【実施例】
【0083】
  (実施例1)
  N−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)イソブチルアミド
【化11】
【0084】
  ステップ(i):1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製
【化12】
【0085】
  エタノール(35ml)中3−アミノブタ−2−エンニトリル(60g、731mmol)とtert−ブチルヒドラジン(96g、731.1mmol)との混合物に、トリエチルアミン(220ml、2195mmol)を添加した。この混合物を12〜16時間還流した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮した。濃縮物を水(100ml)および酢酸エチル(700ml)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題生成物を得た。
【0086】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  5.37  (s,  1H),  3.51  (bs,  2H),  2.14  (s,  3H),  1.61  (s,  9H)。MS  (m/z):  154  (M
++1,  100%)。
【0087】
  ステップ(ii):N−(1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドの調製
【化13】
【0088】
  1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−5−アミン(110g、0.71mol)に、無水酢酸(73ml、0.71mol)を撹拌しながら滴下した。この反応混合物を20〜35℃で1〜2時間撹拌した。その後、反応混合物を過剰のヘキサンで洗浄し、ろ過して、黄色の固体として表題化合物を得た。融点:118〜120℃。
【0089】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  7.27,(bs,  1H),  6.003  (s,  1H),  2.17  (s,  3H),  1.62  (s,  9H)。MS  (m/z):  196  (M
++1,  70%)。
【0090】
  ステップ(iii):1−(tert−ブチル)−6−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−カルボアルデヒドの調製
【化14】
【0091】
  オキシ塩化リン(62g、407mmol)を、1−(tert−ブチル)−6−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−カルボアルデヒド(15g、8.8mmol)に添加し、この混合物を90〜95℃で3時間撹拌しながら加熱した。その後、無水DMF(18g、246mmol)を、混合物の温度を90〜95℃に維持しながら、30分かけてゆっくりと添加した。さらに2時間撹拌後、反応混合物を20〜35℃に冷却し、破砕氷(100g)上に注いだ。沈殿固体をろ別し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させた。
【0092】
  その後、黄色がかった固体生成物を塩化メチレン(200mL)中に溶解させ、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させて、淡黄色固体として所望の生成物を得た。MS(m/z):251(M
++1)。
【0093】
  ステップ(iv):6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−プラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−カルボアルデヒドの調製
【化15】
【0094】
  炭酸カリウム(8.2g、57mmol)を、DMSO(50mL)中の1−(tert−ブチル)−6−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−カルボアルデヒド(5g、29mmol)およびビスシクロプロピルメチルアミン−(3,7ml、1.5mmol)(米国特許第3,546,295号に開示された文献方法に従って調製した)の溶液に窒素下で添加した。20〜35℃で0.5時間撹拌後、この反応混合物を80℃で14時間加熱した。
【0095】
  その後、反応物を20〜35℃に冷却し、水(30mL)および酢酸エチル(30mL)を添加し、有機層を混合物から分離した。有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下でロータリエバポレータを用いて溶媒を除去した。残渣をシリカゲル(60〜120メッシュ)を用い、5%溶離液で溶出させるクロマトグラフィーにより精製して、黄色の固体として表題化合物を得た。MS  (m/z):  341  (M
++1,  100%)。
【0096】
  ステップ(v):5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの調製
【化16】
【0097】
  酢酸(2.82g、46mmol)を、メタノール中の6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−カルボアルデヒド(8g、23mmol)および(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)メタンアミン(5.7g、23mmol)の混合物に0℃で添加した。得られた混合物を20分間連続して撹拌した。この反応混合物に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(4.5g、70mmol)を0℃で少しずつ添加し、この混合物を1時間撹拌した。その後、混合物を水でクエンチし、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、表題化合物を得た。
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  7.71-7.81  (m,  4H),  3.91  (s,  2H),  3.83  (s,  2H),  3.11-3.13  (m,  4H),  2.49  (s,  3H),  1.76  (s,  9H),  0.9-0.95  (m,  2H),  0.33-0.37(m,  4H),  0.008-0.07  (m,  4H);  
MS  (m/z):  568  (M
++1,  100%)。
【0098】
  ステップ(vi):5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの調製
【化17】
【0099】
