特許第6139929号(P6139929)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139929
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
【請求項の数】1
【全頁数】58
(21)【出願番号】特願2013-57356(P2013-57356)
(22)【出願日】2013年3月19日
(65)【公開番号】特開2014-180467(P2014-180467A)
(43)【公開日】2014年9月29日
【審査請求日】2015年3月25日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(72)【発明者】
【氏名】岩佐 浩二
(72)【発明者】
【氏名】中島 丈博
【審査官】 吉田 綾子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−120750(JP,A)
【文献】 特開2010−110577(JP,A)
【文献】 特開2012−143593(JP,A)
【文献】 特開2010−187960(JP,A)
【文献】 特開2011−229902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球の入賞確率を可変不能な固定始動口と、遊技球の入賞態様を可変する開閉手段を備えた可変始動口と、前記固定始動口に入賞した遊技球を検出する第1の始動入賞検出手段と、前記可変始動口に入賞した遊技球を検出する第2の始動入賞検出手段と、前記第1の始動入賞検出手段および第2の始動入賞検出手段の何れかによる検出を契機として、図柄変動演出が行われる図柄表示手段と、前記第1の始動入賞検出手段および第2の始動入賞検出手段の何れかによる検出を契機として、当り遊技を生起するか否かを判定する第1の当り判定手段と、遊技盤に設けられた球通過部を通過する遊技球を検出する球通過検出手段と、前記球通過検出手段の検出を契機として、前記可変始動口の開閉手段を開放するか否かを判定する第2の当り判定手段とを備え、
前記第1の当り判定手段の判定が肯定の場合に、図柄変動演出の結果として前記図柄表示手段に所定の当り表示が表示されて当り遊技が付与されると共に、前記第2の当り判定手段の判定が肯定の場合に、前記球通過検出手段の検出を契機として決定された時間の経過後に前記可変始動口の開閉手段を開放させて当該可変始動口への入賞を可能にするよう構成された遊技機において、
前記第2の当り判定手段の判定が当り判定の場合に、1回の当り判定に伴う前記開閉手段の動作態様を定めた複数種類の開閉パターンから1つの開閉パターンを決定する開閉パターン決定手段を備え、
前記開閉パターンとして、複数個の遊技球が入賞可能な開放時間に設定された長時間開放動作を開閉手段が行う前に前記可変始動口を閉鎖する閉鎖動作を開閉手段が行う特定開閉パターンが設定され、
前記開閉パターン決定手段により特定開閉パターンが決定された場合に、前記開閉手段が長時間開放動作を行うことを報知する報知演出を、当該長時間開放動作前の閉鎖動作中に報知手段で行うよう構成されると共に
複数の発光体を横並び状に配置して構成された演出進行表示部における発光体の発光状態を、当該演出進行表示部の一方端部側から所定時間経過毎に順に切り替えることにより、前記長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じ進行度合いを表示するよう構成され
前記演出進行表示部と隣接して複数の発光体を横並び状に配置して構成された入賞数表示部における発光体の発光状態を、演出進行表示部と反対側の端部側から遊技球の入賞毎に順に切り替えると共に、当該入賞数表示部の発光状態を、当該長時間開放動作が終了してから前記球通過検出手段の検出を契機として決定可能な最短の時間よりも短い待機時間の間だけ維持した後に初期状態に戻すことにより、前記開閉手段が長時間開放動作を行う間に前記可変始動口へ入賞した遊技球数を表示するよう構成された
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、始動口への遊技球の入賞に伴って図柄表示手段において図柄変動演出が実行されるよう構成された遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤に画成された遊技領域へパチンコ球を打ち出して遊技を行うようになっている。そして、遊技盤に設けられた始動口へのパチンコ球の入賞を契機として当り判定用の乱数の値(入賞情報)を取得して、該乱数値が予め設定された当り判定値と一致するか否かを判定する当り判定が行なわれるようになっている。遊技盤には、各種図柄を変動表示可能な液晶式やドラム式等の図柄表示装置(図柄表示手段)が設置されており、前記始動口へのパチンコ球の入賞を契機として取得される入賞情報に基づいて図柄表示装置において図柄変動演出を行って、前記当り判定の判定結果に応じた最終表示を図柄表示装置に確定停止表示することで、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が発生するか否かを遊技者に認識させ得るよう構成されている。そして、前記当り判定の判定結果が当りであった場合には、遊技盤に設けた特別入賞口(特別入賞手段)を開閉扉(開閉手段)が開閉する当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が行われて、遊技者が賞球を獲得する機会が与えられるようになっている。
【0003】
また、近年のパチンコ機には、一定の開口幅で常時開放する固定始動口と、開閉手段により開口幅を可変可能な可変始動口とが遊技盤に設けられたものが多く提案されている。このようなパチンコ機では、遊技盤の所定位置に、該遊技盤を流下するパチンコ球を検出するゲートセンサが備えられており、該ゲートセンサの検出に伴い可変始動口を開放させるか否かを判定して、当該判定結果が肯定の場合に開閉手段を開閉して可変始動口を所定時間開放させ、可変始動口への入賞機会を高めるよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−283610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のパチンコ機では、可変始動口を開放させるか否かの判定結果が肯定の場合に、開閉手段が一定間隔で所定回数の開閉動作が行われるものの、当該開閉手段が開放することを積極的に報知するようなことはなかった。ここで、遊技が行行われている間は、図柄表示装置で行われる図柄変動演出の内容や結果に対して遊技者の関心が集中していることから、可変入賞口の開閉に対する関心そのものが低くなり、開閉手段が開放したこと自体を遊技者が気づかないケースが多くなっている。このため、開閉手段が開放した際に、遊技において継続して打ち出されているパチンコ球が偶然に可変始動口に入賞しているに過ぎなかった。
【0006】
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、可変始動口の開閉に対する関心を高めて遊技の興趣を向上可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
遊技球の入賞確率を可変不能な固定始動口(31)と、遊技球の入賞態様を可変する開閉手段(34)を備えた可変始動口(32)と、前記固定始動口(31)に入賞した遊技球を検出する第1の始動入賞検出手段(35)と、前記可変始動口(32)に入賞した遊技球を検出する第2の始動入賞検出手段(36)と、前記第1の始動入賞検出手段(35)および第2の始動入賞検出手段(36)の何れかによる検出を契機として、図柄変動演出が行われる図柄表示手段(50A,50B)と、前記第1の始動入賞検出手段(35)および第2の始動入賞検出手段(36)の何れかによる検出を契機として、当り遊技を生起するか否かを判定する第1の当り判定手段(60a)と、遊技盤(20)に設けられた球通過部(48)を通過する遊技球を検出する球通過検出手段(49)と、前記球通過検出手段(49)の検出を契機として、前記可変始動口(32)の開閉手段(34)を開放するか否かを判定する第2の当り判定手段(60a)とを備え、
前記第1の当り判定手段(60a)の判定が肯定の場合に、図柄変動演出の結果として前記図柄表示手段(50A,50B)に所定の当り表示が表示されて当り遊技が付与されると共に、前記第2の当り判定手段(60a)の判定が肯定の場合に、前記球通過検出手段(49)の検出を契機として決定された時間の経過後に前記可変始動口(32)の開閉手段(34)を開放させて当該可変始動口(32)への入賞を可能にするよう構成された遊技機において、
前記第2の当り判定手段(60a)の判定が当り判定の場合に、1回の当り判定に伴う前記開閉手段(34)の動作態様を定めた複数種類の開閉パターン(KP1〜KP3)から1つの開閉パターン(KP1〜KP3)を決定する開閉パターン決定手段(60a)を備え、
前記開閉パターン(KP1〜KP3)として、複数個の遊技球が入賞可能な開放時間に設定された長時間開放動作を開閉手段(34)が行う前に前記可変始動口(32)を閉鎖する閉鎖動作を開閉手段(34)が行う特定開閉パターン(KP2)が設定され、
前記開閉パターン決定手段(60a)により特定開閉パターン(KP2)が決定された場合に、前記開閉手段(34)が長時間開放動作を行うことを報知する報知演出を、当該長時間開放動作前の閉鎖動作を行う際に報知手段(80)で行うよう構成されると共に
複数の発光体を横並び状に配置して構成された演出進行表示部(82)における発光体の発光状態を、当該演出進行表示部(82)の一方端部側から所定時間経過毎に順に切り替えることにより、前記長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じ進行度合いを表示するよう構成され
前記演出進行表示部(82)と隣接して複数の発光体を横並び状に配置して構成された入賞数表示部(84)における発光体の発光状態を、演出進行表示部(82)と反対側の端部側から遊技球の入賞毎に順に切り替えると共に、当該入賞数表示部(84)の発光状態を、当該長時間開放動作が終了してから前記球通過検出手段(49)の検出を契機として決定可能な最短の時間よりも短い待機時間の間だけ維持した後に初期状態に戻すことにより、前記開閉手段(34)が長時間開放動作を行う間に前記可変始動口(32)へ入賞した遊技球数を表示するよう構成された
ことを要旨とする。
このように、複数個の遊技球が入賞可能な開放時間で可変始動口が開放する長時間開放動作を開閉手段が行う前に報知演出を実行することで、可変始動口への遊技球の入賞確率が向上することに対して遊技者の関心を高めることができる。また、報知演出は、可変始動口の開放が決定された後の閉鎖動作時に実行されるから、報知演出が行われることで可変始動口の開放を認識でき、当該報知演出に対する関心を高めて遊技の興趣の向上を図り得る。また、報知演出と同時に長時間開放動作の進行度合いを遊技者が目視により確認でき、開閉手段が長時間開放動作を行っている間の入賞に対する関心を高めることができる。
また、報知演出と同時に長時間開放動作における可変始動口への入賞数を遊技者が目視により確認できる。
【0008】
また本願には、次の様な技術的思想が含まれている。
前記特定開閉パターン(KP2)は、前記閉鎖動作を行う前に、前記長時間開放動作で開放する開放時間より短時間に設定された短時間開放動作を開閉手段(34)が行うよう設定され、
前記長時間開放動作および短時間開放動作の間の閉鎖動作時に、前記報知手段(80)が報知演出を実行するよう構成されたことを要旨とする。
このように、報知手段が報知演出を実行する前に開閉手段が短時間開放動作で一旦開放することにより、その後に可変始動口が長時間開放動作で開放する期待感が高まり、可変始動口の開閉に対する遊技者の関心を高めることができる。
【0009】
また本願には、次の様な技術的思想が含まれている。
遊技球の入賞確率を可変不能な固定始動口(31)と、遊技球の入賞態様を可変する開閉手段(34)を備えた可変始動口(32)と、前記固定始動口(31)に入賞した遊技球を検出する第1の始動入賞検出手段(35)と、前記可変始動口(32)に入賞した遊技球を検出する第2の始動入賞検出手段(36)と、前記第1の始動入賞検出手段(35)および第2の始動入賞検出手段(36)の何れかによる検出を契機として、図柄変動演出が行われる図柄表示手段(50A,50B)と、前記第1の始動入賞検出手段(35)および第2の始動入賞検出手段(36)の何れかによる検出を契機として、当り遊技を生起するか否かを判定する第1の当り判定手段(60a)と、遊技盤(20)に設けられた球通過部(48)を通過する遊技球を検出する球通過検出手段(49)と、前記球通過検出手段(49)の検出を契機として、前記可変始動口(32)の開閉手段(34)を開放するか否かを判定する第2の当り判定手段(60a)とを備え、
前記第1の当り判定手段(60a)の判定が肯定の場合に、図柄変動演出の結果として前記図柄表示手段(50A,50B)に所定の当り表示が表示されて当り遊技が付与されると共に、前記第2の当り判定手段(60a)の判定が肯定の場合に、前記可変始動口(32)の開閉手段(34)を開放させて当該可変始動口(32)への入賞を可能にするよう構成された遊技機において、
前記第2の当り判定手段(60a)の判定が当り判定の場合に、1回の当り判定に伴う前記開閉手段(34)の動作態様を定めた複数種類の開閉パターン(KP1〜KP3)から1つの開閉パターン(KP1〜KP3)を決定する開閉パターン決定手段(60a)を備え、
前記開閉パターン(KP1〜KP3)として、複数個の遊技球が入賞可能な開放時間に設定された長時間開放動作を開閉手段(34)が行う前に前記可変始動口(32)を閉鎖する閉鎖動作を開閉手段(34)が行う特定開閉パターン(KP2)が設定され、
前記開閉パターン決定手段(60a)により特定開閉パターン(KP2)が決定された場合に、前記開閉手段(34)が長時間開放動作を行うことを報知する報知演出を、当該長時間開放動作前の閉鎖動作を行う際に報知手段(80)で行うよう構成されると共に、当該長時間開放動作での前記可変始動口への入賞状況を表示するよう構成されたことを要旨とする。
このように、複数個の遊技球が入賞可能な開放時間で可変始動口が開放する長時間開放動作を開閉手段が行う前に報知演出を実行することで、可変始動口への遊技球の入賞確率が向上することに対して遊技者の関心を高めることができる。また、報知演出は、可変始動口の開放が決定された後の閉鎖動作時に実行されるから、報知演出が行われることで可変始動口の開放を認識でき、当該報知演出に対する関心を高めて遊技の興趣の向上を図り得る。また、報知演出と同時に可変始動口への入賞状況を遊技者が目視により確認できし得る。
【0010】
また本願には、次の様な技術的思想が含まれている。
前記報知手段(80)は、前記開閉パターン決定手段(60a)により特定開閉パターンが決定された場合に、前記長時間開放動作前の閉鎖動作中に前記開閉手段(34)が閉鎖状態から開放状態に変化することを報知する開放前兆演出を行った後に、当該開閉手段(34)の開放を報知する開放報知演出を行うよう構成されたことを要旨とする。
このように、開閉手段が閉鎖状態から開放状態に変化することを報知する開放前兆演出を行うようにしたから、開閉手段が長時間開放動作を開始することを事前に遊技者に認識させて、可変始動口への入賞を狙う準備を行わせることができるから、開閉手段に長時間開放動作を行わせることによる演出効果を最大化し得る。また、開放報知演出を開放前兆演出に引き続いて報知手段で行うようにしたから、開閉手段が長時間開放動作を開始したことを遊技者に認識させることができる。
【0011】
また本願には、次の様な技術的思想が含まれている。
前記報知手段(80)は、前記開閉手段(34)が長時間開放動作を開始してからの報知演出の演出内容が段階的に変化するよう構成されたことを要旨とする。
このように、開閉手段が長時間開放動作を開始してから行われる報知演出の演出内容を段階的に変化させることで、長時間開放動作の進行度合いを容易に把握することができ、当該長時間開放動作での入賞に対する関心を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る遊技機によれば、可変始動口の開閉に対する関心を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。
図2】遊技盤を示す正面図であって、特図表示部、特図保留表示部、普図表示部、普図保留表示部を拡大して示している。
図3】大当り遊技の種類を示す説明図である。
図4】特図入力処理の流れを示すフローチャートである。
図5】特図開始処理の流れを示すフローチャートである。
図6図5のステップB15に続く処理の流れを示すフローチャートである。
図7図5のステップB19に続く処理の流れを示すフローチャートである。
図8】パチンコ機の制御構成を示すブロック図である。
図9】(a)は、図柄表示装置および始動入賞装置を拡大して示す要部拡大図であり、(b)は演出表示部に表示される閉鎖表示および開放表示を示す説明図である。
図10】普図の種類と開閉パターンとの関係を示す説明図である。
図11】第1〜第3開閉パターンの開閉動作を示す説明図である。
図12】普図変動パターンを示す説明図である。
図13】(a)は普図変動パターン毎に判定値を均等に割り当てた普図変動パターン決定テーブルを示し、(b)は第1普図変動パターンに対する判定値の割当数を多く設定した普図変動パターン決定テーブルを示し、(c)は第1普図変動パターンに対する判定値の割当数を少なく設定した普図変動パターン決定テーブルを示す。
図14】演出表示部、演出進行表示部および入賞数表示部を示す説明図であって、(a)は演出表示部に開放表示が表示され、演出進行表示部の全LEDが点灯すると共に入賞数表示部の全LEDが消灯した状態を示し、(b)は演出表示部に開放表示が表示され、演出進行表示部の3つLEDが消灯すると共に入賞数表示部の3つのLEDが点灯した状態を示す。
図15】普図入力処理の流れを示すフローチャートである。
図16】普図開始処理の流れを示すフローチャートである。
図17】メイン制御基板と外部情報処理端末との接続関係を示す概略図である。
図18】メイン制御基板から出力される各制御信号を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0016】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられている。そして、前記遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口31,32へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、パチンコ球を貯留可能な受け皿が窓口13aの下方位置に設けられており、前枠13と一体的に球受け皿14,15を開閉し得るようになっている。実施例の前枠13には、上球受け皿14および下球受け皿15が上下の位置関係で組み付けられている。なお、前記球受け皿14,15は、前枠13とは個別に中枠12に組み付けるようにしてもよい。
【0017】
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、前枠13の上部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
【0018】
また、前記パチンコ機10の前面右下方位置には、中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。なお、実施例では、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球を0.6(秒)間隔で遊技盤20に向けて連続的に発射し得るようになっている。また、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、外表面に複数の飾図を表示した回転体を回転させて図柄変動演出を行うよう構成されたドラム式の図柄表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置や、ドットマトリックス式の図柄表示装置等の複数の飾図を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
【0019】
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、操作手段としての操作ボタン29が設けられている。前記操作ボタン29は、遊技者の手が届く前枠13の前側に配置されており、該操作ボタン29を所定のタイミングで押下することによって演出内容を変更可能に構成される。操作ボタン29は、該ボタン29を押下したときに押下信号を統括制御基板65の統括制御CPU65aに出力するよう構成される。
【0020】
また、パチンコ機10の裏側には、球払出装置76を駆動制御する払出制御基板(払出制御手段)75(図17参照)、前記打球発射装置を駆動制御する発射制御基板(図示せず)等が配設されている。前記払出制御基板75は、前記パチンコ機10の後側に配設されるメイン制御基板60に配線接続されており、所定の払出条件の成立に伴いメイン制御基板60から入力される払出制御信号に基づいて、払出制御基板75が球払出装置76を制御することで、所定数のパチンコ球を賞球として払い出すよう構成される。
【0021】
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21によりパチンコ球が流下する遊技領域20aが画成されて、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が当該遊技領域20a内に打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、各種入賞装置30,40,45、ゲート部材48等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜に決定される。
【0022】
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央に、前後に開口する枠状に形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられており、当該枠状装飾体25の開口内側に画成される表示窓口25aに、各種の遊技演出部品が臨むよう配置されている。該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられると共に、前記枠状装飾体25の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材24が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23や回転案内部材24に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
