(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6139983
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】袋の開口部用封緘シール及び当該封緘シールの製造方法
(51)【国際特許分類】
B65D 33/16 20060101AFI20170522BHJP
B65D 33/28 20060101ALI20170522BHJP
G09F 3/03 20060101ALI20170522BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20170522BHJP
G09F 3/02 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
B65D33/16
B65D33/28
G09F3/03 D
G09F3/00 E
G09F3/02 M
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-109526(P2013-109526)
(22)【出願日】2013年5月24日
(65)【公開番号】特開2014-227207(P2014-227207A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2016年5月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】597175581
【氏名又は名称】株式会社プレブ
(74)【代理人】
【識別番号】100075410
【弁理士】
【氏名又は名称】藤沢 則昭
(74)【代理人】
【識別番号】100135541
【弁理士】
【氏名又は名称】藤沢 昭太郎
(72)【発明者】
【氏名】横尾 和則
【審査官】
植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3035795(JP,U)
【文献】
特開2004−250033(JP,A)
【文献】
特開2006−027707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/00−33/38
G09F 3/00− 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
適宜の形状で表面に文言、絵又は写真から成るパターンを施し、裏面に粘着剤層を設けたシール2枚を間を開けて並設し、当該2枚のシールの裏面の間に一定幅の帯状体を渡して各シールの粘着剤層の一部で貼着して当該2枚のシールを上記帯状体により繋ぎ、少なくとも当該2枚のシールの裏面の粘着剤層に剥離紙を設けて成ることを特徴とした、袋の開口部用封緘シール。
【請求項2】
適宜の形状で表面に文言、絵又は写真から成るパターンを施し、裏面に粘着剤層を設けたシール2枚を間を開けて並設し、当該2枚のシールの裏面の間に一定幅の帯状体を渡して各シールの粘着剤層の一部で貼着して当該2枚のシールを上記帯状体により繋ぎ、
当該2枚の各シールの、上記帯状体と反対側の外周の裏面の粘着剤層の一部に、上記帯状体と別の2つの帯状体の一端部を1つづつ夫々貼着して当該2つの別の帯状体の他端部を上記各シールの外方に突出させ、少なくとも当該2枚のシールの裏面の粘着剤層に剥離紙を設けて成ることを特徴とした、袋の開口部用封緘シール。
【請求項3】
上記帯状体としてリボンを使用することを特徴とした、上記請求項1又は2の何れかに記載の袋の開口部用封緘シール。
【請求項4】
剥離紙の表面に一定幅の帯状体を伸ばして載置し、当該帯状体を間に挟み、当該帯状体の両端縁に沿って当該両端縁上の一部に被さって、
表面に文言、絵又は写真によるパターンを連続して並設し、裏面に粘着剤層を設けて成るシート2枚を相対向して載置し、当該シート2枚の各粘着剤層を剥離層及び上記帯状体に張り付け、
上記2枚のシートの相対向する各パターンを1組として、上方から適宜の形状の抜き型で打ち抜いて上記請求項1の封緘シールを形成することを特徴とした、袋の開口部用封緘シールの製造方法。
【請求項5】
剥離紙の表面に一定幅の帯状体を伸ばして載置し、当該帯状体を間に挟んで間隔をあけて左右に一定幅の帯状体を伸ばして載置し、
上記各帯状体の間に、当該帯状体の各端縁に沿ってかつ当該帯状体の端縁上の一部に被さって、
表面に文言、絵又は写真によるパターンを連続して並設し、裏面に粘着剤層を設けて成るシート2枚を相対向して載置し、当該シート2枚の各粘着剤層を剥離層及び上記帯状体に張り付け、
