(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成部は、前記第1電源部から前記通信装置に電力が供給され、且つ、前記第2電源部から前記記憶部、前記生成部及び前記近接無線通信部にそれぞれ電力が供給されている際に、前記取得部に対して前記動作状態情報の取得を要求し、
前記取得部は、前記生成部から前記動作状態情報の取得を要求された時に、前記動作状態情報を取得する
請求項1又は2に記載の通信装置。
前記近接無線通信部は、さらに、前記外部端末から送信される前記外部端末の通信性能情報を取得し、取得した前記通信性能情報に基づいて前記動作履歴情報の送信量を設定する
請求項6に記載の通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載したシステムに関し、以下の問題が生じることを見出した。
【0012】
特許文献1に開示されたシステムでは、ソース機器としての携帯電話端末とシンク機器としてのテレビジョン受像機とが、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)ケーブルを介して相互に接続される。これにより、例えば、携帯電話端末において再生されたコンテンツをテレビジョン受像機に表示させることができる。
【0013】
さらに、携帯電話端末は、自身の状態(例えば、電子メールの受信等)に関する情報をテレビジョン受像機に表示させるためのコマンドを発行する。これにより、ユーザは、テレビジョン受像機に表示された情報を見ることによって、携帯電話端末の状態を容易に知ることができる。
【0014】
しかしながら、上述したシステムでは、ユーザは、携帯電話端末を用いてテレビジョン受像機の動作状態を示す情報等を取得することができない。
【0015】
このような問題を解決するために、本発明の一態様に係る通信装置は、外部端末と通信する通信装置であって、前記通信装置を動作させる機器部と、前記外部端末と近接無線通信する通信部と、を備え、前記機器部は、前記通信装置の主電源として、前記通信装置に電力を供給するための第1電源部と、前記通信装置の動作を制御する制御部と、前記制御部により制御された前記通信装置の現在の動作状態を示す動作状態情報を取得する取得部と、を有し、前記通信部は、前記外部端末から出力される電波を受信するアンテナ部と、前記制御部により制御された前記通信装置の過去の動作状態を示す動作履歴情報を記憶する記憶部と、前記外部端末を制御するためのコマンドを生成する生成部と、前記アンテナ部を介して、近接無線通信により前記コマンドを前記外部端末に送信する近接無線通信部と、前記アンテナ部で受信される前記電波によって電力を生起し、前記記憶部、前記生成部及び前記近接無線通信部にそれぞれ電力を供給する第2電源部と、を有し、前記生成部は、前記第2電源部から前記記憶部、前記生成部及び前記近接無線通信部にそれぞれ電力が供給されている際において、前記第1電源部から前記通信装置に電力が供給されている場合には、前記記憶部から読み出された前記動作履歴情報及び前記取得部により取得された前記動作状態情報に基づいて、前記コマンドを生成し、前記第1電源部から前記通信装置に電力が供給されていない場合には、前記記憶部から読み出された前記動作履歴情報に基づいて、前記コマンドを生成する。
【0016】
本態様によれば、生成部は、通信装置の現在の動作状態を示す動作状態情報及び通信装置の過去の動作状態を示す動作履歴情報に基づいて、通信装置に関してユーザが必要とするであろう情報を外部端末に提供させるためのコマンドを生成する。これにより、ユーザが外部端末を用いて目的の情報を取得するまでの時間及び操作回数を大幅に削減することができ、ユーザは、目的の情報を容易に取得することができる。また、通信装置の主電源がオフである場合であっても、生成部は、第2電源部において生起された電力を用いてコマンドを生成することができる。
【0017】
また、本発明の一態様に係る通信装置において、前記生成部は、画面情報を前記外部端末の表示部に表示させるための前記コマンドを生成するように構成してもよい。
【0018】
本態様によれば、通信装置に関してユーザが必要とするであろう情報を、外部端末の表示部に画面情報として表示させることができる。
【0019】
また、本発明の一態様に係る通信装置において、前記生成部は、前記第1電源部から前記通信装置に電力が供給され、且つ、前記第2電源部から前記記憶部、前記生成部及び前記近接無線通信部にそれぞれ電力が供給されている際に、前記取得部に対して前記動作状態情報の取得を要求し、前記取得部は、前記生成部から前記動作状態情報の取得を要求された時に、前記動作状態情報を取得するように構成してもよい。
【0020】
本態様によれば、取得部は、生成部から動作状態情報の取得を要求された時に、動作状態情報を取得することができる。
【0021】
また、本発明の一態様に係る通信装置において、前記機器部は、さらに、前記通信装置に関する値を検出するセンサを有し、前記生成部は、前記センサにより検出された値を取得し、取得した前記センサの値に基づいて前記コマンドを生成するように構成してもよい。
【0022】
本態様によれば、センサの値に基づいて生成されたコマンドにより、ユーザにとってより適切な情報を外部端末に提供させることができる。
【0023】
また、本発明の一態様に係る通信装置において、前記機器部は、さらに、前記センサの値が変化した時からの経過時間を計測するタイマを有し、前記制御部は、前記センサの値が変化した時に、前記タイマを起動させ、前記生成部は、前記タイマの値を取得し、取得した前記タイマの値及び前記センサの値に基づいて前記コマンドを生成するように構成してもよい。
【0024】
本態様によれば、センサの値及びタイマの値に基づいて生成されたコマンドにより、ユーザにとってより適切な情報を外部端末に提供させることができる。
【0025】
また、本発明の一態様に係る通信装置において、前記近接無線通信部は、前記動作履歴情報を前記コマンドとともに前記外部端末に送信するように構成してもよい。
【0026】
本態様によれば、ユーザは、動作履歴情報を外部端末で取得することができる。
【0027】
また、本発明の一態様に係る通信装置において、前記近接無線通信部は、さらに、前記外部端末から送信される前記外部端末の通信性能情報を取得し、取得した前記通信性能情報に基づいて前記動作履歴情報の送信量を設定するように構成してもよい。
【0028】
本態様によれば、外部端末の通信性能に応じた最適な送信量で動作履歴情報の送信を行うことができ、送信時間を最適化することができる。
【0029】
本発明の一態様に係る通信装置の制御方法は、外部端末と通信する通信装置の制御方法であって、前記通信装置に主電源からの第1電力が供給されている際に、前記通信装置の現在の動作状態を示す動作状態情報を取得するステップと、前記通信装置に前記第1電力が供給されている際に、前記通信装置の過去の動作状態を示す動作履歴情報を記憶するステップと、前記外部端末から出力される電波を前記通信装置が有するアンテナ部で受信するステップと、前記アンテナ部で受信される前記電波によって生起された第2電力を用いて、前記外部端末を制御するためのコマンドを生成するステップと、前記第2電力を用いて、近接無線通信により前記コマンドを前記外部端末に送信するステップと、を含み、前記コマンドを生成するステップでは、前記通信装置に前記第1電力が供給されている場合には、前記動作履歴情報及び前記動作状態情報に基づいて前記コマンドを生成し、前記通信装置に前記第1電力が供給されていない場合には、前記動作履歴情報に基づいて前記コマンドを生成する。
【0030】
本態様によれば、通信装置の現在の動作状態を示す動作状態情報及び通信装置の過去の動作状態を示す動作履歴情報に基づいて、通信装置に関してユーザが必要とするであろう情報を外部端末に提供させるためのコマンドを生成する。これにより、ユーザが外部端末を用いて目的の情報を取得するまでの時間及び操作回数を大幅に削減することができ、ユーザは、目的の情報を容易に取得することができる。また、通信装置の主電源がオフである場合であっても、受信した電波により生起された第2電力を用いて、コマンドを生成することができる。
【0031】
本発明の一態様に係るプログラムは、外部端末と通信する通信装置を制御するためのプログラムであって、前記通信装置に主電源からの第1電力が供給されている際に、前記通信装置の現在の動作状態を示す動作状態情報を取得するステップと、前記通信装置に前記第1電力が供給されている際に、前記通信装置の過去の動作状態を示す動作履歴情報を記憶するステップと、前記外部端末から出力される電波を前記通信装置が有するアンテナ部で受信するステップと、前記アンテナ部で受信される前記電波によって生起された第2電力を用いて、前記外部端末を制御するためのコマンドを生成するステップであって、前記通信装置に前記第1電力が供給されている場合には、前記動作履歴情報及び前記動作状態情報に基づいて前記コマンドを生成し、前記通信装置に前記第1電力が供給されていない場合には、前記動作履歴情報に基づいて前記コマンドを生成するステップと、前記第2電力を用いて、近接無線通信により前記コマンドを前記外部端末に送信するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0032】
