特許第6140218号(P6140218)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6140218流体弁とともに使用するためのシャフト保持組立体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6140218
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】流体弁とともに使用するためのシャフト保持組立体
(51)【国際特許分類】
   F16K 1/32 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   F16K1/32 B
   F16K1/32 A
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-105936(P2015-105936)
(22)【出願日】2015年5月26日
(62)【分割の表示】特願2012-519551(P2012-519551)の分割
【原出願日】2010年5月17日
(65)【公開番号】特開2015-172441(P2015-172441A)
(43)【公開日】2015年10月1日
【審査請求日】2015年6月23日
(31)【優先権主張番号】12/498,822
(32)【優先日】2009年7月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591055436
【氏名又は名称】フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャーデ, ロス アーサー
【審査官】 関 義彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−60778(JP,A)
【文献】 実開昭62−73176(JP,U)
【文献】 実開昭56−171470(JP,U)
【文献】 特開平10−227233(JP,A)
【文献】 特開平7−269718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 1/32
F16K 27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体弁とともに使用するためのボンネット組立体であって、
前記流体弁のシャフトの少なくとも一部を受け入れる通路を画定し、前記流体弁に取外し可能に結合されるものとするボンネットと、
前記流体弁を通る流体の流れに実質的に暴露されないように前記ボンネット内に取り付けられる保持組立体であって、前記ボンネットの一部に少なくとも部分的に配備されたキャップによって前記ボンネット内に取り付けられ、前記シャフト内にある溝部および前記溝部内に少なくとも一部がある複数のリングセグメントを備え、前記複数のリングセグメントの一部が、前記溝部から延在し、前記ボンネットの表面と前記キャップの面の間に配備されて、前記ボンネットの表面と前記キャップの面に直に接し、前記キャップとの相互作用により、前記シャフトの長手軸に沿う前記シャフトの移動量を制御して、前記流体弁の着座面に対して前記シャフトの1つのみの端部に結合された密封要素の整合を可能とする保持組立体と、
を備えるボンネット組立体。
【請求項2】
複数のリングセグメントが少なくとも部分的に前記シャフト内の溝部を包囲し、前記ボンネット内で捕捉される、請求項1に記載のボンネット組立体。
【請求項3】
前記保持組立体は、前記ボンネットから延在する前記シャフトのもう一方の端部に隣接する、請求項1に記載のボンネット組立体。
【請求項4】
前記ボンネットは、前記通路を画定する細長い部分を備え、且つ前記ボンネットは更に前記キャップの一部を受け入れるための空洞部を画定するカラーを備える、請求項1に記載のボンネット組立体。
【請求項5】
前記保持組立体は、前記複数のリングセグメントが内部に少なくとも部分的に配置された前記キャップによって画定された第2の溝部をさらに備える、請求項4に記載のボンネット組立体。
【請求項6】