  炭酸カリウム(0.43g、3mmol)を、DMF中の5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.6g、1mmol)および5−ブロモ−2−クロロピリミジン(0.6g、3mmol)の混合物に添加した。得られた混合物を100℃で12〜16時間撹拌した。この反応混合物を水で処理し、酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。シリカゲル(60〜120メッシュ)および溶離液として石油エーテル中5%酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーにより、この生成物をさらに精製した。
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.69  (s,  2H),  7.69-7.72(m,  3H),  5.035  (s,  2H),  4.80  (s,  2H),  3.07-3.15  (m,  4H),  2.40  (s,  3H),  1.79  (s,  9H),  0.89-0.86(m,  2H),  0.31-0.36  (m,  4H),  0.015-0.07  (m,  4H)
MS  (m/z):  726  (M
++1,  30%)。
【0100】
  ステップ(vii):N−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)イソブチルアミドの調製
【0101】
  5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(150mg、0.207mmol)およびイソブチルアミド(0.018g、0.207mmol)を、密封試験管中1,4−ジオキサン(5ml)中に溶解させ、これに1,2−トランスジアミノシクロヘキサン(0.007g、0.062mmol)、およびCuI(0.007g、0.078mmol)を添加した。この反応混合物をアルゴンによって15分間脱気した。反応混合物に、K
2CO
3(0.057g、0.414mmol)を添加し、それをアルゴンによって15分間さらに脱気した。次いで、反応混合物を80℃で3日間撹拌した。その後、反応混合物をDCM−MeOH(3:1)混合物(10ml)で希釈し、セライトを通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し;60〜120シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中25%EtOAcを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
【0102】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.53  (s,  2H),  7.75  (s,  3H),  7.70  (s,  1H),  6.91  (s,  1H),  5.05  (s,  2H),  4.82  (s,  2H),  3.09  (d,  J  =  6.8  Hz,  4H),  2.39  (s,  3H),  1.78  (s,  9H),  1.28  (d,  J  =  6.8  Hz,  6H),  0.92-0.88  (m,  3H),  0.84  (q,  J  =  1.6  Hz,  4H),  0.07-0.008  (m,  4H).  MS  (m/z):  731  (M
++1,  100%)。
【0103】
  (実施例2)
  5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン
【化18】
【0104】
  ステップ(i):5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの調製
【化19】
【0105】
  実施例−1のステップ(vi)に示したのと実質的に同じ手順に従うことによって、および適切な出発物質を用いることによって、表題化合物を調製した。
【0106】
  ステップ(ii):5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの調製
【0107】
  上記に調製したとおりの5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.05g、0.069mmol)、シクロプロピルボロン酸(0.007g、0.083mmol)をトルエン(10ml)に溶解させた。これに、トリシクロヘキシルホスフィン(0.002g、0.0069mmol)、Pd(OAc)
2(0.0007g、0.0034mmol)、K
3PO
4(0.051g、0.241mmol)を添加した。この混合物を100℃で16時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。このようにして得た粗生成物を、シリカゲル60〜120メッシュ、溶離液として石油エーテル中の10%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
【0108】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.20  (s,  2H),  7.69  (m,  3H),  7.60  (s,  1H),  5.03  (s,  2H),  4.81  (s,  2H),  3.09-3.07  (m,  4H),  2.38  (s,  3H),  1.77  (s,  9H),  0.96-0.91  (m,  4H),  0.66-0.65  (m,  2H),  0.008-0.003  (m,  8H).    MS  (m/z):  686  (M
++1,  100%)。
【0109】
  (実施例3)
  N−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)シクロプロパンカルボキサミド
【化20】
【0110】
  実施例1に示したのと実質的に同じ手順を用いて、およびステップ(vii)においてイソブチルアミドの代わりにシクロプロパンアミドを用いることによって、表題化合物を合成した。
【0111】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.53  (s,  2H),  7.70  (s,  3H),  7.62  (s,  1H),  5.05  (s,  2H),  4.81  (s,  2H),  3.08  (d,  J  =  6.8  Hz,  4H),  2.39  (s,  3H),  1.78  (s,  9H),  1.57-0.88  (m,  6H),  0.33  (q,  J  =  1.6  Hz,  4H),  0.027-0.001  (m,  4H).    MS  (m/z):  729  (M
++1,  100%)。
【0112】
  (実施例4)
  1−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)エタノン
【化21】
【0113】
  ステップ(i):5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの調製
【化22】