上記2枚のシートの相対向する各パターンを1組として、上方から適宜の形状の抜き型で打ち抜いて上記請求項2の封緘シールを形成することを特徴とした、袋の開口部用封緘シールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デパートやその他の小売店等で購入した商品等を入れて持ち帰る際などに使用するもので、上部が開口して、当該開口部の相対向する端縁の略中央に一組の紐状の把手部を設けた、いわゆる手提げ袋(以下、単に『手提げ袋』と言う)等の袋の上記開口部に取付けて封緘する封緘シール及び当該封緘シールの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上記手提げ袋の役割としては、まず、商品を包装する。また、購入した商品を自宅等まで持ち運ぶ。さらには、包装材としてだけの使用ではなく、企業名、ショップ名又はブランド名を印刷して広告宣伝効果を持たせる、等々の役割が有る。
【0003】
しかしながら、上記広告宣伝について述べれば、クリスマスなどの個々のイベントにおいて、ショップ独自の販売促進用の手提げ袋をその都度、作成していたのでは、経費がかかり、ショップの利益を確保することは容易では無い。
【0004】
一方、上記手提げ袋の中に商品を入れた際、外部から商品が見えない様に、また、外部からほこりや虫などが袋の内側に入り込まない様に、さらには、この袋に衝撃が加えられた際に商品が外部に飛び出さない様に、当該手提げ袋の開口部の略中央あたりにセロテープ(登録商標)やシールなどを貼り、開口部を略封鎖している。
【0005】
この様なものとして、特許文献1に記載されたものがある。これは、手提げ袋において、開口部の上端に、易剥離性粘着剤を塗布した封緘テープを取り付け、袋本体の開口部を閉止可能とし、当該封緘テープの先端に、非接着部を設け、そこを掴み部としたもので、当該袋の閉鎖された開口部から封緘テープを容易に取り外すことが出来るというものである。
【特許文献1】特開2000−157317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の封緘テープは、袋を開閉することと安価な製造を目的としており、この封緘テープは、無色透明な合成樹脂シートから成る基材の上に易剥離性接着剤を塗布して成るものであり(特許文献1公報段落0017)、装飾性も無ければ人の興味を引くことも無い、機能のみを追求したものである。
【0007】
そんな中、上記の様な封緘テープは、袋の上部の比較的目立つところに有り、単に、封緘だけの目的で使用するのではもったいないという意見がある。また、企業や商店にとって、このような封緘テープ等を使用することにより、自社の宣伝広告が出来、また、それが経費節減にもつながるのであれば、望まれるものである。
【0008】
この発明は、これらの点に鑑みて為されたもので、手提げ袋等の開口部の封緘目的だけでなく、自社の宣伝広告も出来、さらには、包装全体の経費の節減が出来る袋の開口部用封緘シール及び当該封緘シールを効率的に製造出来る方法を提供して上記課題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、適宜の形状で表面に文言、絵又は写真から成るパターンを施し、裏面に粘着剤層を設けたシール2枚を間を開けて並設し、当該2枚のシールの裏面の間に一定幅の帯状体を渡して各シールの粘着剤層の一部で貼着して当該2枚のシールを上記帯状体により繋ぎ、少なくとも当該2枚のシールの裏面の粘着剤層に剥離紙を設けて成る袋の開口部用封緘シールとした。
【0010】
請求項2の発明は、適宜の形状で表面に文言、絵又は写真から成るパターンを施し、裏面に粘着剤層を設けたシール2枚を間を開けて並設し、当該2枚のシールの裏面の間に一定幅の帯状体を渡して各シールの粘着剤層の一部で貼着して当該2枚のシールを上記帯状体により繋ぎ、当該2枚の各シールの
、上記帯状体と反対側の外周の裏面の粘着剤層の一部に、上記帯状体と別の2つの帯状体の一端部を1つづつ夫々貼着して当該2つの別の帯状体の他端部を上記各シールの外方に突出させ、少なくとも当該2枚のシールの裏面の粘着剤層に剥離紙を設けて成る袋の開口部用封緘シールとした。
【0011】
請求項3の発明は、上記帯状体としてリボンを使用する上記請求項1又は2の何れかに記載の袋の開口部用封緘シールとした。
【0012】
請求項4の発明は、剥離紙の表面に一定幅の帯状体を伸ばして載置し、当該帯状体を間に挟み、当該帯状体の両端縁に沿って当該両端縁上の一部に被さって、表面に文言、絵又は写真によるパターンを連続して並設し、裏面に粘着剤層を設けて成るシート2枚を相対向して載置し、当該シート2枚の各粘着剤層を剥離層及び帯状体に張り付け、上記2枚のシートの相対向する各パターンを1組として、上方から適宜の形状の抜き型で打ち抜いて上記請求項1の封緘シールを形成する袋の開口部用封緘シールの製造方法とした。
【0013】