前記保持組立体は、前記第1の溝部から延在する前記複数のリングセグメントの一部によって係合される前記カラーの肩部をさらに備え、前記複数のリングセグメント、前記第1の溝部、前記第2の溝部、および前記肩部の間の相互作用は、前記流体弁の前記着座面に対して前記密封要素の整合を可能にするために、前記シャフトの前記長手軸に沿った前記シャフトの前記移動量を制御する、請求項5に記載のボンネット組立体。
【請求項7】
前記第2の溝部に対して前記複数のリングセグメントの整合を可能にするために、前記第2の溝部を包囲するテーパ面をさらに備える、請求項6に記載のボンネット組立体。
【請求項8】
前記第1の溝部の厚さは、前記保持部の厚さより比較的大きい、請求項6に記載のボンネット組立体。
【請求項9】
前記複数のリングセグメントは対称形である、請求項1に記載のボンネット組立体。
【請求項10】
前記第2の溝部は、前記シャフトが前記ボンネットから延在して通る前記キャップによって画定された開口を包囲する、請求項6に記載のボンネット組立体。
【請求項11】
流体弁であって、
その中を通る前記流体の流れを可能にする流れ開口を有する弁本体と、
前記流れ開口を包囲する密封部と、
そこから延在するシャフトを有する密封要素であって、前記流れ開口を通る前記流体の流れを制御するために前記密封部および前記流れ開口に対して可動である密封要素と、
前記弁本体に取外し可能に結合され、前記シャフトを受け入れるための通路を有するボンネットと、
前記流体弁を通る流体の流れに実質的に暴露されないように前記ボンネット内に取り付けられる保持組立体であって、前記ボンネットの一部に少なくとも部分的に配備されたキャップによって前記ボンネット内に取り付けられ、前記シャフト内にある溝部および前記溝部内に少なくとも一部がある複数のリングセグメントを備え、前記複数のリングセグメントの一部が、前記溝部から延在し、前記ボンネットの表面と前記キャップの面の間に配備されて、前記ボンネットの表面と前記キャップの面に直に接し、保持組立体と前記キャップとの相互作用により、前記シャフトの長手軸に沿う前記シャフトの移動量を制御して、
前記流体弁の着座面に対して前記シャフトの1つのみの端部に結合された密封要素の整合を可能とする保持組立体と、を備える流体弁。
【請求項12】
前記ボンネットは前記通路を形成する長い部分と、前記キャップの一部を受け入れる空洞部を形成するカラーとを備えた、請求項11に記載の流体弁。
【請求項13】
複数のリングセグメントが、前記シャフト内の溝部を少なくとも部分的に包囲し、前記ボンネット内で捕捉される、請求項11に記載の流体弁。
【請求項14】
流体弁であって、
その中を通る前記流体の流れを可能にする流れ開口を有する弁本体と、
前記流れ開口を包囲する密封部と、
そこから延在するシャフトを有する密封要素であって、前記流れ開口を通る前記流体の流れを制御するために前記密封部および前記流れ開口に対して可動である密封要素と、
前記弁本体に取外し可能に結合され、前記シャフトを受け入れるための通路を有するボンネットと、
前記弁本体および前記密封部に対して前記シャフトの1つのみの端部に結合された前記密封要素の整合を可能にするための、前記シャフトの長手軸に沿って前記シャフトの移動量を制御するための手段であって、前記流体弁を通る流体の流れに実質的に暴露されない前記ボンネット内に取り付けられている、手段と、を備え、
長手軸に沿って前記シャフトの移動量を制御するための手段は、前記ボンネットの一部に少なくとも部分的に配備されたキャップによって前記ボンネット内に保持されて、シャフト内にある溝部および前記溝部内に少なくとも一部がある複数のリングセグメントを備え、、前記複数のリングセグメントの一部が、前記溝部から延在し、前記ボンネットの表面と前記キャップの面の間に配備されて、前記ボンネットの表面と前記キャップの面に直に接し、前記シャフトの移動量を制御するための手段と前記キャップとの相互作用によって、前記シャフトの長手軸に沿う前記シャフトの移動量が制御される流体弁。
【請求項15】
回転弁であって、
その中を通る流体の流れを可能にする流れ開口を有する弁本体と、
前記流れ開口を包囲する密封面と、
前記弁本体に結合され、シャフトを受け入れるための通路を有するボンネットと、
少なくとも部分的に前記シャフトに沿って配置され、前記流れ開口から離間されたシャフト保持部と、