本態様によれば、通信装置の現在の動作状態を示す動作状態情報及び通信装置の過去の動作状態を示す動作履歴情報に基づいて、通信装置に関してユーザが必要とするであろう情報を外部端末に提供させるためのコマンドを生成する。これにより、ユーザが外部端末を用いて目的の情報を取得するまでの時間及び操作回数を大幅に削減することができ、ユーザは、目的の情報を容易に取得することができる。また、通信装置の主電源がオフである場合であっても、受信した電波により生起された第2電力を用いて、コマンドを生成することができる。
【0033】
本発明の一態様に係るサーバは、上述したプログラムを記憶するプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶された前記プログラムを、外部端末を介して通信装置に送信するネットワーク通信部と、を備える。
【0034】
本態様によれば、上述したプログラムを、外部端末を介して通信装置に送信することができる。これにより、通信装置において当該プログラムを実行することができる。その結果、ユーザが外部端末を用いて目的の情報を取得するまでの時間及び操作回数を大幅に削減することができ、ユーザは、目的の情報を容易に取得することができる。また、通信装置の主電源がオフである場合であっても、第2電源部において生起された電力を用いてコマンドを生成することができる。
【0035】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0036】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0037】
(実施の形態1)
[システムの全体構成]
図1は、実施の形態1に係る通信装置10を含むシステムの構成を示す図である。図示のシステムは、通信装置10、外部端末20及びサーバ30を含んでいる。
【0038】
通信装置10は、例えば、家電機器である。家電機器には、例えば、a)テレビジョン受像機及びデジタルレコーダ等のAV(Audio Visual)家電、b)冷蔵庫、洗濯機、エアコン、炊飯器、掃除機及びIH(Induction Heating)クッキングヒータ等の生活家電、c)歯ブラシ、血圧計及び体組成計等の健康家電、d)ドライヤ及びシェーバ等の美容家電等が含まれる。本実施の形態では、通信装置10が洗濯機である場合について説明する。
【0039】
外部端末20は、例えば、フューチャーフォン、スマートフォン及びタブレット等の携帯端末である。
【0040】
通信装置10と外部端末20とは、近接無線通信によって通信可能である。近接無線通信とは、例えば、電磁誘導方式の13.56MHz帯(HF帯)又は電波方式の52〜954MHz帯(UHF帯)等を用いるRFID(Radio Frequency Identification)タグによる通信、及び、13.56MHz帯のNFC(Near Field Communication:ISO/IEC 21481)による通信等である。一般に、HF帯では数10cm、UHF帯では数cmの通信距離に限られる。そのため、外部端末20を通信装置10にかざす(又はタッチする)ことにより、通信装置10と外部端末20との間で近接無線通信が確立する。
【0041】
本実施の形態では、外部端末20側にリーダライタ機能が実装され、通信装置10側にICタグ機能が実装される場合について説明する。なお、これとは反対に、外部端末20側にICタグ機能が実装され、通信装置10側にリーダライタ機能が実装されるように構成してもよい。
【0042】
サーバ30は、データベースを有するウェブサーバである。サーバ30は、インターネット40を介して外部端末20と接続されている。このサーバ30は、外部端末20からインターネット40を介して送信された情報を登録し、その結果を示す情報を、インターネット40を介して外部端末20に転送する。
【0043】
[通信装置の構成]
図2は、実施の形態1に係る通信装置10の機能的構成を示すブロック図である。図示の通信装置10は、機器部101及び通信部102を備えている。
【0044】
機器部101は、第1電源部111、制御部112及び取得部113を有している。
【0045】
第1電源部111は、通信装置10の主電源である。第1電源部111がオンであるときには、第1電源部111からの電力(第1電力を構成する)が通信装置10の全体に供給される。第1電源部111がオフであるときには、通信装置10の全体への電力の供給が停止される。
【0046】
制御部112は、通信装置10の動作を制御する。制御部112は、例えば、ユーザの操作等をトリガーとして、「洗濯運転を開始」の命令を発行する。この命令を受けて、通信装置10において洗濯運転が開始される。さらに、制御部112は、通信装置10の動作を制御する毎に、制御した通信装置10の動作状態(すなわち、過去の動作状態)を示す動作履歴情報を通信部102の記憶部123(後述する)に送信する。なお、通信装置10の動作状態とは、例えば、洗濯機の電源オフ、洗濯運転の開始及び乾燥運転の開始等の状態をいう。
【0047】
取得部113は、制御部112により制御された通信装置10の現在の動作状態を示す動作状態情報を取得する。例えば、通信装置10において洗濯運転が行われている際には、取得部113は、洗濯運転中の状態を示す動作状態情報を取得する。取得部113は、通信部102の生成部124(後述する)からの要求があった時に、動作状態情報を取得する。なお、取得部113は、一定の時間間隔(例えば、10秒間隔)で動作状態情報を定期的に取得してもよい。
【0048】
通信部102は、アンテナ部121、第2電源部122、記憶部123、生成部124及び近接無線通信部125を有している。
【0049】
アンテナ部121は、外部端末20と近接無線通信するためのアンテナであり、外部端末20との間で電波を送受信する。
【0050】
第2電源部122は、アンテナ部121で受信した電波に基づいて、電磁誘導によって電力を生起する。第2電源部122は、外部端末20からの電波をアンテナ部121で受信している間や受信してからしばらくの間、記憶部123、生成部124及び近接無線通信部125にそれぞれ電力(第2電力を構成する)を供給する。これにより、主電源である第1電源部111がオフである場合であっても、通信装置10と外部端末20との間で近接無線通信を行うことができる。
【0051】
記憶部123は、データを記憶可能なメモリであり、例えば、RAM(Random Access Memory)及び不揮発性メモリ等である。記憶部123には、制御部112から送信された動作履歴情報が複数記憶される。
図3は、記憶部123に記憶された動作履歴情報の一例を示す図である。
図3に示すように、記憶部123には、例えば、(1)「洗濯・乾燥モード設定で乾燥開始」、(2)「洗濯・乾燥モード設定で洗濯開始」、(3)「洗濯槽クリーニング開始」等の動作履歴情報が時間軸順に複数記憶されている。なお、記憶部123には、例えば、過去1週間分の動作履歴情報が記憶される。記憶部123における動作履歴情報の記憶方法については特に限定されず、例えば、動作履歴情報と対応付けられた文字列を動作履歴情報として記憶することもできる。
【0052】
生成部124は、第2電源部122からの電力が供給されている際に、外部端末20を制御するためのコマンドを生成する。具体的には、第1電源部111からの電力が取得部113(すなわち、通信装置10)に供給されている場合には、生成部124は、取得部113に動作状態情報の取得を要求するとともに、記憶部123から動作履歴情報を読み出し、これら動作状態情報及び動作履歴情報に基づいてコマンド(すなわち、第1のコマンド)を生成する。一方、第1電源部111からの電力が取得部113(すなわち、通信装置10)に供給されていない場合には、生成部124は、記憶部123から動作履歴情報を読み出し、読み出した動作履歴情報に基づいてコマンド(すなわち、第2のコマンド)を生成する。生成部124により生成されるコマンドは、例えば、通信装置10の動作状態等に関する画面情報を外部端末20の表示部201(後述する)に表示させるためのコマンドである。ここで、表示部201に表示される画面情報とは、外部端末20で起動するアプリケーション内の画面に表示される、通信装置10に関してユーザが必要とするであろう情報であり、例えば、洗濯モード設定画面、乾燥モード設定画面及び電気代表示画面等である。なお、コマンドは、外部端末20に対する命令であり、例えば、外部端末20に設けられた仮想マシン(Virtual Machine)が実行できるプログラムであってもよい。
【0053】
近接無線通信部125は、アンテナ部121を介して、外部端末20の近接無線通信部204(後述する)と近接無線通信を行う。ユーザが外部端末20を通信装置10にかざした(又はタッチした)状態で、近接無線通信部125に設けられたICタグ(図示せず)において外部端末20からのポーリングが受信されることにより、通信装置10と外部端末20との間で近接無線通信が確立する。近接無線通信部125は、近接無線通信が確立した時点で、外部端末20との間でデータの送受信を行う。例えば、近接無線通信部125は、生成部124により生成されたコマンドを外部端末20に送信する。
【0054】
