隔壁には、前記プルリングに指先を挿入して開封するに際して前記指先が嵌まり込み得る平面視円形の凸湾曲面状部が、前記容器の内部側に向かって下向きに突出しており、
前記凸湾曲面状部の外周の一部は前記支柱と繋がっている一方、
前記凸湾曲面状部の下端は、前記内筒部の上下中間高さ位置よりも下方に位置しており、
かつ、前記凸湾曲面状部の底部には、射出成形に際して樹脂注入のためのノズルの先端が嵌まる注入凹所下向きに凹むように形成しており、
前記注入凹所の深さを、成形後に残ったゲート痕の高さより深く形成しており
更に、前記注出筒のうち前記支柱から最も離間した側に、平面視で半径外向きに尖る嘴部が形成されている、
樹脂製キャップ。
【請求項2】
前記上蓋はヒンジを介して前記キャップ本体に一体に繋がっており、前記支柱は前記除去部のうち前記ヒンジに最も近い部位に設けられている一方、
前記弱化線のうち前記ヒンジ及び支柱から最も離れた部位に、平面視で半径外向きに尖った嘴部が形成さており、かつ、前記注出筒の上端のうち前記ヒンジから最も離れた部位に、平面視で半径外向きに突出した嘴状注出部が形成されている、
請求項1に記載の樹脂製キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体、粘性体等の容器の口部を塞ぐキャップ本体と、このキャップ本体を上方から覆う上蓋とを有する合成樹脂製のキャップ(蓋装置)に係り、より詳しくは、キャップ本体に突設された注出筒の内部(底部)の隔壁を開口するためのプルリングへの指の挿入が容易となり、且つプルリングへ挿入した指先が傷つかないようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の樹脂製キャップでは、特許文献1及び2に開示されているように、注出筒より内部の隔壁に、薄肉状の弱化線で囲まれた除去部が設けられ、この除去部に支柱を介してプルリングが取付けられている。そして、特許文献1,2には、プルリングへの指の挿入を容易にするため、前記除去部を、容器内部側が頂部となるような円錐面状に形成することが開示されている。
【0003】
他方、特許文献3では、注出筒より内部の隔壁の除去部のうち、平面視でプルリングの内外径に近い部分は平板であり、それより内径の中央部分が下向き凸の略半球形状(球冠)部分に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−201593号公報(図1、2参照)
【特許文献2】特開2011−73747号公報(図1〜3参照)
【特許文献3】特開2009−107677号公報(図1、2参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、除去部を引き千切るに際して、プルリングに指先をなるべく深く挿入し、プルリングの内径下端縁に指先が引っ掛かり易くすることで、プルリングを引き上げ易くすることができる
【0006】
しかし、引用文献1及び2のように、除去部の容器内部側が頂部となるような円錐面状であるときは、プルリングの内径部に指先を挿入した時点でも、指先の爪先端は円錐面の頂部(底)に届かず、従って、指先の挿入深さはさほど深くはない。しかも、プルリングを引き上げるための指先の動作に連れて指先の爪先端が円錐面の頂部からほぼ直線的な傾斜面に沿って除去部の外周縁に向かって移動するから、指先の挿入深さが次第に浅くなって、プルリングの内径下端縁に対する指先の引っ掛かり作用が弱くなるという問題があった。
【0007】
他方、引用文献3のように、除去部の平板部の中央部分のみが下向き凸の略半球形状(球冠)であるときは、その略半球形状の大径部分(平板部への開放部分)の直径が小さいため、プルリングの内径部に対する指先の挿入深さは上記円錐面状の場合よりも浅くなる。このため、プルリングの引き上げ容易性は円錐面形状の場合より劣ることになる。
【0008】
さらに、除去部が上記円錐面形状を有する場合や除去部の中央部に下向き凸の略半球形状を有する場合は、除去部全体が平板状である場合に比べて、除去部の剛性が高くなるため、プルリングを引き上げて弱化線に沿って隔壁を破る場合に、弱化線によって囲まれた内径側である除去部の変形が少なく、弱化線に沿った隔壁の引きちぎり作業(弱化線を隔壁から切り離す作業)を円滑且つ軽快に行えるが、弱化線の引き裂きの最終部分(プルリングの一端が取付く支柱から最も離間した箇所)では、平面視円周に沿った二方向からの引き裂き力が互いに対峙することになって、隔壁からの弱化線の切り離しが円滑且つ軽快に行えないという問題があった。