前記流れ開口を通る流体流れを制御するために前記シャフトのもう一方の端部を経由して片持ちに作られた流体流れ制御部材であって、前記シャフト保持部は、前記ボンネットの一部に少なくとも部分的に配備されたキャップによって前記ボンネット内に保持されて、前記シャフト内にある溝部内に少なくとも一部がある複数のリングセグメントを有し、前記複数のリングセグメントの一部が、前記溝部から延在し、前記ボンネットの表面と前記キャップの面の間に配備されて、前記ボンネットの表面と前記キャップの面に直に接し
前記シャフト保持部とキャップの相互作用により、前記シャフトの長手軸に沿う前記シャフトの移動が略規制され、前記密封面に対して前記シャフトの1つのみの端部に結合された流体流れ制御部材を整合させる、回転弁。
【請求項16】
前記シャフト保持部は、前記シャフトの肩部と前記キャップとの間で前記ボンネット内に捕捉された軸受組立体を備える、請求項15記載の回転弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に流体弁に関し、より詳細には、流体弁とともに使用するためのシャフト保持組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス制御設備またはシステムは、プロセス流体の流れを制御するために、ボール弁、バタフライ弁、偏心ディスク弁、偏心プラグ弁などの回転弁をしばしば採用する。回転弁は、通常、流体管路内に配置され、シャフトを介して弁の本体に回転自在に結合された流体制御要素(たとえば、ディスク、ボールなど)を含む。一部の回転弁を通る流体の流れを制御するために、流体制御要素の位置は、流体制御要素が流れ開口を包囲する密封部により密封係合状態にある閉位置から、流体制御要素が密封部から離間された、完全開位置すなわち最大流速位置まで変化する場合がある。
【0003】
流体制御要素を密封部と適切に整合可能にするために、一部の回転弁は、流体制御要素の上部ドライブハブおよび下部ドライブハブにそれぞれ当接する、対向するスリーブを提供される。さらに、流体制御要素を密封部と適切に整合可能にするために、一部の回転弁は、流体制御要素の上部ドライブハブおよび下部ドライブハブの両方を通って流体経路に入り、それぞれのスリーブを通って延在する、シャフトを含む。こうした手法は、密封部に対して流体制御要素の整合を可能にする場合があるが、衛生用途において、この手法に関連する流体経路内の多数の構成部品および当接部は、これらの構成部品上および/または構成部品の近傍に微粒子および/または細菌の蓄積および/または増殖を引き起こす傾向がある。
【発明の概要】
【0004】
流体弁とともに使用するためのボンネット組立体は、流体弁のシャフトの少なくとも一部を受け入れる通路を画定するボンネットを含む。ボンネットは、流体弁に取外し可能に結合されるものとする。さらに、例示的ボンネット組立体は、流体弁を通る流体の流れに実質的に暴露されないためにボンネット内に取り付けられた保持組立体を含む。保持組立体は、流体弁の着座面に対してシャフトの端部に結合された密封要素の整合を可能にするために、シャフトの長手軸に沿ったシャフトの移動量を制御するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】公知の回転弁の図である。
図2】例示的保持組立体を含む例示的回転弁の図である。
図3図2の例示的回転弁と同様の別の例示的回転弁の図である。
図4図2の例示的保持組立体を実装するために使用されてもよい例示的保持部の図である。
図5図2の例示的保持組立体を実装するために使用されてもよい例示的保持部の図である。
図6図2の例示的保持組立体を実装するために使用されてもよい例示的シャフトの図である。
図7図2の例示的保持組立体を実装するために使用されてもよい例示的カラーの図である。
図8図2の例示的回転弁を実装するために使用されてもよい例示的ボンネットの図である。
図9】代替の例示的保持組立体を有する例示的ボンネット組立体の図である。
図10】代替の例示的保持組立体を有する例示的ボンネット組立体の図である。
図11】代替の例示的保持組立体を有する例示的ボンネット組立体の図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