【0114】
  実施例1のステップ(v)に示したのと実質的に同じ手順を用いて、および適切な出発物質を用いて、表題化合物を合成した。
【0115】
  ステップ(ii):1−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)エタノンの調製
【0116】
  DMF中の5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.761mmol、0.400g)を、1−(2−クロロピリミジン−5−イル)エタノン(0.761mmol、0.119g)およびK
2CO
3(2.283mmol、0.315g)で処理した。この反応混合物を60〜70℃で12〜16時間撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水およびブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中50%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
【0117】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.9  (s,  1H),  7.70  (s,  1H),  7.60  (s,  2H),  7.50  (s,  1H),  5.10  (s,  2H),  4.80  (s,  2H),  3.90  (s,  3H),  3.10  (d,  J  =  6.0  Hz,  4H),  2.50  (s,  3H),  2.30  (s,  3H),  0.90  (m,  2H),  0.40  (m,  4H),  0.10  (m,  4H).    MS  (m/z):  646  (M
++1,  50%)。
【0118】
  (実施例5)
  1−(2−(((6−ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)エタノン
【化23】
【0119】
  実施例4に示したのと実質的に同じ手順に従って、および出発物質として実施例1のステップ(v)で得た5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンを用いて、表題化合物を得た。
【0120】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.90  (d,  2H),  7.80  (m,  3H),  7.60  (s,  1H),  5.10  (s,  2H),  4.90  (s,  2H),  3.10  (d,  J  =  6.0  Hz,  4H),  2.54  (s,  3H),  2.39  (s,  3H),  1.20  (s,  9H),  0.30  (m,  4H),  0.01  (m,  4H).    MS  (m/z):  688  (M
++1,  100%)。
【0121】
  (実施例6)
  (E)−1−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エン−1−オン
【化24】
【0122】
  実施例5で得た1−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)エタノン(0.1g、0.14mmol)およびDMF−DMA(0.02mL)をトルエン(2mL)中に溶かし、この反応混合物を48時間還流した。水を、(20〜35℃に)冷却した反応物質に添加し、それを酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて、粗生成物を得、これを、60〜120メッシュシリカゲルを用い、石油エーテル中20%酢酸エチルで所望の生成物を溶出させるカラムクロマトグラフィーにより精製した。MS  (m/z):  743  (M
++1,  100%)。
【0123】
  (実施例7)
  5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル
)(5−(イソオキサゾール−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)
−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)
−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン
【化25】
【0124】
  メタノール中、実施例6で得た(E)−2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−N−((ジメチルアミノ)メチレン)ピリミジン−5−カルボキサミドの混合物(0.100g、0.130mmol)に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.03ml、0.80mmol)を添加した。得られた混合物を1〜2時間還流した。その後、反応混合物を水で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これを、100〜200メッシュシリカゲルおよび溶離液として5%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製した。
【0125】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.81  (s,  2H),  8.30  (d,  J  =  1.9  Hz,  1H),  7.74  (s,  3H),  7.62  (s,  3H),  6.45  (d,  J  =  1.9  Hz,  1H),  5.30  (s,  1H),  5.14  (s,  2H),  4.90  (s,  1H),  3.105  (d,  J  =  6.6  Hz,  4H),  2.39  (s,  3H),  1.28  (s,  9H),  0.94-0.86  (m,  2H),  0.37-0.33  (m,  4H),  0.07-0.03  (m,  4H)。MS  (m/z):  713  (M
++1,  100%)。
【0126】
  (実施例8)
  5−(((5−(1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−2−イル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン
【化26】
【0127】