【0023】
また、前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口31,32,41,46を備えた入賞装置30,40,45が適宜の位置に設けられており、各入賞口31,32,41,46へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ35,36,44,47の検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞(具体的には始動入賞検出センサ35,36によるパチンコ球の検出)を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)31,32と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞(具体的には特別入賞検出センサ44によるパチンコ球の検出)を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口41(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞(具体的には普通入賞検出センサ47によるパチンコ球の検出)を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口46とが設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、前記始動入賞口31,32を有する始動入賞装置30が前記枠状装飾体25の下方に設けられ、前記特別入賞口41を有する特別入賞装置40が始動入賞装置30の下方に設けられると共に、前記普通入賞口46を有する普通入賞装置45が特別入賞装置40の左側方に設けられている。また、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる大当り遊技が設定されており、以下大当り遊技と表示する場合もある。
【0024】
(始動入賞装置30について)
図2に示すように、前記始動入賞装置30は、前記始動入賞口31,32が上下の位置関係で2つ設けられている。ここで、上側に位置する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)31は、遊技領域20a内で常に一定の開口幅で上方へ開口してパチンコ球が入賞し得るようになっている。また、下側に位置する第2始動入賞口(第2始動入賞手段)32は、該第2始動入賞口32を開閉可能に構成された開閉部材(開閉手段)34,34が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド33(図8参照)の駆動に伴って開閉部材34,34が第2始動入賞口32を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、前記第2始動入賞口32を開閉する一対の開閉部材34,34が第2始動入賞口32を挟む左右側部に配置されて、始動入賞ソレノイド33の駆動に伴い一対の開閉部材34,34が相互に近接および離間するよう揺動される。また、第1始動入賞口31および第2始動入賞口32は、1つの始動入賞装置30が備える構成である必要はなく、各始動入賞口31,32を分離して設けるようにすることも可能である。
【0025】
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口31は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口32は、始動入賞ソレノイド33を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。このように、実施例の始動入賞装置30において、上側に位置する第1始動入賞口31がパチンコ球の入賞態様を可変不能な固定始動口として機能し、下側に位置する第2始動入賞口32がパチンコ球の入賞態様を可変可能な開閉手段を備えた可変始動口として機能するよう構成されている。ここで、前記開閉部材34,34が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が第1始動入賞口31へ入賞する確率よりも第2始動入賞口32へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材34が開放位置に変位した状態では、開閉部材34で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口32に案内されることで、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が第1始動入賞口31へ入賞する確率よりも第2始動入賞口32へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材34が閉鎖位置に変位した状態において前記第2始動入賞口32へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口32を開放させるようにしてもよい。
【0026】
また、前記第1および第2始動入賞口31,32に入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての始動入賞検出センサ35,36(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ35,36は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ35,36からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定し、当該決定に基づいてメイン制御基板60から払出制御基板75に対して払出制御信号が出力されるようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口32に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口31への入賞時よりも第2始動入賞口32への入賞時の払い出し賞球数を多くしたり、第1始動入賞口31への入賞時よりも第2始動入賞口32への入賞時の払い出し賞球数を少なくしたりしてもよい。
【0027】
また、始動入賞検出センサ35,36によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口31,32へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが各種入賞情報(後述する各種乱数情報)を取得して、この取得した入賞情報に基づいて後述する特図当り判定(当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り判定の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が行われるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41が所定の開放条件で開放して遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。前記始動入賞検出センサ35,36は始動入賞口31,32毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口31に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ(第1の始動入賞検出手段)35と指称し、第2始動入賞口32に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ(第2の始動入賞検出手段)36と指称する場合もある。
【0028】
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置40は、図2に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉扉(開閉手段)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉部材43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。実施例では、前記開閉部材43が前後方向へ揺動することで特別入賞口41を開閉するよう構成されており、該開閉部材43により特別入賞口41が閉鎖された状態を図2に示す。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられると共に、当該特別入賞検出センサ44が前記メイン制御基板60に配線接続されている。そして、特別入賞検出センサ44からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定し、当該決定に基づいてメイン制御基板60から払出制御基板75に対して払出制御信号が出力されるようになっている。特別入賞口41に対応した特別入賞検出センサ44によるパチンコ球の検出(すなわち特別入賞口41へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では15個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記始動入賞装置30へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置40を開放する当り遊技が付与される場合に、当り遊技の種類に応じた開閉条件に従って特別入賞口41を開閉するようメイン制御基板60によって駆動制御される。
【0029】
(普通入賞装置45について)
前記普通入賞装置45は、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に一定の開口幅で上方へ開口する普通入賞口46を備えており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で普通入賞口46に入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞口46には、該普通入賞口46に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ47(図8参照)が設けられると共に、当該普通入賞検出センサ47がメイン制御基板60に配線接続されている。そして、普通入賞検出センサ47からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定し、当該決定に基づいてメイン制御基板60から払出制御基板75に対して払出制御信号が出力されるようになっている。普通入賞口46に対応した普通入賞検出センサ47によるパチンコ球の検出(すなわち普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では8個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。
【0030】
(ゲート部材48について)
図1図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が通過可能な球通過部としてのゲート部材48が設けられている。前記ゲート部材48にはゲートセンサ(球通過検出手段)49(図8参照)が配設されており、該ゲート部材48を通過するパチンコ球をゲートセンサ49で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ49は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ49からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ49のパチンコ球の検出)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド33が駆動制御されて開閉部材34,34が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口32を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
【0031】
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例実施例では、遊技領域20a外の右下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを確認することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57および状態表示部58が設けられている。なお前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技状態表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
【0032】
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口31および第2始動入賞口32への入賞を契機として行われる特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口31への入賞(第1始動入賞検出センサ35による検出)を契機として変動表示(以下特図変動表示という場合がある)を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口32への入賞(第2始動入賞検出センサ36による検出)を契機として特図変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する特図変動表示が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
【0033】
具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、当りの当選を認識し得る特図当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得る特図はずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されており、特図当り判定の判定結果に応じて決定された1つの特図が特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄やはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、大当り表示としての特図が表示されることで、当り表示に対応した大当り遊技が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後で詳細に説明する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。すなわち、実施例の特図表示部50A,50Bは、始動入賞検出センサ(始動入賞検出手段)35,36の検出に伴い図柄変動を行うと共に、特図当り判定(第1の当り判定)の判定結果を表示する第1の図柄表示手段として機能するものである。
【0034】
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口31および第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
【0035】
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口32へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、隣接した複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
【0036】
(普図表示部55について)
前記普図表示部(第2の図柄表示手段)55は、前記ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定(普図当り抽選)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する変動表示(以下普図変動表示という場合がある)が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて複数種類(実施例では3種類)の普図を表示するようになっている。具体的には、右側LEDだけが点灯する発光態様,左側LEDだけが点灯する発光態様および左右のLEDが点灯する発光態様により3種類の普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図Aとし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図Bとし、左右のLEDが点灯することにより表示される普図を普図Cとする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当り判定の結果がはずれの場合に普図表示部55に普図Aが表示され、当りの場合に普図表示部55に普図Bまたは普図Cが表示されるよう構成されている。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当り表示となり、はずれを認識できる普図が普図はずれ表示となる。すなわち、実施例の普図表示部55は、ゲートセンサ49(球通過検出手段)の検出に伴い図柄変動を行うと共に、普図当り判定(第2の当り判定)の判定結果を表示する第2の図柄表示手段として機能するものである。
【0037】
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部材48をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材48をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
【0038】
(ラウンド表示部57について)
前記ラウンド表示部57は、大当り判定に当選した場合に、当選した当り遊技(大当り遊技)のラウンド回数を特定可能に表示する表示部である。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述するように複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定されると共に、この大当り遊技には規定のラウンド回数(規定ラウンド数)が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技の規定ラウンド数を報知するラウンド表示部57で表示するようになっている。このラウンド表示部57は、複数のLED(実施例では8個)から発光表示部が構成される。実施例では、大当り遊技の規定ラウンド数として、「4回」および「16回」の2種類が設定されており、規定ラウンド数毎に点灯するLEDが定められて、LEDの点灯位置に応じて当選した大当り遊技に対応した規定ラウンド数が報知されるようになっている。
【0039】
(状態表示部58について)
前記状態表示部58は、パチンコ機10において遊技が行われる複数種類の遊技状態が設定されている場合に、当該遊技状態を特定可能に表示する表示部であって、複数個(実施例では3個)のLEDにより構成されている。ここで、実施例ではパチンコ機10に対しては、遊技が行われる遊技状態として後述のように確変状態および変短状態が設定されていることから、状態表示部58のLEDが異なった点灯パターンで点灯することで遊技状態としての確変状態および変短状態を特定するようになっている。ここで、実施例の状態表示部58は、前記ラウンド表示部57の上方に隣接する1個のLEDと、普図表示部55の上端側に直線的に隣接する2個のLEDとから構成されており、ラウンド表示部57に隣接するLEDにより確変状態であることを報知すると共に、普図表示部56に隣接するLEDにより変短状態であることを報知するよう構成されている。ここで、パチンコ機10は、当選した大当り図柄の種類に応じて大当り遊技の終了後の遊技状態が定まるよう設定され、大当りの当選を契機に遊技状態を変更可能になっている。また、前記状態表示部58は、特図表示部50A,50Bが大当り図柄を表す点灯パターンで点灯したと同時またはその後の大当り遊技が行われる時に、当選した大当り図柄に対応した大当り遊技の終了後の遊技状態を表示するパターンで点灯するよう設定される。また、状態表示部58は、特図表示部50A,50Bにおいて次の特図変動表示が行われるまで、点灯パターンを維持するよう設定されている。
【0040】
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口31または第2始動入賞口32への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図を変動開始させるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が3箇所ずつ定められており、9個の飾図を同時に停止表示可能な状態で図柄変動演出が行われるようになっている。そして、実施例の図柄表示装置17には、5つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
【0041】
また、前記図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りであるか、あるいははずれであるかを認識できる。
【0042】
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、変動表示されている飾図が予め定められた停止順序で各図柄列26a,26b,26cに確定停止するようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で確定停止する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
【0043】
なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。また「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止した状態で表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として1000ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ36の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として1000msが設定されている。また、実施例の図柄表示装置17では、特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない「仮停止」の状態で前記各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図を停止表示し得るよう構成されており、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて、飾図を仮停止表示させて、変動表示を再度開始する表示態様を行い得るようになっている。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
【0044】
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
【0045】
実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄列26a,26b,26cにおいて変動表示される飾図が複数種類設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図は、任意の数字や文字、絵柄等により遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態で表示される。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。
【0046】
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、大当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、何れかの停止図柄有効ライン28に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせが設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせから、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。
【0047】
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせとなる(「1↓1」、「4↓4」等)。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
【0048】
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
【0049】
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
【0050】
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、509/65536)から高確率(実施例では、510/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行うことができる。また、実施例では、確変状態が付与される大当り遊技の場合には、大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、大当り遊技終了後、32回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもでき、また次回の大当り遊技が生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるようにすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
【0051】
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。言い換えると、入賞率向上状態は、前記ゲートセンサ49の検出に伴って行われる普図当り判定において単位時間に普図当りと判定される割合が向上した状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口32を開放する開閉部材34の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口32を開放する開閉部材34の開放時間を増やすに際しては、開閉部材34の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材34の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせてよう設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
【0052】
実施例の変短状態では、大当り遊技終了後の前記普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間を短縮すると共に、普図当り確率を低確率(実施例では、14563/65536)から高確率(実施例では、65535/65536)に変動させる機能である。なお、なお、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
【0053】
また、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口32への入賞を許容する入賞上限個数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材34,34を開放してからの入賞数が入賞上限個数に達した場合には、開閉部材34,34の開閉動作を強制的に終了して閉鎖させるようになっている。ここで、実施例では、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(実施例において後述する図柄Aおよび図柄a)である場合に、所定回数(実施例では32回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定され、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた別の図柄(実施例において後述する図柄Bおよび図柄b)である場合に、異なった回数(実施例では16回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定されている。ここで、変短状態の付与条件は、大当り遊技(大当り図柄)の種類毎に定められているが、これに関しては後で詳述する。
【0054】
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の開閉部材43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞装置40の開閉部材43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では4回、16回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉部材43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉部材43の開閉態様(開閉パターン)は、パチンコ球を所定間隔(実施例では0.6秒間隔)で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉部材43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されるものである。なお、実施例では、開閉部材43が最大で25秒間開放する長時間開放動作のみを行うよう設定されている。
【0055】
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄Bの2つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄bの2つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに50種類、図柄Bに50種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄aに50種類、図柄bに50種類が夫々振り分けられている。
【0056】
(大当り図柄と大当り遊技との関係について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、第1始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、2種類の大当り図柄(図柄A、図柄B)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、50%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、50%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。同様に、前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、第2始動入賞口32へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、2種類の大当り図柄(図柄a、図柄b)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、50%の割合で大当り図柄としての図柄aが選択され、50%の割合で大当り図柄としての図柄bが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られるものではない。例えば、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、遊技者に付与される特典量の大きな図柄(実施例では図柄a)の選択割合が、特典量の小さな図柄(実施例では図柄b)の選択割合よりも高くなるよう特図決定用判定値が割り当てるようにしてもよい。
【0057】
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aおよび図柄aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄Aまたは図柄a(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では32回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄Aまたは図柄a(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では32回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、確変状態と変短状態とが同じ変動回数分だけ付与されるようになっている。
【0058】
第1の大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する開放動作を開閉部材43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記特別確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する開放動作を開閉部材43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉部材43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を開閉部材43が繰り返すようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉部材43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「10.0(秒)」が設定されている。
【0059】
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bおよび図柄bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄Bまたは図柄b(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では32回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄Bまたは図柄b(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では16回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで変短状態が継続して付与されるよう設定されている。すなわち、第2の大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、確変状態が付与される変動回数よりもよりも少ない変動回数分だけ変短状態が付与されるようになっている。
【0060】
第2の大当り遊技は、各ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する開放動作を開閉部材43に行わせるよう設定されている。すなわち、前記特別確変大当り遊技の全てのラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する開放動作を開閉部材43に行わせる全開放ラウンド遊技で構成されている。従って、特別確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において開閉部材43が1回だけ開放し、大当り遊技の全体で所定回数(規定ラウンド数)の開閉動作を開閉部材43が繰り返すようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉部材43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「10.0(秒)」が設定されている。このように、第2の大当り遊技は、第1の大当り遊技と比べて、1回の大当り遊技において遊技者に付与される特典の少ない大当り遊技として設定される。
【0061】
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70,72,73に出力されるようになっている。
【0062】
実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
【0063】
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ35,36、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ47、ゲートセンサ49等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、状態表示部58)が接続されて、各検出センサ35,36,44,49の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,57,58の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口32を開閉する開閉部材34,34に連繋する始動入賞ソレノイド33および特別入賞口41を開閉する開閉部材43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド33,42を駆動させることで、対応する開閉部材34,34や開閉部材43が開閉するようになっている。
【0064】
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31または第2始動入賞口32へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ35または第2始動入賞検出センサ36がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ35,36の検出を契機として取得する乱数としては、特図当り判定用乱数(特図当り判定用乱数)、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ36,36の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
【0065】
また、前記第1始動入賞口31および第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の始動保留領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する始動保留領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
【0066】
具体的に、メイン制御RAM60cには、第1始動保留情報を記憶可能な第1始動保留領域と、第2始動保留情報を記憶可能な第2始動保留領域とが設けられており、第1始動入賞検出センサ35の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1始動保留領域に記憶され、第2始動入賞検出センサ36の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第2始動保留領域に記憶されるようになっている。また、第1始動保留領域および第2始動保留領域は、第1特図記憶領域〜第4特図記憶領域の4つの記憶領域から構成されており、始動入賞検出センサ35,36の1回の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1領域〜第4領域に順に記憶されると共に、図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
【0067】
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定)で用いる乱数である。実施例では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ36の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否か定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
【0068】
また、演出実行判定用乱数は、前述した当り判定(大当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当り遊技に当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、図柄表示装置17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。
【0069】
前記特図変動パターン振分用乱数は、前記特図変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における演出内容を特定する複数の特図変動パターンから1つの特図変動パターンを決定する際に用いられる乱数である。実施例では、一次振分用乱数として、「0」〜「253」の全254通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
【0070】
実施例のパチンコ機10では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、特図変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口31または第2始動入賞口32へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ35または第2始動入賞検出センサ36がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口32へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口31,32への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
【0071】
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では510個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では509個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
【0072】
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した101種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
【0073】
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(大当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
【0074】
ここで、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点の遊技状態(確変状態や変短状態か否か)に応じて判定値の設定数が異なっている。すなわち、第1始動保留情報および第2始動保留情報に基づいて行われる演出実行判定の場合では、変短状態が付与されていない非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。また、演出実行判定値は、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう設定されている。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報およびの記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するよう設定されている。実施例のパチンコ機10では、第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数を合算した合算数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するよう設定されている。