いくつかの例は、上記の図に示し、以下に詳細を説明する。これらの例の説明において、同様または同一の参照番号は、同一または類似の要素を示すために使用される。図は必ずしも原寸に比例して描かれてはおらず、図のいくつかの特徴およびいくつかの表示は、明確化および/または簡潔化のために、縮尺上または概略的に強調されて図示されている場合がある。さらに、いくつかの例は、本明細書全体を通して記載されている。任意の例の任意の特徴は、他の例の他の特徴に含まれてもよく、置換されてもよく、あるいは組み合わせられてもよい。
【0007】
本明細書に記載された例示的シャフト保持組立体は、流体弁の流れ開口内の構成部品および/または当接部の数を低減し、それによって、微粒子および/または細菌が、たとえば衛生処理用途において使用される流体弁内に蓄積および/または増殖する可能性を低減する。具体的には、本明細書に記載された例示は、流体弁の流体経路の外側に配置された保持組立体を提供される回転弁に関するが、さらに着座面に対する密封要素の適切な整合を可能にする。
【0008】
本明細書に記載された例示的回転弁は、弁本体に結合されたボンネットの通路を通って延在するシャフトを有する密封要素を含む。シャフトの縦運動を制御するため、およびそれにともなって流体弁の着座面に対して密封要素の位置または整合を制御するために、シャフトの端部は、複数のリングセグメントが周囲に配置された溝部を画定する。リングセグメントは、溝部から延在してもよく、ボンネットの対向する面とボンネットによって画定された空洞内に部分的に配置されたキャップとの間で捕捉される。作動中、シャフトの溝部、リングセグメントおよびボンネットの対向する面との間の相互作用は、着座面に対して密封要素の整合を維持させ、ならびに流体弁に冗長噴出保護を提供するために、シャフトおよび密封要素を維持する。
【0009】
図1は、開口104およびボア106を画定する本体102を含む公知の回転衛生弁100を示す。流体制御要素または流体流れ制御部材(たとえば、ディスク)108は、密封組立体110と係合するために、開口104内に少なくとも部分的に配置される。流体制御要素108は、シャフト112が通って延在する上部ドライブハブ114と下部ドライブハブ116との間の相互作用を介して、シャフト112と結合される。具体的には、ドライブハブ114および116は、それぞれ実質的に正方形の形状を有する開口(図示せず)を画定し、同様に、シャフト112の一部118は、開口に対応する正方形の形状を有する。回転衛生弁100の軸120に沿った流体制御要素108の位置を維持するために、流体制御要素108の下部ドライブハブ116は、下部軸受124と下部ドライブハブ116との間のシャフト112の周囲に配置された下部スリーブ122と係合し、および/または当接する。さらに、軸120に沿って流体制御要素108の位置を維持するために、流体制御要素108の上部ドライブハブ114は、上部軸受128と上部ドライブハブ114との間のシャフト112の周囲に配置された上部スリーブ126と係合し、および/または当接する。流体制御要素108の位置は、下部スリーブ122、下部ドライブハブ116、下部軸受124、上部スリーブ126、上部ドライブハブ114、上部軸受128、本体102によって画定される肩部130、スペーサスリーブ132、2つのかみ合い部136および138を含む冗長噴出保護部材134、弁パッキング140ならびにパッキング・フォロワ142の間の相互作用によって維持されてもよく、そのすべては、本体102と結合されたキャップ146の一部144によってボア106内に固定されている。
【0010】
作動中、回転衛生弁100を通る流体流速は、密封組立体110に対して流体制御要素
108の位置によって制御される。流体制御要素108の位置は、流体制御要素108が密封組立体110と密閉係合する閉位置または閉状態から、流体制御要素108が密封組立体110から離間された、および/または開口104を通る流体流れに実質的に平行な、完全開位置または最大流速位置まで変化する場合がある。
【0011】