  実施例6で得た(E)−N−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−3−ジメチルアミノ)アクリルアミド(0.100g、0.13mmol)およびヒドラジン水和物(0.04ml、0.8mmol)をエタノール中に溶かした。この反応混合物を2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、EtOACで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これを、100〜200シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中30%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0128】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl3)  δ  8.82  (s,  2H),  7.74-7.72  (m,  4H),  7.64  (s,  2H),  6.58  (d,  J  =  2.2  Hz,  1H),  5.11  (s,  2H),  4.88  (s,  2H),  3.10  (d,  J  =  6.6  Hz,  4H),  2.38  (s,  3H),  1.78  (s,  9H),  0.96-0.86  (m,  2H),  0.37-0.33  (m,  4H),  0.016-0.008  (m,  4H).    MS  (m/z):  712  (M+1,  100%)。
【0129】
  (実施例9)
  5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン
【化27】
【0130】
  DMF(2ml)中の水素化ナトリウム(0.008g、0.21mmol)を、実施例8で得た5−(((5−(1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−2−イル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.03g、0.042mmol)に撹拌しながら滴下した。この反応混合物を0℃で20分間撹拌した。この温度でCH
3Iを添加し、この混合物を20〜35℃で1時間撹拌した。次いで、この反応混合物を水で処理し、この混合物を酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、60〜120シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中35%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製して、表題化合物を得た。
【0131】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.01  (s,  2H),  7.74  (m,  4H),  6.50  (s,  1H),  5.17  (s,  2H),  4.49  (s,  2H),  3.95  (s,  4H),  2.40  (s,  3H),  1.39  (s,  9H),  0.91-0.88  (m,  2H),  0.39-0.35  (m,  4H),  0.015-0.001  (m,  4H).    MS  (m/z):  726  (M
++1,  60%)。
【0132】
  (実施例10)
  2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−カルボニトリル
【化28】
【0133】
  実施例1のステップ(vi)で得た、5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.69mmol、0.500g)を、CuCN(0.0.69mmol、0.06g)で処理した。この反応混合物にDMF(5ml)を添加し、この混合物を160℃で12〜16時間加熱した。次いで、混合物を破砕氷中に注ぎ入れ、固体の沈殿を生じさせた。沈殿物をろ過し、溶離液として石油エーテル中15%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0134】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.65  (d,  J  =  10.0  Hz,  2H),  7.75  (s,  1H),  7.70  (s,  2H),  7.50  (s,  1H),  5.10  (s,  2H),  4.80  (s,  2H),  3.10  (d,  J  =  6.4  Hz,  4H),  2.40  (s,  3H),  1.70  (s,  9H),  0.80  (m,  2H),  0.36  (m,  4H),  0.00  (m,  4H).    MS  (m/z):  671  (M
++1,  100%)。
【0135】
  (実施例11)
  2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−カルボキサミド
【化29】
【0136】
  エタノール中、実施例10で得た2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−カルボニトリル(0.000074mmol、0.050g)を、KOHの1%溶液(5ml)および触媒量の過酸化水素で処理した。この反応混合物を40℃で30分間加熱した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、水で処理し、EtOAcで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中40%EtOAcを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
【0137】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.87  (s,  2H),  7.90  (s,  2H),  7.77  (s,  2H),  7.65  (s,  1H),  5.09  (s,  2H),  5.01  (s,  2H),  3.00  (d,  J  =  6.4  Hz,  4H),  2.28  (s,  3H),  1.67  (s,  9H),  0.80  (m,  2H),  0.27  (m,  4H),  0.00  (m,  4H).    MS  (m/z):  689  (M
++1,  100%)。
【0138】
  (実施例12)
  2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−N,N−ジメチルピリミジン−5−カルボキサミド
【化30】
【0139】
  DMF(ml)中、実施例11で得た2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−カルボキサミド(0.0000072mmol、0.005g)を、水素化ナトリウム(0.000014mmol、0.0003g)およびヨウ化メチル(0.000014mmol、0.002g)で処理した。この反応混合物を20〜35℃で1時間撹拌した。次いで、反応混合物を水で処理し、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、溶離液として石油エーテル中20%EtOAcを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