[外部端末の構成]
図4は、実施の形態1に係る外部端末20の機能的構成を示すブロック図である。図示の外部端末20は、表示部201、入力部202、アンテナ部203及び近接無線通信部204を有している。
【0055】
表示部201は、例えば、液晶ディスプレイ等である。表示部201には、例えば、外部端末20で起動するアプリケーション内の画面及びサーバ30から送信されたデータ等が表示される。
【0056】
入力部202は、ユーザの操作を受け付けるユーザインターフェースであり、例えばテンキー等である。
【0057】
アンテナ部203は、通信装置10と近接無線通信を行うためのアンテナであり、通信装置10との間で電波を送受信する。
【0058】
近接無線通信部204は、アンテナ部203を介して、通信装置10の近接無線通信部125と近接無線通信を行う。入力部202においてユーザの操作が受け付けられることにより、外部端末20は通信装置10のICタグに向けてポーリングを開始する。その後、ユーザが外部端末20を通信装置10にかざす(又はタッチする)ことにより、近接無線通信部125は、アンテナ部121を介してポーリングを受信する。なお、このとき、ユーザが外部端末20を通信装置10にかざした(又はタッチした)状態で入力部202を操作することにより、外部端末20が通信装置10のICタグに向けてポーリングを開始するようにしてもよい。通信装置10のICタグにおいてポーリングが受信されることにより、通信装置10と外部端末20との間で近接無線通信が確立する。近接無線通信部204は、近接無線通信が確立した時点で、通信装置10との間でデータの送受信を行う。例えば、近接無線通信部204は、通信装置10から送信されたコマンドを受信する。
【0059】
[通信装置の制御方法]
次に、
図5〜
図8を参照しながら、上述した通信装置10の制御方法について説明する。
図5は、実施の形態1に係る通信装置10における制御の流れを示すフローチャートである。
図6は、実施の形態1に係る外部端末20における制御の流れを示すフローチャートである。
【0060】
まず、制御部112は、例えば、ユーザの操作等をトリガーとして、通信装置10の動作を制御する(
図5のS101)。制御部112は、通信装置10の動作を制御した際に、記憶部123に動作履歴情報を送信する(S102)。記憶部123には、制御部112から送信された動作履歴情報が記憶される(S103)。
【0061】
ユーザは、通信装置10に関する情報を知りたいと思った際には、入力部202を用いて外部端末20にインストールされたアプリケーションを起動する(
図6のS201)。その後、ユーザが入力部202を用いてアプリケーション内に設けられた専用ボタンを操作することにより、外部端末20は通信装置10のICタグに向けてポーリングを開始する(S202)。その後、ユーザが外部端末20を通信装置10にかざす(又はタッチする)ことにより、通信装置10のICタグにおいてポーリングが受信される(
図5のS104)。このとき、第2電源部122は、ポーリングを受信した際の電波に基づいて電力を生起し、記憶部123、生成部124及び近接無線通信部125にそれぞれ電力を供給する(S105)。
【0062】
生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されているかを判定する(S106)。生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていると判定した場合には(S106でYES)、取得部113に動作状態情報の取得を要求する(S107)。取得部113は、生成部124からの要求を受けて動作状態情報を取得し、取得した動作状態情報を生成部124に送信する(S108)。生成部124は、取得部113からの動作状態情報を受信し(S109)、さらに、記憶部123から動作履歴情報を読み出す(S110)。生成部124は、これら動作状態情報及び動作履歴情報に基づいて、コマンドを生成する(S111)。
【0063】
一方、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていないと判定した場合には(S106でNO)、記憶部123から動作履歴情報を読み出し(S110)、読み出した動作履歴情報に基づいてコマンドを生成する(S111)。
【0064】
通信装置10の近接無線通信部125は、生成部124により生成されたコマンドを外部端末20に送信する(S112)。外部端末20の近接無線通信部204は、通信装置10から送信されたコマンドを受信する(
図6のS203)。外部端末20の表示部201には、受信したコマンドに基づいて、画面情報(例えば、洗濯モード設定画面)が表示される(S204)。
【0065】
以上、表示部201に画面情報が表示されるまでの制御の流れについて説明した。次に、
図7及び
図8を参照しながら、その後の制御の流れの一例について説明する。
図7は、実施の形態1に係る外部端末20における制御の流れを示すフローチャートである。
図8は、実施の形態1に係る通信装置10における制御の流れを示すフローチャートである。
【0066】
例えば、表示部201に洗濯モード設定画面が表示された場合に(
図7のS301)、ユーザは、入力部202を操作する。入力部202がこの操作を受け付けることにより(S302)、洗濯モード設定画面において「洗濯開始」が設定される。これにより、外部端末20の近接無線通信部204は、洗濯運転を開始させるコマンドを通信装置10に送信する(S303)。
【0067】
通信装置10の近接無線通信部125は、外部端末20からのコマンドを受信する(
図8のS401)。これにより、制御部112は、通信装置10において洗濯運転を開始させる(S402)。
【0068】
[コマンドの生成方法]
次に、
図9を参照しながら、生成部124によるコマンドの生成方法の一例について説明する。
図9は、実施の形態1に係るコマンドの生成方法の流れを示すフローチャートである。なお、
図9は、
図5のフローチャートにおいて一点鎖線で囲まれた各ステップの、より具体的な例を示すフローチャートである。
【0069】
まず、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されているかを判定する(S501)。生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていないと判定した場合には(S501でNO)、記憶部123から動作履歴情報を読み出し、読み出した動作履歴情報に基づいてコマンドを生成する。具体的には、生成部124は、読み出した動作履歴情報から前回行われた洗濯モードの種類を取得し、前回行われた洗濯モードの種類を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S502)。洗濯モードの種類とは、例えば、洗濯時間が短い「スピーディ洗濯モード」や、念入りに洗う「しっかり洗濯モード」等である。このように第1電源部111がオフである場合には、ユーザは、前回行われた洗濯モードの種類を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。なお、表示部201には、前回の洗濯モードの種類に加えて、その洗濯モードの種類に応じた電気料金及び水道使用量等を表示させてもよい。
【0070】
一方、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていると判定した場合には(S501でYES)、取得部113から動作状態情報を取得する。生成部124は、取得した動作状態情報に基づいて、通信装置10の現在の動作状態を判定する(S503)。
【0071】
通信装置10の現在の動作状態が「乾燥中」である場合には、生成部124は、乾燥時間の設定変更の画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S504)。乾燥時間の設定変更の画面とは、例えば、「乾燥運転を何分延長させますか?」という文字列が表示される画面や、「乾燥運転を停止させますか?」という文字列が表示される画面等である。このように通信装置10の現在の動作状態が「乾燥中」である場合には、ユーザは、乾燥時間を設定変更したいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0072】
通信装置10の現在の動作状態が「洗濯中」である場合には、生成部124は、洗濯モード設定変更画面を表示部201に表示するためのコマンドを生成する(S505)。洗濯モード設定変更画面とは、ユーザが洗濯モードの種類を設定変更するための画面であり、例えば、「洗濯のみ」の洗濯モードから「洗濯・乾燥」の洗濯モードに設定変更するための画面や、「すすぎ2回」から「すすぎ3回」に設定変更するための画面等である。このように通信装置10の現在の動作状態が「洗濯中」である場合には、ユーザは、洗濯モードの種類を設定変更したいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0073】