図1の公知の回転衛生弁100において、スリーブ122および126、シャフト112ならびにドライブハブ114および116の間の当接部または表面は、開口104を通して流体流路に少なくとも部分的に暴露される。結果として、微粒子および/または細菌は、これらの表面上および/もしくは構成部品上ならびに/または表面および/もしくは構成部品の近傍に蓄積および/または増殖する傾向を有する場合がある。流体がスリーブ122および126ならびにドライブハブ114を通って流れて、微粒子および/または細菌の増大する量を低減させることを可能にするために、これらの構成部品は、開口を提供され、その開口の一部が参照番号148で示されている。しかし、このような手法は、微粒子および/または細菌の適切に除去しない場合がある。したがって、あらゆる蓄積された微粒子および/または細菌を除去するために、回転衛生弁100は、通常、温水または任意の他の適切な物質(たとえば、高温の苛性溶液)を用いて適所で洗浄される。
【0012】
回転衛生弁100を組み立てるために、冗長噴出保護部材134のかみ合い部136および138は、溝部150に隣接したシャフト112の周囲に配置され,一緒に結合される。次いで、軸受124および128、スリーブ122および126ならびにスペーサスリーブ132は、凹部152およびボア106の中または近傍にそれぞれ配置されてもよい。次いで、流体制御要素108は、ドライブハブ114および116を通る開口が、凹部152およびボア106と実質的に整合されるように、開口104内に配置されてもよい。次いで、冗長噴出保護部材134を含むシャフト112は、ボア106、ドライブハブ114および116の開口を通って凹部152の中に誘導されてもよい。弁パッキング140、次いでパッキング・フォロワ142は、シャフト112の周囲に配置されてもよく、キャップ146は、その一部144がスリーブ122および126、軸受124および128、スペーサスリーブ132、冗長噴出保護部材134、ならびに弁パッキング140を、パッキング・フォロワ142を介して、少なくとも部分的に凹部152もしくはボア106中または隣接して固定するように、本体102に結合されてもよい。
【0013】
図2は、例示的流体弁、回転弁、または弁本体202およびボンネット組立体203を含む回転衛生弁200を示す。弁本体202は、流れ開口204および開口部206を画定する。密封部材、密封要素または流れ制御部材(たとえば、ディスク)208は、少なくとも部分的に流れ開口204内に配置され、流れ開口204を包囲する密封部または着座面212(たとえば、弾性密封部および/または可撓性密封部)と係合する密封部210を有する。シャフト112(図1)がスリーブ122および126に当接しかつ/または隣接して配置される上部ドライブハブ114および下部ドライブハブ116(図1)を通って延在する図1の流体制御要素108とは対照的に、図2の回転弁200は、密封要素208の上部216のみから通って延在する、または密封要素208の上部216のみに結合するシャフト214を含む。したがって、密封要素208は、シャフト214の端部を介して片持ちとなっている。シャフト214は、溶接などの任意の適切な方法を介して密封要素208に結合されてもよい。一部の例では、シャフト214と密封要素208との間の結合(たとえば、溶接ビード)は、微粒子および/もしくは細菌が蓄積または増殖する場合があるあらゆる角部(複数可)ならびに/または表面(複数可)を除去するため、ならびに/またはシャフト214と密封要素208との間の実質的に平滑な移行を確実にするために、やすりをかけられ、あるいは研磨されてもよい。
【0014】
例示的ボンネットまたは支持本体218は、締め具(図示せず)を介して弁本体202に取り外し可能に結合されてもよい。弁本体202に対してボンネット218の位置を維
持するために、弁本体202は、ボンネット218の対応する表面222によって係合されるように構成された段付き部または肩部220を含む。ボンネット218は、シャフト214を受け入れる通路またはボア224を画定し、シャフト214は通路224内で回転できる。さらに、ボンネット218は、細長い部分226と、キャップ232の少なくとも一部を受け入れる空洞部230を画定するカラー228とを含む。この例では、キャップ232は、締め具234を介してカラー228に取り外し可能に結合される。
【0015】