【0140】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.57  (s,  2H),  7.72  (s,  3H),  7.61  (s,  1H),  5.10  (s,  2H),  4.80  (s,  2H),  3.10  (s,  6H),  3.00  (d,  J  =  6.0  Hz,  4H),  2.40  (s,  3H),  1.78  (s,  9H),  0.40  (m,  4H),  0.00  (m,  4H).    MS  (m/z):  717  (M
++1,  100%)。
【0141】
  (実施例13)
  3−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)オキサゾリジン−2−オン
【化31】
【0142】
  実施例1のステップ(vi)で得た5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンおよびオキサゾリジン−2−オン(0.15g、0.22mmol)を、1,4−ジオキサン(5mL)中に溶かした。これに、CuI(0.004g、0.22mmol)、シクロヘキシルアミン(0.005g、0.048mmol)およびK
2CO
3(0.06g、0.44mmol)を添加した。この反応混合物をアルゴンによって15分間脱気した。その後、それを40〜50psiで114℃の温度で3日間撹拌した。次いで、セライトを通して反応混合物をろ過し、減圧下で濃縮し、60〜120メッシュシリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中20%EtOAcを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体として表題化合物を得た。
【0143】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.59  (s,  2H),  7.72-7.70  (m,  3H),  7.61  (s,  1H),  5.07  (s,  2H),  4.83  (s,  2H),  4.55  (t,  J  =  7.6  Hz,  2H),  4.04  (t,  J  =  8.0  Hz,  2H),  3.09  (d,  J  =  6.4  Hz,  4H),  2.40  (s,  3H),  1.78  (s,  9H),  0.92-0.88  (m,  2H),  0.39  (q,  J  =  8.4  Hz,  4H),  0.03-0.00  (m,  4H)。MS  (m/z):  731  (M
++1,  100%)。
【0144】
  (実施例14)
  5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−モルホリノピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン
【化32】
【0145】
  実施例1のステップ(vi)で得た5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ−メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.25g、0.345mmol)、Pd
2(dba)
3(0.053g、0.05mmol)、2−(ビフェニル)ジ−tert−ブチルホスフィン(0.0012g、0.04mmol)、NaOtBu(0.05g、0.52mmol)およびモルホリン(0.045g、0.52mmol)の混合物に、トルエンを添加した。得られた混合物を4時間加熱還流した。その後、この反応混合物を20〜35℃に冷却し、水で処理し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、溶離液として石油エーテル中15%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
【0146】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.17  (s,  2H),  7.70  (s,  3H),  7.61  (s,  1H),  5.02  (s,  2H),  4.81  (s,  2H),  3.89-3.87  (m,  4H),  3.08-3.06  (m,  8H),  2.38  (s,  2H),  0.89-0.86  (m,  2H),  0.34-0.31  (m,  4H),  0.08-0.009  (m,  4H).    MS  (m/z):  731  (M
++1,  100%)。
【0147】
  (実施例15)
  5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−モルホリノピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン
【化33】
【0148】
  ステップ(i):5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの調製
【化34】
【0149】
  実施例1のステップ(vi)のものと実質的に同様の手順を用いて、および適切な出発物質を用いることによって、表題化合物を合成した。
【0150】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.4  (s,  2H),  7.58  (s,  1H),  7.65  (s,  2H),  7.71(s,  1H),  5.03(s,  2H),  4.77(s,  2H),  3.96(s,  3H),  3.13(s,  2H),  3.11(s,  2H),  2.39  (s,  3H),  0.94-0.86(m,  2H),  0.39-0.35  (m,  4H),  0.08-0.04(m,  4H).    MS  (m/z):  684  (M
++2,  100%)。
【0151】
  ステップ(ii):5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−モルホリノピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの調製
【0152】
  実施例14のものと実質的に同様の手順によって、反応物質として上記ステップから得た5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンを用いることによって、表題化合物を得た。
【0153】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.19  (s,  2H),  7.68  (s,  1H),  7.61  (s,  1H),  7.60  (s,  2H),  5.03  (s,  2H),  4.79  (s,  2H),  3.97  (s,  3H),  3.91-3.87  (m,  4H),  3.09  (m,  4H),  2.38  (s,  3H),  0.93-0.88  (m,  2H),  0.37-0.35  (m,  4H),  0.14-0.01  (m,  4H).    MS  (m/z):  689  (M