【0075】
具体的に、非確変状態かつ非変短状態(低確非変短状態)または確変状態かつ非変短状態(高確非変短状態)において、特図始動保留情報の合算数が「0」の場合に32個の演出実行判定値が設定され、合算数が「1」の場合に25個の演出実行判定値が設定され、合算数が「2」の場合に22個の演出実行判定値が設定され、合算数が「3」〜「7」の場合に20個の演出実行判定値が設定されている。同様に、確変状態かつ変短状態(高確変短状態)において、特図始動保留情報の合算数が「0」の場合に40個の演出実行判定値が設定され、合算数が「1」の場合に30個の演出実行判定値が設定され、合算数が「2」の場合に25個の演出実行判定値が設定され、合算数が「3」〜「7」の場合に20個の演出実行判定値が設定されている。すなわち、変短状態の場合には、非変短状態の場合に比べてリーチ演出が発生し易くなるよう構成されており、変短状態で行われる図柄変動演出において大当りが発生する期待感を高めるようになっている。
【0076】
また、メイン制御ROM60bには、特図変動パターン振分用判定値が記憶されている。特図変動パターン振分判定値は、前記特図変動パターン振分用乱数を用いて複数種類の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンの決定に用いる判定値であり、特図変動パターン毎に所定の所定数の判定値が割当てられており、取得された特図変動パターン振分用乱数に対応する判定値が割り当てられた特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより選択されるようになっている。
【0077】
(特図変動パターンについて)
メイン制御ROM60bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから飾図が確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。
【0078】
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の大当り用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われる複数種類のリーチはずれ用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われないリーチなしはずれ用の特図変動パターンとが設けられている。なお、大当り用の特図変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチなしリーチなしはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンである。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出においてリーチ表示が表示されてから、大当りまたははずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
【0079】
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
【0080】
ここで、前記統括制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。各演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aが取得した入賞情報(乱数値)に基づいて、前記図柄表示装置17で行わせる図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段として機能するよう構成されている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられており、特図変動パターンに対応付けられた演出パターンの中から1つの演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
【0081】
また、統括制御ROM65bには、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
【0082】
(表示制御基板70について)
表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0083】
すなわち、可変入賞口としての第2始動入賞口32を含む始動入賞口31,32への入賞を契機として入賞情報を取得する入賞情報取得手段、入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて(第1の始動入賞検出手段および第2の始動入賞検出手段の何れかによる検出を契機として)当り遊技を生起するか否かを判定する第1の当り判定手段、当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技を決定する当り遊技決定手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。またメイン制御CPU60aは、決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、前記入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて、前記図柄表示手段で行わせる図柄変動演出の変動時間を特定する変動パターンを記憶手段としてのメイン制御ROM60bが記憶する複数の変動パターンの中から決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを決定する第1遊技状態決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する第1遊技状態付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
【0084】
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口32へパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを決定する第2遊技状態決定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する第2遊技状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態の付与期間として決定するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、入賞率向上状態の付与期間として複数種類の期間を、決定された当り遊技の種類に応じて決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口30への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ36の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。また、統括制御CPU65aは、入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて、前記図柄表示手段で行わせる図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段としての機能を有している。
【0085】
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
【0086】
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31に対応する第1始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
【0087】
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cにおける第1始動保留領域の第1〜第4領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
【0088】
また、ステップA15では、第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口32に対応する第2始動入賞検出センサ36がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、特図入力処理を終了する。
【0089】
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの第2始動保留領域の第1〜第4領域に設定し(ステップA18)、特図入力処理を終了する。
【0090】
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
【0091】
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第2特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
【0092】
前記ステップB15の処理により第2特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、509/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、510/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する大当り図柄の場合には、確変状態を示す確変フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄の場合に確変フラグを「0」に設定する。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合には、変短状態を示す変短フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
【0093】
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。
【0094】
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB31)。
【0095】
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示を開始させるように第2特図表示部50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示部50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
【0096】
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口32への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
【0097】
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第1特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
【0098】
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、509/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、510/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、決定した大当り図柄に応じて該大当り図柄により特定される大当り遊技後の遊技状態を示す確変フラグおよび変短フラグを大当り遊技後に設定する。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
【0099】
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
【0100】
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB41)。
【0101】
ここで、ステップB35,B39,B41において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示部50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示部50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
【0102】
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
【0103】
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
【0104】
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを統括制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。
【0105】
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
【0106】
また、前記統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
【0107】
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65では、前記変動開始制御コマンドが入力された際に、図柄変動演出の変動開始に関わる処理が行われる。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドをランプ制御基板72や音制御基板73等に出力する。すなわち、統括制御CPU65aは、決定された変動パターンに基づいた図柄変動演出を実行させる演出実行制御制御手段として機能する。
【0108】
ここで、統括制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、特図変動パターン毎に分類されており、特図変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
【0109】
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変フラグおよび変短フラグを統括制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短フラグを「0」に設定する。
【0110】
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドをランプ制御基板72や音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
【0111】
また、前記統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、リーチはずれ用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドをランプ制御基板72や音制御基板73等に出力する。
【0112】
(始動入賞装置における開閉部材の開閉制御について)
次に、前記ゲート部材48をパチンコ球が通過することを契機として行われる前記始動入賞装置30(第2始動入賞口32)における開閉部材34,34の開閉制御について説明する。
【0113】
(普図当りの種類について)
実施例のパチンコ機10では、普図当りに当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類(実施例では3種類)の開閉パターンの中から1つの開閉パターンをメイン制御CPU60aが決定し、その決定された開閉パターンに基づいて前記始動入賞装置30(第2始動入賞口32)の開閉部材34,34を開閉動作させるよう設定されている。すなわち、実施例におけるメイン制御CPU60aは、開閉部材34,34を開閉動作させる開閉条件を定めた開閉パターンを決定可能な開閉条件決定手段として機能している。なお、実施例では、メイン制御CPU60aが決定可能な開閉パターンとして3種類の開閉パターンが設定されており、以下の説明において、第1開閉パターンKP1、第2開閉パターンKP2および第3開閉パターンKP3として区別する場合がある。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、普図当り判定(第2の当り判定)の判定が当り判定の場合に、1回の普図当り判定に伴う開閉部材34,34の動作態様を定めた複数種類の開閉パターンから1つの開閉パターンを決定する開閉パターン決定手段としての機能を備えている。
【0114】
ここで、図10図11に示すように、開閉パターンは、普図当りの際に開閉部材34,34を開放させる開閉態様(開放時間および開放回数)を特定するものである。そして、複数種類の開閉パターンの内で何れの開閉パターンで開閉部材34,34を開放動作させるかは、普図当り判定に当選した際に決定される普図の種類に応じて決定されるようになっている。前述のように、実施例では、普図当り判定の結果がはずれの場合に決定される普図Aと、普図当り判定の結果が当りの場合に決定される普図Bおよび普図Cの2種類が設定されており、普図当りとなる普図Bおよび普図Cが決定された場合に、決定された普図に応じた開閉パターンで開閉部材34,34が開閉動作するようになっている。
【0115】
また、前記メイン制御CPU60aが決定可能な開閉パターンは、普図当り判定を行う時点での遊技状態に応じて定められている。実施例では、普図当り判定を行う時点での遊技状態が変短状態であるか否かにより、決定可能な開閉パターンの種類が定められている。具体的に、遊技状態が非変短状態の場合には、普図Bに対して第1開閉パターンKP1が対応づけられると共に、普図Cに対して第2開閉パターンKP2が対応づけられている。また遊技状態が変短状態の場合には、普図Bおよび普図Cの夫々に対して第3開閉パターンKP3が対応づけられている。ここで、第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3は、1回の普図当りによって開閉部材34,34を開放させる総開放時間が異なるよう設定されており、第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3の何れの開閉パターンで開閉部材34,34が開閉動作するかによって第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞期待度が異なるようになっている。
【0116】
(第1開閉パターンKP1について)
第1開閉パターンKP1は、図10に示すように、前記開閉部材34,34を開放させた後に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞しない開放時間に設定された短時間開放動作を開閉部材34,34に行わせるよう設定されている。すなわち、第1開閉パターンKP1は、開閉部材34,34が開放動作を行う前に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球だけが第2始動入賞口32に入賞し得る開閉態様で開閉部材34,34が開放動作するよう設定されており、開閉部材34,34の開放に関係なく打ち出されたパチンコ球が始動入賞口32へ偶然に入賞する機会を与えることで遊技の興趣を高める開閉パターンとして設定されている。第1開閉パターンKP1は、1回の普図当りにつき開閉部材34,34が短時間開放動作を1回行うよう設定されており、第1開閉パターンKP1に基づいて開閉部材34,34が開閉動作した際に、少数のパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞し得るようになっている。具体的に、実施例の第1開閉パターンKP1は、開閉部材34,34に開放時間が「0.82秒」とされた短時間開放動作を開閉部材34,34に1回行わせるよう設定されている。
【0117】
(第2開閉パターン2について)
第2開閉パターンKP2は、図10に示すように、遊技領域20aを流下する複数個のパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞可能な開放時間に設定された長時間開放動作で前記開閉部材34,34を開放動作させる前に第2始動入賞口32を閉鎖させる閉鎖動作を開閉部材34,34に行わせる特定開閉パターンとして設定されている。ここで、第2開閉パターンKP2により特定される長時間開放動作の開放時間は、前記開閉部材34,34を開放動作させた後に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞可能な時間に設定されている。すなわち、第2開閉パターンKP2は、開閉部材34,34が開放動作する前に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球および開閉部材34,34が開放動作した後に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球の夫々が第2始動入賞口32に入賞し得る開閉態様で開閉部材34,34を開閉させるよう設定されており、開閉部材34,34の長時間開放動作時に、第2始動入賞口32への入賞を意図的に狙ったパチンコ球の打ち出しを可能にすることで遊技の興趣を高める開閉パターンとして設定されている。
【0118】