通信装置10の現在の動作状態が「運転停止中」である場合には、生成部124は、読み出した動作履歴情報から通信装置10の直前の動作状態を取得する(S506)。直前の動作状態が「洗濯運転」であった場合には、生成部124は、前回行われた洗濯モードの種類を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S507)。このように直前の動作状態が「洗濯運転」であった場合には、ユーザは、前回の洗濯モードの種類を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0074】
一方、直前の動作状態が「電源オン」であった場合には、生成部124は、洗濯モード設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S508)。なお、洗濯モード設定画面とは、ユーザが洗濯モードの種類を設定するための画面である。このように直前の動作状態が「電源オン」であった場合には、ユーザは、洗濯運転を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0075】
以上、コマンドの生成方法の一例について説明したが、
図9における分岐条件及びコマンドの内容等は特に限定されず、様々な分岐条件及びコマンドの内容等が存在してもよい。
【0076】
[効果]
以上説明したように、生成部124は、動作状態情報及び動作履歴情報(又は動作履歴情報のみ)に基づいてコマンドを生成する。これにより、外部端末20で起動するアプリケーション内で、上記コマンドに基づいて生成された画面を表示させることができる。従って、ユーザが目的の情報を取得するまでに要する時間及び操作回数を大幅に削減することができ、ユーザのストレスを解消することができる。また、第1電源部111がオフの場合であっても、生成部124は、記憶部123に記憶された動作履歴情報に基づいて、コマンドを生成することができる。
【0077】
(実施の形態1の変形例)
図10を参照しながら、実施の形態1の変形例に係るコマンドの生成方法について説明する。
図10は、実施の形態1の変形例に係るコマンドの生成方法の流れを示すフローチャートである。本変形例では、上記実施の形態1に係るコマンドの生成方法におけるステップS501〜S508に対して、さらに、ステップS509〜S513が付加されている。なお、
図10において、
図9と同一のステップには同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0078】
本変形例では、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていないと判定した場合には(S501でNO)、記憶部123から動作履歴情報を読み出す。生成部124は、読み出した動作履歴情報に基づいて、例えば過去1ヶ月間に洗濯槽のクリーニングが行われたかを判定する(S509)。生成部124は、過去1ヶ月間に洗濯槽のクリーニングが行われていないと判定した場合には(S509でNO)、洗濯槽のクリーニングをユーザに勧める画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S510)。
【0079】
なお、ステップS509において、生成部124は、例えば、5回の洗濯運転に付き洗濯槽のクリーニングが1回行われたかを判定するようにしてもよい。この判定に用いられる洗濯槽のクリーニングの頻度は、例えば、通信装置10の製造メーカにより定められた頻度である。
【0080】
生成部124は、過去1ヶ月間に洗濯槽のクリーニングが行われたと判定した場合には(S509でYES)、読み出した動作履歴情報に基づいて、通信装置10の電源がオフされる直前における動作状態が乾燥運転であったかを判定する(S511)。生成部124は、電源オフの直前の動作状態が乾燥運転であったと判定した場合は(S511でYES)、フィルタ掃除をユーザに勧める画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S512)。生成部124は、電源オフの直前の動作状態が乾燥運転ではなかったと判定した場合には(S511でNO)、前回の洗濯モードの種類を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S502)。
【0081】
さらに、本変形例では、ステップS506において、直前の動作状態が「乾燥運転」であった場合には、生成部124は、フィルタ掃除をユーザに勧める画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S513)。
【0082】
以上説明したように、本変形例では、フィルタ掃除等をユーザに勧める情報も、ユーザが通信装置10に関して必要とするであろう情報に含まれる。
【0083】
なお、生成部124によるコマンドの生成方法には、種々の方法が考えられる。
図11は、コマンドを生成するためのデータベースのテーブルを示す図である。例えば、
図11に示すように、生成部124は、第1電源部111の電力供給状態、通信装置10の現在の動作状態及び通信装置10の過去の動作状態をパラメータとして、それらの組み合わせと生成するコマンドとを対応付けたテーブル(表)を保持しておき、このテーブルに基づいてコマンドを生成することができる。或いは、生成部124は、例えば、決定木のようなアルゴリズムに基づいてコマンドを生成することもできる。
【0084】
(実施の形態2)
[通信装置の構成]
次に、
図12を参照しながら、実施の形態2に係る通信装置10Aの構成について説明する。
図12は、実施の形態2に係る通信装置10Aの機能的構成を示すブロック図である。なお、以下に示す各実施の形態において、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
本実施の形態では、通信装置10Aの機器部101Aは、さらに、センサ126及びタイマ127を有している。
【0086】
センサ126は、通信装置10Aに関する値を検出するセンサであり、例えば、洗濯槽内の洗濯物の重量を検出するセンサ、ドアの開閉を検出するセンサ及びフィルタの目詰まりを検出するセンサ等である。本実施の形態では、センサ126が洗濯槽内の洗濯物の重量を検出するセンサである場合について説明する。
【0087】
タイマ127は、センサ126により検出された値(以下、「センサ126の値」という)が変化した時からの経過時間を計測する。
【0088】
制御部112Aは、取得部113Aから送信されたセンサ126の値を受信する。制御部112Aは、今回受信したセンサ126の値が前回受信したセンサ126の値から変化した時に、タイマ127を起動(再起動)させる。タイマ127の起動後にセンサ126の値がさらに変化した時には、制御部112Aは、タイマ127をリセットした後にタイマ127を再起動させる。なお、センサ126の値が変化した時とは、洗濯槽内の洗濯物の重量が変化した時を意味し、例えば、洗濯槽に洗濯物が投入された時、或いは、洗濯槽から洗濯物が取り出された時を意味する。
【0089】
取得部113Aは、生成部124Aからの要求があった時に、動作状態情報、センサ126の値及びタイマ127により計測された時間(以下、「タイマ127の値」という)をそれぞれ取得する。取得部113Aは、センサ126の値を取得した際に、センサ126の値を制御部112Aに送信する。取得部113Aは、センサ126の値を取得する際に、通信装置10の現在の動作状態と紐付けて、今回取得したセンサ126の値及び前回取得したセンサ126の値の少なくとも2回分の値を取得する。なお、取得部113Aは、動作状態情報、センサ126の値及びタイマ127の値をそれぞれ、一定の時間間隔(例えば、5秒間隔)で定期的に取得することもできる。
【0090】
生成部124Aは、第2電源部122からの電力が供給されている際に、外部端末20(
図1参照)を制御するためのコマンドを生成する。具体的には、第1電源部111からの電力が取得部113Aに供給されている場合には、生成部124Aは、取得部113Aに動作状態情報、センサ126の値及びタイマ127の値の取得を要求するとともに、記憶部123から動作履歴情報を読み出し、これら動作状態情報、センサ126の値、タイマ127の値及び動作履歴情報に基づいてコマンドを生成する。一方、第1電源部111からの電力が取得部113Aに供給されていない場合には、生成部124Aは、記憶部123から動作履歴情報を読み出し、読み出した動作履歴情報に基づいてコマンドを生成する。
【0091】
[通信装置の制御方法]
次に、
図13及び
図14を参照しながら、上述した通信装置10Aの制御方法について説明する。
図13及び
図14はそれぞれ、実施の形態2に係る通信装置10Aにおける制御の流れを示すフローチャートである。なお、
図14のフローチャートにおいて、
図5のフローチャートと同一のステップには同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。本実施の形態に係る外部端末20における制御の流れを示すフローチャートは、上記実施の形態1における
図6と同様であるので、図示を省略する。
【0092】