【0009】
さらに、金型に合成樹脂材を射出成形してこの種のキャップを製造する場合には、金型のうち、キャップ本体における隔壁の平面視で中心部分に相当する部位に、ピンポイントゲートから溶融樹脂を圧入している。そのため、製品にはゲート痕とよばれる突起が残る。この突起が円錐面形状の頂部に残ると、プルリングへの指先の挿入時に、この指先の先端が上記突起に突き刺さり、指先先端の皮膚を傷つけてしまうという問題もあった。
【0010】
本発明は、これら従来の問題点を解消するためになされたものであり、プルリングの引き上げ作用を確実になさしめ、除去部の周囲の弱化線を隔壁から切り離す作業を円滑且つ軽快に行え、さらに、プルリングに挿入した指先の傷つきを確実に無くせるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、
容器の口部に強制嵌合で取付けられるキャップ本体と、該キャップ本体を上方から覆う上蓋とを備えており、
前記キャップ本体には、前記容器の口部に外側から嵌合する外筒部と、前記容器の口部に内側から嵌合する内筒部と、前記内筒部の上端に繋がってキャップ本体の内部を上下に仕切る隔壁と、前記隔壁の上側に位置した注出筒とが設けられ、前記隔壁には環状の弱化線で囲まれた除去部が設けられ、前記除去部に、当該除去部を切除するためのプルリングが前記弱化線に内接した位置に設けられた支柱を介して一体に連結されている構成において、
前記隔壁には、前記プルリングに指先を挿入して開封するに際して前記指先が嵌まり込み得る平面視円形の凸湾曲面状部が、前記容器の内部側に向かって下向きに突出しており、
前記凸湾曲面状部の外周の一部は前記支柱と繋がっている一方、
前記凸湾曲面状部の下端は、前記内筒部の上下中間高さ位置よりも下方に位置しており、
かつ、前記凸湾曲面状部の底部には、射出成形に際して樹脂注入のためのノズルの先端が嵌まる注入凹所下向きに凹むように形成しており、
前記注入凹所の深さを、成形後に残ったゲート痕の高さより深く形成しており
更に、前記注出筒のうち前記支柱から最も離間した側に、平面視で半径外向きに尖る嘴部が形成されている。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1において、
前記上蓋はヒンジを介して前記キャップ本体に一体に繋がっており、前記支柱は前記除去部のうち前記ヒンジに最も近い部位に設けられている一方、
前記弱化線のうち前記ヒンジ及び支柱から最も離れた部位に、平面視で半径外向きに尖った嘴部が形成さており、かつ、前記注出筒の上端のうち前記ヒンジから最も離れた部位に、平面視で半径外向きに突出した嘴状注出部が形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、除去部が平板状や円錐面形状の場合に比べて、プルリングに挿入する指先の深さがより深くなり、プルリングの内径下端縁に対する指先の引っ掛かり作用を確実にして、プルリングの引き上げ作用を確実にできる。
【0014】
また、隔壁に凸湾曲面状部を形成したことにより、この隔壁の剛性が平板状の場合に比べて格段に高くなり、外力による隔壁の変形が少なくなる。従って、プルリングを引き上げて弱化線に沿って隔壁を破る場合に、除去部を隔壁から切り離す作業を円滑且つ軽快に行える。
【0015】
請求項2では、弱化線のうち支柱から最も離間した側に半径外向きに尖る嘴部に形成されているので、平面視で弱化線の円周に沿った二方向からの引き裂き力に半径外向きの分力が働くことになり、除去部の周囲縁である弱化線の切り離し最終箇所の引き裂き作業(切り離し作業)を、一層、円滑且つ軽快に行える。
【0016】
また、本発明では、前記除去部の底部には注入凹所が下向きに凹むように形成され、注入凹所の深さはゲート痕の高さより深く形成されているため、プルリングを引き上げるために除去部内に挿入した指の先端がゲート痕に触れず、指先を傷つける虞がなくなる。
【0017】
請求項2のように注出筒に嘴状注出部を形成すると、内容物(液体)の注ぎ出し終わり時の液切れ性能を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るヒンジキャップの、上蓋を開いた状態における平面図である。
図2】同じく正面図である。
図3】同じく底面図である。
図4】同じく右側面図である。