また、前記第2開閉パターンKP2は、図11に示すように、前記長時間開放動作を行う前の閉鎖動作の前に、当該長時間開放動作での開放時間より短時間に設定された短時間開放動作を開閉部材34,34に行わせるよう設定されている。第2開閉パターンKP2で特定される短時間開放動作は、前記開閉部材34,34を開放させた後に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞しない開放時間に設定されている。ここで、第2開閉パターンKP2における短時間開放動作(以下、第2の短時間開放動作という場合がある)での開閉部材34,34の開放時間は、前述した第1開閉パターンKP1における短時間開放動作(以下、第1の短時間開放動作という場合がある)での開閉部材34,34の開放時間と異なった時間に設定されており、開閉部材34,34が短時間開放動作を行った際に、開閉部材34,34が第1開閉パターンKP1で開閉するか、第2開閉パターンKP2で開閉するかを区別して認識し得るようになっている。
【0119】
実施例において、図10図11に示すように、第2開閉パターンKP2における第2の短時間開放動作での開放時間は、第1開閉パターンKP1における第1の短時間開放動作の開放時間と比べて、開放時間の違いを認識できる程度に短く設定されており、開閉部材34,34が第2の短時間開放動作を行った際には、その後に開閉部材34,34が長時間開放動作を行うことを認識し得るようになっている。すなわち、第2開閉パターンKP2は、開閉部材34,34が開放動作を行う前に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球だけが第2始動入賞口32に入賞し得る開閉態様(第2の短時間開放動作)で開閉部材34,34が開放すると共に、その後に第2始動入賞口32への入賞を意図的に狙って打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞し得る開閉態様(長時間開放動作)で開閉部材34,34を開閉させるよう設定されて、当該開閉部材34,34の開放動作に対する関心を高めるようになっている。具体的に、実施例の第2開閉パターンKP2は、開放時間が「0.2秒」とされた第2の短時間開放動作を開閉部材34,34に1回行わせた後に、閉鎖時間が「3.5秒」とされた閉鎖動作を開閉部材34,34に行わせ、その後に開放時間が「4.8秒」とされた長時間開放動作を開閉部材34,34に1回行わせるよう設定されている。
【0120】
(第3開閉パターンKP3について)
第3開閉パターンKP3は、図10に示すように、前記開閉部材34,34を開放させた後に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞しない開放時間に設定された短時間開放動作を開閉部材34,34に行わせるよう設定されている。また、第3開閉パターンKP3は、開閉部材34,34が短時間開放動作を複数回行うよう設定されている。更に、第3開閉パターンKP3に基づいて開閉動作した場合における開閉部材34,34の総開放時間は、当該開閉部材34,34が開放動作を開始した後に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞可能な時間に設定されている。すなわち、第3開閉パターンKP3は、開閉部材34,34が開放する前に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球だけが第2始動入賞口32に入賞し得る開閉態様で開閉部材34,34が複数回開放することで、開閉部材34,34が開放動作した後に遊技領域20aへ打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞し得るよう設定されて、当該開閉部材34,34が開放動作を開始した以降に、第2始動入賞口32への入賞を意図的に狙ったパチンコ球の打ち出しを可能にすることで遊技の興趣を高める開閉パターンとして設定されている。
【0121】
ここで、第3開閉パターンKP3における短時間開放動作(以下、第3の短時間開放動作という場合がある)での開閉部材34,34の開放時間は、図10図11に示すように、前述した第1開閉パターンKP1における第1の短時間開放動作での開閉部材34,34の開放時間および第2開閉パターンKP2における第2の短時間開放動作での開閉部材34,34の開放時間と異なった時間に設定されており、開閉部材34,34が短時間開放動作を行った際に、開閉部材34,34が第2開閉パターンKP2で開閉するか、第3開閉パターンKP3で開閉するかを区別して認識し得るようになっている。実施例において、第2開閉パターンKP2における第2の短時間開放動作での開放時間は、第3開閉パターンKP3における第3の短時間開放動作の開放時間と比べて、開閉部材34,34の開放時間の違いを認識できる程度に短く設定されており、開閉部材34,34が第2の短時間開放動作を行った際に、その後に開閉部材34,34が長時間開放動作で開放動作を行うことを把握し得るようになっている。また、第3開閉パターンKP3における第3の短時間開放動作での開放時間は、第1開閉パターンKP1における第1の短時間開放動作の開放時間と比べて、開放時間の違いを実質的に把握困難な程度に短く設定されている。すなわち、第1開閉パターンKP1と第3開閉パターンKP3との区別を困難にすることで、開閉部材34,34が複数回の開放動作を行う期待感を持たせて、開閉部材34,34の開放動作に対する関心を高めるようになっている。また前述のように、第1開閉パターンKP1は、非変短状態の場合にメイン制御CPU60aが決定可能に設定されると共に、第3開閉パターンKP3は、変短状態の場合にメイン制御CPU60aが決定可能に設定されているから、前記開閉部材34,34が複数回の開放動作を行うことで、変短状態であるか非変短状態であるかを区別することも可能に構成されている。具体的に、実施例の第3開閉パターンKP3は、開放時間が「0.8秒」とされた第3の短時間開放動作を行った後に、閉鎖時間が「1.3秒」とされた閉鎖動作を行う開閉動作を5回繰り返すよう設定されている。
【0122】
このように、第1開閉パターンKP1に基づいて開閉動作した場合における開閉部材34,34の総開放時間(実施例では0.82秒)は、第2開閉パターンKP2や第3開閉パターンKP3に基づいて開閉動作した場合における開閉部材34,34の総開放時間(実施例では5.0秒または4.0秒)と比べて短く設定されており、開閉部材34,34が第1開閉パターンKP1に基づいて開閉動作した際の第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞期待度が最も低くなるよう設定されている(図10図11参照)。また、第2開閉パターンKP2に基づいて開閉動作した場合における開閉部材34,34の総開放時間(実施例では5.0秒)は、第3開閉パターンKP3に基づいて開閉動作した場合における開閉部材34,34の総開放時間(実施例では4.0秒)と比べて長く設定されており、開閉部材34,34が開閉した際の第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞期待度が最も高くなるよう設定されている。すなわち、非変短状態において普図当りに当選した場合には、変短状態において普図当りに当選した場合と比べて第2始動入賞口32への入賞期待度が低くなる第1開閉パターンKP1か、当該第2始動入賞口32への入賞期待度が高くなる第2開閉パターンKP2の何れかに基づいて開閉部材34,34が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、非変短状態において普図当りに当選した場合に、変短状態において普図当りに当選した場合と比べて第2始動入賞口32への入賞期待度が低い開閉パターンだけで開閉部材34,34を開閉動作させる従来の一般的なパチンコ機と比べて、非変短状態における第2始動入賞口32への入賞頻度を高めて、遊技の興趣を向上するようになっている。
【0123】
(開閉部材の開閉制御用の判定用乱数および判定値について)
メイン制御CPU60aは、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ49の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ49の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
【0124】
また、前記ゲートセンサ49をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する保留領域が定まっており、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。具体的に、メイン制御RAM60cには、普図始動保留情報を記憶可能な保留領域は、第1普図記憶領域〜第4普図記憶領域の4つの記憶領域から構成されており、ゲートセンサ49の1回の検出を契機に取得される通過検出情報(各種乱数値)が第1領域〜第4領域に順に記憶されると共に、普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で第1領域〜第4領域から普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
【0125】
前記普図当り判定用乱数は、普図変動表示の結果として第2始動入賞口32の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出表示が行われた結果として普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。そして、取得した普図当り判定用乱数が普図当り判定値と一致する場合に、メイン制御CPU60aが普図当りと判定して、普図変動表示が行われた後に開閉部材34,34を開閉させるようになっている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かにより判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では14563個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、非変短状態よりも普図当りが発生し易くなるよう構成される。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ(球通過検出手段)49の検出を契機として、第2始動入賞口32の開閉部材34,34を開放するか否かを判定する第2の当り判定手段としての機能を備えている。
【0126】
普図決定用乱数は、普図当り判定が肯定の場合に普図表示部55に確定停止表示させる普図を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、普図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。すなわち、ゲートセンサ49の検出を契機として取得される普図決定用乱数の値により、普図当りの場合に普図表示部55に確定停止表示される普図として前述した普図Bまたは普図Cが特定される。なお、普図当り判定が否定の場合には、普図表示部55に確定停止表示させる普図として普図Aが特定される。また、前記普図当り図柄としての普図は、第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3の種類毎に分類されており、普図が特定されることで、普図変動表示の終了後に開閉部材34,34を開閉動作させる開閉パターンが特定されるようになっている。すなわち、普図決定用乱数が開閉部材34,34の開閉パターンを決定する乱数としての機能を有している。
【0127】
メイン制御ROM60bには、普図決定用判定値が記憶されている。普図決定用判定値は、普図当り判定の結果が肯定の場合に、普図表示器55に確定停止させる普図当り図柄としての普図Bおよび普図Cを、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出時に取得した普図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、普図決定用判定値には、101個の普図決定用乱数に対応した「0」〜「100」の101個の整数値が設定されており、普図決定用判定値の夫々に普図Bまたは普図Cが対応付けられている。
具体的に、図10に示すように、普図Bに対して95個の普図決定用判定値が割り当てられると共に、普図Cに対して6個の普図決定用判定値が割り当てられている。そして、普図当り判定を行う際の遊技状態に応じて、普図当り図柄としての普図Bおよび普図C毎に何れかの開閉パターンKP1〜KP3が対応付けられている。具体的に、普図当り判定を行う際の遊技状態が非変短状態の場合には、普図Bに対して第1開閉パターンKP1が対応付けられると共に普図Cに対して第2開閉パターンKP2が対応付けられている。そして、普図を決定する際の遊技状態が変短状態の場合には、普図Bおよび普図Cに対して第3開閉パターンKP3が対応付けられている。
【0128】
すなわち、遊技状態が非変短状態で普図当りとなった場合には、95/101の割合で普図Bが決定されて開閉部材34,34が第1開閉パターンKP1で開閉動作すると共に、6/101の割合で普図Cが決定されて開閉部材34,34が第2開閉パターンKP2で開閉するよう構成される一方、遊技状態が変短状態で普図当りとなった場合には、普図Bおよび普図Cの何れが決定された場合でも開閉部材34,34が第3開閉パターンKP3で開閉動作するよう構成されている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、普図当り判定が肯定判定の場に、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出に基づいて、前記開閉部材34,34を開閉動作する開閉条件としての開閉パターンを決定する開閉条件決定手段として機能している。そして、第1開閉パターンKP1および第2開閉パターンKP2は、非変短状態の場合にメイン制御CPU60aが決定可能な開閉部材34,34の開閉条件として設定されると共に、第3開閉パターンKP3は、変短状態の場合にメイン制御CPU60aが決定可能な開閉部材34,34の開閉条件として設定されている。
【0129】
前記普図変動パターン振分用乱数は、普図表示器55において行われる普図変動表示の変動時間(普図変動時間)を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「150」の全151通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。実施例では、異なる普図変動時間を定めた複数種類の普図変動パターンがメイン制御ROM60bに設定されており、ゲート部材48をパチンコ球が通過した際に(より具体的には通過球検出センサ48がパチンコ球を検出した際に)取得される普図変動パターン決定用乱数に基づいて、メイン制御CPU60aが普図変動時間を決定するようになっている。実施例では、普図変動時間として「3秒」に設定された第1の普図変動パターン、普図変動時間として「10秒」に設定された第2の普図変動パターン、普図変動時間として「14秒」に設定された第3の普図変動パターン、普図変動時間として「3.5秒」に設定された第4の普図変動パターンの4種類が設定されている(図12参照)。
【0130】
メイン制御ROM60bには、普図当り判定を行う際の遊技状態が非変短状態であるか変短状態であるかに応じて、普図変動パターン毎に所定数の普図変動パターン決定用判定値が割り当てられた普図変動パターン決定テーブルが設定されており(図13参照)、前記ゲート部材48にパチンコ球が通過した際に取得された普図変動パターン決定用乱数に基づいて1つの普図変動パターン(変動時間)が決定されるようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出に基づいて、前記開閉部材34,34を開閉動作する開閉条件としての普図変動パターン(普図変動時間)決定する開閉条件決定手段として機能している。ここで、実施例では、普図変動パターン決定用判定値には、普図変動パターン決定用乱数に対応した「0」〜「150」の151個の整数値が設定されている。
【0131】
具体的に、図12に示すように、普図当り判定を行う際の遊技状態が非変短状態の場合にメイン制御CPU60aが普図変動パターンとして複数種類(3種類)の普図変動パターンが設定されており、普図変動パターン決定用乱数に基づいて1つの普図変動パターン(変動時間)が決定されるようになっている。ここで、普図当り判定を行う際の遊技状態が非変短状態の場合に、普図変動パターン毎に割り当てられる普図変動パターン決定用判定値の割当数と、普図の種類の関係について説明する。図13(a)に示すように、非変短状態において、メイン制御CPU60aが決定する普図A〜Cの種類(すなわち、第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3)に関わりなく普図変動パターン毎に普図変動パターン決定用判定値を均等に割り当てる。この場合には、メイン制御CPU60aにより決定された普図A〜Cの種類(第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3)に関わりなく、普図変動パターン決定用乱数に基づいて第1普図変動パターン、第2普図変動パターンおよび第3普図変動パターンの何れかがランダムに決定されるようにできる。これにより、普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間がランダムになり開閉部材34,34が開閉動作するタイミングを予測することができず、開閉部材34,34が開放するタイミングを狙ってパチンコ球を打ち出す等の変則的な遊技を防止することができる。また、普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間と、開閉部材34,34を開閉させる開閉パターンKP1〜KP3との関連性を生じさせないことで、当該普図変動表示の変動時間から開閉部材34,34の開閉パターンを予測したパチンコ球の打ち出しの調整が困難になり、第1開閉パターンKP1で開閉部材34,34が開放動作を行う場合にパチンコ球を第2始動入賞口32に入賞させ得るよう継続的なパチンコ球の打ち出しを促すことが可能となる。
【0132】
また、非変短状態においてメイン制御CPU60aが決定する普図A〜Cの種類(第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3)に応じてメイン制御CPU60aが決定する普図変動パターン(普図変動時間)の割合を異ならせるよう普図変動パターン決定テーブルにおける普図変動パターン決定用判定値の割当数を設定することも可能である。すなわち、非変短状態においてメイン制御CPU60aが普図C(第2開閉パターンKP2)を決定した場合には、当該メイン制御CPU60aが普図C(第2開閉パターンKP2)以外の普図A(開放しない)または普図B(第1開閉パターンKP1)を決定した場合と比べて、特定される普図変動時間が短い普図変動パターンを決定する割合が高くなるよう設定してもよい。また、非変短状態においてメイン制御CPU60aが普図C(第2開閉パターンKP2)を決定した場合には、当該メイン制御CPU60aが普図C(第2開閉パターンKP2)以外の普図A(開放しない)または普図B(第1開閉パターンKP1)を決定した場合と比べて、特定される普図変動時間の長い普図変動パターンを決定する割合が高くなるよう設定してもよい。これにより、普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間から開閉部材34,34が開閉動作する際の開閉パターンを遊技者が推測し得るようにできる。
【0133】
具体的に、非変短状態においてメイン制御CPU60aが普図Cを決定した場合に、当該メイン制御CPU60aが普図Aまたは普図Bを決定した場合と比べて、特定される普図変動時間が短い普図変動パターンを決定する割合が高くなるよう普図変動パターン毎に普図変動パターン決定用判定値の割当数を設定した普図変動パターン決定テーブルの一例を図13(b)に示す。すなわち、図13(b)では、開閉部材34,34が長時間開放動作を行う普図C(第2開閉パターンKP2)をメイン制御CPU60aが決定した場合に、普図変動の平均時間が最も短くなるよう普図変動パターン決定用判定値が割り当てられ、開閉部材34,34が長時間開放動作を行わない普図B(第1開閉パターンKP1)をメイン制御CPU60aが決定した場合に、普図C(第2開閉パターンKP2)が決定された場合よりも普図変動の平均時間が長くなるよう普図変動パターン決定用判定値が割り当てられ、普図はずれとなる普図Aをメイン制御CPU60aが決定した場合に、普図変動の平均時間が最も長くなるよう普図変動パターン決定用判定値が割り当てられている。この場合には、メイン制御CPU60aにより第2開閉パターンKP2が決定された場合に、普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が平均的に短くなることにより、当該普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間から開閉部材34,34が開閉動作する際の開閉パターンを遊技者が推測しながら遊技を行うことができる。このとき、メイン制御CPU60aにより普図A、普図Bおよび普図の何れの普図が決定された場合でも、一定の変動時間で普図変動表示が行われないようにすることで、複数個のパチンコ球の入賞を期待できる第2開閉パターンKP2の長時間開放動作を開閉部材34,34が行うまでパチンコ球の打ち出しを停止する等の変則的な遊技を防止することができる。
【0134】
また、非変短状態においてメイン制御CPU60aが普図Cを決定した場合に、当該メイン制御CPU60aが普図Aまたは普図Bを決定した場合と比べて、特定される普図変動時間が長い普図変動パターンを決定する割合が高くなるよう普図変動パターン毎に普図変動パターン決定用判定値の割当数を設定した普図変動パターン決定テーブルの一例を図13(c)に示す。すなわち、図13(c)では、開閉部材34,34が長時間開放動作を行う普図C(第2開閉パターンKP2)をメイン制御CPU60aが決定した場合に、普図変動の平均時間が最も長くなるよう普図変動パターン決定用判定値が割り当てられ、開閉部材34,34が長時間開放動作を行わない普図B(第1開閉パターンKP1)をメイン制御CPU60aが決定した場合に、普図C(第2開閉パターンKP2)が決定された場合よりも普図変動の平均時間が短くなるよう普図変動パターン決定用判定値が割り当てられ、普図はずれとなる普図Aをメイン制御CPU60aが決定した場合に、普図C(第2開閉パターンKP2)が決定された場合よりも普図変動の平均時間が短くかつ普図B(第1開閉パターンKP1)が決定された場合よりも普図変動の平均時間が長くなるよう普図変動パターン決定用判定値が割り当てられている。この場合には、メイン制御CPU60aにより第2開閉パターンKP2が決定された場合に、普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が平均的に長くなることにより、当該普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間から開閉部材34,34が開閉動作する際の開閉パターンを遊技者が推測しながら遊技を行うことができる。このとき、メイン制御CPU60aにより普図A、普図Bおよび普図の何れの普図が決定された場合でも、一定の変動時間で普図変動表示が行われないようにすることで、複数個のパチンコ球の入賞を期待できる第2開閉パターンKP2の長時間開放動作を開閉部材34,34が行うまでパチンコ球の打ち出しを停止する等の変則的な遊技を防止することができる。