図13に示すように、まず、制御部112Aは、タイマ127を起動する(S601)。その後、制御部112Aは、センサ126の値を受信し(S602)、今回受信したセンサ126の値が前回受信したセンサ126の値から変化している場合には(S603でYES)、タイマ127をリセットした後に(S604)、タイマ127を再起動させる(S601)。ステップS603において、今回受信したセンサ126の値が前回受信したセンサ126の値から変化していない場合には(S603でNO)、制御部112Aは、タイマ127をリセットすることなく、継続してセンサ126の値を受信する(S602)。以上のように、タイマ127は、起動及びリセットを繰り返しながら、常時、時間の計測を行っている。
【0093】
図14に示すように、まず、上記実施の形態1と同様に、ステップS101〜S106が実行される。ステップS106において、生成部124Aは、取得部113Aに第1電源部111からの電力が供給されていると判定した場合には(S106でYES)、取得部113Aに動作状態情報、センサ126の値及びタイマ127の値の取得を要求する(S107A)。取得部113Aは、生成部124Aからの要求を受けて、動作状態情報、センサ126の値及びタイマ127の値をそれぞれ取得し、取得した動作状態情報、センサ126の値及びタイマ127の値をそれぞれ生成部124Aに送信する(S108A)。生成部124Aは、取得部113Aからの動作状態情報、センサ126の値及びタイマ127の値をそれぞれ受信し(S109A)、さらに、記憶部123から動作履歴情報を読み出す(S110)。生成部124Aは、これら動作状態情報、センサ126の値、タイマ127の値及び動作履歴情報に基づいて、コマンドを生成する(S111)。なお、生成部124Aが取得部113Aに第1電源部111からの電力が供給されていないと判定した場合には(S106でNO)、上記実施の形態1と同様の処理が実行される。
【0094】
なお、本実施の形態では、生成部124Aは、取得部113Aにセンサ126の値及びタイマ127の値の取得を要求したが、センサ126及びタイマ127から直接的にセンサ126の値及びタイマ127の値をそれぞれ受信することもできる。
【0095】
[コマンドの生成方法]
次に、
図15を参照しながら、生成部124Aによるコマンドの生成方法の一例について説明する。
図15は、実施の形態2に係るコマンドの生成方法の流れを示すフローチャートである。なお、
図15は、
図14のフローチャートにおいて一点鎖線で囲まれた各ステップの一部の、より具体的な例を示すフローチャートである。
【0096】
本実施の形態では、上記実施の形態1の
図9におけるステップS501〜S505の各ステップは同一であり、ステップS506以降の各ステップが異なっている。そのため、本実施の形態では、
図9においてステップS501〜S505の図示を省略し、上記実施の形態1と異なる各ステップ(S521〜S538)についてのみ説明する。
【0097】
図9のステップS503において通信装置10の現在の動作状態が「運転停止中」である場合には、生成部124Aは、読み出した動作履歴情報から通信装置10Aの直前の動作状態を取得する(S521)。直前の動作状態が「乾燥運転」であった場合には、生成部124Aは、直前の乾燥運転以降にセンサ126の値が変化したかを判定する(S522)。生成部124Aは、センサ126の値が変化していなかったと判定した場合には(S522でNO)、乾燥運転延長設定画面を表示部201(
図1参照)に表示させるためのコマンドを生成する(S523)。なお、センサ126の値が変化していなかった場合とは、例えば、直前の乾燥運転以降に、洗濯槽に対して洗濯物の出し入れが行われなかった場合を意味する。このようにセンサ126の値が変化していなかった場合には、直前の乾燥運転以降、洗濯槽に洗濯物がそのまま残っているため、ユーザは、乾燥運転の延長設定を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする操作を行うことができる。
【0098】
一方、生成部124Aは、センサ126の値が変化していたと判定した場合には(S522でYES)、タイマ127の値が閾値(例えば、1時間)を超えていないかを判定する(S524)。閾値とは、通信装置10Aに内蔵されている値であり、通信装置10Aの製造メーカ等により予め設定された値である。なお、センサ126の値が変化していた場合とは、例えば、直前の乾燥運転以降に、洗濯槽に対して洗濯物の出し入れが行われた場合を意味する。
【0099】
生成部124Aは、タイマ127の値が閾値を超えていると判定した場合には(S524でNO)、運転モード設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S525)。運転モード設定画面とは、例えば、洗濯モード、乾燥モード及び洗濯・乾燥モード等の複数の運転モードの中から、ユーザが希望する運転モードを設定するための画面である。このようにタイマ127の値が閾値を超えている場合には、直前の乾燥運転以降に、洗濯槽に対して洗濯物の出し入れが行われてから上記閾値に対応する所定の時間が経過しているため、ユーザは、新たに洗濯運転等を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする操作を行うことができる。
【0100】
一方、生成部124Aは、タイマ127の値が閾値を超えていないと判定した場合には(S524でYES)、センサ126の値が0からある値に変化したかを判定する(S526)。生成部124Aは、センサ126の値が0からある値に変化したと判定した場合には(S526でYES)、洗濯モード設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S527)。なお、センサ126の値が0からある値に変化した場合とは、例えば、空の洗濯槽に洗濯物を投入した場合を意味する。このようにセンサ126の値が0からある値に変化した場合には、空の洗濯槽に洗濯物を投入してから所定の時間が経過していないため、ユーザは、洗濯運転を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする操作を行うことができる。
【0101】
生成部124Aは、センサ126の値が0からある値に変化しなかったと判定した場合には(S526でNO)、乾燥運転の延長の設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S528)。なお、センサ126の値が0からある値に変化しなかった場合とは、例えば、洗濯槽内に洗濯物が残っている状態で洗濯物の一部を取り出した場合等を意味する。このようにセンサ126の値が0からある値に変化しなかった場合には、洗濯槽内の洗濯物の一部を取り出してから所定の時間が経過していないため、まだ乾ききっていなかった洗濯物が洗濯槽内に存在したと推測でき、ユーザは、乾燥運転の延長設定を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0102】
ステップS521において、前回の動作状態が「洗濯運転」であった場合には、生成部124Aは、現在のセンサ126の値が0であるかを判定する(S529)。生成部124Aは、現在のセンサ126の値が0であると判定した場合には(S529でYES)、前回の洗濯モードの種類を表示部201に表示させるコマンドを生成する(S530)。なお、現在のセンサ126の値が0である場合とは、現在、洗濯槽内に洗濯物が残っていない場合を意味する。このように現在のセンサ126の値が0である場合には、前回の洗濯運転以降、洗濯槽に洗濯物が投入されていないため、ユーザは、前回の洗濯モードの種類を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする情報を取得することができる。
【0103】
生成部124Aは、現在のセンサ126の値が0でないと判定した場合には(S529でNO)、直前の洗濯運転以降にセンサ126の値が変化したかを判定する(S531)。生成部124Aは、センサ126の値が変化していたと判定した場合には(S531でYES)、タイマ127の値が閾値を超えていないかを判定する(S532)。生成部124Aは、タイマ127の値が閾値を超えていると判定した場合には(S532でNO)、運転モード設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S533)。このようにタイマ127の値が閾値を超えている場合には、直前の洗濯運転以降に、洗濯槽に対して洗濯物の出し入れが行われてから上記閾値に対応する所定の時間が経過しているため、ユーザは、新たに洗濯運転等を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0104】
一方、生成部124Aは、タイマ127の値が閾値を超えていないと判定した場合には(S532でYES)、センサ126の値が0からある値に変化したかを判定する(S534)。生成部124Aは、センサ126の値が0からある値に変化したと判定した場合には(S534でYES)、洗濯モード設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S535)。このようにセンサ126の値が0からある値に変化した場合には、空の洗濯槽に洗濯物を投入してから所定の時間が経過していないため、ユーザは、洗濯運転を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする操作を行うことができる。