図5】同じく左側面図である。
図6図1のVI−VI線矢視断面図である。
図7図1のVII −VII 線矢視図である。
図8図1の VIII −VIII線矢視断面図である。
図9】上蓋をキャップ本体に対して閉じた状態の、図6と同じ断面で示す図である。
図10】プルリングを引き上げ操作する作用図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下本発明を添付図面(図1〜10)を用いて詳細に説明する。全体を1で表す本発明のヒンジキャップは、全て合成樹脂製のキャップ本体2と上蓋4とを有しており、この両者は屈曲自在薄肉ヒンジ3を介して一体に繋がっている。
【0020】
キャップ本体2は、容器における口部(不図示)に外側から嵌まる外筒部6と、容器の口部に内側から嵌まる内筒部7と、内筒部7の上端と連続する上向きに延びる注出筒8と、を有している。容器における口部(不図示)の外面には、環状係合溝(不図示)が形成されている一方、キャップ本体2の外筒部6には、上記環状係合溝と嵌合する環状突起9が形成されている。また、内筒部7及び注出筒8の境界部に、注出通路を封止する隔壁5が繋がっている。
【0021】
本発明のヒンジキャップ1においては、注出筒8の内側の開口予定部となる除去部が、注出筒8の内側の隔壁5に環状(サークル状)の弱化線10で区画されて設けられている。
【0022】
除去部は、容器内部側に向かって突出する凸湾曲面状部11を備えている。実施例では、図6図8図10に示すように、凸湾曲面状部11はほぼ半球面状である。また、図1のとおり、凸湾曲面状部11は平面視円形である。請求項でいう、凸湾曲面状とは、半球面状もしくは球冠状、楕円球冠状、双曲面状、もしくは放物面状であり、円錐面形状は含まない。球冠においては、隔壁5から当該球冠の最低底表面までの深さ寸法が球の半径に等しいかそれよりも小さい。
楕円の長径方向を凸湾曲面状部11の深さ方向に採る楕円球冠の場合、隔壁5から当該楕円球冠の最低底表面までの深さ寸法は、楕円の長径の半分の寸法に等しいか、その長径の半分の寸法より小さくする。楕円の短径方向を凸湾曲面状部11の深さ方向に採る楕円球冠の場合、隔壁5から当該楕円球冠の最低底表面までの深さ寸法は、楕円の短径の半分の寸法に等しいか、その短径の半分の寸法より小さくする。
【0023】
外筒部6と内筒部7との上端は段部12を介して一体に連続しており、段部12には、注出筒8の外側を囲う環状の係止用リング13が上向きに形成されている。
【0024】
図2図4図6に示すとおり、注出筒8は、ヒンジ3に近い半周程の部分が低くなるように段違いになっている。そして、注出筒8のうち、ヒンジ3から最も離間した側には、平面視で半径外向きに尖る嘴状注出部17が形成されている(図1図6参照)。このように、嘴状注出部17を設けることにより、内容物(液体)の注ぎ出し終わり時の液切れ性能を良好にできる。
【0025】
弱化線10で囲われた部分の端部に支柱15を一体的に立設し、この支柱15にプルリング14の一端が一体に連結されている。支柱15はヒンジ3に最も近い側に設けている。いうまでもないが、プリング14を引き上げて弱化線10の箇所を引き千切ることにより、隔壁5から除去部が取り除かれて、容器内部に連通する開口部が形成される。これにより、容器が開封されて、内容物(液体)を注ぎ出すことができる。
【0026】
図1及び図3に示すように、弱化線10のうち(或いは除去部のうち)、ヒンジ3から最も離れた側には、平面視で半径外向きに尖る嘴部16が形成されている。また、嘴部16の先端(半径方向外側部位)は注出筒8の内壁部(内周面)に近接するように形成されている(図6参照)。このように形成することにより、除去部の切り裂きの最終段階で剛性の高い注出筒8が除去部に比べて変形し難く、弱化線10の切り裂きが一層たやすくなる。薄肉状の弱化線10は隔壁5の下面側に形成されることが好ましい(図3参照)。
【0027】
上述のように、凸湾曲面状部11を容器内部側に向かって突出するように形成することにより、円錐面形状の場合に比べて、指先をプルリング14に挿入するにおいて挿入深さがより深くなり、プルリング14の内径下端縁に対する指先の引っ掛かり作用を確実にして、プルリング14の引き上げ作用を確実にできるという効果を奏する。
図6から理解できるように、凸湾曲面状部11の下端は、内筒部7の上下中間高さ位置Oよりも下方に位置している。
【0028】
