(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6140370
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】バーストモードレーザー発生装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/508 20130101AFI20170522BHJP
H01S 3/10 20060101ALI20170522BHJP
H01S 5/022 20060101ALI20170522BHJP
G02F 1/35 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
H04B10/508
H01S3/10 D
H01S5/022
G02F1/35
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-516434(P2016-516434)
(86)(22)【出願日】2013年12月27日
(65)【公表番号】特表2016-524864(P2016-524864A)
(43)【公表日】2016年8月18日
(86)【国際出願番号】KR2013012244
(87)【国際公開番号】WO2014193062
(87)【国際公開日】20141204
【審査請求日】2015年11月30日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0062752
(32)【優先日】2013年5月31日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0092661
(32)【優先日】2013年8月5日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507373508
【氏名又は名称】クヮンジュ・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100114720
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 浩
(72)【発明者】
【氏名】シン ウジン
【審査官】
前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】
特表2013−500583(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0019705(US,A1)
【文献】
特表2014−515886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/508
G02F 1/35
H01S 3/10
H01S 5/022
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーストトリガー信号を生成するトリガー信号発生器;
パルス形態の第1光信号を発生させる第1光源;
パルス形態の第2光信号を発生させる第2光源;
前記バーストトリガー信号により前記第1光信号と前記第2光信号のうちいずれか一つを選択して出力する光スイッチ;
前記光スイッチから出力された光信号を増幅する光増幅器;及び
前記光増幅器で増幅された光信号を非線形効果を利用して波長変換する波長変換器を含み、
前記第1光信号と前記第2光信号は発振線幅及び偏光状態のうち少なくとも一つが異なり、
前記光スイッチは、
前記バーストトリガー信号がハイ(high)の場合には前記第1光信号を選択して前記光増幅器に伝達し、前記バーストトリガー信号がロー(low)の場合には前記第2光信号を選択して前記光増幅器に伝達することを特徴とするバーストモードレーザー生成装置。
【請求項2】
前記第1光源及び前記第2光源は、レーザーダイオードで設けられることを特徴とする、請求項1に記載のバーストモードレーザー生成装置。
【請求項3】
前記第1光信号の発振線幅は、前記第2光信号の発振線幅より狭いことを特徴とする、請求項1に記載のバーストモードレーザー生成装置。
【請求項4】
前記第1光信号の線幅は、1nm以下であり、前記第2光信号の線幅は少なくとも10nmであることを特徴とする、請求項3に記載のバーストモードレーザー生成装置。
【請求項5】
前記第1光信号は、所定方向に偏光された状態であり、前記第2光信号は偏光されないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバーストモードレーザー生成装置。
【請求項6】
前記波長変換器は、前記増幅された光信号を非線形波長変換することを特徴とする、請求項1に記載のバーストモードレーザー生成装置。
【請求項7】
(a)発振線幅が狭くて偏光された第1光信号と、発振線幅が広くて偏光されない第2光信号とを発生させる段階;
(b)バーストトリガー信号を生成する段階;