【0135】
また、実施例の普図変動パターン決定テーブルには、普図当り判定を行う際の遊技状態が変短状態の場合にメイン制御CPU60aが普図変動パターンとして1つの普図変動パターン(第4普図変動パターン)が設定されており、普図変動パターン決定用乱数に基づいて1つの普図変動パターン(普図変動時間「3.5秒」)が決定されるようになっている。換言すると、普図当り判定を行う際の遊技状態が変短状態の場合には、遊技状態が非変短状態の場合と比べて普図変動の平均時間が短くなるよう構成されている。なお、実施例遊技状態が非変短状態の場合における普図変動の平均時間は、概ね9秒となるよう設定されている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ(球通過検出手段)49の検出を契機として複数種類の変動時間から1つの変動時間を決定する変動時間決定手段としての機能を有している。
【0136】
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する普図入力処理および普図開始処理について具体的に説明する。
【0137】
(普図入力処理について)
普図入力処理では、図15に示すように、ゲート部材48をパチンコ球が通過したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップF11)。すなわち、ステップF11においてメイン制御CPU60aは、ゲート部材48に対応する通過球検出センサ48がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップF11の判定結果が否定の場合には、普図入力処理を終了する。ステップF11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている普図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップF12)。ステップF12の判定結果が否定(すなわち普図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、普図入力処理を終了する。
【0138】
ステップF12の判定結果が肯定(普図始動保留情報の保留数<4)の場合には、普図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1普図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップF13)。続いて、メイン制御RAM60cから普図当り判定用乱数の値、普図決定用乱数の値、普図変動パターン決定用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を普図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップF14)。これにより、普図入力処理が終了する。
【0139】
(普図開始処理について)
次に、普図開始処理について図16に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、普図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。普図開始処理では、メイン制御CPU60aは、普図表示器55において普図が変動表示中であるか、または普図当り中であるか否かを判定する(ステップG11)。そして、ステップG11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。一方、ステップG11の判定結果が否定の場合には、普図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップG12)、普図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップG13)。ステップG13の判定結果が否定の場合には(普図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。またメイン制御CPU60aは、ステップG13の判定結果が肯定の場合には(普図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される普図変動処理フラグに普図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが普図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップG14)、当該普図始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている普図当り判定用乱数の値、普図決定用乱数の値、普図変動パターン決定用乱数をメイン制御CPU60aが取得する(ステップG15)。
【0140】
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した普図始動保留情報が記憶される第1普図記憶領域から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2普図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した普図始動保留情報が記憶されている第2普図記憶領域の情報(乱数)を、前記第1普図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した普図始動保留情報が記憶されている第3普図記憶領域の情報(乱数)を前記第2普図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)普図始動保留情報が記憶されている第4普図記憶領域の情報(乱数)を前記第3普図記憶領域に記憶させる。すなわち、普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の普図始動保留情報の保留数に対応するように普図保留表示部56の表示を変更させる。
【0141】
前記ステップG15の処理により各種乱数が取得されると、メイン制御CPU60aは、取得した普図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている普図当り判定値と一致するか否かを判定する普図当り判定(当り抽選)を行う(ステップG16)。なお、前述したように、変短状態が付与されていない遊技状態の時(非変短状態の時)に普図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち普図当り確率)は、14563/65536に設定され、変短状態が付与された遊技状態の時(低確変短あり状態または高確変短あり状態の時)に判定結果が肯定となる確率(普図当り確率)は、65535/65536に設定されている。そして、ステップG16における普図当り判定の判定結果が肯定の場合には(普図当りが発生する場合には)、普図当りの変動であることを示す普図当りフラグに「1」が設定される(ステップG17)。
【0142】
次いで、メイン制御CPU60aは、当該普図当りに伴う開閉部材34,34の開閉条件(第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3および普図変動パターン)を決定する(ステップG18)。すなわち、ステップG18では、開閉部材34,34の開閉条件として、取得した普図決定用乱数の値に基づいて、普図表示部55に確定停止表示される普図当り図柄となる最終停止図柄をメイン制御CPU60aが決定する。ここで、普図決定用乱数の値は、遊技状態に応じて第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、遊技状態に応じて取得した普図決定用乱数の値に対応付けられた第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3をメイン制御CPU60aが決定することで普図当り図柄が決定される。具体的に、図10に示すように、普図(第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3)を決定する際の遊技状態が非変短状態の場合には、普図決定用乱数の値に基づいて95/101の割合で第1開閉パターンKP1となる普図Bをメイン制御CPU60aが決定すると共に、6/101の割合で第2開閉パターンKP2となる普図Cをメイン制御CPU60aが決定する。また、普図(第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3)を決定する際の遊技状態が変短状態の場合には、普図決定用乱数の値に基づいて95/10の割合で第3開閉パターンKP3となる普図Bをメイン制御CPU60aが決定し、6/101の割合で第3開閉パターンKP3となる普図Cをメイン制御CPU60aが決定する。
【0143】
また、ステップG18では、開閉部材34,34の開閉条件として、取得した普図変動パターン決定用乱数の値に基づいて、普図表示部55で行われる普図変動の変動時間をメイン制御CPU60aが決定する。ここで、普図変動パターン決定用乱数の値は、普図当り判定が行われる際の遊技状態に応じて第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、遊技状態に応じた普図変動パターン決定テーブルに基づいて、普図変動パターン決定用乱数の値に対応付けられた普図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する。具体的に、非変短状態において図13(a)に示す普図変動パターン決定テーブルに基づいて普図変動パターンを決定するよう構成した場合には、第1普図変動パターン、第2普図変動パターンおよび第3普図変動パターンの何れかが略同じ割合でメイン制御CPU60aにより決定される。また、非変短状態において図13(b)に示す普図変動パターン決定テーブルに基づいて普図変動パターンを決定するよう構成した場合には、第2開閉パターンKP2で開閉部材34,34が開閉する普図Cをメイン制御CPU60aが決定した場合に、他の開閉パターン(第1開閉パターンKP1)で開閉部材34,34が開閉する普図Bをメイン制御CPU60aが決定した場合と比べて、普図変動時間が短い普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定される割合が高くなる。そして、非変短状態において図13(c)に示す普図変動パターン決定テーブルに基づいて普図変動パターンを決定するよう構成した場合には、第2開閉パターンKP2で開閉部材34,34が開閉する普図Cをメイン制御CPU60aが決定した場合に、他の開閉パターン(第1開閉パターンKP1)で開閉部材34,34が開閉する普図Bをメイン制御CPU60aが決定した場合と比べて、普図変動時間が長い普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定される割合が高くなる。また、普図当り判定が行われる際の遊技状態が変短状態の場合には、普図の種類に関わらず、普図変動パターン決定テーブルに基づいて第4普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより決定される。
【0144】
また、ステップG16での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(普図当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、普図表示部55にて確定停止表示される普図はずれを示す普図Aを最終停止図柄として決定すると共に、普図表示部55で実行する普図変動の変動時間を決定する(ステップG19)。なお、普図はずれの場合における普図変動パターンの決定は、前述した普図当りにおける普図変動パターンの決定と同じであるため、詳細な説明は省略する。すなわち、取得した普図変動パターン決定用乱数の値および遊技状態に応じた普図変動パターン決定テーブルに基づいて、普図表示部55で行われる普図変動の変動時間をメイン制御CPU60aが決定する。また、普図はずれの場合には、開閉部材34を開放しないことから、第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3をメイン制御CPU60aが決定することはない。そして、ステップG18,G19において開閉部材34,34の第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3および普図変動パターンが決定されると、メイン制御CPUが普図表示部55に対して所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップG20)。具体的には、メイン制御CPU60aは、普図変動を開始させるように普図表示部55を制御し、普図開始処理を終了する。その後、普図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記決定した普図変動パターンに基づいて、決定した普図を表示させるように普図表示部55の表示内容を制御する。
【0145】
(長時間開放動作の報知について)
実施例のパチンコ機10は、図9に示すように、メイン制御CPU60aにより第2開閉パターンKP2が決定された場合(普図Cが決定された場合)に、前記開閉部材34,34が長時間開放動作を行うことを報知する演出表示部(報知手段)80が設けられている。前記演出表示部80は、前記図柄表示装置17の下方に隣接して配置されており、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出と同時に演出表示部80で行われる長時間開放動作の実行を報知する報知演出を遊技者が目視により確認し得るよう構成されている。また、前記演出表示部80は、前記始動入賞装置30の上方に隣接して配置されており、該演出表示部80で行われる報知演出と同時に始動入賞装置30における開閉部材34,34の開閉状態を遊技者が目視により確認し得るよう構成されている。これにより、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出に注目している遊技者が演出表示部80における報知演出の実行を容易に把握し得ると共に、始動入賞装置30における開閉部材34,34の開閉状態を確認し得るようになっている。ここで、図柄表示装置17と別構成として演出表示部80を設けてあるが、これに限られるものではなく、図柄表示装置17に演出表示部80を設けることもできる。具体的には、液晶表示装置等のように任意の演出を表示させ得る図柄表示装置17を採用する場合に、開閉部材34,34の長時間開放動作を報知する演出表示部80を図柄表示装置17の表示領域の一部に設けるようにすることができる。
【0146】
実施例の統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aにより第2開閉パターンKP2が決定された場合(普図Cが決定された場合)に、少なくとも該第2開閉パターンKP2に基づいて第2の短時間開放動作および長時間開放動作の間の閉鎖動作を開閉部材34,34が行う際に、長時間開放動作の実行を報知する報知演出を演出表示部80で実行させるよう構成されている。実施例では、第2開閉パターンKP2に基づいて第2の短時間開放動作および長時間開放動作の間の閉鎖動作を開閉部材34,34が行うタイミングで、開閉部材34,34が閉鎖状態から開放状態に変化することを報知する開放前兆演出を演出表示部80において行うと共に、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してから終了するまでの間に、当該開閉部材34,34が開放していることを報知する開放報知演出を演出表示部80において行うよう構成されている。また、実施例では、メイン制御CPU60aが第2開閉パターンKP2以外の開閉パターン(第1開閉パターンKP1および第3開閉パターンKP3)を決定した場合には、演出表示部80において長時間開放動作の報知演出が行われないようになっている。更に、前記報知演出(報知前兆演出)は、普図表示部55で行われる普図変動表示の終了後(普図が確定停止された後)に実行するよう設定されており、普図変動表示が終了するまで開閉部材34,34が長時間開放動作を行うか否かを秘匿するようになっている。実施例では、第2の短時間開放動作を開閉部材34,34が行った後に、報知演出(報知前兆演出)を開始するようになっている。
【0147】
ここで、実施例の統括制御CPU65aは、開放前兆演出として、開閉部材34,34が閉鎖状態にあることを表示する閉鎖表示と、開閉部材34,34が開放状態にあることを表示する開放表示とを演出表示部80で交互に表示させて長時間開放動作が行われることを示唆するよう構成されている(図9(b)参照)。なお、開放前兆演出の演出内容としては、閉鎖表示と開放表示とを交互に繰り返して間接的に知らせる形態である必要はなく、文字や音声等により長時間開放動作が行われることを直接的に知らせる形態とすることもでき、長時間開放動作が行われることを遊技者に認識させ得るものであればよい。また、実施例の統括制御CPU65aは、開放報知演出として、開閉部材34,34が開放状態にあることを表示する開放表示を、開閉部材34,34が長時間開放動作を介してから終了するまでの間、演出表示部80に連続的に表示することで長時間開放動作が行われることを遊技者に報知するよう構成されている(図11参照)。ここで、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始するタイミングで、演出表示部80で行われる報知演出が開放前兆演出から開放報知演出に切り替わるよう構成されている。なお、開放報知演出の演出内容としては、開放表示を連続的に表示する形態である必要はなく、当該開放表示を断続的に表示するようにしてもよく、文字や音声等により長時間開放動作が行われていることを直接的に知らせる形態とすることもでき、長時間開放動作が行われていることを遊技者に認識させ得るものであればよい。なお、開放表示を連続的に表示するとは、例えば開放表示を点灯表示や点滅表示することにより、長時間開放動作が行われている間、開放表示が表示されていることを常に認識し得る表示形態を指し、開放表示を断続的に表示するとは、例えば演出表示部80において開放表示と他の演出表示する等により、長時間開放動作が行われている間、開放表示が表示されていることを常には認識し得ない表示形態を指している。なお、図9(b)の閉鎖表示や開放表示の表示内容は、一例に過ぎず、適宜に変更し得ることは当然である。
【0148】
また、統括制御CPU65aは、前記演出表示部80に表示される開放報知演出の演出内容を、前記開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じて段階的に変化させるよう構成されており、長時間開放動作の進行度合いを遊技者が認識し得るようになっている。具体的に、実施例の演出表示部80は、複数の発光色で開放報知演出を表示し得るよう構成されており、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じて、演出表示部80に表示される開放報知演出(開放表示)の表示色を段階的に変化させるよう構成されている。また、統括制御CPU65aは、開閉部材34,34に長時間開放動作を行わせる間、演出表示部80において開放報知演出(開放表示)を点滅表示させると共に、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じて、演出表示部80に表示される開放報知演出(開放表示)の点滅速度を段階的に変化させるよう構成されている。例えば、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じて、演出表示部80に表示される開放報知演出(開放表示)の点滅速度を次第に速くしたり、消灯時間が長くなるようにすることで、長時間開放動作の進行度合いを視覚的に知らせるようになっている。
【0149】
(演出進行表示部82)
また、図9図14に示すように、実施例の遊技盤20には、前記開閉部材34,34が行う長時間開放動作の進行度合いを表示する演出進行表示部82が設けられている。前記演出進行表示部82は、前記演出表示部80の下方に隣接して配置されており、演出表示部80で行われる報知演出と同時に演出進行表示部82で表示される長時間開放動作の進行度合いを遊技者が目視により確認し得るよう構成されている。また、前記演出進行表示部82は、前記始動入賞装置30の上方に隣接して配置されており、該演出進行表示部82で表示される長時間開放動作の進行度合いと同時に始動入賞装置30における開閉部材34,34の開閉状態を遊技者が目視により確認し得るよう構成されている。これにより、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞状況と、長時間開放動作の進行度合いとを一度に容易に把握し得るようになっている。
【0150】