また、除去部に凸湾曲面状部11を形成することにより、この除去部の剛性が平板状の場合に比べて格段に高くなり、外力による除去部の変形が少なくなる。従って、プルリング14を引き上げて弱化線10に沿って隔壁5を破る場合に、弱化線10によって囲まれた内径側である除去部の変形が少なく、弱化線10に沿った隔壁5の引き千切り作業を円滑且つ軽快に行える。
【0029】
そして、弱化線10の引き裂きの最終部分(プルリング14の一端が取付く支柱15から最も離間した箇所)では、平面視で弱化線10の円周に沿った二方向からの引き裂き力が互いに対峙することになって、隔壁5からの弱化線10の切り離しに力を要した。しかしながら、本実施形態のように、弱化線10のうち、支柱15及びヒンジ3から最も離れた側に半径外向きに尖る嘴部16を形成すると、上記円周に沿った二方向からの引き裂き力に半径外向きの分力が働くことになり、除去部の周囲縁である弱化線10の切り離し最終箇所の引き裂き作業(切り離し作業)を円滑且つ軽快に行える。
【0030】
図1図6図8図9に示すように、凸湾曲面状部11の底部のうち平面視でプルリング14の中心部の下方に相当する箇所には、さらに射出成形樹脂注入のためのノズル(不図示)が嵌まる注入凹所20を、下向きに凹むように形成している。この注入凹所20の深さは、樹脂注入後に残る突起状のゲート痕21の高さより深く形成されている。ノズルは通常丸穴であるため、注入凹所20も平面視で円形であり、樹脂注入後に残ったゲート痕21は、注入凹所20の中心部において、上向きに尖った形状を呈するのが一般的である。この注入凹所20の内直径Dは1.5mm 〜 2mm程度で、指先が注入凹所20内に深く入り込まない直径である。
【0031】
このように、注入凹所20の深さが突起状のゲート痕21の高さより深いため、逆に言えば、先端が尖ったゲート痕21の高さが注入凹所20の上端よりかなり低くなるように形成されているので、図10に示すように、プルリング14を引き上げるため凸湾曲面状部11内に挿入した指18の先端がゲート痕21に触れず、指先を傷つける虞がなくなる。なお、プルリング14の内面に略水平方向に延びる複数本の突条19を設けることにより、プルリング14の引き上げの際の指先との摩擦抵抗を増大せしめて、プルリング14の引き上げ作業をより確実になるようにしている。
【0032】
外筒部6には上蓋4を下方に引っ張ることにより破断される薄肉状の弱化線が形成されている。実施例では、弱化線は、ヒンジ3の付け根の一方の端部から外筒部6の軸線と平行状に外筒部6の下端まで延びる第1弱化線22と、ヒンジ3の付け根の一方の端部から外筒部6の軸線と平行状に外筒部6の高さ方向中途部(外筒部6に形成された環状突起9の下端位置)まで延びる第2弱化線23と、この第2弱化線23に連続し外筒部6の軸線と直交する円周方向に延びる第3弱化線24とからなっている図2図5図10参照)。第3弱化線24は外筒部6の円周の半分以上で、好ましくは円筒の中心角度で270度程度である。これら第1〜第3弱化線22、23、24は外筒部6の内周面に形成されることが好ましい。
【0033】
これにより、キャップ本体2に対して上蓋4を開いた状態にし、ヒンジ3の箇所を中心にして上蓋4を外筒部6の下方向に引っ張ると、外筒部6はヒンジ3の箇所から分離し始めるので、キャップ本体を容器の口部から容易に取り外しできる。従って、分別廃棄性に優れたものとなる。
【0034】
上蓋4は、閉じた状態でキャップ本体2の段部12に重なるように筒部26と天板27とを備えており、天板27には注出筒8に内側から嵌合する筒状の中足28が設けられている。
【0035】
上蓋4のうちその軸線方向から見てヒンジ3と反対側に位置した自由端部には、上蓋4をキャップ本体2から離れるように押し上げるためのタブ29を外向きに一体に突設している。このタブ29の下面には指の引っ掛かりを良くするためのリブを形成している。
【0036】
本発明のヒンジキャップ1は、射出成形法により成形される。材料としては、従来から、樹脂キャップに用いられていた樹脂を使用できる。
【符号の説明】
【0037】
2 キャップ本体
3 ヒンジ
4 上蓋
5 隔壁
6 外筒部
7 内筒部
8 注出筒
10 除去部を構成する弱化線
11 凸湾曲面状部
14 プルリング
15 支柱
16 嘴部
17 嘴状注出部
20 注入凹所
21 ゲート痕
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10