(c)前記第1光信号と前記第2光信号とのうちいずれか一つを前記バーストトリガー信号により選択して出力する段階;
(d)出力された光信号を増幅する段階;及び
(e)増幅された光信号を非線形波長変換する段階を含み、
前記(c)段階においては、
前記バーストトリガー信号がハイ(high)の場合には第1光信号を選択して出力し、前記バーストトリガー信号がロー(low)の場合には第2光信号を選択して出力することを特徴とする、バーストモードレーザー生成方法。
【請求項8】
前記(b)段階において、
前記バーストトリガー信号は、希望するバーストモードの波形によりこれと同一な形態で生成されることを特徴とする、請求項7に記載のバーストモードレーザー生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーストモードレーザー発生装置及び方法に関し、より詳細には、発振光源の発振線幅と偏光状態を調整して波長変換レーザーでバーストモードを具現することができるバーストモードレーザー発生装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パルス型光学繊維レーザーを用いた多様な応用分野で任意のパルス列変調(バーストモード)を要求する場合がある。このようなバーストモード具現は、パルス型光学繊維レーザーから高出力エネルギー獲得のための高エネルギー光学繊維増幅器を使用する場合、過剰増幅による光増幅器損傷問題のため、具現が難しい技術である。
【0003】
一例として、バーストモードレーザーと関連して大韓民国公開特許第2012−0122102号は、光パルスを出力するレーザーソースと連続光を出力するレーザーソースを具備して連続光の持続時間を制御することにより光パルス列のプロファイルを一定に制御することができるパルスレーザー装置及びその制御方法を開示する。
【0004】
一方、現在光学繊維レーザーにおいてバーストモード具現に使用されている技術は、光学繊維増幅器の損傷を防止し、レーザーシステムの安定性確保のために最終出力端に光変調器を設置してバーストモードを具現している。
【0005】
しかし、このような技術は、光変調器駆動のための高価の追加の素子を使用するため、システムが複雑になって高価格であり、光学繊維レーザーが有する柔軟な動作環境性と高い耐久性とを阻害する構成になり、光変調器の駆動のために高い消費電力を要求するという短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記のような問題点を解決するため、発振光源の発振線幅及び/または偏光状態を調整して波長変換レーザーにおいてバーストモードを具現することが可能なバーストモードレーザー発生装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、バーストトリガー信号を生成するトリガー信号発生器;パルス形態の第1光信号を発生させる第1光源;パルス形態の第2光信号を発生させる第2光源;前記バーストトリガー信号により前記第1光信号と前記第2光信号とのうちいずれか一つを選択して出力する光スイッチ;前記光スイッチから出力された光信号を増幅する光増幅器;及び前記光増幅器で増幅された光信号を
非線形効果を利用して波長変換する波長変換器を含
み、前記第1光信号と前記第2光信号は発振線幅及び偏光状態のうち、少なくとも一つが異な
り、前記光スイッチは、前記バーストトリガー信号がハイ(high)の場合には前記第1光信号を選択して前記光増幅器に伝達し、前記バーストトリガー信号がロー(low)の場合には前記第2光信号を選択して前記光増幅器に伝達することを特徴とするバーストモードレーザー生成装置を提供する。
【0008】
前記第1光源及び前記第2光源は、レーザーダイオードで設けられ得る。
【0009】
前記第1光信号の発振線幅は、前記第2光信号の発振線幅より狭いことがある。
【0010】
前記第1光信号の線幅は、1nm以下であり、前記第2光信号の線幅は少なくとも10nmであり得る。
【0011】
前記第1光信号は、所定の方向に偏光された状態であり、前記第2光信号は偏光されないこともある。
【0013】
前記波長変換器は、前記増幅された光信号を非線形波長変換することができる。
【0014】
一方、前記目的を達成するための本発明は、(a)発振線幅が狭くて偏光された第1光信号と、発振線幅が広くて偏光されない第2光信号を発生させる段階;(b)バーストトリガー信号を生成する段階;(c)前記第1光信号と前記第2光信号のうちいずれか一つを前記バーストトリガー信号により選択して出力する段階;(d)出力された光信号を増幅する段階;及び(e)増幅された光信号を非線形波長変換する段階を含
み、前記(c)段階においては、前記バーストトリガー信号がハイ(high)の場合には第1光信号を選択して出力し、前記バーストトリガー信号がロー(low)の場合には第2光信号を選択して出力することを特徴とする、バーストモードレーザー生成方法を提供する。
【0015】