++1,  100%)。
【0154】
  (実施例16)
  1−(2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−イル)ピロリジン−2−オン
【化35】
【0155】
  実施例1のステップ(vi)で得た5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.2g、0.293mmol)、2−ピロリジノン(0.024g、0.293mmol)、CuI(0.005mg、0.029mmol)、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.007g、0.064mmol)を密封試験管中の1,4−ジオキサン(5mL)に溶かし、これを、アルゴンによって15分間脱気した。それに、K
2CO
3(0.08g、0.586mmol)を添加した。この反応混合物を100℃で28時間撹拌した。その後、セライトを通して反応混合物をろ過し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、溶離液としてEtOAc−石油エーテルを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
【0156】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.66  (s,  2H),  7.71  (s,  3H),  7.61  (s,  1H),  5.06  (s,  2H),  4.83  (s,  2H),  3.84  (t,  J  =  6.8  Hz,  2H),  3.09  (d,  J  =  6.4  Hz,  4H),  2.61  (t,  J  =  8.0  Hz,  2H),  2.40  (s,  3H),  2.27-2.22  (m,  2H),  1.78  (s,  9H),  0.91-0.36  (m,  2H),  0.34  (q,  J  =  8.4  Hz,  4H),  0.03-0.00  (m,  4H)。MS  (m/z):  729  (M
++1,  100%)。
【0157】
  (実施例17)
  エチル−2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−4−メチルピリミジン−5−カルボキシレート
【化36】
【0158】
  実施例1のステップ(v)で得た5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.8g、1.4mmol)を、DMF(8ml)に溶解させた。上記溶液に、エチル−2−クロロ−4−メチルピリミジン−5−カルボキシレート(0.29g、1.4mmol)、溶融炭酸カリウム(fused  potassium  carbonate)(0.58g、2.8mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で2時間加熱した。次いで、この反応混合物を水中に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、60〜120シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中5%EtOAcを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(収率:30%)。
【0159】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.90  (bs,  1H),  7.80-7.60  (m,  4H),  5.10  (s,  2H),  4.90  (s,  2H),  3.10  (m,  4H),  2.70  (s,  3H),  2.40  (s,  3H),  0.80  (m,  2H),  0.40  (m,  4H),  0.10  (m,  4H)。MS  (m/z):  732  (M
++1,  100%)。
【0160】
  (実施例18)
  2−(((6−ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−4−メチルピリミジン−5−カルボン酸
【化37】
【0161】
  実施例17で得たエチル2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−4−メチルピリミジン−5−カルボキシレート(0.120g、0.16mmol)をEtOH(6ml)に溶解させ、それに10%NaOH(4ml)を添加した。この反応混合物を20〜35℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物をクエン酸溶液で酸性にし、EtOAcで抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この生成物を、60〜120シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中20%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーによりさらに精製して、所望の生成物を得た(収率:14%)。
【0162】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.90  (bs,  1H),  7.80-7.60  (m,  4H),  5.1  (s,  2H),  4.90  (s,  2H),  3.10  (m,  2H),  2.70  (s,  3H),  2.40  (s,  3H),  0.80  (m,  2H),  0.40  (m,  4H),  0.10  (m,  4H)。MS  (m/z):  704  (M
++1,  100%)。
【0163】
  (実施例19)
  エチル2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−カルボキシレート
【化38】
【0164】
  実施例1のステップ(v)で得た5−(((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)メチル)−1−(tert−ブチル)−N,N−ビス(シクロプロピルメチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.8g、1.4mmol)をDMF(8ml)に溶解させた。エチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(0.58g、1.4mmol)、溶融炭酸カリウム(0.58g、2.8mmol)を上記溶液に添加し、得られた混合物を70℃で2時間加熱した。次いで、この反応混合物を水中に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、60〜120シリカゲルおよび溶離液として石油エーテル中5%EtOAcを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(収率30%)。