【0105】
生成部124Aは、センサ126の値が0からある値に変化しなかったと判定した場合には(S534でNO)、乾燥運転設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S536)。なお、センサ126の値が0からある値に変化しなかった場合とは、例えば、洗濯槽に洗濯物が残っている状態で洗濯物の一部を取り出した場合等を意味する。このようにセンサ126の値が0からある値に変化しなかった場合には、洗濯槽内の洗濯物の一部を取り出してから所定の時間が経過していないため、まだ乾ききっていなかった洗濯物が洗濯槽内に存在したと推測でき、ユーザは、乾燥運転を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする操作を行うことができる。
【0106】
ステップS531において、生成部124Aは、センサ126の値が変化していなかったと判定した場合には(S531でNO)、動作履歴情報に基づいて洗濯運転後に乾燥運転が実行される確率を計算し、確率が所定の確率(例えば、1/2)よりも低いかを判定する(S537)。この確率は、例えば、動作履歴情報の中から最新の洗濯運転を10回分抽出し、抽出した10回分の洗濯運転の後に乾燥運転が実行された回数に基づいて計算することができる。なお、所定の確率とは、通信装置10Aの製造メーカ等により予め設定された値である。
【0107】
生成部124Aは、確率が所定の確率よりも低いと判定した場合には(S537でYES)、前回の洗濯モードの種類を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S538)。この場合には、ユーザは、洗濯運転後に乾燥運転を実行する可能性が低い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする情報を取得することができる。
【0108】
一方、生成部124Aは、確率が所定の確率よりも高いと判定した場合には(S537でNO)、乾燥運転設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S536)。なお、乾燥運転設定画面とは、乾燥運転を実行させるための画面である。この場合には、ユーザは、洗濯運転後に乾燥運転を実行する可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10Aに関して必要とする操作を行うことができる。
【0109】
以上説明したように、本実施の形態では、コマンドを生成する際にセンサ126の値及びタイマ127値をも考慮することにより、ユーザは、さらに精度良く目的の情報を取得することができる。
【0110】
なお、本実施の形態では、機器部101Aにセンサ126及びタイマ127を設けたが、タイマ127を省略することもできる。この場合には、上述したコマンドの生成方法において、
図15において破線で囲まれた各ステップを省略することができる。或いは、センサ126及びタイマ127をそれぞれ複数設けることもできる。
【0111】
なお、上述したステップS521において直前の動作状態が「乾燥運転」であった場合には、生成部124Aは、現在のセンサ126の値が0であるかを判定するようにしてもよい。生成部124Aは、現在のセンサ126の値が0であると判定した場合には、例えば、フィルタ掃除をユーザに勧める画面を表示部201に表示させるためのコマンドを作成することができる。一方、生成部124Aが現在のセンサ126の値が0でないと判定した場合には、上述したステップS522が実行される。
【0112】
(実施の形態3)
[通信装置の構成]
図16は、実施の形態3に係る通信装置10Bの機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態では、通信装置10Bの近接無線通信部125Bは、通信装置10Bと外部端末20Bとの間で近接無線通信が確立した際に、外部端末20Bの近接無線通信部204Bに対して通信性能情報の送信を要求する。その結果、近接無線通信部125Bは、外部端末20Bから送信された通信性能情報を受信する。なお、通信性能情報とは、外部端末20Bの通信性能に関する情報であり、例えば、近接無線通信の通信速度及び1回の近接無線通信で送信可能なデータ量等を示す情報である。
【0113】
さらに、近接無線通信部125Bは、通信装置10Bと外部端末20Bとの間で近接無線通信が確立した際に、生成部124Bから動作履歴情報を取得し、取得した動作履歴情報をコマンドとともに外部端末20Bに送信する。その際に、近接無線通信部125Bは、受信した通信性能情報に基づいて、動作履歴情報の送信量を設定する。例えば、外部端末20Bの通信速度が比較的高速である場合には、近接無線通信部125Bは、動作履歴情報の送信量を増大させ、外部端末20Bの通信速度が比較的低速である場合には、近接無線通信部125Bは、動作履歴情報の送信量を減少させる。なお、送信量とは、1回の近接無線通信で送信可能なデータ量である。
【0114】
[外部端末の構成]
図17は、実施の形態3に係る外部端末20Bの機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態では、外部端末20Bの近接無線通信部204Bは、通信装置10Bから通信性能情報の送信要求があった際に、通信性能情報を通信装置10Bに送信する。なお、近接無線通信部204Bは、例えば、外部端末20Bに設けられたメモリに記憶された通信性能情報を取得してもよく、或いは、インターネット40を介してサーバ30から通信性能情報を取得してもよい。
【0115】
[通信装置の制御方法]
図18は、実施の形態3に係る通信装置10Bにおける制御の流れを示すフローチャートである。
図19は、実施の形態3に係る外部端末20Bにおける制御の流れを示すフローチャートである。なお、
図18のフローチャートにおいて、
図14のフローチャートと同一のステップには同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。また、
図19のフローチャートにおいて、
図6のフローチャートと同一のステップには同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0116】
まず、上記実施の形態2と同様に、ステップS101〜S105が実行された後に、通信装置10Bの近接無線通信部125Bは、外部端末20Bの近接無線通信部204Bに対して通信性能情報の送信を要求する(
図18のS121)。この要求を受けて、外部端末20Bの近接無線通信部204Bは、通信性能情報を通信装置10Bに送信する(
図19のS211)。これにより、通信装置10Bの近接無線通信部125Bは、外部端末20Bからの通信性能情報を受信する(
図18のS122)。
【0117】
その後、上記実施の形態2と同様に、ステップS106〜S111が実行される。生成部124Bによりコマンドが生成された後に(S111)、通信装置10Bの近接無線通信部125Bは、受信した通信性能情報に基づいて、動作履歴情報の送信量を設定する(S123)。その後、近接無線通信部125Bは、コマンドを外部端末20Bに送信するとともに、設定した送信量に基づいて動作履歴情報を外部端末20Bに送信する(S124)。外部端末20Bの近接無線通信部204Bは、通信装置10Bから送信されたコマンド及び動作履歴情報を受信する(
図19のS203)。外部端末20Bの表示部201には、受信したコマンド及び動作履歴情報に基づいて、画面情報が表示される(S204)。なお、動作履歴情報に基づいて表示される画面情報とは、例えば、通信装置10Bの過去1週間分の動作状態を示す一覧画面等である。
【0118】
以上説明したように、本実施の形態では、ユーザは、外部端末20Bで通信装置10Bの過去の動作状態を知ることができ、利便性を高めることができる。さらに、通信装置10Bから外部端末20Bに動作履歴情報を送信する際に、外部端末20Bの通信性能に応じた最適な送信量で動作履歴情報の送信を行うことができ、送信時間を最適化することができる。
【0119】
(実施の形態4)
本実施の形態では、通信装置10が炊飯器である場合について説明する。通信装置10及び外部端末20の各々の構成及び制御の流れについては、上記実施の形態1と同様であるので、それらの説明を省略する。なお、通信装置10及び外部端末20の各々の符号については、
図2及び
図4における符号と同一の符号を用いる。
【0120】
図20を参照しながら、本実施の形態の生成部124によるコマンドの生成方法の一例について説明する。
図20は、実施の形態4に係るコマンドの生成方法の流れを示すフローチャートである。なお、
図20は、
図5のフローチャートにおいて一点鎖線で囲まれた各ステップの、より具体的な例を示すフローチャートである。
【0121】