前記(b)段階において、前記バーストトリガー信号は、希望するバーストモードの波形によりこれと同一な形態で生成され得る。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、発振光源の発振線幅と偏光状態を調整して波長変換レーザーでバーストモードを具現することができる効果がある。
【0018】
また、過剰増幅による増幅器の損傷や不安定性を防止することができる効果がある。
【0019】
また、従来の連続発振レーザーを使用する場合、バーストデューティー比あるいは形成時間により、光学繊維増幅器から発生される利得不均衡を償うために持続的に連続発振レーザーの出力大きさを調整しなければならないという問題点を解決することができる。
【0020】
また、電光纎維形態の光学繊維レーザーシステムが製作可能であるため、光学繊維レーザーシステムが有する優れた動作環境性、耐久性、小型軽量化の長所をすべて有することができる効果がある
【0021】
また、簡単な構成で製造が容易であり、製造費用が減少して経済的に優れた効果がある
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成装置の構成を概略的に示した図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面を参照して詳しく説明する。まず各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一な構成要素に対しては、たとえ、他の図面上に表示されいてもできる限り同一な符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、以下で本発明の好ましい実施例を説明するが、本発明の技術的思想はこれに限定されたり制限されず、当業者により変形されて多様に実施されることができることは勿論である。
【0024】
従来の波長変換レーザーにおいて、バーストモード具現も一般的なパルス型光学繊維レーザーバーストモードと同一な方法で具現されている。しかし、波長変換レーザーの場合、非線形効果を用いた波長変換器の波長変換特性を用いる場合、発振線幅と偏光特性が他の同一な大きさのパルス信号を用いてバーストモードの具現が可能である。
【0025】
本発明においては、従来の光変調器を通じた最終出力の変調方式と異なり、発振光源の発振線幅と偏光状態とを調整して波長変換レーザーでバーストモード具現技術を開発した。
【0026】
図1は、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成装置の構成を概略的に示した図である。
【0027】
図1を参照すると、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成装置(1)は、バーストトリガー信号(110)を生成するトリガー信号発生器(100)と、パルス形態の第1光信号(210)を発生させる第1レーザーダイオード(200)と、パルス形態の第2光信号(310)を発生させる第2レーザーダイオード(300)と、バーストトリガー信号(110)により第1光信号(210)と第2光信号(310)のうちいずれか一つを選択して出力する光スイッチ(400)と、光スイッチ(400)から出力された光信号を増幅する光増幅器(500)と、光増幅器(500)で増幅された光信号を波長変換する波長変換器(600)とを含む。
【0028】
トリガー信号発生器(100)は、バーストトリガー信号(110、burst trigger signal)を生成する。バーストトリガー信号(110)は、希望するバーストモード(任意のパルス列変調)の波形によりこれと同一な形態で生成される。
【0029】
第1レーザーダイオード(200)と第2レーザーダイオード(300)は、それぞれパルス形態の第1光信号(210)と第2光信号(310)とを発生させ、発生された第1光信号(210)及び第2光信号(310)は光スイッチ(400)に入力される。
【0030】
本発明において、第1光信号(210)と第2光信号(310)は、大きさは同一であり、発振線幅及び偏光状態のうち少なくとも一つが異なることを特徴とする。
【0031】
本実施例において、第1レーザーダイオード(200)は、発振線幅が狭くて偏光されたパルス形態の第1光信号(210)を出力し、第2レーザーダイオード(300)は、前記第1光信号(210)に比べて発振線幅が広くて偏光されないパルス形態の第2光信号(310)を出力する。例えば、第1光信号(210)の線幅は、1nm以下に設定され、第2光信号(310)は10nm以上に設定され得る。但し、第1光信号(210)と第2光信号(310)との線幅は、後述する波長変換器(600)の特性により他の数値範囲内で設定され得る。
【0032】
トリガー信号発生器(100)で生成されたバーストトリガー信号(110)と、第1レーザーダイオード(200)及び第2レーザーダイオード(300)で発生された第1光信号(210)及び第2光信号(310)は、光スイッチ(400)に伝達される。
【0033】