請求項5の発明は、剥離紙の表面に一定幅の帯状体を伸ばして載置し、当該帯状体を間に挟んで間隔をあけて左右に一定幅の帯状体を伸ばして載置し、上記各帯状体の間に、当該帯状体の各端縁に沿ってかつ当該帯状体の端縁上の一部に被さって、表面に文言、絵又は写真によるパターンを連続して並設し、裏面に粘着剤層を設けて成るシート2枚を相対向して載置し、当該シート2枚の各粘着剤層を剥離層及び上記帯状体に張り付け、上記2枚のシートの相対向する各パターンを1組として、上方から適宜の形状の抜き型で打ち抜いて上記請求項2の封緘シールを形成する袋の開口部用封緘シールの製造方法とした。
【発明の効果】
【0014】
請求項1及び2の各発明によれば、封緘シールのシール表面に、文言、絵又は写真から成るパターンを形成したので、この封緘シールを袋等に使用するだけで、既製デザインの袋等を、簡単かつ安価で、自社の商品販売や商品販売促進に合わせたオリジナルのものとすることが出来る。また、企業のブランド力の向上にもつながる。さらに、クリスマス等のカレンダーイベント毎の販売促進を容易かつ安価に行うなうことが出来る。既存の袋等を、簡単かつ安価で、展示会などの専用の袋にすることが出来る。
【0015】
さらに、この封緘シールを使用することが出来るのは、手提げ袋に限らず、開口を閉じるものであるならば、他の様々のものに使用することが出来、汎用性も高く、使い勝手が良いものである。
【0016】
請求項3の発明によれば、上記帯状体としてリボンを使用したので、封緘シールを明るく、華やかで上品なものにしてくれ、需要者の選択の幅を増やし、需要を伸ばすものである。
【0017】
また、請求項4の発明によれば、シールを有する2枚のシート及び帯状体を剥離紙に並べて、1回又は数回の打ち抜きで簡単に、2枚のシールを帯状体でつなげた封緘シールを製造することが出来、封緘シールの大量生産が短時間で可能となるものである。
【0018】
また、請求項5の発明によれば、シールを有する2枚のシート及び3つの帯状体を剥離紙の上に並べて、1回又は数回の打ち抜きで簡単に、2枚のシールを帯状体でつなげ、さらに各シールの外縁から帯状体の一部を突出させた封緘シールを製造することが出来、封緘シールの大量生産が短時間で可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】この発明の実施の形態例1の封緘シールを上部の開口に使用した手提げ袋の斜視図である。
【
図2】この発明の実施の形態例1の封緘シールの平面図である。
【
図3】この発明の実施の形態例1の剥離紙を剥がした状態の封緘シールの裏面図である。
【
図4】この発明の実施の形態例1のパターンを連続して設けたシートと剥離紙とを一体に貼り付けてロール状に巻いた状態の斜視図である。
【
図5】この発明の実施の形態例1の封緘シールの第1抜き加工に用いる刃型の底面図である。
【
図6】この発明の実施の形態例1の封緘シールの製造過程において、相対向する各パターンの間部分を切断して、剥がした状態の平面図である。
【
図7】この発明の実施の形態例1の封緘シールの製造過程において、剥離紙の上にリボンを載置した状態の平面図である。
【
図8】この発明の実施の形態例1の封緘シールの製造過程において、剥離紙の上にリボンを載置し、さらに、その上からシートを相対向させて載置した状態の平面図である。
【
図10】この発明の実施の形態例1の封緘シールの第2抜き加工に用いる抜き型の底面図である。
【
図11】この発明の実施の形態例2の封緘シールの平面図である。
【
図12】この発明の実施の形態例2の封緘シールを手提げ袋に使用した状態の一部正面図である。
【
図13】この発明の実施の形態例2の封緘シールにおいて、剥離紙の上に複数枚のリボンを間隔をあけて載置し、さらに、その上からシートを相対向させて載置した状態の平面図である。
【
図15】この発明の実施の形態例2の封緘シールの第2抜き加工に用いる抜き型の底面図である。
【
図16】この発明の実施の形態例の他の例の封緘シールを手提げ袋に使用した状態の一部正面図である。
【
図17】(q)この発明の実施の形態例のさらに他の例の封緘シールの平面図である。(r)この発明の実施の形態例のさらに他の例の封緘シールの平面図である。
【
図18】(s)この発明の実施の形態例の上記
図17の(q)の封緘シールを手提げ袋に使用した状態の一部正面図である。(t)この発明の実施の形態例の上記
図17の(r)の封緘シールを手提げ袋に使用した状態の一部正面図である。
【
図19】この発明の実施の形態例のさらに他の例の封緘シールを手提げ袋に使用した状態の一部正面図である。
【
図20】この発明の実施の形態例のさらに他の例の封緘シールを手提げ袋に使用した状態であって、表層をめくって、メッセージ欄を示した状態の一部正面図である。
【