シャフト214および/または長手軸236に沿った密封要素208の移動量を制御するため、および/または冗長噴出保護を備えた例示的回転弁200を提供するために、例示的ボンネット組立体203は、保持組立体またはシャフト保持部238を含む。図2に示されたように、保持組立体238は、流れ開口204を通って流体流れに実質的に暴露されず、ボンネット218内に実質的に取り付けられてもよい。この例示では、保持組立体238は、シャフト214の端部240に近接し、保持部、または互いに対して実質的に対称であってもよい複数のリングセグメント242(たとえば、分割リング、スナップリング)(図4および5に最もわかりやすく示されている)を含み、これは、たとえば、ポリフェニレンサルファイド素材、ポリアリールエーテルエーテルケトン素材などの比較的摩擦抵抗が低い軸受材料で作られてもよい。保持部242は、シャフト214によって画定された溝部244(図6に最もわかりやすく示されている)を少なくとも部分的に包囲し、配置されてもよい。一部の例示では、溝部244の厚さ602(図6)は、保持部242の厚さ502(図5)より比較的により大きい場合があり、それによって保持部242を溝部244の周囲に比較的容易に配置することができ、かつ/または製作公差を補償することができる。保持部242の一部246は、溝部244から延在し、保持部242がボンネット218に実質的に捕捉されるように、ボンネット218およびキャップ232の対向する面248と250(図7に最もわかりやすく示されている)との間に捕捉される。
【0016】
一般に、溝部244、保持部242ならびに対向する面248および250の間の相互作用は、シャフト214ならびに密封要素208を、弁本体202および着座面212に対して密封要素208の整合を可能にするように保持する。より具体的には、溝部244、保持部242ならびに対向する面248および250の間の相互作用は、着座面212に対して密封要素208の整合を可能にするために、長手軸236に沿ってシャフト214の移動量を制御する。キャップ232は、保持部242の一部246が少なくとも部分的に配置される溝部252を画定し、カラー228は、該一部246によって係合された肩部254を含む。一部の例示では、テーパ面256は、組立中に溝部252に対して保持部242の整合を可能にするために溝部252を実質的に包囲する場合がある。
【0017】
回転弁200を組み立てるために、シャフト214は、たとえば、溶接を介して、密封要素208に結合されてもよい。次いで、シャフト214の端部240は、弁本体202によって画定された開口206を通って誘導されてもよい。次いで、第1の軸受258、スペーサスリーブ260および第2の軸受262が、シャフト214を横方向に支持するためにボンネット218の通路224に配置されてもよい。次に、密封部(たとえば、Oリング)264、266および268は、ボンネット218によって画定された溝部270、272および274(図8に最もわかりやすく示されている)のそれぞれに配置されてもよい。
【0018】
次いで、ボンネット218の通路224は、ボンネット218の対応する面222が弁本体202の肩部220と係合し、シャフト214の端部240がカラー228から延在するように、シャフト214の周囲に配置されてもよい。次いで、ボンネット218は、締め具を介して弁本体202に結合されてもよく、保持部242は、シャフト214の溝部244の周囲に配置されてもよい。溝部252を包囲するキャップ232の開口276
は、次いでシャフト214の周囲に配置されてもよく、キャップ232は、保持部242に向かって空洞部230内で移動してもよい。保持部242は、溝部252を包囲するテーパ面256のために、溝部252内で自己整合してもよい。一旦キャップ232がカラー228に対して配置されると、キャップ232は締め具234を介してカラー228に結合されてもよい。密封保持部278は、密封要素208に対して着座面212を固定および/または配置するために、たとえば、締め具(図示せず)を介して弁本体202に結合されてもよい。
【0019】
図3は、例示的流体弁、回転弁または図2の回転弁200に類似した回転衛生弁300を示す。しかし、回転弁200とは対照的に、図3の回転弁300は、締め具234(図2)を介してカラー228(図2)に結合されるのではなく、ボンネット306のカラー304と螺合するキャップ302を含む。
【0020】
図9は、締め具(図示せず)を介して(図2の弁本体202に類似した)弁本体に取外し可能に結合されてもよい代替のボンネット組立体900を示す。上述の例示とは対照的に、保持組立体または図9のシャフト保持部902は、シャフト904および/または(図2の密封要素208に類似した)密封要素の長手軸906に沿った移動量を、軸受組立体908とシャフト904の肩部910との間およびキャップ(たとえば、軸受キャップ)912とシャフト904に螺合する保持部914との間の相互作用を介して制御する。