光スイッチ(400)は、入力されたバーストトリガー信号(110)により第1光信号(210)または第2光信号(310)が光増幅器(500)に入力されるように光信号をスイッチングする。具体的に、バーストトリガー信号(110)がハイ(high)の場合に、光スイッチ(400)は第1光信号(210)を選択して光増幅器(500)に伝達し、バーストトリガー信号(110)がロー(low)の場合には、光スイッチ(400)は第2光信号(310)を選択して光増幅器(500)に伝達する。
【0034】
発明の実施において、光スイッチ(400)は、バーストトリガー信号(110がハイ(high)の場合には第2光信号(310)を選択し、バーストトリガー信号(110)がロー(low)の場合には第1光信号(210)を選択する方式で作動することもある。
【0035】
図1を参照すると、バーストトリガー信号(110)により光スイッチ(400)によりスイッチングされて光増幅器(500)に伝達される第1光信号(210、実線)及び第2光信号(310、点線)が例示されている。
【0036】
光スイッチ(400)によりスイッチングされて出力された第1光信号(210)と第2光信号(310)は、光増幅器(500)に伝達されて増幅される。
【0037】
光増幅器(500)は、複数個の増幅器を多段に連結して形成され得る。光増幅器(500)は、光学繊維増幅器またはレーザークリスタル増幅器を含むことができる。より具体的には、単一光学繊維増幅器、多段階光学繊維増幅器、単一クリスタル増幅器、多段階クリスタル増幅器、多段階光学繊維増幅器と多段階クリスタル増幅器とを結合した形態で使用することができるが、これに限定されない。
【0038】
光増幅器(500)に入力される光信号は、バーストトリガー信号(110)により大きさは同一であるが、線幅と偏光状態がそれぞれ異なる第1光信号(210)と第2光信号(310)が混合された形態の信号が入力され、これは時間上に均一なパルス形態の光信号を維持するため、前述した過剰増幅による光増幅器(500)の損傷やレーザーシステムの不安定性のような問題を解決することができる。
【0039】
すなわち、本実施例の光増幅器(500)には、均一なパルス形態の光信号が入力されるため、光増幅器(500)の増幅媒質に蓄積されるエネルギーがなく、過剰増幅による増幅段及び光学系の損傷を防止し、レーザー出力の不安定性を防止することができる。
【0040】
光増幅器(500)で増幅された光信号は波長変換器(600)に伝達される。
【0041】
波長変換器(600)は、非線形現象を用いた波長変換器(600)である。非線形現象を用いた波長変換器(600)において、ピーク出力が強くて特定状態の偏光を維持している光パルスは波長変換が効率的になされているが、ピーク出力が弱い光パルスは波長変換がほとんどなされてない。
【0042】
また、非線形現象を用いた波長変換器(600)で波長変換効率は、入力光源の大きさと入力光源の線幅の大きさ及び偏光状態により大きく変わる。効率の高い波長変換効率を獲得するためには、入力光源の強さが非線形臨界大きさ以上の強さを有した状態で、一定の大きさ以下の線幅と特定の偏光状態を維持することが好ましい。
【0043】
本発明は、前記のような波長変換器(600)の特性を用いたものとして、入力光源の大きさを非線形現象誘導のための臨界大きさ値以上に維持した状態で入力光源の線幅及び偏光状態のうち少なくとも一つを調整することにより非線形波長変換器(600)において波長変換された信号のバーストモード変調が可能となるようにしたことが特徴である。
【0044】
前述したように、第1光信号(210)は、線幅が狭くて偏光された光信号であり、第2光信号(310)は線幅が広くて偏光されない光信号である。
【0045】
これにより、波長変換器(600)において、第1光信号(210)は波長変換されて出力されるが、第2光信号(310)は波長変換効率が低くてほとんど出力されず、
図1に波長変換器(600)の出力結果をバーストトリガー信号(110)に対応して示した。
【0046】
以上の構成によるバーストモードレーザー生成装置(1)の作用に対して説明すると、次のようである。
【0047】
図1に示したように発振線幅が狭くて偏光された第1レーザーダイオード(200)の第1光信号(210)と、発振線幅が広くて偏光がない第2レーザーダイオード(300)の第2光信号(310)を外部バーストトリガー信号(110)により光スイッチ(400)で選択してこれを光増幅器(500)で順次増幅する。光増幅器(500)に入力される光信号は、バーストトリガー信号(110)により線幅と偏光状態がそれぞれ異なる信号が入力され、これは時間上に均一なパルス形態の光信号を維持するため、前述した過剰増幅による光増幅器(500)の損傷やレーザーシステムの不安定性のような問題を解決することができる。
【0048】