ここで、実施例の演出進行表示部82は、図14に示すように、左右横並び状に配置された複数(実施例では8個)のLEDから構成されており、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じて、演出進行表示部82のLEDの点灯状態を統括制御CPU65aが変更するよう構成されている。実施例では、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始するタイミングで演出進行表示部82の各LEDを点灯させ、所定時間(例えば0.6秒)の経過毎に一方端部側のLEDから順に消灯させるよう構成されている。なお、図14(a)は、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始するタイミングで演出進行表示部82における全てのLEDを点灯させた状態を表し、図14(b)は、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してからの時間経過に伴って演出進行表示部82における3つのLEDを消灯させた状態を表している。これにより、開閉部材34,34が開放する大凡の残り時間を把握し得るようになっている。なお、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始するタイミングで演出進行表示部82のLEDを消灯させて、所定時間(例えば0.6秒)の経過毎に一方端部側のLEDから順に点灯するようにしてもよい。なお、演出進行表示部82としては、例えば7セグメントLEDのように数値を表示可能な表示部により構成し、開閉部材34,34が開放する大凡の残り時間を数値により直接的に知らせる形態とすることもできる。
【0151】
(入賞数表示部84について)
また、図9図14に示すように、実施例の遊技盤20には、前記開閉部材34,34が長時間開放動作を行う間に、前記第2始動入賞口32へ入賞したパチンコ球の数を表示する入賞数表示部84が設けられている。前記入賞数表示部84は、前記演出表示部80の下方に隣接して配置されており、演出表示部80で行われる報知演出と同時に入賞数表示部84で表示される第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞数を遊技者が目視により確認し得るよう構成されている。また、前記入賞数表示部84は、前記始動入賞装置30の上方に隣接して配置されており、該入賞数表示部84で表示される第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞数と同時に始動入賞装置30における開閉部材34,34の開閉状態を遊技者が目視により確認し得るよう構成されている。これにより、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞状況と、開閉部材34,34の開放状態とを一度に容易に把握し得るようになっている。また、入賞数表示部84は、長時間開放動作の進行度合いを表示する演出進行表示部82と隣接して配置されており、開閉部材34,34が開放する残り時間を確認しながら第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞状況を把握し得るようになっている。
【0152】
ここで、実施例の入賞数表示部84は、図14に示すように、左右横並び状に配置された複数(実施例では8個)のLEDから構成されており、前記開閉部材34,34が長時間開放動作を行っている間に第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞する毎に統括制御CPU65aが一方端部側のLEDから順に1つずつ点灯させて、当該長時間開放動作に伴うパチンコ球の入賞数を表示するようになっている。なお、図14(a)は、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してから第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞していない状態を表し、図14(b)は、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してから第2始動入賞口32に3個のパチンコ球が入賞して入賞数表示部84における3つのLEDを点灯させた状態を表している。ここで、入賞数表示部84で表示される第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞数は、該第2始動入賞口32への入賞に伴って第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数とは別に表示されるよう構成されており、第2特図始動保留情報の保留数の上限数(実施例では「4」)とは関わりなく開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してから終了するまでの間に第2始動入賞口32へ入賞したパチンコ球の数を表示するようになっている。
【0153】
また、入賞数表示部84で表示された第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞数は、1回の普図当りに伴う開閉部材34,34の長時間開放動作が終了する毎に、統括制御CPU65aが入賞数表示部84の表示を初期表示状態(実施例では全消灯状態)に戻すよう構成されており、1回の長時間開放動作に伴う第2始動入賞口32への入賞数が入賞数表示部84に表示されるようになっている。なお、実施例では、開閉部材34,34の長時間開放動作が終了してから所定の待機時間(例えば2秒)だけ入賞数表示部84の表示状態(点灯状態)を維持するよう構成されており、長時間開放動作の終了後の暫くの間、第2始動入賞口32への入賞数を遊技者が確認し得るようになっている。ここで、入賞数表示部84の表示状態(点灯状態)を維持する待機時間は、次に行われる普図変動表示の最短の普図変動時間(実施例では第1普図変動パターンで特定される3秒)よりも短い時間に設定されている。なお、入賞数表示部84の表示状態(点灯状態)を維持する待機時間を0秒として、長時間開放動作の終了と同時に入賞数表示部84の表示を初期表示状態に戻すようにしてもよい。なお、入賞数表示部84は、第2始動入賞口32へ入賞したパチンコ球の数を識別可能に表示し得るものであれば、7セグメントLED等の従来公知の各種表示手段を採用できる。また、液晶表示装置等のように任意の演出を表示させ得る図柄表示装置17を採用する場合に、前記入賞数表示部84を図柄表示装置17の表示領域の一部を入賞数表示部84として用いるようにすることもできる。
【0154】
(パチンコ機の外部信号出力について)
次に、実施例のパチンコ機10における外部信号出力について説明する。図17に示すように、前記パチンコ機10の裏側には、パチンコ機外部の外部情報処理端末92に接続可能な外部端子板(外部出力手段)90が配設されており、該外部端子板90を介してメイン制御基板60が外部情報処理端末92に電気的に接続されている。すなわち、パチンコ機10の稼働データとしてメイン制御基板60で生成された各種の外部信号を、外部端子板90を介して外部情報処理端末92に出力し得るようになっている。外部情報処理端末としては、遊技店の管理室等に設置されたホールコンピュータ等が挙げられる。なお、実施例では、外部端子板90は、前記払出制御基板75に配線接続されており、該払出制御基板75を介してメイン制御基板60が外部端子板90に接続すると共に、払出制御基板75で生成された信号を外部端子板90から出力し得るようになっている。前記外部端子板90には、外部情報処理端末92を接続可能な複数の接続端子PTが設けられており、接続端子PT毎に定められた所定の信号が出力されるようになっている。実施例では、外部端子板90に11個の接続端子PTが設けられており、以下の説明では第1〜第11接続端子PT1〜PT11として区別する場合がある。
【0155】
ここで、図18を参照して実施例のメイン制御基板60(メイン制御CPU60a)で生成される外部信号について説明する。実施例のメイン制御基板60には、パチンコ機10に設けられた中枠12または前枠13の開放を検出する開放検出センサ(図示せず)が接続されており、該開放検出センサの検出信号がメイン制御基板60に入力されるのに伴って外部信号としての枠開放信号をメイン制御CPU60aが生成するよう構成されている。そして、前記第1接続端子PT1から枠開放信号が出力されるよう構成されて、外部情報処理端末92において中枠12や前枠13が開放しているか否かを把握し得るようになっている。また、所定数の賞球の払い出しに伴って賞球払出信号を外部信号として生成して、前記第2接続端子PT2から賞球払出信号が出力されるよう構成されており、外部情報処理端末92において払い出された賞球数を把握し得るようになっている。なお、賞球払出信号は、10個の賞球が払い出される毎に払出制御基板75が生成して外部情報処理端末92へ出力するよう構成されている。
【0156】
また、大当り遊技が開始する際に、大当り遊技が行われることを示す大当り信号を外部信号としてメイン制御CPU60aが生成して、前記第3接続端子PT3、第4接続端子PT4および第8接続端子PT8から大当り信号が出力されるよう構成されており、外部情報処理端末92において大当り遊技が行われているか否かを把握し得るようになっている。なお、大当り信号は、第3および第4接続端子PT3,PT4の夫々から出力されると共に、最小ラウンド以外での大当り遊技(すなわち実施例では、第1の大当り遊技)の場合に第8接続端子PT8からも大当り信号が出力されるようになっており、外部情報処理端末92において大当り遊技の種類を把握し得るよう構成されている。更に、遊技が行われている遊技状態が変短状態である場合に、変短状態であることを示す変短状態信号(第3の信号)を外部信号としてメイン制御CPU60aが生成して、前記第3接続端子PT3および第5接続端子PT5の夫々から変短状態信号が出力されるよう構成されており、外部情報処理端末92において変短状態であるか否かを把握し得るようになっている。このように、遊技の利益に直結する大当り信号および変短状態信号を複数の接続端子から出力することで、パチンコ機10の異常の早期発見を図り得るようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、変短状態(入賞率向上状態)が付与されたことを示す第3の信号を生成する第3の信号生成手段としての機能を備えている。
【0157】
また前記第1始動入賞検出センサ35または第2始動入賞検出センサ36から検出信号がメイン制御基板60に入力されるのに伴い外部信号として第1の入賞信号(第1の信号)をメイン制御CPU60aが生成して、前記第6接続端子PT6から第1の入賞信号が出力されるよう構成されており、外部情報処理端末92において第1始動入賞口31および第2始動入賞口32の何れかへのパチンコ球の入賞が発生したことを把握し得るようになっている。すなわち、第1の入賞信号を外部端子板90(第6接続端子PT6)から出力することで、当該パチンコ機10において単位時間当りに第1始動入賞検出センサ35および第2始動入賞検出センサ36に入賞したパチンコ球の個数(図柄変動演出(特図変動表示)の回数)を正確に把握し得るようになっている。また、前記第1始動入賞検出センサ35から検出信号がメイン制御基板60に入力されるのに伴い外部信号として第2の入賞信号(第2の信号)をメイン制御CPU60aが生成して、前記第10接続端子PT10から第2の入賞信号が出力されるよう構成されており、外部情報処理端末92において第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が発生したことを把握し得るようになっている。すなわち、第2の入賞信号を外部端子板90(第6接続端子PT6)から出力することで、当該パチンコ機10において単位時間当りに第1始動入賞検出センサ35に入賞したパチンコ球の個数(図柄変動演出(第1特図変動表示)の回数)を正確に把握し得るようになっている。また、前述のように、第1の入賞信号および第2の入賞信号を出力することにより、当該パチンコ機10において単位時間当りに第2始動入賞検出センサ36に入賞したパチンコ球の個数(図柄変動演出(第2特図変動表示)の回数)も正確に把握できるよう構成されている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、第1始動入賞球検出センサ35および第2始動入賞検出センサ36に対応し、何れかの検出センサ35,36の検出毎に第1の信号を生成する第1の信号生成手段として機能すると共に、第1始動入賞球検出センサ35および第2始動入賞検出センサ35の片方に対応し、対応する検出センサ35の検出毎に第2の信号を生成する第2の信号生成手段として機能するよう構成されている。
【0158】
また1回の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)が終了する毎に、外部信号としての図柄確定回数信号をメイン制御CPU60aが生成して、前記第7接続端子PT7から図柄確定回数信号が出力されるよう構成されており、当該パチンコ機10において行われた図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)の回数を外部情報処理端末92で把握し得るようになっている。
【0159】
また実施例のメイン制御基板60には、通常の遊技が行われる際に起こり得ない異常な状態が生起されるのに伴って外部信号としての異常検出信号をメイン制御CPU60aが生成するよう構成されている。そして、前記第9接続端子PT9から異常検出信号が出力されるよう構成されて、パチンコ機10の異常発生を外部情報処理端末92において把握し得るようになっている。ここで、実施例のパチンコ機10には、磁石等の磁力を利用した不正行為を検出する磁気検出センサや、電波を利用した不正行為を検出する電波検出センサや(図示せず)がメイン制御基板60に接続されており、該磁気検出センサや電波検出センサの検出信号がメイン制御基板60に入力されるのに伴って異常検出信号をメイン制御CPU60aが生成するようになっている。また、始動入賞装置30の開閉部材34,34の開放制御を行っていない状態で前記第2始動入賞検出センサ36からの検出信号が入力(第2始動入賞口32への不正入賞)されたり、特別入賞装置40の開閉扉43の開放制御を行っていない状態で前記特別入賞検出センサ44からの検出信号が入力(特別入賞口41への不正入賞)されるのに伴って異常検出信号をメイン制御CPU60aが生成するようになっている。すなわち、異常検出信号を外部端子板90(第9接続端子PT9)から出力することで、当該パチンコ機10において何らかの不正行為が行われている可能性があることを容易に把握し得るようになっている。
【0160】
また、各種入賞検出センサ35,36,44,47の検出信号の入力に伴う賞球の払出条件の成立に伴って賞球の払出予定数を示す外部信号としての賞球払出予定信号を生成して、前記第11接続端子PT11から賞球払出予定信号が出力されるよう構成されており、外部情報処理端末92において払い出し予定の賞球数を把握し得るようになっている。
すなわち、賞球払出予定信号を外部端子板90(第11接続端子PT11)から出力することで、実際に払い出された賞球数と整合するか否かを外部情報処理端末92で正確に確認し得るようになっている。
【0161】
(実施例の作用)
次に、前述のように構成されたパチンコ機10の作用について説明する。
【0162】
遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球がゲート部材48を通過すると、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出を契機として通過検出情報としての各種乱数がメイン制御CPU60aにより取得される。そして、取得した普図当り判定用乱数に基づいて普図当りを生起するか否かをメイン制御CPU60aが決定すると共に、普図はずれの場合には、メイン制御CPU60aが普図Aを普図表示部55に確定停止表示することを決定し、普図当りをとなる場合には、メイン制御CPU60aが普図決定用乱数に基づいて普図Bまたは普図Cを普図表示部55に確定停止表示することを決定する。ここで、普図当り図柄としての普図は、第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3の種類毎に分類されており、普図Bまたは普図Cが特定されることで、普図変動表示の終了後に開閉部材34,34を開閉動作させる開閉パターンが決定される。すなわち、普図当り判定を行う際の遊技状態が非変短状態の場合には、普図Bが決定されることで開閉部材34,34が第1開閉パターンKP1に基づいて開閉動作すると共に、普図Cが決定されることで開閉部材34,34が第2開閉パターンKP2に基づいて開閉動作し、普図当り判定を行う際の遊技状態が変短状態の場合には、普図Bおよび普図Cの何れが決定された際にも開閉部材34,34が第3開閉パターンKP3に基づいて開閉動作する。更に、取得した普普図変動パターン決定用乱数に基づいて普図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定し、当該普図変動パターンで特定される普図変動時間で普図表示部55において普図変動表示が行われた結果、決定した普図A〜普図Cが普図表示部55に確定停止表示される。
【0163】
ここで、非変短状態の場合に普図B(第2開閉パターンKP2)が決定された場合には、複数個のパチンコ球が入賞可能な長時間開放動作を開閉部材34,34が行う前に第2始動入賞口32を閉鎖する閉鎖動作を開閉部材34,34が行うと共に、当該開閉部材34,34が閉鎖動作を行う際に、開閉部材34,34が長時間開放動作を行うことを報知する報知演出を演出表示部80が行われる。このように、複数個の遊技球が入賞可能な開放時間で第2始動入賞口32が開放する長時間開放動作を開閉部材34,34が行う前に報知演出を実行するよう構成したことにより、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞確率が向上することに対して遊技者の関心を高めることができる。また、開閉部材34,34が長時間開放動作を行うことを遊技者が知らずに遊技が進むのを防止できるから、第2始動入賞口32への入賞機会を遊技者が逃すことを防ぐことができる。
【0164】
特に、非変短状態で遊技が行われる場合には、変短状態のときと比べて開閉部材34,34の開放頻度が低くなることから、第1特図始動保留情報の保留数が上限まで達するとパチンコ球の打ち出しが中断される場合もあり、この状態で開閉部材34,34の長時間開放動作が行われた場合には、第2始動入賞口32への入賞機会を逃した遊技者が不満を抱くことにも繋がりかねない。これに対して、開閉部材34,34が長時間開放動作を行うことを、長時間開放動作を行う前の閉鎖動作時に報知することにより、パチンコ球の打ち出しを中断した遊技者に対しても複数個のパチンコ球が第2始動入賞口32へ入賞する機会が付与されることを知らせて、パチンコ球の打ち出しの再開を促すことができる。また、長時間開放動作を行う前の閉鎖動作時に報知演出が行われるようにすることで、第2始動入賞口32を長時間開放することが既に確定していることから、報知演出が行われることに伴って第2始動入賞口32の開放を認識でき、当該報知演出に対する関心を高めて遊技の興趣の向上を図り得る。更に、変短状態と比べて第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞期待度が低い非変短状態の場合に、開閉部材34,34が長時間開放動作を行う第2開閉パターンKP2が決定され得るようにしたことで、報知演出の実行により第2始動入賞口32が開放することへの遊技者の関心を高めることができる。
【0165】
また、第2開閉パターンKP2に基づいて行われる長時間開放動作での第2始動入賞口32の開放時間は、前記開閉部材34,34を開放動作した後に遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球が第2始動入賞口32に入賞するのに充分可能な時間に設定してあるから、演出表示部80で報知演出が行われた後にパチンコ球の打ち出しを再開することで、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞期待を裏切ることはない。また、パチンコ球の打ち出しを中断していた遊技者に対して打ち出しの再開を促すことに繋がるから、パチンコ機10の稼働率の向上を図ることができる。
【0166】
また、開閉部材34,34が長時間開放動作を行う前に演出表示部80において報知演出を実行することで、第2始動入賞口32へのパチンコ球を意図的に狙わせることができ、遊技演出の幅が拡がり、遊技の興趣を向上することができる。また、実施例では、非変短状態において第2開閉パターンKP2(普図C)が決定された場合に、開閉部材34,34の作動(長時間開放動作)を演出表示部80の報知演出で報知する一方で、第2開閉パターンKP2以外の開閉パターン(実施例では第1開閉パターンKP1)が決定された場合には開閉部材34,34の作動(第1の短時間開放動作)を演出表示部80の報知演出で報知しないよう構成してあるから、開放した第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞を遊技者に意図的に狙わせる演出と、開放した第2始動入賞口32に対するパチンコ球への意図しない偶然の入賞による演出と、を組み合わせた演出が可能となり、遊技演出の幅を拡げることが可能となる。
【0167】
また、前記第2開閉パターンKP2は、開閉部材34,34が長時間開放動作前の閉鎖動作を行う前に、第2の短時間開放動作を開閉部材34,34に行わせるよう設定されており、第2の短時間開放動作および長時間開放動作の間の閉鎖動作を開閉部材34,34が行うタイミングにおいて、長時間開放動作を知らせる報知演出が演出表示部80で行われるよう構成されている。このように、演出表示部80において報知演出が行われる前に、開閉部材34,34が第2の短時間開放動作により一旦開放することにより、その後に第2始動入賞口32が長時間開放動作で開放する期待感が高まり、第2始動入賞口32の開放に対する遊技者の関心を高めることができる。また、第1開閉パターンKP1で特定される第1の短時間開放動作の開放時間と比べて、第2開閉パターンKP2で特定される第2の短時間開放動作の開放時間を短くしてあるから、該第2開閉パターンKP2に基づいて開閉部材34,34が開閉する際には、普図当りに伴う開閉部材34,34の初期の開放動作により長時間開放動作が行われることを示唆することができる。これにより、開閉部材34,34の動作に対する関心を高め、図柄表示装置で行われる図柄変動演出に集まりがちな遊技者の関心を適度に分散させることができ、遊技の面白みを向上させ得る。
【0168】