図21】(a)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面にハロウイーンのパターンを記載した一部平面図である。(b)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面にバレンタインデイのパターンを記載した一部平面図である。(c)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面にホワイトデイのパターンを記載した一部平面図である。(d)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に母の日のパターンを記載した一部平面図である。(e)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に父の日のパターンを記載した一部平面図である。(f)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に誕生日のパターンを記載した一部平面図である。(g)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に犬のキャラクターのパターンを記載した一部平面図である。(h)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に開店記念セールのパターンを記載した一部平面図である。
【
図22】(i)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に招き猫のパターンを記載した一部平面図である。(j)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に花束のパターンを記載した一部平面図である。(k)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面にフラワーギフトのパターンを記載した一部平面図である。(l)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面にブランド名のパターンを記載した一部平面図である。(m)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に敬老の日のパターンを記載した一部平面図である。(n)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に結婚式(引き出物)のパターンを記載した一部平面図である。(o)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面に赤ちゃんのパターンを記載した一部平面図である。(p)この発明の実施の形態例の他の例であって、剥離紙を剥がした状態の封緘シールの表面にリボンのパターンを記載した一部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施の形態例1)
以下、この発明の実施の形態例1の封緘シールを図に基づいて説明する。この封緘シールAは、
図2及び
図3に示す様に、紙製の円板状のシール1を2枚、間を開けて並べて設け、これらの2枚のシール1、1の裏面であって、2枚のシール1、1の間に一定幅のリボン2を渡してこれら2枚のシール1、1を繋いでおり、これら2枚のシール1、1及びリボン2の裏面に剥離紙3bを設けて成る。また、リボン2には解れ防止のために糊引きがなされている。
【0021】
また、この封緘シールAのシール1の表面にはクリスマス用のパターン1aが設けられている。具体的には、リースを背景にし、その前に「Merry X ’mas」の文字を入れている。また、シール1の裏面に粘着剤層1bを設けており(
図3参照)、この粘着剤層1bの下面に剥離紙3bを当接して貼り付けている。また、リボン2は各シール1の粘着剤層1bの一部に貼着されており、リボン2の裏面には粘着剤層1bは設けられていない。
【0022】
次に、この封緘シールAの製造方法を説明する。
図4に示す様に、一定幅を有し、裏面に、粘着剤層1bを介して剥離紙3aを備えたシート4上に、上記パターン1aを2つづつ並べて連続して印刷し、このシート4をロール状に巻き付けて形成する。この様なシート4を一定長伸ばし、さらに、このシート4の相対向する各パターン1aの間部分に対して、上方から、
図5に示す様な刃型10を連続して押圧して打ち抜き加工を行い(第1抜き加工)、
図6に示す様に、並んだ2つのパターン1aの間の不要な部分のシート4を取り除く。この時、上記刃型10はシール部分のみを切断し、剥離紙3aは切断しない。
【0023】
その後、