まず、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されているかを判定する(S701)。生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていないと判定した場合には(S701でNO)、前回行われた炊飯モードの種類、保温時間及び保温中における電気代を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S702)。なお、炊飯モードの種類とは、例えば、炊飯時間が短い「急速炊飯モード」や、白米を炊飯する「白米炊飯モード」等である。このように通信装置10が電源オフの状態である場合には、ユーザは、前回行われた炊飯モードの種類等を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0122】
一方、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていると判定した場合には(S701でYES)、取得部113から動作状態情報を取得する。生成部124は、取得した動作状態情報に基づいて、通信装置10の現在の動作状態を判定する(S703)。
【0123】
通信装置10の現在の動作状態が「保温中」である場合には、生成部124は、現在の保温時間及び保温中における電気代を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S704)。このように保温中である場合には、ユーザは、現在の保温時間等を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0124】
通信装置10の現在の動作状態が「炊飯中」である場合には、生成部124は、現在の炊飯モードの種類及び残りの炊飯時間を表示部201に表示するためのコマンドを生成する(S705)。このように炊飯中である場合には、ユーザは、現在の炊飯モードの種類等を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0125】
通信装置10の現在の動作状態が「炊飯予約中」である場合には、生成部124は、予約設定変更画面を表示部201に表示するためのコマンドを生成する(S706)。なお、予約設定変更画面とは、炊飯予約時刻の変更及び予約された炊飯モードの種類の変更等を行うための画面である。このように炊飯予約中である場合には、ユーザは、炊飯予約時刻等を変更したいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0126】
通信装置10の現在の動作状態が「停止中」である場合には、生成部124は、読み出した動作履歴情報に基づいて、通信装置10の直前の動作状態が「電源オン」であるかを判定する(S707)。直前の動作状態が「電源オン」であった場合には(S707でYES)、生成部124は、炊飯モード設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S708)。なお、炊飯モード設定画面とは、ユーザが炊飯モードの種類を設定するための画面である。このように、通信装置10が電源オンにされた直後において通信装置10が停止中である場合には、ユーザは、炊飯を行いたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0127】
一方、直前の動作状態が「電源オン」ではなかった場合には(S707でNO)、生成部124は、前回行われた炊飯モードの種類、保温時間及び保温中における電気代を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S709)。このように電源オン以外の動作状態の直後において通信装置10が停止中である場合には、ユーザは、前回行われた炊飯モードの種類等を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0128】
(実施の形態5)
本実施の形態では、通信装置10が電子レンジである場合について説明する。通信装置10及び外部端末20の各々の構成及び制御の流れについては、上記実施の形態1と同様であるので、それらの説明を省略する。なお、通信装置10及び外部端末20の各々の符号については、
図2及び
図4における符号と同一の符号を用いる。
【0129】
図21を参照しながら、本実施の形態の生成部124によるコマンドの生成方法の一例について説明する。
図21は、実施の形態5に係るコマンドの生成方法の流れを示すフローチャートである。なお、
図21は、
図5のフローチャートにおいて一点鎖線で囲まれた各ステップの、より具体的な例を示すフローチャートである。
【0130】
まず、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されているかを判定する(S801)。生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていないと判定した場合には(S801でNO)、前回行われた運転モードの種類及び電気代を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S802)。なお、運転モードの種類とは、例えば、調理物を温める「温めモード」や、冷凍された調理物を解凍する「解凍モード」等である。このように通信装置10が電源オフである場合には、ユーザは、前回行われた運転モードの種類等を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0131】
一方、生成部124は、取得部113に第1電源部111からの電力が供給されていると判定した場合には(S801でYES)、取得部113から動作状態情報を取得する。生成部124は、取得した動作状態情報に基づいて、通信装置10の現在の動作状態を判定する(S803)。
【0132】
通信装置10の現在の動作状態が「設定運転中」である場合には、生成部124は、運転設定変更画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S804)。ここで、設定運転とは、ユーザが自ら運転時間及び出力ワット数等を設定して運転させることを指す。なお、運転設定変更画面とは、ユーザが運転時間及び出力ワット数等を設定変更するための画面である。このように設定運転中である場合には、ユーザは、自ら運転時間及び出力ワット数等を設定しているので、運転時間及び出力ワット数等を設定変更したいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0133】
通信装置10の現在の動作状態が「自動運転中」である場合には、生成部124は、運転完了(例えば、解凍モードでの運転完了)までの残り時間を表示部201に表示するためのコマンドを生成する(S805)。ここで、自動運転とは、電子レンジが自動で運転時間及び出力ワット数等を設定して運転することを指す。このように自動運転中である場合には、ユーザは、運転完了までの残り時間を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0134】
通信装置10の現在の動作状態が「停止中」である場合には、生成部124は、読み出した動作履歴情報に基づいて、通信装置10の直前の動作状態が「電源オン」であるかを判定する(S806)。直前の動作状態が「電源オン」であった場合には(S806でYES)、生成部124は、運転モード設定画面を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S807)。なお、運転モード設定画面とは、ユーザが運転モードの種類を設定するための画面である。このように通信装置10が電源オンにされた直後において通信装置10が停止中である場合には、ユーザは、電子レンジを使用したいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする操作を行うことができる。
【0135】
一方、直前の動作状態が「電源オン」ではなかった場合には(S806でNO)、生成部124は、前回行われた運転モードの種類及び電気代を表示部201に表示させるためのコマンドを生成する(S808)。このように電源オン以外の動作状態の直後において通信装置10が停止中である場合には、ユーザは、前回行われた運転モードの種類等を知りたいと思う可能性が高い。そのため、上述したコマンドを生成することにより、ユーザは、通信装置10に関して必要とする情報を取得することができる。
【0136】
(実施の形態6)
[システムの全体構成]
図22は、実施の形態6に係る通信装置10Cを含むシステムの構成を示す図である。
図22に示すように、本実施の形態のシステムは、上記各実施の形態と同様に、通信装置10C、外部端末20C及びサーバ30Cを含んでいる。以下、これら通信装置10C、外部端末20C及びサーバ30Cの各構成について、上記各実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0137】
[サーバの構成]
図23は、実施の形態6に係るサーバ30Cの機能的構成を示すブロック図である。
図23に示すように、本実施の形態のサーバ30Cは、プログラム記憶部301及びネットワーク通信部302を備えている。
【0138】