【0021】
この例示では、軸受組立体908は、第1の軸受916、スペーサスリーブ918および第2の軸受920を含む。具体的には、シャフト904が長手軸906に沿って、概して矢印922によって示された方向に移動することを実質的に防止するために、肩部910は、スペーサスリーブ918を介して定位置に維持される第1の軸受916、第2の軸受920およびキャップ912と係合する。シャフト904が長手軸906に沿って概して矢印924によって示された反対方向に移動することを実質的に防止するために、保持部914はスペーサスリーブ918を介して定位置に維持される第2の軸受920、第1の軸受916およびボンネットまたは支持本体928の内側肩部926と係合する。第1の軸受916および第2の軸受920は、たとえば、ポリアリールエーテルエーテルケトン素材などの任意の適切な材料で製作されてもよい。
【0022】
図10は、保持組立体またはシャフト保持部1002を含むボンネット組立体1000を示す。複数のリングセグメントを含む保持部242を有する保持組立体238とは異なり、図10の保持組立体1002は、環状要素または固体軸受リングであってもよい保持部1004を含む。図10の保持部1004は、製作中に図2の保持部242と比べて比較的容易に製作され、かつ/または製作公差を維持されてもよい。
【0023】
実際には、保持部1004をシャフト1006と結合するために、保持部1004は、シャフト1006の肩部1008に隣接するシャフト1006の周囲に配置され、次いで軸受保持部1010は、保持部1004が肩部1008と軸受保持部1010との間のシャフト1006の周囲に固定して配置されるように、シャフト1006のねじ端部1012上にねじ込まれる。シャフト1006は肩部1014を含むが、シャフト1006は肩部1014を含まない場合もある。
【0024】
図11は、保持組立体またはシャフト保持部1102を含むボンネット組立体1100を示す。保持部242がシャフト214によって画定された溝部244に配置された保持組立体238とは異なり、図11のシャフト1104は、シャフト1104から延在し、保持部または少なくとも部分的にフランジ1106を包囲する軸受(たとえば、スリットリング)1108によって受け入れられる、ステップ、フランジまたはタブディスク1106を含む。保持部1108は、たとえば、ポリアリールエーテルエーテルケトン素材な
どの任意の適切な材料で製作されてもよい。フランジ1106は、シャフト1104の一体部分であってもよく、またはたとえば、締め具(図示せず)を介してシャフト1104に結合されてもよい。実際には、保持部1108は、フランジ1106の周囲に配置され、結果としてキャップ1110と支持本体またはボンネット1112との間で捕捉されて、長手軸1114に沿ってシャフト1104の移動量を制御する。シャフト1104は肩部1116を含むが、シャフト1104は肩部1116を含まない場合もある。
【0025】
シャフト1104にフランジ1106を提供すると、シャフト1104が比較的小さい全径を有することが可能になる場合があるが、溝部を生成するためにシャフト1104から材料は除去されないので、依然として十分に構造的完全性を維持する。さらに、こうした手法は、特にフランジ1106が締め具(複数可)を介してシャフト1104に結合される場合に、溝部をシャフト1104上に作成する必要がないため、保持組立体238を生産および/または製作するために必要な時間を削減する場合がある。
【0026】
いくつかの例示的な製造の方法、装置および製造品を本明細書に説明したが、本発明の対象の範囲がそれに限定されるものではない。逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲内に、文字通りまたは均等論のもとのいずれかにより、適正に収まる製品のすべての方法、装置および製造品を包含する。
図1
図2
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図7
図8
図9
図10
図11