【0165】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  8.90  (bs,  1H),  7.80-7.60  (m,  4H),  5.10  (s,  2H),  4.90  (s,  2H),  4.30  (m,  2H),  3.10  (m,  4H),  2.70  (s,  3H),  2.40  (s,  3H),  1.40  (t,  3H),  0.80  (m,  2H),  0.40  (m,  4H),  0.10  (m,  4H).    MS  (m/z):  732  (M
++1,  100%)。
【0166】
  (実施例20)
  2−(((6−ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−カルボン酸
【化39】
【0167】
  出発物質として実施例19で得たエチル2−(((6−(ビス(シクロプロピルメチル)アミノ)−1−(tert−ブチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)メチル)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)ピリミジン−5−カルボキシレートを用いて、実施例18について用いたものと実質的に同様の手順によって、表題化合物を調製した。
【0168】
1H  NMR  (400  MHz,  CDCl
3)  δ  13  (bs,  1H),  8.77  (s,  2H),  7.90  (s,  1H),  7.77  (s,  2H),  7.68  (s,  1H),  5.11  (s,  2H),  5.02  (s,  2H),  3.05  (d,  J  =  6,  4H),  2.28  (s,  3H),  1.67  (s,  9H),  0.8  (m,  2H),  0.27  (dd,  J  =  12.6,  J  =  5.18,  4H),  0.04  (dd,  J  =9.46,  J  =  4.8,  4H)。MS  (m/z):  690  (M
++1,  100%),  325  (50%)。
【0169】
  (実施例21)
  蛍光定量技術を用いるインビトロCETP活性の決定
【0170】
  ROAR  Biomedicals、米国からの市販の蛍光定量アッセイキットを用いるインビトロコレステリルエステル転送タンパク質阻害(CETP)アッセイを使用して、本出願の化合物のCETP阻害活性を測定した。このアッセイキットは、組換えCETP酵素(rCETP)の存在下でアクセプター分子(acceptor  molecule)へと転送される、蛍光自己消光中性脂質を有するドナー分子を用いる。アクセプター分子への蛍光中性脂質のCETP媒介転送は、蛍光の増加をもたらす(励起:492nm;発光:516nm)。
【0171】
  化合物の20mMストック溶液を100%DMSO中で調製し、反応ミックス中のDMSOの最終濃度が1%であるようにさらに希釈を行った。反応を、以下のとおりキット製造業者により提言されているとおりに行った。アッセイを、96ウェルマイクロプレートにおいて各ウェル中で行い、反応混合物は、190μlのアッセイ緩衝液(150mM  NaCl、10mM  トリスおよび2mM  EDTA、pH7.4)、4μlのドナー粒子、4μlのアクセプター粒子、rCETP(50ng)ならびに0.1nM、1nM、10nM、100nM、1000nMおよび10000nMという様々な最終濃度における2μlの試験化合物を含有した。一方は試験化合物を含まず(陽性対照)、他方はrCETPを含まない(陰性対照)、2つの対照反応を行った。反応物を37℃で90分間インキュベートし、反応プレートをPCR機械MX3005Pに移し、蛍光単位(FLU)を定量した(励起:492nm;発光:516nm)。
【0172】
  バックグラウンド蛍光について補正するために、負の対照値を、試験値すべて、ならびに陽性対照から差し引いた。活性の阻害パーセントは、以下の式を用いることによって計算した:  CETP活性の阻害%=[100−(100×(試験のFLU/陽性対照のFLU))]。
【0173】
半数最大阻害濃度(IC
50)を、BIOGRAPHソフトウェア(バージョン番号3.3)を用いて決定した。
【0174】
  このプロトコルを用いて、本明細書で記載されるとおりの様々な化合物が、以下の表に示すとおり、CETPに対して阻害効果を示すことがわかった:
【0175】
【表1】
【0176】
  (実施例22)
  脂質異常症のハムスターモデルにおけるHDL−Cの定性的変化および定量的変化の決定
【0177】
  雄のゴールデンシリアンハムスター(Mesocricetus  auratus)を地方供給者から入手した。高脂肪食餌(10%ココナッツ油、0.2%コレステロール)で1週間の順化期間後、動物から血液を抜き取り、薬物治療の開始前に血漿HDL−Cに基づいて媒体または薬物処置群に無作為化した。投与7日後に動物から血液を抜き取り、血漿総コレステロール、HDL−C、トリグリセリドを市販のキットを用いて分光光度法で測定した。上昇パーセントは、式:[(TT/OT)/(TC/OC)]−1×100に従って計算し、減少パーセントは、式:1−[(TT/OT)/(TC/OC)]×100に従って計算し、ここで、TTは、処置した試験日であり、OTは、処置したゼロ日目であり、TCは、対照試験日であり、OCは、対照ゼロ日目である。群間の差についての統計的有意性は、一元配置分散分析(ANOVA)、続いて、ダネット検定によった。P<0.05は、有意であると見なした。処置群対媒体群の有意差は、スチューデントt−検定により決定した。P<0.05は、有意と見なした。投与7日後の各処置群からのプールした血漿試料をまた、タンデムに接続したSuperose  6カラムおよびSuperdex  200カラムを用いるFPLCにより、主要なリポタンパク質クラスであるVLDL、LDL、およびHDLへと分画した。試料すべてについての画分を、Amplex  Red  Cholesterol  Assayキット(Molecular  Probes、米国)を用いて総コレステロールについてアッセイした。本明細書で記載されるとおりの化合物は、インビボCETP阻害に特徴的な大きいサイズのHDL−2サブクラスの出現を伴ったインビボHDL−C上昇に対する用量依存的および有意な効果の点で顕著な効果を示すことがわかった。
【0178】
  本出願を、先行実施例のいくつかによって例証してきたが、それらにより限定されると解釈されるべきでなく;むしろ、本出願は、以上に開示されたとおりの一般的領域(generic  area)を包含する。様々な変更および実施形態を、その精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。