また実施例においては、第1〜第3開閉パターンKP1〜KP3で特定される開閉部材34,34を開放させる開放時間の内で、第2開閉パターンKP2における長時間開放動作が最長の時間に設定されると共に、当該第2開閉パターンKP2における第2の短時間開放動作が最短の時間に設定されている。すなわち、演出表示部80で報知演出が実行される前に、第2始動入賞口32を開放する開放時間の内で最短の時間に設定された第2の短時間開放動作で開閉部材34,34を一旦動作させることにより、開閉部材34,34の開閉動作の不自然さを際立たせることができ、その後に第2始動入賞口32が長時間開放動作により開放される期待感を高めて開閉部材34,34の開閉動作に対する関心を高めることができる。
【0169】
また、普図変動表示が行われる変動時間として、異なる時間を特定した普図変動パターンを複数設定して、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出を契機としてメイン制御CPU60aが1つの普図変動パターンを決定するようにしたから、普図変動表示が開始してから停止するまでの時間が一定にならず、開閉部材34,34の開閉動作タイミングを予測困難にすることができる。このため、開閉部材34,34の開閉動作タイミング似合わせて開閉部材34,34の長時間開放動作だけを狙うような特殊な遊技が行われるのを防止することができる。また、開閉部材34,34の開閉動作タイミングを予測困難にすることで、長時間開放動作で開閉部材34,34が開放動作する前に演出表示部80で行われる報知演出に対する関心を一層高めることができる。このとき、メイン制御CPU60aが決定する開閉パターン(普図)の種類に応じて、当該メイン制御CPU60aが決定する普図変動パターンの割合を異ならせるようにすることで、普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間に応じて、開閉部材34,34が長時間開放動作を行う期待度を変化させることができ、当該普図変動表示に対する関心を高め得ると共に、新たな遊技性を創出することができる。
【0170】
例えば、非変短状態において、メイン制御CPU60aにより第2開閉パターンKP2が決定された場合に、当該第2開閉パターンKP2以外の開閉パターン(第1開閉パターンKP1)が決定された場合と比べて、普図変動時間の短い普図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する割合を高くすることにより、第2開閉パターンKP2が決定された場合の普図変動時間を平均的に短くすることができ、当該普図変動の変動時間に対する関心を高め得る。また、現実の普図変動時間から開閉部材34,34が行う開閉動作の予測性を高め、開閉部材34,34の開閉動作に対する関心も向上することができる。また、第2開閉パターンKP2が決定された場合の普図変動時間を短くすることで、長時間開放動作の前に開閉部材34,34が一定時間の閉鎖動作を行うようにしても、普図変動表示が開始して開閉部材34,34が長時間開放動作を開始するまでの時間が過剰に長くなることを防ぐことができ、当該開閉部材34,34の動作に遊技者の関心を持続させることが可能となる。
【0171】
同様に、非変短状態において、メイン制御CPU60aにより第2開閉パターンKP2が決定された場合に、当該第2開閉パターンKP2以外の開閉パターン(第1開閉パターンKP1)が決定された場合と比べて、普図変動時間の長い普図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する割合を高くすることにより、第2開閉パターンKP2が決定された場合の普図変動時間を平均的に長くすることができ、当該普図変動の変動時間に対する関心を高め得る。また、現実の普図変動時間から開閉部材34,34が行う開閉動作の予測性を高め、開閉部材34,34の開閉動作に対する関心も向上することができる。また、第2開閉パターンKP2が決定された場合に普図変動の変動時間が長くなる傾向を高めることで、普図変動表示が開始してからの経過時間が長くなるにつれ、開閉部材34,34が第2開閉パターンKP2で開閉動作する期待度が高まり、開閉部材34,34が長時間開放動作を行うか否かに対する関心を持続させることができる。
【0172】
また、演出表示部80において長時間開放動作を報知する際に、第2開閉パターンKP2に基づいて第2の短時間開放動作および長時間開放動作の間の閉鎖動作を開閉部材34,34が行うタイミングで、開閉部材34,34が閉鎖状態から開放状態に変化することを報知する開放前兆演出を行うようにしたから、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始することを事前に遊技者に認識させて、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞を狙う準備を行わせることができるから、開閉部材34,34に長時間開放動作を行わせることによる演出効果を最大化し得る。
【0173】
そして、開閉部材34,34が開放していることを報知する開放報知演出を開放前兆演出に引き続いて演出表示部80で行うようにしたから、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始したことを遊技者に認識させることができる。このとき、開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してから終了するまでの間、開放報知演出を演出表示部80で連続または断続的に実行することにより、開閉部材34,34が長時間開放動作を行う間に亘って継続して第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞を促すことができると共に、演出表示部80で行われる開放報知演出の終了により長時間開放動作の終了を知らせることができる。これにより、第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞を期待してパチンコ球の打ち出しを行っている遊技者の期待を損なうことがない。また、実施例では、演出表示部80で行われる報知演出としての開放報知演出の演出内容を、前記開閉部材34,34が長時間開放動作を開始してからの経過時間に応じて段階的に変化させるよう構成したことにより、長時間開放動作の進行度合いを遊技者が容易に把握することができ、当該開閉部材34,34が長時間開放動作を行っている間の入賞に対する関心を高めることができる。また、演出進行表示部82を設けて前記開閉部材34,34が行う長時間開放動作の進行度合いを表示することによっても、同様に当該開閉部材34,34が長時間開放動作を行っている間の入賞に対する関心を高めることができる。
【0174】
また、遊技盤20の遊技領域20aを流下したパチンコ球が第1始動入賞口31に入賞して第1始動入賞検出センサ35で検出されるか、該パチンコ球が第2始動入賞口32に入賞して第2始動入賞検出センサ36で検出されると、当該センサ35,36からの検出信号の入力毎にメイン制御CPU60aが第1の入賞信号を生成して、外部端子板90の第6接続端子PT6から第1の入賞信号が出力される。また、遊技盤20の遊技領域20aを流下したパチンコ球が第1始動入賞口31に入賞して第1始動入賞検出センサ35で検出された場合には、当該センサ35からの検出信号の入力毎に、メイン制御CPU60aが第1の入賞信号とは別に第2の入賞信号を生成して、外部端子板90の第10接続端子PT10から第2の入賞信号が出力される。
【0175】
従って、第1始動入賞口31に対応した第1始動入賞検出センサ35および第2始動入賞口32に対応した第2始動入賞検出センサ36の何れかの検出毎に第1の入賞信号を外部端子板90から出力すると共に、片方の球検出センサ(第1始動入賞検出センサ35)の検出毎に第2の入賞信号を外部端子板90から出力することにより、第1始動入賞口31への入賞に伴う図柄変動の実行回数および第2始動入賞口32への入賞に伴う図柄変動の実行回数を個別に正確に管理することが可能となる。すなわち、第2の入賞信号に基づいて第1始動入賞口31への入賞に伴う図柄変動の実行回数(第1始動入賞口31への入賞数)を管理し得ると共に、第1の入賞信号と第2の入賞信号との差分に基づいて第2始動入賞口32への入賞に伴う図柄変動の実行回数(第2始動入賞口32への入賞数)を管理し得る。これにより、第1始動入賞口31および第2始動入賞口32毎の入賞割合に応じて、遊技盤20に触接された遊技釘23を調整することで、入賞調整を容易に行うことができる。また、第1の入賞信号に基づいて図柄変動の総実行回数(始動入賞口全体として入賞した入賞総数)を把握することができるため、パチンコ機としての入賞状況を応じた入賞調整を容易に行うことが可能である。
【0176】
また、遊技が行われている遊技状態が変短状態である場合には、変短状態であることを示す変短状態信号をメイン制御CPU60aが生成して、外部端子板90の第3接続端子PT3および第5接続端子PT5の夫々から出力されるようになっている。すなわち、変短状態が付与された際に変短状態信号をメイン制御CPU60aが生成して出力することにより、非変短状態における第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞と、変短状態における第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞との割合を正確に管理することができる。このため、非変短状態における第2始動入賞口32の開閉部材34,34の少なくとも一部の開放動作(実施例では長時間開放動作)の開放時間を、変短状態における開閉部材34,34の開放動作(実施例では第2の短時間開放動作)の開放時間以上の時間に設定した第2開閉パターンKP2により当該開閉部材34,34を開閉させるよう、非変短状態における第2始動入賞口32への入賞数を高めるようにした場合にも、非変短状態での第1始動入賞口31および第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞割合に応じた入賞調整を容易に行うことができる。すなわち、非変短状態における第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞と第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞とを正確に管理し得るから、非変短状態において第2始動入賞口32への入賞数が高まることを過剰に懸念した賞調整が行われるのを防止でき、第1始動入賞口31および第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞のバランスを維持したまま非変短状態における第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞を増加させる新たな遊技性を付与し得る。
【0177】
また、前述のように、第2始動入賞口32の開閉部材34,34が第2開閉パターンKP2に基づいて開閉することを演出表示部80で報知することで、当該第2始動入賞口32への入賞を促すことができると共に、第2開閉パターンKP2で開閉部材34,34が開閉することに伴う第2始動入賞口32への入賞状況の変化を外部端子板90から出力される第1の入賞信号および第2の入賞信号により正確に把握することができる。ここで、開閉部材34,34が長時間開放動作を行うことを、当該開閉部材34,34が閉鎖動作を行っているタイミングで演出表示部80において報知するようにしたことで、当該開閉部材34,34が長時間開放動作した際に非変短状態での第2始動入賞口32への入賞を最大化しつつ、外部端子板90から出力される第1の入信号および第2の入信号により可変始動口への入賞状況の変化を正確に把握することができる。
【0178】
(変更例)
なお、遊技機としては、実施例に示したものに限らず、種々の構成を採用可能である。
【0179】
(1) 固定始動口としての第1始動入賞口に対応した第1始動入賞検出センサ(第1の始動入賞検出手段)および可変始動口としての第2始動入賞口に対応した第2始動入賞検出センサ(第2の始動入賞検出手段)の夫々による遊技球の検出に対応してメイン制御基板が第1の入賞信号(第1の信号)を生成すると共に、該第1始動入賞口に対応した第1始動入賞検出センサによる遊技球の検出に対応してメイン制御基板が第2の入賞信号(第2の信号)を生成する構成に限らず、当該第2始動入賞口に対応した第2始動入賞検出センサによる遊技球の検出に対応してメイン制御基板が第2の入賞信号(第2の信号)を生成する構成とすることができる。この場合にも、第1始動入賞検出センサおよび第2始動入賞検出センサの何れかの検出毎に出力される第1の入賞信号が出力され、第2始動入賞検出センサの検出毎に第2の入賞信号が出力されることにより、第1始動入賞口の入賞に伴う図柄変動の回数および第2始動入賞口への入賞に伴う図柄変動の回数を個別に正確に管理することができる。
(2) 信号生成手段としてのメイン制御基板で生成された各種信号を、外部端子板を介して外部情報処理端末に出力されるよう構成したが、実施例で示した各種信号をメイン制御基板が常に生成するよう構成する必要はない。すなわち、少なくとも第1始動入賞検出センサおよび第2始動入賞検出センサに対応して何れかの検出センサの検出毎に第1の入賞信号を生成すると共に、第1始動入賞検出センサおよび第2始動入賞検出センサの片方に対応して対応した検出センサの検出毎に第2の信号を生成するようにすれば、図柄変動の回数を個別に正確に管理することが可能である。
(3) 普図当り判定(第2の当り判定)の判定が当り判定の場合に、異なる開閉態様を特定する3種類の開閉パターンの内から1つの開閉パターンを開閉パターン決定手段としてのメイン制御CPUが決定するようにしたが、これに限られるものではない。すなわち、複数個の遊技球が入賞可能な開放時間に設定された長時間開放動作を開閉手段が行う前に第2始動入賞口を閉鎖する閉鎖動作を開閉部材が行う特定開閉パターンを少なくとも含むよう構成すれば、当該開閉部材が長時間開放動作を行うことを、当該長時間開放動作前の閉鎖動作を行う際に報知することができる。
(4) 特定開閉パターン(実施例では第2開閉パターンKP2)では、閉鎖動作を行う前に、長時間開放動作で開放する開放時間より短時間に設定された1回の短時間開放動作を開閉部材が行うよう設定したが、当該開閉部材が短時間開放動作を複数回行うように設定することもできる。言い換えると、開閉部材が長時間開放動作を行う前に、閉鎖動作を複数回行うようにすることもできる。この場合に、複数回の閉鎖動作の各回で、長時間開放動作を報知する報知演出を行ってもよく、複数回の閉鎖動作の何れか1回または複数回において長時間開放動作を報知する報知演出を行うようにしてもよい。
(5) 特定開閉パターン(実施例では第2開閉パターンKP2)では、閉鎖動作を行う前に、長時間開放動作で開放する開放時間より短時間に設定された1回の短時間開放動作を開閉部材が行うよう設定したが、当該開閉部材が短時間開放動作を行わないように設定することもできる。
(6) 前記特定開閉パターンにおける長時間開放動作を、前記第2始動入賞口の開閉部材を開放させる開放時間の内で最長の時間に設定したが、当該特定開閉パターンにおける長時間開放動作の開放時間が最長である必要はない。すなわち、特定開閉パターン以外の開閉パターンにおいて、特定開閉パターンにおける長時間開放動作の開放時間よりも長い時間で開閉部材を開放させるようにすることもできる。また、特定開閉パターンにおいて報知演出により報知される長時間開放動作よりも長い開放時間となる開放動作を、当該特定開閉パターンの内で開閉部材に行わせるようにしてもよい。ここで、特定開閉パターンにおいて報知演出により報知される長時間開放動作を、当該特定開閉パターンの内で開閉部材が開放する最長の時間とすることで、当該報知演出対する遊技者の関心を強く惹き付けて遊技の興趣を効果的に高め得ることから、特定開閉パターンにおいて報知演出により報知される長時間開放動作は、当該特定開閉パターンの内で開閉部材が開放する最長の時間とすることが好ましい。
(7) 開閉部材が長時間開放動作を行うことを報知する報知演出を、当該開閉部材が長時間開放動作を開始してからも行うようにしたが、開閉部材が長時間開放動作を開始する前に報知演出を終了するようにしてもよい。すなわち、少なくとも長時間開放動作前の閉鎖動作を行う際に報知演出を行うことにより、開閉部材が長時間開放動作を行うことを知らせて可変始動口への遊技球の入賞確率が向上することに対する遊技者の関心を高めることができる。
(8) 前記特定開閉パターン(第2開閉パターンKP2)を非変短状態(非入賞率向上状態)の場合に決定し得るよう構成したが、当該特定開閉パターンを変短状態(入賞率向上状態)の場合に決定し得るよう構成することもできる。
(9) 常時開放する第1始動入賞口(固定始動口、第1始動入賞手段)および入賞口を開閉する第2始動入賞口(可変始動口、第2始動入賞手段)を単一の始動入賞装置に備えるよう構成したが、これに限られるものではなく、遊技盤おいて遊技球が流下する遊技領域内の適宜の位置に各始動入賞口を配置することができる。例えば、遊技領域において遊技球が流下する流下経路を分けて第1始動入賞口および第2始動入賞口の夫々を分離して配置する構成であってもよい。同様に、始動入賞口(特別入賞手段)の配置に関しても、遊技盤において遊技球が流下する遊技領域内の適宜の位置に配置することができる。
(10) 遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段とを始動入賞手段として備え、各始動入賞具手段毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2入賞検出手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2入賞検出手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(11) メイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、メイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(12) また、統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を統括制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして、統括制御手段(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、統括制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(13) 演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
【0180】
また、本願には例えば次のような技術的思想が含まれている。
(A) 請求項6の構成を含む遊技機に関し、
前記開閉パターン決定手段(60a)が決定する開閉パターン(KP1〜KP3)に応じて前記変動時間決定手段が決定する変動時間の割合を異ならせるよう構成されたことを要旨とする。
このように、開閉パターン決定手段が決定する開閉パターンに応じて変動時間決定手段が決定する変動時間の割合を異ならせることで、第2の図柄表示手段で行われる図柄変動の変動時間に応じて、開閉手段が長時間開放動作を行う期待度も変化し、当該第2の図柄表示手段での図柄変動に対する関心を高め得る。
【0181】
(B) 前記(A)の構成を含む遊技機に関し、
前記開閉パターン決定手段(60a)が特定開閉パターン(KP2)を決定した場合には、該開閉パターン決定手段(60a)が特定開閉パターン(KP2)以外の開閉パターン(KP1〜KP3)を決定した場合と比べて、前記変動時間決定手段が短い変動時間を決定する割合が高くなるよう構成されたことを要旨とする。
このように、特定開閉パターンが決定された場合に第2の図柄表示手段で行われる図柄変動の変動時間を平均的に短くすることで、当該第2の図柄表示手段での図柄変動に対する関心を高め得る。また、特定開閉パターンが決定された場合の変動時間を短くすることで、長時間開放動作の前に開閉手段が閉鎖動作を行うようにしても、開閉手段が開放するまでの時間が過剰に長くなることを防ぐことができる。
【0182】
(C) 前記(A)の構成を含む遊技機に関し、
前記開閉パターン決定手段(60a)が特定開閉パターン(KP2)を決定した場合には、該開閉パターン決定手段(60a)が特定開閉パターン(KP2)以外の開閉パターン(KP1〜KP3)を決定した場合と比べて、前記変動時間決定手段が長い変動時間を決定する割合が高くなるようよう構成されたことを要旨とする。
このように、特定開閉パターンが決定された場合に第2の図柄表示手段で行われる図柄変動の変動時間を平均的に長くすることで、当該第2の図柄表示手段での図柄変動に対する関心を高め得る。また、特定開閉パターンが決定された場合の変動時間を長くすることで、長時間開放動作が行われるか否かに対する関心を持続させることができる。
【0183】
(D) 請求項1の構成を含む遊技機に関し、
前記報知手段(80)は、前記開閉手段(34)による長時間開放動作の終了まで連続または断続して報知演出を実行するよう構成されたことを要旨とする。
このように、開閉手段による長時間開放動作の終了まで連続または断続して報知演出を行うことで、開閉手段が開放している間継続して入賞を促すことができると共に、長時間開放動作の終了を知らせることができ、入賞を期待して遊技球の打ち出しを行っている遊技者の期待を損なうことがない。
【符号の説明】
【0185】
31 第1始動入賞口(固定始動口)
32 第2始動入賞口(可変始動口)
34 開閉部材(開閉手段)
35 第1始動入賞検出センサ(第1の始動入賞検出手段)
36 第2始動入賞検出センサ(第2の始動入賞検出手段)
48 ゲート部材(球通過部)
49 ゲートセンサ(球通過検出手段)
50A 第1特図表示部(図柄表示手段)
50B 第2特図表示部(図柄表示手段)
55 普図表示部(第2の図柄表示手段)
60a メイン制御CPU(第1の当り判定手段、第2の当り判定手段、開閉パターン決定手段、入賞率向上状態付与決定手段、)
80 演出表示部(報知手段)
90 外部端子板(外部信号出力手段)
KP1 第1開閉パターン(開閉パターン、特定開閉パターン以外の開閉パターン)
KP2 第2開閉パターン(開閉パターン、特定開閉パターン)
KP3 第3開閉パターン(開閉パターン、特定開閉パターン以外の開閉パターン)
図1
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図3
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