図7に示す様に、長方形状で大きな剥離紙3bを用意し、この剥離紙3b表面の長手方向の略中央に一定幅かつ一定長のリボン2を伸ばして載置する。そして、このリボン2を間に挟み、上記不要な部分を取り除いたシート4を剥離紙3aから夫々剥がして、
図8及び
図9に示す様に、上記リボン2の両端縁に沿ってかつこのリボン2の両端縁上の一部に被さって、上記シート4を相対向して載置する。その後、これらのシート4を上方から押圧して、各シート4は、裏面の粘着剤層1bにより剥離紙3bに貼着される。また、これと同時に、リボン2の両端部も、両側の各シート4の裏面の粘着剤層1bに貼着される。
【0024】
その後、上記2つのシート4の相対向する各パターン1aを1組として、
図10に示す様な、2つの円形状のシールをリボンでつないだ外郭形状(以下、「略ダンベル形状」と言う)の抜き型5で、上方から押し当てて,上記剥離紙3bの上面にリボン2及びシート4を重ねたものを打ち抜いて切断し、極めて容易にこの封緘シールAを形成することが出来る(第2抜き加工)。
【0025】
この時、この抜き型5の略ダンベル形状の刃5aは、上記剥離紙3bまで伸びず、上記シート4とリボン2までしか切断出来ないようになっている。その後、各パターン1a以外の部分のシート4や不要なリボン部分を剥離紙3bの上から剥ぎ取る。これにより、
図2のものが出来上がる。
【0026】
さらに、上記封緘シールAを実際に使う様子を説明する。
図1に示す様に、手提げ袋Bに使用する。まず、この封緘シールAの裏面の剥離紙3bを剥がし、取り付ける手提げ袋Bの上部の開口を手で仮止めしてこの開口の相対向する中央の端縁に、封緘シールAのリボン2の部分を跨らせて両端に有るシール1、1を手提げ袋Bの側面に強く押圧し、各裏面の粘着剤層1bによって貼り付ける。
【0027】
これで、この手提げ袋Bの上部の開口を容易に閉じることが出来、また、今が、12月のクリスマスプレゼントの時期として、この封緘シールAのシール1のクリスマスのパターン1aがクリスマスの雰囲気を大いに盛り上げてくれるものとなる。
【0028】
また、この封緘シールAでは、イベントに関するパターンの他、文言や写真なども印刷することが出来、さらに、形、サイズ及び印刷等を夫々自由に設定することが出来、自分(自社)だけの封緘シールを作成することが出来る。
【0029】
(実施の形態例2)
また、上記クリスマスのパターン1aの封緘シールAに代えて、
図11に示す様に、シール6のパターン6aとして、表面に金箔を施し、その上に英文字で「Present」と記載し、また、このシール6の下辺から二方向にリボンの脚部7cを夫々突出させたものを使用することも出来る。この様にすると、
図12に示す様に、手提げ袋Bに取付けた時、見た目にもかなり豪華な封緘シールCとなる。
【0030】
製造方法としては、突出したリボンの脚部7cを設ける手間が増えるが、基本的な工程は、上記封緘シールAと同様である。裏面に、粘着剤層6b(
図14参照)を介して剥離紙を裏面に備えたシート11上に、上記パターン6aを2つづつ並べて連続して印刷し、このシート11をロール状に巻き付けて形成する(図示省略)。この様なシート11を一定長伸ばし、さらに、このシート11の2つ並んだ各パターン6aの間部分に対して、上方から、刃型(図示省略)を連続して押圧してシート11の不要部分の打ち抜き加工を行い(第1抜き加工)、リボン7aを取り付ける部分の不要なシート11を取り除く。この時、上記刃型はシール部分のみを切断し、剥離紙は切断しない。
【0031】
その後、
図13に示す様に、長方形状の大きな剥離紙12を用意し、この剥離紙12表面の長手方向の中央に一定幅かつ一定長のリボン7aを伸ばして載置する。また、上記リボン7aを挟んでその左右夫々に一定幅かつ一定長のリボン7bを間隔をあけて載置する。これらのリボン7a、7b上には、予め一定間隔でリボンの柄がプリントされている。そして、上記リボン7aとリボン7bとの間に、これらのリボン7a、7bの各端縁に沿ってかつこれらのリボン7a、7bの端縁上の一部に被さって、上記不要なシールを取り除いたシート11を剥離紙から剥がして、相対向して載置する。その後、これらのシート11を上方から押圧して、
図14に示す様に、各シート11は、裏面の粘着剤層6bにより剥離紙12に貼着される。また、これと同時に、リボン7a、7bの各端部も、両側の各シート11の裏面の粘着剤層6bの一部に貼着される。
【0032】
その後、上記2つのシート11の相対向する各パターン6aを1組として、
図15に示す様な、2つの略星型の円形状のシールをリボンでつないだ外郭形状(以下、「略ダンベル形状」と言う)の抜き型13で、上方から押し当てて,上記剥離紙12の上面のリボン7a、7b及びシート11を重ねたものを打ち抜いて切断し、極めて容易にこの封緘シールCを形成することが出来る(第2抜き加工)。その後、各シート11及びリボン7a、7bの余分な部分をはぎ取る。