このように、光増幅器(500)で増幅された最終信号は、非線形波長変換器(600)に入力され、発振線幅が狭くて偏光された第1光信号(210)の場合、高い波長変換効率を有するため、強い強さの波長変換された光信号として出力され、発振線幅が広くて無偏光状態の第2光信号(310)の場合、低い非線形波長変換効率により波長変換がなされなかったり非常に小さい大きさの信号に変換されることによって波長変換レーザーでバーストモードを具現することができる。
【0049】
このように、本発明のバーストモードレーザー生成装置(1)によると、発振光源の発振線幅と偏光状態とを調整して波長変換レーザーでバーストモードを容易に具現することができ、過剰増幅による増幅器の損傷やレーザー出力の不安定性を防止することができる効果がある。
【0050】
また、従来の連続発振レーザーを使用する場合、バーストデューティー比あるいは形成時間により光学繊維増幅器で発生される利得不均衡を補償するために持続的に連続発振レーザーの出力大きさを調整しなければならないという問題点を解決することができる。
【0051】
また、電光纎維形態の光学繊維レーザーシステムが製作可能であるため、光学繊維レーザーシステムが有する優れた動作環境性、耐久性、小型軽量化の長所をすべて有することができる効果がある。
【0052】
また、簡単な構成で製造が容易であり、製造費用が減少して経済的に優れた効果がある。
【0053】
一方、以下においては、添付された図面を参照して本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成方法を説明すると、次のようである。但し、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成装置(1)で説明したものと同一なものに対してはその説明を省略する。
【0054】
図2は、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成方法の流れ図である。
【0055】
図2を参照すると、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成方法は、(a)発振線幅が狭くて偏光された第1光信号(210)と、発振線幅が広くて偏光されない第2光信号(310)を発生させる段階(S100)と、(b)バーストトリガー信号(110)を生成する段階(S200)と、(c)第1光信号(210)と第2光信号(310)のうちいずれか一つをバーストトリガー信号(110)により選択して出力する段階(S300)と、(d)出力された光信号を増幅する段階(S400)と、(e)増幅された光信号を非線形波長変換する段階(S500)とを含む。
【0056】
(b)段階(S200)で、バーストトリガー信号(110)は、希望するバーストモード(任意のパルス列変調)のパルス形状によりこれと同一な形態で生成される。
【0057】
(c)段階(S300)で、バーストトリガー信号(110)がハイ(high)の場合には第1光信号(210)を選択して出力し、バーストトリガー信号(110)がロー(low)の場合には第2光信号(310)を選択して出力する。
【0058】
第1光信号(210)と第2光信号(310)がバーストトリガー信号(110)により混合されて時間上に均一なパルス形態の光信号が出力されて増幅されるため、過剰増幅による光増幅器(500)の損傷やレーザーシステムの不安定性のような問題を解決することができる。
【0059】
非線形波長変換段階においては、本発明の一実施例によるバーストモードレーザー生成装置(1)で説明したように非線形波長変換の特性上、第1光信号(210)は波長変換されて出力されるが、第2光信号(310)は波長変換効率が低くてほとんど出力されず、これによりバーストトリガー信号(110)に対応するバーストモードのパルスレーザー生成が可能である。
【0060】
このように、本発明のバーストモードレーザー生成方法によると、発振光源の発振線幅と偏光状態とを調整して波長変換レーザーでバーストモードを容易に具現することができ、過剰増幅による増幅器の損傷やレーザー出力の不安定性を防止することができる効果がある。
【0061】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有した者であれば、本発明の本質的な特性から脱しない範囲内で多様な修正、変更及び置換が可能である。従って、本発明に開示された実施例及び添付された図面などは、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例及び添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下の請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0062】
1 バーストモードレーザー生成装置
100 トリガー信号発生器
110 バーストトリガー信号
200 第1レーザーダイオード
210 第1光信号
300 第2レーザーダイオード
310 第2光信号
400 光スイッチ
500 光増幅器
600 波長変換器