プログラム記憶部301は、データを記憶可能なメモリである。プログラム記憶部301には、通信装置10Cを制御するためのプログラムが記憶されている。このプログラムは、例えば、上記実施の形態3において説明した通信装置10Cの制御方法の各ステップS101〜S124(
図18参照)を、通信装置10Cに搭載されたコンピュータに実行させるためのプログラムである。なお、このプログラムは、上記実施の形態3以外の各実施の形態において説明した通信装置の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムであってもよい。
【0139】
ネットワーク通信部302は、インターネット40を介して、外部端末20Cとの間でデータ等を送受信する。例えば、ネットワーク通信部302は、外部端末20Cから送信されたプログラムの送信の要求(すなわち、送信要求データ)を受信する。さらに、例えば、ネットワーク通信部302は、外部端末20Cからプログラムの送信の要求があった際に、プログラム記憶部301に記憶されているプログラムを外部端末20Cに送信する。
【0140】
[外部端末の構成]
図24は、実施の形態6に係る外部端末20Cの機能的構成を示すブロック図である。
図24に示すように、本実施の形態の外部端末20Cは、さらに、ネットワーク通信部205を備えている。ネットワーク通信部205は、インターネット40を介して、サーバ30Cとの間でデータ等を送受信する。例えば、ネットワーク通信部205は、サーバ30Cに対してプログラムの送信の要求を送信する。さらに、例えば、ネットワーク通信部205は、サーバ30Cから送信されたプログラムを受信する。
【0141】
近接無線通信部204Cは、外部端末20Cと通信装置10Cとの間で近接無線通信が確立した際に、ネットワーク通信部205により受信したプログラムを通信装置10Cに送信する。
【0142】
なお、外部端末20Cの他の構成は、上記実施の形態3の外部端末20Bの構成と同様である。
【0143】
[通信装置の構成]
図25は、実施の形態6に係る通信装置10Cの機能的構成を示すブロック図である。
図25に示すように、本実施の形態の通信装置10Cは、さらに、プログラム記憶部128を備えている。プログラム記憶部128は、データを記憶可能なメモリである。プログラム記憶部128には、外部端末20Cから送信されたプログラムが記憶される。
【0144】
近接無線通信部125Cは、通信装置10Cと外部端末20Cとの間で近接無線通信が確立した際に、外部端末20Cから送信されたプログラムを受信し、受信したプログラムをプログラム記憶部128に記憶させる。
【0145】
生成部124C及び近接無線通信部125Cはそれぞれ、プログラム記憶部128に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、例えば上記実施の形態3で説明したのと同様の制御を行う。
【0146】
なお、通信装置10Cの他の構成は、上記実施の形態3の通信装置10Bの構成と同様である。
【0147】
[プログラムの送信方法]
図26は、実施の形態6に係る外部端末20Cにおける制御の流れを示すフローチャートである。
図27は、実施の形態6に係るサーバ30Cにおける制御の流れを示すフローチャートである。
図28は、実施の形態6に係る通信装置10Cにおける制御の流れを示すフローチャートである。
【0148】
まず、ユーザは、通信装置10Cに上記プログラムを上記サーバ30Cからダウンロードしたいと思った際には、入力部202を用いて外部端末20Cにインストールされたアプリケーションを起動する(
図26のS901)。その後、ユーザは、入力部202を用いてアプリケーション内に設けられた専用ボタンを操作する。これにより、外部端末20Cのネットワーク通信部205は、サーバ30Cにプログラムの送信の要求を送信する(S902)。
【0149】
サーバ30Cのネットワーク通信部302は、外部端末20Cからプログラムの送信の要求を受信した際に(
図27のS1001)、プログラム記憶部301に記憶されているプログラムを外部端末20Cに送信する(S1002)。
【0150】
外部端末20Cのネットワーク通信部205は、サーバ30Cから送信されたプログラムを受信する(
図26のS903)。その後、ユーザが入力部202を用いてアプリケーション内に設けられた専用ボタンを操作することにより、外部端末20Cは通信装置10CのICタグに向けてポーリングを開始する(S904)。その後、ユーザが外部端末20Cを通信装置10Cにかざす(又はタッチする)ことにより、通信装置10CのICタグはポーリングを受信する(
図28のS1101)。
【0151】
通信装置10CのICタグにおいてポーリングが受信された際に、第2電源部122は、ポーリングを受信した際の電波に基づいて電力を生起し、記憶部123、生成部124C、近接無線通信部125C及びプログラム記憶部128にそれぞれ電力を供給する(S1102)。その後、外部端末20Cのネットワーク通信部205は、プログラムを通信装置10Cに送信する(
図26のS905)。これにより、近接無線通信部125Cは、外部端末20Cから送信されたプログラムを受信し(
図28のS1103)、受信したプログラムをプログラム記憶部128に記憶させる(S1104)。
【0152】
以上のようにして、サーバ30Cに記憶されたプログラムを、外部端末20Cを介して通信装置10Cに送信することができる。
【0153】
[通信装置の制御方法]
図29は、実施の形態6に係る通信装置10Cにおける制御の流れを示すフローチャートである。なお、
図29のフローチャートにおいて、
図18のフローチャートと同一のステップには同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0154】
まず、生成部124C及び近接無線通信部125Cはそれぞれ、プログラム記憶部128に記憶されたプログラムを読み出し(S1201)、読み出したプログラムを実行する(S1202)。これにより、生成部124C及び近接無線通信部125Cはそれぞれ、読み出したプログラムに基づいて、上記実施の形態3で説明したのと同様に、ステップS101〜S124を実行する。
【0155】
なお、ダウンロードするプログラムは、上述したように通信装置10C全体を制御するプログラムであっても良いし、生成部124Cの機能を実行するための部分的なプログラムであっても良い。ダウンロードするプログラムが生成部124Cの機能を実行するための部分的なプログラムである場合には、
図29で説明したステップS1201のプログラムの読み出しは、この順番に限定されず、ステップS111より前に行われていれば良い。
【0156】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の通信装置等を実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0157】
すなわち、このプログラムは、外部端末と通信する通信装置を制御するためのプログラムであって、前記通信装置に主電源からの第1電力が供給されている際に、前記通信装置の現在の動作状態を示す動作状態情報を取得するステップと、前記通信装置に前記第1電力が供給されている際に、前記通信装置の過去の動作状態を示す動作履歴情報を記憶するステップと、前記外部端末から出力される電波を前記通信装置が有するアンテナ部で受信するステップと、前記アンテナ部で受信される前記電波によって生起された第2電力を用いて、前記外部端末を制御するためのコマンドを生成するステップであって、前記通信装置に前記第1電力が供給されている場合には、前記動作履歴情報及び前記動作状態情報に基づいて前記コマンドを生成し、前記通信装置に前記第1電力が供給されていない場合には、前記動作履歴情報に基づいて前記コマンドを生成するステップと、前記第2電力を用いて、近接無線通信により前記コマンドを前記外部端末に送信するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0158】
以上、一つ又は複数の態様に係る通信装置、通信装置の制御方法、プログラム及びサーバについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【0159】
上記各実施の形態におけるシステムでは、インターネットを介して外部端末と接続されたサーバを設けたが、このサーバを省略してもよい。この場合には、外部端末の表示部に表示される情報は、外部端末の内部で生成される。
【0160】
上記各実施の形態では、通信装置が一般家庭等で使用される家電機器である場合について説明したが、通信装置は、例えば、工場等で使用される工作機器等の産業用機器であってもよい。
【0161】
なお、上記各実施の形態では、生成部が通信装置の内部に設けられている場合について説明したが、生成部は、外部端末の内部に設けられていてもよい。この場合には、生成部は、動作状態情報及び動作履歴情報を通信装置から読み出すことにより、外部端末の内部でコマンドを生成する。或いは、生成部は、サーバに設けられていてもよい。この場合には、生成部は、動作状態情報及び動作履歴情報を通信装置から読み出すことにより、サーバにおいてコマンドを生成する。