【0033】
また、上記パターン1a、6aに代えて、
図16に示す様に、会社名やショップ名、又はブランド名を入れたものを使用すると、手提げ袋Bが無地のものの場合であっても、この封緘シールDを使用するだけで、会社名やショップ名、又はブランド名を広告宣伝することが出来る。また、この封緘シールDを使用することにより、無地の手提げ袋であってもこの封緘シールにより、全体として自社のオリジナル品とすることが出来る。
【0034】
また、
図17及び
図18に示す様に、封緘シールE、Fのリボン8、9として、一定の面積を有するものを用意し、これの略中央を菱形等に型抜きして通孔8a、9aを設け、さらに、このリボン8の文字「Patisserie QUEEN ALICE」8bとリボン9の枠9bに金箔を施している。こうすることにより、封緘シールE、Fではより豪華なイメージを持たせることが出来、また、シールとリボンとの組み合わせの幅も広がり、選択の余地も広がる。
【0035】
また、
図19及び
図20に示す様に、封緘シールA´のシールの表面を二層構造として、表層14をめくると、下にメッセージ欄15が出て来るようにして、メッセージを書き残すことも出来る。
【0036】
この実施の形態例の封緘シールにおいては、上述の様に、形、サイズ及び印刷を夫々自由に選択することが出来る。また、シールの粘着剤としては、いわゆる一回接着だけのものと、繰り返し何度でも貼り替えが出来るものを選択することが出来る。また、シールの素材としては、一般のシールと同様に、キャストコート紙、金銀ホイル紙、フィルムベース、和紙タック紙、フェルトの各種の素材を選ぶことが出来る。また、印刷は、一般のシールと同様に、1〜4色印刷から金銀箔押しが出来る。また、シールの加工としては、エンボス加工、リオトーン加工又はラミネート加工等が出来る。ラミネート加工を施すようにすれば、雨天時に雨がかかったとしてもはじいて安心である。この様に、需要者の選択の幅はさらに広がるものである。
【0037】
また、リボンについては、サテンリボン、フィルムリボン、紐リボン又は紙リボン(シールと一体になる)等から選択する。
【0038】
この様に、実施の形態例の封緘シールを使用するだけで、(ア)既製デザインの手提げ袋を、簡単に、自社の商品販売や商品販売促進に合わせたオリジナルの手提げ袋とすることが出来る。(イ)ショップのブランド力のアップにつながる。(ウ)クリスマス等のカレンダーイベント毎の販売促進を行うなうことが容易に出来る。(エ)需要者の個人的なイベント、例えば誕生日、結婚式等の需要の喚起を呼び起こすことが出来、この封緘シールの需要に拍車をかけることが出来る。(オ)既存の手提げ袋を、簡単に、展示会などの専用の手提げ袋にすることが出来る等々の効果を奏することが出来る。
【0039】
なお、上記実施の形態例では、封緘シールを手提げ袋に使用したが、手提げの無い袋に使用しても良く、また、これらの封緘シールを使用することにより、上記実施の形態例と同様の効果を奏することが出来る。
【0040】
また、上記実施の形態例では、第1抜き加工及び第2抜き加工を行っており、もちろん第1抜き加工を行った方がきれいに縁取りされた封緘シールが出来るが、封緘シールAなどシンプルな形状で、パターン1aの上部の縁取りが求められない場合、第1抜き加工を省略しても良い。
【0041】
また、封緘シールのシールの表面のパターンとして、クリスマス用又はプレゼント用のパターンを使用しているが、この封緘シールの表面には、上記のものに限らず、
図21に示す様に、(a)ハロウイーン、(b)バレンタインデイ、(c)ホワイトデイ、(d)母の日、(e)父の日、(f)誕生日、(g)犬のキャラクターの絵、(h)開店記念セール、また、
図22に示す様に、(i)招き猫、(j)花束、 (k) フラワーギフト、(l)ブランド名、(m)敬老の日、(n)結婚式(引き出物)、(o)赤ちゃん、(p)リボン等々顧客が望むものなら何でも記載することが出来る。
【0042】
また、リボン2を糊引きしているが、布の種類によっては無くても良い。
また、リボン2、7a、7b、8、9を使用しているが、これらは特許請求の範囲の各請求項における帯状体の具体例を示すものである。
【符号の説明】
【0043】
A 封緘シール A´ 封緘シール B 手提げ袋
C 封緘シール D 封緘シール E 封緘シール
F 封緘シール G 封緘シール
1 シール 1a パターン 1b 接着剤層
2 リボン 3a 剥離紙 3b 剥離紙
4 シート 5 抜き型 5a 刃型
6 シール 6a パターン 7a リボン
7b リボン 7c リボンの脚部 8 リボン
8a 通孔 8b 文字 9 リボン
9a 通孔 9b 枠 10 刃型
11 シート 12 剥離紙 13 抜き型
14 表層 15 メッセージ欄